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A b s t r a c t ベトナム季語の探求 Nguyen Vu QUYNH NHU(グエン ヴー クイン ニュー Lecturer, Vietnam National University of Hochiminh City University of Social Sciences and

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ベトナム

季語

探求

Nguyen Vu QUYNH NHU

(グエン·ヴー·クイン·ニュー: Lecturer, Vietnam National University of Hochiminh City University of Social Sciences and Humanities)

✉ nhu@hcmussh.edu.vn (ベトナム)ホーチミン市人文社会科学大学講師。日本の俳句、日越俳句比較研究諭。2015年に、国際日本文化 研究センターで「俳句の変化」、2017年に「歳時記の作成」、今は「国際化時代の新たな日本古典学―ベトナムに おける教育実践の研究―」などを研究。主要論文に「グロバール時代における俳句」( 東北アジア研究 , 2019)、 「ベトナム人と俳句」( 跨境·日本語文学研究 , 2018)、「日本の五節句とそのベトナムの伝説」( 説話文学と歴史 資料の間に , 2018)、 「古くて新しいもの」―ベトナム人の俳句観から日本文化の浸透を探る― (国際日本文化 研究センター, 2017)、 Thơ Haiku Nhật Bản: Lịch sử phát triển và đặc điểm thể loại,NXB Đại học Quốc gia TP.HCM, TP.HCM(俳句:発祥·発展の歴史及び詩形の特徴 (ホーチミン市国家大学出版会, 2015 など。

The Use of Multi-cultural

Seasonal Associations in Haiku

‘Kigo’, or the use of seasonal words, is a very specific topic in the history of Japanese haiku. Nowadays, despite many linguistic differences between countries, and variations in their conceptions of the harmony between society and nature as well as the changing of the four seasons, the haiku has become popular in many countries, including Vietnam. In light of this, this study examines the use of kigo in Vietnamese haiku poems. Even though Vietnam lacks four distinct seasons, Vietnamese haiku lovers enjoy aspects of haiku that are related to the calendar, annual events, ceremonies, plants, and numerous dimensions of daily life other than seasonal elements. This study argues that kigo will continue to exist in Vienamese haiku in a way which reflects the country’s unique mix of identities and its diverse culture and geography. This is because in the current global era we should consider the multi-cultural use of “kigo” as a new way of enjoying haiku through novel words and new categories of seasonal association. Keywords Vietnamese Haiku(ベトナム俳句), Seasonal Words(季語), Four

Seasons(四季), Lunar Calendar(旧暦), Annual Events(年中行事), A Glossary of Seasonal Terms(歳時記)

A b s t r a c t

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1 はじめに

ベトナムには歳時記がないので、筆者は今後、ベトナムの歳時記を作成することを 目指している。そのためまず、日本の歳時記を参考にしながら、ベトナムの歳時記とい うものも、ベトナムの自然と人間との一体感を表す形態の一つであってしかるべきであ るという考えのもと、そこに収録されうる「季節の言葉」を列挙し、それらの言葉を主要 なカテゴリに分類することを試みる。 スコールに自転車洗ふ街の子ら1 (高橋健一) スコールとは、 必携国語辞典 によれば、「とつぜん起こり短時間でやむ強風。熱帯 地方で起こり、かみなりや激しい雨をともなうことが多い。また熱帯のにわか雨」2と される。上記の句は 世界大歳時記 に掲載されているもので、時季や時間に関しては何 も触れられていないが、句の前に「ホーチミン」3と書かれている。おそらくその句を詠 んでいる日本人はホーチミン市にいて、雨季の季節に外にいる子供達が「スコール」を利 用して日常生活によくやっていること(自転車を洗うこと)を気楽に行なっているとい う、ホーチミン市の「自然と人間」の情景を詠んでいるのであろう。そのように想像す ると、日本とベトナムでは四季の概念は違っても、ベトナム人にも日本人にも、それぞ れの国の風土の特徴を生かしながら自らの心持ちを表現する詩歌があるのだろうと思い 至る。 特に、ベトナム語の俳句は、ベトナムならではの特徴を持ち独自に新しく生み出さ れていくことが望ましいと考えるため、本論文ではまず、重要な「季寄せ」に関して、 ベトナム語の「季語のことば」がどのように表象されているのかについて調査した上で カテゴリ別に分類する。そしてその先の課題として、ベトナムの気候に寄り添った生活 習慣を表す季語を収集したベトナムの歳時記の作成を目指していきたい。 なお、本文中に使用する例句は、ベトナム人だけではなく日本人によっても作詩さ れた、日本語の俳句とベトナム語の俳句のほか、ベトナムに対するイメージを詠んで いる日本人の俳句も用いている。

