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雑誌名 東アジア文化交渉研究 別冊 = Journal of East Asian cultural interaction studies

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Academic year: 2021

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W. J. ボート報告へのコメント

著者 内田 慶市

雑誌名 東アジア文化交渉研究 別冊 = Journal of East Asian cultural interaction studies

巻 4

ページ 61‑61

発行年 2009‑03‑31

URL http://hdl.handle.net/10112/3294

(2)

61

 本報告は、ライデン大学における日本学と中国学の伝統について、シーボルト、ホフマンを 中心とする四人の学者に焦点を当ててその特徴を述べたものである。

 四人のうち、シーボルトは日本ではよく知られているし、ホフマンも彼の「日本文典」は、

ロドリゲスの文典と併せて国語学の資料としてよく登場してくるものである。ただ、ホフマン は今回の報告では触れられなかったが、実は印刷、活字の面でも重要な人物である。彼は和文 活字を日本に発注して作らせたが、それに満足せず、結局は当時の香港英華書院の四号活字を 使ったという経歴を持っている。

 さて、ボート氏の取り上げられた四名の学者であるが、重要な点は 2 つである。

 一つは、彼らが、日本語だけでなく同時に中国語も習得し、日本学、中国学の両方を一緒に 学ぶという、いわゆるヨーロッパの伝統的な東洋学の研究方法を採用していたということ。も う一点は、文献主義ではなくて、現地主義、フィールドワークが欧米ではすでに中心に行われ るようになっていて、彼らも同じような方法を重視したということである。

 日本学と中国学の両方を修めるというのは、現在でも欧米ではごく普通のことのようであ り、それらはいずれも「東洋学」の範疇に入り、同じような学問というのが欧米人の根本的な 発想にあるからであろう。ただし、世界的に学問研究が細分化されている現在、今後もこのよ うな方法が継承されるかどうかは疑問である。しかしながら、このような伝統は残されて欲し いという希望は筆者にはある。

 ボート氏が取り上げられたドフロートのフィールドワークに基づいた宗教研究というのも非 常に興味深い内容で、フィールドワークで得た成果というものを古典に戻して、そこで更に裏 づけをしていくというような、こういう方法というものもやはり注目されるべきであると考え ている。

W. J. ボート報告へのコメント

内 田 慶 市*

* 関西大学文学部教授 関西大学ICIS事業推進担当者

参照

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