• 検索結果がありません。

生理的条件下における細胞外ヘム取り込みIn vitro実験系の開発

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "生理的条件下における細胞外ヘム取り込みIn vitro実験系の開発"

Copied!
65
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

生理的条件下における細胞外ヘム取り込みIn vitro

実験系の開発

著者

羽田 浩士

学位授与機関

Tohoku University

(2)

修士論文

生理的条件下における細胞外ヘム取り込み

In vitro 実験系の開発

東北大学大学院医学系研究科医科学専攻

細胞生物学講座 生物化学分野

羽田 浩士

(3)

目 次 Ⅰ . 略 語……… .2 Ⅱ . 要 旨……… .3 Ⅲ . 研 究 背 景……… ...5 Ⅳ . 研 究 目 的……… .10 Ⅴ . 研 究 方 法……… .11 Ⅵ . 研 究 結 果……… .23 Ⅶ . 考 察……… ..34 Ⅷ . 謝 辞……… ..44 Ⅸ . 文 献……… ..45 Ⅹ . 図 説……… ..52

(4)

Ⅰ . 略 語

Bach BTB and CNC homology

Blimp-1 B lymphocyte-induced maturation protein-1 BTB Broad-complex, tramtrack and bric a bric CNC Cap'n'collar

CPZ Chlorpromazine

DMT1 Divalent metal transporter 1 ECL Enhanced ChemiLuminescence Flp Flippase recombination enzyme FRT Flp recognition target

HRG-1 Heme responsive gene-1 HO-1 Hemeoxygenase-1 Hx Hemopexin

Ig Immunoglobulin kappa

LRP1 Low density lipoprotein receptor-related protein 1 PCR Polymerase chain reaction

PMA Phorbol 12-myristate 13-acetate

(5)

Ⅱ . 要 旨 ヘ ム は ヘ ム タ ン パ ク 質 の 補 欠 分 子 族 と し て 、 酸 化 還 元 反 応 や 酸 素 輸 送 を 担 う 。 近 年 新 た な ヘ ム の 機 能 と し て 、 ヘ ム の 遺 伝 子 発 現 制 御 へ の 関 与 が 報 告 さ れ た 。 当 研 究 室 で は 、 ヘ ム が 転 写 抑 制 因 子 Bach1 と 直 接 結 合 す る こ と で 、 Bach1 の 細 胞 核 か ら 細 胞 質 へ の 移 行 と 分 解 を 促 し 、 ヘ ム オ キ シ ゲ ナ ー ゼ -1(HO-1) の 転 写 抑 制 を 解 除 す る こ と を 明 ら か に し て い る 。HO-1 は 酸 化 ス ト レ ス を 軽 減 す る 誘 導 性 の 酵 素 で あ る こ と か ら 、細 胞 外 に 存 在 す る ヘ ム が 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る こ と で 酸 化 ス ト レ ス を 伝 え る “ シ グ ナ ル 因 子 ” と な る 可 能 性 が 考 え ら れ た 。 し か し 、 生 理 的 条 件 下 に お い て 、細 胞 外 ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る こ と を 検 証 し た 知 見 は 無 く 、 ま た 細 胞 外 ヘ ム が 細 胞 質 又 は 細 胞 核 に 輸 送 さ れ る と い っ た ヘ ム の 動 態 も 不 明 で あ る 。 本 研 究 で は 生 理 的 条 件 下 に お け る 細 胞 の ヘ ム 取 り 込 み を 再 現 し 、 細 胞 外 ヘ ム の 細 胞 内 へ の 輸 送 メ カ ニ ズ ム を 解 明 す る 実 験 系 の 構 築 を 目 指 し た 。 細 胞 外 ヘ ム は 主 に 、ヘ モ ペ キ シ ン(Hx) と の 複 合 体 で 存 在 す る 。Flippase recombination enzyme (Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ )を 用 い て 、組 換 え Hx の 遺 伝 子 を 293 細 胞 (ヒ ト 胎 児 腎 細 胞 )の 染 色 体 に 組 み 込 ん だ 安 定 発 現 株 を 樹 立 し た 。 組 換 え Hx 安 定 発 現 株 の 培 養 上 清 か ら 、 陰 イ オ ン 交 換 カ ラ ム 精 製 と Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 に よ る 二 段 階 精 製 で 高 純 度 の 組 換 え Hx を 得 た 。 こ の 精 製 し た 組 換 え Hx は ヘ ム と 結 合 し 、 ヘ ム タ ン パ ク 質 の 分 光 学 的 性 質 を 持 つ こ と が 示 さ れ た 。 こ の ヘ ム 結 合 型 Hx を マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 に 作 用 さ せ る と 、 Bach1 の 分 解 を 伴 っ た

(6)

HO-1 遺 伝 子 の 発 現 誘 導 が 見 ら れ 、 生 理 的 条 件 下 に お い て も ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る こ と を 示 す 知 見 が 得 ら れ た 。 さ ら に 、 ヘ ム 結 合 型 Hx に よ る HO-1 mRN A 発 現 誘 導 は エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 的 で あ り 、 こ の 点 で 遊 離 ヘ ム 単 独 処 理 と は 異 な る こ と が 示 さ れ た 。 ヘ ム 結 合 型 Hx と 遊 離 ヘ ム と で は 、 細 胞 内 へ 運 ば れ る 輸 送 経 路 が 異 な る こ と が 示 唆 さ れ た 。 今 後 本 実 験 系 を 用 い 、 生 理 的 条 件 下 に お い て シ グ ナ ル 分 子 と し て 機 能 す る ヘ ム の 分 子 機 構 を 追 及 し て い く 。

(7)

Ⅲ . 研 究 背 景 ヘ ム は 好 気 性 の 細 胞 に お い て ヘ ム タ ン パ ク 質 の 補 欠 分 子 族 と し て 機 能 し 、生 命 活 動 に 必 須 な 因 子 で あ る[1] 。ヘ ム タ ン パ ク 質 は 機 能 的 に 3 種 類 に 分 類 さ れ て い る 。カ タ ラ ー ゼ や オ キ シ ダ ー ゼ な ど の 酸 化 還 元 酵 素 、シ ト ク ロ ム b5c な ど の 電 子 伝 達 体 、 そ し て 、ヘ モ グ ロ ビ ン や ミ オ グ ロ ビ ン な ど の 酸 素 運 搬 体 で あ る 。 酸 化 還 元 酵 素 、 電 子 伝 達 体 な ど の ヘ ム タ ン パ ク 質 に お い て 、 ヘ ム は 、 ヘ ム 鉄 の 酸 化 還 元 状 態(Fe3 +⇌Fe2 +)を 相 互 に 変 換 す る こ と に よ り 、酸 化 還 元 酵 素 の 触 媒 反 応 や 、電 子 伝 達 の 機 能 を 担 う[2, 3] 。 ま た 、 酸 素 運 搬 体 に お い て 、 ヘ ム は 酸 素 分 子 を 自 身 の Fe2 + に 配 位 さ せ る こ と に よ り 酸 素 を 運 搬 す る[4] 。こ の 様 に ヘ ム は 補 欠 分 子 族 と し て 、 ヘ ム タ ン パ ク 質 の 機 能 の 中 心 的 か つ 基 本 的 な 役 割 を 担 う こ と が 知 ら れ て き た 。 近 年 こ の 様 な 従 来 の 補 欠 分 子 族 と し て の 機 能 と は 別 に 、 ヘ ム が タ ン パ ク 質 に 結 合 す る こ と で 、そ の タ ン パ ク 質 の 機 能 を 調 節 す る こ と が 報 告 さ れ 始 め て い る[5-7] 。そ の 一 つ に 、核 内 受 容 体 Rev-erb α の 機 能 制 御 が あ る [8] 。 Rev-erb α は 概 日 周 期 、 糖 代 謝 や ヘ ム 合 成 に 関 与 す る 遺 伝 子 の 転 写 制 御 を し て い る 核 内 受 容 体 で あ る 。Rev-erb α の ホ モ 二 量 体 は コ リ プ レ ッ サ ー NCoR と ヒ ス ト ン 脱 ア セ チ ル 化 酵 素 HDAC3 と で 複 合 体 を 形 成 し 、DNA に 結 合 す る こ と で タ ー ゲ ッ ト 遺 伝 子 の 発 現 を 抑 制 す る 。 ヘ ム が Rev-erb α に 結 合 す る と 、こ の 複 合 体 が 安 定 化 し 、タ ー ゲ ッ ト 遺 伝 子 で あ る 概 日 周 期 、糖 代 謝 や ヘ ム 合 成 に 関 与 す る 遺 伝 子 の 発 現 抑 制 が 増 強 さ れ る 。

(8)

一 方 、ヘ ム に よ っ て 機 能 阻 害 さ れ る 転 写 因 子 と し て Bach1 が あ る 。Bach1 は ヘ ム 結 合 性 の 転 写 因 子 と し て 、 こ れ ま で 当 研 究 室 に お い て 多 く の 知 見 を 報 告 し て き た[6, 9-12] 。 Bach1 は 、 哺 乳 動 物 で 最 初 に ヘ ム 結 合 性 を 有 す る 転 写 因 子 と し て 同 定 さ れ た 。Bach1 は 、 Maf 因 子 と ヘ テ ロ 二 量 体 を 形 成 し 、 細 胞 核 内 で ヘ ム オ キ シ ゲ ナ ー ゼ-1(HO-1) 遺 伝 子 の 発 現 を 抑 制 し て い る 。 HO-1 は 酸 化 ス ト レ ス な ど 様 々 な ス ト レ ス に よ っ て 発 現 が 誘 導 さ れ る ヘ ム 分 解 酵 素 で あ る[13] 。 ヘ ム の 分 解 産 物 で あ る ビ リ ベ ル ジ ン 、ビ リ ル ビ ン は 活 性 酸 素 に 対 す る 防 御 作 用 を 持 ち 酸 化 ス ト レ ス の 軽 減 を 担 う た め[14] 、HO-1 は 酸 化 ス ト レ ス 制 御 に 重 要 な 酵 素 と し て 知 ら れ て い る 。Bach1 は ヘ ム と 結 合 す る こ と に よ り DNA よ り 乖 離 し 細 胞 核 か ら 細 胞 質 へ と 移 行 し 、 ユ ビ キ チ ン 化 を 経 て 速 や か に 分 解 さ れ る[6, 9-11] 。 結 果 と し て 、 ヘ ム は Bach1 の 不 活 性 化 を 介 し 酸 化 ス ト レ ス 応 答 に 重 要 な 酵 素 で あ る HO-1 の 発 現 を 誘 導 す る こ と で 、 細 胞 応 答 の シ グ ナ ル と し て 機 能 す る と 考 え ら れ て い る 。 最 近 で は 、Bach1 と 類 似 し た Bach2 も ヘ ム 結 合 性 の 転 写 因 子 と し て 当 研 究 室 に よ り 報 告 さ れ た 。Bach2 は 主 に B 細 胞 で 発 現 し て お り 、 形 質 細 胞 分 化 の マ ス タ ー 遺 伝 子 で あ る Blimp1 を 標 的 遺 伝 子 と し て い る[15] 。 さ ら に 、 Bach2 ノ ッ ク ア ウ ト マ ウ ス の 解 析 で 、Bach2 が 形 質 細 胞 分 化 、 抗 体 ク ラ ス ス イ ッ チ 組 換 え に 必 須 で あ る こ と が 明 ら か と な っ て い る [16, 17] 。 近 年 こ の Bach2 に ヘ ム が 直 接 結 合 し 形 質 細 胞 誘 導 を 促 進 す る こ と が 報 告 さ れ 、細 胞 外 ヘ ム が B 細 胞 の 成 熟 や 分 化 に 影 響 を 与 え る こ と が

