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ホログラフィック投影による非平面リソグラフィ法の研究

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(1)

ホログラフィック投影による非平面リソグラフィ法

の研究

著者

羽根 一博

(2)

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ホログラフィツク投影による非平面リソグラフイ法の研究 7-ヽ.ー 、㌧ ー 岳i中:ヨ -, JO7455059)

言:J雷雲:;'3':親無象葦等監津守竺誓

.準二軍筆勢/ _乎成7毎∼ 9年度科醐究費補助登場撃撃燕隼(D}十、電

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撃野-瀞肇諒闇妻.,Ik.研究表裏報告書

㌣一・tl王JY革7:・jJ

聯平成10年3hB

r_ I5 立研究代表者羽根一席了、: き_ (東北大学大学院工学研究科 機械電子工学専攻 教授) Fr -/貰

(3)

平成7-9年度科学研究費補助金(基盤研究(B) (2)) ∼ 研究成果報告書 はしがき 本報告は平成7 ・ 8 ・ 9年度科学研究費補助金(一般研究(B)、基盤研究(B) (2)) の援助により遂行された研究成果を取りまとめたものである。 1.課題番号  07455059 2.研究課題 ホログラフィツク投影による非平面リソグラフイ法の研究 3.研究組織 平成7年度 研究代表者: 羽根一博 (東北大学工学部機械電子工学科教授) 研究分担者: 高橋ひとみ(東北大学工学部機械電子学科助手) 平成8年度 研究代表者: 羽根一博(東北大学大学院工学研究科機械電子工学専攻教授) 研究分担者: 佐々木実 (東北大学大学院工学研究科機械電子工学専攻助手) .平成9年度 研究代表者: 羽根一博(東北大学大学院工学研究科機械電子工学専攻教授) 研究分担者: 佐々木実 (東北大学大学院工学研究科機械電子工学専攻助手) 4.研究費 平成7年度   2,400 千円 平成8年度   2,8()0 千円 平成9年度    6()0千円 計     5,80O 千円

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5.研究発表

(1)論文誌

1)K.Hane and H.TakallaShi, "Opticaltransferfunction analysis of Lau-type gratillg atom

illterfTerometer,1'Opt.Rev. vol.33, pp.207-2 10 ( 1996). I 2)羽根一博、高橋ひとみ, ‖回折格子原子干渉計の伝達関数による解析.,精密工学会誌, vol.62, no.7, pp.9431947( 1996). 3)羽根一博、奥山賢一、佐々木実, ●●金属粗面回折格子を用いた光エンコーダ●,精密工学 会誌、投稿予定 14)羽根一博、萩原隆志、吉田充伸、佐々木実, "計算機合成フレネルホログラムによる三次 元露光日,精密工学会誌、痩稿予定 (2)口頭発表 I)萩原隆志、吉田充伸、羽根一博r計算機合成フレネルホログラムによる三次元露光法」 optics Japan-97講演予稿集演予稿集pp.12ト122 ( 1997). 2)田辺順也、吉揮朋也、羽根一博「マイクロマシニングによる微細周期透過型自立回折格 optics Japant97講演予稿集演予稿集pp.99-100 (1997). 3)田辺順也、吉滞朋也、佐々木実、稲葉成基、羽根一博「自立微細回折格子を用いた原子 干渉計の設計と製作」電気学会研究会資料、 PS-97-34, 69-73(1997) 4)羽根一博、奥山賢一「金属粗面上-の回折格子パターンのリソグラフイ転写による光エ ンコーダの提案」精密工学会春期大会学術講演会講演予稿集(1998)

