再生可能エネル ギーの導入促進 ①政府は将来を見据えた責任あるエネルギー政策を実行する ためにも、エネルギー基本計画に掲げている再生可能エネル ギーの導入量が確実に達成できるよう、導入促進を強く主導 することを熱望するものである。そのことで過疎地の地域資 源が活かされ、地域は元気になる。(檮原町) 【経済産業省】 固定価格買取制度の適正な運用を基礎としつつ、規 制緩和、系統強化、発電コストの低減に向けた研究 開発等を進めていく。 引き続き、取組を継続してまいりたい。
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送配電網の増 設、新設に対す る積極的な支援 ②再生可能エネルギーを大量導入するには、分散型電源の導 入が必要であり、そのためには電力会社の送配電網が脆弱で あるため、増強、新設に国において積極的な支援をお願いし たい。(檮原町) 【経済産業省】 再生可能エネルギーの導入拡大にあたっては、系統 の強化が重要であるが、増強規模の精査、費用負担 の在り方などの課題がある。今後、生産地から消費 地までを結ぶ送配電網の強化にあたっては、費用負 担の在り方等も含めて総合資源エネルギー調査会の 下に設置される「新エネルギー小委員会」等の場に おいて、総合的に検討を行ってまいりたい。 引き続き、取組を継続してまいりたい。○
新エネルギー小委員会等におけ る検討状況を注視する必要があ る。 蓄電池の導入に ついての支援 ③再生可能エネルギー(風力等)を設置する場合、近くの発 電所に送電することが安価な経費で効率的であるが、その発 電所の容量が限られているために、遠くの発電所を選定しな くてはならなく費用が増大するため設置を断念することもあ るため、発電所の容量増設と出力変動を安定させるために有 効な蓄電池の導入について国の支援をお願いしたい。(檮原 町) 【経済産業省】 蓄電池の導入は、再エネの導入拡大にとって有効で あるが、現時点では蓄電池は極めてコストが高いた め、少ない蓄電池を有効に活用する技術の開発とと もに、蓄電池のコストを徹底的に下げていくことが 必要となる。現在、北海道電力や東北電力管内の変 電所において、系統運用者が再生可能エネルギー電 気による出力変動を吸収するための大型蓄電池の実 証事業を実施している。また、系統用大型蓄電池の 普及拡大の壁となる高いコストを解消するため、 2020年までに揚水発電並みの2.3万円/kWhにコスト を低減するための研究開発を実施している。 まずは、こうした事業に取り組むことにより、再生 可能エネルギー導入拡大のための大型蓄電池の活用 可能性を広げてまいりたい。 引き続き、取組を継続してまいりたい。△
発電所の容量増設について国の 支援を求めるという要望に対す る具体的な対応方向を確認する 必要がある。災害等の非常時 における電力系 統からの電力が 途絶した場合の 地域内発電所か ら地域内需要家 への電力供給 ④・制度的課題:平常時の電力契約とは別に、非常時に電力 会社の送電網から下川町内の送電網を切り離し、町内の発電 所から町内の需要家へ電力供給を可能とする制度が存在しな い。電気事業法では、公道を渡った街区間の電気融通は規制 されている。 例えば電力会社との協定等を結ぶことにより非常時に供給 可能とする等の制度を創設していただきたい。 ・技術的課題:上記の電力供給を可能にする技術(例;需給 バランス調整機能をもつ設備等)は確立してないと思われ る。 このため、蓄電池による電力系統化技術等の技術開発支 援、実証事業等を実施していただきたい。(下川町) 【経済産業省】 制度的課題については、現在、改正電気事業法案を 国会に提出しており、本法案が成立すれば、201 6年に小売全面自由化が実現し、すべての需要家に 対し電気を供給することが可能となるため、災害等 の非常時において、電力系統からの電力が途絶した 場合にも地域内発電所から地域内需要家への電力供 給も可能となることから、制度的課題はないと認識 しているが、災害時における小売託送を利用するた めの具体的条件等については、個別に御要望を頂 き、御相談に応じたい。 また、現在、スマートコミュニティ導入促進事業に おいて、非常時にトヨタ自動車が東北電力の送配電 設備を利用して役所等へ電力供給をするシステム構 築に対して導入補助を行っているところ、特段の技 術的課題はないと認識している。しかしながら、系 統線を介した非常時の電力供給について、更に技術 開発、実証すべき点があれば、ご相談に応じた上で 対応を検討したい。 特になし