(9)

示 唆 さ れ て い る[18] 。 こ の よ う な 知 見 か ら 、Bach 因 子 が 細 胞 外 ヘ ム の 受 容 体 と し て 機 能 し 、遺 伝 子 発 現 制 御 を 介 し た 酸 化 ス ト レ ス や 免 疫 応 答 等 の 細 胞 応 答 を 担 う こ と が 考 え ら れ る 。 し か し 、 生 理 的 条 件 下 で 細 胞 外 ヘ ム が Bach 因 子 に 作 用 す る 経 路 は 検 証 さ れ て お ら ず 、 ま た 細 胞 外 ヘ ム が 細 胞 内 へ 入 り 込 む メ カ ニ ズ ム も 不 明 で あ る 。 こ れ ま で 報 告 さ れ て き た 実 験 で は 細 胞 培 養 液 に 遊 離 ヘ ム を 添 加 し 、 そ の 効 果 を 測 定 し て い る 。 ヘ ム は そ の 脂 溶 性 に よ り 細 胞 膜 を 透 過 す る と さ れ て き た が 、生 体 内 で は 遊 離 ヘ ム は ほ と ん ど 存 在 せ ず 生 理 的 実 験 系 の 確 立 が 必 要 で あ る 。 そ こ で 本 研 究 で は 、 よ り 生 理 的 な 条 件 下 で 細 胞 外 ヘ ム の 取 り 込 み と 作 用 を ア ッ セ イ す る In vitro の 実 験 系 を 構 築 し 、 そ の 実 験 系 を 用 い て 細 胞 外 ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る か を 検 証 し た 。最 終 的 に Bach1 に 作 用 す る ま で の 細 胞 外 ヘ ム 取 り 込 み メ カ ニ ズ ム の 解 明 を 目 指 し た 。 遊 離 ヘ ム は 酸 化 還 元 反 応 を 触 媒 し 、活 性 酸 素 種 の 産 生 源 と な り 得 る た め[19-21] 、生 理 的 環 境 で ヘ ム は 単 独 で 存 在 せ ず 、タ ン パ ク 質 に 結 合 し て い る と 考 え ら れ て い る[22] 。 血 中 で は 、 ヘ ム は ア ル ブ ミ ン や ヘ モ ペ キ シ ン(Hx) と 結 合 す る こ と が 知 ら れ て い る 。Hx は ア ル ブ ミ ン よ り も ヘ ム に 対 す る 親 和 性 が は る か に 高 い た め[23] 、 一 度 ア ル ブ ミ ン に 結 合 し た ヘ ム も Hx に 再 結 合 す る こ と が 可 能 で あ り[24] 、 血 中 の ヘ ム の ほ と ん ど は Hx と 結 合 し て い る と 考 え ら れ る 。 Hx は -グ リ コ シ ド 結 合 型 の 糖 タ ン パ ク 質 で あ り 、炎 症 反 応 に

(10)

応 じ て 血 液 中 に 出 現 す る 分 泌 タ ン パ ク 質 で あ る[25-27] 。血 液 中 の Hx は 、 溶 血 や 横 紋 筋 融 解 等 で 生 じ た 遊 離 ヘ ム に 強 く 結 合 す る こ と が 知 ら れ て お り 、 細 胞 外 の 遊 離 ヘ ム に よ る 障 害 か ら 細 胞 を 保 護 し 、 さ ら に マ ク ロ フ ァ ー ジ や 肝 細 胞 等 ヘ ム を 分 解 す る 細 胞 へ ヘ ム を 輸 送 す る 機 能 を 持 つ と 考 え ら れ て い る[28-30] 。近 年 で は 、 ヘ ム と 結 合 し た Hx( ヘ ム 結 合 型 Hx) に 対 す る 膜 受 容 体 と し て Low density lipoprotein receptor-related protein 1(LRP1) が 同 定 さ れ た[31] 。 LRP1 は 肝 細 胞 、 マ ク ロ フ ァ ー ジ 、 神 経 、 脳 と い っ た 組 織 や 細 胞 に 発 現 し て い る[32] 。ヘ ム 結 合 型 Hx が LRP1 に 結 合 す る と 、 受 容 体 を 介 し た エ ン ド サ イ ト ー シ ス に よ り エ ン ド ソ ー ム 、 も し く は リ ソ ソ ー ム に 取 り 込 ま れ る 。エ ン ド ソ ー ム や リ ソ ソ ー ム と い っ た 膜 構 造 体 の 内 部 は 、pH が 3~5 程 度 の 酸 性 状 態 に 保 た れ て お り 、 酸 性 状 態 で は ヘ ム と Hx か ら ヘ ム が 乖 離 す る こ と が 示 さ れ て い る[33] 。 そ の 結 果 エ ン ド ソ ー ム 、 も し く は リ ソ ソ ー ム 内 で 遊 離 し た ヘ ム は 細 胞 質 に 放 出 さ れ る 。 こ の 時 細 胞 質 に 排 出 さ れ た 遊 離 ヘ ム が Bach1 に 結 合 す る と 予 想 さ れ て い る が 、こ れ ま で 検 証 さ れ て は い な か っ た 。 こ の よ う な 研 究 状 況 を 鑑 み 、 本 研 究 で は 、 細 胞 外 ヘ ム の 主 要 な 存 在 形 態 で あ る ヘ ム 結 合 型 の Hx を 組 換 え Hx を 用 い て 再 構 成 し 、 細 胞 外 に ヘ ム が 過 剰 に 存 在 す る 時 の 生 理 的 環 境 を 再 現 す る 。 そ の 上 で 、 エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 的 な ヘ ム 結 合 型 Hx の 取 り 込 み を 検 証 し 、 最 終 的 に Hx に 結 合 し た ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る か 検 討 す る こ と で 、 ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム が 細 胞 内 に 取

(11)
(12)

Ⅳ . 研 究 目 的 本 研 究 で は 、 組 換 え Hx を 用 い て ヘ ム 結 合 型 Hx を 再 構 成 し 、 生 理 的 条 件 下 に お け る 細 胞 外 ヘ ム の 取 り 込 み を 再 現 す る In vitro の 実 験 系 を 確 立 す る 。さ ら に 、そ の 実 験 系 を 利 用 し て 、ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム の 細 胞 内 に お け る 作 用 機 構 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と す る 。

(13)

Ⅴ . 研 究 方 法

1 使 用 し た プ ラ ス ミ ド と そ の 構 築 方 法 1 . 1 組 換 え H x 発 現 プ ラ ス ミ ド の 構 築 1 . 1 . 1 H x 遺 伝 子 の ク ロ ー ニ ン グ

ヒ ト の Hx を コ ー ド す る cDNA が 組 込 ま れ た プ ラ ス ミ ド DNA (Open biosystems) を 鋳 型 と し 、 hemopexin 遺 伝 子 (Hx 遺 伝 子 ) を

Pyrobest ® DNA Polymerase (TaKaRa) を 用 い て 、 PCR (Polymerase

chain reaction) に て 増 幅 し た 。PCR に 用 い た プ ラ イ マ ー に は 、5’

側 に Hind Ⅲ 、 3’側 に Bam HⅠ の 制 限 酵 素 配 列 を 付 加 し た 。 増 幅

し た Hx 遺 伝 子 を 1.8% ア ガ ロ ー ス ゲ ル で 電 気 泳 動 し 、エ チ ジ ウ ム ブ ロ マ イ ド で DNA を 染 色 、 紫 外 線 を 当 て 可 視 化 し た 。 目 的 の 大 き さ(1311bp) の 位 置 に 存 在 す る DNA フ ラ グ メ ン ト は 、 QIAquick Gel Extraction Kit (Qiagen) を 用 い て ア ガ ロ ー ス ゲ ル か ら 抽 出 し 精 製 し た 。 精 製 し た DNA フ ラ グ メ ン ト を 、 ト ポ イ ソ メ ラ ー ゼ Ⅰ を 用 い て pCR/Blunt Ⅱ (Invitrogen) に 挿 入 し 、大 腸 菌 DH5 α 株 に 形 質 転 換 し た 。 カ ナ マ イ シ ン 存 在 下 で 培 養 し 形 質 転 換 体 を 得 た 。hemopexin 遺 伝 子 の PCR に 用 い た プ ラ イ マ ー は 以 下 の 通 り 。 下 線 部 は 制 限 酵 素 サ イ ト を 示 し て い る 。 フ ォ ワ ー ド :5’-AAGCTTATGGCTAGGGTACTGGGAGCACCC -3 ’ リ バ ー ス :5’-GGATCCGTGAGTGCAGCCCAGGAGACTGGT-3 ’ 各 大 腸 菌 ク ロ ー ン か ら 、 プ ラ ス ミ ド DNA を ミ ニ プ レ ッ プ 法 に よ り 精 製 し た 。Kpn Ⅰ 制 限 酵 素 消 化 で イ ン サ ー ト の 確 認 を し た あ と 、ABI DNA sequencer 310 (Applied Biosystems ) を 用 い て 塩 基 配 列 を 解 析 し た 。

(14)

1 . 1 . 2 H i s タ グ 遺 伝 子 の ク ロ ー ニ ン グ His タ グ 配 列 を 3’末 端 に 持 つ プ ラ ス ミ ド DN A を 作 成 す る た め 、 His タ グ 遺 伝 子 の ク ロ ー ニ ン グ を 行 っ た 。His タ グ 配 列 を 含 む フ ォ ワ ー ド と リ バ ー ス の オ リ ゴ ヌ ク レ オ チ ド を 設 計 し た 。 そ れ ぞ れ の オ リ ゴ ヌ ク レ オ チ ド を 同 じ 物 質 量 比 で 混 合 し 、95 ℃ で 熱 変 性 さ せ た 後 序 々 に 室 温 に 戻 し て ア ニ ー リ ン グ し た 。使 用 し た オ リ ゴ ヌ ク レ オ チ ド の 配 列 は 以 下 の 通 り 。 下 線 部 の ヌ ク レ オ チ ド 同 士 が ア ニ ー リ ン グ す る 様 に 設 計 し た 。 フ ォ ワ ー ド :5’-GATC CCATCATCACCATCACCATTGA-3 ’ リ バ ー ス :5’-TCGATCAATGGTGATGGTGATGATGG -3’ ア ニ ー リ ン グ を 行 っ た 、 突 出 末 端 を 形 成 し て い る DNA フ ラ グ メ ン ト を pcDNA5/FRT (Invitorogen) の Bam H Ⅰ サ イ ト に ク ロ ー ニ ン グ し 、 大 腸 菌 DH5α 株 に 形 質 転 換 し た 。ア ン ピ シ リ ン 存 在 下 で 培 養 し 形 質 転 換 体 を 得 た 。 形 質 転 換 体 か ら プ ラ ス ミ ド DNA を ミ ニ プ レ ッ プ 法 に よ り 精 製 し た 。 Bgl Ⅱ 酵 素 消 化 で イ ン サ ー ト の 確 認 を し た あ と ABI DNA sequencer 310 を 用 い て 塩 基 配 列 を 解 析 し た 。