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6.研究成果 (6-1)研究の背景と目的 光露光は光の並列性により高いスループットが実現できるため半導体集積回路の露光に 用いられている。また近年半導体微細加工はマイクロマシンの加工にも利用されるように なった。例えばシリコンの片持ちはり構造は、シリコンの異方性エッチングを用いたリソ I グラフイ加工により製作される。これらの微細加工においても光露光が利用されているが、 主に平面に対するプロセスに限られる。一方、非平面で構成された機械部品に対するリソ グラフイ加工の露光においてはレ-ザ描画法や電子線ビームによる描画法が試みられてい るoこれらの方法の問題点は一点一点描画するので多くの時間を必要とすることである. 本研究では非平面形状を持った機械部品に対して一括露光を実現するために、ホログラフ ィを用いた露光法を研究する。露光にホログラフィを用いた例として近接露光の歪みを修 正するもの1㌧光造形に適用したもの2'、多点穴加工のレ-ザ光利用効率を向上させたも の3'などが報告されている.1本研究では最終的には金属でできた機械部品-の位置決めパ ターンの直接露光を目的としている。たとえば格子状の光エンコーダ用パターンを移動ス テージや回転軸上に直接露光する。本研究では非平面-の露光に適した森らの計算機合成 ホログラム4'を用いた。合成ホログラムの計算結果データをスチッパ描画装置-の入力デ ータに変換するシステムを製作し、マスクパターンを製作した。まずはじめに斜平面に対 して比較的大きなパターンの露光を行った。 次に金属表面-のリソグラフイ加工を実現するため以下の具体的目標にて研究をすすめ たo回折格子を用いた光学式エンコーダは、メカトロニクスにおける制御部品として不可 欠な変位センサであり、近年工作機械やロボット等においてより高い精度が必要とされて いる。このため、微細な周期(< 1 f`m)の回折格子を用いて回折光の干渉により信号を得 る干渉型エンコーダや、内挿分割精度を向上するように変調周期の回折格子を用いたエン コーダなど新しい原理のエンコーダが開発され、分解能は既にサブミクロンのオーダに到 達している。一方、精密機械においては、センサ系のオンマシン化の必要性が高くなって きている。この場合、高精度化とは別に、温度変化・振動・空気ゆらぎ等の環境に強い、 信頼性の高いセンサが必要である。光学式エンコーダはレーザ干渉計に比較して温度の変 動の影響を受けにくいことが知られている。しかし、スケールの材質は一般にガラスであ り、主に金属製の機械部晶との熱膨張係数の違いにより、温度変化による非線形歪みが発 生し、計測時における誤差の原因となることが指摘されている。このため、精密な計測は 恒温室内に限られるのが現状である。 本研究では、精密移動ステージの基盤やロボットアーム等、曲面を含む機械部品の金属 粗面上に直接描画した回折格子パターンを用いてエンコーダを構成し、熱膨張による歪み の線形化を図り誤差の較正を容易にすると共に、機構の耐振動性向上・小型化・低価格化 などを達成することを目的としている.本研究では、上仕上げ加工(平均粗さRa-1.6 jim) が施されたアルミ材表面を加工して反射型回折格子を製作した。製作にあたり、様々な形 状の機械部品表面-の適応を考慮し、フォトリソグラフイ技術のうちフォトレジスト塗布 法と露光法を新たに検討した。また、エンコーダ光学系に空間フィルタを使用した二重回 折光学系を用いることにより、粗面によるノイズ成分の除去を図った.-,信号を採放し、鏡 面(Ra-0.008 FL m)上に製作した回折格子による信号との比較により粗面格子U)光エンコ

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-ダ用スケールとしての性能を評価し、更にフ一一リエ解析に上りフィルタリングの有効性 を確認した。 さらに、レ-ザ光を用いるコヒ-レント露光では高いコヒ一一レンスのためノイズ格子状 パターンの露光をインコヒ-レント光により実現するため回折格子映像法を適用すること も考えたo回折格子映像婆に対する理論的解析をおこなったo理論的考察は甲子線に上る 映像を用いた干渉計の研究を通して実施した。 (6-2)計算機ホログラムの設計・製作と露光 (6-2-1)ホログラムの計算 ホログラム作成の方法として森らの計算機合成フレネJレホログラム4'を用いた.,この方法 はZ方向のデータを圧縮するので、計算時間を短縮することができる。光学系を図1に示 す。物体の近傍に垂直な面を考え投影面とする。投影面より距離zoの位置に光軸に垂直 な像面を考える。物榛と像の間に光学素子はなく、像面は物体のフレネル領域に存在する。 計算式は以下の通りに導出される。図1のように置かれた像面において3次元物体g (x〝,z)からの回折波u(xo,yo)は,

