川崎市福祉サービス第三者評価結果総括表
1 対象施設及び実施機関
項目
1 対象施設名
2 評価機関名
3 評価に要した期間
4 報告書作成日
2 評価方法
種別
実施期間(期日)
1
事業者自己評価
方法
平成19年
9月3日~
同19年
11月30日
全職員が各自で自己評価を行った後、項目別にグ
ループに分かれて討議を行い、職員会議に提案しまし
た。そしてさらに再討議したものを基礎にして、園長、主
任を中心に作成しました。
2
評価調査員による
調査方法
《第1回目》
平成19年
12月20日
《第2回目》
同19年
12月21日
訪問調査を2日間(1.5日間)に分けて、施設見学・
保育見学・乳幼児観察・職員へのヒアリング・書類確認
などを行った。
第1回目訪問調査
(事前打合せ/園内施設見学/保育見学/乳幼児
観察/事業者ヒアリング/書類確認/延長保育見学)
第2回目訪問調査
(事業者ヒアリング/保育見学、乳幼児観察/書類確
認)
3
利用者(家族)アン
ケート実施方法
平成20年
11月5日~
同年
11月19日
・利用者(保護者)へは保育園より手渡し配布。
(保育園は調査についての趣旨説明と提出促進を実
施)
・評価機関宛に利用者(保護者)から直接郵送。
4
利用者本人調査
方法
平成20年3月18日
なのはな保育園
平成19年9月3日~平成20年3月18日
株式会社 学研R&C
大項目 評価 特に優れている事項 今後取り組みが望まれる事項 Ⅰ 人権への配慮 A 自分の意見や思いを言えない子には特に配慮をし、子ども どうしも互いに気持ちを受け入れることができるよう、まずは 保育士が子どもたちの声を聞き、それを尊重するようにしてい ます。 外国籍の子どもについては、ほかの子どもたちが生活の中 で外国の文化や生活習慣を知り、異文化を尊重しあう心を育 てる機会と捉え、働きかけています。外国籍の保護者に対し ては言葉の理解度によって、口頭で説明したり、提出書類の 代筆をしたり、各々生活がスムーズにできるように対応してい ます。 各クラスとも日当たりが良く、自然光が十分に入っていま す。各クラスに換気扇を設置し、朝と午睡後、掃除の際には 窓を開けて換気を徹底しています。各クラスに季節ごとの適 正温度と湿度のシールをはり、定時に値をチェックしながら空 調機器や加湿器で調節をしています。清掃については各クラ スのチェック表を活用して職員が毎日清掃し、トイレや窓ガラ スなどは業者に委託しています。砂場は木酢液をまいて消毒 をし、使用しないときはシートをかけています。 園庭はやや狭いのですが、施設の屋上にネットつきの広場 があり、午前中の活動に使用しています。ドッジボールや三輪 車、相撲などをして元気に遊ぶことができます。 性差については保育士一人ひとりが男女平等であ るという人権意識を持っていますが、今後はさらに保 育士どうしで確認し合い、相互に研鑽すると良いで しょう。 守秘義務について、新規採用職員や臨時職員、実 習生、ボランティアについても個人情報保護に関する マニュアルを充実させていくといった工夫を期待しま す。 固定遊具や園庭の危険箇所のチェック表は現在検 討中とのことで、早急なしくみ作りを期待します。乳児 クラスの玩具は毎日消毒していますが、今後は幼児 クラスも含め、玩具の消毒方法のマニュアル化や チェックリストの整備を望みます。 動物の飼育については長く育たないケースが多く、 園としても今後の課題ととらえています。 Ⅱ 利用者の主体 性・個別性の尊 重 A 保育士がおだやかに子どもに接することや、子どもの要求や ことばを丁寧に聴こうとすることは、園の保育姿勢として定着 してきています。今年度はケース検討に重点を置き、子どもの 言葉や行動から子どもの気持ちをより深くくみ取っていけるよ う、発達の理解、カウンセリングマインドなどの研修に力を入 れ、保育士の資質の向上に取り組んでいます。 