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平成28年度提出 201483 宋潔

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論文の要旨

論文のタイトル:

患者満足度の構成要素としての本質的要素と表層的要素に関する実証分析

1.論文内容の要約

本研究は、医療サービスをプロフェショナル・サービスとして捉え、患者の視点か らのアプローチを取り入れ、地域医療の担い手としての役割を果たしてきた老朽化し た自治体立病院である小樽市立病院を対象に、新旧施設の統合による比較分析に焦点 を当て、病院が利用者を拡大するための患者対応の改善活動に注目した。研究目的は 患者満足度の構成要素を抽出し、患者満足を改善する際の要因を明確にすることにあ る。その際、施設の新設が患者満足度にいかに影響を与えているかを特に注目した。

本研究は患者対応を改善する活動の一環として、一施設の活動について過程追跡を行 い、2013年から病院で行われている『患者満足度調査(外来・入院)』をとりあげ、

患者満足度の構成要素に関する実証分析を行った。

本研究の理論研究として、研究課題に関連する基本概念や医療経営分野における患 者満足度に関する先行研究を調べ、『医療サービスの特性』、『医療サービス品質の構 成モデル』及び『患者満足度の重要性』などについて解明した。特に、嶋口(1994)

が提唱した『本質的要素』と『表層的要素』に基づき、外来患者満足度に関する実証 分析の概念モデルを構築した。一方、入院患者の場合、『スクリプト』、『衡平性』及 び『ノルム』に関連する質問項目を患者満足度の構成要素として捉え、本研究の分析 フレームワークを構築した。

本研究の実証研究として、2013年から2016年にかけて、小樽市立病院の外来・入 院患者を対象に、計6回(外来4回、入院2回)の患者満足度に関するアンケート調 査を実施した。さらに、より全面的に病院で行われている患者対応の改善及び現場職 員などの言動を把握するために、アンケート調査の補完として、小樽市立病院の経営 者層(計:4人)に対するヒアリング調査も実施した。

外来調査では、回帰分析によって、患者満足度の構成要素を抽出した。次に、異な る属性のサービスが患者満足度に対する影響力の度合を判明した。さらに、平均値の 差のt検定によって、新旧施設における患者満足度の差異の存在を検討した。

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平成28年度提出 201483 宋潔

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一方、入院調査では、回帰分析によって、入院患者満足度の構成要素を抽出した。

さらに、クロス集計及び共分散構造分析によって、『スクリプト』『衡平性』及び『ノ ルム』に関係する変数(質問項目)と患者満足度との関係を解明し、構造的モデルを 抽出した。

2.結論

外来の場合、患者満足度の構成要素として、外来患者は本質的要素よりも表層的要 素を重視していると判明した。ただし、本質的要素の中では、医師が患者に積極的に 診察結果等に関する情報を提供することも患者満足度の向上に繋がると確認できた。

また、新旧施設における患者満足度の差異が存在し、新施設は旧施設より患者満足度 が高いことも明らかになった。

一方、入院の場合、『スクリプト』、『衡平性』及び『ノルム』の 3 指標はすべて患 者満足度の構成要素であり、正の影響を与えていると判明した。

参照

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