T(xo,yo'-糎,y,ヰ芸((X-xo)2 +(y-yo)糎dz (1,

と書ける。ここでk=2 7t/九o周波数領域においてu(xo,yO)のフーリエ変換U(u,V)は、 U(u,V) - ∑GZ(u,V)Pz(u,V)   (2) I と書ける。ここでPz-exp(i 7t九Z(u2+V2))はexp(-ik(X2ty2)/2Z)のフーリエ変換であるo Pz とGzは、各々Z軸に沿ってスライスした平面におけるgの2次元のフーリエ変換である。 従って像面光分布のフーリエ変換はスライスした各々の平面のフーリエ変換像の加算によ って表すことができる。ホログラムの計算時間はスライスした平面の数に比例するため、 Z 軸上の分割数は実際の計算においては制限される。しかし図のように㌘zO+♂ Zとおくと、 固有のZに対してgは唯一に決まる。またそのgに対してexpの項はあらかじめ計算でき る。

u(x o・ yo,価-(X・ y,exp[- ik

2(zo ・ ∂Z(X,y))((X-xo)2・(y-yo)2匝(3)

ここで、 gpoj帆,.'(X,y)はⅩ-y平面-のg(X,y,Z)の投影像であり、 6 ZはX-y平面から物体g (X,y,Z)までの距離である。立体形状の情報は6 Z(X,y)で表現される。物体を投影像として 表現しているので投影像が二重になる凹部分はホログラム化されない∩ 結像できる像の細かさは光の波長と結像光学系の開口数NAによるo軌略値として最大 空間周波数g lllは、 2NA

qm =「「

(4)

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となる。 〇・mとして0.OI JJ nlllを考えると、 ^=325nm(He-Cdレ-ザ)に対してNA-O・()()16 となる. Z0-30cmの場合はホログラムサイズとして0.4mmが最低限必要となるo 〇・ mと して0. 1m・1とすると、 4mm程度のホログラムサイズが必要となる。一方、焦点深度dzは 縦方向に関して開口数NAを用いて、 ゐ=432A望 NA (5) で表されるo dzは1cm角のホログラムに対して61.5 JJ mであるo lclll程度の計算機ホlJ グラムを実現することが理想であるが計算時間がかかるため、実験においてその1部分を 描画により実現した.ホログラムは400 Jj ln X 400 FL m角の領域をIcll.離れて2カ所描 画し、一方向でのNAを増加させて結像特性を評価した. (6_2-2)結像特性のシミーユレーション ホログラムの製作の前に計算機を用いたシミュレーションにより結像等の光学特性を求 めた。計算機で作成した入力像の例を図2に示す。入力像はS z-0と6 Z-5()m.11の面上の 文字である。文字を形成する丸印が発光点を表し、間隔は0・ 1 111111である。これをも とに(1)式を用いてホログラムを計算した。計算によって得られたホログラムパターンは 図3である。さらに図3のホログラムパターンをフレネル積分すると再生像を得ることが できる。フレネル積分による結像シミュレーションの結果を図4に示す。それぞれの像が あるべき面で結像している様子が分かる。 (6-2-3)ホログラムの計算システム ホログラムの製作システムのフローチャートを図5に示す.)まずワークステーション で(1)式に基づいてホログラムの計算を行うo積分の実行は輝点をg.wj・xO.,O'(X,y)=1としexp 項の実数部分を各(xO,y())点について積算した。計算時間は像を構成する点数によるが、 4°tI γ50()点で4-5分であるo まず(1)式により得られた計算結果を2値化するo 2倍化さ れたホログラムパターンを方形パターンを用いて描画するため描画CADにより命令文を 発生する。描画命令文を用いてステッパでホログラムパターンを描画する。ホログラムパ ターンは200×200の正方形セルで構成され、 1セルは2FL m角である。今回は、ホログ ラムの開口数を上げるために、 2ヶ所に200 × 200の正方形セルでホログラムパターンを 描画した。 (6-2-4)ホログラムの製作 ホログラム露光の例として図2に示した段差のある面-の露光用ホログラムと斜平面へ 露光するためのホログラムを製作した。以下では斜平面に対するホログラムについて述べ る。露光パターンは光軸に対して45度傾けた斜平面上のHHANElabHと言う文字である。 図6(a)は物体の入力像である。図6(b)はホログラムパターンの計算結果である。図6(C) はスチッパにより製作したホログラムの拡大図である。

