2016年6月
2015
は じ め に
2015年「農家の家計実態調査」の調査結果がまとまりましたので、お届けいたし
ます。調査にご協力いただいた「家の光家計簿」の記帳者のみなさま、ＪＡ全国女
性組織協議会のみなさまには、心より感謝申しあげます。
ＪＡ全国女性組織協議会と家の光協会は、1978年から「家計簿から見た生活実態
調査」を実施し、暮らしに数字を生かす運動に取り組んできました。それを引き継ぐ
かたちで、家の光協会では1994年から「家の光家計クリエイター」として「家の光
家計簿」の記帳者を募り、家計記録の収集と集計を行ってきました。その後、2006年
からは、ＪＡ全国女性組織協議会と協力し、本調査を実施しています。
この調査は、過去5年間の推移に注目しながら、主に次の点に焦点を当てて、分析
を行っています。
本調査の実施とあわせて、「家の光家計簿」の記帳者のみなさまの声をお寄せい
ただきました。この報告書では、みなさまが日々の暮らしの中で感じていることや
「家の光家計簿」への想いを、可能なかぎり掲載することにいたしました。
この報告書が、農家のみなさまの家計の実情の理解と、農家のみなさまの日々の
暮らしの向上のために少しでも参考になれば幸いです。
●農家の家計実態の特徴
●自家生産物の家計への活用状況
●「家の光家計簿」の活用状況
はじめに
………
1
2015年 農家の家計実態調査のまとめ
Ⅰ 2015年 農家の家計実態調査の特徴
………
4
Ⅱ 2015年 調査の協力者の特徴
………
6
Ⅲ 農家の家計実態
………
8
Ⅳ 自家生産物の家計への活用
………
18
Ⅴ 「家の光家計簿」活用状況
………
22
【協力者の声】わが家の生活と家計簿
…………
23
目 次
資料 農家の家計実態調査について
2015年 農家の家計実態調査 調査票
…………
26
『JA全国女性組織協議会』の組織及び
活動の概要
…………
28
『一般社団法人 家の光協会』の組織及び
活動の概要
………
30
「家の光家計簿」費目一覧
………
32
Ⅰ 2015年 農家の家計実態調査の特徴
2015年調査の概要
調査協力者全体で見ると、総収入額(農業収入、農外収入、その他の収入の合計)、
可処分所得(総収入額から農業支出・農外支出・租税を除いた額)は、いずれも前回
とほぼ同程度だった。収入は増えないなかで、総支出額(家計支出、農業支出・農外
支出・租税、貯蓄・投資・返済の合計)はわずかに減少した。ただし、家計支出額は
前回をわずかに上回った。
これを農家世帯に限ってみると、総収入額、総支出額ともに前回から減少している。
総収入額の減少とともに可処分所得額も減少した一方で、家計支出額は前回をやや
上回る結果となった。
① 農家世帯では可処分所得減少の一方、家計支出は微増
2015年農家の家計実態調査は、「家の光家計簿」への記帳者を対象に、以下の方
法で実施しました。
●2015年の調査協力者は、①JA全国女性組織協議会会員のうち本調査への協力を表明してくれた人、
②家の光協会主催の各種セミナー参加者のうち本調査への協力を表明してくれた人、③家の光家計
簿ソフト登録者、④2014年調査協力者、⑤そのほか、『家の光』やチラシ等を見ての調査協力者の
なります。
●調査票は、郵送での送付・回収を行いました。⑤の協力者は、事前に調査票を送付することなく「家
の光家計簿」調査票を直接送付してくれた人となります。
●調査票の配布・回収は、2015年12月∼ 2016年2月の間で実施しました。
●最終的な調査票回収数は341でした。そのうち、性別や年代などの本人の属性が記入されていなか
ったり、調査票への記入が著しく不足している票を集計対象から除外しました。その結果、最終的に
は322で集計・分析を行いました。
調査協力者は、女性が9割近くを占めています。また、平均年齢は60.3歳で、最も若い人は21歳、
最高齢は92歳と、幅広い年代の方による協力をいただいています。
2015年 農家の家計実態調査のまとめ
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 9,510,905 8,920,206 10,419,204 9,903,678 8,668,392 8,654,572 8,661,214 10,068,638 9,614,546 8,476,496 6,677,478 5,609,758 6,325,061 6,544,239 5,620,890 3,217,562 3,461,180 3,337,846 3,262,782 3,369,720 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 総収入額 6,608,993 7,012,530 7,126,259 6,379,371 6,345,146 総支出額 6,345,897 6,934,504 7,070,963 6,323,977 6,193,444 可処分所得 5,124,198 5,184,264 5,185,303 4,839,007 4,809,456 家計支出額 3,051,904 3,276,893 3,196,650 3,032,844 3,083,551Ⅰ 2015年 農家の家計実態調査の特徴
【調査協力者全体】
【農家世帯】
（万円）1,200 1,000 800 600 400 200 総収入額 可処分所得 総支出額家計支出額調査協力者の世帯における1か月1人当たりの家計支出額は97,777円で、前回をや
や上回った。
費目別にみると、上位は「飲食費」(17,358円)、
「住居・家財・光熱水道費」(15,807円)、
「臨時費」(12,535円)である(金額はいずれも1か月1人当たりの金額)。前回と比べ
ると、「飲食費」の支出額の増加がとくにめだつ。また、「住居・家財・光熱水道費」
も比較的大きな増加を示している。一方で、
「保健衛生費」
「教養文化費」
「こづかい・
雑費」「交際費」「臨時費」は支出額が減少した。
家計簿への記帳有無に関係なく、自家生産物を家計の一部として活用した世帯は
73.3%で、前回からはやや低下した。このうち、家計簿に記帳したのは31.1%で前回を
わずかに下回った。家計簿に記帳された自家生産物活用額は14万円近くで、前回から
は増加した。
農家世帯でみると、自家生産物活用世帯は9割を超える。ただし、家計簿に記帳した
のは36.2%で過去5年間では最も低い水準となった。記帳者における自家生産物活用額
は15万円余りで前回からは減少、前々回並みとなった。
② 「飲食費」が特に増加。
「住居・家財・光熱水道費」の増加も大きい
③ 自家生産物活用世帯は微減、農家世帯での家計簿への記帳が低下
2015年 97,777 17,358 3,144 4,369 15,807 9,266 7,217 3,180 5,119 8,350 11,432 12,535 2014年 96,898 14,843 2,935 3,930 15,026 8,558 7,400 3,177 5,914 9,067 11,838 14,209 2013年 99,797 15,529 3,261 4,237 14,152 11,447 7,350 4,183 5,514 8,898 13,050 12,176 2012年 81,922 13,380 2,350 3,373 11,514 8,537 6,100 4,155 4,051 7,326 9,527 11,609 2011年 70,843 12,459 2,229 3,090 10,536 7,140 5,177 4,135 3,627 6,185 7,595 8,440 家計 支出計 飲食費 嗜好費 衣服・ 身回り 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 2015年 73.3 96.2 31.1 36.2 138,054 150,861 2014年 77.9 96.2 32.7 46.4 131,895 156,015 2013年 77.0 96.6 29.2 41.5 134,240 151,188 2012年 78.7 94.1 32.7 41.1 131,343 150,126 2011年 81.6 100.0 28.8 37.0 147,960 155,954 調査協力者 全体 農家世帯 自家生産物活用世帯の割合（％） 家計簿への記帳率（％）活用した自家生産物の 自家生産物活用額（円） 調査協力者 全体 農家世帯 調査協力者全体 農家世帯【調査協力者全体】
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 （円）20,000 15,000 10,000 5,000 0例年と同様、協力者の大部分は女性だった。
年代別構成比では70歳以上が29.2%、60代が28.9%と、60歳以上の高齢者だけで
6割近くを占める。とくに70歳以上の構成比が年々増加、39歳以下の構成比が年々
減少しており、調査協力者の高齢化が進んでいる。
Ⅱ 2015年 調査の協力者の特徴
家族構成では、前回と比べると「夫婦のみ」「単身・その他」の構成比がやや増加。
一方で「夫婦と親」世帯の構成比は減少した。
