オーストリア
ポケットガイド
www.austria.info ヨーロッパの中心に位置するオーストリアでは、アルプスの山々でも湖でも、 都市でも田舎でも、春夏秋冬、思い出に残る素晴らしい休暇を過ごすことができます。 人々のライフスタイルや文化探訪、美味しい郷土料理、一流の文化イベントなど、 皆様を幸せに導く至福のひとときを、ぜひオーストリアで体験してください。- 30の3000m級の頂を見渡せるシュミッテンヘーエ山 - キッツシュタインホルン氷河3000mの山頂の世界 - 総距離1300kmのサイクリングコースと400kmのハイキングコース - ツェル湖:水泳、ヨット、ウォータースキー - カプルーンの高地自然保護区 - ツェル・アム・ゼー/カプルーン・サマーカード:40ものアトラクションに有効 - 2011年と2012年にゴルフクラブ・オブ・ザ・イヤー受賞
一番の見どころ:
ツェル・アム・ゼー/カプルーン観光局幸せな気分を
ツェル・アム・ゼー/
カプルーンで!
FO TO © Öst err eich W erbung/ P et er Bur gstaller (Cover) w w w.bigshot.at / Christian Jungwir
th Seefestspiele Mörbisch / Jerzy Bin
Öst err eich W erbung / P et er Bur gstaller , W einhaeupl W . Innsbruck T ourismus Gr az T ourismus / Harr y Schiffer Öst err eich W erbung / P et er Bur gstaller 私たちの時代は、技術開発と社会の変化に駆り立てられて います。成果を出すためのさらなる重圧、厳しい時間の制約 や他の様々なストレス要因は、多くの人々にまな板の鯉の ような無力感さえもたらすこともあります。 オーストリアの多様な自然と文化が上手に共存している地域 では、自然な時の流れに身をまかせ、元々の自分自身のテンポ を取り戻すことができます。 オーストリアの滞在では、本当の自分との出会いのために時間 を取ってください。 ペトラ・シュトルバ オーストリア政府観光局本局長
日本の皆様へ
発行:オーストリア政府観光局 Austrian National Tourist Office
編集&デザイン:株式会社東美 印刷:オカムラ印刷株式会社 発行日:2016年3月 記載事項は変更されることがあります。
奥
付
目
次
P. 38 P. 02 オーストリアについて 「どんな音楽をも演出するオースト リアの自然」ほか、歴史、世界遺産、 芸術やグルメなどをご紹介 インスブルック インスブルックの見どころ インスブルック市街地図 インスブルックの郊外へ P. 24 ウィーン ウィーンの見どころ ウィーン市街地図 ウィーンの郊外へ P. 42 グラーツ グラーツの見どころ グラーツ市街地図 グラーツの郊外へ P. 32 ザルツブルク ザルツブルクの見どころ ザルツブルク市街地図 ザルツブルクの郊外へ 旅に役立つ基本情報 行事・祝祭日 その他インフォメーション ウェブで得られるオーストリア情報 P. 46ウィーンから南東へわずか60kmのところに あるオペレッタのメッカ、それがノイジィード ラーゼー湖畔にロマンチックな風景の広がる メルビッシュです。ヨーロッパ最大規模に数 えられる湖上舞台では、美しい自然を背景に オペレッタの名作が数々上演されます。毎年 7・8月に行われるメルビッシュ湖上音楽祭は 圧倒されるほどの大舞台のオペレーションが 鮮やかです。 毎年夏の4週間、広々とした空の下、ボーデン ゼー湖畔で観客はこれまで体験したことのな い強烈な印象の中で、不朽のオペラを鑑賞す ることができます。ブレゲンツ音楽祭の魅力 は、人気オペラと大胆で先端的な芸術的側面 を組み合わせたところにあります。ブレゲン ツ音楽祭の基礎が築かれたのは、第二次大 戦後の1946年でした。当時、錨で固定した2 隻の荷船の上にステージを建設するという着 想が生まれたのは、ボーデンゼー湖の畔にあ るこの街の素晴らしいロケーションと、美しい 周辺地域のおかげでした。当初から、湖と周 辺の美しい自然環境にオペラを作品の中心的 役割を果たさせるつもりでしたが、70年後の 現在、湖上ステージは昔からその種としては 最大のものであり、オーストリアの文化を語る 上で、ブレゲンツ音楽祭抜きでは語れません。 オーストリアで最大の湖や有名な湖だけが、 水辺の楽しみと文化を合わせて満喫できる 場所ではありません。モストフィアテルにあ る宝石のように美しい小さなルンツ湖もま た散策する価値があります。ルンツ湖の湖 上ステージは、それ自体が芸術品です。日中 は飛び込み台とサンテラスの役目を果たし、 夜にはあらゆるジャンルのアーティストのた めの湖上に浮くステージへと変身します。こ の小さなステージは優雅であり、また、その 上で上演されるパフォーマンスは斬新です。 ヴェレンクレンゲ・フェスティバルは、境界 に邪魔されることなく、新しく、幻想的な音響 を奏でたいと望む国際的なアーティストたち や、他のジャンルとオーディエンスとの対話を 願う人たちを惹きつけています。電子音楽の パイオニア、ヨアヒム・ロデリウスによって設 立されたモア・オア・レスと呼ばれるフェステ ィバルでは、毎年、ミュージシャンやダンサー と共に、ヴィジュアル・アーティストや芸能人 たちを世界中から招待しています。
どんな音楽をも演出する
オーストリアの自然
オーストリアでは、必ずしも「開演!」の合図で
劇場の1階席や
ボックス席に着座しなければならないとは限りません。
長い間、この国の山々や森林や湖は、文化イベントで息を飲むような
素晴らしい背景幕としての役割を果たしてきました。
FOルンツ・アム・ゼー湖で行われるエヒョーブラ ーゼン・フェスティバルはより伝統的な祭典 で、音楽と自然を連結の力として用い、たいま つの明かりの下、魂のための食事を提供して います。周りを取り巻く景色に向かって、ブラ スバンドが音楽を奏でる時、周囲にこだます るエコーのサウンドが独自の音響効果を生 み出し演奏に寄与します。同じように、グリュ ーナウにあるアルムゼー湖でも、目と耳のご 馳走を楽しむ事ができます。トーテス・ゲビ ルゲ山脈の絶景と、素晴らしいアルムゼー湖 の眺めを背景としたコンサートでも、ブラス バンドの音楽とエコーに聴衆は心を奪われ ます。 一体誰が ウィーナーリートのウッドストッ ク は、ウィーンで開催されなければいけな いと言うでしょうか?この愛情のこもった 呼び名で呼ばれているのは、ヴァルトフィア テルで開催されるシュランメル・クラング・フ ェスティバルのことです。このフェスティバ ルでは、毎年ミュージシャンたちが、皆がこ よなく愛する、ワイン酒場で歌われているな じみ深い伝説的なウィーンの民族音楽を奏 でます。今日では伝統的なシュランメル・カ ルテットの演奏と共に、型にはまらない、現 代的なバンドの演奏も益々楽しまれるよう になってきました。出演する演奏者の素晴 らしいスキルに加えて、ヴァルトフィアテル のおとぎ話のような雰囲気と、そこに暮らす 人々の暖かさが、このフェスティバルの高い 質に大きく貢献しています。どちらの特質 も単純明快で真正なもので、ここで過ごす すべての瞬間に実感できます。「方言は山 では美味しい」フェ スティバ ル でも立 証されているように、 一般的に方言音楽の 人気が高まっていま す。主催者は果敢に も伝統的なものと現 代的なもののギャッ プを埋めようとし、大 きな成功を収めまし た。フェスティバル で観客の欲求を満た しているのは、コン サートだけではありません。