胸 郭 出 口症 候 群 の脈 管 テ ス トの機 序 に つ い て
― 臨 床 所 見 お よ び 局 所 解 剖 所 見 か ら―
山口大学医学部整形外科学教室(主任:服 部 奨教授)
今
釜
哲
男 ・服
部
奨
小
山
正
信 ・河
合
伸
也
東
良
輝 ・繁
冨
頼
雄
小
田
裕
胤 ・井 之 川
義
典
多
原
哲
治
Mechanism
of Vascular
Tests
in Thoracic
Outlet
Syndrome
(Clinical
and Anatomical
Stndy)
By
T. Imagama,
S. Hattori,
M. Oyama,
S. Kawai,
Y. Azuma,
Y. Shigetonmi,
H. Oda, Y. Inokawa
and T. Tahara
Department of Orthopaedic Surgery, Yamaguchi University School
of Medicine, Ube Shi, Japan (Director: Prof. S. Hattori)
Vascular tests for thoracic outlet syndrome are considered to be one of the
impor-tant diagnostic aid in order to determine the localization and the severity of
neurovas-cular lesion at the thoracic outlet region.
However, the mechanism and significance of
vascular tests are still unclear.
This is to report our clinical and autopsial study to try to clarify the exact
mean-ings of each vascular test.
Materials are 72 cases in 48 patients with thoracic outlet syndrome
(46 cases in 39
patients recieved first rib resection) and 21 cases of exploration in autopsy.
Positive Adson's test, although the incidence is quite low, may suggest severe
lesi-on at the scalen triangle.
Eden's test indicate lesions at the costo-clavicular space.
In this positive the clavicle moves most to the posteromedial direction among the
vari-ous positions.
Abduction-external
rotation test and Wright's test show neurovascular
compression mainly at the costo-clavicular
region and partly at the scalen , triangle.
These positions make the neurovascular
bundle tracted foward the lateral.
Compres-sion at the subcoracoideal region is not the main cause in Wright's test .
は じ め に 胸 郭 出 口症候 群 の 診 断 に際 し,私 達 は胸 郭 出 口部 で の 血 管 ・神 経 の 障害 部 位 お よび そ の程 度 を知 るた め,脈 管 テ ス トは重 要 な補 助 診 断 と して考 え て い る.し か し その 機 序 お よ び意 義 につ い て は十 分 明 らか に され て い な い. Adsonテ ス トは,斜 角筋 三 角 部 異 常 の 有 無 を検 す るテ ス トと考 え られ て い る が,そ の陽 性 率 は著 明 に低 く,一 方90度 外 転 外 旋位 で 頸 反 対 側 回 旋 と同側 回旋 とを比 較 す る と,頸 反対 側 回旋 位 でpulseが 消失 し, 同側 回旋 位 で 正 常化 す る症 例 を た びた び 経験 す る. ま たWrightテ ス トは,烏 口 突 起下 部 に お いて, 小 胸 筋 に よ る圧 迫 の有 無 を 検 す るテ ス トの よ うに考 え
