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シラスゼオライトの合成とその利用(第2報) : シラスを原料とするフオージャサイト型ゼオライトの合成とその触媒作用

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(1)

シラスゼオライトの合成とその利用(第2報) : シ

ラスを原料とするフオージャサイト型ゼオライトの

合成とその触媒作用

著者

植村 寿子, 染川 賢一, 隈元 実忠

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

22

ページ

157-166

別言語のタイトル

SYNTHESES OF SHIRASU-ZEOLITES AND THEIR

UTILIZATIONS (Report 2) : Syntheses of

Faujasite Type Zeolites from SHIRASU and Their

Catalyses

(2)

シラスゼオライトの合成とその利用(第2報) : シ

ラスを原料とするフオージャサイト型ゼオライトの

合成とその触媒作用

著者

植村 寿子, 染川 賢一, 隈元 実忠

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

22

ページ

157-166

別言語のタイトル

SYNTHESES OF SHIRASU-ZEOLITES AND THEIR

UTILIZATIONS (Report 2) : Syntheses of

Faujasite Type Zeolites from SHIRASU and Their

Catalyses

(3)

表 1 シ ラ ス お よ び X 型 , Y 型 の 化 学 組 成

植 村 寿 子 ・ 染 川 賢 一 ・ 隈 元 実 忠

(受理昭和55年3月31日) SYNTHESESOFSHIRASU−ZEOIⅢTESANDnHEIR UTILIZATIoNS(Report2)

Synthe8egofFaujasiteTypeZeolitesfromSHIRASU

andTheirCatalyseg HisakoUEMuRA,KenichiSoMEKAwAandSanetadaKuMAMoTo

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TheNa+ionoftheXandYtypezeoliteswereexchangedtoH+andCa2+ions,andthelatter

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pyrolysesOfcumene,ethanolando-xylene. ような背景からX型,Y型の合成に関して特許関係で は区別されていても,結晶学的なゼオライト合成関係 の研究においては一諸にしてフォージャサイト型ゼオ ライトとして取扱われている. シラスを原料とするフォージャサイト型ゼオライト の合成に関しては吉田等2)3)や伊藤等4>の研究があるが いずれも特にシリカに富んだゼオライトの生成条件に ついては研究がなされていない.著者等は前報5)でま ずシラスをアルカリ熔融し,常圧下,100°C以下での 水熱処理を行ない,A,Pおよびフォージャサイト型 ゼオライトを単一相として合成できることを報告した. この際のフォージャサイト型はX型生成が大部分で, それは苛性ソーダと水だけで高純度で得られた. 本研究においてはまずフォージャサイト型ゼオライ トのX型とY型の識別を赤外線吸収(IR)スペクトル で行なう分析法を案出し,次いでシラスからのY型ゼ オライトの合成条件を検討し,さらにその耐熱性をX 型と比較検討した.またこれらのシラスゼオライトの うち,無添加で合成したX型と塩酸および塩化ナトリ 1 . 諸 言 フォージャサイト型ゼオライトとして知られるX型 およびY型ゼオライトは触媒能,イオン交換能や特殊 的な吸着作用を有し石油化学工業を始めとして,各方 面で利用されている.X型とY型ゼオライトは結晶構 造は全く同形で,SiO2/Al203のモル比組成では表1 に示した如く後者が大きいという関係にある.性質と してはY型ゼオライトはX型よりも湿気の存在下や高 温度において著しく安定であるので利用する上で有利 である.なおY型という呼称はユニオンカーバイト社 が商業上に使用するため案出したものである').この 2.6×10 z 0.5∼0.3 0.3∼0.2 6∼7 7∼9

シラスゼオライトの合成とその利用(第2報)

シラスを原料とするフオージャサイト型ゼオライト

の合成とその触媒作用

SiO2/Al20slNa20/SiO21H20/Na20 ス型型 一フーー シXY 9.3 2∼3 3∼6

(4)

158 鹿児島大学工学部研究報告第22号(1980) シ ラ ス

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ー 熟 成 一 一 一 一 結 晶 化 一 ろ 化 → 水 洗 一 乾 爆 (室温.16∼72時間)(85又は100°C,24∼72時間)(pH】0)(100∼110.C)