また、1世帯当たりの平均家族人数は3.19人で前回と同数だった。
「夫婦のみ」
「単身・その他」世帯が増加
調査協力者の性別はほぼ前回並み、70歳以上の構成比が年々増加
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 平均家族人数（人） 3.60 3.33 3.27 3.19 3.19Ⅱ 2015年 調査の協力者の特徴
性別
年代
（調査数） 男性 女性 （単位：％） （調査数） 39歳以下 40代 50代 60代 70歳以上 （単位：％）家族構成と平均家族人数
（調査数） 夫婦のみ 夫婦と未婚の子ども 夫婦と未婚の子どもと親 夫婦と親 単身・その他（単位：％） 2015年（322） 2014年（349） 2013年（378） 2012年（402） 2011年（359） 13.7 86.3 12.0 88.0 14.8 85.2 14.3 85.7 13.4 86.6 2015年（322） 2014年（349） 2013年（378） 2012年（402） 2011年（359） 14.2 18.4 10.7 13.4 17.7 17.5 32.3 27.9 25.1 13.0 13.5 16.1 31.0 26.5 12.0 12.9 17.5 29.2 28.4 10.8 12.7 18.3 28.9 29.2 22.8 2015年（322） 2014年（349） 2013年（378） 2012年（402） 2011年（359） 25.6 23.1 23.1 10.6 17.5 26.1 25.1 20.9 10.0 17.9 26.2 23.8 20.9 9.0 20.2 25.8 28.4 18.1 11.2 16.6 28.3 27.6 17.4 6.5 20.1世帯の収入源では、「年金」が6割程度でもっとも多い。次いで「給与収入」「農業
収入」の順である。「農業収入」がある世帯の割合は前回とほぼ同水準だった。
農家世帯(農業収入が年間15万円以上ある世帯)の割合は4割弱で、こちらも前回と
ほぼ同水準だった。
農業収入がある世帯は約5割、農家世帯は約4割で、ともに前回と同水準
参 考 2014年 （349） 47.0 56.7 59.9 5.2 22.9 2013年 （378） 52.9 57.1 59.5 4.8 20.4 2012年 （402） 55.2 55.0 60.9 4.7 22.9 2011年 （359） 51.5 56.3 59.1 6.7 24.0 （調査数） 農業収入 給与収入 年金 全 体 （322） 48.8 53.4 61.2 4.7 23.0 年代別 39歳以下 （35） 8.6 94.3 11.4 2.9 5.7 40代 （41） 26.8 87.8 14.6 9.8 14.6 50代 （59） 49.2 66.1 30.5 1.7 16.9 60代 （93） 66.7 43.0 83.9 5.4 22.6 70歳以上 （94） 55.3 25.5 96.8 4.3 37.2 仕送り・ こづかい その他の収入 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 44.6 46.3 39.7 37.2 38.8 年代別 39歳以下 12.1 10.5 6.1 7.1 8.6 40代 43.8 34.9 23.5 17.8 24.4 50代 46.0 56.3 52.5 42.6 39.0 60代 59.0 61.5 51.3 49.0 52.7 70歳以上 52.4 44.6 43.0 43.4 42.6世帯の収入源
農家世帯の割合
（％）100 50 0 48.8 53.4 61.2 4.7 23.0 （％）100 50 0 38.8 44.6 46.3 39.7 37.21世帯当たりの総収入額は約635万円で、前回とほぼ同程度。収入の内訳を見ると、
農業収入(現金収入)、及び農外収入(現金収入)はそれぞれ増加した一方、その他の収
入は減少した。
総収入額は協力者が60代の世帯で他の年代に比べて多い。また、農業収入(現金収
入)は50代の世帯で他の年代に比べて多い。農外収入は39歳以下、40代、60代でそ
れぞれ400万円近くで他の年代に比べて多くなっている。
Ⅲ 農家の家計実態
Ⅲ 農家の家計実態
農業収入(現金収入)、農外収入ともに前回より増加。その他の収入が減少
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 総収入額 6,608,993 7,012,530 7,126,259 6,379,371 6,345,146 農業収入（現金収入） 1,801,287 1,780,836 1,949,397 1,448,747 1,671,366 農業収入（自家消費） 33,383 32,346 28,411 31,745 30,440 農外収入（現金収入） 3,286,148 3,616,664 3,398,625 3,255,078 3,509,835 その他の収入 1,488,175 1,582,684 1,749,826 1,643,801 1,133,505 （調査数） 総収入額 全 体 （322） 6,345,146 1,671,366 30,440 3,509,835 1,133,505 年代別 39歳以下 （35） 4,198,919 166,624 0 3,859,854 172,441 40代 （41） 5,540,172 1,213,122 10,118 3,985,792 331,140 50代 （59） 7,267,877 3,505,872 20,939 2,937,342 803,724 60代 （93） 7,691,514 2,228,059 62,262 3,996,969 1,404,224 70歳以上 （94） 5,584,177 729,298 25,120 3,049,292 1,780,467 農家区分 農家 （135） 8,668,392 3,972,938 51,404 3,120,826 1,523,224 非農家 （187） 4,667,936 9,802 15,306 3,790,671 852,157 農外収入 （現金収入） 農業収入 （自家消費） 農業収入 （現金収入） その他の収入収入額の推移
（単位：円、指数は％）項目別収入額
【2015年詳細】（単位：円） （円）8,000,000 7,000,000 6,000,000 5,000,000 120（％） 110 100 90 総収入額 指数（2011年＝100） 7,126,259 100.0 6,608,993 6,379,371 6,345,146 106.1 7,012,530 107.8 96.5 96.0年代別に総収入額の推移を見ると、協力者が40代の世帯で大幅に増加し前々回に
近い水準となった。また、50代や60代の世帯でも前回よりやや増加している。一方で、
世帯主が70歳以上の世帯では総収入額が大幅に減少した。
農家世帯の総収入額は前回に引き続き減少傾向にある。一方で非農家では前回よ
り増加した。
総収入額は農家世帯では減少、非農家世帯では増加
年代別に農業収入(現金収入)の推移をみると、協力者いずれの年代の場合も増加
している。なかでも40代∼ 60代の世帯では20 ∼ 30万円程度の増加となっている。
農家世帯における農業収入(現金収入)は約397万円で、前回をやや上回った。
農業収入はいずれの年代でも増加
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 6,608,993 7,012,530 7,126,259 6,379,371 6,345,146 年代別 39歳以下 4,501,852 4,365,782 6,216,873 4,293,943 4,198,919 40代 6,554,007 7,928,284 5,626,188 4,428,929 5,540,172 50代 7,190,242 7,422,185 11,752,927 7,111,937 7,267,877 60代 7,673,941 8,314,666 6,825,081 7,461,498 7,691,514 70歳以上 6,591,890 6,152,373 5,867,002 6,584,367 5,584,177 農家区分 農家 9,510,905 8,920,206 10,419,204 9,903,678 8,668,392 非農家 4,275,799 5,369,809 4,959,847 4,287,317 4,667,936 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 1,801,287 1,780,836 1,949,397 1,448,747 1,671,366 年代別 39歳以下 577,838 337,703 1,238,061 131,067 166,624 40代 2,661,618 2,399,228 1,941,190 920,701 1,213,122 50代 3,116,977 2,939,775 6,031,535 3,260,402 3,505,872 60代 2,254,202 2,533,428 1,332,227 1,964,853 2,228,059 70歳以上 719,236 548,620 534,121 599,765 729,298 農家区分 農家 4,033,822 3,840,131 4,896,555 3,871,801 3,972,938 非農家 6,284 7,555 10,477 10,404 9,802総収入額の推移
