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事 業 税 の 外 形 標 準 課 税 事 業 税 は 都 道 府 県 が 所 得 ( 利 益 )に 対 して 課 税 します 1. 個 人 事 業 税 業 種 区 分 税 率 ( 標 準 税 率 ) 第 1 種 事 業 ( 物 品 販 売 業 製 造 業 金 銭 貸 付 業 飲 食 店 業 不 動

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Academic year: 2021

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 事業税の外形標準課税

 減資による欠損填補と資本金等の額

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事業税の外形標準課税

事業税は、都道府県が所得(利益)に対して課税します。 1.個人事業税 業種区分 税率(標準税率) ・第 1 種事業(物品販売業、製造業、金銭貸付業、飲食店業、不動産貸付業等) 5% ・第 2 種事業(畜産業、水産業等) 4% ・第 3 種事業(弁護士、弁理士、公認会計士、税理士、司法書士、医師等の自由職業) (あんま、鍼灸、柔道整復、助産師その他の医業等) 5% 3% ※各都道府県は、上記の標準税率の 1.1 倍の範囲内で実際税率を定めることができます。 不動産貸付業で事業税が発生するのは、 ①一戸建住宅は貸付棟数が 10 以上、 ②賃貸マンションは貸付室数が 10 以上 の場合です。住宅用の土地については、貸付面積が 2,000 ㎡以上か貸付件数が 10 件以上の場合です。個人事業 税では、事業主控除額が年間 290 万円あります(地法 72 の 49 の 10)。通常は、所得税の確定申告書を提出してい れば、事業税の申告書の提出があったものとみなされますので、申告書の提出は必要ありません。事業税の納税通 知書が交付されるため、8/31 と 11/30 に納付します。 2.法人事業税 区分 税率(標準税率) ①所得割(課税標準は、各事業年度の課税所得や清算所得) ・年間所得金額 400 万円以下の部分 ・年間所得金額 400 万円超 800 万円以下の部分 ・年間所得金額 800 万円超の部分 改正前 改正後 5.0% 7.3% 9.6% 2.7% 4.0% 5.3% ②付加価値割 (収益配分額=報酬給与額、純支払利子、純支払賃借料) (上記の収益配分額+単年度損益) 0.48% (東京都・大阪府は 0.504%) ③資本割(資本金等の額) 0.2% (東京都・大阪府は 0.21%) ※各都道府県は、上記の標準税率の 1.2 倍の範囲内で実際税率を定めることができます。

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3.事業税の外形標準課税 法人事業税には、平成 16 年度から外形標準課税制度が導入されています(地法 72 条の 2①)。期末資本金また は出資金が 1 億円超の法人は、所得割以外にも資本割や付加価値割が課税されます。所得が赤字でも、資本割や 付加価値割は課税されます。法人事業税の外形標準課税の対象となるかどうかの判定時期は、事業年度終了日時 点での資本金または出資金によります(地法 72 条の 2②)。 事業税の外形標準課税の資本割の計算は、「資本金」ではなく「資本金等の額」に税率を乗じることで計算します (地法 72①二)。資本割の税率は標準税率が 0.2%であり、東京都や大阪府は超過税率のため 0.21%です。資本金 2 億円の会社では、年間 42 万円となります。 事業税の税率比較 対象外法人 対象法人 ・所得割 9.6% 7.2% ・付加価値割 - 0.48% ・資本割(資本金等の額) - 0.2% 上記の通り、課税所得が多額に見込める事業の場合は、外形標準課税を適用した方が有利となります。 4.設例 ①事業年度終了日現在の資本金が 1 億 2 千万円で、当該事業年度中に自己株式 4 千万円を市場取得したため、 資本金等の額は 8 千万円となる場合があります。このように、事業年度終了日現在の「資本金等の額」が 1 億円以 下となった場合でも、事業年度終了日時点での資本金が 1 億円超の場合は、事業税の外形標準課税が適用され ます。 ②事業年度終了日現在の資本金の額は 1 億円だが、資本準備金が 5 千万円あるため資本金等の額は 1 億 5 千万 円となっている場合があります。このように、事業年度終了日現在の「資本金等の額」が 1 億円を超えていても、資本 金が 1 億円以下の場合は外形標準課税法人に該当しません。 5.参考 平成 20 年度税制改正では事業税が減税となり、地方法人特別税が新設されました。 ①所得割(平成 20 年 10 月 1 日以降開始事業年度より) ・年間所得金額 400 万円以下の部分 ・年間所得金額 400 万円超 800 万円以下の部分 ・年間所得金額 800 万円超の部分 標準税率 2.7% 4.0% 5.3%