1 . 1 . 3 イ ム ノ グ ロ ブ リ ン鎖 シ グ ナ ル 配 列 の ク ロ ー ニ ン グ 分 泌 効 率 の 良 い Hx を 作 成 す る た め に 、 分 泌 能 が 優 れ た イ ム ノ グ ロ ブ リ ン κ 鎖 の 分 泌 シ グ ナ ル 配 列(Ig leader sequence) の ク ロ ー ニ ン グ を 行 っ た 。 Ig  leader sequence を pDisplay (Invitrogen) を 鋳 型 と し 、 Pyrobest ® DNA Polymerase を 用 い た PCR で 増 幅 し た 。PCR に 用 い た プ ラ イ マ ー は 5’側 に Hind Ⅲ 、3’

(15)

側 に BamH Ⅰ 制 限 酵 素 配 列 と Xho Ⅰ 制 限 酵 素 配 列 を 付 加 し た 。 増 幅 し た Ig leader sequenc e を 1.8% ア ガ ロ ー ス ゲ ル で 電 気 泳 動 し 、 エ チ ジ ウ ム ブ ロ マ イ ド で DNA を 染 色 、 紫 外 線 を 当 て 可 視 化 し た 。目 的 の 大 き さ(70bp) の 位 置 に 存 在 す る DNA フ ラ グ メ ン ト を QIAquick Gel Extraction Kit を 用 い て ア ガ ロ ー ス ゲ ル か ら 抽 出 し 精 製 し た 。 精 製 し た DNA フ ラ グ メ ン ト を ト ポ イ ソ メ ラ ー ゼ Ⅰ を 用 い て pCR/Blunt Ⅱ に 挿 入 し 大 腸 菌 DH5 α 株 に 形 質 転 換 し た 。 カ ナ マ イ シ ン 存 在 下 で 培 養 し 形 質 転 換 体 を 得 た 。Ig  leader sequence の PCR に 用 い た プ ラ イ マ ー は 以 下 の 通 り 。フ ォ ワ ー ド プ ラ イ マ ー の 下 線 部 は Hind Ⅲ 制 限 酵 素 サ イ ト を 示 し て い る 。 ま た 、 リ バ ー ス プ ラ イ マ ー の 下 線 部 は Bam HⅠ 制 限 酵 素 サ イ ト 、 二 重 下 線 部 は XhoⅠ 制 限 酵 素 サ イ ト を 示 し て い る 。 フ ォ ワ ー ド :5’-AAGCTTACCATGGAGACAGACACACTCCTG -3 ’ リ バ ー ス :5’-GGATCCCTCGAG GTCACCAGTGGAACCTGG -3 ’ 各 大 腸 菌 ク ロ ー ン か ら プ ラ ス ミ ド DNA を ミ ニ プ レ ッ プ 法 に よ り 精 製 し 、Eco R Ⅰ 酵 素 消 化 で イ ン サ ー ト の 確 認 を し た あ と ABI DNA sequencer 310 を 用 い て 塩 基 配 列 を 解 析 し た 。

1 . 1 . 4 His タグ融合タンパク質を効率よく分泌するプラスミド構築

Ig reader seqence を 5’末 端 、 His タ グ 配 列 を 3’末 端 に 持 つ 哺

乳 類 細 胞 発 現 プ ラ ス ミ ド DNA を 作 成 し た 。 pCR/Blunt Ⅱ / Ig を

Hind Ⅲ と Xho Ⅰ と で 酵 素 消 化 後 1.8% ア ガ ロ ー ス ゲ ル で 電 気 泳

動 し 、 エ チ ジ ウ ム ブ ロ マ イ ド で DNA を 染 色 、 紫 外 線 を 当 て 可 視 化 し た 。目 的 の 大 き さ の 位 置(70bp) に 存 在 す る DNA フ ラ グ メ

(16)

ン ト を 、QIAquick Gel Extraction Kit を 用 い て ア ガ ロ ー ス ゲ ル か ら 抽 出 し 精 製 し た 。Ig  leader sequence の DNA フ ラ グ メ ン ト を pcDNA5/FRT/His の Hind Ⅲ /Xho Ⅰ サ イ ト に ク ロ ー ニ ン グ し 、 pcDNA5/FRT/Ig-His を 作 成 し た 。 ラ イ ゲ ー シ ョ ン 反 応 に は Ligation high Ver.2(TOYOBO) を 用 い た 。

1 . 1 . 5 H i s タ グ 融 合 H x を 効 率 よ く 分 泌 す る プ ラ ス ミ ド 構 築 pCR/Blunt Ⅱ / Hx を Xho Ⅰ と BamHⅠ で 酵 素 消 化 後 0.8% ア ガ ロ ー ス ゲ ル で 電 気 泳 動 し 、エ チ ジ ウ ム ブ ロ マ イ ド で DNA を 染 色 、 紫 外 線 を 当 て 可 視 化 し た 。目 的 の 大 き さ の 位 置 に 存 在 す る DNA フ ラ グ メ ン ト を 、QIAquick Gel Extraction Kit を 用 い て ア ガ ロ ー ス ゲ ル か ら 抽 出 し 精 製 し た 。hemopexin の DNA フ ラ グ メ ン ト を pcDNA5/FRT/Ig-His の Xho Ⅰ /Bam HⅠ サ イ ト に ク ロ ー ニ ン グ し 、 pcDNA5/FRT/Ig-Hx-His を 作 成 し た 。 ラ イ ゲ ー シ ョ ン 反 応 に は Ligation high Ver.2 を 用 い た 。

2 培 養 細 胞

本 研 究 で は 、Flp-InT M293 細 胞 ( ヒ ト 胎 児 腎 臓 細 胞 株 HEK293 細 胞 を 遺 伝 子 改 変 し た 細 胞 株 :Invitrogen) と Tohoku University , Department of Pediatrics-1 (THP-1) 細 胞 ( ヒ ト 単 球 性 白 血 病 細 胞 株)を 使 用 し た 。

Flp-InT M293 細 胞 は 、37 ℃ 、5%CO2条 件 下 、10%FBS( ウ シ 胎 仔

血 清 、 ニ チ レ イ ・ バ イ オ サ イ エ ン ス)、 ペ ニ シ リ ン (100 unit/ml 、 Invitrogen) 、 ス ト レ プ ト マ イ シ ン (100 μg/ml 、 Invitrogen) を 含 ん

(17)

だ DMEM(Dulbecco ’s modified Eagle Medium 、 Invitrogen) で 培 養 し た 。 組 換 え Hx を 精 製 す る た め に Hx 遺 伝 子 導 入 Flp-InT M293 細 胞 を 培 養 す る 際 は 、37 ℃ 、 5%CO2 条 件 下 、 ペ ニ シ リ ン (100 unit/ml) 、 ス ト レ プ ト マ イ シ ン (100 μg/ml) を 含 ん だ Free style293(Invitrogen) で 培 養 し た 。 THP-1 細 胞 は 、37 ℃ 、5%CO2条 件 下 、10%FBS 、ペ ニ シ リ ン (100 unit/ml) 、 ス ト レ プ ト マ イ シ ン (100 μg/ml) を 含 ん だ RPMI1640(Sigma) で 培 養 し た 。 THP-1 細 胞 を マ ク ロ フ ァ ー ジ 細 胞 に 分 化 誘 導 す る 時 は 、37 ℃ 、 5%CO2 条 件 下 、10%FBS 、 ペ ニ シ リ ン(100 unit/ml) 、 ス ト レ プ ト マ イ シ ン (100 μg/ml) 、 Phorbol 12-myristate 13-acetate (PMA) を 含 ん だ RPMI1640 で 48 時 間 培 養 し た 。 分 化 し た こ と は 、 細 胞 が デ ィ ッ シ ュ に 接 着 す る こ と で 確 認 し た 。

3 ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法

タ ン パ ク 質 溶 液 に 10x SDS-sample buffer (1 M Tris-HCl (pH6.5), 50% グ リ セ ロ ー ル , 10%SDS, 1% ブ ロ モ フ ェ ノ ー ル ブ ル ー,2- メ ル カ プ ト エ タ ノ ー ル )を 添 加 後 、100 ℃ で 5 分 間 熱 処 理 し 、 タ ン パ ク 質 を 変 性 さ せ た 。 10% ア ク リ ル ア ミ ド ゲ ル で SDS-PAGE (Poly-Acrylamide Gel Electrophoresis) を 行 っ た 。 エ レ ク ト ロ セ ミ ド ラ イ 法 に よ り 、 ア ク リ ル ア ミ ド ゲ ル か ら PVDF 膜 (Immobilon 、 Miliipore) に タ ン パ ク 質 を 転 写 し 、 室 温 で 1 時 間 、 5% ス キ ム ミ ル ク ブ ロ ッ キ ン グ 液 (0.05%Tween 20 を 含 む TBS ; T-TBS) で ブ ロ ッ キ ン グ 反 応 を 行 っ た 。 ブ ロ ッ キ ン グ さ れ た

(18)

PVDF 膜 に 対 し 、5% ス キ ム ミ ル ク ブ ロ ッ キ ン グ 液 で 1/1000 に 希 釈 し た 一 次 抗 体(抗 His タ グ 抗 体 (MBL) 、抗 HO- 1 抗 体 (Stressgen) 、 抗 ア ク チ ン 抗 体(Santa Cruz Biotechnology)、Bach1 抗 血 清 )を 4℃ で 一 晩 反 応 さ せ た 。そ の 後 、T-TBS で 1/2000 に 希 釈 し た 二 次 抗 体 (HRP conjugated anti-rabbit IgG blotting reagents (GE Healthcare) 、 HRP conjugated anti-mouse IgG blotting reagents (GE Healthcare) 、 ZyMAX ™ Rabbit anti-Goat IgG (H+L) – HRP (Invitrogen)) を 室 温 で 30 分 間 反 応 さ せ た 。 目 的 タ ン パ ク 質 の 検 出 は Enhanced ChemiLuminescence (ECL) plus western blotting detection system (GE Healthcare) を 用 い た 化 学 発 光 に よ り 行 っ た 。 化 学 発 光 を CCD カ メ ラ タ イ プ 画 像 解 析 装 置 (ImageQuant LAS 4000mini シ ス テ ム 、 GE Healthcare) で 取 り 込 み 、 NIH Imaging 3.1 ソ フ ト ウ ェ ア に よ り 定 量 し た 。 ま た は Amersham HyperfilmTM ECL (GE Healthcare) に 感 光 さ せ る こ と に よ り 目 的 タ ン パ ク 質 を 可 視 化 し NIH Imaging 3.1 ソ フ ト ウ ェ ア に よ り 定 量 し た 。

4 組 換 え H x 哺 乳 類 細 胞 安 定 発 現 系 の 樹 立

4 . 1 H x 安 定 発 現 F l p - I n 2 9 3T M 細 胞 に 対 す る 選 択 圧 条 件 検 討

安 定 発 現 株 の 樹 立 に は Flp-InT M system (Invitrogen) を 用 い た [34] 。Flp-InT M system と は 、Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ を 利 用 し た DNA

組 換 え 反 応 に よ り 、 ホ ス ト 細 胞 の ゲ ノ ム に 目 的 遺 伝 子 を 組 み 込 む こ と で 、安 定 発 現 株 を 樹 立 す る 方 法 で あ る 。ゲ ノ ム に FRT 配 列 を 持 つ Flp-InT M 293 細 胞 1.0 × 106 個 に 、FRT 配 列 及 び 組 換 え

(19)

