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– 1 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 更新日:2016/11/28 調査部: 高木路子

消費国インドネシアへの転換

(各社の財務諸表及び各種報道等)

・国内の石油・ガス生産が減退を迎えて久しいインドネシア。石油・ガス消費量は引き続き上昇基

調を示し、2003 年に石油の純輸入国、複数のLNG開発計画を有するものの 2020 年手前にもガス

の純輸入国に転じる見通しである。

・インドネシア政府は、国内油・ガス開発の促進だけでなく、輸入原油向けの製油所建設、国内の

ガス輸送インフラや貯蔵施設を早急に増設していくと同時に、経済成長を支えるガス・石油供給体

制の構築を目指している。

・あわせて、石油収入を補助金に回す産油国のエネルギー供給構造から脱し、国営石油会社

Pertamina を中核に据えたエネルギー安全保障を確立させて、輸入国としてのエネルギー供給体

制を強化していこうとしている。

1.産油国から消費国に転換 インドネシアは、1990 年の 160 万 b/d の生産をピークに石油生産量は減少しており、2015 年は 80 万 b/d 強である(図1)。一方で消費量は足元鈍化がみられるが、石油製品需要 160 万 b/d を記録しており、石油の 国外依存度が約 50%に迫る。加えて国内の精製所は大規模なもので6ヶ所(能力 120 万 b/d)、精製量は 90 万 b/d 弱のため、国内需要量はその 45%を中東のサウジアラビアや隣国マレーシア等からガソリンや軽 油などとして輸入して満たしている。 図1.インドネシアの石油生産量と消費量 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 インドネシアの石油生産量と消費量 生産量 消費量 BP統計 2016 千b/d

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– 2 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。

国内生産量は、2015 年下旬に ExxonMobil が Cepu 鉱区の主要油田 Banyu Urip 油田(East Jawa)の本 格生産を開始し 2017 年にもピークの 18 万 b/d まで生産引き上げを行う見通し。Cepu 生産は同国生産量の 2 割を占める。これに加えて、マレーシアの Petronas オペレーターの Bukit Tua 油田(East Jawa 沖合)の2万 b/d が 2015 年に生産開始した。これらにより、同国政府は、2017 年で 80 万 b/d 超の生産水準を期待して いる。しかしながら、その後は急速な減退によって 2019 年には 54 万 b/d まで減少する見通しである。インド ネシアの石油・ガス規制当局である SKK Migas は、2020 年の生産レンジとしては、現行の最大 40%減の 48 -55 万 b/d あたりと悲観的な数字を示す。 図2.インドネシアのガス生産量と消費量 -1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 9.0 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 インドネシアのガス生産量と消費量 生産量 消費量 BP統計 bcf/d 一方で、LNG輸出大国でもあるインドネシアのガス生産量は Chevron によるカリマンタン島沖合の大水深 ガス田(Bangka, Gendalo, Gehem)で 2020 年代前半にかけて順次生産を開始する予定で、加えて、同エリア のEniの Jangkrik ガス田からLNG基地へのガス供給も予定されている。同国政府としては、2020 年には Tangguh からの LNG 追加供給、また 2020 年代後半のINPEXのマセラ鉱区(Abadi ガス田)の生産開始が 大きく寄与すると見込んでいるが、他方で、既存ガス田からの生産量が 2030 年ごろに現水準の半減まで落 ち込む見込みであるため、全体のガス供給量は漸減の見通しを示している(図3)。

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– 3 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 図3.インドネシアの天然ガス需給見通し (mmcf/d) エネルギー鉱物資源省(2016/9) 石油消費量は、BP 統計によると 2015 年は 160 万 b/d で政府見通しとしては 3-4%の成長を見込んでいる。 ガスは現在3割がLNG輸出向けである(図4)が、国内需要が電力需要及び産業用需要を中心に年間 7% の伸びを見込む。したがって、石油は、既に 2003 年に純輸入国に転じたが、政府見通しによれば、天然ガ スも、2020 年過ぎにガス輸入国になる見通し(図4)であり、早ければ 2019 年にも輸入国に転じるとの認識で ある。 図4.インドネシアのガス利用(比率) 出所:エネルギー鉱物資源省資料(2016/9) 2.国内のインフラ投資 インドネシアは、石油の対外依存度が 50%に迫り、かつ製油所が不足しているため石油製品での輸入が