2 ベトナムの

自然

季語

すか

俳句は日本で生まれたが、今や世界中で、俳人だけでなく一般の人々も自由に新し 1角川文化振興財団 世界大歳時記 (角川書店, 1995), p.273. 2大野晋(編集), 田中章夫(編集) 必携国語辞典 (角川書店, 1995), p.709. 3ベトナム南部の大都市。

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い表現を追求し、創作活動を楽しんでいる。俳句を詠むことにより、日本だけではなく 世界の国々のこと、そして文化などを知ることができる。特に、歳時記や季語といった その国独特の使われ方をすることばを通じて、その国のことをより深く理解すること ができる。 ベトナムの多くの地域においては基本的に乾期と雨期しかない。11月から4月までが 乾期、5月から10月までが雨期である。そのためか、四季のイメージが少ないベトナム の俳句では季語が軽視される傾向にある。人々は日常的に季節の変化を感じているわけ ではないので、「なぜ、ベトナムの俳句に季語が必要なのか」という論議も多くある。 ベトナムでは歳時記もまだ作られていないので、俳句の季語や季節感の知識は、 まだ深く理解されていないという状況がある。したがって、ベトナムの俳句作者た ちは、季節の特徴を把握できないので、ベトナム語の俳句のなかに季語を入れるこ との難しさを感じている4。 ベトナムには伝統的な詩があり、ベトナムは詩を愛好する国と言える。そのため か、ホーチミン市で俳句の紹介イベントが行われて以来、すぐに俳句ブームとも言える 状況が生まれた。しかしながら、ベトナム語で創作されると、形式としては日本の 5·7·5という17音詩ではなく、3·4·3文字か、4·4·4文字のように17文字以下になる という独自の形式が多くみられる。 更に、日本のように季語を入れた詩ではなく、むしろ日常生活にある美しい物事に ついての気づきが詩にされる場合が多い。そのような事象を勘案すると、日本のように 明確な季節がなかったとしても、ベトナムの気候の中で微妙に偏移する季節、そして伝 統から現代までの日常生活や年中行事には、季語のような役割を果たすさまざまな言葉 があり、作者は無意識にそれらを取り入れて詩作を行なっているのではないかと推測さ れるのである。 giọt mồ hôi 我が汗の vương xuống đồng 田畑に落ちし lúa trĩu bông 稲の花

(作者:Nguyễn Thanh Tùng, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như、杉浦圭祐)

例えば、農業に関する俳句である。伝統的に稲作を主体とした農業が盛んであるベ トナムでは、農業及び農村に関わる言葉がたくさんあり、例えば稲作、田畑、種等と いった言葉は季語として取り入れることが出来るだろう。

ベトナムの基本的な気候は、北部では亜熱帯性気候で四季があるとも言われるが、

4Nguyen Vu Quynh Nhu「ベトナム人と俳句」( 跨境·日本語文学研究 BORDER CROSSINGS:THE JOURNAL

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その一方で、南部は熱帯モンスーン気候で乾季と雨季とに分かれる。南北に長い国なの で、地方によって気候の分類は異なるが、一年を通してその地方に特色のある気候、天 文、生物といった自然の移ろいを表す言葉が豊富にあるのだ。ついては、そのような言 葉についての基本的な分類を以下のように試みる。

2.1 時候(季節、気候、時期)

ベトナムは地理的に南北にS字形をした細長い国である。気候は地域によって多彩に 変化する。全体として、高温多雨、平均気温は22度以上である。ベトナムには日本の一 般的な四季のような感覚はなくても、最高気温と最低気温の差が小さいことや、季節の 変化がそれほどはっきりしていない気候に関しては、ベトナムと沖縄はほぼ同じとも 言われる。特に、両地域では、強い日差しや予想外の日焼け、また降雨が多く、雨が 降ってもすぐにやんでしまうというような似たような気候の特徴があるため、自然を 表すことばにも似たものが生まれてくると推測される。季節、気候、二十四節気の言 葉、一日のうちの気候の変化を表す言葉があり、例えば、朝の日照、午後の雨、冬の 夜、冬の暮などが挙げられる。 ホーチミン サイゴンの娘の裾涼し飜し (大久保橙青)5

2.2 天文(天候の変化)

時雨、台風、洪水、干ばつ、海水侵入、取水期などの天候の変化や自然の営みによる 影響を表すことばがある。そのため、それらの天文用語は季語とすることができるだ けではなく、その時期に生活に必要な物も季語とすることができるだろう。 lũ tràn 台風溢れ con mẹ trôi 子供流れる trôi mảnh đời 命を流す