-41-られ て い る.し か しWright自 身 も 述 べ て い るが, 烏 口突 起 下 部 の 異常 を示 唆 す る こ と はむ しろ少 な く, 肋 鎖 間 隙 部,ま た は斜 角 筋 三 角 部 に異 常 を 認 め る場 合 陽性 に出 る こ とが 多 い. ま たEdenテ ス トと90度 外 転 外 旋 テ ス トは,共 に 肋 鎖 間 隙 部 の 状 態 を示 唆す る と言 わ れ て い るが,90度 外 転 外 旋 位 頸 中 間 位 の方 がEdenテ ス トよ り 陽性 率 が高 い. 今 回 これ らの 問題 点 につ い て検 討 を 加 え,脈 管 テ ス トの意 義 と機 序 につ い て報 告 す る. 対 象 胸 郭 出 口症 候 群48例72側 の脈 管 テス トお よ び 指尖 容積 脈 波 を 検討 し,第1肋 骨 切 除例39例46側 に お け る手 術 所 見,angiogramお よ び屍 体21側(新 鮮屍 体6側 を含 む)に つ い て分 析 した. 結 果 脈 管 テ ス トと指 尖 容 積 脈 波: 当科 に て本 症 と診 断 し,保 存 的治 療 お よ び経 過 観 察 した48例72側 の 脈管 テ ス トと指 尖 容 積 脈 波 につ い て 検 討 す る.脈 管 テ ス トはpulseが 消 失,脈 波 は波 高 が 高 度 減 弱 ま た は消 失 した もの を 陽性 と した. Adsonテ ス トは,脈 管 テ ス トお よ び容 積 脈 波 で そ れ ぞ れ4側6%,2側3%と 陽性 率 は最 も低 く,一 方 外 転 外 旋位 テ ス トで は,頸 中 間 位,頸 反 対 側 回旋 位 が 最 も陽性 率 が高 く,同 側 回旋 位 で は そ の 陽性 率 は著 明 に低 下 して い る(Table1).こ の こ と は,外 転 外 旋
Table 1 Rate of Positive Vascular Test and Plethysmography (48 Patients, 72 Cases) 位 テ ス トは,肋 鎖 間 隙部 の みの 異 常 を 示 唆す る もの で はな い こ とを意 味 し,頸 反 対 側 回旋 位 の方 が 同 側 回旋 よ り も斜 角筋 三 角 部 の狭 小 化 を招 来 しやす い こ とを 意 味 して い る. 手 術 所 見 お よび 局所 解 剖 所 見: 次 に手術 所見 を分 析 す る と,手 術 時 確 認 し得 た異 常 所 見 と して,斜 角筋 三 角 部 の障 害 即 ち 前斜 角筋 の肥 大 18側,腱 様 化6側,中 斜 角 筋 の肥 大15側,腱 様 化2 側,前 ・中斜 角 筋 の 第1肋 骨 へ の 付 着部 へ の異 常8側, 小 斜 角 筋 の介 在7側 等 の 障 害 因 子 が 認 め られ,ま た肋 鎖 間 隙 部 の 障 害 と して 鎖 骨 下 筋 の 肥 大12側,腱 様 化 9側 お よび 先 天 的胸 郭異 常 に よ る 肋 鎖 間 の狭 小 化36 側 等 の 障 害 因 子 が み られ た.こ の両 者 が合 併 し,本 症 が 発 生 した と思 わ れ た ものが 半 数 以上 に認 め られ た. Fig.Iaは,屍 体21側 と本 手 術 例 で 術 中計 測 し得 た12側 の 斜 角筋 三 角付 着 部 間 距 離 を 示 した もの で あ る.屍 体 で は,そ の 距離 は殆 ん ど10mm以 上 あ る の に比 較 し,本 症例 で はす べ て10mm以 下 と狭 く,特 に6側 は付 着 部 間 距離 は0を 示 し,V字 状 を 呈 し,斜 角 筋 三 角 部 の 強 い狭 小 化 を来 して いた. Fig.1 一 方 肋 鎖 間 隙 につ いて は,新 鮮屍体6側 および本症 手 術 例10側 に つ い て,そ れ ぞ れ脈 管 テ ス ト肢 位 別 に 計 測 を 行 な った.中 間 位 で の 肋 鎖 間距 離 は,屍 体 で す べ て が14mm以 上 あ るの に対 し,本 症 で は1例 を 除 きす べ て が10mm以 下 を 示 し,本 症 に は肋 鎖 間 隙 の 狭 い症 例 が 多 い.ま た脈 管 テ ス ト肢 位 別 の計 測 値 を み る と,90度 外 転 外 旋 の肢 位 で 肋 鎖 間 は6mm以 下 と な り,中 間位 よ り狭 小 化 し,さ らにWrightの 肢位 で は殆 ん ど5mm以 下 とな り,Edenの 肢 位 で は著 明 に狭 小 化 し,殆 ん どが4mm以 下 で あ った(計 測