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(6-2-5)ホログラムによる露光実験 製作したホログラムを用いて入射レ-ザビームを成形し露光を行った。露光の光学系は 図7に示す.レジストの露光に適したHe-Cdレーザー(波長325nm、 3mw)を用いた1-・ガ ラス基板にアルミニウムを蒸着により成膜した.その上にポジレジストOFPR-8()() 3Ocp を塗布した。スピンコートによる塗布条件は回転数300()rp1..で回転時間20secで中るoプ リベーク温度は90℃で時間は30minであるo露光・現像後、 Alエッチングを行った・)エ ッチングの結果を図8に示す。斜平面に対して歪みの少ないパターン露光ができているo 中心軸から離れるに従い光量の低下のため露光が十分でない部分が見られる。また段差 (5cm)のある表面-の露光のためのホログラムも製作し、それぞれの面に同時に結像でき ることを確認した。 一・ (6-2-6)まとめ 計算機合成フレネルホロ■グラムによる三次元露光法を開発するために、ホログラムの製作 システムを製作した。ワークステーションにより計算した結果をステッパ用命令文に変換 し、マスクの露光データを作成できる。ホログラムはスチッパによりエマルジョンマスク に露光することで製作した。製作したホログラムを用いてレジスト表面-露光を行った。 レジストを現像後、アルミ膜のエッチングを行いパターンの転写を確認できた。今後、ホ ログラムの描画領域の拡大が必要であるが、本研究によりスチッパを用いた計算機合成ホ ログラム発生システムが実現できた。リソグラフイ加工は東北大学ベンチャービジネスラ ボラトリで行った。 (6.3)金属粗面回折格子の製作と光エンコーダ-の応用 (6-3-1)租面のリソグラフイ 粗面表面の凹凸はランダムであると仮定してその変化(分散)の大きさは光の波長に比較 して大きいとする.粗面の位置を表面より離れた面(zw)よりZの負の方向に測定した距離 をzl(Ⅹ)とする(図9(a))o次に表面にフォトレジストを塗布し、パターニング後エッチン グする.エッチング量は時間のみに依存するとし、そのエッチング畳をdoとする。こLf) とき溶液エッチングの場合ほ等方性エッチングであるが、本研究ではエッチング深さが格 子周期に比較して小さいので、エッチング深さは場所によらず一定と仮定するoエッチン グ深さd(X)は図9 (b)に示すよう与えられる。 d(X)-(30 tx<-I:Pl蒜<ぎ(n-0,1,2,・・・) (6, 2 Eがマスクの格子の遮蔽部分の幅、 pl2 Eが格子の透過部分の幅を表す。エッチング深 さd(X)をフーリエ級数により表現すると 00 d(X) - -d。 ∑ chCOS2汀k芸 (7, k=-oo ckはフーリエ係数である。従ってエッチング後の表面形状は図9(C)に示すようにランダ ムな表面形状が断続的に切れた状態である。格子の形成された粗面はレ-ザ光が反射する

(9)

とき反射型の位相格子として機能する。位相格子の位相∂は

∂=

4打(I, + a(I))

(8)

で与えられる。従って回折格子の透過率は振幅を1とすると

eie = e呼(zr+a(I)) - e呼zre呼d(才)  (())