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電力自由化の着 実な推進 ⑤現状では、新電力等の新規参入者は一般家庭等に供給でき ない。 2016年に全面自由化が予定されている政府の電力システム 改革を着実にすすめ、新規参入者の参入しやすい環境を整備 していただきたい。(下川町) 【経済産業省】 新規参入者が家庭等に電気を供給できるようにする ため、2016年を目途に小売全面自由化を実施す る電気事業法改正案を国会に提出しているところ。 新規参入者が参入しやすい環境整備については、電 力システム改革の一環として、①既存電力会社によ る発電余力の市場への供出とその実施状況のモニタ リング、②スマートメーターの導入、③電力会社を 切り替える具体的な仕組み作りなどの取組を、現在 進めている。 2016年目途の小売全面自由化の実施に 向け、引き続き、新規参入者の参入しやす い環境整備を推進していく。○
送電距離に応じ た託送料の導入 ⑥現状では、送配電線の利用料(託送料)は、送電距離に関 係なく一律となっている。 電力の地産地消を促進するため、送電距離に応じた託送料 を導入し、近距離ほど託送料を安くするようにしていただき たい。(下川町) 【経済産業省】 送電距離に応じた託送料を導入した場合、発電所か ら近距離の需要家にとっては託送料が相対的に割安 になる一方、発電所から遠く離れた需要家にとって は割高となる。このため、送電距離に応じた託送料 の導入は、需要地の近くに立地する分散型電源の活 用促進等の面ではメリットがある一方で、北海道の 風力発電の電気を東京で使うことによる再生可能エ ネルギーの導入促進や、電力会社のエリアを越えて 供給することによる電力会社間の競争促進にとって は、デメリットも大きい。送電距離に応じた託送料 の導入については、これらのメリット・デメリット を勘案しつつ、今後の託送料金制度の設計の中で検 討していく。 電力システム改革における今後の託送料金 制度の設計の中で、検討を進めていく。○
今後の託送料金制度の設計のた めの検討状況について注視する 必要がある。 2固定価格買取制 度におけるバイ オマス熱電併給 ※(コージェ ネ)へのインセ ンティブの付与 ⑦現在のFITにはエネルギーの有効利用と地域内エネルギー 自給に資する熱電併給に対するインセンティブがなく、総合 効率が低い発電のみのプラントが有利となっている。 このため、熱電併給の義務化やFIT買取価格の優遇等の措 置を講じていただきたい。(下川町) 【経済産業省】 熱電併給を優遇することは、現行の固定価格買取制 度を超える整理が必要となることから、熱の更なる 普及の在り方については、総合資源エネルギー調査 会の下に設置される「新エネルギー小委員会」等の 場において検討してまいりたい。 状況を見極めつつ、適切に取組を進めてま いりたい。
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いつまでに検討し、結論を得る のか明らかにすべき。 固定価格買取制 度におけるバイ オマス小規模発 電へのインセン ティブの付与 ⑧現在のFITにおける買取価格は5,000kW規模のプラント(必 要な燃料量年間6万t)をモデルとして採算の取れる価格が設 定されている。 一方、地域では、大量の燃料の安定供給が大きな課題と なっている。また、熱電併給とした場合、5,000kW規模の排 熱に見合う熱需要を見つけることが難しい。このため、少な い燃料で運営できる、小規模なプラントが求められている。 しかし、小規模プラントは、大規模プラントに比べ発電コ ストが高い状況にある。 そこで、事業採算性を考慮した小規模プラントに対する買 取価格区分を設ける等の措置を講じていただきたい。(下川 町) 【経済産業省】 バイオマス発電の価格区分の細分化の是非について は、昨年度の調達価格等算定委員会において議論頂 き、更なるコストデータの収集を待ってから、再検 討を行うこととされた。今後は、コストデータの収 集等に務め、調達価格等算定委員会における検討を 充実させたい。 調達価格等算定委員会において、しっかり と議論いただきたい。△