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– 4 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 多い。またガスについても豊富なガス供給が東部に位置し、需要地がスマトラ島やジャワ島の国内の西部に 集中しているため、地域的に需給バランスが偏っている(図5)。今後は、国内全体でのガス需給が需要過多 となり、純輸入国に転じていくと同時に、ガス需給の地域間アンバランスは一段と拡大する見通しである。 図5.インドネシアの地域別のガス需給バランス見通し 出所:Pertamina(2015/6) ① ガスインフラ インドネシアは有数のLNG輸出国でありながらも、近い将来、ガスの純輸入国に転じる見通しである。こう した中で、インドネシア政府は、国内でのガスの移動性を高めるためにLNG出荷施設やLNG輸入施設だ けでなく、島内及び諸島間のパイプライン敷設や供給拠点となるCNG施設の増設など様々な手段によって 急ピッチでガス消費に係るインフラ増強に取り組む計画を発表している(表1)。 現在、アセアン諸国は国内のガス輸送が限られている上に、アセアン域内の国際パイプラインによるガス 取引もほとんど行われていない。インドネシアでは、ナツナ諸島(ナツナB鉱区)の生産ガスが 2000 年頃から シンガポール向けに輸出されている程度である。 同国政府は急増する国内需要に応えるため、今後 15 年において国内ガスインフラ設備として 482 億ドル の投資額が必要であると見積もっている。

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– 5 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 表1.2030 年までのガスインフラ投資ロードマップ インフラ 必要投資額 (10 億ドル) 関連施設の規模 (既設 ⇒ 2020 年 ⇒ 2030 年) パイプライン 12 Open Access 3700Km⇒7390 Km⇒7400Km 上流関連 4110Km⇒4120⇒4120 下流関連 4200Km⇒11550⇒13600 液化施設建設 25.6 大規模 2 箇所⇒5 箇所⇒6 箇所 小規模 0 箇所⇒9 箇所⇒12 箇所 LNG受入施設 6.1 FSRU 2 箇所⇒11 箇所⇒12 箇所 陸上 1 箇所⇒64 箇所⇒68 箇所 CNG 1.93 CNG 内陸 14 箇所⇒108 箇所⇒161 箇所 沖合 2 箇所⇒15 箇所⇒30 箇所 LPG他 2.6 総額 48.2

出所:Director General of Oil & Gas/エネルギー鉱物資源省(2016/9)

図6.東南アジアガスインフラ

IEA、JOGMEC“天然ガスリファレンスブック”等よりJOGMEC作成

② 輸入原油の製油所建設

インドネシアでは、国内で稼働中の大規模製油所6ヶ所は国営石油会社 Pertamina が 100%所有し(表2) ており, 1994 年以降、新規の建設が行われていない。製油所の申請は、現政権の優先課題の一つである。

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– 6 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 2013 年に、政府は 250 億ドル規模の製油所開発マスタープラン(RDMP)を発表し、2019 年までに石油 製品の輸入解消を目標とした。これによって既存製油所5ヶ所の拡張及び新規製油所建設を進めるとして、 サウジアラビア SaudiAramco、日本JXエネルギー、中国 Sinopec などが参画に関心を示した。