で表される.回折光振幅E(f)(ここでfは空間周波数)はフラウンホ-フア回折において、 格子透過率分布のフーリエ変換により与えられる,. E(!)-Ftei苧-`缶'eifd's') (.o, ェッチング量d(X)による回折は格子が周期的であるので、特定方向の回折波を発生し、 その強度は櫛形関数のフーリエ係数の2乗により与えられる。一方、ランダムな形状21(X) による回折はZ,(X)が波長に対して大きくかつランダムであるとすると周波数領域では一 様の回折光強度分布を与える。従って粗面に形成した位相型回折格子は、一様ノイズと鏡 面に形成した位相格子による回折パターンとの重ね合わせになる。ノイズを取り除くため には、フーリエ変換された周波数領域において± 1次光を通すように狭いスリットを用い てフィルタリングすればよいことがわかる。従って、本研究におけるセンサ検出系には、 レンズのフーリエ変換を用いた空間周波数フィルタリング機構を用いた。 (61312)エンコーダ光学系 本研究で提案するエンコーダの光学系を図1 0に示す。光学系には光情報処理に用いられ る フーリエ変換を用いた二重回折光学系を用いた。粗面回折格子に上り反射された回折光は レンズの焦点距離fだけ離れた位置に置かれたレンズ1によりフーリエ変換される。レン ズ1の後焦点に回折格子の± 1次光のみを透過させる2つの穴が開いた空間フィルタを置 く。このフィルタによりノイズとなる粗面からの散乱光を取り除き、変位信号に関する± 1 次回折渡を通過させる。通過した± l次回折波は焦点距離fだけ離れた位置に置かれたレ ンズ2により再びフーリエ変換される。レンズ2より距離rだけ離れた位置には2光波の 干渉により空間に干渉縞が発生している。この干渉縞の周期は、粗面に露光した剛斤格子 パターンの周期の半分である。この空間格子に同じ周期の透過型格子(インデックススケ ール)を重ねモアレ光を格子の直後に置いた光検出暑削こより検出する。粗面回折格子が光 軸に垂直にA x移動すると、回折波の位相は± 1次回折光に対してそれぞれ± 2 7t△ X/p 移動する。これに伴いインデックス上の空間格子が移動する。空間フィルタのスリット幅 に比例してノイズ成分が増加するので、 ± 1次光の拡がりよりスリット幅を大きくするこ とは、信号雑音比を低下させる。 (6-3-3)回折格子の製作

(10)

フォトリソグラフイ技術を用いた回折格子の製作は、高精度かつ短時間であるため大量生 産に適しているが、一般に機械部晶は大きな体積や重量を持ち、形状も複雑であるため、 半導体プロセス等に用いられる通常のフォトリソグラフイ技術の適用は難しい。これを考 慮し本研究ではフォトレジスト塗布法とレジストパターン製作法を工夫し、機械部品表面 -のリソグラフイ加工を可能8/=した。リソグラフイ技術における高分解能の確保にはレジ ∼ ストの薄く均一な塗布が重要である。このため、塗布法としてはスピナー法が多く用いら れるが、体積や重量を持ち複雑な形状を持つ一般の機械部品に対しては、この方法は適用 が難しい.本論文では、レジスト塗布に二通りの方法を試みた√.節-L7)方法はPEPR2400 (シプレイ株式会社製)レジストの使用である。これは、溶液中における導電性被塗物-〟 通電により製膜が可能なものであり、曲面やエッジの部分においても均一な厚さの被膜が 形成されるという特性を持つ。電着装置の概略を図1 1に示す。被塗物を陽極、適当な金 一・属板を陰極とし、これらをレジスト溶液中に浸す。電極間に直流電圧(150 ∼ 250V)を印 加すると、瞬時に約50品A/cm3のピーク電流が発生した後、抵抗値は次第に増加し数十秒 で無限大となる。この間、感光性樹脂酸塩電解質が電気泳動効果により陽極側に移動し、 陽極に付着して直径10 - 20 〟 mの粒子状の非水溶性樹脂酸となり、粒子の集合である レジスト被膜を形成する。粒子による凹凸は後のべ-キング工程で平滑化され、以降は一 般のポジ型レジストと同様に扱える。なお、被塗物の材質により成膜状況に差異が生じる ことが確認された。 第二の方法は、超微粒子化したレジストの噴霧による成膜法である。これに用いた薄膜 コーティング装置(ノードソン社製)は、スプレーにより発生させた微粒子を試料に吹き付 けながら、試料を載せたステージを移動することにより全体に成膜するもので、通常のポ ジレジスト(OFPR800, 30cp,東京応化)を使用しての成膜が可能であった。試料の移動方 法の工夫により曲面等の非平面-の均一な成膜が可能である。 露光・現像によるレジストパターン製作の段階でも、表面が曲面である機械部品に対し て、マスクの密着露光法や通常の投影露光法が使用不可能な場合が想定される.-,そこで本 論文では、周期80 JJ l一1の格子パタ-ンの密着露光の他に、ユキシマレーザ光照射による 非接触露光も試みた。加工装置の概略を図1 2に示す。出射されたパルスレ-ザ光(波長 九-248 nm)は、周期p-160曲面-のパターン製作も原理的に可能である.電着 レジストと密着露光法で製作したパターンを図1 3(a)に、微粒子噴霧成膜法とユキシマ レーザ露光で製作したパターンを図1 3(b)に示す。レジストによる格子パターンを現像 後、これをマスクとして表面にウェットエッチング(H3PO4:HNOJ:CH3COOH:H20-2:1:1:6、 40 ℃、 10分)を施し、最後にレジストを剥離し完成とした。.完成した粗面回折格子表両の形 状を図1 4に示す.エッチングにより基板表面に段差による位相格子のバク-ンが形成さ れている。エッチング深さは2.4FL mである。 (6-3-4)エンコーダ実験装置 図1 0に示した光学系を用い、信号採取の実験を行った。 2つのレンズは焦点距離 f=50mmのものを使用した.光源であるHe-Neレ-ザ(波長632.8nl11,ビーム径0.5111111)から 出た光を、製作した周期p-80 FL mの粗面回折格子(第1格子)に斜め上方から入射し反射 ・回折させる。レンズ1の後焦点において回折光は空間周波数スペクトルに変換される.・・