ウィーン周辺の 山々に点在する山小屋やレストランでは、フェ スティバルの音楽に負けないくらい心のこも った美味しい名物料理が堪能できます。 山々は有史以前から山に寄り添って暮らし てきた人々の生活と文化を形作ってきました。 そのため、様々な芸術表現に山の自然が背景 としての役割を果たしてきたのは、ごく当然 なことかも知れません。その最も印象的な例 が、ダッハシュタインにある世界最大の氷穴で しょう。ここでは毎年夏に、神秘的なパルジ ファル・ドームがユニークなコンサートホール に変身します。このコンサート・シリーズ「ダ ッハシュタイン・アイスクラング(氷の音)」が示 す通り、観客は水晶のような透明感の中で、ア コースティックなサウンドとヴィジュアルを体 験します。それは、国際的に有名な音楽家た ちの演奏による、クラシック、即興ジャズ、ス イング、ブルース、ブギなどのジャンルを網羅 した音楽を、奇想天外な氷の構造物の真ん中 で楽しむユニークなコンサートです。 何世紀にもわたり、何千人もの人々の生活を 形成してきた山が、シュタイヤマルク州のエル ツベルグにもあります。この山はオーストリア 最大の鉄鉱石の埋蔵量を誇る、中央ヨーロッ パ最大の露天掘り鉱山です。それ故、この地 域は「鉄の道」と呼ばれています。赤茶けた錆 色に輝く山の麓にあるアイゼンエルツの小さ な村で毎年開催される祭典が、いみじくも のフェスティバルと呼ばれる由縁です。このフ ェスティバルは、地域の独創性や、モダン・デ ザインと伝統的な職人技を讃える祭典となっ ています。音楽家や ダンサーや、その他 の芸術家が、今は使 われなくなった様々 な建物でパフォーマ ンスを披露する様は、 「錆びた」とまでは言 わないまでも、ある 種ノスタルジックな 魅力を醸し出してい ます。 FO TO © Öst err eich W erbung / P
グローセス・ワルザータール渓谷の山間で開 催されるワルザーの秋では、現代アートと文 化との驚くべき出会いがあります。2年ごとに 4週間にわたって行われるこの祭典では、音 楽、文学、ワークショップ、パフォーマンス、映 画、料理の新手法などが、生物圏公園で実演 され、普段とは違う新しい体験をすることが できます。オーストリアの他の各所と同様、こ こでも文化と自然が完璧に融合したユニーク な体験が味わえます。クラングラウム・シュタ インのテーマの小路では、見学者はエコー・ウ ォール(こだまの壁)へ向かう道すがら、一つ の展示から別の展示に移動する際に、思わず 音に聞き入り楽しむ、あるいは、音の領域を自 身で形作る衝動に駆られます。長距離の各種 ハイキングコースに加えて、近隣のブレゲンツ の森にも、ぜひ見ておきたい独自の建築の小 路があります。ヒッティサウからアウへ行く ルートにも一見の価値がある建物があり、屋 根を木製のこけら板で葺いた特徴的な非常 に古い家々と、フォアアールベルク州の現代 建築の両方を目にすることができます。 これほど自然と文化が絡み合う場所が他に あったでしょうか?これほど強く相互に影響 し合う場所が他にどこにあるでしょうか?絵 のように美しい山々や森林や湖は、何世紀に もわたり著名な芸術家たちの作品に多くのイ ンスピレーションを与えてきました。もし、そ の足跡を辿りたいと願うなら、彼らの例に 倣って自ら自然の魅惑と楽しみに浸るのが のヴァルトハイマートを訪れ、 この人気作家が幼いころから 熟知していた、森や牧草地の 中の曲がりくねった道を散策 して見ましょう。ザルツカン マーグートの湖水地帯にあ るアッターゼー湖では、クリ スタルのように澄み切った湖 水でひと泳ぎした後に、グス タフ・クリムトがキャンバスに 描き不滅の風景画とした、美 しい絶景をご自身の目で存 分に愛でてください。 オーストリアでは、花々が咲 き乱れるアルプスの牧草地 から、ロマンチックな湖畔、 ミステリアスな山の洞窟や、寂しい森の中の 空き地に至るまで、自然はすべての音楽を惹 きつけます。 リンク: メルビッシュ湖上音楽祭 www.seefestspiele-moerbisch.at ブレゲンツ音楽祭 bregenzerfestspiele.com ヴェレンクレンゲ・フェスティバル www.wellenklaenge.at モア・オア・レス www.more-ohr-less.com シュランメル・クラング・フェスティバル www.schrammelklang.at 「方言は山では美味しい」フェスティバル www.mundartig.at ダッハシュタイン・アイスクラング www.dachstein-salzkammergut.com のフェスティバル www.rostfest.at ワルザーの秋 www.walserherbst.at クラングラウム・シュタイン www.vorarlberg-alpenregion.at FOTO © Br egenz er F estspiele / ander ear t TVB S tubai T
訪れた旅行者がオーストリアを離れる前 に、ゲストブックに何を書き込むのでしょうか。 「オーストリアは中欧の文化の中心だ」、また ちょっと皮肉を込めて「バルカンはオーストリ アから始まる」としたためる人もいます。この ような言葉は、ヨーロッパの集いの地として、 そして出会いの場として歴史の中で特に重要 な役割を果たしてきたこの国をよく表してい ます。 歴史の中で育まれてきたこの国の役割は、今 も肌で感じることができます。そしてこれは、 オーストリア人の生活様式とオーストリアの 生活文化やハイレベルな文化、郷土料理の味 わいの中にも見ることができます。かつての ハプスブルク帝国時代には、ハンガリー人、ド イツ人、チェコ人、ボスニア人をはじめとする 様々な民族や国、文化がオーストリアという多 民族国家の中で一つにまとまっていました。 帝国崩壊後、オーストリアは再び小国へと縮 小しましたが、ヨーロッパの橋渡し役を担うこ ととなりました。皇帝の居城都市であったウ ィーンは、帝国崩壊後もなお商業の中心地で した。オーストリアは東方諸国との経験と親 善関係を活用する術を心得ていたうえ、観光 業も盛んでした。 そのオーストリアが東西交渉の立役者であっ たことは疑う余地がありません。ウィーンで 60年代半ばに世界動力会議(WPC)が開か れたのもそのような背景によるものです。そ れ以来ウィーンは、国際原子力機関(IAEA)の 拠点ともなっています。また、米ソ超大国のジ ョン・F・ケネディとニキータ・フルシチョフ、ジ ミー・カーターとブレジネフ等の政治的に敵 対していた勢力同士でさえ、ここウィーンで和 解にこぎつけたのです。 世界権力が集う都市ウィーン。70年代末の国 連UNOシティのオープンにより、「かつての皇 帝居城都市」は、ニューヨークとジュネーヴに 次いで、第三の国連都市となりました。この時 代オーストリアはまだ、鉄のカーテンと国境を 接している「自由世界の防衛前線」でした。そ の後、東ヨーロッパの共産主義の崩落と共に、 ヨーロッパの端から中央ヨーロッパに、いわ ゆるヨーロッパの心臓部に返り咲きました。 そして今日ではかつてのように文化交流の出 会いの地となったオーストリア。このような背 景から、今も様々な文化がこのオーストリアと いう国とそこに住む人々を形作っています。オ ーストリアを旅し、民族文化やオーストリア音 楽、習俗や祭り、生粋のオーストリア人を見て 回ることはまさに発見の旅であり、これこそヨ ーロッパ発見の旅なのです。
ヨーロッパが
集う国
オーストリアはかつてのハプスブルク帝国の
影響からだけではなく、古くから出会いの地となっています。
その結果、途方もないほどの文化の宝庫となったのです。