（単位：円）農業収入（現金収入）額の推移
（単位：円）総支出額は前回をやや下回った(約632万円→約619万円)。内訳を見ると、家計支
出額は前回よりわずかに増加(約303万円→約308万円)した一方、貯蓄・投資・返済
が減少(約175万円→約157万円)。農業・農外・租税計は横ばいだった。
総支出額は農家世帯で多く、約848万円にのぼる。
家計支出額を見ると、協力者が60代の世帯で他の年代に比べて多い。また、農家
世帯では非農家世帯より家計支出が50万円近く多くなっている。
総支出額は微減、家計支出額は微増
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 総支出額 6,345,897 6,934,504 7,070,963 6,323,977 6,193,444 家計支出額 3,051,904 3,276,893 3,196,650 3,032,844 3,083,551 貯蓄・投資・返済計 1,809,197 1,907,371 1,933,357 1,750,768 1,574,203 （貯蓄） 1,467,036 1,521,895 1,538,687 1,460,424 1,254,689 （投資） 100,522 167,008 158,596 105,877 96,573 （返済） 241,640 218,468 236,074 184,467 222,941 農業・農外・租税計 1,484,796 1,750,240 1,940,956 1,540,365 1,535,690 （農業支出） 923,802 1,095,282 1,369,708 943,251 997,345 （農外支出） 239,981 276,274 204,573 251,243 147,860 （租税） 321,013 378,684 366,675 345,871 390,485 （調査数） 総支出額 家計支出額 全 体 （322） 6,193,444 3,083,551 1,574,203 1,535,690 年代別 39歳以下 （35） 3,822,261 2,672,464 763,776 386,021 40代 （41） 5,420,998 2,926,997 1,276,464 1,217,537 50代 （59） 7,499,788 3,140,578 1,394,630 2,964,580 60代 （93） 7,334,294 3,488,466 1,964,816 1,881,012 70歳以上 （94） 5,464,598 2,868,499 1,732,079 864,020 農家区分 農家 （135） 8,476,496 3,369,720 2,059,274 3,047,502 非農家 （187） 4,545,253 2,876,959 1,224,020 444,274 貯蓄・投資・ 返済 農業・農外・租税支出額の推移
（単位：円、指数は％）項目別支出額
【2015年詳細】（単位：円） 総収入額 指数（2011年＝100） （円）8,000,000 7,000,000 6,000,000 5,000,000 120（％） 110 100 90 7,070,963 100.0 6,345,897 6,323,977 6,193,444 109.3 6,934,504 111.4 99.7 97.6総支出額は、協力者が70歳以上の世帯(約645万円→約546万円)や39歳以下の世
帯(約420万円→約382万円)でとくに減少している。逆に増加したのは協力者が40
代の世帯(約442万円→約542万円)。
農家世帯の総支出額は前々回をピークに年々減少している。
【協力者の声】
農業収入と支出
昨年は主力の桃の売上げ金額が少なかったで す。春先の花の開花時期に雨が続き、摘蕾が強 すぎて結実が少なくなりました。リンゴについては 収量は多かったので少しはカバーできました。 ただ、食生活はたいせつにし、健康管理に気 をつけ、元気に働いて売り上げ目標に向かって努 力したいと思います。主人と年1度旅行に出かけ るのを楽しみにしています。今年は主人の母と私 の父母もいっしょに出かける予定です。 （山口県・57歳） 2015年は干害の影響で米の収量が落ちてしま い、そのぶん外で働く夫の仕事の量が多くなり、 昨年より現金収入が30%アップとなりました。 家庭菜園は毎日の食卓には欠かせません。少し ですが、産直のほうにも出荷することができ、お 客さんにも喜ばれて記帳も楽しみです。また、記 帳することでその年の出来事や収支がひと目でわ かるので、とても参考になっています。 （岩手県・69歳） 2014年は農業所得が減少し家計を圧迫しまし た。2015年は、飲食費、保健衛生費、教養文 化費を除いた費目を節約したため、経常経費が少 なくなり、余剰が増加しました。 これも、「わが家の経済の総まとめ」のおかげ、 とても便利です。 （広島県・68歳） 生産した農作物は近所の農産物直売所へ出荷 しています。最近、直売所があちこちにでき、お 客様の数が減りつつあります。家計にも影響が出 てきました。なかなか厳しい状況ですが、自家野 菜の利用方法をもっと工夫して、がんばらなけれ ばと思っています。それと、年齢を重ねるにつれ 医療費が増えてきました。健康に気をつけなけれ ばと思います。 （徳島県・64歳） 今年は暖冬になり売り上げが減少しました。暖 かすぎましたね・・・。ブロッコリー畑には病気が たくさん入り、生産者のわたしたちも病気になり そうな1年でした。 （佐賀県・43歳）総支出額は40代の世帯で大きく増加
毎年のことのように自然相手の作業になり、長 雨や暖冬の影響を受け、安定した収入を得ること が難しいです。価格は低迷、経費は今までより多 くなり、したがって収益は少なくなります。どのよ うにしたら収益が上がるか、毎日考えているとこ ろです。 （香川県・55歳） 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 6,345,897 6,934,504 7,070,963 6,323,977 6,193,444 年代別 39歳以下 4,076,778 3,878,980 5,748,876 4,203,506 3,822,261 40代 6,758,939 7,939,936 5,700,121 4,422,199 5,420,998 50代 6,689,805 7,588,670 11,401,774 7,230,754 7,499,788 60代 7,350,210 8,078,527 6,808,643 7,371,734 7,334,294 70歳以上 6,441,485 6,298,487 6,083,036 6,449,786 5,464,598 農家区分 農家 8,654,572 8,661,214 10,068,638 9,614,546 8,476,496 非農家 4,489,675 5,447,614 5,098,808 4,370,671 4,545,253総支出額の推移
（単位：円）総収入額から「農業支出・農外支出・租税計」を除いた金額を可処分所得として
算出したところ、全体では約481万円でほぼ前回と同水準だった。
協力者の年代別に見ると、総収入額が大幅に増加した40代の世帯では、可処分所
得額も大幅に増加した。また、60代の世帯でも可処分所得額は増加した。一方で70
歳以上の世帯では、前回から大幅に減少した。
また、農家世帯における可処分所得は約562万円で、前回より大幅に減少したの
に対し、非農家世帯では40万円程度の増加となっている。
可処分所得は前回とほぼ同水準。ただし農家世帯では減少
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 5,124,198 5,184,264 5,185,303 4,839,007 4,809,456 年代別 39歳以下 4,079,701 3,529,421 4,965,665 3,818,053 3,812,898 40代 4,356,952 5,011,888 3,852,135 3,507,462 4,322,635 50代 5,003,812 5,046,736 6,636,060 4,482,412 4,303,297 60代 5,773,064 5,884,687 5,304,908 5,148,994 5,810,502 70歳以上 5,715,205 5,386,716 4,947,941 5,777,725 4,720,157 農家区分 農家 6,677,478 5,609,758 6,325,061 6,544,239 5,620,890 非農家 3,875,330 4,817,866 4,435,463 3,826,769 4,223,662可処分所得額の推移