(11)

この位置に変位信号成分である± 1次光のみを透過させる空間フィルタを配置した。フィ ル一夕は2本のスリット状の孔を有した不透明パターンを描いたガラス基板であり、 2つの 孔の中心線の間隔すなわち焦点位置における± 1次光の間隔は791 Jj m、孔の大きさは幅 150〃 m、長さ10mmである。透過した± 1次光束はレンズ2の後焦点において互いに重 なり合い周期40 FL mの干渉姉を成すoこの干渉縞は粗面格子の光学系に対する甲対変位 と同距離だけ移動する.この位置には周期4O FL mの透過型回折格子(第2格子)を配置し てあり、この格子を透過した光だけが直後に配置されたフォトダイオード-入る(.フォト ダイオードで得られた光電流はアンプにて電圧増幅され、 A/D変換器にてデジタルデータ に変換され、パーソナルコンピュータ-転送され、フーリエ解析等の処理が行われる.粗 面格子は、光源を含む光学系に対し、移動ステージにより相対的に移動できる。移動ステ ージはステッビングモータを使用した2軸ステージ(spc-2N,H、シグマ光機製)であり、パ ー・ルスコントローラ(PSXY_100、日本レ-ザ電子製)により制御される。パルス1個あたり のステージ移動距離はIt /I mである。また、ステージを光軸方向にも移動させ、格子位 置の変動の信号強度-の影響を調べた。 (6-3-5)回折格子の光学特性 格子表面にHe-Neレ-ザ光を照射して得られた回折光の強度プl=}ファイルを図1 5に示 すo O次回折光のピーク強度は鏡面格子による回折光の51 ''/oであった.これは粗面での

散乱の影響と考えられる。変位信号成分である± 1次回折光は強度低下が少なく、エンコ ーダ信号を得るのに十分な強度を有している。強度低下分は回折光全体にわたりスペック ル状のランダムノイズとして重ね合わされていると考えられる。 (6-3-6)エンコーダ信号 図1 0の構成において、ステージを一定速度(10 〟 111/S)で移動させ、信号波形を採取し、 同時に発生パルス数から基準位置データを算出した(.粗面格子と鏡面格子による信弓-の比 較を図1 6に示す。粗面格子の信号波形は鏡面格子と同様ほぼ理想的な正弦波信号(周期 40JJ m)であった。信号のコントラストは24%であったo 空間フィルタを使用しない場合と使用した場合のそれぞれに対し、信号波形より直流成 分を除きフーリエ変換により求めた空間周波数成分を図1 7に示す。フィルタリング前は 粗面によるノイズ成分が各空間周波数に一様に存在する。また、光エンコーダに特有の3 次、 5次等のピークが存在している。フィルタリングによりこれらの高次成分がほぼ完全 に除去された。この光学系により粗面格子の場合でも信号の内挿誤差が無くなり高精度の 変位測定が可能となることが確認できた。 第1格子の光軸方向変位Zをパラメータとした信号波形の実測値を図1 8に示す。.コ ントラスト最大の位置をZ-0とすると、 Zの増加または減少に伴い、光軸の移動による 信号強度低下と共にコントラストの低下が見られた。これはZの変動による第2格子部 での焦点位置の移動に起因すると考えられ、一般の光エンコーダと同様の性質である。 図1 8の信号波形のフーリエ解析の結果を図1 9に示す。格子間隙の変動に伴い発生す る高次歪み成分の増加が低く抑えられることは± 1次光の干渉光のみを用いるエンコーダ に特有の性質であり、格子間隙の変化に関しては安定度が高いことが確認された。