(作者:Đặng Thùy Dung, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như, 杉浦圭祐)

Biển Đông sóng ngầm 南シナ海の伏流水に cá kình vẫn lội 鯨が泳ぐ

trời hoàng hôn 夕暮れ

(作者:Đàm Vũ Tri, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như, 杉浦圭祐)

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例えば、日本の梅雨の時期には傘を使用する習慣があるが、ベトナムでは雨季でも バイクの運転をするので傘を使うことはできず、代わりにレインコートやカッパを着 る必要があるため、そのような事象ならではの言葉も季語になるはずである。 濡れカッパ閉じて見上げる夕の虹 (作者:Nguyễn Tri Phương)

2.3 自然観:花だより、生物多様性

ベトナム全土において、ほとんど毎月それぞれの月を代表する花がある。1月末から 2月中旬あたりに行われる旧正月には、日本の梅のような季節を象徴する代表的な花が ある。1~2月に、北部では赤い「ホア·ダオ」という花、南は黄の「ホア·マイ」という花 がある。同じ国の同じ旧正月なのに、飾られる花は地域によって違うのである。 よき出会ひありベトナムの夕桜 (椋則子) 本年の二月にかけてベトナムへ行った。(中略)旧市街がユネスコ世界遺産に登録 されているホイアンの町を歩いても汗ぼむ陽気。ブーゲンビリアの花が美しい。棟 の花、ゼラニウム、早苗、などが目につく。南国の花プルメリアも咲き始めてい た。そのようなダナンからホーチミンまで飛行機で約一時間半の移動をする6

ブーゲンビリアバイクの波のうねりけり (久堀洋子) *季題:ブーゲンビリアバイク(夏7月) 3月はコバテイシ、コーヒーの花。そして5月は火炎樹の花という学生にとって大き な意味のある花が咲く。ちょうどその時期は高校卒業、そして試験シーズンが終わる時 期にあたるため、人々はこの花を見ると学生時代を思い出す。この花から押し花を作っ て、学生時代の記念にしたりするのだ。 校庭の陰さへ失し火炎木 (瀬底月城)7 火炎樹の花は一人の部屋に散る (作者·和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như) 6黒川悦子「日越俳句交流会」(東京四季出版 俳句四季 2019年06月号, 2019), p.50. 7沖縄県現代俳句協会(著) 沖縄歳時記 (文学の森出版社, 2017), p.234.

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6月、北部では蓮の花が咲いているが、南部では蓮の花のシーズンは8月~10月とな る。10月は北部では菊のシーズンであり、12月にはホア·タムザックマック(hoa tam giác mạch:蕎麦の花)、ホア·カイヴァン(hoa cải vàng:菜の花)などいろいろな花が咲

く。

bên đèo uốn lượn 峠越え ngây ngất 蕎麦酒の香り rượu Tam giác mạch 恍惚と

(作者、和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như) 生活面では、ベトナムの入学式は日本とは異なり、9月頃に行われる。母親が娘のた めにアオザイを用意する季節でもある。学生と白いアオザイは切っても切れないイ メージがある。 ホーチミン ツズー通りアオザイ少女手に扇子 (井上哲也)8 更に、花だけではなく、季節によって異なる代表的な果物もある。2月はスイカやマ ンゴーが旬である。筆者が日本で2月に俳句を作った際にスイカの語を使ったら、「季語 が違うので適切ではない」と言われた。それならマンゴーをと思ったのだが、それもい けないと言う。ベトナムではスイカが2月、3月には竜眼、6月がライチのシーズンであ る。ベトナムではこのような果物が旬となる季節には、バイクや自転車のカゴにライ チや竜眼などの果物が山積みにされている様子がよく見られる。このような事実に鑑み ると、ベトナムの果物は十分ベトナムならではの季語として取り入れられるだろう。 龍眼の緑陰行くやフエの町 (黒川悦子) *季題:緑陰(夏6月) 「俳句を作るとき、うまく作ろうと思わなくても、目を留めたものに「こんにちは。 」という挨拶の気持ちが伝われば、その気持ちはおのずと俳句となる。気に入った風景 をカメラで撮るような気軽な感覚で自由に俳句を作ってほしい。できあがった俳句は、 その瞬間の気持ちを鮮やかに映し出した、作者だけの大切な記録となるだろう」9。 このように、時候、天文、季節ごとに豊かな風物を見ることができるベトナムであ るので、季節の証明としてそれらを分類すれば、「季語」あるいは「季題」としての概念を 8角川文化振興財団 世界大催事記 (角川書店, 1995), p.273. 9宇多喜代子「俳句の可能性」(文部科学省 国語3 , 光村図書, 2012), p.68.

