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ロードセルによる動的荷重計測上の問題点(設置場所の影響)

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Academic year: 2022

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(1)

ロードセルによる動的荷重計測上の問題点(設置場所の影響)

東海大学大学院  学生会員 ○木村 修一

(株)パスコ   正会員  滝沢  進 東海大学工学部   正会員  近藤  博

1.はじめに 

ロードセルを利用する場合,剛で平らな場所に設置するようにと言われている.しかし,動的に利用する場合は 設置場所や衝突体を含めた荷重測定システム内での応力波の反射や透過の影響が問題となってくる

.

しかしながら 現状では,ロードセルを動的に利用する場合でも,静的な校正値をそのまま採用し,ロードセルを含めた荷重測定 システムの動的応答特性にはほとんど関心が払われていないようである.本報告は,このような現実に鑑み,ロード セルを動的荷重測定に利用する場合の,ロードセルの設置場所や衝突体形状の荷重測定に与える影響について,基 礎的実験とインピーダンス法1)を適用したシミュレーション等を用いて検討したものである. 

2.インピーダンス法を用いた数値計算法の検証   

                     

図‑1は,インピーダンス法の妥当性を検証す るために用いた供試棒の概要を示したものであ る.供試棒Aは長さ1m,直径25mmのスチール 製丸棒で,中央に半導体ゲージを貼付したもの である.供試棒Bは中央部の長さ45mm部分の断 面積を1/5にし,その中央に半導体ゲージを貼付 したものである.図‑2(a)は,衝突体長を100,

200,500mmと3段階に変化させたときの供試

棒Aでの理論波形と実験波形を荷重で示したも

のであるが,よく一致していることがわかる.図‑2(b)は図‑2(a)と同様な条件での,供試棒Bでの理論波形と実験 波形を示している.衝突端に作用する力が同一にも拘らず,供試棒Aでの波形とは大きく異なっている.このよう に,供試棒に断面変化部があると出力波形が変形することがわかる2).そこで,このような問題を,インピーダン ス法を適用したシミュレーション手法で検討可能かどうかを調べるために,供試棒Aでの計測波形が供試棒Bに入射 したとしたとしてシミュレーション計算を行った.図‑3(a),(b)は,それぞれ衝突体長200,500mmで,供試棒Aで  キーワード  ロードセル,動的荷重,インピーダンス境界条件 

連絡先 〒258‑1292  神奈川県平塚市北金目 1117 東海大学工学部 TEL0463‑50‑2169 E‑mail:[email protected]‑tokai.ac.jp 

477.5 1000

1000 477.545

φ25 φ25

φ25

45

ひずみゲージ φ11.4

拡大図

供試棒

A

供試棒

B

図‑1 供試棒の概要

図‑3 実験波形とシミュレーション波形 時間(μs)

荷重(kN)

実験波形 理論波形 数値:衝突体長

0 100 200

100mm 200mm 500mm

0 5 10 15

図‑2 理論波形と実験波形

(b) 供試棒

B

時間(μs)

荷重(kN)

実験波形 計算波形

0 100 200

0 5 10 15

(a)衝突体長:

200mm

時間(μs)

荷重(kN)

実験波形 計算波形

0 100 200

0 5 10 15

(a) 供試棒

A

(b)衝突体長:

500mm

時間(μs)

(kN)

実験波形 理論波形 数値:衝突体長

0 100 200

100mm

200mm 500mm

0 5 10 15

(2)

の計測波形が供試棒

B

に入射したときのシミュレーション波形と,同条件で供試棒

B

を打撃したときの実験波形を 並べて示したものである.図から,両者がよく一致するので,インピーダンス法を適用したシミュレーション手法 で,ロードセル系の動的応答特性を検討できることになる.供試棒

B

の上下部を短くしたものがロードセルになる. 

3.ロードセルの出力値と境界条件  図‑4 は,今回検討した境界条件を示した ものである.条件(1)は供試ロードセルを静 的に剛と判断できる同径の弾性棒の先端に 設置し,載荷部と同径の衝突体(直径

25mm,

長さ

500mm)

を衝突させる場合を示し,条件 (2)は供試ロードセルを動的に剛と判断でき る直径

250mm

の設置台に設置し,衝突体を 衝突させる場合を示した(インピーダンス比

Z

R=100).図‑5は両条件での実験波形とイ ンピーダンス法を用いた計算波形を並べて 示したものものであるが,両者の波形がよく

一致していることが見て取れる.また,設置場所のインピーダンス比が

100

倍になると,出力値が約2倍になった.よって,ロードセルの出力値は,設 置場所のインピーダンスに大きく影響を受けることがわかる.次に,供試ロ ードセルを,図‑4の条件(3)のように直径

250mm

の設置台に設置し,直径

50mm,長さ 200mm

の衝突体を用いた実験とそのシミュレーション計算を 行い比較・検討を行った.図‑6は,そのときの実験波形と計算波形を比較し て示したものである.また,図中には,設置条件が条件(1)と同じときの計算 波形も比較のために示してある.図から,条件(3)の実験波形の立ち上がり に遅れが見られるものの,荷重値は計算波形とよく一致した.供試ロードセ ルの台座部と同一の弾性棒に設置した場合の出力値は約

13.9kN

であったが,

インピーダンス比が

100

倍の条件(3)の場合は,約

33.3kN

と約

2.4

倍の荷 重値になった.また,この値は衝突体の断面積と比例的な関係になる.

4.まとめ 

1)

ロードセルでの動的荷重の測定値は,設置場所のインピーダンスや衝突体 の形状寸法の影響を大きく受けるので,実験結果を設計等に利用する場合 には注意が必要である.

2)ロードセルにより動的荷重を測定する場合は,設置場所の剛性をロード

セルの台座部の剛性と一致させる(反射係数=0)と衝突体による入射荷重

波形が測定できる.実際の動的荷重は,その測定値にロードセルの設置場所のインピーダンスを考慮し,補正 する必要がある.

3)ロードセルの,動的応答メカニズムの解明にインピーダンス法は有効である. 

参考文献 

1) 近藤博・木村修一・鈴木勝也・本間重雄:インピーダンス法による桁間衝突のモデル化とゴム材の緩衝効果について,土木学会論文集,No.752/

Ⅰ-66, 2004.1(掲載予定). 

2) 近藤博,木村修一,滝沢進,本間重雄:動的ロードセルの固有振動数計算法に関する一考察,土木学会論文集,No.700/Ⅵ-54,pp.201-206,

2002.3.

図‑4 境界条件がロードセルの計測に与える影響を検討するモデル 条件(2)

条件(1)

500

500

φ250 φ25

ひずみゲージ

供試 ロードセル

ロードセル 供試 φ25

衝突体

φ25

150 200

φ250 ひずみゲージ

ロードセル 供試 衝突体

φ50

150

条件(3)

(kN)

時間(μs)

実験波形 計算波形

Z =100

Z =1R R

0 100 200 300

0 10 20

図‑5  設置条件とロードセルの出力値

図‑6  衝突体と設置部の影響

時間(μs)

荷重(kN)

条件(3)計算波形 条件(3)実験波形 条件(1)の設置条件     での計算波形

0 100 200 300 400 500 0

10 20 30 40 50 60

参照

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