遊びの場は幼児のオープンフロアや、複合施設の屋上、 児童館の集会室などを効果的に利用することができます。園 舎には絵本コーナーを設け、子どもがほっとしたり、好きな絵 本を広げたりするスペースにもなっています。毎週絵本の貸し 出しをし、また、季節ごとのおすすめ絵本の紹介などを掲示し て、家庭にも働きかけています。 延長保育、一時保育、休日保育などを実施しており、特に一 時保育はニーズが高く、定員を若干上回る受け入れをしてい ます。異年齢の子どもが合同で生活するため、通常保育と同 様に個別の状況に配慮して実施しています。延長保育で20 時近くまで在園する子どもには捕食のメニューを栄養価の高 いものにするなど配慮しています。休日保育はほかの認可保 育園の在園児も受け入れています。ただし、子どもが7日以 上連続で保育園にいることのないように、平日を含む保育園 利用の予定表を提出してもらっています。 保護者からは役員会や個人面談などを通して、意見を把握 することに努めています。個人面談は個別に相談室で行い、 話しやすいようにプライバシーに配慮しています。また、職員 は送迎時に保護者が気軽に相談できるように声かけにも気を 配っています。 行事の時や、年度末に保護者アンケートを実施し、 その後の運営の参考にするなど、保護者の意見を積 極的に収集し、活かすよう努めていますが、今後の課 題として、苦情対応の制度としての第三者委員への 直接の連絡方法を公表することを期待します。 Ⅲ サービス管理シ ステムの確立 A 年齢別に4~5期に分けた年間指導計画をもとに、発達状 況に配慮しながら月間指導計画、週・日指導計画を作成して います。0~2歳児は個人別とクラス全体の月間指導計画を 並列で作成し、週・日指導計画に反映しています。3~5歳児 は年齢別の月間指導計画を作成し、3~5歳児統一の全体の 週・日指導計画を作成させています。0歳児は生活の状況を 細かく表にして毎月確認しながら月間および週・日指導計画 に反映させています。乳児は月2回のクラス会議で、幼児は 毎週の幼児会議で反省を行い、次の指導計画に反映させて います。配慮を必要する子どもについては家庭や専門機関と 連携して月ごとに見直しをしています。計画の見直しについて は会議録を全職員に回覧してチェックをしています。 各自の保育目標や生活状況は児童票に記録しているほ か、一人ひとりの発達状況についてはパソコンソフトを活用し て記録しています。内容はインターネット上で見ることができ ますが、パスワードをかけて個人情報を管理しています。ソフ トを活用することで客観的な記録ができるようになり、計画を 立てる際やケース会議で話し合う際の参考にしています。 職員会議の議題は職員が持ちまわりで決定するなど職員一 人ひとりの意見を取り上げるしくみがあります。研修は担当者 が重点目標を定めた運営を行い、研修報告会を実施していま す。また、外部から講師を招いた研修も行っています。 Ⅱと同様に苦情対応の制度としての第三者委員の 人選や、連絡方法について検討することを期待しま す。
大項目の評価 (施設名:なのはな保育園) Ⅳ 危機管理体制 の確立 A 事件、事故、災害への対応マニュアルを整備しています。防 犯カメラを設置するなど、安全管理に関する設備は充実して います。 日常のサービス、安全については、開設して期間が 短いので事例も少なく、「ヒヤリハット」の記録の分析 や安全について、職員による自主定期点検表の充実 などが今後の課題になっています。 Ⅴ 地域との交流・ 連携 A 地域の親子への「園庭開放」や、食育のための「園芸指導」 でボランティアの協力を得ています。 保育園は経営母体である事業団が運営する複合施設の中 にあります。同じ建物に児童館や知的障害者施設などもある ため、地域との多様な交流があります。園独自に地域の「自 治会」「老人会」「子ども会」との交流を行い、良い関係を築い ています。また、近隣の小学校とは散歩、運動会、職業体験 などを通じて幅広い交流があります。 