Hx 遺 伝 子 を 含 む プ ラ ス ミ ド pcDNA5/FRT/Ig -Hx-His と Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ 産 生 遺 伝 子 を 含 む プ ラ ス ミ ド pOG44 (Invitrogen) を gene juice (Novagen) に よ る リ ポ フ ェ ク シ ョ ン 法 で 同 時 に 導 入 し 形 質 転 換 体 を 得 た 。ゲ ノ ム の FRT 配 列 と プ ラ ス ミ ド の FRT 配 列 と が 組 換 え を 起 こ し た 形 質 転 換 体 の み が ハ イ グ ロ マ イ シ ン に 対 す る 抵 抗 性 を 持 つ た め 、 ハ イ グ ロ マ イ シ ン で 組 換 え 体 を 選 別 し た 。 適 切 な ハ イ グ ロ マ イ シ ン 濃 度 を 決 定 す る た め に 、 組 換 え を 起 こ し て い な い 細 胞 が 死 滅 す る 最 も 低 い ハ イ グ ロ マ イ シ ン 濃 度 と 培 養 条 件 を 検 討 し た 。0 、 10 、 50 、 100 、 300 μg/ml の ハ イ グ ロ マ イ シ ン を 含 ん だ 培 養 液 各 々 で 細 胞 を 培 養 し 、3 日 後 に PBS/EDTA 溶 液 (PBS, 1 mM EDTA) で 細 胞 を 回 収 し 、 PBS で 洗 浄 し た 。 そ の 後 、 回 収 し た 細 胞 を PBS/PI 溶 液 (PBS, 1 μg/ml ヨ ウ 化 プ ロ ピ ジ ウ ム(PI), 30%FBS) で 処 理 す る こ と で 死 細 胞 を 染 色 し た 。PI の 蛍 光 を 持 た な い 細 胞 集 団 を 生 細 胞 と し て FACS Calibur (Becton, Dickinson and Company ) で 計 数 し 、 生 細 胞 の 割 合 を 求 め た 。

4 . 2 組 換 え H x 発 現 確 認

Flp-InT M 293 細 胞 に 、 pcDNA5/FRT/Ig -Hx-His と pOG44 を 同

時 に 導 入 し 、4.1 の 方 法 で 決 定 し た 薬 剤 選 択 圧 の 条 件 で 、 組 換 え Hx を 分 泌 す る 哺 乳 類 細 胞 安 定 発 現 株 を 樹 立 し た 。 樹 立 し た 細 胞 の 培 養 上 清 を 回 収 し 、 浮 遊 し た 細 胞 を 300xg 5 分 間 の 遠 心 で 除 去 し た 後 、 抗 His タ グ 抗 体 を 用 い た ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ り 、 培 養 液 中 に 分 泌 さ れ た 組 換 え Hx を 検 出 し た 。

(20)

5 組 換 え H x の 精 製 5 . 1 組 換 え H x の 精 製 過 程 Hx 安 定 発 現 細 胞 (Flp-InT M293 細 胞 )3.0 × 107 個 の 細 胞 を 50 ml の Free style293 培 地 で 6 日 間 培 養 し た 。 培 養 上 清 を 回 収 後 、 300xg 5 分 の 遠 心 で 浮 遊 し た 細 胞 を 除 い た 。 20 mM HEPES(pH 7.5) buffer で 培 養 上 清 を 2 倍 希 釈 し 、 陰 イ オ ン 交 換 カ ラ ム 精 製 を 行 っ た 。 イ オ ン 交 換 カ ラ ム 精 製 後 、 組 換 え Hx タ ン パ ク 質 が 含 ま れ る 分 画 に 対 し 、Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム に よ る 精 製 を 行 い 精 製 さ れ た 組 換 え Hx を 得 た 。 SDS-PAGE に よ り 精 製 さ れ た 組 換 え Hx の 純 度 を 確 認 し 、 最 終 的 に 濃 縮 カ ラ ム (Amicon 、 Millipore) を 用 い て Buffer を PBS に 置 換 し た 。 精 製 さ れ た 組 換 え Hx は 4℃ で 保 存 し た 。 5 . 2 陰 イ オ ン 交 換 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー イ オ ン 交 換 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー は 、 イ オ ン 性 の 試 料 を 酸 解 離 定 数 の 大 き さ に 従 っ て 分 離 す る 技 術 で あ る 。 今 回 は 担 体 と し て 陰 イ オ ン 交 換 樹 脂 が 充 填 さ れ た カ ラ ム(HiTrap Q HP 5ml 、 GE Healthcare) を 用 い た 。 細 胞 の 培 養 上 清 を 陰 イ オ ン 交 換 カ ラ ム に 流 し 、担 体 に 吸 着 し た タ ン パ ク 質 を NaCl の 濃 度 勾 配 (0-500 mM NaCl) で 溶 出 し 、 5 mL 毎 に 溶 出 液 を 分 画 し た 。 ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ り 、各 分 画 に 目 的 タ ン パ ク 質(組 換 え Hx) が 含 ま れ る か 確 認 し た 。

(21)

5 . 3 N i ア フ ィ ニ テ ィ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー

ア フ ィ ニ テ ィ ー ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー は 、 担 体 と の 特 異 的 な 結 合 性 を 利 用 し て 分 離 す る 技 術 で あ る 。 今 回 は 担 体 と し て Ni セ フ ァ ロ ー ス が 充 填 さ れ た カ ラ ム(HisTrap FF 1ml 、GE Healthcare) を 用 い た 。Ni セ フ ァ ロ ー ス は ヒ ス チ ジ ン が 5-6 個 並 ん だ ア ミ ノ 酸 配 列(His タ グ 配 列 )に 特 異 的 に 結 合 す る こ と か ら 、His タ グ 配 列 を 含 む タ ン パ ク 質 を 吸 着 す る こ と が で き る 。5.2 で 得 ら れ た 組 換 え Hx が 含 ま れ る 分 画 の 溶 出 液 を 、Ni セ フ ァ ロ ー ス に 流 し 、 500 mM イ ミ ダ ゾ ー ル 溶 液 で 溶 出 し た 。精 製 し た 組 換 え Hx の 純 度 は SDS-PAGE に よ り 確 認 し た 。 そ の 後 、 膜 分 離 濃 縮 カ ラ ム (Amicon 、 Millipore) に よ る 精 製 組 換 え Hx の 濃 縮 と PBS に よ る 希 釈 を 繰 り 返 し 、 タ ン パ ク 質 溶 液 を PBS に 置 換 し た 。 6 ヘ ム 結 合 型 組 換 え H x の 調 製 6 . 1 ヘ ム - H x 結 合 曲 線 作 成 精 製 し た 組 換 え 5 M Hx に 対 し 、0、0.2 、0.7、2.1 、19 、58 M の ヘ ム(hemin 、 shigma) を 室 温 で 混 和 し た 。 そ れ ぞ れ の ヘ ム と Hx と の 混 合 液 に 5 × Native-sample buffer (312.5 mM Tris-HCl, 50%grycerol, 0.05%bromophrnol blue) を 加 え 、 10% ア ク リ ル ア ミ ド ゲ ル を 用 い Native-PAGE を 行 っ た 。 Native-PAGE で 分 離 し た ヘ ム 結 合 型 Hx の 分 画 に 含 ま れ る ヘ ム の 量 を 定 量 し 、 加 え た ヘ ム 量 に 対 し て プ ロ ッ ト す る こ と で 、 ヘ ム -Hx 結 合 曲 線 を 描 い た 。ヘ ム の 検 出 に は ECL 反 応 を 利 用 し た [35] 。ヘ ム に ECL 反 応 液(ECL plus 、 GE Healthcare) を 加 え る と 、 ヘ ム の 量 に 依 存 し て

(22)

蛍 光 を 発 す る 。 ヘ ム に よ る 蛍 光 を CCD カ メ ラ タ イ プ 画 像 解 析 装 置 で 取 り 込 み 定 量 化 し た 。

6 . 2 ヘ ム 結 合 型 H x の 調 製

精 製 し た 組 換 え Hx に 、 Hx:Heme の 物 質 量 比 が 2 当 量 以 上 の ヘ ム を 室 温 で 混 和 し た 。 混 和 し た 溶 液 を ゲ ル 濾 過 カ ラ ム(Micro Bio-Spin Chromatography Columns 、 BIO-RAD ) に ア プ ラ イ し 、 1000xg 4 分 の 遠 心 で 過 剰 量 の ヘ ム を 除 去 し 、 ヘ ム 結 合 型 Hx を 調 製 し た 。 組 換 え Hx と ヘ ム が 結 合 し た こ と は 、 分 光 光 度 計 を 用 い て 検 討 し た 。 ヘ ム タ ン パ ク 質 で あ る シ ト ク ロ ム と 同 様 に 、 調 製 し た ヘ ム 結 合 型 Hx の 吸 収 ス ペ ク ト ル が ア ミ ノ 酸 由 来 の 280 nm 、 Soret 帯 の 410 nm 、 Q 帯 の 500~600 nm 付 近 に 吸 収 ピ ー ク も し く は 吸 収 領 域 を 持 つ か 確 認 し た[4] 。吸 収 ス ペ ク ト ル 測 定 に は NanoDrop® ND-1000 Spectrophotometer (Agilent) を 用 い 、 Buffer に は PBS を 用 い た 。

7 細 胞 全 タ ン パ ク 質 抽 出

全 て の 操 作 を 氷 上 で 行 っ た 。細 胞 を PBS で 懸 濁 し 、懸 濁 液 を 300xg 5 分 間 の 遠 心 で 細 胞 を 回 収 し た 。ま た Lysis buffer (20 mM Tris, 20% glycerol, 400 mM NaCl, 1 mM EDTA, 1 mM MgCl2, 0.5%

ジ チ オ ト レ イ ト ー ル(DTT), 0.1% NP-40) に フ ッ 化 フ ェ ニ ル メ タ ン ス ル ホ ニ ル (PMSF) と タ ン パ ク 質 分 解 阻 害 剤 (protease inhibitor cocktail 、 Roche )を 添 加 し よ く 混 合 し た 。 PMSF と タ ン パ ク 質 分 解 阻 害 剤 を 混 合 し た Lysis buffer (30 μl/well, 2 × 106

(23)

cells/sample) で 、回 収 し た 細 胞 を 懸 濁 し た 後 、3 分 間 以 上 強 く 攪 拌 し 、 さ ら に 液 体 窒 素 で 急 速 冷 凍 し て 細 胞 を 破 砕 し た 。 氷 上 で サ ン プ ル を 溶 解 後 、15300xg で 5 分 間 遠 心 し 沈 殿 物 を 除 く こ と に よ り 細 胞 全 抽 出 液 を 得 た 。

8 定 量 P C R

THP-1 細 胞 か ら の RNA 抽 出 に は RNeasy Plus Mini kit (QIAGEN) を 用 い た 。 ま た cDNA 合 成 に は ラ ン ダ ム プ ラ イ マ ー (Invitrogen) お よ び Omniscript Reverse Transcriptase (QIAGEN) を 用 い た 。LightCycler Fast Start DNA Master SYBR Green Ⅰ (Roche) を 用 い て SYBR グ リ ー ン 法 で 定 量 PCR を 行 っ た 。PCR 反 応 産 物 は 定 量 PCR 機 の LigtCycler 1.5 (Roche) で 測 定 し た 。目 的 の 遺 伝 子 の mRNA 発 現 量 は イ ン タ ー ナ ル コ ン ト ロ ー ル 遺 伝 子 の mRNA 発 現 量 で 補 正 し た 上 で 相 対 値 を 算 出 し 、 サ ン プ ル 間 の 比 較 を 行 う 相 対 定 量 で 評 価 し た 。 イ ン タ ー ナ ル コ ン ト ロ ー ル 遺 伝 子 と し て -actin を 用 い た 。 定 量 PCR で 用 い た プ ラ イ マ ー の 配 列 を 以 下 に 示 し た 。 -actin フ ォ ワ ー ド :5’-AGAGATGGCCACGGCTGCTT -3 ’ リ バ ー ス :5’-ATTTGCGGTGGACGATGGAG -3 ’ Hmox-1 フ ォ ワ ー ド :5’-CCAGCAACAAAGTGCAAG-3’ リ バ ー ス :5’-CCACCAGAAAGCTGAGTGTAA-3 ’

