地域社会とIT:富山県の行政情報化推進施策 -電脳県庁の推進-
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(2) 北陸支部より Column. 地域社会と IT. 新文書管理システム 収受. 施行. 収発文書 原本保存. 起案. 決裁. 図 -1 電脳県庁全体概念図. 予算・人員のなかでの電脳県庁の構築を目指すものであ. 具体的には,従来各課で独自に要求していたシステム. る(図 -1 参照) .. 開発予算を,情報政策課が一次的にとりまとめ財政当局. 今後は,この基盤の上に電子申告や電子入札等電脳県. に対して要求するというものである.. 庁の目的実現のための各種アプリケーションシステムを. これにより類似業務を処理するシステムの統合化,他. 順次整備していくこととなる.. のシステムへの応用が期待できるシステム(モデルシス テム) の優先など, 情報政策課の描くマスタープラン ( 「電. ■効率的なシステム開発への取組み. 脳県庁推進アクションプラン」(平成 15 年 9 月改定) ). 電脳県庁構築にあたっては,厳しい財政事情の下でシ. に則した電脳県庁づくりが可能となる.. ステム開発をより効率的に行うため,以下の観点からの. (2)については広義には「電脳県庁」の構築そのも. 取組みを進めている.. のがこれに該当する.すなわち汎用的に利用される機能. (1)開発案件の選定. のサービスとしての提供であり,基盤システムが提供す. (2)システム開発工程. る電子申請の受付処理,ワークフロー処理等である.ま. (3)システム運用環境. た,当分の間紙媒体を利用する必要がある許可証,免状. (1)については,情報主管課である情報政策課の政. 等の出力を一元的に行うサービスも提供している.. 策的判断により開発案件を選定できるよう,予算要求段. このほか,とりわけ電脳県庁の基盤との連携につい. 階からの関与を行うこととしている.. て,モデルシステムとして先行開発された案件の連携仕. 632. 45 巻 6 号 情報処理 2004 年 6 月.
(3) 北陸支部より Column. 地域社会と IT. 申請汎用受付システム 申請受付. 文書管理システム. 個別業務システム 形式チェック. 文書収受. 審査 県 民 ・ 企 業 等 申 請 者. 処理依頼. 承認データ 作成. 起案文書 登録. 結果登録. 起案・決裁 処理依頼 処理依頼 (施行). 結果通知 データ交換システム 許可証・免状 等出力. 許可証 免状等. 許可証 免状等. 汎用出力サービス. 図 -2 システム間連携のイメージ. 職 員 認 証 シ ス テ ム. ■今後への展望 電脳県庁はこれまでの行政の枠組みを 職 員. 大きく変えるものである.たとえば従来の ワープロソフト等による紙媒体を前提とし た文書形式は,XML 等のデータ連携を前提 とした形式へ(すべてではないにしても) シフトしていくものと考えられる.このた め,紙に出力されることを前提として決め られていた各種の様式(レイアウト)等を 見直すことはもとより,たとえば,文書管. 理システム上の XML ドキュメントに対して必要な Web サービスを呼び出すことで業務を行うというような,従 来とまったく異なる業務の処理方法を BPR(Business. 様を,各個のシステム開発に提供することで,より効率. Process Reengineering)とともに推進する必要がある.. 的な開発が行えるようにしている.. 平成 16 年 4 月から汎用受付,文書管理,個別業務の. (3)については, サーバリソースの共有が挙げられる.. 各システム間連携が始まったが,当初予定していたシス. 具体的には,ソフトウェア構成および利用者の範囲が類. テム間の自動的でシームレスな連携の実現には,多くの. 似し,かつ業務処理のピークが重ならないといった一定. 課題が残されている.その原因の 1 つに,連携を想定. の条件を満たすシステムを,同一ハードウェア上に収容. せず自己完結的に作られたパッケージソフト利用の限界. することでハードウェアコスト,ソフトウェアコストを. がある.昨年度総務省から受託した共同アウトソーシン. 大幅に圧縮している.また,ハードウェア管理を一元的. グモデルシステム連携実証事業でも各システムの設計コ. に行うことでシステムの信頼性・安定性・安全性の向上. ンセプトの違いの克服が課題であった.. にも寄与している.. また,個別業務システムの発注では県内システム業者. これらの取組みを総括的にみてみると,最近特に行. の裾野を広げる取組みをしているが,職員情報管理,申. 政 部 門 に お い て 脚 光 を 浴 び て い る「EA(Enterprise. 請受付,決裁,施行などを,データ交換システムを介し. Architecture) 」が,巧まずして実現されていたことが. て基盤システムの機能を利用することで実現するという. 分かる.. 概念(図 -2 参照)が十分理解されていないように思える.. 今後は,組織全体としての効率的なシステム構築への. 今後は,XML データに対して,部品化された機能を. 取組みがより重要になってくるものと考えており. Web サービスとして組み合わせることで業務処理を完. ・運用保守の効率化. 結させるという電脳県庁の考え方を広く普及する場を設. ・汎用的に利用される Web サービスの充実. けるとともに,パッケージソフトの機能がインタフェー. ・ドキュメントの標準化による再利用の促進. スを明らかにした部品として提供されるよう各方面に働. 等を重点課題として,一般的な「EA」の考え方を参考に,. きかけていく必要があると考えている.. これまで進めてきた取組みを体系的に整理することとし. (平成 16 年 4 月 28 日受付). ている.. IPSJ Magazine Vol.45 No.6 June 2004. 633.
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