今後の課題として、実習生、ボランティアの受け入 れを円滑に行うために、園の受け入れ方針に伴う安 全、衛生、守秘義務などの注意事項をマニュアルにし ておくことを期待します。 Ⅵ 運営上の透明 性の確保と継続 性 A 事業団の基本理念を掲げた事業団のパンフレットや園の目 標を明記した「なのはな保育園の概要」を地域住民や関係者 へ配布しています。また、これらの情報はホームページでも公 開しています。 「園だより」は年間作成計画によって作成し、保育行事、保 護者参加行事の予定、職員、実習生の紹介、園児の誕生日 紹介、行事や保育中の記録写真などを掲載しています。その ほかに「健康だより」「給食だより」も作成しています。また、事 業団と園それぞれのホームページがあり、事業団が発行する 情報誌など、さまざまな媒体で園の情報を公開しています。 目標管理制度があり、園長による職員の個人面談は年3回 行われ園として運営の改善を検討するしくみがあります。ま た、保護者アンケートを行事の後に実施するなど保護者の意 見をくみ取る努力を積極的に行っています。 1年目(18年度)と2年目(19年度)は開設当初の 様々な取組みが必要で全職員の参加が難しく、保育 計画は幹部職員が中心に作成して、会議等で全職員 の合意を得る形にしました。開設3年目となる来年度 については、振り返りを含め全職員が保育計画の策 定に参加できるように予定しているとのことなので、今 後の取組に期待します。 Ⅶ 職員の資質の 向上 A 研修は担当者が重点目標を定めて各職員の希望を聞いた 上で、スケジュールを調整しています。研修後は、研修報告 書を作成しています。また、外部から講師を招いての研修も 行っています。川崎市社会福祉事業団の人事方針、人事考 課制度があり、事業団のホームページで保育士の募集を行う など、人事制度は事業団が運営しています。園としては園長 による職員の面談を実施しています。職員アンケートやグ ループ会議には、契約職員も参加しています。 各担当者会 議を実施し、議題は毎回職員が持ちまわりで決定するなど職 員一人ひとりの意見を取り上げるしくみがあります。 今後は研修の希望だけでなく、休暇や福利厚生も 含めて職員の要望や意見を広く把握するしくみを構築 するとよいでしょう。 Ⅷ サービスの実施 内容 A 安全管理マニュアルの中に健康に関する内容を多く記載 し、職員に配布しています。職員は連絡ノートの活用や、送迎 時の保護者との情報交換などを通して子どもの健康状態を把 握しています。アレルギーについては担任、看護師、栄養士 などがケースごとに連携して個別計画に反映させています。 給食は厳重な衛生管理のもとで、提供しています。メニュー は基本的に川崎市立園と同じですが、完全給食なので全園 児がご飯を含め適温給食を食べることができています。また、 月2回バイキングを実施したりして、徐々に園独自のメニュー に切りかえる準備をしています。延長保育が長い子どもにつ いては、捕食のメニューを栄養価の高いものにするなど園独 自に工夫しています。離乳食については、保護者と密に連携 して対応しています。安全に配慮して、冷凍母乳の対応もして います。 19時からは一時保育室を利用するなど状況に合わせて、 特に家庭的な雰囲気でゆったりとくつろげるようにしていま す。早番、遅番の関係で担任以外に引き継ぐ場合には、子ど もの状況を特に細かく伝えるようにしています。 事業計画に子育て支援を盛り込み、園庭開放(週1回)や、 屋上のビニールプールの開放のほか、コンサート、豆まき、夏 祭りなどの行事への地域の親子の参加を呼びかけ、ボラン ティアの協力を得て積極的に実行しています。 開園2年目ということで、まだ育児相談の事例が少 ないので、今後は地域の保護者の相談に幅広く応じ られる様に、担当グループの研修と相談記録ファイル の作成と蓄積が課題となっています。 幼児クラスは基本的に口頭での引継ぎですが、今 後は書面での引き継ぎも検討することを期待します。