(24)

9 ヘ ム 結 合 型 H x 取 り 込 み ア ッ セ イ THP-1 細 胞 2.0 × 106 個 を 、PMA を 含 ん だ 生 育 培 地 で 48 時 間 培 養 し マ ク ロ フ ァ ー ジ へ の 分 化 を 誘 導 し た 。THP-1 細 胞 が マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 し た こ と は 、 培 養 デ ィ ッ シ ュ に 接 着 す る こ と で 確 認 し た 。分 化 し た THP-1 細 胞 を 1 M ヘ ム も し く は 0、0.25 、 0.5 、1.0、2.0 M ヘ ム 結 合 型 Hx を 含 ん だ 無 血 清 培 地 (RPMI1640) で 、0-12 時 間 培 養 し た 。そ の 後 、細 胞 表 面 を PBS で 洗 浄 し 細 胞 を 回 収 し た 。 回 収 し た 細 胞 を 、 全 タ ン パ ク 質 抽 出 後 ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ る HO-1 タ ン パ ク 質 発 現 解 析 及 び Bach1 タ ン パ ク 質 の 検 出 、 ま た は RNA 抽 出 後 定 量 PCR に よ る HO-1 mRNA 発 現 解 析 を 行 っ た 。 1 0 エ ン ド サ イ ト ー シ ス 阻 害 ヘ ム 結 合 型 Hx の 取 り 込 み の エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 性 の 検 討 に は 、ク ラ ス リ ン 依 存 性 エ ン ド サ イ ト ー シ ス の 阻 害 剤 で あ る ク ロ ル プ ロ マ ジ ン(CPZ) を 用 い た [36] 。 分 化 を 誘 導 し た THP-1 細 胞 を 、5 g/ml CPZ を 含 ん だ 生 育 培 地 で 30 分 間 培 養 し エ ン ド サ イ ト ー シ ス を 阻 害 し た 。 そ の 後 、1 μM ヘ ム も し く は 1 μM ヘ ム 結 合 型 Hx を 含 ん だ 無 血 清 培 地 (RPMI1640) で 6 時 間 培 養 し た 。 細 胞 表 面 を PBS で 洗 浄 し 細 胞 を 回 収 し た 。回 収 し た 細 胞 は 、全 タ ン パ ク 質 抽 出 後 ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ る HO-1 タ ン パ ク 質 発 現 解 析 、 ま た は RNA 抽 出 後 定 量 PCR に よ る HO-1 mRNA 発 現 解 析 を 行 っ た 。

(25)

Ⅵ . 研 究 結 果 1 組 換 え H x の 分 泌 と 発 現 生 体 内 に お け る 細 胞 外 ヘ ム は 、Hx と 複 合 体 を 形 成 し 細 胞 内 へ 取 り 込 ま れ る と 考 え ら れ て い る[28-30] 。し か し 、細 胞 外 ヘ ム が 細 胞 内 へ 取 り 込 ま れ る 際 の ヘ ム の 動 態 は 不 明 な 点 が 多 い 。 そ こ で 生 体 内 に お け る 細 胞 外 か ら 細 胞 内 へ の ヘ ム の 取 り 込 み を 検 証 し 、 そ の 取 り 込 み 機 構 を 明 ら か に す る た め 、 細 胞 外 ヘ ム を 取 り 込 む 上 で 必 要 と な る Hx を 哺 乳 類 細 胞 発 現 系 で 作 成 し 、 生 理 的 条 件 を 再 現 す る こ と を 試 み た 。 組 換 え Hx を 用 い る こ と に よ り 、 任 意 に ヘ ム 結 合 型 Hx と ヘ ム 非 結 合 型 Hx と を 調 製 で き 、 Hx に 結 合 し た ヘ ム の 作 用 を 解 析 で き る と 考 え た 。 Hx は 糖 タ ン パ ク 質 で あ り 、 適 切 な 糖 鎖 付 加 が 機 能 に 重 要 と 考 え ら れ る 。 そ こ で 、 哺 乳 類 細 胞 発 現 系 を 使 用 し た 。 エ ピ ト ー プ と し て His タ グ 配 列 を C 末 端 に 付 加 し 、さ ら に 分 泌 効 率 を 高 め る た め に 、Hx の 分 泌 シ グ ナ ル 配 列 を Ig の シ グ ナ ル 配 列 に 置 き 換 え た 構 築 を 作 成 し た ( 図 1A)。 こ の 構 築 の 発 現 と 分 泌 を 確 認 す る た め に 、 哺 乳 類 細 胞 へ の 一 過 性 の 遺 伝 子 導 入 に よ り 検 討 し た 。 哺 乳 類 細 胞 発 現 プ ラ ス ミ ド ベ ク タ ー を 用 い て 作 成 し た Hx 発 現 プ ラ ス ミ ド( Hx+ :図 1 A,B) と 、Hx 発 現 プ ラ ス ミ ド か ら Hx 遺 伝 子 の み を 欠 損 さ せ た プ ラ ス ミ ド ( Hx- : 図 1 A,B )、 そ れ ぞ れ を リ ポ フ ェ ク シ ョ ン 法 で Flp-InT M293 細 胞 に 導 入 し た 。各 々 ト ラ ン ス フ ェ ク シ ョ ン し た 細 胞 を 48 時 間 無 血 清 培 地 (Free style293) で 培 養 し た 。 そ の 後 、 培 養 上 清 か ら 抗 His タ グ 抗 体 を 用 い た ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 で 組

(26)

換 え Hx を 検 出 し た 。Hx- プ ラ ス ミ ド を 導 入 し た 細 胞 の 培 養 上 清 か ら は 組 換 え Hx が 検 出 さ れ な か っ た が 、 Hx+ プ ラ ス ミ ド を 導 入 し た 細 胞 の 培 養 上 清 か ら は 、組 換 え Hx が 検 出 さ れ た( 図 1 C)。 こ の こ と か ら 、Hx+ プ ラ ス ミ ド 由 来 の 組 換 え Hx が 発 現 し た こ と 、 さ ら に Ig の シ グ ナ ル ペ プ チ ド が 機 能 し 細 胞 外 へ 分 泌 さ れ た こ と が 確 認 さ れ た 。 2 組 換 え H x の 精 製 法 の 検 討 組 換 え Hx が 細 胞 か ら 分 泌 さ れ る こ と が 確 認 さ れ た た め 、 組 換 え Hx を 培 養 上 清 か ら 高 純 度 で 精 製 す る こ と を 試 み た 。 組 換 え Hx の C 末 端 に は His タ グ 配 列 が 付 加 さ れ て い る た め 、 先 ず Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー 精 製 を 行 っ た 。 Hx+ プ ラ ス ミ ド を ト ラ ン ス フ ェ ク シ ョ ン し た 細 胞 を 48 時 間 無 血 清 培 地 (Free style293) で 培 養 後 、300xg 5 分 間 の 遠 心 で 細 胞 を 除 き 培 養 上 清 を 回 収 し た 。 培 養 上 清 を Ni セ フ ァ ロ ー ス カ ラ ム に 流 し 、担 体 に His タ グ 融 合 タ ン パ ク 質 を 吸 着 さ せ た 。 担 体 に 非 特 異 的 に 吸 着 し た タ ン パ ク 質 を 20 mM の イ ミ ダ ゾ ー ル 溶 液 で 洗 浄 後 、特 異 的 に 吸 着 し た タ ン パ ク 質 を 500 mM イ ミ ダ ゾ ー ル 溶 液 で 溶 出 し た 。溶 出 液 に 対 し 、 抗 His タ グ 抗 体 を 用 い た ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 を 行 っ た が 、 組 換 え Hx は 検 出 さ れ な か っ た 。 こ の 原 因 と し て 、 培 養 上 清 中 に Ni セ フ ァ ロ ー ス と His タ グ 配 列 と の 結 合 を 阻 害 す る 物 質 が 含 ま れ て い た こ と が 考 え ら れ た 。 例 え ば 、EDTA や ク エ ン 酸 は Ni セ フ ァ ロ ー ス を 用 い た ア フ ィ ニ テ ィ ー 精 製 を 妨 げ る こ と が 知 ら れ て い る 。

(27)

そ こ で 、 先 ず 粗 分 画 し 、 さ ら に Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 を 阻 害 し な い 組 成 の HEPES buffer に 置 換 す る た め に 、イ オ ン 交 換 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー に よ る 精 製 を 行 っ た 。Hx の 等 電 点 は 約 6.5 で あ る 。 pH が 7 程 度 の 環 境 下 で 、 Hx は 負 電 荷 を 帯 び る と 予 想 さ れ る 。 そ の た め 、20 mM HEPES(pH7.5) buffer で 、陰 イ オ ン 交 換 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー を 行 っ た 。Hx+ プ ラ ス ミ ド を 導 入 し た 細 胞 、Hx- プ ラ ス ミ ド を 導 入 し た 細 胞 、 そ れ ぞ れ の 培 養 上 清 を 陰 イ オ ン 交 換 カ ラ ム に 流 し タ ン パ ク 質 を 担 体 に 吸 着 さ せ た 。0-500 mM の NaCl 濃 度 勾 配 50 ml で 、 担 体 に 吸 着 し た タ ン パ ク 質 を 、5 ml 毎 に 分 画 溶 出 し た( 図 2 B)。ク ロ マ ト グ ラ ム の 結 果 か ら 、 分 画 6 に お い て 、 Hx+ で は ピ ー ク が 生 じ て い る が 、 Hx- で は そ の ピ ー ク が 見 ら れ な い ( 図 2 B 矢 印 ) こ と か ら 、 分 画 6 に 組 換 え Hx が 含 ま れ る こ と が 示 唆 さ れ た 。 実 際 抗 His タ グ 抗 体 を 用 い た ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ り 、 分 画 6 と 分 画 7 に 組 換 え Hx が 存 在 す る こ と が 確 認 さ れ た ( 図 2 C)。 陰 イ オ ン 交 換 ク ロ マ ト グ ラ フ ィ ー に よ り 、タ ン パ ク 質 の 溶 液 は 構 成 成 分 が 明 確 な HEPES バ ッ フ ァ ー に 置 換 さ れ て い る た め 、 組 換 え Hx の Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 の 効 率 が 改 善 さ れ る と 考 え ら れ た 。 そ こ で 、 組 換 え Hx が 存 在 す る 分 画 6 と 分 画 7 に 対 し て 、 Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 を 行 っ た 。 各 分 画 を Ni セ フ ァ ロ ー ス カ ラ ム に 流 し 、500 mM イ ミ ダ ゾ ー ル 溶 液 で 溶 出 し た 。 こ の 溶 出 液 を SDS-PAGE で 展 開 し 、 ク マ シ ー ブ リ リ ア ン ト ブ ル ー (CBB ) で 染 色 し た と こ ろ 、 単 一 の バ ン ド が 見 ら れ 、 高 純 度 の