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生み出すことができる。 アオザイや髪に豊けき赤椿 (中村和江) 俳句のルール という書籍の中では、季語の特徴として、「季語は決して、ただの「 自然」ではありません。人間がそこから情感をくみ取った結果、選ばれてきた言葉だっ たわけです」10と記されていることから、人間の営みと共にあり情感を思い起こさせて くれるこれらの自然に関わる言葉は、季語となる資格があると言える。

3 ベトナムの

伝統行事

から

まれる

季語

伝統的に文化風俗が豊かなベトナムでは、生活の中に新暦と旧暦の行事が混在してお り、それゆえに多種多様な年中行事が楽しめる。ベトナムには明確な四季がないが、一 年を通して行われる伝統的な風習の中で、旧暦の月ごとにそれぞれ自然環境、生活文 化、人間の生き方などに変化が現れる。 旧正や今も農事の指標なり (松永楽) 以下が多くの年中行事の中にある、ベトナムの基本的な行事(祭日)である。 陽暦 陰暦 時期 行事 時期 行事 2月14日 バレンタイン 1月1日 旧正月(テト) 3月8日 国際的女性の日 旧暦3月3日 寒食節 6月1日 国際児童の日 旧暦3月10日 雄王記念日 9月5日 入学 旧暦5月5日 端午節,殺虫の日 10月20日 ベトナム女性の日 旧暦7月7日 七月の満月 11月20日 先生の日 旧暦7月15日 中元節、お盆 12月24日 クリスマス 旧暦8月14日 中秋節 12月31日 年末 旧暦9月9日 重陽 その中でも特にベトナム人の生活に密着している陰暦の最も主要な行事を下記に整理 10井上泰至編集 俳句のルール (笠間書院, 2017), p.23.

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する。

3.1 旧正月の事業

ベトナムの正月は旧暦で祝われる。日本の正月と同様に多くの伝統的な習慣が根付い ているが、それも全て陰暦にのっとって行われる。 Đất Lề Quê Thói(Phong Tục Việt Nam:ベトナムの風俗) には「一年間にテト(正月三が日)、清明日、端午、中元、中秋 (陰暦8月15日)、バイン·チョイ·バイン·チャイという霊魂崇拝がある」11と記載され ている。 お正月はテト(旧正月)と言われ、それに元日、お年玉、初詣、書き初め、大晦日、年 賀状、タン·スァン(新春)、ヴァン·スー·ニュー·イー(万事如意)、ソン·ニャー(新 年の一番最初に家に入る人)等という昔から伝えられてきた生活習慣がある。これらの 言葉も季語になりうると考える。 bánh chưng バインチュン12 thấm đẫm mồ hôi mẹ 母の汗まで nóng hổi 温かし

(作者:Nguyễn Vũ Quỳnh Như, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như、杉浦圭祐)

旧正月の一番代表的な食べ物は「お餅」である。 Văn học dân gian Việt Nam (ベトナ ムの民間文学) には、以下のように記されている。

年末に「竹」をかけると、春の陽気を迎えるという習慣がある。(中略)また、テト (旧正月)の雰囲気はこのような連語の表現でなされることが多い。

Thịt mỡ, dưa hành, câu đối đỏ (脂肉、漬物、赤い掛け軸) Cây nêu, tràng pháo, bánh chưng xanh(竹、爆竹、青い餅)

ここに言い伝えられている事物は、伝統的な元旦に不可欠な物である13。

なぜ伝統的に不可欠なのか。それは、この習慣には人々の生活の安全を守るためと いう俗信があったからである。「掛竹」を掛ける前には、家の主人は庭前の竹の根におい た小テーブルの上に、スイカ、花、線香などを供え、先祖に対して家族が無事にお正月

を迎えることができたことについての報告をした。そのような習慣から、スイカや正

11Nhất Thanh – Vũ Văn Kiều Đất Lề Quê Thói(Phong Tục Việt Nam:ベトナム風俗) (ダイ·ナム出版社, 1968), p.291.