（単位：円、指数は％） （円）6,000,000 5,500,000 5,000,000 4,500,000 4,000,000 110（％） 105 100 95 90 全体 指数（2011年＝100） 5,124,198 5,184,264 5,185,303 4,839,007 4,809,456 101.2 101.2 94.4 93.9 100.0家計支出額は全体で約308万円と、前回をわずかに上回った。
協力者の年代別に見ると40代の世帯で大きく増加、60代の世帯でもやや増加した。
39歳以下、50代、70歳以上の各世帯ではいずれも前回を下回った。
農家世帯の家計支出額は前回より約10万円の増加だった。
なお、可処分所得中の家計支出の構成比は64.1%で、ここ数年は6割をやや上回る
水準で推移している。
家計支出額は農家世帯で微増、非農家世帯ではほぼ横ばい
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 3,051,904 3,276,893 3,196,650 3,032,844 3,083,551 年代別 39歳以下 2,586,029 2,543,472 3,287,255 2,855,542 2,672,464 40代 3,379,423 3,675,216 2,864,227 2,361,141 2,926,997 50代 3,376,903 3,479,839 3,521,901 3,226,264 3,140,578 60代 3,105,914 3,563,442 3,431,527 3,376,082 3,488,466 70歳以上 2,919,599 3,009,729 2,848,583 2,940,564 2,868,499 農家区分 農家 3,217,562 3,461,180 3,337,846 3,262,782 3,369,720 非農家 2,918,712 3,118,201 3,103,759 2,896,351 2,876,959 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 59.6 63.2 61.6 62.7 64.1 年代別 39歳以下 63.4 72.1 66.2 74.8 70.1 40代 77.6 73.3 74.4 67.3 67.7 50代 67.5 69.0 53.1 72.0 73.0 60代 53.8 60.6 64.7 65.6 60.0 70歳以上 51.1 55.9 57.6 50.9 60.8 農家区分 農家 48.2 61.7 52.8 49.9 59.9 非農家 75.3 64.7 70.0 75.7 48.9家計支出額の推移
（単位：円、指数は％）可処分所得に占める家計支出額の構成比の推移
（単位：％） （円）4,500,000 4,000,000 3,500,000 3,000,000 2,500,000 110（％） 105 100 95 90 全体 指数（2011年＝100） 3,196,650 3,051,904 3,276,893 3,083,551 3,032,844 104.7 99.4 101.0 100.0 107.4「飲食費」
「住居・家財・光熱水道費」などで増加、
「臨時費」は大幅減
上位は「飲食費」
（17,358円）、
「住居・家財・光熱水道費」
（15,807円）、
「臨時費（自
家の婚礼、葬儀、還暦などの祝い、法事、住宅の新築・増改築など、多額の臨時支出）」
（12,535円）、「交際費」（11,432円）で、従来とほぼ同様である（金額はいずれも
1か月1人当たりの金額）。
各費目の支出額を前回と比較すると、とくに「飲食費」の増加がめだつ。また、
「住居・
家財・光熱水道費」の増加も多い。一方、
「臨時費」の支出が大きく減少したほか、
「保
健衛生費」「教養文化費」「こづかい・雑費」「交際費」の支出も減少している。
2015年 （322） 97,777 17,358 3,144 4,369 15,807 9,266 7,217 3,180 5,119 8,350 11,432 12,535 2014年 （349） 96,898 14,843 2,935 3,930 15,026 8,558 7,400 3,177 5,914 9,067 11,838 14,209 2013年 （378） 99,797 15,529 3,261 4,237 14,152 11,447 7,350 4,183 5,514 8,898 13,050 12,176 2012年 （402） 81,922 13,380 2,350 3,373 11,514 8,537 6,100 4,155 4,051 7,326 9,527 11,609 2011年 （359） 70,843 12,459 2,229 3,090 10,536 7,140 5,177 4,135 3,627 6,185 7,595 8,440 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 2015年 （322） 138.0 139.3 141.0 141.4 150.0 129.8 139.4 76.9 141.1 135.0 150.5 148.5 2014年 （349） 136.8 119.1 131.7 127.2 142.6 119.9 142.9 76.8 163.1 146.6 155.9 168.4 2013年 （378） 140.9 124.6 146.3 137.1 134.3 160.3 142.0 101.2 152.0 143.9 171.8 144.3 2012年 （402） 115.6 107.4 105.4 109.2 109.3 119.6 117.8 100.5 111.7 118.4 125.4 137.5 2011年 （359） 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 2015年 （322） 100.0 17.8 3.2 4.5 16.2 9.5 7.4 3.3 5.2 8.5 11.7 12.8 2014年 （349） 100.0 15.3 3.0 4.1 15.5 8.8 7.6 3.3 6.1 9.4 12.2 14.7 2013年 （378） 100.0 15.6 3.3 4.2 14.2 11.5 7.4 4.2 5.5 8.9 13.1 12.2 2012年 （402） 100.0 16.3 2.9 4.1 14.1 10.4 7.4 5.1 4.9 8.9 11.6 14.2 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費1ヶ月1人当たりの家計費目別支出額の推移
（単位：円）1ヶ月1人当たりの家計費目別支出額の推移指数
【2011年＝100】（単位：％）1ヶ月1人当たりの家計費目別構成比の推移
（単位：％） （円）20,000 15,000 10,000 5,000 0 （％）30 20 10 0 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年協力者の年代別に1か月1人当たりの家計費目別の支出額を見ると、60代∼70歳
以上の高年層で家計支出額がとくに高くなっている。なかでも、「保健衛生費」「交
際費」「臨時費」は高年層の世帯で多い傾向が見られる。
農家世帯における1か月1人当たりの家計支出額は非農家世帯よりやや少ない。費
目別に見ると、
「交際費」や「こづかい・雑費」などの支出は農家のほうが多く、
「住居・
家財・光熱水道費」の支出は農家のほうが少ない。
農家世帯は非農家世帯に比べて「交際費」などの支出が多め
「臨時費」の内容
「家の光家計簿」では、臨時費に含まれるものを「自家の婚礼、葬儀、還暦などの祝いや法事、
住宅の新築・増改築など、多額の臨時支出」としています。