(28)

組 換 え Hx が 得 ら れ た こ と が 確 認 さ れ た (図 2 D) 。そ の 後 、溶 出 液 を 膜 分 離 カ ラ ム(Amicon 、 Millipore) に よ る 濃 縮 と PBS に よ る 希 釈 と を 繰 り 返 し 、タ ン パ ク 質 溶 液 を PBS に 置 換 し た 。精 製 さ れ た 組 換 え Hx は 4℃ で 保 存 し た 。 3 組 換 え H x を 分 泌 す る 安 定 株 の 樹 立 細 胞 の 培 養 上 清 か ら 、 高 純 度 の 精 製 組 換 え Hx が 得 ら れ る こ と を 確 認 で き た 。 組 換 え Hx を 効 率 よ く 精 製 す る 目 的 で 、 安 定 発 現 株 を 用 い 系 の 拡 大 を 試 み た 。 組 換 え Hx を 分 泌 す る 安 定 発 現 株 を 樹 立 す る た め Flp-InT M system を 用 い た ( 図 3 A) 。Flp-InT M

system は Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ を 用 い た DNA 組 換 え 反 応 で Flp-InT M 293 細 胞 の ゲ ノ ム に 目 的 遺 伝 子 を 導 入 す る 方 法 で あ る 。 DNA 組 換 え 体 は ハ イ グ ロ マ イ シ ン 抵 抗 性 を 持 つ た め ( 図 3 A) 、 DNA 組 換 え 体 は ハ イ グ ロ マ イ シ ン に よ る 選 択 圧 で 選 別 で き る 。 よ っ て 先 ず 、ハ イ グ ロ マ イ シ ン に よ り 、DNA 組 換 え 反 応 を 起 こ し て い な い 細 胞 が 死 滅 す る 条 件 を 検 討 し た 。 Flp-InT M 29 3 細 胞 1.0 × 106個 を 0-300 μg/m l の ハ イ グ ロ マ イ シ ン を 含 む 生 育 培 地 で 培 養 し 3 日 間 培 養 し た 。 300 μg/ml の ハ イ グ ロ マ イ シ ン を 含 む 生 育 培 地 で 培 養 し た 細 胞 で は 、生 細 胞 の 割 合 が 半 減 し た(図 3 B) 。 そ こ で 、 安 定 発 現 株 の 選 択 圧 の 条 件 は 、 300 μg/ml の ハ イ グ ロ マ イ シ ン で 6 日 間 培 養 と し た 。 Flp-In293T M 細 胞 に Hx+ 構 築 と pOG44 を 同 時 に ト ラ ン ス フ ェ ク シ ョ ン し た 。pOG44 は Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ を コ ー ド す る 遺 伝 子 を 含 ん で お い る 。Flp リ コ ン ビ ナ ー ゼ は Flp-In293T M 細 胞 の ゲ

(29)

ノ ム 上 に あ る FRT 配 列 と Hx+ 構 築 上 に あ る FRT 配 列 (図 1 B) と の DNA 組 換 え 反 応 を 触 媒 す る [34] 。ゲ ノ ム に 目 的 遺 伝 子 が 組 み 込 ま れ な か っ た 細 胞 を 300 μg/ml の ハ イ グ ロ マ イ シ ン で 6 日 間 培 養 す る こ と で 死 滅 さ せ 安 定 株 を 樹 立 し た 。 樹 立 し た 組 換 え Hx 安 定 発 現 株 を 6 日 間 無 血 清 培 地 (Free style 293) で 培 養 し 、 培 養 上 清 を 回 収 し た 。 研 究 結 果 2 と 同 様 に 、 陰 イ オ ン 交 換 カ ラ ム と Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム に よ る 二 段 階 精 製 で 組 換 え Hx を 精 製 し た 。 最 終 的 に 50 ml の 培 養 上 清 か ら 、 800 μg の 組 換 え Hx が 得 ら れ た 。 4 組 換 え H x を 利 用 し た ヘ ム 結 合 型 H x の 調 製 先 行 研 究 で 報 告 さ れ て い る Hx は 、 主 に 血 清 か ら 抽 出 さ れ て い る[37] 。 組 換 え Hx を 用 い た 研 究 も 報 告 さ れ て い る が 、 ヘ ム へ の 結 合 能 に 関 す る 解 析 が な さ れ て い な い[38] 。 そ の た め 、 今 回 精 製 し た 組 換 え Hx が 機 能 的 で あ る か を 確 認 す る た め に 、 ヘ ム と 結 合 す る か 、 ま た ど の 位 の 物 質 量 比 で 結 合 す る か を 検 証 し た 。 5 μM 組 換 え Hx に 対 し 0-58 μM の ヘ ム を 室 温 で 混 和 し た 。ヘ ム と 組 換 え Hx と の 混 合 物 を Native-PAGE で ヘ ム 結 合 型 Hx と 、 Hx と 結 合 し て い な い 遊 離 ヘ ム と に 分 離 し 、 ECL 反 応 液 を 用 い て ヘ ム を 可 視 化 し た[35] 。 そ の 結 果 、 ヘ ム の 濃 度 変 化 に 伴 っ て ヘ ム 結 合 型 Hx と 考 え ら れ る バ ン ド が 濃 く 変 化 し て い く 様 子 が 観 察 さ れ た( 図 4 A) 。 NIH Imaging 3.1 ソ フ ト ウ ェ ア を 用 い て 、 バ ン ド の 濃 さ か ら Hx に 対 し て 何 当 量 の ヘ ム が 結 合 し て い る か

(30)

を 見 積 も っ た 。図 4A 右 図 に ヘ ム の 添 加 量 に 対 し て 、Hx と 結 合 し た ヘ ム の 量 を プ ロ ッ ト し て 結 合 曲 線 を 示 し た 。5 μM Hx に 対 し 、10 μM ヘ ム が 存 在 す る と き 、Hx に 対 し て ヘ ム の 結 合 が 飽 和 し て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 図 4A に よ り 精 製 し た 組 換 え Hx が ヘ ム と 結 合 す る こ と が 示 唆 さ れ た た め 、 さ ら に 分 光 学 解 析 に よ り Hx と ヘ ム の 結 合 能 に つ い て 検 証 し た 。 シ ト ク ロ ム 等 の ヘ ム タ ン パ ク 質 は ヘ ム と 結 合 す る と 、Soret 帯 や Q 帯 な ど に 吸 収 ピ ー ク を 持 つ 特 徴 的 な 吸 収 ス ペ ク ト ル を 呈 す る[4]。 精 製 し た 組 換 え Hx に 対 し て 2 当 量 以 上 の ヘ ム を 混 和 し た 後 、 ゲ ル 濾 過 法 を 用 い て 未 結 合 ヘ ム を 除 き 、 ヘ ム 結 合 型 Hx を 調 製 し た 。 分 光 光 度 計 を 用 い て 、 こ の ヘ ム 結 合 型 Hx 、 ヘ ム を 添 加 し て い な い 組 換 え Hx 、 そ し て ヘ ム 単 独 の 紫 外 領 域 の 吸 収 ス ペ ク ト ル を 測 定 し た 。ヘ ム 結 合 型 Hx は タ ン パ ク 質 濃 度 で 50 M、 Hx 単 独 は タ ン パ ク 質 濃 度 で 5 M 、 ヘ ム 単 独 に つ い て は 5 M ヘ ム を 用 い た 。 ヘ ム が 結 合 し て い な い 組 換 え Hx で は 、Soret 帯 (410 nm) や Q 帯 (500-600 nm) な ど に 吸 収 は 見 ら れ な い が 、 ヘ ム と 結 合 し た 組 換 え Hx で は Soret 帯 や Q 帯 に 吸 収 ピ ー ク が 見 ら れ た( 図 4 B) 。 ま た 、 ヘ ム 単 独 の 吸 収 ス ペ ク ト ル は 、 400 nm 付 近 に 広 範 な 吸 収 領 域 が 見 ら れ る が 、 組 換 え Hx と 結 合 す る こ と で 、400 nm 付 近 の 広 範 な 吸 収 が よ り 鋭 い ピ ー ク を 持 つ よ う に な っ た(図 4 B) 。 こ れ ら の 結 果 よ り 、 組 換 え Hx は ヘ ム と 結 合 し 、 ヘ ム タ ン パ ク 質 と し て の 性 質 を 持 つ こ と が 示 さ れ た 。

(31)

5 T H P - 1 細 胞 に お け る ヘ ム 結 合 型 H x の 取 り 込 み ア ッ セ イ 5 . 1 ヘ ム 結 合 型 H x に よ る H O - 1 発 現 誘 導 転 写 抑 制 因 子 Bach1 は ヘ ム 結 合 タ ン パ ク 質 で あ り 、細 胞 内 の ヘ ム と 結 合 す る こ と で 細 胞 核 か ら 細 胞 質 へ 移 行 し 、ユ ビ キ チ ン 化 を 経 て 分 解 さ れ る 。Bach1 の 核 外 移 行 に 伴 っ て Bach1 に よ る HO-1 遺 伝 子 の 発 現 抑 制 が 解 除 さ れ る [10, 11] 。 本 研 究 で 調 製 し た ヘ ム 結 合 型 Hx が Bach 1 の HO- 1 遺 伝 子 の 発 現 抑 制 を 解 除 す る か を 検 証 す る こ と で 、 ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム が 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ 細 胞 質 ま た は 細 胞 核 ま で 輸 送 さ れ る か を 検 討 し た 。ま ず ヘ ム 結 合 型 Hx が HO-1 遺 伝 子 発 現 を 誘 導 す る か を 検 証 し た 。 PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ へ の 分 化 を 誘 導 し た THP-1 細 胞 を 、 ヘ ム 単 独 、 ヘ ム を 結 合 し て い な い Hx 、ヘ ム 結 合 型 Hx を 含 む 無 血 清 培 地 で 6 時 間 培 養 し た 。 そ の 後 、 細 胞 の 全 RNA を 抽 出 し 定 量 PCR に よ り HO-1 mRNA 発 現 量 を 解 析 し た 。 そ の 結 果 、 こ れ ま で の 知 見 通 り 、ヘ ム 単 独 処 理 を 行 っ た 細 胞 で は HO-1 mRN A の 発 現 誘 導 が み ら れ た(図 5 A) 。ヘ ム と 結 合 し て い な い Hx で 処 理 し た 細 胞 で は HO-1 mRNA の 発 現 誘 導 は 見 ら れ な か っ た 。 一 方 、ヘ ム 結 合 型 Hx で 処 理 し た 細 胞 で は HO-1 mRNA の 発 現 誘 導 が み ら れ た(図 5 A) 。こ れ ら の こ と か ら 、ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム が HO-1 mRNA の 発 現 を 誘 導 し た と 考 え ら れ る 。 同 時 に HO-1 タ ン パ ク 質 の 発 現 誘 導 に つ い て も 検 討 し た 。 PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ へ の 分 化 を 誘 導 し た THP-1 細 胞 を 、 ヘ ム 単 独 、 ヘ ム を 結 合 し て い な い Hx、ヘ ム 結 合 型 Hx を 含 む 無 血

(32)