(12)

(6⊥3-7)まとめ 一般機械部品-の対応を考慮して、フォトリソグラフイ技術のうちレジスト塗布法と露 光法を改良し、金属粗面上に反射型回折格子を製作した。この金属粗面格子を用いて光学 式エンコーダを構成し、信号盈測定した.二重回折光学系における空間周波数フ了ルタリ ングにより、信号中の高周波成分を除去し、鏡面回折格子と同様のほぼ理想的な正弦波信 号を得た。これにより粗面格子が光エンコーダ用スケールとして高精度計測に耐えること を確認した。今後,各種条件下において従来の光エンコーダと性能を比較し、このエンコ ーダの有効性を具体的に示したい。また、本論文の格子製作プロセスをさらに改良し、曲 面等-の対応を図りたい。 - (6-4)参考文献

1) F. Clube, S. Gray, D. Struchell, J・ CI Tisserand, S・ Malfoy, Y・Darbellay :holographic

microlithography, Opt.Ellg.34 ( 1995 ) 2724

2)服部、竹尾、八木、内田:ホログラムの実像再生を利用した光造形,レ-ザ研究24(1996)

486

3)山本、笹川、井上、田中‥ ホログラフィツク光学素子によるユキシマレーザ用高効率 一括多点加工技術の開発,第43回応用物理予稿集(1996)995

4) K. Mori, R. Takane, R. Sato : Computer-gellerated Fresnel hologram for dlree dimcltSional

object, SPIE,2778 ( 1996) 573

5)奥村 仁,八木康史,谷内田正彦:大局視と局所視の統合による移動ロボットのための

(13)

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(17)
(18)

X[mm]

図6(a)入力像

(19)

犠牲tVCO塵肺迎8匹

腐闘闇済甜蘭鼎済

喋朴米co米機卜囲

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(21)
(22)

PEPR-2400 photol℃Sist   (Cathode) 図1 1電着によるレジストの成膜方法 DC power supply (150- 250V) Phase mask (P=160FL m) Sample KrFexcimerlaser →ー 白リ (^=248nm) P2/2^ 図1 2エキシマレーザによる格子パターンの生成

(23)

図1 3(a)電着レジストと密着露光により製作したレジストパターン

(24)

(tLZur) 峯巣恒基e小波(q) 中延足長孤軍態C4TりL14人かLtHCO値脈嘩胡(12)寸t匝 St.0

LuTTo8

l 千

(25)

∽       ▼_ ▼ (.∩■∀) ^1!SualuJ XXOi 009 00寸 (+n'V)uO. rl. rSOd 樟余地麿米塩回g t囲

(26)

6     5 0.   0. (.⊃.V)卓sualuJ 20     40     60     80 Relative displacement ( FL m) 図1 6変位に対するエンコーダ信号 1   8   6   4   2 0000 (.n'vYgSuGIlu[ 0   1    2    3    4    5    tS Spatial frequency (1 /40 Il m) 図1 7エンコーダ信号のフーリエ変換後の波形 M irrd・-s urface grating Rough-surface gratlng

(27)

5        4 Ⅵ.▲     Ⅵ】 (+n'V)卓suβuf 5 0. (.⊃.V)QSuolur 0       20      40      60      80 Relative displacement ( FL m) 図1 8間隙変化に対するエンコーダ信号の変化 0   1   2    3    4    5    6    7 Spatial kequency (1/40FL m) 図1 9エンコーダ信号のフーリエ変換後の波形

(28)

TOUR : Tohoku University Repository コメント・シート 本報告書収録の学術雑誌等発表論文は本ファイルに登録しておりません。なお、このうち東北大学 在籍の研究者の論文で、かつ、出版社等から著作権の許諾が得られた論文は、個別にTOUR に登録 しております。 TOUR http://ir.library.tohoku.ac.jp/

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