-42-器 が4mmま で 計 測 可 能 な た め)(Fig.Ib). 以 上 手 術 所見,局 所 解 剖 所見 か ら,本 症 は斜 角筋 三 角部 お よ び肋 鎖 間 隙部 の狭 い症例 が多 く,ま た この両 者 が合 併 して発 生 して い る症例 が多 い. Adsonテ ス トに つ い て: 障 害 部位 別 に各 脈 管 テ ス トの 陽性 率 を み る と,斜 角 筋 三 角 部 の み の障 害 例 は8側 み られ,こ の うち2側25 %にAdsonテ ス トが 陽性 で,肋 鎖 間 隙部 の み の障 害 例10側 に はAdsonテ ス ト陽性 例 はみ られ なか った. 従 って本 テ ス トが 陽 性 の 場 合,斜 角筋 三 角 部 の 障 害 を意 味 す る もの と思 わ れ る.し か しそ の 陽性 率 が著 明 に低 い とこ ろか ら,そ の障 害 が 高度 で あ る場 合 の み 陽 性 を示 す もの と考 え る.そ の機序 に つ い て は,手 術 所見,局 所 解 剖 所 見 か ら頸 部 を 同側 に回旋 して も前斜 角筋 の緊 張 は あ ま り著 明 で な く,前 斜 角 筋 は呼 吸筋 で あ る ので,深 吸 気 させ る こ と によ り前 斜 角 筋 の 緊 張 が 強 くな り,斜 角筋 三角 部 の狭 小化 を来 す もの と思 わ れ る. Edenテ ス トに つ いて: 本 テ ス トの場 合,肋 鎖 間 隙部 の障 害 例 にそ の 陽性 率 が高 く,斜 角筋 三 角部 の みの 障 害例 で は25%と 陽 性 率 は低 下 して い た.そ の機 序 につ い て,新 鮮 屍体 を用 い 検討 す る と,鎖 骨 は胸 鎖関 節 を 支点 と して,後 内側 方 に移 動 し,肋 鎖 間 は著 明 に狭 小化 し,ま た斜 角筋 三 角部 を 直 接 前 方 か ら圧 迫 す るが,そ の程 度 は軽度 で 神 経 ・血 管 束 の 緊 張 は あ ま り強 くな らな い(Fig.Ⅱa). 従 って 本 テ ス ト陽性 の 場 合,肋 鎖間 隙 部 の 狭小 化 に よ る神 経 ・血管 束 の 障害 が 考 え られ る. 外 転 外 旋 位 テ ス トに つ い て: 斜 角筋 三 角部 お よび 肋 鎖 間隙 部 の い ず れ の 障 害 の Fig.II
-43-場 合 で も,脈 管 テ ス ト陽性 率 が 高 く,外 転 外 旋 位 テ ス トは この両 者 の 異 常 を反 映 して い る もの と思 わ れ る. そ の機 序 につ いて み る と,外 転 外 旋 位 を 徐 々 に強 く し て ゆ くと,鎖 骨 は胸 鎖 関節 を支 点 に し,や や 回 旋 しな が ら後 内側 に移 動 し,こ の時 肋 鎖 間 は狭 小 化 し,斜 角 筋 三 角部 で の圧 迫 が み られ る.ま た神 経 ・血 管 束 は そ の走 行 が 上 方 に移動 し,中 斜 角 筋 の内 縁 にて 強 い圧 迫 を受 け,外 側 方 へ 牽 引 さ れ緊 張 を 強 い られ る.ま た頸 の 回旋,即 ち頸 中 間位 か ら反 対 側 回 旋 お よ び 同側 回旋 を行 な わせ て,前 斜 角 筋,中 斜 角 筋 の 緊 張状 態,お よ び神 経 ・血管 束 の走 行,緊 張 状 態 等 に つ い て 観 察 し た.前 斜 角筋 は 肉 眼 的 に は,い ず れ の 回旋 で も著 明 な 緊 張 は み られ ず,一 方 中斜 角 筋 は,解 剖 学 的 に そ の付 着 部 が 第1肋 骨 の外 側 に位 置す るた め,頸 反 対 側 回旋 位 で や や 緊 張 し,同 側 回 旋 位 で 弛 緩 す る 傾 向 を認 め た.脈 管 テ ス トで,頸 反 対 側 回 旋 位 が 同側 回旋 位 に比 較 し陽 性 率 が 高 い の もこ の ため と思 わ れ る.ま た神 経 ・血 管 束 も同様 ,頸 反対側回旋位で緊張が強 くな り, 同側 回 旋 位 で 弛 緩 す る傾 向 を 示 した(Fig.Ⅱb). 従 って 外 転外 旋 位 テ ス トが 陽 性 の場 合,肋 鎖間 狭 小 に よ る神 経 ・血 管 束 の圧 迫 と,そ れ に この神 経 ・血 管 束 の緊 張 によ る 障 害が 考 え られ,ま た斜 角筋 三 角 部 の 関 与 の割 合 は,頸 の肢 位 に よ り左 右 され る.即 ち頸 反 対 側 回 旋 で 強 くな り,同 側 回 旋 で 軽 減 され る. Wrightに つ い て: Wrightテ ス トはEdenテ ス トと同 様,斜 角 筋 三 角 部 単 独 障 害例 に は 陽性 率 は低 く,肋 鎖 間 隙 部 障害 例 に 陽性 率 が 高 くみ られ た.