全 体 （322） 97,777 17,358 3,144 4,369 15,807 9,266 7,217 3,180 5,119 8,350 11,432 12,535 39歳以下 （35） 76,365 15,179 2,745 4,654 17,554 9,135 3,991 3,150 3,688 7,021 4,744 4,504 40代 （41） 69,041 12,860 3,142 4,186 13,868 6,816 3,670 4,204 3,523 7,493 4,975 4,304 50代 （59） 87,734 18,003 2,861 4,202 12,785 8,941 4,806 7,350 4,412 6,855 8,439 9,080 60代 （93） 106,419 18,700 3,366 4,230 15,819 9,817 8,605 1,655 5,082 9,304 12,617 17,224 70歳以上 （94） 116,040 18,398 3,252 4,587 17,887 10,043 10,106 1,635 6,828 9,212 17,446 16,646 農家 （135） 95,367 17,028 2,794 4,111 12,781 9,489 7,453 2,928 5,249 8,919 12,597 12,018 非農家 （187） 99,520 17,596 3,397 4,556 17,992 9,106 7,047 3,361 5,025 7,939 10,592 12,909 年代別 農家 区分 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 全 体 （322） 100.0 17.8 3.2 4.5 16.2 9.5 7.4 3.3 5.2 8.5 11.7 12.8 39歳以下 （35） 100.0 16.9 2.2 5.0 23.0 12.0 5.2 4.1 4.8 9.2 6.2 5.9 40代 （41） 100.0 18.6 4.6 6.1 20.1 9.9 5.3 6.1 5.1 10.9 7.2 6.2 50代 （59） 100.0 20.5 3.3 4.8 14.6 10.2 5.5 8.4 5.0 7.8 9.6 10.3 60代 （93） 100.0 17.6 3.2 4.0 14.9 9.2 8.1 1.6 4.8 8.7 11.9 16.2 70歳以上 （94） 100.0 15.9 2.8 4.0 15.4 8.7 8.7 1.4 5.9 7.9 15.0 14.3 農家 （135） 100.0 17.9 2.9 4.3 13.4 9.9 7.8 3.1 5.5 9.4 13.2 12.6 非農家 （187） 100.0 17.7 3.4 4.6 18.1 9.1 7.1 3.4 5.0 8.0 10.6 13.0 年代別 農家 区分 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費1ヶ月1人あたりの家計費目別支出額
【2015年詳細】（単位：円）1ヶ月1人あたりの家計費目別構成比
【2015年詳細】（単位：％）現在の家計に「満足している」人は58.8%で、前回よりやや増加した。
なお、「満足している」人は、農家では57.1%、非農家では59.8%と大きな違いは
見られなかった。
半数以上が現在の家計に満足
現在の家計への不満内容への回答があった89人の内容を見ると、<収入に関する
不満>では、「収入が少ない/増えない」や「年金が少ない」といった収入の少なさ
への不満がめだつ。<支出に関する不満>では、「税金が高い/税負担が重い」「物価
が上がった」など、昨今の物価高や消費税増税の影響が不満につながっていること
がうかがえる。それらの結果、「家計に余裕がない」「貯蓄できない」という不満や
不安につながっていると見られる。
不満内容では、
「収入が少ない／増えない」
収入に関する不満（31件）
● 収入が少ない／増えない 17件 ● 年金が少ない 11件 ● 収入が不安定／減った 3件収支バランスに関する不満（20件）
● 家計に余裕がない 12件 ● 貯蓄できない 7件 ● 自分の小遣いが少ない 1件支出に関する不満（30件）
● 税金が高い／税負担が重い 9件 ● 物価が上がった 4件 ● 食費が多い／かかりすぎる 4件 ● 支出額が多い／増えた 3件 ● 無駄遣いしてしまう／多い 3件 ● 医療費が多い／かかりすぎる 2件 ● 交際費が多い／かかりすぎる 2件 ● 臨時費が多い／かかるすぎる 1件 ● 趣味の支出が多い／かかりすぎる 1件 ● ローンが負担 1件その他の不満・不安・感想など（8件）
● 農業収支が赤字／経費がかかる 4件 ● 農業の生産性が低い 1件 ● 計画的ではない 1件 ● 計画がうまくいかなかった 1件 ● リフォーム代ねん出のために 迫 1件家計への満足度
2015年（313） 2014年（338） 2013年（358） 2012年（388） 2011年（345） （調査数） 満足している ※「不明」除く （単位：％） 満足していない 53.6 46.4 56.4 43.6 56.4 43.6 58.8 41.2 54.4 45.6現在の家計での不足額では、「今の家計で十分」が32.9%、「月に1万∼ 5万円」が
37.1%、「月に5万∼10万円」が25.3%、「月に10万円以上」が4.6%で、「今の家計
で十分」が前回よりやや増加した。一方で「月に5万円∼ 10万円」と「月に10万円以上」
を合わせた割合は29.9%で前回よりやや増加した。今の家計に満足している世帯と、
今の家計では大幅に足りないと感じる世帯とに2極化した形になっている。協力者の
声を見ると、2014年4月からの消費税増税が大きく影響していること、また、物価
の上昇による出費の増加の影響がうかがえる。
なお、「今の家計で十分」の割合は農家では38.8%、非農家では29.3%と、農家世
帯のほうが高い。
「今の家計で十分」の割合は前回から微増
【協力者の声】
家計の実情
わが家は農業収入が少なく、農外収入頼りで、定年後 も勤めてもらって給与収入に頼らなければならない状況 にあります。 （岩手県・67歳） 夫と2人で年金だけではとても足りなくてパートで働 いています。それでも毎月ぎりぎりの生活。JAの生命共 済・積立などに年間収入の25%がかかっています。まだ 働けるうちはいいけれど、働けなくなったとき、米、野 菜も作れなくなったとき、どうなるか不安に感じます。 積立も毎月しているけれど、生命共済の年払いに充て たり、翌年には半分以上取り崩して生活費に回している 状態です。それでも孫に小遣いをあげたり、気の合った 仲間と旅行に行ったりできる、それが楽しみというか、 今の私の支えになっています。 （熊本県・68歳） 消費税アップにより食品金額が高くなり節約しても追 いつきません。ガソリン・灯油が安くなったので、冬は しのぎやすくなりました。申告書を書いていますが、マ イナスが大きくなっています。 （秋田県・58歳） 年金生活になり収入は減る一方なのに、出ていくこと の多さが、家計簿をつけてよくわかります。節約できる ところは節約して、お祝い、おつきあいはケチらず、残 さず、末長く、「家の光家計簿」とつきあっていきたい です。 （兵庫県・67歳） 税金は上がるし、教育費は上がるし（塾代が高い）、 たいへんです。家計簿をつけて無駄遣いをやめようと思 います。 （兵庫県・43歳） 消費税増税、デフレ脱却のためか、なにを買うにして も高くなった印象がある。2年前に長男の自転車を購入 したさいより、今年次男の自転車が1∼1.5万円程度高く なっていることに驚いた。 （三重県・40歳） お店の価格表示が消費税抜きで、支払いのとき8%加 わると金額が多くなり驚きます。消費税が10%になると、 どうなるか不安です。 （香川県・75歳） この1年も諸物価の上昇を身にしみて感じた1年でした。 車の維持に関しての支出もかさむので、これからもう少 しこの点を見直して、切り詰めていけるものがあればで きるだけ切り詰めていきたいと考えています。 （京都府・59歳）家計不足額
※「不明」除く 2015年（304） 2014年（323） 2013年（350） 2012年（377） 2011年（335） （調査数） 今の家計で 十分 月に1万∼5万円 月に5万∼10万円 月に10万円以上 （単位：％） 35.5 32.9 37.0 37.1 21.5 25.3 6.0 35.8 36.3 20.4 7.4 4.6 30.3 41.4 21.4 6.8 32.0 40.3 22.6 5.1調査協力者のうち、1年のうちに自家生産物を家計の一部として活用した世帯は
73.3%で前回より減少したものの7割を超える。そのうち、「ほぼ毎日」活用してい
る世帯は65.3%と自家生産物活用世帯のうちおよそ3分の2に達する。
また、自家生産物活用世帯のうち、家計簿に記帳している世帯は31.1%と3割を超
えている。
農家世帯における自家生産物活用率は96.2%で前回と同率。活用した自家生産物
の家計簿への記帳率は36.2%で前回からは大きく低下した。
Ⅳ 自家生産物の家計への活用
Ⅳ 自家生産物の家計への活用
自家生産物活用世帯は7割超、そのうち約3分の2がほぼ毎日活用
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 全 体 81.6 78.7 77.0 77.9 73.3 農家区分 農家 100.0 94.1 96.6 96.2 96.2 非農家 66.0 64.3 63.2 66.0 56.4 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 28.8 32.7 29.2 32.7 31.1 37.0 41.1 41.5 46.4 36.2 17.7 21.1 15.9 19.7 24.8 自家生産物活用世帯の 割合（％） 家計簿への記帳率（％）活用した自家生産物の1年間のうちに自家生産物を家計の一部として利用した世帯の割合
自家生産物活用率、記帳率
【詳細】 2015年（311） 2014年（330） 2013年（356） 2012年（385） 2011年（347） （調査数） 利用していた 利用していない ※「不明」除く （単位：％）自家生産物活用頻度