コストデータの収集のため、経 済産業省としてどのような取組 を行うのか明確にすべき。 バイオマス発電 の出力抑制対象 からの除外 ⑨電力需要が少ない時期の出力抑制について、太陽光や風力 発電については出力抑制の優先順位を低くする(極力出力抑 制しない)措置が取られている一方、バイオマス発電につい ては優先順位が不明確である。出力抑制が実施された場合、 事業採算性に大きな影響が懸念される。 安定電源であるバイオマス発電こそを出力抑制の対象から 除外していただきたい。(下川町) 【経済産業省】 バイオマス発電が実質的に出力抑制の対象となるこ とがないよう、まずは個別案件の状況も踏まえつ つ、適切な運用を検討してまいりたい。 状況を見極めつつ、適切に取組を進めてま いりたい。△
バイオマス発電が出力抑制の対 象から除外されることと「実質 的に」出力抑制の対象となるこ とがないようにすることとの関 係について明確化する必要があ る。【総務省】 熱導管整備などの大規模プロジェクトを含む「分散 型エネルギーインフラプロジェクト」を推進中。こ の中で、「地域の特性を活かしたエネルギー事業導 入計画(マスタープラン)」を策定する自治体を支 援することとしている。 また、分散型エネルギーを活用し、地域の経済循環 の創造に資する事業等地域の活性化のための基盤整 備事業については、地域活性化事業債の対象として いる。 今年度、全国10か所程度で、マスタープ ランを策定する自治体を支援。 今後は、電力改革の進捗を踏まえ、全国 100ヵ所程度で事業化に着手できるよう、取 組を進めてまいりたい。
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【経済産業省】 ○現状3について 現状、需要家は、エアコンやガスストーブなどの 熱源を自由に選択できる。需要家に対する地域熱供 給への接続の義務化は、需要家による選択肢を制限 する規制強化につながるものであるため、慎重な検 討が必要であると考えられる。 いずれにせよ、本年、4月11日に閣議決定した 「エネルギー基本計画」にもあるように、制度改革 を含めて、熱供給事業の在り方の見直しを検討して いく所存。 特になし△
熱供給事業の在り方の見直しに ついて、いつまでに検討し、結 論を得るのか明らかにすべき。 【国土交通省】 既に熱供給導管についても、その公益性等にかん がみ、電気、ガス、水道等と同様、原則として占用 許可を与えるものとして処理するよう、また、申請 者の負担を軽減する観点から、申請者の添付書類に ついては必要最小限とするよう、道路管理者(都道 府県、政令指定市)に通知している。 当該通知の趣旨を踏まえた適切な処理が行われる よう更なる周知徹底を図る。 速やかに周知徹底を図る。△
周知徹底のための具体策につい て更に確認する必要がある。 熱導管等の地域 熱供給設備の 「公共インフ ラ」としての位 置付け ⑩安価で安定した暖房や給湯は、水道、電気、ガス、上下水 道等と同等の、人々の生活に不可欠の基本的なライフライン である。 現状1:熱供給設備の建設費が大きく、民間では事業採算性 が厳しい。 ⇒ 地域熱供給設備を、地域資源の活用、省エネルギーにも 資する公共インフラとして位置付け、整備できる仕組みの構 築していただきたい。 現状2:道路下部への熱導管の敷設許可が下りづらい。 ⇒ 電気、ガス、水道と同様に道路法において熱導管を道路 の義務占用の対象として優先的な利用を可能とするととも に、申請手続きを簡素化、迅速化していただきたい。 現状3:地域熱供給への接続するか否かは需要家の自由意志 であるため、熱販売量の見通しが立たない。 ⇒ 熱供給網近隣の施設、住宅等に接続義務、もしくはイン センティブ を付与する等の措置を講じていただきたい。 (下川町) 4【経済産業省】 バイオマス発電の価格区分の細分化の是非について は、昨年度の調達価格等算定委員会において議論頂 き、更なるコストデータの収集を待ってから、再検 討を行うこととされた。今後は、コストデータの収 集等に務め、調達価格等算定委員会における検討を 充実させたい。 調達価格等算定委員会において、しっかり と議論いただきたい。