しかしながら、なかなか進展をみせず、現在、Pertamina が SaudiAramco との共同で Cilacap 製油所の拡 張事業を計画、またロシア国営石油会社 Rosneft との間では Tuban 製油所の建設計画が進展中である(表 3)。カリマンタン島の Bontang 製油所はイランに参加提案中との報道があったが、2016 年 10 月時点でイン ドネシア政府は Pertamina による資金負担が増していることから、本件は民間投資で行う意向である ことが一部で報道された。 表2.インドネシアの既存製油所 製油所 場所 事業者 精製能力 Cilacap ジャワ島 Pertamina 34.8 万 b/d Balikpapan カリマンタン島 Pertamina 26.0 万 b/d Dumai スマトラ島 Pertamina 17.0 万 b/d Balongan ジャワ島 Pertamina 12.5 万 b/d Plaju スマトラ島 Pertamina 11.9 万 b/d Kasim パプア Pertamina 1.0 万 b/d 合計 103 万 b/d 小規模製油所 Cepu ジャワ島 Migas 3600b/d

Bojonegoro ジャワ島 Tri Wahana Universal 5600b/d Tuban ジャワ島 TPPI 9.3 万 b/d 出所:米国エネルギー省統計局(EIA), Pertamiana 表3.製油所建設計画 位置 参加企業 精製能力、状況 Cilacap 製油所(拡 張) ジャワ島 Pertamina, サ ウ ジアラムコ 追加 37 万 b/d、2016/5 にEPC Dumai 製油所 スマトラ島 Pertamina, サ ウ ジアラムコ 17 万 b/d, 基本合意による構想段 階 Balongan 製油所 ジャワ島 Pertamina, サ ウ ジアラムコ 12.5 万 b/d, 基本合意による構想 段階、36 万 b/d、 Tuban 製油所 ジャワ島 Pertamina, ロ シ ア Rosneft と共同 建設 30 万 b/d 2016 年 10 月、建設実施で合意、 2017 年末までにFS終了予定 Balikpapan 製油所 (拡張) カリマンタン島 Pertamina 26 万 b/d(拡張) Bontang 製 油 所 (新規) カリマンタン島 イランに事業参加 を提案(2016/8) 30 万 b/d、$14.5 billion 各種資料より作成

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– 7 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 加えて、国内の成熟油田地域での消費(地産地消)構造に転換していくために、2万 b/d 未満の小型製 油所の建設を促進させる計画で、政府は民間企業を含めた参加事業者の公募を年内にも行いたい意向で ある。 図7.東南アジアの石油インフラ 出所:IEA 2014 ③ 原油備蓄 インドネシア政府は 2016 年 7 月下旬、原油の国家備蓄を 2020 年に向けて構築する方針を明らかにした。 現在は、原油備蓄量は1から 1.5 日程度であるが 2020 年までに 30 日相当分の国内貯蔵を目指す。 Pertamina を中心に戦略備蓄用の貯蔵施設の年内着工を目指して、建設場所、運営・管理方法を検討して いるとみられる。政府は計画遂行に際して国外産油国のパートナーを求めている。 ④ 石油価格の補助金撤廃とガス価格の合理性 インドネシア政府は、2015 年 1 月にガソリンに対し一部に残っていた補助金を撤廃して、小売価格を市場 連動性に移行させた。また、軽油の補助金は固定(1リットル=1000 ルピア)制に変更された。同国は、原油 及び石油輸入の増大とともに補助金の支出が財政を圧迫し財政支出の3割近くに達していたが、2014 年後 Cepu 鉱区 Bukit Tua 鉱区