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減資による欠損填補と資本金等の額

過去の損失計上により欠損金がある場合は、事業の整理・縮小目的や財務体質を健全化するために減資により欠 損填補をすることが出来ます。これにより、将来の利益配当を復活することも出来ます。 1.会社法上の手続き 減資する場合は、原則として、株主総会の特別決議が必要となります(会 447)。ただし、資本金減尐額の全額を欠 損填補に充てる場合は、定時株主総会の普通決議で足ります。臨時株主総会の場合は、特別決議が必要になりま す(会 309②九)。法定準備金を取り崩す方法で欠損填補を行うことは、臨時株主総会の普通決議で可能です(会 448)。商業登記上は、株主総会議事録が必要となります。また、この場合でも公告等の債権者保護手続が必要となり ます(会 449②)。 2.会計処理 資本金 2,500 百万円の会社が 1,000 百万円減資して、繰越利益剰余金△900 百万円を相殺する場合の会計処理 は以下の通りです。 (単位:百万円) 資本金 1,000 その他資本剰余金 1,000 その他資本剰余金 1,000 繰越利益剰余金 1,000 まず、減尐した資本金の額をその他資本剰余金に振り替えます(会 447、会計規 27①一)。具体的には、「その他の 資本剰余金」の「資本金及び資本準備金減尐差益」となります(自己株式会計基準 20、59)。そして、欠損金つまりマ イナスの繰越利益剰余金と相殺します(会 452)。マイナス残高になった利益剰余金を、将来の利益を待たずにその 他資本剰余金で補うのは、資本に生じている毀損を事実として認識するものであり、資本と利益の混同にはあたらな いと考えます。 なお、資本金を原資としてその他資本剰余金を配当する、いわゆる減資払い戻しも可能です(会 447、453)。その 場合は、株主総会の特別決議と債権者保護手続が必要です。 3.税務処理 法人税法上は、減尐した資本金と同額だけ資本金等の額(旧来の資本積立金、資本金以外の資本金等の額)が 増加します(法令 8①十二)。したがって、欠損填補により資本金が減尐しても資本金等の額や利益積立金は増減し ません。よって、会計上の欠損金が資本金と相殺されて貸借対照表から消去されても、税務上の青色欠損金は有効 のままで、将来の課税所得と相殺することが出来ます。会計処理と異なり、税務上は資本と利益の混同は認められて いません。 (単位:百万円)

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なお、有償での減資払い戻しの場合は、税務上は減資資本金等の額を超える部分がみなし配当となります(法 法 24①三)。すなわち、利益積立金を減尐させます。 4.申告調整 利益積立金 1,000 資本金等の額 1,000 ※借方、貸方ともに別表四を経由せずに別表五に計上 5.別表四、五の記載例 <別表四> 処理必要なし <別表五(一)> Ⅰ 利益積立金額の計算に関する明細書 区分 期首利益積立金 期中増減 期末 減少 増加 利益準備金 資本金等の額 △1,000 △1,000 繰越損益金 △900 1,000 100 合計 △900 △900 Ⅱ 資本金等の額の計算に関する明細書 区分 期首資本金等の額 期中増減 期末 減少 増加 資本金 2,500 1,000 1,500 資本準備金 利益積立金 1,000 1,000 差引合計額 2,500 2,500 上記の通り、資本金が減尐するため事業税の外形標準課税の適用除外となる場合もあります。なお、平成 22 年度 税制改正により、欠損填補のために無償減資した場合には、その金額が法人事業税の資本割の課税標準(資本金 等の額)から控除されることになりました(新・地法 72 条の 21①)。資本金 1 億円超の法人の法人事業税においては、 外形標準課税の適用があります。資本金等の額に対して、資本割部分が課税されます(原則 0.2%、東京都 0. 21%)。この資本金等の額について、事業再生等により欠損填補のために無償減資をした場合でも税務上は減尐し ません。会計上の自己資本が尐額でも、資本割の課税標準が多額になる実務上の問題がありました。これまでは附 則の改正で 2 年毎の延長が行われていたのですが、本則で恒久化されました。ただし、住民税均等割の課税標準に

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6.事業再生・再編への影響 持株会社の設立や会社分割などの事業再編に影響する場合があります。例えば分社化の場合で、事業を分割し 資本金1億円以下の子会社を設立すれば、子会社は外形標準課税の適用対象外となるため、分社事業に係る付加 価値割と資本割の事業税負担はなくなります。 なお、会社分割を行った場合は、金銭出資や現物出資の場合と異なり、増加する純資産の 2 分の 1 以上を資本金 に組み入れなければならないという制限がありません(会 445⑤、会計規 37)。このため、増加資本金を 0 円、資本準 備金又はその他資本剰余金に全額を計上することも可能です。これを利用すれば、事業に悪影響を与えない限り、 事業税の外形標準課税の適用を回避できます。

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本レターに掲載している情報は、一般的なガイダンスに限定されています。この文書は、個別具体的ケースに対する会計・税務のア ドバイスをするものではありません。会計上の判断や税法の適用結果は、事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます。 また、解説の前提となる会計規則や税制が変更されている可能性もあります。実際に企画・実行される場合は、当事務所の担当者にご 確認ください。

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