Ⅰ 人権への配慮 中項目 評価 評価の理由(コメント) 利用者の権利の擁護 A 職員には「川崎市子どもの権利に関する条約」を配布して周知するように努め、保 護者には人権に関する川崎市の広報のパンフレットやポスターでそのつどお知らせ をしています。 自分の意見や思いを言えない子には特に配慮をし、子どもどうしも互いに気持ちを 受け入れることができるよう、まずは保育士が子どもたちの声を聞き、それを尊重す るようにしています。 外国籍の子どもについては、ほかの子どもたちが生活の中で外国の文化や生活習 慣を知り、異文化を尊重しあう心を育てる機会と捉え、子どもたちに働きかけていま す。例えば、肌の色や服装、食事のマナーなどに違いがあることを学習したり、世界 地図を見て話し合ったりしています。外国籍の保護者に対しては、口頭で説明するこ ともあれば、提出書類の代筆をするなど、言葉の理解度によって、対応のしかたを工 夫しています。 性差については先入観を持たずに、子どものありのままの姿を受け入れ、保育士 一人ひとりが男女平等であるという意識を持っています。今後はさらに保育士どうし で確認し合い、相互に研鑽するとよいでしょう。 プライバシーの保護 A 守秘義務は、「個人情報取扱い事務登録制度」「個人情報管理簿」など、制度として 実践し、研修を通じて職員に周知しています。今後は、新規採用職員や臨時職員、 実習生、ボランティアについても個人情報保護に関するマニュアルを充実させていく などの工夫を期待します。 身体拘束、体罰、虐待の防止への取り 組み A 担任や看護師は登園時や保育時間中に健康観察を行い、子どもの様子を心身とも に注視しています。何か異変を感じた時は園長をはじめ幹部職員に連絡、相談する しくみができています。 詳細でわかりやすい虐待マニュアルを園独自で整備し、早期発見のポイントや初期 対応、発見時の保育園の役割、具体的な援助について詳細に解説しています。今後 は臨時職員についてもマニュアルを配布するなど、全職員が虐待への理解を深める ことを期待します。 生活の場としての環境整備 A 園の方針により、3~5歳児クラスは簡単な仕切りで区切ったオープンスペースと なっており、自然な異年齢交流を心がけています。一人で遊びたい子どもについて は、空間や玩具を用意し、保育士が見守りながら遊べるように配慮しています。 各クラスとも日当たりが良く、自然光が十分に入っています。日差しが強すぎる時や 午睡時は、カーテンなどで遮光にも配慮しています。各クラスに換気扇を設置し、朝 と午睡後、掃除の際には窓を開けて換気を徹底しています。各クラスに季節ごとの適 正温度と湿度のシールをはり、定時に値をチェックしながら空調機器や加湿器で調 節をしています。清掃については各クラスのチェック表を活用して職員が毎日清掃 し、トイレや窓ガラスなどは業者に委託しています。砂場は、木酢液をまいて消毒を し、使用しないときはシートをかけています。 園庭はやや狭いのですが、ネットつきの屋上広場があり、午前中の活動に使用して います。そこでは、ドッジボールや三輪車、相撲などをして元気に遊ぶことができま す。固定遊具や園庭の危険箇所のチェック表は現在検討中とのことで、早急なしくみ 作りを期待します。0~2歳児クラスの玩具は毎日消毒していますが、今後は3~5歳 児クラスも含め、玩具の消毒方法のマニュアル化やチェックリストの整備を望みま す。 園庭や畑で作物を育て食育にも活用しています。金魚やザリガニなども飼育してい ますが、長く育たないケースが多く、園としても今後の課題ととらえています。 季節の行事などに合わせて、子どもたちの作品や月見団子、鏡餅、雛飾り、七夕の 笹飾りなどを飾って季節感を味わえるように工夫しています。