清 培 地 で 12 時 間 培 養 し た 。 そ の 後 、 細 胞 の 全 タ ン パ ク 質 を 抽 出 し ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 に よ り HO-1 タ ン パ ク 質 発 現 を 解 析 し た 。 そ の 結 果 ヘ ム 結 合 型 Hx の 添 加 量 に 従 っ て 、HO-1 タ ン パ ク 質 発 現 量 が 増 加 し た(図 5 B) 。ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム に よ り HO-1 の 発 現 が タ ン パ ク 質 レ ベ ル で も 誘 導 さ れ る こ と が 示 さ れ た 。 こ の こ と か ら ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム が 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ Bach1 に 作 用 し 、 Bach1 の HO-1 遺 伝 子 転 写 抑 制 を 解 除 し た と 考 え ら れ る 。Bach1 は 細 胞 質 ま た は 細 胞 核 内 に 存 在 す る た め 、 ヘ ム 結 合 型 Hx か ら 乖 離 し た ヘ ム が 細 胞 質 ま た は 細 胞 核 内 ま で 輸 送 さ れ た こ と が 示 唆 さ れ た 。 以 上 の 結 果 か ら 、 ヘ ム 結 合 型 Hx が 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る と ヘ ム を 乖 離 さ せ る 、 乖 離 し た ヘ ム が Bach1 に よ る HO-1 遺 伝 子 の 転 写 抑 制 を 解 除 す る と 考 え ら れ る 。 6 ヘ ム 結 合 型 H x 取 り 込 み の メ カ ニ ズ ム 解 析 6 . 1 ヘ ム 及 び ヘ ム 結 合 型 H x に よ る H O - 1 発 現 の タ イ ミ ン グ 図 5A,B か ら 、ヘ ム 単 独 及 び ヘ ム 結 合 型 Hx が HO-1 の 発 現 を 誘 導 す る こ と が 示 さ れ た 。 こ れ は 、 ヘ ム 単 独 に 加 え 、 ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム も 細 胞 質 の Bach1 に 結 合 す る こ と を 示 唆 し て い る 。ヘ ム と ヘ ム 結 合 型 Hx が THP- 1 細 胞 に 取 り 込 ま れ た と き 、 Bach1 に 作 用 す る ま で の 経 路 に 違 い が あ る の か を 調 べ た 。 ヘ ム は 脂 溶 性 で あ り 、 細 胞 膜 を 自 由 に 透 過 す る と 予 想 さ れ て い る 。 一 方 、 ヘ ム 結 合 型 Hx は 水 溶 性 で あ り 細 胞 膜 を 自 由 に 透 過 す る こ と は 出 来 ず 、 受 容 体 を 介 し た エ ン ド サ イ ト ー シ ス で 細 胞 内 に

(33)

取 り 込 ま れ え る と 考 え ら れ て い る[28-30] 。従 っ て 、ヘ ム 単 独 と ヘ ム 結 合 型 Hx と で は 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る ま で の 時 間 が 異 な る た め 、HO-1 mRNA の 発 現 開 始 ま で 時 間 差 が あ る と 考 え ら れ た 。 そ こ で PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 を ヘ ム 単 独 と ヘ ム 結 合 型 Hx そ れ ぞ れ を 含 む 生 育 培 地 で 、 0~12 時 間 の 各 時 間 で 培 養 後 、HO-1 mRNA 発 現 量 を 定 量 PCR で 解 析 す る こ と で 、HO-1 mRNA の 発 現 誘 導 開 始 時 期 を 検 証 し た 。 そ の 結 果 ヘ ム 処 理 の 方 が 、 ヘ ム 結 合 型 Hx 処 理 よ り も 早 期 に HO-1 mRNA の 発 現 が 誘 導 さ れ る こ と が 示 さ れ た 。 一 方 で ヘ ム 結 合 型 Hx 処 理 に よ る HO-1 mRN A の 発 現 は よ り 長 く 持 続 す る こ と が 示 唆 さ れ た(図 6 A) 。 HO-1 発 現 誘 導 に は 細 胞 内 ヘ ム に よ る Bach1 の 不 活 性 化 が 必 要 で あ る 。 ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム は 遊 離 ヘ ム 単 独 と 比 較 し て Bach1 に 作 用 す る ま で に よ り 時 間 を 要 す る と 考 え ら れ る 。 こ の こ と は ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム の 方 が 遊 離 ヘ ム 単 独 よ り も 多 く の ス テ ッ プ を 経 て 細 胞 質 へ 入 り 込 む こ と を 反 映 し て い る 。 6 . 2 ヘ ム 結 合 型 H x 取 り 込 み の エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 性 図 6 よ り ヘ ム 結 合 型 Hx が ヘ ム 単 独 よ り も 細 胞 質 内 へ 入 り 込 む 時 間 が 遅 い こ と が 示 唆 さ れ た 。 ヘ ム 結 合 型 Hx は 、 受 容 体 を 介 し た エ ン ド サ イ ト ー シ ス で 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る こ と が 考 え ら れ て い る[31] 。 今 回 の ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム の 細 胞 質 内 へ 入 り 込 む 時 間 の 遅 れ は 、エ ン ド サ イ ト ー シ ス を 経 由 す る た

(34)

め で あ る こ と が 考 え ら れ た 。 そ こ で 、 ヘ ム 結 合 型 Hx の 取 り 込 み が エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 的 か を 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン ( ク ラ ス リ ン 依 存 的 エ ン ド サ イ ト ー シ ス 阻 害 剤 ) を 用 い て 検 証 し た [36]。 PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 を 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン を 含 む 生 育 培 地 で 培 養 し 、 エ ン ド サ イ ト ー シ ス を 阻 害 し た 。 そ の 後 、 ヘ ム 単 独 と ヘ ム 結 合 型 Hx そ れ ぞ れ を 含 む 生 育 培 地 で 6 時 間 培 養 後 、 HO-1 mRNA 発 現 量 を 定 量 PCR で 解 析 し た 。 ヘ ム を 細 胞 に 作 用 さ せ る と 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン 処 理 を し て い な い 細 胞 (CPZ-) 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン 処 理 を し た 細 胞 (CPZ+) 両 方 で HO-1 mRNA 発 現 量 が 上 昇 し て い た 。 一 方 、 ヘ ム 結 合 型 Hx を 細 胞 に 作 用 さ せ る と 、 CPZ- で は HO-1 mRNA 発 現 量 が 上 昇 し て い た が 、CPZ+ で は HO-1 mRNA 発 現 量 の 上 昇 は 見 ら れ な か っ た(図 6 B) 。さ ら に 、こ の ヘ ム 結 合 型 Hx に よ る HO-1 mRNA 発 現 誘 導 が 阻 害 さ れ る 現 象 が 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン の 薬 効 に よ る も の で あ る こ と を 確 か め る た め に 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン の 濃 度 依 存 性 を 検 証 し た 。PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 を 、 0-5.0 μg/ml 濃 度 の ク ロ ル プ ロ マ ジ ン を 含 む 生 育 培 地 で 培 養 し 、 エ ン ド サ イ ト ー シ ス を 阻 害 し た 。 そ れ ぞ れ の 細 胞 に ヘ ム 結 合 型 Hx を 作 用 さ せ HO-1 mRNA 発 現 量 を 定 量 PCR で 調 べ た 。 そ の 結 果 、 ク ロ ル プ ロ マ ジ ン の 用 量 依 存 的 に HO-1 mRNA 発 現 量 が 減 少 し て い る こ と が 示 さ れ た (図 6 C) 。0.5 mg/ml 添 加 時 に HO-1 誘 導 が 上 昇 し た が 、 そ の 原 因 は 不 明 で あ る 。 以 上 の 結 果 か ら 、 ヘ ム 結 合 型 Hx は エ ン ド サ イ ト ー シ ス を 経

(35)

由 し 、 エ ン ド ソ ー ム も し く は リ ソ ソ ー ム に 運 ば れ る 。 そ の 間 で ヘ ム の Hx か ら の 乖 離 と 細 胞 質 へ の 放 出 が 行 わ れ 、 Bach1 に 作 用 し て い る と 考 え ら れ る 。

(36)

Ⅶ . 考 察 ヘ ム は 血 液 中 に お い て 、 主 に Hx と 複 合 体 を 形 成 し て い る 。 肝 細 胞 や マ ク ロ フ ァ ー ジ 細 胞 の 細 胞 膜 で は 、 ヘ ム 結 合 型 Hx の 受 容 体 と し て LRP1 が 同 定 さ れ て い る [31] 。 ヘ ム 結 合 型 Hx は LRP1 を 介 し た エ ン ド サ イ ト ー シ ス で 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る と 考 え ら れ て い る が[28, 31] 、取 り 込 ま れ た ヘ ム の 動 態 は 不 明 で あ る 。本 研 究 で は 、LRP1 を 介 し て 取 り 込 ま れ た ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム の 動 態 を 明 ら か に す る た め に 、 組 換 え Hx を 用 い た ヘ ム 結 合 型 Hx の 作 成 と 、ヘ ム 結 合 型 Hx の Bach1 へ の 作 用 機 序 を 調 べ た 。 1 組 換 え H x タ ン パ ク 質 の 精 製 方 法 に つ い て 初 め に ヘ ム 結 合 型 Hx を 作 成 す る た め に 組 換 え Hx の 精 製 を 行 っ た 。天 然 の Hx を 得 る 方 法 と し て 血 清 か ら Hx を 抽 出 す る 方 法 が 確 立 さ れ て い る[37] 。 し か し 、 血 清 中 由 来 の Hx は ヘ ム が 結 合 し た も の と 、 ヘ ム が 結 合 し て い な い も の が 含 ま れ て い る 不 均 一 な 状 態 と し て 存 在 す る 。 本 研 究 で は 、 ヘ ム 結 合 型 Hx の ヘ ム の 効 果 を 検 討 す る 上 で 、 均 一 な 状 態 の Hx が 必 要 で あ る た め 、 哺 乳 類 細 胞 発 現 系 を 利 用 し て ヘ ム と 未 結 合 な Hx の 調 製 を 試 み た 。 構 築 し た 組 換 え Hx の C 末 端 に は His タ グ が 付 加 さ れ て い る 。 当 初 Hx 発 現 プ ラ ス ミ ド を 導 入 し た Flp-In293T M細 胞 の 培 養 上 清 を 、Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム を 用 い 、イ ミ ダ ゾ ー ル 溶 液 に よ る 溶 出 を 試 み た が 、 溶 出 液 に 組 換 え Hx は 検 出 で き な か っ た 。 培

(37)