2015年（225） 2014年（253） 2013年（269） 2012年（301） 2011年（281） （調査数） ほぼ毎日 週に1∼4回 ※「不明」除く （単位：％）自家生産物活用者における、自家生産物活用額の家計簿記帳状況
2015年（228） 2014年（257） 2013年（274） 2012年（303） 2011年（283） （調査数） 記帳あり 記帳なし （単位：％） 月に数回 それ以外 78.7 21.3 77.0 23.0 81.6 18.4 73.3 26.7 77.9 22.1 67.1 19.0 60.9 19.2 10.0 14.2 4.0 62.5 18.3 13.8 5.6 5.7 65.3 17.3 61.7 19.4 10.7 13.8 6.7 5.1 32.7 67.3 29.2 70.8 28.8 71.2 31.1 68.9 32.7 67.3自家生産物を家計の一部として活用している世帯における自家生産物活用額（家
計の一部としての活用額）は年間約13.8万円で、前回をやや上回った。
農家世帯では自家生産物の家計としての活用額は約15.1万円（微減）、非農家の場
合は約11.4万円（増）となっていた。
家計支出総額に占める自家生産物活用額の割合は4.6%で前回を上回り、この5年
でも最も高い値となった。この割合は、農家世帯では4.1%、非農家世帯では5.5%と
なり、非農家のほうが農家より高い比率となった。
自家生産物活用額は前回より微増、家計支出に占める割合も微増
2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 自家生産物活用世帯 147,960 131,343 134,240 131,895 138,054 農家区分 農家 155,954 150,126 151,188 156,015 150,861 非農家 126,520 81,255 86,623 78,088 114,489 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 自家生産物活用世帯 4.4 4.0 4.0 4.1 4.6 農家区分 農家 4.5 4.3 4.4 4.5 4.1 非農家 4.2 2.6 3.0 3.0 5.5自家生産物活用額の推移
（単位：円、指数は％）家計支出に占める自家生産物活用額の割合の推移
（単位：％） （円）200,000 150,000 100,000 50,000 0 120（％） 110 100 90 80 自家生産物活用額 指数（2011年＝100） 131,343 131,895 138,054 147,960 134,240 89.1 93.3 100.0 88.8 90.7費目別の自家生産物活用額を見ると、その大部分は「飲食費」（7,699円）と「交
際費」
（2,073円）に活用されている。そのうち「飲食費」への利用が増加。また、
「臨
時費」での使用もおおはばに増加した。
なお、費目別の自家生産物活用額の構成比は、「飲食費」が66.9%、「交際費」が
18.0%、「臨時費」が10.6%などとなっている。
主に飲食費と交際費に活用。飲食費、臨時費での使用が増加
2015年 （71） 11,506 7,699 431 7 4 0 0 0 10 59 2,073 1,223 2014年 （84） 10,991 7,105 296 20 87 0 0 0 53 36 3,175 218 2013年 （80） 11,187 6,785 378 161 133 0 0 0 41 138 2,817 734 2012年 （99） 10,945 7,465 288 8 258 0 0 0 26 152 2,724 24 2011年 （82） 12,330 8,650 360 41 601 0 5 0 42 71 2,471 88 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 2015年 （71） 93.3 89.0 119.7 17.1 0.7 ̶ 0.0 ̶ 23.8 83.1 83.9 1,389.8 2014年 （84） 89.1 82.1 82.2 49.6 14.4 ̶ 0.0 ̶ 126.6 51.4 128.5 248.2 2013年 （80） 90.7 78.4 105.0 392.7 22.1 ̶ 0.0 ̶ 97.6 194.4 114.0 834.1 2012年 （99） 88.8 86.3 80.0 19.5 42.9 ̶ 0.0 ̶ 61.9 214.1 110.2 27.3 2011年 （82） 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 ̶ 100.0 ̶ 100.0 100.0 100.0 100.0 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費 2015年 （71） 100.0 66.9 3.7 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.5 18.0 10.6 2014年 （84） 100.0 64.6 2.7 0.2 0.8 0.0 0.0 0.0 0.5 0.3 28.9 2.0 2013年 （80） 100.0 60.7 3.4 1.4 1.2 0.0 0.0 0.0 0.4 1.2 25.2 6.6 2012年 （99） 100.0 68.2 2.6 0.1 2.4 0.0 0.0 0.0 0.2 1.4 24.9 0.2 2011年 （82） 100.0 70.2 2.9 0.3 4.9 0.0 0.0 0.0 0.3 0.6 20.0 0.7 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費1ヶ月あたりの家計費目別自家生産物活用額の推移
（単位：円）1 ヶ月あたりの家計費目別自家生産物活用額の推移指数
【2011年＝100】（単位：％） （円）12,000 6,000 01ヶ月あたりの自家生産物活用額の家計費目別構成比の推移
（単位：％） （％）100 50 0 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年費目ごとの家計支出額に対する自家生産物活用額の割合は、「飲食費」で14.0%で
とくに多い。次いで「臨時費」（6.9%）、「嗜好費」（5.9%）、「交際費」（4.7%）など。
そのうち、
「飲食費」や「交際費」での使用が前回より低下している一方、
「嗜好費」や「臨
時費」での使用が増加している。
調査協力者の声では、自家生産物の活用が本人の家計を助けたというケースだけ
でなく、自家生産物をもらうことで家計が助かっているという記述も見られた。自
家生産物の活用は、自らの家計を助けるだけでなく、身近な人の家計も助ける事例
といえよう。
「嗜好費」
「臨時費」での自家生産物活用率が微増
【協力者の声】
自家生産物の活用について
夫と2人暮らしの日々はほとんど自給自足で、 自宅で作っている米、豆、野菜などを有効に利用し、 食費の足しにしている。冬仕事で作る薪でエネル ギー消費をわずかでも抑えようと努力した。学校 教育費が家計の3分の1を占めるのは、孫たちの 教育費に拠出したためである。 （岡山県・76歳） 農家ならではの自家用野菜を使った加工品や漬 け物、米、野菜等を贈答用に使って毎年好評を 得ています。家計簿記帳することによって脳の活 性化が図れるような気がします。いつも頭に数字 を入れて農業をがんばっていきたいと思います。 （秋田県・68歳） 飲食費のうち、自家製の米や野菜、ご近所で いただく野菜などでずいぶん助かっていると思いま す。 家族は2人ですが、孫が5人いるため、年々出 費がかさんでいますが、子どもの成長を喜ぶべき と思っております。 （香川県・74歳） 毎年特別増減のない数字になります。食費が あまりに少ないと感じます。たぶん、自家野菜の 利用がとても多いこと、また、家庭菜園で収穫し た品をあげて、お返しにいただく魚介類やお総菜 などを大量に利用できるためと思います。牛乳の お使い物も大量に利用しています。 長年記帳していて、なににどのくらいかかるか をだいたい把握できるので、年金生活に入ったと きの予想がつきます。 （北海道・64歳） 収入は農外収入ですが、畑で生産した野菜や 果物を日々使用しています。お米も実家からもら っているため食費は外食などでした。 子どもが産まれ、今後さらに貯蓄できるように 見直しをしていきたいと思います。 （秋田県・35歳） 2015年 （71） 4.6 14.0 5.9 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.1 0.4 4.7 6.9 2014年 （84） 4.1 16.3 3.5 0.2 0.2 0.0 0.0 0.0 0.3 0.2 9.6 0.5 2013年 （80） 4.0 15.4 5.6 0.5 0.9 0.0 0.0 0.0 1.5 0.3 8.2 2.8 2012年 （99） 4.0 16.6 3.7 0.1 0.7 0.0 0.0 0.0 0.2 0.6 8.5 0.1 2011年 （82） 4.4 17.2 3.5 0.4 1.6 0.0 0.0 0.0 0.2 0.3 6.8 0.2 （調査数） 家計支出計 飲食費 嗜好費 身回り衣服・ 品費 住居・ 家財・ 光熱 水道費 自動車・ 交通費 衛生費保健 教育費学校 文化費教養 こづかい・雑費 交際費 臨時費自家生産物活用世帯における家計費目別自家生産物活用率の推移