中項目の評価結果 (施設名:なのはな保育園) Ⅱ 利用者の主体性・個別性の尊重 中項目 評価 評価の理由(コメント) 利用者満足度の向上への取り組み A 保育士がおだやかに子どもに接し、子どもの要求やことばを丁寧に聴こうとする保 育姿勢が、定着してきています。今年度はケース検討に重点を置き、子どもの言葉 や行動から子どもの気持ちをより深くくみ取っていけるよう、発達の理解、カウンセリ ングマインドなどの研修に力を入れ、保育士の資質の向上に取り組んでいます。 遊びの場は幼児のオープンフロアや、複合施設の屋上や、児童館の集会室など を効果的に利用することができます。園庭では物置を用意し、子どもたちが組み立て て自分たちの場を造って遊ぶ姿が多く見られます。 園舎には絵本コーナーを設け、子どもがほっとしたり、好きな絵本を広げたりするス ペースになっています。毎週絵本の貸し出しをし、また、季節ごとのおすすめ絵本の 紹介などを掲示して家庭にも働きかけています。 懇談会など保護者の参加する行事は土曜日に開催し、参加できなかった方には手 紙で内容を知らせています。0~2歳児と配慮を必要とする子どもには、毎日連絡 ノートを交わして保護者と情報交換しています。3~5歳児は、希望者のみ連絡ノート のやりとりをしています。 延長保育を含めると、保育時間は朝7時からと20時までの対応となっています。一 時保育は定員12名で8時30分から18時まで実施しています。休日保育は定員10 名で8時から18時まで実施しています。一時保育はニーズが高く、定員を若干上回 る受け入れをしています。また、異年齢の子どもが合同で生活するため、通常保育と 同様に個別の状況に配慮して実施しています。延長保育で20時近くまで在園する子 どもには捕食も栄養価の高いメニューに配慮しています。休日保育はほかの認可保 育園の在園児も受け入れています。ただし、子どもが連続で7日以上保育園にいるこ とのないように、平日を含む保育園利用の予定表を提出してもらっています。 利用者が意見を充分に言える体制 A 懇談会や保護者の参加する行事は、なるべく参加しやすいように土曜日に開催し、 参加できなかった方には手紙で内容を知らせています。 0~2歳児は毎日連絡ノートを交わして保護者と情報交換しています。3歳児以上 は、配慮を必要とする子どもと希望者のみ連絡ノートのやりとりをしています。そのほ か、各クラスに毎日の保育内容を掲示し、ウォールポケットにお知らせの配布物など を入れておきます。 保護者からは役員会や個人面談などを通して意見を聞き、園への思いを把握する ことに努めています。個人面談は個別に相談室で行い、話しやすいようにプライバ シーに配慮しています。また、職員は送迎時に保護者が気軽に相談できるように声 かけにも気を配っています。 利用者の意見や意向への配慮 A 行事の時や、年度末のアンケートで保護者の意見を積極的に収集し、その後の運 営の参考にしています。今後の課題としては、苦情対応の制度としての第三者委員 への直接の連絡方法を公表することを期待します。
Ⅲ サービス管理システムの確立 中項目 評価 評価の理由(コメント) 経営における社会的責任 A 経営母体の川崎市社会福祉事業団が職員に対して職業倫理の研修を行っていま す。また、「全国保育士倫理綱領」をもとに職員会議の中で研修を行っています。 川崎市社会福祉事業団の「事業報告」、「収支報告書」をホームページで公開して います。 「なのはな保育園苦情解決・相談実施要領」を作成し、苦情解決のしくみを整備して います。 経営者のリーダーシップ A 園が民営化して2年目ということもあり、園長自ら業務のマニュアル化を推進し、 サービスの質の向上を意欲的に進めています。「業務分担表」があり各業務の担当 者を、保護者会で紹介しています。 サービスの質の向上に向けた取り組み A 年齢別に4~5期に分けた年間指導計画をもとに、発達状況に配慮しながら月間指 導計画、週・日指導計画を作成しています。0~2歳児は個人別とクラス全体の月間 指導計画を並列で作成し、週・日指導計画に反映させています。