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九州大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

抗ジンセノシドRe小型化抗体を用いたイムノアッセ イの開発

ベンヤカン, ポンキウィトゥーン

https://doi.org/10.15017/1441172

出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(薬学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

(様式 9‑3) 氏名 論文名

ベンヤカンポンキウィトゥーン

Developm

Iof immunoassays u s i n g  s i n g l e  c h a i n  v a r i a b l e  f r a g m e n t

t i b o d i e sa 伊 凶 t g i n s e n o s i d e  Re 

論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨

本論文は、主要生薬の一つであるウコギ科ニンジン ( Panaxg i n s e n g ) に含まれるジンセノシドの迅速且 つ高感度定量法を確立した論文である。近年、ニンジンの需要は薬用のみならず、食用、飲料用と幅広 い。その主要有効成分は、ジンセノシドと呼ばれるニンジンサポニン群であり多種多様な生理活性を示 す。しかしながら、市場に出回るニンジン中のジンセノシド含有量にはバラツキがあり、その品質評価 法の確立が急がれている。

本論文では、まず、ジンセノシド類の中でも特に生理活性の顕著なジンセノシド Re(GRe )に対する小 型化抗体( GRe‑scFv )を作製し、大腸菌 ( E . c o l i ) を用いた発現系を構築後、酵素標識免疫吸着測定法 {ELISA) へと応用した。本発現系を用いた GRe‑scFv は、ジンセノシド Rgl(GRgl ) や Rd(GRd )とも交差反応を有 することから、 ELISA によりジンセノシド三成分の同時定量系を確立した。しかしながら、 E c o l i 発現 系では、 GRe‑scFv のほぼ全てが封入体として発現されたためリフォーノレディングを要した。そこで、よ り高効率な GRe‑scFv の発現系の構築を目的としカイコ ( B .m o r i ) ・パキュロウイルス発現系を検討した。

パキュロウイルスを介して

B.

m o r i の体液中に発現した GRe‑scFv は活性体として高発現( 500μ g / カイコ)

しており、カイコ.パキュロウイルス発現系の有用性を示した結果である。両発現系により得られた GRe‑scFv は、親抗体である抗 GRe モノクローナル抗体 (MAb‑4G10 )と同等の抗原特異性を有し、 ELISA における GRe の検出限界は 1 0 0n g / m l と高感度であった。

GRe‑scFv の発現系の検討に続いて短時間及び高感度分析を目指し、 ELISA によるアッセイシステムそ のものの改良に着手した。 GRe ・ s c F v を緑色蛍光タンパク質( GFP )とのキメラタンパク質(蛍光抗体:

f l u o b o d y )として発現させることで通常の ELISA に必須の二次抗体反応及び基質反応を省略することが でき、分析時間の短縮が可能となる。加えて、酵素による発色ではなく蛍光を直接検出することで高感 度分析が可能となる。本論文では、 GFP の C 末端側に GRe‑scFv を融合した C ‑ f l u o b o d y と N 末端側に融 合した N ‑ f l u o b o d y の 2 種類を設計した。 E c o l i を用いて発現した両 f l u o b o d y の特徴付けを行った結果、

C ‑ f l u o b o d y は 、 GFP 由来の蛍光と GRe‑scFv 由来の抗原認識能を保持していたにもかかわらず、 N ‑ f l u o b o d y では、蛍光を確認することが出来なかった。そのため、 C ‑ f l u o b o d y を用いて蛍光標識免疫吸着測定法 σLISA )へと応用した。 C ‑ f l u o b o d y を用いた FLISA では、従来の ELISA と比較し、分析時間を 1 . 5 時間 短縮でき、更に 1 0 倍 GRe の検出限界( 1 0n g / m l )が向上することを見出した。本法は、 ELISA と同様に高 い正確性もありジンセノシドを指標としたニンジンの品質評価法として十分応用可能であることが示 唆された。

生薬原材料の有効成分含量は薬効を左右するため、その評価方法の開発は極めて重要な課題である。

本研究は、ニンジンに含まれるジンセノシドのみならずその他の化合物にも適応が可能であり、生薬原 材料の品質評価法にブレークスルーをもたらす可能性を秘めており、その価値は高く評価されるもので

ある。このため、審査員の合議により本論文は博士(薬学)の学位に値すると認める。

参照

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