△郡山駅前一丁目第一地区 現況写真 (平成 19 年 11 月撮影)
△郡山駅前一丁目第二地区 現況写真 (平成 19 年 11 月撮影)
はじめに 郡山市は、福島県の「真ん中」に位置し、江戸の昔から交通の要衝として人々 が行き交い、江戸時代後期には宿場町として栄えました。また、明治期の安積 疎水の開さくと安積開拓を機に、その都市としての基盤が確立され、全国から 人々が集まって来たのが原形となっています。 市の歴史は、大正 13 年 9 月 1 日の市制施行に始まり、昭和 40 年の大合併を 経て、現在の郡山の形へと発展し、平成 9 年には東北地方で初めての中核市に なり、人口 33 万人、面積 757 ㎢の福島県の中心都市として経済県都あるいは 商都と呼ばれています。 現在も東北新幹線、JR 在来線 4 線、東北自動車道、磐越自動車道、国道 4 号、国道 49 号など広域交通の利便性が良いことから、人口の増加は維持して おりますが、他の地方都市と同様にロードサイド型の商業集積と、住宅地の郊 外化により、中心市街地では人口減少や高齢化が進み、徐々に活力を失いつつ あります。 郡山市では「郡山市中心市街地活性化基本計画」の中で、中心市街地の整備 方針について、公共公益施設や商業施設の集積によって構成される「駅北核」・ 「駅南核」・「中町核」・「大町核」という4つの核の整備を促進するとともに、 これらを結び、縦横にめぐる構成的な専門店街とアメニティに富み、特徴ある 歩行者空間のネットワーク形成を図るものとしております。 当該第一、第二地区は、駅南核と中町核の中間に位置し、沿道は低未利用地 や老朽化した建物が混在している地区であることから、健全な高度利用が求め られております。 △4核構想イメージ図
1.施行地区の概況と事業の契機 郡山市では前述のとおり郊外居住の進展、モータリゼーションの進展、 大規模小売店舗等の郊外立地など、郊外開発による「まち自体の郊外化」、 「拡散型都市構造」により、「中心市街地自体の魅力の低下」が進んで おります。 これに対し今迄の中心市街地活性化策は、「商業空間」の活性化を中 心的な課題としてきたため、衣・食の供給者としての視点に重点が置か れていましたが、今後は、質の高い「生活空間」の形成を図り、商店街 だけでなく、職・住という、生活者の視点から、住宅、事業所、文化施 設、公共公益施設(病院・福祉施設等)などの「生活上欠くことのでき ない要素」を中心市街地に立地できるよう誘導することにより、アクセ スがしやすい「集約型都市構造」とし、多くの人にとっての「暮らしや すい中心市街地」とする必要があります。 本事業は中町核~駅南核のあいだに位置する老朽化した総合病院が、 医療法の改正になどに伴う機能更新が必要なため、当初、郊外移転を前 提に検討していた建替計画を、市街地再開発事業により中心市街地で存 続を図ることが発端となっています。 総合病院であるがゆえ工事などによる休業が困難であり、同一敷地で の建替えが不可能であるという問題がありましたが、近隣に平面及び簡 易自走式駐車場として利用されているまとまった種地があったことから、 第一地区として先行的に病院及び都心集合住宅を建設し、病院移転後、 跡地を第二地区として健診等医療施設及び都心集合住宅とした二地区の 一体的な再開発事業を計画することとなりました。 △上空からの第一地区・第二地区
2.第一地区及び第二地区の事業の主な経緯 平成 13 年 9 月 寿泉堂綜合病院が再開発事業による建替え検討開始 平成 13 年 12 月 隣地地権者に再開発事業の検討呼びかけ開始 平成 15 年 3 月 郡山駅前一丁目地区市街地再開発準備組合設立 平成 15 年 4 月~平成 17 年 8 月 計8回の再開発勉強会を開催 平成 18 年 3 月 第一種市街地再開発事業及び高度利用地区の 都市計画決定(第一地区及び第二地区) 平成 19 年 6 月 第一地区事業計画認可 平成 19 年 12 月 第一地区権利変換計画認可(110 条全員同意型) 平成 20 年 6 月 第一地区事業計画変更認可 平成 20 年 9 月 第一地区施設建築物新築工事着手 平成 20 年 12 月 第二地区事業計画認可(個人施行) 平成 21 年 3 月 第二地区権利変換計画認可 平成 22 年 10 月 第一地区施設建築物竣工 平成 23 年 2 月 第一地区組合清算総会 平成 23 年 5 月 第一地区組合解散 △第一地区除却工事(平成 20 年 2 月撮影)