12餅。

13 Vũ Thiện Quỳnh編 Văn học dân gian Việt Nam(ベトナム民間文学) (ホーチミン市文芸出版社, 1997), p.116.

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月の花は正月を祝うための象徴的な事物だとされている。したがって、これらの単語は 季節の伝統文化を表すものとして季語として取り入れることができるだろう。

3.2 旧3月3日:「寒食節」―Tết Hàn thực(テットハントゥック)

ベトナムの旧暦3月3日は火を使わずに用意しておいた冷たい食べ物を食べる日なの で「寒食節」(Tết Hàn thực(テットハントゥック)」といわれる日である。 An Nam Chí Lược(安南志略) によれば、「寒食節日に、包んだ餅をお互いに交わす。端陽節に、川の 上に宿を作って、王朝は帆船競争を観覧した」14と書かれている。この日を祝うのはベ トナムの北部の習慣であり、「バイン·チョイ(bánh trôi)」「バイン·チャイ(bánh chay)」 という餅菓子を手作りする家庭も多い。 「バイン·チョイ、バイン·チャイというお菓子は、詩にもなっているお菓子であ り、「夏の事始め」で、食べると涼しく感じられるためこの餅菓子を食べることが多い。 中国の「寒食節」とはまったく関係ない」15。 ngày hàn thực 寒食や mình em nơi ấy 餅を包んだ lăn tròn bánh trôi 君一人 (作者、和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như)

3.3 旧五月五日:端午の節句(テト·ドアン·ゴー:Tết Ðoan Ngọ)

5月5日は一年の真ん中の節句である。この時期には、南部では雨季に入り、虫がわ きやすい季節であるため、農作物や樹木の殺虫を行う「殺虫の日」とも呼ばれている。ま た、体の中の邪気を祓うという考え方があることから、酒に漬けたもち米(Rượu nếp、 ズオウネップ / ルオウネップ)を食べる習慣もある。さらに、端午節には、戸口に薬草 を吊るす習慣もある。これらは風邪を引かないことを願うためのものである。このよ うに、「端午」は日本の歳時記で季語とされているが、寒食節日等に関わるこれらの単語 はベトナムでも季語とすることができるだろう。 Tết Đoan Ngọ 子ら笑う trẻ reo cười... 小さな幸せ hạnh phúc nhỏ nhoi 端午かな (作者:Trần Lệ Khánh, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như) 14 Lê Tắc An Nam Chí Lược(安南志略) (フェ大学, 1961), p.16.

15 Nhật Thanh, Vũ Văn Kiều Đất Lề Quê Thói(Phong Tục Việt Nam)ベトナム風俗 (ダイ·ナム出版社, 1968), p.118.

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端午節には、ちまき(粽)という三角錐の形のものを食べる習慣がある。「bánh tro(バ インチョー)」、「bánh giò(バインゾー)」、「bánh ú(バインウー)」、「bánh ú tro(バイン ウーチョー)」などと呼ばれている。ほのかに甘い素朴なお菓子である。このようなこ とから、端午節は「ちまきを食べる日」であり、また「虫を退治する日」でもあると言え る。 trước ngõ 玄関に lũ trẻ hớn hở 子らよく笑ふ ngày Đoan ngọ 端午かな (作者·和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như)

3.4 中秋節:旧暦8月14日

中秋節にはベトナムにも「ガム·チャン(ngắm trăng:月見)」という習慣がある。そし て、子供たちに親しまれている「ムア·ラン(獅子舞)」、「ロン·デン(灯篭)」、「バイン· チュン·トゥ (月餅)」という伝統文化に関わる言葉も季語にすることができるだろう。 vầng trăng sáng 光月や trong ly trà お茶カップに hạnh phúc nhỏ nhoi 小幸福 (作者:Đặng Chí Công, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như、杉浦圭祐) trăng khuyết 三日月や như lòng em khuyết 心地欠けたる如し đêm không ngủ 眠れぬ夜

(作者:Nguyễn Vũ Quỳnh Như, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như、杉浦圭祐)

ベトナムには、古来人の生活が自然と強く結びついていたことを示す説話も多い。 旧正月七日はテト(旧正月)が終わり、春を迎える意味を持つ。三月三日は夏の始め、そ して、五月五日は年の真ん中、七月七日は雨季の雨が激しく降る季節、九月九日は秋か ら冬へと季節が移り変わる時期、というように、季節の変わり目にある五節句の中には 特に文化的生活に関わる習俗が生まれた。 更に、節句を祝う文化には、古代から伝えられてきた文化習慣、風俗習慣、信仰が反 映されている。神様(日本の例)や祖先の霊(ベトナムの例)に対する目に見えない精神的 なつながりを確かめるために、一年を通し、ある特別な日において、行事を行った り、食物などを供えたりする習慣がある。日本でもベトナムでも、古代より様々な外国 文化が入り込んで、年中行事という伝統的な文化がつくり上げられてきた。