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– 8 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 半以降、原油価格が下落して消費者及び政府の負担も軽減されたことから補助金の撤廃に踏み切った。ま た、政府は、現在国内での燃料価格の地域間格差が発生していることから国内統一価格への規制変更を 行っている 一方、国内のガス価格については、政府は、周辺の東南アジア諸国(シンガポール、マレーシアで4~5ド ル/百万 btu)よりも高く、産ガス国でありながらも産業用価格が 10 ドル/百万 btu を超えて利用が普及してい ないとして、国内の非効率なサプライチェーンにメスを入れ、サプライサイドの簡素化を図っていくと強調して いる。2016 年 10 月に新たに就任した Ignasius Jonan 新エネルギー鉱物資源大臣(前運輸相)は、産業用ガ ス価格の引き下げを優先課題に掲げている。 これとあわせて、インドネシア政府は、エネルギー関連企業の統合を推し進めている。現在、上流部門を 主に行っている Pertamina と、国内上場しているガス配給会社の PT PGN を統合させてホールディング企業 の設置を計画。現在の Pertamina のガス配給部門と PT PGN を統合する計画である。 ⑤ 国内油・ガス田開発の政策 (1)投資インセンティブ 世界的にも財務面で劣る石油契約条件についてインドネシア政府は、2016 年央、Upstream Regulation GR79 を改訂して探鉱に係る非直接税及び地方税を廃止した。外資企業の投資促進を図ることを目的として いる。さらに、新たな開発を促進する目的で同国政府は、投資信用の確保、PS スキームの抜本的な見直し を含めて投資インセンティブについてより明確化する意向を示している。 (2) 政府優先エリア 現政権が早急に開発を目指しているのが南シナ海に広がるナツナ諸島周辺の油・ガス田開発である。当 海域には7鉱区の Cakalang 鉱区、Kakap 鉱区、Natuna A 鉱区、Northwest Natuna 鉱区、Sembilang 鉱区、 South Natuna B 鉱区、Udang鉱区が生産中である。探鉱段階として 10 鉱区が現在付与されている。全体の 生産量は石油 2.5 万 b/d、ガス 489mmcf/d でインドネシア全体の3%程度に過ぎない。 現政権は、1970 年代に同海域に発見され 45TCF相当の天然ガスが眠っているといわれる東ナツナガス 田(旧名:D-アルファ)の早期開発の意向を示している。本ガス田は 70%以上の CO2が含有することから長 年開発の目処がたたず、現在、同国政府と 現在の権益保有者メジャ ーExxonMobil、国営石油会社 Pertamina 等のパートナーとの間で契約条件及び開発方法に関して交渉が続いている。 その他、Ignasius Jonan エネルギー鉱物資源相が優先的な事案の一つとして挙げたのが、カリマンタン島 マハカム鉱区の生産案件とINPEXのLNG開発計画中のマセラ鉱区である。2017 年末に既事業者との契 約期限を迎えるマハカム鉱区は、現オペレーターTotal から Pertamina に引き継がれることが決まっており、 その後 Pertamina が生産維持にむけ掘削投資を行う予定である。一方、マセラ鉱区のLNG開発は、インドネ シア政府は当初洋上開発を目指したが陸上での開発に計画の変更を求めた。 ⑥ Pertamina による内外での開発投資強化 インドネシア政府は、国営石油会社 Pertamina による投資強化、生産拡大を標榜している。2016 年 10 月