養 上 清 に 組 換 え Hx が 発 現 し て い る こ と は ウ エ ス タ ン ブ ロ ッ ト 法 で 確 認 し て お り 、組 換 え Hx が Ni セ フ ァ ロ ー ス に 吸 着 し な か っ た と 考 え ら れ る 。 そ の 理 由 と し て 、 今 回 培 養 に 使 用 し た 培 養 液(Free style293) 中 に 、Ni セ フ ァ ロ ー ス カ ラ ム の Ni に 対 し キ レ ー ト す る 物 質 、 ま た は 、 組 換 え Hx の His タ グ 配 列 と Ni と の 結 合 に 競 合 す る 金 属 イ オ ン(銅 や 亜 鉛 等 ) が 含 ま れ て い た と 考 え ら れ る 。 こ れ を 解 決 す る た め に 、Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 の 前 処 理 と し て 、イ オ ン 交 換 カ ラ ム に よ る Buffer 置 換 を 行 っ た 。そ の 結 果 、組 換 え Hx の Ni セ フ ァ ロ ー ス へ の 吸 着 が 回 復 し た 。こ の こ と か ら 、 培 養 液(Free style 293) の 組 成 に His タ グ 配 列 と Ni と の 結 合 を 阻 害 す る 物 質 が 存 在 す る こ と が 示 唆 さ れ た 。イ オ ン 交 換 カ ラ ム で 精 製 後 、Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー カ ラ ム 精 製 を 行 っ た 組 換 え Hx タ ン パ ク 質 を SDS-PAGE で 展 開 し 、 ク マ シ ー ブ リ リ ア ン ト ブ ル ー で 染 色 す る と 単 一 の バ ン ド と し て 検 出 さ れ 、約 90% の 純 度 の 組 換 え Hx が 得 ら れ た 。従 っ て 、組 換 え Hx は イ オ ン 交 換 精 製 と Ni ア フ ィ ニ テ ィ ー 精 製 の 2 段 階 精 製 を 行 う こ と で 、 高 純 度 の 組 換 え Hx を 効 率 的 に 得 る こ と が で き る こ と が 示 さ れ た 。 2 組 換 え H x タ ン パ ク 質 の 性 質 に つ い て 精 製 さ れ た 組 換 え Hx が ヘ ム 結 合 能 を 有 す る か を 分 光 学 的 手 法 で 検 討 し た 。 そ の 結 果 、 組 換 え Hx を 使 っ て 作 成 し た ヘ ム 結 合 型 Hx は 図 4 B の よ う に 、 典 型 的 な ヘ ム 結 合 タ ン パ ク 質 の 吸 収 ス ペ ク ト ル を 示 し た 。 ヘ ム が タ ン パ ク 質 の 疎 水 部 に 非 特 異 的

(38)

に 結 合 し て い る の で は な く 、 配 位 結 合 、 も し く は 共 有 結 合 に よ り ヘ ム と 強 固 に 結 合 し て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 今 回 得 ら れ た 組 換 え Hx が ヘ ム 結 合 能 を 持 つ 理 由 と し て 、 適 切 な 翻 訳 後 修 飾 を 受 け た こ と が 考 え ら れ る 。Hx の 機 能 発 現 に 翻 訳 後 修 飾 が 重 要 で あ る こ と が 、い く つ か の 発 現 系 を 用 い た 組 換 え Hx タ ン パ ク 質 の 解 析 に よ り 報 告 さ れ て い る 。 翻 訳 後 修 飾 を 受 け な い 大 腸 菌 発 現 系 を 用 い た 組 換 え Hx は 、 ヘ ム と 結 合 出 来 ず[39] 、 哺 乳 類 細 胞 と 糖 鎖 修 飾 機 構 が 異 な る 昆 虫 細 胞 発 現 系 で 得 ら れ た 組 換 え Hx は 、天 然 の Hx と 比 較 し て ヘ ム と の 親 和 性 が 低 い こ と が 報 告 さ れ て い る[40] 。 今 回 作 成 し た 組 換 え Hx は 哺 乳 類 細 胞 発 現 系 を 利 用 し て い る た め 、 適 切 な 翻 訳 後 修 飾 を 受 け て い る と 推 測 さ れ る[41] 。 Hx は 439 ア ミ ノ 酸 残 基 か ら な り 、 分 子 量 は 約 50 kD と 算 出 さ れ て い る 。図 1 C で 示 し た SDS-PAG E で の 結 果 か ら 、 本 研 究 で 作 成 し た 組 換 え Hx は 理 論 値 よ り も 大 き い 分 子 量 で あ る こ と が 示 さ れ た 。 こ の こ と か ら も 翻 訳 後 修 飾 を 受 け て い る こ と が 示 唆 さ れ る 。哺 乳 類 細 胞 発 現 系 で 得 ら れ た 組 換 え Hx に 関 し て 、 翻 訳 後 修 飾 の 直 接 的 な 解 析 は 行 わ れ て い な い た め 、 今 後 立 体 構 造 や 翻 訳 後 修 飾 を 解 析 す る 必 要 が あ る 。 天 然 の Hx の 立 体 構 造 や 翻 訳 後 修 飾 に つ い て は 、 天 然 の ウ サ ギ Hx の 結 晶 構 造 解 析 に よ り 明 ら か に さ れ て い る [42] 。 天 然 の Hx は N 末 端 側 と C 末 端 側 両 方 に そ れ ぞ れ 似 た  プ ロ ペ ラ ド メ イ ン を 持 っ て お り 、 そ れ ら の ド メ イ ン を リ ン カ ー ペ プ チ ド が 繋 い で い る 構 造 を と っ て い る こ と が 明 ら か に な っ て い る 。さ ら に 、 2 つ の  プ ロ ペ ラ ド メ イ ン に は 、 そ れ ぞ れ 3 箇 所 で ジ ス ル フ ィ

(39)

ド 結 合 に よ り 架 橋 さ れ て い る こ と が 報 告 さ れ て い る[43] 。 ま た 別 の 報 告 で は 、Hx に 対 す る 糖 鎖 の 付 加 も 適 切 な フ ォ ー ル デ ィ ン グ に 重 要 で あ る こ と が 示 さ れ て い る[39] 。 こ の よ う な Hx の 高 次 構 造 に つ い て は 、 円 偏 光 二 色 性 ス ペ ク ト ル(CD ス ペ ク ト ル ) 解 析 が 適 切 な 翻 訳 後 修 飾 を 受 け た 天 然 の Hx を 特 徴 付 け る 上 で 用 い ら れ て い る [44] 。 天 然 の Hx の CD ス ペ ク ト ル は 231 nm の 紫 外 領 域 で 特 徴 的 な 正 の コ ッ ト ン 効 果 が 見 ら れ 、 ヘ ム と 結 合 す る こ と で コ ッ ト ン 効 果 が 増 強 す る[44] 。 翻 訳 後 修 飾 を 受 け な い 大 腸 菌 発 現 系 由 来 の 組 換 え Hx に は こ の よ う な CD ス ペ ク ト ル が み ら れ な い [39] 。 今 後 、 今 回 得 ら れ た 組 換 え Hx の 立 体 構 造 や 翻 訳 後 修 飾 に 関 す る 直 接 的 な 知 見 を 得 る た め に 、CD ス ペ ク ト ル の 解 析 を 行 う 必 要 が あ る 。 3 ヘ ム 結 合 型 H x 由 来 の ヘ ム の 細 胞 内 輸 送 に つ い て 今 回 調 製 し た ヘ ム 結 合 型 Hx 由 来 の ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る か を 検 討 す る た め に 、 ヘ ム に よ る HO-1 の 発 現 誘 導 を 調 べ た 。 PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 を ヘ ム 結 合 型 Hx を 含 む 培 地 で 培 養 す る と 、HO-1 の 発 現 が mRNA レ ベ ル 及 び タ ン パ ク 質 レ ベ ル で 誘 導 さ れ た(図 5 A,B) 。ヘ ム と 結 合 し て い な い Hx は HO-1 mRNA の 発 現 を 誘 導 し な か っ た (図 5 A) 。 こ の こ と か ら 、 ヘ ム 結 合 型 Hx の ヘ ム が Bach1 に 作 用 し た こ と が 考 え ら れ た 。 ヘ ム が Bach1 に 作 用 す る た め に は 、 Bach1 と 直 接 結 合 す る 必 要 が あ る 。 そ の た め 、 ヘ ム 結 合 型 Hx か ら ヘ ム が 乖 離 し 、Bach1 が 存 在 す る 細 胞 質 も し く は 細 胞 核 内 に 輸 送 さ れ な け

(40)

れ ば な ら な い が 、 ヘ ム の 細 胞 内 輸 送 の 機 構 に つ い て は 不 明 な 点 が 多 い 。 ヘ ム 結 合 型 Hx が ど の 様 な 機 構 で 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る の か を 解 析 す る 目 的 で 、 取 り 込 み の エ ン ド サ イ ト ー シ ス 依 存 性 を 調 べ た 。 今 回 PMA で マ ク ロ フ ァ ー ジ に 分 化 誘 導 し た THP-1 細 胞 を ク ロ ル プ ロ マ ジ ン( ク ラ ス リ ン 依 存 性 エ ン ド サ イ ト ー シ ス 阻 害 剤)処 理 す る と 、 ヘ ム 結 合 型 Hx に よ る HO-1 の 発 現 が 誘 導 さ れ な く な る 現 象 を 見 出 し た(図 6 B) 。 こ の こ と は ヘ ム 結 合 型 Hx が エ ン ド サ イ ト ー シ ス で 細 胞 内 に 取 り 込 ま れ る こ と を 示 唆 し て い る 。 一 般 的 に エ ン ド サ イ ト ー シ ス で は 、 エ ン ド ソ ー ム も し く は リ ソ ソ ー ム ま で 運 ば れ る 。 こ れ ら 膜 構 造 体 の 内 部 の pH は 3~5 の 酸 性 状 態 が 保 た れ て い る が 、 酸 性 状 態 で ヘ ム と Hx は 乖 離 し や す い こ と が 報 告 さ れ て い る[33] 。従 っ て 、ヘ ム 結 合 性 Hx は エ ン ド ソ ー ム も し く は リ ソ ソ ー ム 内 で ヘ ム を 遊 離 さ せ 、 遊 離 し た ヘ ム が 細 胞 質 も し く は 細 胞 核 内 の Bach 1 に 結 合 す る と 予 想 さ れ る 。エ ン ド ソ ー ム も し く は リ ソ ソ ー ム か ら ど の 様 に し て ヘ ム が 細 胞 質 に 放 出 さ れ る の か 、 そ の メ カ ニ ズ ム 解 明 が 今 後 の 課 題 で あ る 。 ヘ ム は 過 剰 に 存 在 す る と 活 性 酸 素 産 生 の 原 因 と な り 、細 胞 や 組 織 に 障 害 を 来 た す た め 、細 胞 内 の ヘ ム 量 は 厳 密 に 制 御 さ れ て い る 。 ヘ ム と 同 様 に 、 細 胞 内 の 量 が 厳 密 に 制 御 さ れ て い る も の と し て 鉄 イ オ ン が あ る 。 鉄 イ オ ン も ま た 、 過 剰 に 存 在 す る と 活 性 酸 素 の 産 生 を 促 進 し 組 織 障 害 性 を 持 つ よ う に な る[45] 。 一 般 的 に 細 胞 内 の 量 の 恒 常 性 を 維 持 す る た め に は 、吸 収 や 排 出 と い

参照

関連したドキュメント

1)Ishiyama K, et al : Polyclonal hematopoiesis maintained in patients with bone marrow failure harboring a minor population of paroxysmal nocturnal hemoglobinuria- type cells. Br

We have investigated rock magnetic properties and remanent mag- netization directions of samples collected from a lava dome of Tomuro Volcano, an andesitic mid-Pleistocene

Human heme oxygenase (HO)–1 deficiency and the oxidative injury of vascular endothelial cells.. Heme oxygenase in biology

Consistent with previous re- ports that Cdk5 is required for radial migration of cortical neurons in mice (Gilmore et al., 1998; Ohshima et al., 2007), radial migration of

PBMC from the patient did not produce HO-1 even when they were stimulated by an optimum concentration of cadmium, further indicating that the patient has a genetic abnormality in

NELL1 (a) and NELL2 (b) mRNA expression levels in renal cell carcinoma cell lines OS-RC-2, VMRC-RCW, and TUHR14TKB and control HEK293T cells were analyzed using quantitative

et al.: Sporadic autism exomes reveal a highly interconnected protein network of de novo mutations. et al.: Patterns and rates of exonic de novo mutations in autism

K T ¼ 0.9 is left unchanged from the de Pillis et al. [12] model, as we found no data supporting a different value. de Pillis et al. [12] took it originally from Ref. Table 4 of