（単位：％） （％）20 10 0 2011年 2012年 2013年 2014年 2015年「家の光家計簿」の記帳方法では、「家計全体を記帳」する人は64.2%、「家計の一
部の費目だけ記帳」が25.5%などとなっている。「家計全体を記帳」の割合は前回か
ら減少し、前々回並みになった。
また、「家の光家計簿」を所得税の簡易家計簿として記帳している人は28.4%で、
これも前回より減少した。
「家の光家計簿」の活用欄の上位は「日記帳」、「わが家の主な行事と予算」、「環境
家計簿」などで前年と同様だが、その活用率は前回をやや下回った。
Ⅴ 「家の光家計簿」活用状況
協力者における「家の光家計簿」の活用度は前回より低下
Ⅴ 「家の光家計簿」活用状況
2015年 （296） 72.6 49.7 25.3 15.2 11.8 11.8 3.0 14.2 2014年 （313） 76.0 53.7 29.7 16.6 13.4 10.9 4.5 9.9 2013年 （349） 73.4 51.3 26.6 17.5 11.2 9.2 2.6 10.6 2012年 （364） 73.1 48.9 29.1 14.8 10.2 9.9 3.6 12.9 農業 収入アップ プラン 農産物 直売所の 売上げ控え 家族の 10年マネー プラン 家族の 10年ライフ プラン 環境 家計簿 わが家の 主な行事 と予算 日記欄 （調査数） その他「家の光家計簿」の活用欄
記帳方法
所得税の簡易家計簿としての記帳
※「不明」除く （％）100 50 0 2015年（320） 2014年（344） 2013年（369） 2012年（397） 2011年（352） （調査数） つけている ※「不明」除く （単位：％） つけていない 2015年（318） 2014年（344） 2013年（370） 2012年（397） 2011年（356） （調査数） 家計全体を記帳 家計の一部の （単位：％） 費目だけ記帳 ものだけ記帳金額の大きな その他 ※「不明」除く 27.6 72.4 28.4 71.6 32.8 67.2 28.0 72.0 30.1 69.9 63.8 64.2 69.5 26.1 25.5 21.5 6.7 6.6 4.9 3.4 63.2 25.4 7.1 4.3 3.8 4.1 64.3 27.3 5.4 3.0 72.6 49.7 25.3 15.2 11.8 11.8 3.0 14.2【協力者の声】
「家の光家計簿」『家の光』について
孫たちの進学祝いなど出費の多い年でしたが、 家計簿記帳のおかげで安心してお祝い金を出すこ とができ、孫たちとともに、じい、ばあも喜ぶこ とができました。 支出項目で、住居・家財と水道・光熱費が別 だといいと思います。また、支出項目に自由に書 ける項目があると助かります（わが家では学校教 育費は不要。これが変更できたらなあと思う）。 （新潟県・73歳） 家庭菜園の野菜づくりを楽しんでいます。日記 と栽培管理メモはとても助かっています。毎年、 この時期はなにを植えたとか、昨年の家計簿と見 比べて参考にしています。野菜の数を数えたら35 種類で、自分でもびっくりしました。夏・秋にスト ックした野菜を利用していろいろ食を楽しんでい ます。 わが家ではニワトリを5羽飼っていますので、正 月にかけて子どもや孫といっしょに新米のキリタン ポ鍋を囲んで年越しをします。 わが家の主な行事と予算も孫たちの成長を忘 れないためにも記帳しています。2016年の家計 簿に、わたしのエンディングページがあり、とて もよいことだと思います。 （秋田県・76歳） ここ数年、家計簿をなくてはならないものとし てたいせつに使用させていただいております。とく に家計簿は感謝しています。 『家の光』も年々よくなってわかりやすい内容と、 政治、経済、芸能関係、わたしたち高齢者もよ く勉強できます。これから先もずっと『家の光』 を読み続けたいです。 （大阪府・78歳） 家計簿をつけて12年になりますが、今では楽し みになってきました。決算表に記帳することで内 容がはっきりしてきました。環境家計簿も活用す ることで節約を考えるようになりました。 今後もできる限り続けていきたいと思いました。 （千葉県・70歳） 昨年の環境家計簿を参考に節電に努めました。 自動車のガソリン代も毎年の費用を記入している ので、帰省のときの目安にすることができました。 「家の光家計簿」を記帳して12年めになります。 初めのころの記帳内容を見てみると、むだな出費 も多く、最近少しはベテラン主婦に近づけたよう でうれしく思います。 （熊本県・42歳） 5年間この家計簿をつけ続けています。どの家 計簿よりもわかりやすく、よいです。5年続けてみて、 家計を見直し、レジャーに多く使えるようになりま した。感謝感謝です。1年のサイクルも見え、ど の時期にどれだけのお金が入る/出るかがわかる ことは、安心にもつながります。記帳を続けてほ んとうによかったです。 1日も休むことなく続けられたのは、つけ続ける 効果を実感したからでもあります。今後結婚して も『家の光』を買い続け、農業を応援し、自らの 家計もシェイプアップしたいです。 （福島県・28歳） 「家の光家計簿」は毎年買っています。公共料 金の金額を書く欄があって、毎月の金額を書いて います。また、領収書を貼るスペースがあったり、 すごくいい家計簿だと思います。 （千葉県・56歳） わたしが嫁いでくる前から『家の光』は購読し ていますので、かれこれ50年以上はたつと思いま す。当時は亡き母が毎月楽しみに読んでおりました。 わたしは仕事、子育てと忙しくあまり目を通すこと はありませんでした。そんななか、年末号に家計 簿が付いていることに気づき、それからつけ始めて、 改めて「私は何年つけているのだろう」と数えて みましたら、今年で32年めに入りました。主に日 記代わりに活用しています。わたしの部屋の唯一 の本棚に32冊の家計簿が並んでいます。3日坊 主のわたしが30年以上も記入し今も続けている この家計簿は、一番の宝物のような気がします。 家計簿といっても、毎日の出金を記入している だけで、口座振替や引き落としなどはいっさい記 入していないので、家全体の収支はわかりません が、税理士に毎月見てもらっているので、月ごと に昨年と比べることができています。 （ 城県・63歳）【協力者の声】
わが家の生活と家計簿
仕事と子育てを両立する難しさを感じています。 忙しいので家計簿が疎かになると、つい使いすぎ てしまう・・・そんな1年でした。今年はもっと引 き締めて、将来に向けて貯蓄を増やしたいです。 （ 城県・33歳） 収入は変わっていませんが、今年より介護費用 と国保や介護保険が確実に差し引かれ、ゆとりの ない生活になったように感じます。 家庭菜園に助けられ、持ち家なので衣食住に はあまり負担はありません。定期的に差し引かれ る税金などの負担が大きいように思います。庭の 管理費・自動車税も大きく、保険の掛け金も見 直したいと考えています。 1人になり、年金が少なくなった場合の将来の 生活を不安に思っています。 （富山県・66歳） とにかく税金と保険が多いのに驚く。家族の入 院など、大きな額が動いているので、すぐにわか ります。 生産者として地産地消をと農畜産物を買うとき はなるべく近い所の生産物を選ぶようにしていま すが、食費を圧迫します。悩むところです。 （宮崎県・46歳） 家計簿を使い始めて5年余りになります。1人暮 らしで今までは計画もなく使っていましたが、年間 でどれくらい収支があるか記帳しようと思い始めま した。 始めた頃は買物したレシートを見ながらめんど うだなと思いながら記帳していましたが、今では 冠婚葬祭などの支出に参考になることが多々あり ます。また、年間の支出計画もでき、楽しんで記 帳しています。これからもできるかぎり続けていこ うと思っています。 家の光協会に調査票を送ることで、家計簿を 記帳し続けられる、感謝です。 （愛知県・83歳） 家庭菜園で作った野菜をいただくことがあるの で、食費が助かります。 「家の光家計簿」をつけ始めて4年が経過しま した。レシート、領収書を保管して記帳するのは 少し手間ですが、記録に残すというのはたいへん 役に立ちます。1年前、2年前に購入したもの、 支払ったものは記憶だけではとても頼りないので、 家計簿のおかげではっきり確認できてとてもよい です。今日もわたしの「記憶違い」が家計簿で 判明して家族で笑いました。 （福島県・43歳） 農業収入は低位安定で、赤字です。市街化水 稲農家なので仕方がないのでしょうが、さみしい かぎりです。 ほかの不動産収入などは順調なので、そちら で補っています。家計全体で考えると、こっちに 力を入れて収入を増やしたほうがよいのでしょう。 でも、農業をあきらめたくはないですね。 （岡山県・40歳） 今年も春先の水不足に困りました。