オ ー ス ト リ ア に つ い て FO TO © W ienT ourismus / L ois Lammerhuberつい100年前まで、ハプスブルク家がオースト リアを統治していました。その当時ウィーン は、地理的にヨーロッパの中心に位置してい たのです。ハプスブルク家の下、ドイツ人、チ ェコ人、ハンガリー人、スロヴァキア人、ボス ニア人が一つになっていたのです。ハインリッ ヒ・シュタインフェストは「オーストリアは巨人 として眠り、小人として目を覚ました」と、帝国 と多民族国家の崩壊をややシニカルに描写し ています。 今日でも、皇帝家の遺産がまだ脈々と受け 継がれていることを感じ取ることができます。 これは、オーストリアが帝国時代と同様、現 在も数多くの文化を宿しているためと、ハプス ブルク家が無数の立派な建築物を国内の至 る所に残したことによります。特にハプスブ ルク家の居城、ホーフブルク王宮があるウィー ンで強く感じることができます。このウィーン から、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世はハプスブ ルク帝国の運命を68年(1848–1916)もの間、 歴代最長にわたり統治してきました。また、オ ーストリア=ハンガリー二重帝国の輝かしい セレブリティである皇妃シシィ(1837–1898) の面影はあらゆる所で見つけることができま す。シシィ博物館やカイザーアパートメント (皇帝の居室)では、シシィの印象的な私生活 を垣間見ることができます。刺殺された皇妃 シシィのオリジナルのデスマスクなどが訪れ た人を感嘆させています。 皇帝家の史跡は、ウィーンの中心部の各所に 散りばめられています。ヨーゼフ広場にある アウグスティーナ教会では、ハプスブルク家の 結婚式が挙行され、また葬儀も行われました。 皇帝納骨堂には、12人の皇帝、19人の皇妃や 王妃が永遠の眠りについています。さらに活 気溢れる帝国のシンボルは、バロック様式の 城であり華やかな庭園を持つシェーンブルン 宮殿です。シェーンブルン宮殿はユネスコ世 界文化遺産に登録されています。皇帝たちは 夏の間、数えきれないほどの部屋があるこの 城で過ごしました。サロンや皇帝一家の居室 は今日でも訪れることができます。 ハプスブルク家の人々は暖かい時期に、首都 から遠く離れたザルツカンマーグートのバー ド・イッシュルで過ごしました。多種多様な民 族や利害関係を一つの国に統治するのは、と てつもない課題でした。過労が気力を一気に 奪っていったとき、皇帝はこの地で執務から 離れ休息を取りました。このようにハプスブ ルク家は、その遺産を豪華な建築物や城の形 で残しただけではなく、オーストリア人のメン タリティーという形でも残しました。100年前 までは多民族国家として統一されていた土地 の多くの文化的影響と文化様式が、今日でも 住む人々に感じることができます。ドイツ人の 秩序と徹底性、情熱的なスラブ系の気質、ハ ンガリー人のブラックジョーク、イタリア人の 陽気さとジェスチャーの伝統。多国籍国家は、 オーストリア人の精髄として人々の中に存在し 続けています。 2016年は皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の没後 100周年を迎え、様々な特別展が開かれます。
ハプスブルク家の
史跡を訪ねて
オーストリア全土では今日でも、
巨大なハプスブルク家のオーラを感じることができます。
しかしそれは、豪華な建築物や都市によるものだけではありません。
FO TO © Innsbruck T ourismus屋「ホイリゲ」と切っても切れない関係にあり ます。 また、毎年各地で開催される数多くの音楽祭 には、世界中から音楽ファンが集います。最 も有名なザルツブルク音楽祭、ウィーン芸術 週間、ボーデンゼー湖のブレゲンツ音楽祭、 メルビッシュの湖上音楽祭、グラーツのシュテ ィリアルテ音楽祭、フィラッハ/オシアッハの カリンシア夏の音楽祭、シューベルティアーデ、 リンツの国際ブルックナー音楽祭やクラング ヴォルケ、そしてアイゼンシュタットのハイド ン音楽祭、グラーフェネッグ・クラシック音楽 祭など、多彩なプログラムが繰りひろげられ ます。 ウィーンフィルのニューイヤーコンサートとシ ェーンブルンでの夏のコンサートは毎年、世 界中に中継・放映され、音楽ファンを楽しませ てくれます。 ヨーロッパの中心に位置するオーストリアは、 古来より様々な文化が交錯し、豊かな文化の 歴史を育んできました。中でも「音楽」は、オ ーストリアを紹介する上で最も重要な代名詞 といえるでしょう。世界的に名高いウィーン国 立オペラ座、ウィーン・フィルハーモニー管弦 楽団、ウィーン少年合唱団、フォルクスオーパ ーなどは、オーストリアの文化使節としても活 躍しています。 また、オーストリアの音楽史上「ウィーン古典 派」は、偉大な文化遺産の一つに数えられま す。そのウィーン古典派は、ハイドンに始まり、 モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト が含まれます。ロマン派を代表するのは、ブ ラームス、ヴォルフ、ブルックナー、マーラー です。オペレッタの王と呼ばれるヨハン・シュ トラウスとフランツ・レハール、また、シュラ ンメル兄弟の音楽は、ウィーンのワイン居酒 オーストリアのデザイン 百数十年も前から受け継がれている職人たち の手仕事を現代に再現した「ウィーンプロダ クツ」加盟企業の製品をはじめ、オーストリア 発のアクセサリーやファッションが世界的に 注目されています。特に、豊かな文化遺産と 若く活力あるクリエイティブシーンの両面を 持つウィーンは、まさにクリエイティブ業界の 中心地です。また、全国に渡りカフェやレスト ラン、ホテルなどでも、オーストリアならでは のデザインを感じることができます。 オーストリアならではの逸品 アクセサリーをお求めなら日本でも人気の高 い「スワロフスキー」は本場オーストリアのシ ョップを訪れてみてください。ワッテンスの本 社に隣接するクリスタルワールドの他、インス ブルック、ウィーンにショップがあります。可 愛い小物やアクセサリーの数々がショーウィ ンドウを飾り、その豪華さはメルヘンの世界 そのものです。 伝統的な品物をお求めなら、高級磁器セット の代名詞「アウガルテン」、美しいガラス製品 とテーブルウェアでゴージャスな食卓を演出 できる「ロブマイヤー」、独自のアトリエを構え るテーブルウェアやリネンのお店「シュヴェー ビッシェ・ユングフラウ」、ユーゲントシュテ ィールの美術工芸品や各種ウィーンプロダク ツ商品を展示・販売する「オーストリア工房」、 歴史的なデザインによる家具やハイセンスな インテリアを生産する「フリードリッヒ=オッ トー・シュミット」などがお勧めです。 ウィーンのファッションでは、バラエティー豊 かなデザインを取り揃える帽子店「ミュール バウアー」、伝統的な民族衣装とロマンチック な1950年代ファッションに現代的なエレメン トを加えた「レナ・ホシェック」、カラフルで独 創的スタイルのモードをアピールする「アート アップ」、軽やかで時代を超越した独自ブラン ドを展開する「ピア・ミア」、ウィーンで指折り のシックな靴のファッションブティック「シュ ー!」、選抜きの眼鏡やサングラスの数々をコ レクションするアイウェアのお店「シャウシャ ウ・ブリレ」などが人気です。 ウィーンでちょっとした小物をお探しなら、最 高級のナチュラルコスメティックスが揃う「セ ントチャールズ・コスモテカリー」、アルプス地 方の伝統にアイロニーを加えたハンドメイド 磁器が揃う「マノ・デザイン」、選び抜かれた 愛らしい商品の並ぶ雑貨店「アンナ・シュタイ ン」などはいかがでしょうか。