3~5歳児は年齢別 の月間指導計画を作成し、週・日指導計画は3~5歳児で統一したものを作成してい ます。0歳児は生活の状況を細かく表にして毎月確認しながら、月間および週・日指 導計画に反映させています。0~2歳児は月2回のクラス会議で、3~5歳児は毎週 の幼児会議で反省を行い、次の指導計画に反映させています。配慮を必要とする子 どもについては家庭や専門機関と連携して、月ごとに見直しをしています。計画の見 直しについては、会議録を全職員に回覧してチェックをしています。 各自の保育目標や生活状況は児童票に記録しているほか、一人ひとりの発達状況 についてはパソコンソフトを活用して記録しています。内容はインターネット上で見る ことができますが、パスワードをかけて個人情報を管理しています。ソフトを活用する ことで客観的な記録ができるようになり、計画を立てる際やケース会議で話し合う際 の参考にしています。 職員会議の議題は職員が持ちまわりで決定するなど、職員一人ひとりの意見を取 り上げるしくみがあります。研修は担当者が重点目標を定めた運営を行い、研修報 告会を実施しています。また、外部から講師を招いた研修も行っています。 苦情解決のしくみの確立 A 行事の時や、年度末のアンケートで保護者の意見を積極的に収集し、その後の運 営の参考にしています。今後の課題としては、苦情対応の制度としての第三者委員 への直接の連絡方法を公表することを期待します。
中項目の評価結果 (施設名:なのはな保育園) Ⅳ 危機管理体制の確立 中項目 評価 評価の理由(コメント) 安全管理・安全の確保 A 事件、事故、災害への対応マニュアルを整備しています。防犯カメラを設置するな ど、安全管理に関する設備は充実しています。日常のサービス、安全については、開 設して期間が短いので事例も少なく、「ヒヤリハット」の記録の分析や安全について、 職員による自主定期点検表の充実などが今後の課題になっています。 Ⅴ 地域との交流・連携 中項目 評価 評価の理由(コメント) 地域住民やボランティアの交流の場の 提供 A 年間計画で、「実習生、ボランティアの受け入れを積極的に行う」ことを方針とし、主 任保育士を受け入れ担当者にしています。現在も学生を実習生として受け入れてい ます。また、地域の親子への「園庭開放」や、食育のための「園芸指導」において、ボ ランティアの協力を得ています。今後の課題として、実習生、ボランティアの受け入れ を円滑に行うために、園の受け入れ方針に伴う安全、衛生、守秘義務などの注意事 項をマニュアルにしておくことが望まれます。 関係機関との相談・連携 A 保育園は川崎福祉事業団が運営する複合施設の中にあります。同じ建物内に児 童館や知的障害者施設もあるため、地域と多様な交流があります。園も独自に地域 の「自治会」「老人会」「子ども会」との交流を行い、良い関係を築いています。また、 近隣の小学校とは散歩、運動会、職業体験などを通じて幅広い交流があります。
Ⅵ 運営上の透明性の確保と継続性 中項目 評価 評価の理由(コメント) 理念や基本方針、中・長期計画の策定 及び職員や利用者への周知 A なのはな保育園は、昨年度に公立保育園から民間に移管した経緯があり、保護者 の不安を十分に受けとめて密接に話し合いの場を設けながら計画や運営を進めてき ました。駅から近く、長時間保育を希望するケースが多い実態を考慮し、家庭支援や 食育など、保護者の意向や子どもの状況に留意しながら年齢ごとの保育計画を作成 しました。 保育計画の内容は年間の保育行事計画など、ほかの情報と合わせて年度初めの 保育説明会で、保護者に説明しました。 1年目(18年度)と2年目(19年度)は開設当初のさまざまな取組があるため、全職 員参加の計画策定が難しく、保育計画は幹部職員が中心に作成して、会議などで全 職員の合意を得る形にしました。