畑への定 植のあと、2か月近くまとまった雨がなく、畑の作 物への水やりをがんばりました。台風は多かった ものの、作物への影響はあまりなく、ほっとしました。 米は雨風ののち倒伏しましたが、1年食べられる 収量は確保できました。17年間お世話になった軽 自動車の買い替え1か月後、今度は乗用車が故障。 修理不能で購入せざるをえなくなり、思わぬ出費 となりました。 （岩手県・52歳） 今年から水稲を全面委託にしたため、農家とし ての実感も収入もないようなものです。米の収益 がそんなにあったわけではありませんが、さみし いものです。生活の家計実態としては、前年と似 た出費ですが、今年は交際費が多くかかりました。 畑を今以上にフル作付でがんばりました。夫のパ ート勤務がもうすぐ終わるので、いよいよ年金生 活となるので、少し不安です。 （富山県・72歳） 子どもが学習塾に行きだし、さらに医療費や病 院への交通費がかさみ、前から苦しい生活と実感 がありましたが、記帳して数字化されると厳しい 実態がわかりました。これからも「家の光家計簿」 の記帳に努めていきたいと思います。 （和歌山県・43歳）わたしが共済年金をもらうようになりました。 夫婦合わせて300万円の収入となり、生活は少し は楽になりましたが、節約はしています。月に30 万円ぐらいあれば、金銭的にも精神的にも負担 にはなりませんが。 （香川県・62歳） 今年はほぼ1人の収入で生活したのでたいへん でした。 年齢的に仕事がなくなってきたので、貯金をど のように使っていくか、これからは考えていかなく てはなりません。住居の大がかりなメンテナンス の必要な時期を迎えて、あとあとの維持費や修 繕費が少なくてすむ家だったらよかったのにと思 います。 住んでいる市は国民健康保険料が高いので、 来年は、保険料の一部を賄える仕事でもあれば よいのになと思っています。 （高知県・57歳） 1人暮らしになってから、ボケ防止のために毎 日記帳する習慣になりました。食費にはあまり使 わないのですが、孫や法要などの交際費には出 費がかさみます。家の維持費、税金、医療費は 削ることはできません。節約しての1年の計です。 農業収入は当てになりませんが、年金と雑収入で、 ぜいたくを言わなければ1人では今の収入で間に 合っています。 記帳し続ければ、前の年を見て今年はなにが いるか、こんなときにはいくらかかっているのか、 時々に家計簿を開いては参考になります。つねに 3年前までのぶんはすぐに手に届くところに置い ています。1日の終わりには家計簿と日記はかなら ず記帳するようにしています。 日記帳に1日の出来事や栽培メモを書いていま すので、家計簿には「ありがとうひと言」を書きます。 たとえば、「畑から見上げた空が青くてまぶしかっ たよ、ありがとう」。悪いことばかりでも、なにか 1つでもいいことがあります。幸せな気持ちになり ます。自分自身を元気づける1つの方法です。 （山口県・65歳） 収支は昨年とほぼ同額。車検のなかった昨年と 車検のあった今年で支出がほぼ同じだったという ことは、今年いかに支出を抑えたかがわかる。昨 年は、振り返ったときにむだだと思える出費もあ ったが、今年はほんとうにむだがなかったと言い きれる。今年の初めには貯蓄を年収の2割できれ ばベストだと思っていたが、気がつけば3割貯蓄で きたので、パーフェクトだ。 家計簿をつけ始めて23年、これほどよくできた 年はなかったと思う（たぶん）。家計簿をつけ続 けたことで蓄積されてきたデータが役に立ち始め たのではないか、家計簿をつけてきて、ほんとう によかった。つけてきたことで、お金に振り回さ れることなく、かえって自由にお金を使えるように なり、我慢しているという感じもなく、楽しく節約 と貯金ができている。そのような心境になれたのは、 収入が少なくても心の豊かさを感じとって生きて いけばよいという、覚悟のようなものが身につい たからだと、確信している。 （埼玉県・42歳） 結婚した当時から、45年間ずっと家計簿をつけ ています。日記欄とともに日々記帳をしています。 わたしたちの年代は年金生活と農作業とでやっ ていますので、今の若い人たちの参考にはならな いと思います。食費（とくにエンゲル係数は低い）、 交際費と臨時費が非常に高くアンバランスです。 農業をしていて、米と野菜類は自家生産ですので、 あとは肉と魚（漁業地区があるので物々交換あり） を買う程度です。年金生活者の実態は、だいた いこのようなものではないでしょうか。 （山口県・71歳） ゆるやかに物価が上昇していることを感じまし た。反面、年金や米価は変わらないか下落ぎみ なので、家計を工夫して管理しなければと家計簿 のたいせつさを改めて感じました。 来年は消費税が10%になるので、むだを省きス リムな家計にしたいと思います。近年はなにごと も現金が必要で、工夫しやすいのは、食費、光熱費、 交際費くらいです。それらを、農家の強みを生かし、 農産物で賄ったり、エコを心がけていきたいです。 わたしは定期的に家族に家計簿を見せています が、それによって家族がとても協力的になるので、 数字の力はすごいなあと感心し、家計簿を活用し 続けていこうと思います。 （兵庫県・61歳）
2015年 農家の家計実態調査 調査票
資料 農家の家計実態調査について
【問１】 あなたご自身のことについてご記入ください。 【問２】 お住まいの都道府県と、同居しているご家族の人数をお知らせください。 ●お住まい （ ）都道府県 ▷あなたを含めた同居家族人数（ 人） 【問３】 同居しているご家族がいる方にお伺いします。 ●自分以外の同居家族のうち、次に当てはまる方は、それぞれ何人いらっしゃいますか？ １ 給与所得者（ 人） ２ 農業（ 人） ３ 大学生・大学院生（ 人） ４ 短大・専門学校生（ 人） ●同居しているご家族として当てはまるものを、次の中からすべて教えてください。（○はいくつでも） １ あなたの配偶者（夫・妻） ２ 子ども ３ 子どもの配偶者 【問４】 あなたの家の収入を次の中から教えてください。（○はいくつでも） １ 農業収入→家庭の収入全体に占める 農業収入の割合（ ）％ ２ 農外収入（給与） ３ 年金 【問５】 農業の方は、作物の種類・作付け面積を記入してください。（例：水稲 100a、ナシ 70a、家庭菜園など） （ ） 【問６】 家計簿の記帳方法を教えてください。（○は一つだけ） １ 家計全体を記帳 ３ 金額の大きなものだけを記帳 ２ 家計の一部の費目だけを記帳 ４ その他 【問７】 「家の光家計簿」を所得税の簡易簿記としてつけていますか？ （１を選んだ方は a、b どちらかに○を） １ つけている （ a 青色申告 b 白色申告 ） ２ つけていない 【問８】 「家の光家計簿」の、次の記帳欄を活用していますか？（○はいくつでも） １ 2015 年わが家の主な行事と予算 ２ 家族の10 年ライフプラン ３ 家族の10 年マネープラン ４ 農業収入アッププラン 年齢 歳 性別 1 男性 2 女性「農家の家計実態調査」に
ぜひご協力ください
「家の光家計簿」に記帳した数字を記入していただき、封筒に①氏名（ふりがな）②住所 ③郵便番号④電話番号⑤所属ＪＡをお書きのうえ、下記住所宛てにお送りください。応 募者全員に、調査結果報告書と薄謝（図書カード 1000 円分）を進呈します（回答内容 に不備がある場合はお送りできないこともあります）。ご協力よろしくお願いいたします。 1 会社員・団体職員・公務員 2 農業 3 農業以外の自営業 4 パート・アルバイト 職業 ＜送り先＞ 〒162‐8448 東京都新宿区市谷船河原町 11 （一社）家の光協会「農家の家計実態調査」係 ＜締め切り＞ 2016 年２月５日（金）当日消印有効 5 専業主婦 6 学生 7 無職 8 その他 ４ 孫 ５ あなたの親・義親 ６ あなたの祖父母・義祖父母 ７ 兄弟姉妹 ８ その他（ ） ４ 家族などからの仕送り・こづかい ５ その他（雑収入・利子・配当など）の収入 （ ） ５ 環境家計簿 ６ 農産物直売所の売上控え ７ 日記欄（栽培管理メモ含む） ８ その他（ ） ライフプラン・ 家の光家計簿キャラクター ランちゃん ５ 高校生（ 人） ６ 中学生（ 人） ７ 小学生（ 人） ８ 未就学児（ 人） ９ 専業主婦 １０ 無職（ 人） １１ その他（ ）2015年 農家の家計実態調査 調査票
翌 年 繰 越 残 高 前 年 か ら の 繰 越 金 【問９】 現在の家計費に満足していますか？ １ はい ２ いいえ →（不満に思う点は？ ） 【問10】 毎月あとどれくらいの家計費があればよいと思いますか？（○は一つだけ） １ 今の家計費で十分 ３ 月に 2 万∼ 3 万円 ５ 月に 5 万∼ 10 万円 ２ 月に 1 万円程度 ４ 月に 3 万∼ 5 万円 ６ 月に 10 万円以上 【問１１】 昨年１年の間に生産した米・野菜・果物などの農産物を、自宅で消費したり、贈答用に利用しましたか？ １ はい ２ いいえ 【問１2】 問１１で「はい」と答えた方にお伺いします。昨年は、どのくらいの頻度で自家生産物を利用しましたか？（○は一つだけ） １ ほぼ毎日 ４ 月に数回 ２ 週に３∼４回 ５ それ以外（ ） ３ 週に１∼２回 【問13】 「家の光家計簿」決算表より転記してください。