3.施設計画の概要 前述したように本再開発事業の目的は、郡山市中心市街地の医療を担 当する総合病院と都市型住宅を整備し、さらに、歩行者空間やポケット パークを整備することにより回遊の促進を図り、合わせて優れた都市景 観を形成することにより本第一・第二地区及び周辺の再生を図るもので す。 第一地区の施設計画としては、地下1階から 11 階に総合病院、地上 12 階から 24 階に都市型住宅を配置し、住宅部分と病院部分の連携が図 られるようなシステムを検討しております。また、1階には路面店舗も 配置します。 施設建築敷地の東、北、西側は道路境界線より2m壁面後退させ、ま た、施設建築敷地の南側は、道路境界線より4m壁面後退させ、それぞ れ良好な歩行者空間として整備します。 また、敷地の北側及び南側にポケットパークを整備し、良好なオープ ンスペースの形成を図り、約 54%の有効空地を確保致します。 △第一地区施設建築物イメージパース
第二地区の施設計画としては、施設の中心となる都市型住宅を地上3 階から 23 階に配置し、地上2、3階に第一地区との関連を持たせた医 療施設を、1階には路面店舗と都市型住宅、医療施設の共用部分を配置 する。 施設建築敷地の東、北、西側は道路境界線より2m壁面後退させ、ま た、施設建築敷地の南側は隣地境界線より 2.5m壁面後退させ、道路境 界線より4m壁面後退させ、それぞれ良好な歩行者空間として整備しま す。 また、敷地の東側及び西側にポケットパークを整備し、良好なオープ ンスペースの形成を図り、約 37%の有効空地を確保致します。 △第二地区施設建築物イメージパース
4.事業概要表 ◎郡山駅前一丁目第一地区 ・地区面積/約 0.5ha ・地区所在/福島県郡山市駅前一丁目 375 番地 ・事 業 名/郡山駅前一丁目第一地区第一種市街地再開発事業 ・施 行 者/郡山駅前一丁目第一地区市街地再開発組合 ・採択年度/平成18年度 ・所 管/住宅局 ・併設事業、制度/高度利用地区、先導型再開発緊急促進事業 都市・地域再生緊急促進事業 ・都市の性格(人口等)/約33万人 ・地区の性格/駅前商業地 (1)従前の状況 ①従前の土地利用 ・地区面積 5,023.21 ㎡ ・公共用地 540.60 ㎡ ・敷地面積 4,482.61 ㎡ ・建築面積 573.81 ㎡(うち、耐火 506.23 ㎡) ・延面積 1,621.82 ㎡(うち、耐火 1,401.36 ㎡) ・現況建ぺい率 12.80% ・現況容積率 36.18% ②従前の建物状況 ・併用店舗 1棟 延 765.47 ㎡ ・専用住宅 3棟 延 293.18 ㎡ ・店舗 1棟 延 563.17 ㎡ 合 計 5棟 延 1,621.82 ㎡ ③従前の権利者 ・土地所有者 従前 8人(残留5人) ・借地権者 従前 0人(残留0人) ・使用貸借の建物所有者等 従前 0人(残留0人) ・借家権者 従前 4人(残留1人) 合 計 従前12人(残留6人)
(2)事業の概要 ①土地利用 ・地区面積 5,023.21 ㎡ ・敷地面積 4,204.58 ㎡ ・公共用地 818.63 ㎡ (うち道路 818.63 ㎡) ・用途地域 商業地域(指定建ぺい率 80% 指定容積率 700%) ・高度利用地区 指定面積 約 0.6ha 容積率 200%~700% 建ぺい率最高 80% 建築面積最低 200 ㎡以上 壁面位置指定 有 ②施設建築物 ・建築面積 2,296.38 ㎡ ・建ぺい率 54.61% ・延面積 29,325.21 ㎡ ・容 積 率 614.82% (容積対象面積 25,850.71 ㎡) ③規模用途等 ・住宅 8,706.11 ㎡ 78 戸(73 戸/分譲) ・医療施設 18,998.39 ㎡ ベット数 305 床 ・店舗 115.92 ㎡ ・駐車場 1,308.06 ㎡ TP80 台(住宅用) ・その他 196.73 ㎡ ・建物階数/地下1階 地上 24 階 PH1階 ・主要構造/RC造一部S造 ④事業費 (単位;千円) 支 出 収 入 調査設計計画費 459,556 補助金 2,181,135 土地整備費 84,772 参加組合員 負担金 5,399,642 補償費 883,549 保留床処分金 2,062,388 工事費 8,047,050 増床負担金 5,052 事務費 146,390 借入金利子 26,900 合 計 9,648,217 合 計 9,648,217 ⑤事業推進体制 ・行政担当課 郡山市都市整備部都市政策課 ・コンサルタント 株式会社アール・アイ・エー東北支社 ・建築設計 株式会社アール・アイ・エー東北支社 ・建築施工 株式会社フジタ東北支店 ・参加組合員 財団法人湯浅報恩会 ・ディベロッパー 住友不動産株式会社(住宅)
◎郡山駅前一丁目第二地区 ・地区面積/約 0.35ha ・地区所在/福島県郡山市駅前一丁目 141-1 外 ・事業名/郡山駅前一丁目第二地区第一種市街地再開発事業 ・施行者/郡山駅前一丁目第二地区第一種市街地再開発事業 個人施行者 ・採択年度/平成18年度 ・所管/住宅局 ・併設事業、制度/高度利用地区、先導型再開発緊急促進事業 都市・地域再生緊急促進事業 ・都市の性格(人口等)/約33万人 ・地区の性格/駅前商業地 (1)従前の状況 ①従前の土地利用 ・地区面積 3,541.00 ㎡ ・公共用地 507.09 ㎡ ・敷地面積 3,033.91 ㎡ ・建築面積 2,107.86 ㎡(うち、耐火 2,095.04 ㎡) ・延面積 10,615.38 ㎡(うち、耐火 10,602.56 ㎡) ・現況建ぺい率 69.48% ・現況容積率 349.89% ②従前の建物状況 ・併用店舗 1棟 延 270.19 ㎡ ・その他(医療施設) 5 棟 延 10,345.19 ㎡ 合 計 6 棟 延 10,615.38 ㎡ ③従前の権利者 ・土地所有者 従前 3人(残留3人) ・借地権者 従前 0人(残留0人) ・使用貸借の建物所有者等 従前 0人(残留0人) ・借家権者 従前 4人(残留1人) 合 計 従前 7人(残留4人)
(2)事業の概要 ①土地利用 ・地区面積 3,541.00 ㎡ ・敷地面積 3,000.03 ㎡ ・公共用地 540.97 ㎡ (うち道路 540.97 ㎡) ・用途地域 商業地域(指定建ぺい率 80% 指定容積率 600%) ・高度利用地区 指定面積 約 0.4ha 容積率 200%~600% 建ぺい率最高 80% 建築面積最低 200 ㎡以上 壁面位置指定 有 ②施設建築物 ・建築面積 2,113.95 ㎡ ・建ぺい率 70.47% ・延面積 21,857.51 ㎡ ・容 積 率 546.80% (容積対象面積 16,404.14 ㎡) ③規模用途等 ・住宅 11,018.92 ㎡ 139 戸(139 戸/分譲) ・医療施設 2,156.78 ㎡ ・店舗 254.29 ㎡ ・駐車場 2,729.85 ㎡ TP168 台(全体共用) ・その他 420.19 ㎡ ・建物階数/地下1階 地上 23 階 PH2 階 ・主要構造/RC造 ④事業費 (単位;千円) 支 出 収 入 調査設計計画費 344,054 補助金 2,721,780 土地整備費 319,200 保留床処分金 4,231,909 補償費 1,139,503 工事費 4,888,400 事務費 208,232 借入金利子 54,300 合 計 6,953,689 合 計 6,953,689 ⑤事業推進体制 ・行政担当課 郡山市都市整備部都市政策課 ・コンサルタント 株式会社アール・アイ・エー東北支社 ・建築設計 株式会社アール・アイ・エー東北支社 ・建築施工 未定 ・保留床取得者 未定 平成25年2月1日作成