開設3年目となる来年度については、振り返りを含 め全職員が保育計画の策定に参加できるように予定しているとのことなので、今後 の取組に期待します。 経営している川崎市社会福祉事業団の基本理念「充実したサービスの提供・地域 に根ざした施設運営・職員の資質能力の向上・法人体制の整備」を掲げた事業団の パンフレットや園の目標「①心も体も健康な子どもを育む、②友だちと一緒に遊べる 子どもを育む、③自分の思いを豊かに表現できる子どもを育む」を明記した「なのは な保育園の概要」をパンフレットにして配布しています。地域住民や関係者へは、各 種イベントで配布し、インターネットのホームページは、パンフレットと同様のことを記 載し公開しています。 情報開示への取り組み A 「園だより」は年間作成計画によって作成し、保育行事、保護者参加行事の予定、 職員、実習生の紹介、園児の誕生日紹介、行事や保育中の写真などを掲載していま す。そのほかに「健康だより」「給食だより」も作成しています。また、園や事業団全体 のホームページや、事業団の発行する情報誌などで、園の情報が公開されていま す。 経営改善への取り組み A 目標管理制度があり、園長による職員の個人面談は年3回行われ、園として運営 の改善を検討するしくみがあります。また、保護者アンケートを行事の後に実施する など保護者の意見を読み取る努力を積極的に行っています。 Ⅶ 職員の資質の向上 中項目 評価 評価の理由(コメント) 職員の資質向上に向けた研修の充実 A 研修は担当者が重点目標を定め、各職員の希望を聞いたうえで研修スケジュール の調整を行っています。研修後は、それぞれ報告書を作成しています。また、外部か ら講師を招いての研修も行っています。 職員の処遇・就業環境への配慮 A 川崎市社会福祉事業団の人事方針、人事考課制度があり、事業団のホームペー ジで保育士の募集を行うなど、人事制度は事業団として運営しています。園としては 園長による職員の面談を実施しています。職員アンケートやグループ会議には、契 約職員も参加しています。 職員の参加によるサービス内容の点 検・評価 A 各担当者会議を実施し、議題は毎回職員が持ちまわりで決定するなど、職員の意 見を取り上げるしくみがあります。
中項目の評価結果 (施設名:なのはな保育園) Ⅷ サービスの実施内容 中項目 評価 評価の理由(コメント) 健康管理・食事 A 安全管理マニュアルの中に健康に関する内容を多く記載し、職員に配布していま す。そこには、衛生対応マニュアル、薬品管理、環境衛生、疾患についてフロー図や 絵を用いてわかりやすく解説してあります。感染症発生時は、玄関や各クラスに病名 と感染者が出たことを掲示し、保護者に周知しています。登園時には担任が、日中は 看護師が健康観察をしています。また、連絡ノートを活用したり、送迎時に保護者と 情報交換をして、子どもの健康状態について把握しています。アレルギーについて は、担任、看護師、栄養士などがケースごとに連携して個別計画に反映させていま す。嘱託医による健康診断は、0~2歳児は月2回、3~5歳児は月1回行い、結果を 連絡帳や「すこやか手帳」に記入して保護者に伝えています。受診が必要なケースが あれば、担任や看護師がメモと口頭で保護者に伝えています。身体測定は毎月実施 し、年2回肥満度のチェックも行い、嘱託医と連携して対策を講じています。 給食は厳重な衛生管理のもとで、提供しています。食器は陶器とメラミン樹脂製を 使用し、0~2歳児についてはスプーンの材質や形状にも注意して使用しています。 公立から民間移管して2年目のため、メニューは基本的に川崎市立園と同じですが、 完全給食なので全園児がご飯を含め適温で食べることができています。また、月2回 バイキングを実施するなど、徐々に園独自のメニューに切りかえる準備をしていま す。延長保育が長い子どもについては、夜の捕食メニューを園独自に工夫していま す。 食事の前は紙芝居やお話をして、落ち着いてから食べるように工夫し、座り方や箸 の持ち方など、食事中や設定保育の中で正しいマナー伝えています。