そ の 機 序 は,外 転 外 旋 位 テ ス トと ほぼ 同 様 の所 見 が み られ た が,肋 鎖 間狭 小 の程 度 は,外 転 外 旋位 テ ス トお よ びEdenテ ス ト よ り や や軽 度 で あ った.し か し神 経 ・血 管束 の牽 引 に よ る緊 張 お よび 中斜 角 筋 内縁 で の 圧 迫 は 最 も 著 明 で あ っ た (Fig.Ⅱc).な お,烏 口突 起 下 部 で の小 胸 筋 に よ る圧 迫 は著 相 で な か った. 手 術 所 見 とangingram: 第1肋 骨 切 除例42側 のangiogramと 手 術 時 認 め られ た障 害 との対 比 を行 な って みた.angiogramで 斜 角 筋 によ る狭窄 像 は第1肋 骨 の 内 縁 よ りや や 内側 で 限局 性 の 狭 窄,あ る い は尖 鋭 な 断 裂 像 を示 した もの と し,ま た 肋 鎖 間像 は第1肋 骨 に一 致 して比 較 的広 範 囲 に わ た る狭 窄 像 を示 した もの と した.angiogramに て斜 角 筋 像 と 判 定 した ものが18側 で あ る が,こ の う ち1側 の み が斜 角筋 三 角 部 に異 常 を 認 め な か った.一 方 肋 鎖 間 像 を 示 した18側 で,3側 が斜 角 筋 三 角 部 の み に障 害 を み て お り,42側 中 これ ら4側 の みが 術 前 angiogram所 見 と術 中 確 認 し得 た 障害 部 位 と一 致 し なか った.従 って約90%は 術 前 のangiogramと そ の障 害 部 位 とが一 致 して お り,angiogramか らそ の 障 害 部 位 が推 定 さ れ る. さ ら にangiographyを 坐 位 で 脈管 テ ス トの肢 位 別 に行 な ったangiogramと 脈管 テ ス トの関 係 を 分 析 す る と,各 脈 管 テス トが どの 部位 の 障害 を 示 す か 示 唆 し て くれ る.即 ち,Adson陽 性 例 は斜 角 筋 像 で 斜 角筋 三 角部 の 障害 を 示 し,外 転 外 旋 位 で は斜 角 筋 像 と肋 鎖 間 像 を,Wrightテ ス トは斜 角筋 像 を,Edenテ ス ト は肋 鎖 間像 を示 す 症 例 が 多 い. ま と め 脈管 テ ス トの機 序 お よ び意 義 に つ い て,本 症 非 手 術 例48例72側 の 脈 管 テ ス トお よ び指 尖 容 積 脈 波 を検 討 し,ま た第1肋 骨 切 除 例39例46側 の 手 術 所見 お よ び angiogram,さ ら に屍体21側 の局 所 解 剖 所見 等 か ら 検 討 を加 え た. (1)手 術 所 見,局 所解 剖所 見 か ら本 症 に は斜 角筋 三 角 部 お よ び肋 鎖 間 隙 部 が 狭 い症 例 が 多 く,ま た この両 者 が原 因 で 本 症 が 発 生 して い る ものが 多 い. (2)各 脈 管 テ ス トにつ い て (i)Adsonテ ス ト 斜 角筋 三 角 部 の 障 害 を 示 唆す るが,非 常 に陽性 率 が 低 い と ころか ら,そ の 障 害 が高 度 で あ る場 合 の み 陽性 を 示 す もの と 考 え る.そ の機 序 は 手 術 所 見,angio-gram所 見,局 所 解 剖所 見 等 か ら頸 の回 旋 によ る前 斜 角筋 の緊 張 は強 くな く,深 吸 気 に よ り同 筋 の 緊 張 が 強 ま り,斜 角 筋 三 角 部 の狭 小 が起 る もの と思 わ れ る. (ii)Edenテ ス ト 肋 鎖間 隙部 の 障 害 を意 味 し,そ の機 序 は鎖 骨 が後 内 側 に移 動 し,肋 鎖 間 隙 の狭 小 化 が 主 に起 り,神 経 ・血 管 束 を 圧 迫 す る. (iii)外 転 外 旋 位 テ ス ト 肋 鎖 間 隙 部 お よび斜 角 筋 三 角 部 の情 報 を 提供 し,斜 角筋 三 角 部 の 関与 す る 割 合 は 頸 部 の 肢 位 と 関係 が あ る.そ の機 序 は,鎖 骨 は胸 鎖 関 節 を 支 点 と し,後 内側 下 方 に移 動 し,肋 鎖 間 の狭 小,お よび斜 角筋 三角 部 で の血 管 ・神 経 束 の圧 迫 が み られ,神 経 ・血管 束 は外 方 へ牽 引 され 緊 張 す る. (iv)Wrightテ ス ト
-44-外 転 -44-外 旋 テ ス トとそ の意 義 お よ び機 序 につ い て は, ほ ぼ類 似 して い るが,肋 鎖 間 の狭 小 は やや その 程 度 は 軽 く,逆 に神 経 ・血 管 束 の 牽 引 は 本 テ ス トの 方 が 強 い.ま た烏 口突 起 下 部 で の圧 迫 は著 明で なか った.
