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RC-MAP 廃棄削減にむけての提案

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Academic year: 2021

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表 1 病院規模と RC-MAP廃棄量 中・小規模病院 大規模病院

 

14 4

病院数

3,434 2,713

一般病床数

20,648 26,414

RC-MAP購入量(単位)

1,536 632

RC-MAP廃棄量(単位)

文献 2より改変,2005年度,愛媛県

【編集者への手紙】

Letter to the Editor

RC-MAP 廃棄削減にむけての提案

松﨑 浩史

全国の医療機関で廃棄される血液量が,年間どれほ どになるのか,誰も知らない.

一昨年,愛媛県と青森県で輸血用血液製剤の廃棄率 が調査されたところ,病院の RC-MAP 廃棄率は両県共 に平均 4.6% であった1)2).2005 年度には日本赤十字血液 センターから 572 万単位の RC-MAP が医療機関に供給 されていることから3),もし,両県の RC-MAP 廃棄率 が全国の平均値であったとするならば,一昨年の病院 での RC-MAP 廃棄量は 26 万単位になる.

病院での RC-MAP 廃棄の多寡は,使用量に比べて購 入量が多いか, RC-MAP の転用効率が悪いかによる.

RC-MAP の使用量と購入量の差を少なくすることは,

すなわち手術用 RC-MAP の準備量を制限することであ り,それにはいくつかの有用な方法が知られている4). しかし,一方で手術用 RC-MAP には適正な準備量とし て C!T 比 1.5(未使用率 33%)以下という基準が示さ れており,患者生命の安全のためには,RC-MAP の余 剰と廃棄はある程度やむを得ないとも認識されている.

が,それにしても 26 万単位の RC-MAP 廃棄は,や むを得ないとして許される量なのだろうか?血液の供 給を善意の献血に依存している以上,感覚的に,この 廃棄量は許容されるレベルを超えているように思われ る.

愛媛県の RC-MAP 廃棄状況を詳しく検討すると,RC- MAP 廃棄率は病院規模が小さくなるほど上昇し,病床 数 500 床未満の病院の RC-MAP 購入量は病床数 500 床以上の病院の 0.78 倍しかないのに,廃棄量は 2.4 倍も あった(表 1).本邦では輸血実施病院の 90% 以上が 500 床未満の中小病院であることを考えると5),個々の 病院の廃棄量が僅かでも,全体としては莫大な量の廃 棄を生んでいると思われる.

そこで,本邦では血液センターが地域に密着してい るという好ましい環境があることを利用して,よい廃 棄削減対策が構築できるのではないかと考える.一案 として,血液センターによる未使用 RC-MAP の回収,

再利用を提案したいのだが,従来,この問題は血液返

品問題として日赤と病院間の経済問題と捉えられてき た.しかし,献血血液の有効利用という観点に立って,

この問題を考え直すことはできないものだろうか?病 院で廃棄される RC-MAP は,すぐにも使える検査合格 済みの血液である.新たな献血者確保の労力や NAT を含む諸検査を省略できれば,未使用 RC-MAP の回収 は血液センターにとっても利益のあることではないか と愚考する.

院内で廃棄される RC-MAP が主として手術用に準備 された RC-MAP であることは周知のことであり,血液 準備量の少なかったことが訴訟の対象になりかねない 昨今である.行き過ぎた RC-MAP 準備量の制限は安全 な医療の危機でもある.安全な医療を支援することと 献血血液の廃棄削減を両立させるために,日本輸血・

細胞治療学会は,種々の困難な問題があるにしても新 たな解決策を日本赤十字社や厚生労働省と共に検討す るよう提案したい.

1)立花直樹,兎内謙始,田中一人,他:青森県輸血療法委 員会合同会議の活動状況(第 2 報)〜適正使用と廃棄血 減少への貢献について〜.日本輸血学会雑誌,52:316, 2006.

2)松﨑浩史:愛媛県おける輸血用血液の廃棄率調査からの 考察.日本輸血細胞治療学会誌(投稿中)

3)(財)血液製剤調査機構:献血状況および輸血用血液製 剤製造供給状況.血液製剤調査機構だより,93:2―4, 2006.

4)(財)血液製剤調査機構 編集:血液製剤の使用にあたっ て,1.血液製剤の使用指針,II 赤血球濃厚液の適正使 用について,[注 2]手術時の血液準備法について,薬業 時報社,東京,1999, 10―11.

5)高野正義:わが国における血液製剤の平均的使用量に関 する研究.血液製剤調査機構だより,85:1, 2005.

松山赤十字病院心臓血管外科

〔受付日:2006 年 11 月 9 日,受理日:2006 年 12 月 22 日〕

!2007 The Japan Society of Transfusion Medicine and Cell Therapy Journal Web Site: http:!!yuketsu.gr.jp

Japanese Journal of Transfusion and Cell Therapy, Vol. 53. No. 1 531):56, 2007

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