オーストリアは長い歴史を通じて音楽と美術の保護を
旗印に掲げ、他国ではほとんど例がないほどの
資金と労力を注いできました。
芸術の国
オーストリア
オ ー ス ト リ ア に つ い て 帝国の時代、ハプスブルク家の人々は芸術作品収集に情熱を 傾け、幾世紀にわたり世界中から数多くの絵画や美術品の名 作が集められました。現在、オーストリア全国にはルーベンス やブリューゲル、ベラスケスなど古典の大家から新進の現代 芸術家までの作品を擁する約1000の美術館・博物館がありま す。特に人気の高い「ユーゲントシュティール」様式を代表す るグスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オスカー・ココシュカ の絵画は、世界的な名声を博しています。 FO TO © W ienTourismus / Lukas Beck
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ウィーン歴史地区 首都ウィーンは、典雅な宮廷文化に彩られた 音楽と芸術の都。2000年の歴史を誇る旧市街 には、数多くの文化財や歴史的建築物が保存 され、各時代へのタイムトリップが楽しめます。 シェーンブルン宮殿と庭園群 女帝マリア・テレジアが改築させた夏の離宮。 モーツァルトが御前演奏した部屋など、1441室 のうち最も重要な40室が一般公開されていま す。美しい庭園には、世界最古の動物園やグロ リエッテなどがあります。 ワッハウ渓谷 メルクからクレムスにいたる約30kmの一帯は ワッハウ渓谷と呼ばれ、ドナウ河と葡萄畑、ル ネッサンス様式の町々、中世の城、城館、教会、 ヨーロッパの最も美しいバロック建築のメルク 修道院が織りなす風光明媚な地域。ドナウ河 クルーズのハイライトとして人気があります。 ノイジィードラーゼー湖の文化的景観 中欧で唯一のステップ湖で、広い芦原が続く独 特な風景が魅力です。数多くの鳥類や植物が 生息し世界的に重要な生態系を形成していま す。近隣にはコウノトリの街ルスト、湖上オペレ ッタで有名なメルビッシュ、そしてハイドンゆか りの州都アイゼンシュタットがあります。 センメリング鉄道 1854年に完成した世界で初の山岳鉄道。近 代的な土木機械もダイナマイトもなかった時 代に6年という短期間で完成し、現在もアルプ ス越えの重要な路線として利用されています。 全長41mのセンメリング鉄道は自然の環境に 調和するように造られており、世界で最も美し い鉄道の一つ。 グラーツ歴史地区とエッゲンベルク城 古都グラーツはウィーンに次ぐオーストリア第 2の都市。ゲルマン文化圏最南端の都市であ り、中世のたたずまいを色濃く残す旧市街は南 ヨーロッパの薫りが漂います。クンストハウス などの様々な近代建築とのコントラストも魅力 です。郊外のエッゲンベルク城には、近年発見 された豊臣秀吉の時代の大阪が描かれた江 戸時代の見事な屏風絵も展示されています。 ハルシュタットとダッハシュタイン ザルツカンマーグートの町ハルシュタットと険 しい岩峰で知られるダッハシュタイン一帯は、 重要な文化自然地域として世界遺産に登録さ れています。ハルシュタットは、古くから貴重な 岩塩が採れたため、先史時代から商業の中心 地として栄えた湖畔の美しい街です。 ザルツブルク歴史地区 岩塩坑のおかげで、町はザルツブルク(塩の城) という名前と富の両方を手に入れ、長く大司教 が支配する独立した荘厳なバロック都市とし て栄えてきました。モーツァルトの生誕地とし て世界中の音楽ファンにその名を知られる、中 世が息づく美しい古都。 アルプス山系の先史時代杭上住居跡群 紀元前5000年前までその歴史を遡ることが できる住居跡は、水中に沈んでいて実際は見 られませんが、発掘物や資料はザルツカンマー グートのモンドゼーやアッターゼーで展示され ています。
オーストリアには現在、9つのユネスコ世界遺産が登録されています。
独自の歴史と魅力を持ち、訪れる人々を魅了しています。
オーストリアの
世界遺産
FO TO © Öst err eich Werbung / Rainer Mir
山小屋「アルムヒュッテ」 アルプスの牧草地に建つ山小屋は、元々、夏の 間山の中腹の牧場で働く牛飼いや酪農従事 者が住むための住居でした。その後、山小屋 はアルプス文化と人生の喜びを象徴するもの となりました。 よくある板葺きの小屋では、訪れる旅行者や ハイカーを親切なオーナーが暖かく迎えてく れます。山小屋では、心尽くしの料理とサワ ー種の黒パンが供され、楽しい会話とアルプ ス独特の魅力を味わうことができます。 どこに?山小屋はアルプスのハイキングコー スに沿ってあります。フォアアールベルク州、 チロル州、ザルツブルク州などオーストリア西 部に多く点在します。 ワイン居酒屋「ホイリゲ」 オーストリアは人生の楽しみ方をよく知って いる国です。そして、ホイリゲはまさにオース トリアの暖かさと居心地の良さを実感できる 場所として、この国の人々にはとても馴染み深 いところです。地元の人々はホイリゲに集い、 ワイン醸造者が造った自慢の新酒と、美味し い家庭料理、自家製のベーコンやチーズなど に舌鼓を打ちます。テーブルには楽しい会話 と笑い声があふれ、時が経つにつれて歌声が 店内に響き渡ります。ホイリゲで楽しむ伝統 は、少なくとも18世紀まで遡ることができま す。それは、時の皇帝ヨーゼフ2世が、いつで も誰でも自家製のワインを販売したり、供した りすることを許可する条例を施行した時代で した。 どこに?ニーダーエステライヒ州のワイン産 地、ウィーン郊外のホイリゲ地区、ブルゲンラ ンド州とシュタイヤマルク州にあります。 地元の人が集まる居酒屋「バイスル」 オーストリアの暖かさと居心地の良さを語る とき、3つの場所が挙げられます。それは、カ フェとワイン居酒屋、そして昔ながらの居酒屋 「バイスル」です。典型的なバイスルの設えは、 木製バーカウンターと木製の壁の羽目板、メ ニューを手書きした黒板を特徴としています。 ウィーナー・シュニッツェルやエッグノッケル、 古典的な家庭料理がどこのバイスルでも味わ えます。 どこに?オーストリア中、どこにでもあります。 ソーセージスタンド「ヴュルステルシュタント」 ここは単なる伝統的なスナック・バーではあ りません。仕事の合間にちょっと立ち寄って 一息入れる大切な場所なのです。ここで、ケ ーゼクライナー(チーズ入りソーセージ)にマ スタードを添え、パンと食べ、ウィットに富ん だ、魅力ある店員と会話を楽しみます。当初、 ヴュルステルシュタントは帝国時代に、退役 した傷痍軍人たちの生計を立てる仕事を与え るために出現しました。伝説的なケーゼクラ イナーは、オーストリア人が創作したものです。 ソーセージのレシピはスロヴェニアが起源で すが、それをオーストリアの食通が、ソーセー ジを焼いた時に溶けるチーズを加えて完成さ せた、手軽で美味しいご馳走なのです。 どこに?ウィーンのソーセージスタンドはよ く知られていますが、オーストリアのどの主要 都市でも見られます。 ケラーガッセ・ワイン祭り ワインの生産地域の夏のハイライトが、このワ イン祭りです。この時期、人々はワインケラー (ワイン貯蔵所)が立ち並ぶ小路をそぞろ歩 き、貯蔵所から貯蔵所へと渡り歩いて、それ ぞれのワイン醸造者が造った素晴らしい新酒 と美味しい料理を味わって回ります。それに 加えて、何世紀もの歴史を誇る、見渡す限り続 くブドウ畑の風景は、見る者に活力を与えてく れます。 どこに?オーストリアのワイン産地、特にニ ーダーエステライヒ州が有名です。 ビアガーデン 夏の暑い夜、人々に愛されている場所の一つ が、国中どこにでもあるシャニーガルテン(シ ャニーとは、オーストリアのニックネームでヨ ハンの愛称)とも呼ばれるビアガーデンです。 