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– 9 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 に発表した短期目標では、Pertamina の現行の石油生産量 32.2 万 b/d を 2017 年に 43.8 万 b/d まで引き 上げる目標を提示した。さらに 2018 年までに 52.5 万 b/d として 15 万 b/d の上乗せの目標を掲げる。国内 の Cepu 鉱区からの増産、アルジェリア、ロシアからの増産を想定している。一方ガスは、2016 年は 1.9bcf/d の生産予定で、2017 年には 2.2bcf/d(うち国外 0.42mmcf/d)、2018 年には 3.5bcf/d(国外 1.5bcf/d)と設定し ている。 石油・ガス生産量の約2割を占める国外分の積み増しに向けて、近年国外での資産取得に向けた動きが 相次いでみられる。まず、同社は 2014 年に大水深でも活動する Murphy Oil のマレーシア現地子会社の 30%を 20 億ドルで取得し生産量を追加した。2016 年8月には、フランスの探鉱開発会社 Maurel et Prom (M&P)の株式 24.5%を約 200 百万ドルで取得したと発表し、完全子会社化に向けて現在、新たに動きがみ られる。M&Pは、アフリカ、南米コロンビアなどで上流権益を保有する。また、イランの国営石油会社 NIOC との間では、2016 年 8 月に Pertamina が Al-Teymour 及び Monsouri 油田の評価を行うこと、また、イランが インドネシアへの原油供給及び製油所建設計画に参画することで初期合意した。さらに、2016 年 10 月には 同社は、ロシアの Rosneft との大型提携を結び、サハリン沖の Chaivo 油田の 20%権益の取得、加えてヤマ ルネネツ自治管区の Rosskoye Field の一部権益に関する取引で両社が基本合意した。 国内においても、前述の通り、Total からオペレーターシップを含めて国内の東カリマンタンのマハカム鉱 区の権益を引き継ぐ予定である。 表4.Pertamina の短期的な生産目標 2016 2017 2018 石油 32.2 万 b/d 43.8 万 b/d 52.5 万 b/d ガス 1.9bcf/d 2.2bcf/d 3.5bcf/d 合計 63.9 万 boe/d 80.5 万 boe/d 111 万 boe/d 各種報道よりJOGMEC作成 長期的には、インドネシア政府は Pertamina に対し 2025 年までに現在の3倍近い石油・ガス生産量 181 万 boe/d を目標に掲げて、そのうち国外生産量 65 万 boe/d を提示している。そのほか、精製能力 200 万 b/d 相当に引き上げ、さらに原油備蓄の 30 日分の確保、発電目標、地熱エネルギー利用などの目標を示し ている。 Pertamina は、現在、アルジェリア(ConocoPhillips から 2013 年に生産資産を取得)、イラク(2013 年に West Qurna 油田に 10%参画)、前述のマレーシア他を含めて全体 12 万 b/d を生産している。これを 2025 年までに倍増させ、さらに新規取得資産によって目標達成を目指す。このため、借入れや株式発行にて資 金調達し、必要資金の3-4 割を株式発行でまかなう方針が示されている。 ⑦ 域内競争及び域内協力 東南アジア ASEAN は経済共同体として国境を超えた自由な経済活動が期待されている。しかしながら、 加盟国間領域が地理的に入り組んでいる上に、領海問題も絡んでアセアン域内のエネルギーネットワーク

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– 10 – Global Disclaimer(免責事項) 本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)調査部が信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、機構は本資料に含まれ るデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたものであり、何らかの投資 等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負 いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申し上げます。 があまり発展していない。地域内の貿易自由化だけでなく、企業投資や労働者移動等が増えていけば、加 盟国間の共同事業も増加しこうしたエネルギーネットワークの拡充も図られる可能性がある。 ⑧ 計画進展の難しさ 上記に列挙してきたように消費拡大を受けて早急に国内のインフラ整備に取り組む姿勢を見せているもの の、他方で同国は、これまでも、政府内の関係閣僚らの主導権争い、また政府・関連省庁内の意思決定機 能の不明瞭さ、また非効率な産業構造など産業界及び行政内部の利害関係が複雑で、事業そのものが計 画通り進展していない面が見受けられる。実際に、製油所建設は 1994 年以降新規開発が行われず、2013 年の製油所建設のロードマップ発表後も外資企業の関心はあるものの、その後の投資計画が思うように進 展していない。2016 年 7 月に行われた第2次改造内閣でジョコウィ大統領は、まずは閣僚間の足の引っ張り 合いをなくし関係する行政担当局が協力し合って国政に当たることを閣僚らに求めている。 3.まとめ ・石油生産の減退に加えて、ガス生産も減退期に突入しつつあるインドネシア。他方で石油・ガス消費量は 上昇基調を示し、石油は 2003 年に既に純輸入国で、ガスも複数のLNG開発計画を有するものの早ければ 2020 年手前にも純輸入国に転じる可能性がある。 ・現在、インドネシアは、政府が主導して、国内の油・ガス田開発と同時に国内経済の円滑な成長を支える 産業及びエネルギーインフラの構築を急ピッチで進めようとしている。ただし、政権内部の主導権争いや産 業内の利害関係などによって投資計画が順調に進展しにくい面があり、留意が必要である。 ・インドネシアは、エネルギー収入に頼ってきた一大産油国から大消費国に構造改革を進めている。現政権 では、今のところ Pertamina を中核に据えたエネルギー安全保障体制の構築を目指している。

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