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3.5 年中行事

国によって、地域によって、その祭りの仕方は異なっているが、それぞれの場所で それぞれの文化習慣で、節句文化を楽しむことができることが大切である。 日本では元々旧暦の節句であったものが、新暦に切り替わって以来そのまま多くの 行事が新暦で行われている。一方、ベトナムでは古代に由来する関連行事があり、昔か ら伝承されてきたベトナムの説話、神話、物語、伝説などと関連する伝統的な文化·習 慣·習俗、日常的な儀礼などを通じて、その教育性が後世に引き継がれている。 年中行事のいわれを知ることにより、季節の変化に対する注意や戒め、句の植物 を上手に取り入れた料理の工夫、花鳥風月を楽しむ風雅を知ることができます。時 を経て、現代の日本の生活は豊かになり、便利になりました16。 ベトナムで行われている年中行事の中には、日本にはないものがある。例えば、3月 8日と10月20日の女性の日である。その日は女性への感謝の気持ちを送る日であり、男 性が女性に薔薇の花を贈る習慣がある。そして、11月20日は「ガイ·ニャーザオ/ニャー ヤオ·ヴィエットナム(Ngày nhà giáo Việt Nam)」という「ベトナム教師の日(先生の日) 」である。この日は全国で、教師に感謝する気持ちを表す記念日として定着している。

このようなベトナムならではの年中行事も季語にすることができるだろう。

Cô giáo - nghề tôi yêu 先生の仕事

trên con đò chở bao ước mơ 夢を運ぶ船みたい

dạy em thơ nhiều điều よいこといっぱい教えてくれ

(作者:ファン·フオン·ザン、女子11歳)17 確かに、「年中行事のいわれを知ることにより、季節の変化に対する注意や戒め、句 の植物を上手に取り入れた料理の工夫、花鳥風月を楽しむ風雅を知ることができます。 時を経て、現代の日本の生活は豊かになり、便利になりました」18という指摘は、的を 射ており、その指摘はベトナムの年中行事にも当てはまるだろう。 ハノイ 湖うみわたりくるおどろしき祭りの鼓 大井遥 これらの言葉は必ずしも四季とは関係ないが、暦の日月と対照させるとわかりやす い。特に忌日、宗教、人事などは季節というより日にちと対応している。日にちと対応 するのならば、自ずと季節感も出てくるだろう。 16三越 日本を楽しむ年中行事 (かんき出版, 2004), p.2. 17世界こども第13回 世界こどもハイクコンテスト“夢” (ベトナム大会) 結果。 http://www.jal-foundation.or.jp/002sekai/003sekaisa/13th/vietnam.html. 18三越 日本を楽しむ年中行事 (かんき出版, 2004), p.2.

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4 ベトナム

俳句

四季

独自進展

全季

·

無季

以上、ベトナムの風土·文化に関わる季節感を表す例句を中心に紹介した。しかしこ こで、ベトナムで開催された「日越俳句交流会」において、初めて行われた句会で互選で 一位になった句を見てみよう。 chiếc xe đạp 自転車でゆく父 oằn con dốc 坂道は曲がり lưng đồi hay lưng cha 父の背中も曲がりゆく

(作者:Bùi Hải Minh Tâm, 和訳:Hà Trang、杉浦圭祐)

驚くべきことに、一位を獲ったこの句には季語がない。句会で一番多く選ばれた句 であったというのは多くのベトナム人投票者から最も共感が得られた句だということ を示している。季語を重視している俳人からしてみると「これは俳句ではない」と批判さ れるかもしれないが、この句をよく読んでみると、「見たもの、ありのままの現実」を 詠んでいるで点で面白い句であろうと評価できる。 2007年にベトナムの一般市民に俳句を親しんでもらうことを目的として、はじめて の「日越俳句コンテスト」が開催された。市民に俳句に親しんでもらうことが主要な目的 であったため、当初は俳句コンテストのルールでは「季語を入れるか入れないかは自由 」とされた。それが故か、現状ではベトナム語で創作される俳句は季語が重視されない 傾向にある。したがって、俳句の季語や季節感、簡潔的表現等の知識は、いまだに理解 が進んでいない状況にある。 これら自由や無季句に共通するのは、昔ながらの有季定型句への批判として出現 した点です。あくまで有季定型派が圧倒的多数で、それに反旗を翻した俳人たちが 新時代の実現として自由律や無季定型句に果敢に挑戦した、といえるでしょう19。 俳句が国際化する時代において、それぞれの国において他国の文化や文学のジャン ルが独自に受容されるプロセスを経た上で、そのジャンルが新しく認められれば、そ れは一般的に普及していくきっかけになっていくだろう。ベトナムの人々は季語の概 念を十分に理解していないため、有季定型より、無季か、季語を重視しない形で俳句を 楽しんでいる人が多いが、素朴で時には気づかぬ周辺の美しいものを見つけ出し、季語 にこだわらずに、時には社会問題も入れ込んで俳句を詠んで、俳句を普及させていると ころに特徴がある。 cà phê コーヒーや 19青木亮人「写生と月並み」(井上泰至編集 俳句のルール 笠間書院, 2017), p.138.

