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大型輸送車両の空気抵抗低減の研究

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Academic year: 2021

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大型輸送車両の空気抵抗低減の研究

筒井研究室 野口秀幸

1. 緒言

我が国における貨物輸送を輸送機関別分担率で観た場合,

トラックが約9割を占めており(1),一般的な生活必需品から,

工業用製品・材料の供給には欠かせない存在となっている。

しかし,トラック運送事業者の約 99%は零細企業であり(1) 近年の燃料価格高騰を主原因として,トラック運送事業者の 経営状況は悪化している。そこで本研究の目的は燃料消費量 の抑制を実現するために,空気抵抗係数の低減を目指す。

2. 実験環境と実験手順 2.1 実験環境概要

風洞計測部の概要図を図1に示す。本研究では風洞モデル の形状決定のため,トラック製造会社が掲示する大型トラッ クの外観寸法を参考にした。またモデルのスケールに関して はトラック長手方向を代表長さとおき,球や平板の臨界レイ ノルズ数Rec = 3 × 105,5 × 105を十分超えるようにレイノ ルズ数 Re ≧106を目標とした。風洞モデルの外観寸法は全 795[mm],全幅166[mm],全高238[mm]とした。

図 1 風洞計測部概要図

① 風洞吹出口

② 主流計測用ピトー管

③ 主流計測用ピトー管固定フレーム

④ 風洞モデル

⑤ テストベッド

⑥ 後流計測用ピトー管

⑦ トラバース装置

2.2 実験手順概要

本実験ではトラック後端と後流用ピトー管との間隔 を

330[mm]とり,主流計測用ピトー管の静圧 Paを基準圧力と

して,主流総圧Pall,後流総圧Pwallおよび後流静圧Pwaとの 差圧を差圧計(Scanivalve DSA3217)で計測した。実験手順を 以下に示す。

A) 風洞吹出口中央の風速が20[m/s]であることを確認 B) 主流温度の計測

C) トラバース装置で後流計測用ピトー管を計測点に移動 D) 差圧計で後流の圧力分布を計測

E) DからEを計測点数分繰り返し行う

F) 計測完了後,計測データをCSV形式のファイルで出力

3. 実験結果および考察

2に計測したトラック後流の動圧(Pwall-Pa)を,主流 動圧(Pall-Pa)で割り,無次元化したものを示す。上図はト ラックのキャブにエアディフレクタ(導風板・整流板)非装着 の場合,下図は装着時を示す。横軸は計測開始点からのト ラック幅方向の距離X[mm],縦軸はトラック高さ方向の距

Y[mm]である。主流動圧に対して後流圧力の変動が大き

いと,その計測点において圧力が低いことを意味する。

非装着時と装着時を比較すると,トラック全高周辺のま ばらな圧力変動が抑制され,周囲の圧力とほぼ等しくなっ て い る の が確 認 で きる 。 その 抑 制 範 囲は 高 さ方 向 に約 20[mm]である。エアディフレクタの作用によりキャブ付近 での剥離領域が抑制されていると考えられる。これらの結 果を踏まえ,トラック上部用の空気抵抗低減装置を検討す る。

図 2 エアディフレクタの作用による後流への影響 文献

(1) 公益社団法人全日本トラック協会,企業物流とトラ ック輸送,p12-p13p38-p43.

参照

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