仕事の後、オーストリア人はこれら愉快なビア ガーデンに立ち寄り、ニワトコの花から作った ホルンダージュースや、ビールで喉の渇きを癒 します。店によっては、オリジナルのビールを 醸造して提供しています。このような所では、 普通の夕べがささやかな祝杯の席へと変わり、 ありふれた日常をしばし忘れさせてくれます。 どこに?ザルツブルクが有名ですが、オース トリア中どこにでもあります。 カフェ ウィーンのカフェ文化は、オーストリア人が食 通である事を証明する最適の例でしょう。ウ ィーンではカフェが、ユネスコにより無形文化 遺産として認定されたほどです。その歴史は 17世紀末まで遡ることができ、トルコ軍によ るウィーンへの包囲攻撃と深い関わりがあり ます。代表的な古典的カフェのインテリアは、 小さな大理石のテーブルに、トーネット・デザ インの曲木製の椅子、ボックス席、新聞ラッ ク、歴史主義的意匠の飾り付けを施した内装 を特徴としています。そして、カフェで出され る水も、オーストリアのカフェ文化を特徴づけ ています。また、世界で初めてお客様に新聞 を提供したのはウィーンのカフェです。 どこに?オーストリア中どこにでもあります が、最も有名なのはやはりウィーンのカフェ です。
オーストリア人は、人生を謳歌することに長けています。
ここでは、人生を最高に楽しむために彼らが通う特別な場所を、
いくつかご紹介しましょう。
人生の“愉しみ”を
満喫する
オ ー ス ト リ ア に つ い て FO TO © Öst err eich W erbung / P et er Rigaud FO TO © W ienTourismus / Karl Thomas, P
et
からできているのです。そのうえ、「ワッハウ 渓谷産アプリコット」はヨーロッパレベルでそ の品質が保証されており、アプリコットの最 高品質に位置付けられています。 マスのフィレ森のキノコ添え 大きなマスは、水深が深く、酸素の多い湖を 棲家としており、国境は行く手を阻むもので はありませんでした。マスは、北ロシア、ス カンジナビア、バルト三国、そしてオーストリ アの湖などに生息しており、真の意味でグロ ーバルに生息している魚類といえるでしょう。 かつてケルンテン州のヴァイセンゼー湖とミ ルシュテッターゼー湖では、湖の主な生息種 でした。オーストリアのグルメはマスを好み、 「マスのフィレ森のキノコ添え」はオーストリ アのどこでも食べられる料理です。 カイザーシュマレン オーストリア=ハンガリー二重帝国は、多く の民族が双頭の鷲の下に統一されていました。 皇帝フランツ・ヨーゼフは、非常に質素なもの を好み、郷土のものにこだわっていました。皇 帝は卵、小麦粉、牛乳、砂糖少々から作る柔 らかいカイザーシュマレンのような簡単な生 地の料理を好んで食しました。しかしこの料 理が、単に失敗して崩れてしまったオムレツに ルーツを持つのか、カーザー(酪農家)が食卓 に出していた栄養満点の軽食が元となってい るのか、未だにはっきりしていません。 ウィーナー・シュニッツェル ウィーナー・シュニッツェルは、コスモポリタ ンである、ということははっきりしています。 レシピは、ヴェネツィアに端を発します。少な くとも伝説では、このカツレツは1857年頃、有 名な帝国軍指揮官ラデツキーによりオースト リアに持ち込まれた、と伝えられています。ど ちらにせよ、皇帝時代のオーストリアで、この 料理が今日のシュニッツェルのスタイルとし て完成され、「これぞ絶品料理」として有名に なったのです。 リンツァートルテ オーバーエステライヒ州の州都リンツにちな んで名づけられました。世界で初めて文書化 されたケーキのレシピとして認識されている ことが、このケーキの誇りです。この美味し いケーキを有名にしたのは、フランケン地方 出身のヨハン・コンラート・フォーゲルでした。 1822年にリンツのケーキ工房の未亡人カテリ ーナ・クレスの下で働き始め、1823年にカテ リーナと結婚しました。フォーゲルは、リンツ ァートルテをある種の大量生産で製造するこ とを始め、お土産品として定着させることに 成功しました。 マリレンクネーデル(杏子の団子) マリレンクネーデルは、ドナウ河地域ワッハウ 渓谷の真髄であり、また、オーストリア人のオ ープンさを表しています。つまり、このマリレン クネーデルは、中国のフルーツ(杏子)とインド 洋の植物(砂糖)とボヘミアの調理法(団子)
オーストリア料理は、
料理の中で様々な文化を融合させています。
各メニューのお皿の上では、文化の博覧会が垣間見られます。
味覚の
インスピレーション
FO TO © W ienT ourismus / Rober t Osmark Öst err eich W erbung / W olfgang Schar dtルビッシュ、サンクト・マルガレーテンの野外オペ ラなど音楽イベントも豊富です。また、良質でお いしいワインの産地としても知られています。州 都アイゼンシュタットは、ハイドンとエスターハ ージー侯爵家ゆかりの街。 ニーダーエステライヒ州 ウィーンを囲むようにして広がる州。州東側 の丘陵地帯は良質のワイン産地になっており、 北部は森林におおわれています。バロック様 式の修道院が建つメルクとクレムス間のロマ ンチックなドナウ河の渓谷は「ワッハウ渓谷」 と呼ばれ、ユネスコ世界遺産にも登録されて おり、ニーダーエステライヒ州でいちばん人 気のある休暇地となっています。州都はサン クト・ペルテン。 ウィーン オーストリアの首都ウィーンは古い伝統を持 つハプスブルク帝国の都、音楽と芸術が輪舞 する街。その一方で、近代的で未来を志向す る建築物も多く、スタイリッシュなライフスタ イルと活気のあふれる文化の愉しみにあふれ ています。市の周囲には約1350km²にもおよ ぶ広大なウィーンの森が広がり、市民の憩い の場所となっていて、これは他のヨーロッパの 大都市にはみられない独特の魅力です。詳し くは24ページをご覧ください。 ブルゲンランド州 オーストリアの東端に位置する州。ここには世 界遺産のノイジィードラーゼー湖があり、野鳥の 宝庫であるゼーウィンケル国立公園も隣接して います。ルストなど、コウノトリがコロニーを作る 農村やハンガリー風のエキゾチックな町が魅力。 オペレッタ・フェスティバルで有名な湖畔の町メ オーバーエステライヒ州 風光明媚な湖水地方ザルツカンマーグートは、 オーバーエステライヒ州にも広がり、保養休 暇を過ごすのに理想的な環境を提供します。 皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃「シシィ」 はバード・イッシュルで何度も夏を過ごしまし た。州の北側の森の深いミュールフィアテル の丘陵地帯は、チェコとの国境を形成してお り、訪れる人々を惹き付けます。州都のリンツ は、音楽家ブルックナーゆかりの街として知 られ、モダンなアルスエレクトロニカセンター やレントス美術館など、芸術探訪もおすすめ です。 ザルツブルク州 ザルツブルク州は、ハイカーや自然愛好家の 憧れの場所となっているホーエタウエルン国 立公園を含むアルプスの山岳地方。ザルツカ ンマーグートの大自然の美しさは映画『サウ ンド・オブ・ミュージック』でお馴染みです。ザ ルツブルクの名前の由来の「岩塩の城」を体 験できるハラインの岩塩坑や、「きよしこの夜」 誕生の地オーベルンドルフ、世界一の氷穴が あるヴェルフェンなども見どころです。州都は ザルツブルク(32ページ参照)。 シュタイヤマルク州 森が豊かなことから「緑の州」とも呼ばれてお り、アルプスの大自然はもちろん、牧歌的な村 の風景も美しく、スロヴェニア国境の南シュタ イヤマルク地域はワインの名産地として有名。 