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đắng ngọt 甘く苦い味

uống cả đôi mắt 目でも飲む

(作者:Lưu Đức Trung, 和訳:Nguyễn Vũ Quỳnh Như, 坪田珠里)

ベトナムでは、コーヒーを飲む行為は季節とは無関係である。ベトナム人はほとん ど毎日、雨季であろうが乾季であろうがコーヒーを飲む習慣がある。そのような習慣に 鑑みると、コーヒーはベトナムの俳句においては「全季」か、「無季」とされてもよさそ うである。 新傾向俳句には 「自然主義の影響下で、生活的·社会的なものを詠もうとし、あるい は自由律·無季俳句をも作った」20と記載されている。

5

自然

人間

との

一体感

到着点

:ベトナムの

歳時記

可能性

季語をベトナムの俳句にルールとして導入するためには、まずは「歳時記」をつくる ことが必要である。上述したように、ベトナムにも自然と日常生活とを合わせて、季語 とすることができるだろう言葉がたくさんあると考えている。 2019年3月1日にホーチミン市国家大学人文社会科学大学において初めて開催された 「日越俳句交流会」に参加するために、初めてベトナムを訪問した日本の俳人たちは、ベ トナム中部であるフェ市とダナン市、そして、南部の大都市であるホーチミン市やメ コンデルタ地方のミトという町を観光し、句会を行った。この「日越俳句交流会」で日本 の俳人たちは司会のためだけでなく、ベトナムの風景·風土·自然を感じることで俳句 を詠んでいった。参加したある日本の俳人は「日本には日本の生活があるように、ベト ナムにはベトナムの生活があり、自然がある。その生活を詠んでいけばそれが詩にな り、俳句になると思う。これからもベトナムで俳句を詠んでいってほしい」とベトナム 俳句に大きな期待を寄せた。」21と述べている。 ひるがへるアオザイの裾風薫る (椋誠一朗) *季題は風薫る(夏6月) 俳句は今や世界に広がっており、春夏秋冬のない国で季語をどう扱うかは考えざる を得ない問題である。しかしそれは有季俳句と無季俳句のどちらが良いとかいう問題で はない。あるいは日本と同じ季語である必要もない。それぞれの地域の特徴に合わせた 「季節の本質」を季語とすれば良いのではないかと考える。 20秋山虔著·三好行雄著 新日本文学史 (文英堂, 2016), p.224. 21椋誠一朗「日越俳句交流会に参加して」( 花鳥諷詠 日本伝統俳句協会, 2019), pp.16-17.

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季節や年中行事に関わる言葉が豊富なベトナムなのであるから、ベトナム語の俳句 にも季節を表す言葉を入れないのはもったいない。月ごとにその月に関係する言葉を集 めれば、ベトナムでも歳時記が作れるのではないかと考える。ベトナムの気候は一般 的に雨季と乾季に分かれるが、人の体感としては「暑い時期」と「涼しい時期」とに分けら れる。ベトナム人は、暑い時期にはよく海や公園などの涼しい場所に行き、公園ではハ ンモックをかけてのんびりと過ごす。 玉を守る戦士の墓やハンモック (西野徹) 交差点バイク乱るる青嵐 (安永文子)*季題は青嵐(夏6月) ミシン踏む市場の女ソーダ水 (松永節)*季題はソーダ水(夏7月) これらの俳句は、日本人の団体がベトナムに吟行にいった際に読んだ句である。ベ トナム人がハンモックの上で過ごしている様子やホーチミン市のベンタイン市場で ソーダ水を飲みながらミシン仕事をしている女性、また、フエで現地の気候(青嵐)を直 接体験した様子が詠まれている。 ベトナムでは日常生活においていまだに旧暦が使われていたり、伝統文化や年中行 事が豊富であったり、日本と同じように季節の変化を楽しんでいるのである。ベトナム ならではの季節の言葉を集め、歳時記を編むことができれば、俳句の季語を通して、お 互いの国々の文化理解が促進され、人々のつながりを生むことができるのではないだ ろうか。 国際化時代の波の中で、俳句への新しい期待が高まっている。ハイクによる文化 の国際交流の促進。同様に、それぞれの国の文化を解くキー·ワードともいうべき ものを集めて世界歳時記といったものを完成したら、世界の人々と、もっと深いと ころでつながり合うことができるのではないか22