また、栄養士 が教材を用いて食の話をしたり、調理保育を行うなど、食育にも力を入れています。 残食が多いときなどは給食会議で話し合い、調理方法や盛りつけなどを工夫してい ます。体調の悪い子どもについては、お粥やおじやにするなどの配慮をしています。 離乳食については、保護者と密に連携して対応しています。安全に配慮して冷凍母 乳の対応もしています。当番が調理室に人数を報告しに行ったり、調理担当者が食 事の様子を見て回るなど、調理室と子どもたちとのコミュニケーションの工夫をしてい ます。 保育内容 A 園では、子どもが大人とのかかわりの中で安心して過ごせることを人間関係の基盤 として最も大切にしています。 年間、月間の指導計画を踏まえ、週・日指導計画を立て保育を行っていますが、状 況によって変更することもあります。その日の子どもの様子、天候、体調、人数などに 応じて、グループに分かれたり、異年齢で活動したり、臨機応変に対応しています。 また、指導計画に基づいて、年齢に応じた集団遊びを行い、順番やルールを守って 楽しむ体験ができるようにしています。 朝の集まりで季節の歌をうたったり、楽器を用いて音色やリズムを楽しんだり、さま ざまな表現活動を取り入れるようにしています。5歳児は和太鼓に取り組んでおり、 ほかの年齢にも影響を与えています。4歳児は憧れや期待感を持ち、2、3歳児はい ろいろなものを太鼓に見立ててリズム遊びを楽しんでいます。このように、遊びの伝 承、交流を育てていきたいと考えています。 0歳児は担当制をとり、食事、睡眠など基本的に同じ職員がかかわり、信頼関係を 築いていけるように進めています。 睡眠に関しては、午前寝、夕方寝が必要な子どもに関しては個別に対応し、睡眠が 十分に取れる状況を作っています。早く起きてしまった子に対しては、ほかの子の睡 眠の妨げにならぬよう、また目覚めた子も気兼ねなく過ごせるよう廊下などで遊べる 環境を整えています。10分ごとに呼吸チェックを行ってチェック表に記入し、乳幼児 突然死症候群(SIDS)予防に努めています。 週に半分は散歩に出るようにしています。電車の見える所や、区役所内のお気に 入りの場所、公園などにも行っています。体調の優れない子どもに関しては、活動を 分けるなどして配慮しています。 19時からは一時保育室を利用するなど状況に合わせて、特に家庭的な雰囲気で ゆったりとくつろげるようにしています。早番、遅番の関係で担任以外に引き継ぐ場 合には、特に子どもの状況を細かく伝えるようにしています。3~5歳児クラスは基本 的に口頭での引き継ぎですが、今後は書面での引き継ぎも検討することを期待しま す。 多様な子育てニーズへの対応 A 延長保育を含めて、朝7時から20時までを保育時間として対応しています。一時保 育は定員12名で8時30分から18時まで実施しています。休日保育は定員10名で 8時から18時まで実施しています。一時保育はニーズが高く、定員を若干上回る受 け入れをしています。また、異年齢の子どもが合同で生活するため、生活や遊びなど で個別の状況に配慮して、実施しています。延長保育で20時近くまで在園する子ど もには、栄養価を考慮した捕食を提供しています。 休日保育は、ほかの認可保育園の在園児も受け入れています。ただし、子どもが7 日以上連続で保育園にいることのないように、平日を含む保育園利用の予定表を提 出してもらっています。
地域の子育て支援 A 事業計画に子育て支援を盛り込み、園庭開放(週1回)や、屋上のビニールプール の開放のほか、コンサート、豆まき、夏祭りなどの行事への地域の親子の参加を呼 びかけ、ボランティアの協力を得て積極的に実行しています。 開園2年目ということで、まだ育児相談の事例が少ないので、今後は地域の保護者 の相談に幅広く応じられるよう、担当グループの研修や相談記録ファイルの作成と蓄 積が課題となっています。