ブッシェンシャンクと呼ばれるワイン生産者の 直営店が点在しており、ワイン愛好家におすす めのルートです。数多くの文化財を見ることも できます。一方、バード・アウスゼー周辺のザ ルツカンマーグートのシュタイヤマルク州側の 部分は、美しい湖と山の景観によって、南部と は違った魅力を放っています。州都はグラーツ (42ページ参照)。 ケルンテン州 オーストリアの最南部にあるケルンテン州に は、ヴェルターゼー湖、オシアッハゼー湖、ミ ルシュテッターゼー湖など、湖水浴のできる 大きな湖があって、水泳や水上スポーツが楽 しめるパラダイスとなっています。州の最北 端にはオーストリア最高峰のグロースグロッ クナー山が秀麗な姿を見せています。州都の クラーゲンフルトは、バロックとユーゲントシ ュティールの建物が建ち並び、芸術や文化の 薫り高い見どころの多い古都です。 チロル州 牧歌的な山の景色で知られるチロル州の文化 の拠点は、インタール渓谷に数珠つながりに存 在します。インスブルック、ハル、ラッテンベル ク、クーフシュタインなどの魅力的な町が点在 します。また、ツィラータール、シュトゥーバイタ ール、エッツタールなどの渓谷、サンクト・アント ンやゼーフェルトはハイカーやスキーヤー、そ して休養を求める人々の理想郷として有名です。 また、東チロルはザルツブルク州をはさんで離 れたところに位置する自然の宝庫です。州都は インスブルック(38ページ参照)。 フォアアールベルク州 オーストリアの一番西に位置する州。面積は 小さいながらも、シルヴレッタの氷河の世界 からライン渓谷の平地にいたる、変化に富ん だ自然が特徴です。州都ブレゲンツを有名に しているのが、世界最大のオペラ・フェスティ バルの一つ、夏の「ブレゲンツ音楽祭」。個性 的な湖上ステージは映画007のロケでも使わ れました。スキーやハイキングが盛んなアー ルベルク地方の村レッヒは、世界のセレブが 休暇を過ごす高級リゾート地で「ヨーロッパ で最も美しい村」に選ばれました。
オーストリアは
個性あふれる9つの連邦州からなる共和国です。
各州にはそれぞれの魅力と特長があります。
個性あふれる
9つの州
オ ー ス ト リ ア に つ い て FO TO © Öst err eich W erbung / P opp Hackner FO TO © Linz T ourismus / Mueller L ech Zürs T ourismus / Geor g Schnell1: 2,800,000
ドイツ
イタリア
スイス
スロヴェニア
ハンガリー
ヴ
ァ
キ
ア
リ ヒ テ ン シ ュ タ イ ンオーストリア地図
位置と距離
オーストリアは中央ヨーロッパの南部に位置し、
国土の総面積は
83,858
平方キロメートル、人口は約
850
万人。
公用語はドイツ語ですが、英語はよく通じます。
(km) ブレゲンツ アイゼンシュタット グラーツ インスブルック クラーゲンフルト リンツ ザルツブルク サンクト・ペルテン ウィーン ブレゲンツ 769 700 187 575 547 429 656 720 アイゼンシュタット 769 183 582 307 232 347 113 55 グラーツ 700 183 513 133 215 255 190 210 インスブルック 187 582 513 377 360 242 469 533 クラーゲンフルト 575 307 133 377 257 212 339 335 リンツ 547 232 215 360 257 118 121 185 ザルツブルク 429 347 255 242 212 118 230 294 サンクト・ペルテン 656 113 190 469 339 121 230 65 ウィーン 720 55 210 533 335 185 294 65 州都間の距離
9つの州と州都
ウィーン ニーダー エステライヒ州 オーバー エステライヒ州 ザルツブルク州 ブルゲンランド州 シュタイヤマルク州 ケルンテン州 チロル州 東チロル フォアアール ベルク州 リンツ サンクト・ ペルテン アイゼンシュタット グラーツ クラーゲンフルト インスブルック ザルツブルク ブレゲンツ アウトバーン 建設中のアウトバーン 高速道路 建設中の高速道路 幹線道路 主要道路 その他道路 鉄道 国際空港 国境 州境 ヨーロッパ主要都市 までの距離(km)ら始まった残存する最古の動物園、大温室パ ルメンハウス、ネプチューンの噴水、迷路庭園、 日本庭園があります。ギリシア風の神殿グロリ エッテの中にはカフェがあり、また、宮殿に隣 接する馬車博物館には歴代の皇帝たちが使 用した豪華な馬車が展示されています。 2016年は皇帝フランツ・ヨーゼフ1世の没後 100周年記念の特別展が開かれます。 www.schoenbrunn.at ベルヴェデーレ宮殿 トルコ戦争の英雄・オ イゲン公が夏を過ごした離宮。現在は美術館 ベレヴェデーレとして使用されています。上宮 には、クリムト、シーレなどユーゲントシュテ ィール、ビーダーマイヤー、歴史主義などの名 画が展示され、下宮とオランジェリーでは特 別展覧会を開催。 MAPP.27 D-3,4 www.belvedere.at 古くよりヨーロッパの東西と南部を結ぶ十字 路として、ウィーンは二千年の歴史に育まれて きました。ハプスブルク家が育んだ音楽と芸 術の都として知られ、ハプスブルク帝国の重 要な歴史的建築が見どころですが、最近では モダンな現代建築、最新のデザインやファッ ションの発信地としても知られるようになり ました。 シェーンブルン宮殿 ユネスコ世界遺産に指 定されたハプスブルク家の夏の宮殿。マリア・ テレジア・イエローで彩られた外観が印象的。 ロココ様式で統一された内部には、1400もの 部屋があり、そのうち40室が公開されていま す。ウィーン会議の際に舞踏会場として使用 された大広間、6歳のモーツァルトが御前演 奏した鏡の間は必見です。 宮殿の後方に広がる庭園は面積1.7km²。シェ ーンブルンの名前の由来となった泉、1752年か シュテファン大聖堂 鮮やかな屋根が街並 に花を添えるウィーンのシンボル。南北2つの 塔からはウィーンの街が一望にでき、石造り の説教壇や祭壇を彩る絵画など幻想的な内 部装飾は必見です。カタコンベ(地下墓地)に は歴代皇帝の内蔵が安置されています。 MAPP.27 B-3 リング通り 19世紀の中頃、ウィーンの旧市 街を取り囲んでいた城壁を皇帝フランツ・ヨー ゼフの命により取り壊し、現在の幅広い環状 道路が作られました。この通りに沿って、公園、 国会議事堂、市庁舎、大学、ブルク劇場、国 立オペラ座、美術史/自然史博物館、王宮な どが建築図鑑のように立ち並んでいます。 MAPP.26,27 A,B,C-2,3,4 ホーフブルク王宮 ハプスブルク家の皇族た ちが住居として使用していた居城。帝国の発 展に伴い増改築が繰り返され、各時代の建 築様式が共存する建物となっています。旧王 宮ではシシィ博物館と皇帝の住居を公開して います。銀器コレクションも見事です。宮廷 宝物館ではオーストリア帝冠や様々な宝物が 展示されています。新王宮には民族学博物館 やローマ時代のエフェソス遺跡から出土した エフェソス博物館などが併設されています。 また、隣接する王宮庭園には有名なモーツァ ルト像があります。 MAPP.26 C-2 www.hofburg-wien.at 市庁舎(ラートハウス) 1872年から1883年 にかけて作られたネオゴシック様式の建築。 手前の市庁舎前広場は各種イベント会場とな ります。夏には音楽フィルムフェスティバル、 11月中旬∼12月24日まではクリスマスマーケ ットを、1∼3月はスケートリンク開設。 MAPP.26 B-2 ケルントナー通り シュテファン大聖堂から 南に延び、国立オペラ座まで続く最も賑やか な歩行者専用の大通り。高級店から人気ブラ ンド店、カフェが並び、いつも街頭ミュージシ ャンが活躍しています。 MAPP.27 C-3