さらに尾形(1990)は、「いま、若者から高齢者まで、さまざまな立場の人々が、ベト ナム語や日本語で俳句を詠み、鑑賞し、生活のなかで俳句を作り、俳句を味わう喜びを 共有しあっている」23と指摘する。ベトナム語の季語を収集することができ、「ベトナム 歳時記」なるものが作成できたら、俳句の作詞はもっと便利になり、そして俳句愛好者 や作句者も増えるだろう。 世界大歳時記 24を見ると、ベトナムの首都であるハノイ、そして大都市である 22尾形仂 俳句の周辺 (富士見書房, 1990), p.33. 23Nguyễn Vũ Quỳnh Như「ベトナム語の俳句―季語が必要なのか―」( 草樹 69号, 草樹発行所, 2017), p.35.

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ホーチミン市から南のメコンデルタ地方のミトという町などでも俳句が詠まれてい る。景色を見るだけでなく、俳句を読むことによって、気候を表すことばがよりはっ きり見えてくる。特に、雨季と乾季しかない南部のホーチミン市では、「スコール」、 「涼しい」、「風」、「扇子」などの言葉が、ベトナムの季節に関わる象徴的なことばになっ ていると思われる。自然現象そのものを示す季節の言葉だけではなく、日常生活におけ る季節感を表す季題·季語もある。 ホーチミン ツズー通りアオザイ少女手に扇子 (井上哲也) ホイアン 虹顕つや安南国に日本橋 (大井遥) ミト 風が死す石径影なきミトの古寺 (粥川青猿) 基本的には、雨季と乾季だけしかない南部ベトナムでも、現地ならではの風土や自 然観を反映する季語が俳句の中で効果を発揮することで、国際化時代に見合った季語概 念の再構成に貢献することができることの意味は大きいだろう。 ハイクには季語·自然にかぎらず共通理解の鍵となる言葉を必ず詠み込むことに して、各地域·民族ごとにそうした言葉を歳時記のように編纂してみたらどうだろ うか。それを相互に交換しあったら、ハイクによる国際交流はもっと実質的なもの になるはずである25。

6 おわりに

本論では、短詩である俳句に関し、ベトナムにおける生活文化の特長とその事情を 紹介するともに、それに合わせてベトナム語の季語を探求することを目的とした。そ して、ベトナムでの俳句普及に努める上で、ベトナムの庶民の素朴な日々の生活で用い られる新しい語彙(ベトナム語の季語)を収集し積み重ねることができれば俳句の世界は より広がるだろう。 越南の空へとつづく初御空 (吉田厚子) ベトナムに春の光や大地の香 (藤本香) 24角川文化振興財団 世界大催事記 (角川書店, 1995), p.273. 25角川文化振興財団 世界大催事記 (角川書店, 1995), p.14.

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以上の俳句は、日本人の俳人がベトナムのフエを旅行した時に詠んだ句ある。 近年、国際化時代において、海外旅行をしたり海外に駐在する日本人が増え、それに 伴って、海外での句作活動も増加している。それに伴い、ベトナムにおける自然、気候 について俳句を詠む日本人も増えている状況にある。そして、それぞれの国の自然風土 に適した季節のことばを使い、俳句を詠む活動が活発化しているようだ。 それらのことばの中には、日本の歳時記には載っていない季節の語があるかもしれ ないが、グローバル時代における新しい俳句の楽しみには、新しい言葉、季語の新しい カテゴリーで俳句の新しい楽しみ方があるのではないか。今後はますます多くの人が 海外へ出て、多様な風土·風物·現象のなかから季節の語を探し出すというやり方で、 海外の季語で俳句を作詩する活動がますます増えていくことだろう。 ベトナム人がベトナム語により「ベトナム季語を探求する」ことができ、そして「ベ トナム歳時記」を作ることできたら、ベトナム人のみならず、日本人をはじめとする世 界中の俳句愛好者にとっても、伝統的な俳句の精神を深めつつ、独自の新しさを生み出 すことに役に立つだろう。 付記本研究はJSPS科研費P18301の助成を受けたものである。 参考文献

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参照

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