文 献
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回 答 山 口大 学 整 形 外 科 今 釜 哲 男
座 長 高 岸 先 生 に 対 して
Adson testの 意 義 につ い て は,非 常 に 陽性 率 が 低 く,ま た斜 角 筋 三 角 部 の 障 害 を示 唆 す るテ ス トは90° A.E.R. test, Wright test等 もあ り,必 ず施 行 しな
けれ ば な らな い テ ス トと は思 って い ま せ ん. 回 答 山 口大 学 整形 外 科 今 釜 哲 男 墨東 病 院 曽我 氏 に対 して 私 共 も以 前 に先 生 の 分 類法 で,第1肋 骨 切 除例34例 のangiogramを 検討 した ので す が,Ⅲ,Ⅳ 型 は殆 ん どみ られ ませ ん で した.従 って私 達 はNelsonLange 等 の報 告 を参 考 に して,斜 角筋 像,肋 銀 筋 像 の 分 類 を 行 な って お ります. 回 答 山 口大 学 整形 外 科 今 釜 哲 男 福 大 花 村 氏 に対 して 私 達 は手術 例 につ いて,そ の 部位 お よ び程 度 を 知 る た め,主 にangiographyを 行 な って お り ます.上 肢 の 腫 脹等 が み られ る症 例 にの みVenographyを 行 な って お りま す. 回 答 山 口大 学 整形 外 科 今 釜 哲 男 北 里 大 塚 本 氏 に対 して 鎖 骨 下筋 の 関与 は私 達 の 手 術 経験 か ら十 分 考 慮 され ます. 鎖 骨 下筋 の肥 大,腱 様 化 が み られ,非 常 に緊 張 し, 明 らか に肋 鎖 間 の狭 小 に関 与 して い る と思 われ る症例 が10数 例 あ りま した. 回 答 北 里 大整 形 塚 本 行 男 今 釜 哲男 氏 に対 して 胸 部 出 口症 候 群 に お け る鎖 骨 下筋 の意 義 は どの よ う な もの で し ょ うか. 追 加 墨 東 病 院 整形 外 科 曽 我 恭 一 180数 例 のT.O.S.の うち手 術 適 応 と考 えた75例 に鎖 骨化 動 脈 撮 影 を お こな った. 圧 迫 部 を4群 に分 けて 検 討 した. hyperabduction肢 位 で は,小 胸 筋 に よ る 圧 迫 は 極 あ て少 な く,大 部 分 は第1肋 骨 と鎖 骨 交 叉 部 で 圧 迫 され る. Eden(cost-clavicular comPression)の 肢 位 で は肋 鎖 交 叉部 と同数 が 小 胸 筋 で 圧 迫 さ れ て い る こ とが 先 生 の 発表 と異 な っ て い る. Adsonテ ス トで は 半 数 近 くが第1肋 骨 の 外 縁 よ り 外 側 で 圧 迫 さ れ て い る.こ れ は 深 吸気 に よ り前 胸 郭 が 挙上 す る た め,肋 鎖 間 が 狭 くな り鎖 骨 下 筋 に よ って も 圧 迫 され る と考 えて い る.