音楽と芸術の都ウィーン
宮廷文化が今も華麗に息づく古都
ウィーンの
見どころ
ウ ィ ー ン FO TO © Öst err eich W erbung / P et er Bur gstaller FO TO © W ienT ourismus / P et er Rigaud Öst err eich W erbung / P opp Hackner , P et er Bur gstaller ウィーンの現代アート 2016年には15周年のMQ、25周年のクンストハウス・ウィーン やウィーン10区にあるブロートファブリックで特別展が開かれ ます。春のウィーン・ギャラリーウィークでは、現代アートのギ ャラリーがそれぞれ門戸を開きます。また、毎年秋はウィーン は現代アートの中心地となり、アートフェア・ウィーン・コンテ ンポラリーやウィーン・フェア、ウィーン・アートウィークが開催 されます。 ヒント皇帝フランツ・ヨーゼフ1世(1830–1916) は、68年の長きにわたりドナウ流域の広大 な帝国を統治しました。2016年は、皇帝の 没後100周年に当たります。この1世紀の間 にウィーンは劇的な変貌をとげ、豪壮な帝 都はモダンな現代美術の中心地となりまし た。オーストリアのみならず世界各国のア ーティストたちは、常にウィーンを芸術の創 造と醸成のための肥沃な土壌として尊重し てきました。 2016年は、王朝ゆかりの他の施設にも焦点を 当てます。ベルヴェデーレ下宮は300周年を 迎えます。また、ウィーン美術史博物館は125 周年を祝して2016年3月8日∼9月18日の間、 特別展を開催します。 今日のユニークなウィーンを生んだのは、宮 廷文化と現代文化とのつながりです。その 好例が、ウィーンのミュージアム・クォーター (MQ)です。当初は皇帝の厩舎として建てら れたバロック様式の建物ですが、現在では 世界最大にして、最高の現代美術の総合施 設です。MQも2016年に15周年を祝います。 クンストハレ・ウィーンとウィーン近代美術館 (mumok)では、世界最高水準の現代アート に焦点を当てます。21世紀館や、ティッセン・ ボルネミッサ現代美術財団コレクションでも、 現代アートの展示会を開催します。 ウィーンについての詳細は: www.vienna.info www.vienna.info/contemporary
ウィーン市観光局 Tourist Info Vienna Albertinaplatz/Maysedergasse, A-1010 Vienna Tel.: +43 1 24 555 Fax: +43 1 24 555-666 [email protected] ウィーンの森 ウィーンの東部を除く北・西・ 南をぐるりと取り巻くウィーンの森は、市街地 の3倍ほどの面積、約1350km²の広さを持っ ています。アルプス山脈の一部をなしている 豊かな丘陵地帯とドナウ河畔の地区ではブド ウ畑が広がり、ベートーヴェンやシューベルト ゆかりの歴史ある町々が点在しています。 グリンツィングは、ウィーン市内ながらホイリ ゲ(ワインの居酒屋)が何軒も並ぶワインの 産地。シュランメル音楽を聴きながら新酒の ワインを楽しむのは、ウィーンならではの夜 の過ごし方です。ハイリゲンシュタットはベー トーヴェンゆかりの地で、記念館や住居、記 念像が点在し、田園交響曲の構想を得たベー トーヴェンの小路も残っています。プファー ル広場の住居は、ホイリゲになっています。 アクセス:グリンツィングへはショッテントア から市電38で終点まで約30分。ハイリゲンシ ュタットのベートーヴェン記念館へは、ショッ テントアから市電37を終点で降り、徒歩5分。 ワッハウ渓谷 ドイツの黒い森を起点に、オ ーストリアや東欧を抜け黒海まで続くドナウ 河。全長約2800kmにもおよぶこの大河の一 番の見どころは、メルクからクレムスにいたる 世界遺産のワッハウ渓谷。その魅力を存分に 楽しみたいのなら、ドナウ河クルーズがおす すめです。ウィーン西駅から準急列車で約1 時間、パステル色の家並みが美しいメルクの 町から出発します。メルク修道院を見学して からクルーズへ。丘陵に広がるぶどう畑や壮 麗な古城などが目の前に迫ってきます。川沿 いにはリースリングという白ワインの産地ヴァ イセンキルヒェンやシュピッツ、中世都市デュ ルンシュタインなど見どころもたくさん。終点 のクレムスの対岸の丘にはゲットヴァイク修 道院がそびえています。 運航期間:クルーズ船の運航期間は4月上旬 ∼10月末まで。それ以外の期間は、メルクやデ ュルンシュタイン、クレムスの町々を列車で訪 ねます。ウィーンから観光バスも出ています。
森を歩きワインを味わうウィーンの森、
ドナウ河クルーズのハイライトワッハウ渓谷
ウィーンの
郊外へ
ウ ィ ー ン ウィーン2016:宮廷文化と現代文化ウィーンは富裕な帝国の中心地から、
現代美術の中心地へと変貌しました
FO TO © W ienT ourismus / P et er Rigaud, Christian S temper FO TO © Öst err eich W erbung / Homber ger レオポルド美術館(左上)、シェーンブルン宮殿(左下)、ミュージアム・クオーター(右)バラエティとバイタリティに溢れた、 オペレッタのジャンルに特化した唯一の劇場 オペレッタは、ウィーンならではのものです。ウィーンはオペレ ッタを上演する本拠地として、ウィーン・フォルクスオーパーを 立ち上げました。それにより、ここは世界屈指のオペレッタ劇 場となりました。毎夜、一流の歌手達、一流のダンサーとオー ケストラが、魔法をかけられたような音楽の妙技を披露しま す。ヨハン・シュトラウス、フランツ・レハールやエメリッヒ・カ ールマンが作曲した、例えば、「こうもり」、「メリー・ウィドウ」、 名作です。ウィーン・フォルク スオーパーでは、ほとんどのオ ペレッタ公演に英語字幕がつ き、プログラムには日本語の あらすじが載せられています。 このレパートリー劇場は1,337 席あり、毎年9月から6月まで のシーズンには、約30の様々 な演出による300回の公演が 繰り広げられます。 ウィーン・フォルクスオーパー Volksoper Wien Währ inger Straße 78, A-1090 Wien Tel.: +43 1 514 44-3670 [email protected] www.volksoper.at 音楽の天才の人生と作品を明らかにする博物館 モーツァルトハウス・ウィーンは、モーツァルトが住んだウィー ンのアパートとしては唯一保存されている建物で、1784年か ら1787年まで暮らし、他のどの場所よりも数多くの楽曲を生み 出した所です。この博物館では、3つの展示レベルによってモ ーツァルトが生きた時代と彼の最も重要な作品を総合的に紹 介し、世界中から訪れる老若男女のモーツァルトファンたちを 迎えています。ここでの展示は、偉大な作曲家がウィーンで過 ごし、創作性が頂点に達した時代に焦点を当てています。 容が変わる特別展があり、こ の特別展の見学も入場料に 含まれています。2016年の 特別展示では、モーツァルト ハウスで作曲された多くの作 品にスポットを当てています。 日本語のオーディオガイドも 入場料に含まれています。 博物館は、毎日午前10時か ら午後7時まで開館してい ます。 モーツァルトハウス・ウィーン Mozarthaus Vienna Domgasse 5, A-1010 Wien Tel.: +43 1 512 17 91 [email protected] www.mozarthausvienna.at 有名なオリジナルザッハートルテの考案者の息子、エドアル ド・ザッハーによって、1876年に創業されたホテル・ザッハー・ ウィーンは、五つ星の豪華なホテルです。エレガントな雰囲気 と、丁重なおもてなしが伝統です。オペラ座と向かい側にあり、 まさに羨望の立地条件です。最高レベルのサービス、完璧に 改装された149室の客室とスイートルームには、「チョコレート の時間」と呼ばれる高級なアメニティサービスや、貴重なアン ティーク調度類、本物の美術品、優雅な絨毯、暗赤紫色のシ ルクの壁紙が備えられています。 最上階のスイートルームには、 大きなプライベート・テラス があり、ウィーンの街の素晴 らしい眺めが楽しめます。豪 華なザッハー・スパ、2つの グルメ・レストラン、オリジナ ルザッハートルテが、当ホテ ルでの滞在を完璧なものに し、ウィーンの旅を思い出深 いものにしてくれます。 ホテル・ザッハー・ウィーン
Hotel Sacher Wien Philharmonikerstraße 4, A-1010 Wien Tel.: +43 1 514 56-0 Fax: +43 1 514 56-810 [email protected] www.sacher.com FO
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ザルツブルクは、モーツァルトの故郷、「サウ ンド・オブ・ミュージック」の舞台として知られ、 世界でもっとも美しい都市のひとつに数えら れる古都。ユネスコ世界文化遺産にも登録さ れています。 ホーエンザルツブルク城 メンヒスベルクの 丘の上にたたずむ町のシンボル。中世の城塞 建築としては中部ヨーロッパで最も良く保存 されたもののひとつです。豪華な装飾で彩ら れた大司教の居間や黄金の間は圧巻。博物 館には昔の武具や工芸品などが展示されてお り、日本語音声ガイドもあります。テラスから はアルプスの山並みと市街のパノラマが楽し めます。 MAP P.33 B-2 www.festung-salzburg.at ドーム(大聖堂) バロック様式とローマ風の 建築様式が見事に調和した華麗な教会。モ ーツァルトが洗礼を受け、カラヤンの告別式 が行われたことでも知られます。約6000本 のパイプからなるパイプオルガン、ドーム博物 館が見どころ。正面のドーム広場では毎年夏、 ザルツブルク音楽祭の恒例演目「イェーダー マン」が上演されます。 MAPP.33 B-2 www.domquartier.at ミラベル庭園 風光明媚なこの庭園では、ザ ルツァッハ川越しに旧市街のホーエンザルツ ブルク城とドームや数々の教会の尖塔の麗し い姿を眺望することができます。園内のほぼ 中央に位置するミラベル宮殿は、大司教ヴォ ルフ・ディートリッヒが愛人サロメ・アルトのた めに建てた別荘です。内部の大理石の間は、 室内楽コンサートや結婚式など催し物の会場 として使用されています。 MAPP.33 A-1 モーツァルトの生家 1756年、旧市街一番 の目抜き通りであるゲトライデガッセ通り9番 地で、モーツァルトは誕生しました。色鮮や かな黄色い建物は現在、記念館として一般に 公開しています。モーツァルトが使用してい た子供用バイオリン、コンサート用バイオリン、 ピアノ、モーツァルト家の肖像画と書簡などが 展示されています。 MAPP.33 B-2 www.mozarteum.at ゲトライデガッセ通り 中世以来のギルドの 伝統を受け継ぐさまざまな形をした鉄細工の 看板が楽しい、独特の雰囲気を醸し出す小路。 15世紀建築の市庁舎、古い 構えの商店や高級ブティック が並ぶショッピングストリー トです。 MAPP.33 B-1,2 サンクト・ペーター修道院 オーストリア最古のベネディ クト派修道院。映画「サウン ド・オブ・ミュージック」にも 登場しました。修道院内を飾 る装飾品の数々は、宗教芸術 として価値の高いものばかり。 裏手に広がる墓地には、モーツァルトの姉の ナンネルや旧友ミヒャエル・ハイドンが眠って いるほか、初期キリスト教徒の祈祷のための 洞窟「カタコンベ」は必見です。 MAPP.33 B-2 レジデンツ 歴代大司教の宮殿で、豪華な内 部はガイドツアーで見学できます。レジデン ツ広場の中央を飾る大噴水は、アルプス以北 で最も美しいバロック噴水のひとつとされま す。この広場では9月のルペルト祭やクリスマ ス市など、様々な催し物が行われます。 MAPP.33 B-2 www.residenz-salzburg.at
「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台
世界でもっとも美しい都市のひとつ
ザルツブルクの
見どころ
ザ ル ツ ブ ル ク FO TO © Öst err eich W erbung / W einhaeupl W . FO TO © T ourismus Salzbur g GmbHザルツカンマーグート ザルツブルクの東に 広がるザルツカンマーグートはオーストリア 屈指の景勝地として知られています。1500∼ 2000m級の山々に抱かれた高原内に、大小 約50の湖が宝石のようにちりばめられている 湖水地帯。この素晴らしい絶景は映画「サウ ンド・オブ・ミュージック」でも紹介され、多く の人々の心に今も残っています。マーラーや クリムトなどにも愛された地域です。 15世紀の古城(現在ホテル)が麗しい姿を水 面に映してたたずむ「フッシュル湖」、この地 方の中で最も美しいといわれている湖「ヴォ ルフガング湖」の湖畔の町サンクト・ギルゲン は、リゾート地として人気の高いモーツァルト ゆかりの地。対岸のサンクト・ヴォルフガング の町はオペレッタ『白馬亭にて』の舞台となっ たホテルが残る有名な町でシャーフベルク山 へ上る登山鉄道も人気です。サウンド・オブ・ ミュージックの結婚式の舞台となった教区教 会がある「モント湖」、レハールやブラームス ゆかりの温泉地で皇帝の別荘カイザーヴィラ がある「バード・イッシュル」、ユネスコ世界遺 産に登録されている「ハルシュタットとダッハ シュタイン地域」などの他、魅力的な湖や町 が点在します。 アクセス:ザルツブルクからバード・イッシュ ルまでバスで約1時間30分。ここからサンク ト・ヴォルガングまではバスで約30分。ザル ツブルクから列車でバード・イッシュルやハル シュタットへ行く場合は、アットナング・プッフ ハイムで乗り換えます。 9月まで出ています。 ヴェルフェン ザルツブルクの南約40㎞行く と、山々を背景に高く聳えるヴェルフェン城が 目に入ります。11世紀後半から12世紀前半に かけてザルツブルクの大司教達によって建築 された堅城です。町から6㎞離れた山腹に氷 の大世界の洞窟があります。見学は5月から 10月初めまで。 モーツァルトの住居 モーツァルトが故郷ザ ルツブルクを捨てウィーンに向かうまでの7年 間(1773年∼1780年)を過ごした家。現在 はモーツァルト一家の博物館になっています。 日本語解説あり。
MAP P.33 A-2 www.mozarteum.at
ヘルブルン宮殿 旧市街から南へ7キロ、大 司教マルクス・シティクスが作らせた宮殿です。 見事なバロック庭園には水を利用したさまざ まな愉快な仕掛けが施されています。思いが けない所から水が飛び出し、訪問者の歓声が 耐えません。水力で動くミニ人形劇場もあり ます。4∼11月オープン。 アクセス:市内からバス25番で20分 www.hellbrunn.at