糾…w蕊蜜良鰯欝駕二

段 ソ ー ダ Iま操作の煩雑な化学分析によらずウ測 定の容易なIRスペクトルを用いて両 》乾爆 (,00 ,10°C)者を識別することを試承た・ゼオライ ト 骨 格 の 、 ス ペ ク ト ル に 関 し て は Milkey‘)やFlanigen7)等の詳細な研 究があり,それによると1000cm−1附近にT(Si,Al) −0逆対称伸縮振動(ソ。9)があらわれる.この振動は 特にSi/Al比により最も影響を受けやすく,表2に 示したようにSiが多くなると,即ちY型組成になる と直線的に高波数側へシフトする.この特徴的な吸収 帯をX,Y型の識別に応用するものである.図2に原 料シラスと標準品のXおよびY型ゼオライトのIRス ペクトルを示した.985cm−1がX型,1015cm−1がY 型の特性吸収と判断される. A , 図 l Y 型 シ ラ ス ゼ オ ラ イ ト の 合 成 過 程 ウムの添加によって合成したY型についてクメン分解 やエチルアルコールの脱水反応,0−キシレンの不均化 反応を行なって触媒能をしらべた. 2 . 実 験 2.1.シラスゼオライトの合成方法 シリカ,アルミナ源として使用したシラスは前報6〕 と同じく鹿児島県古江産シラスを使用し,同じ処理を している.合成方法は図1に示した.シラスを400.C でアルカリ熔融して活性化した後,組成調製を行った がその際に一定量の濃厚な'2規定塩酸または塩化ナト リウムを添加する.これらの混合物は室温で16∼72時 間撹伴して充分に熟成させた。結晶化は85.Cまたは 100.Cの油浴中で行ない,その時間は24∼72時間の変 化をさせた.後処理は前報6)と同じである. なおゼオライトの生成率(%)は下記した標準品に 対する生成物の最強X線回折線(6.2.26)の相対強度 比を百分率で表現した.測定はx線ディフラクトメー タ(ToshibaGA2)で行なった.標準品として使用し たX型とY型ゼオライトは次のものである. X型:MolecularSievesl3XNobinderPowder0.5 ∼印(U、C、C、製) Y型:MolecularSievesYtypeSK-40(U・CC・製) 2.2.X型とY型ゼオライトのIRスペクトルに よる職別 X型とY型ゼオライトの識別は両者の化学組成,吸 1015 ヨ01 5of 4 0 3 o 2 o I 6 1 0 4 : < 1 0 2 (『、‐’) 図2シラスおよび標準X型,Y型ゼオライトの赤外線 吸収スペクトル A : シ ラ ス B : 標 準 の X 型 C : 標 準 の Y 型 表2ゼオライト類の赤外線吸収スペクトルとSiO2/Al303モル比との関係 】ロ/Alロ【 】hIIUgR 。 ロ ロ 皿 訂 g U W S h 6 6 月 、 別ID、 凸ⅡⅡ n W S n 9 9 5 ∼ 1 0 0 0 s D g 6 V W S h 9 8 6 s n W b h q m

(5)

植村・染川・隈元:シラスゼオライトの合成とその利用 159 本研究においてはまずX線回折図でフォージャサイ ト型が単一相で生成していることを確認したサンプル について,IR測定を行ない,ZーOのy“が1000cm-’ 以上にあるものをシリカに富んだY型,それ以下をX 型と識別,判断した. 2.3.NaXおよびNaY型ゼオライトのイオン交 換 2.3.1.Hヨ【およびH−Y型:ゼオライト19当 りに0.2規定塩化アンモニウム溶液40,Jを加え, 25分間撹伴する.これを遠心分離にて上澄液を除き, 再び塩化アンモニウム溶液を加える.この操作を7回 繰り返すことによりNa+は90∼100%NHオに交換で きた8)・つぎにこのNH4−XおよびY型を400∼450.C で3時間焼成してそれぞれH−X,H−Y型とした. 2.3.2.Ca−XおよびCa−Y型:ゼオライト19当 り0.19規定塩化カルシウム溶液を加え,室温で12時間 放置後上澄液を分離し,再び塩化カルシウム溶液を加 えて同様の操作を6回繰り返してNa+と交換させ, Ca-X,Ca−Y型とした. これらの交換率はNa+,Ca2+は珪酸塩分析法によ り分解後炎光分析を行ない,またNH4+はケルダー ル蒸留により測定して求めた. 2.4.酸性度の測定 触媒の活性化はゼオライトを550.C'2時間焼成し, メノウ乳鉢で微粉細後内径20mmのパイレックス管 に入れ電気炉の温度を徐々に450°Cまであげ,大部 分の水分を蒸発させてから真空ポンプで脱気する. 450。C’2∼4mmHgで2時間保ち,乾燥窒素カスを導 入して常圧,常温にもどす.この試料を全酸量および ルイス酸量の測定に使用した. 酸量の測定法は本研究では服部の方法9)に従った. 2.5.クメン分解 反応装置は図3に示した.ゼオライト1.009を試 料管に入れセットする.550.Cで2時間活性化後 450°Cに下げ,クメン2.5mノ(2.169)を約65“/min, キャリアガス(N2)を約10m//minの流速で注入し, ドライアイストラップで生成物を捕取した.生成物の 分析にはガスクロマトグラフを使用した. 2.6.脱水反応および不均化反応 これらの反応は柳本ガスクロマトグラフG-80型の F F 図 3 ク メ ン 分 解 反 応 装 置 A:窒素ボンベ F:ドライアイストラップ B : 試 料 注 入 口 G : 流 量 計 C:ステンレス反応容器H:リポンヒーター D : 管 状 電 気 炉 I : ゼ オ ラ イ ト E:パイレックス管 試料注入口に熱分解装置を取りつけて反応炉として使 用するパルス法で行った.活性化したゼオライト130 mgを充填した内径6.4mmの石英反応管を炉にセッ トする.ゼオライトは反応開始前に各々,脱水反応の 場合は310.C,不均化反応では500。Cで2時間活性 化させた。反応温度は脱水反応は270.C,不均化反応 は500,550.C,また分析はFID検出器,充填剤は PEG・6000,カラム温度80∼130.Cの条件で行った. 3.結果および考察 原料シラスのSiO2とAl203の組成モル比は表1に 示した如くX型よりもむしろY型に近いこのように シラスは生成物よりもシリカに富む反応性の高い原料 であるからSiO2分を添加しなくてもアルカリ分だけ の添加でY型ゼオライトの合成が可能であると予想さ れた.しかしシラスとアルカリだけではSiの結晶へ の取込承が少なくY型はほとんど生成しなかった.他 方宮田等'0)は天然ゼオライトを原料としてフォージャ サイト型ゼオライトを合成する場合に水酸化ナトリウ ムー塩化ナトリウム溶液が結晶化に有効であったと報 告している.本研究ではSiO2の反応性を高め,Siの 結晶への取り込承をよくする方法として次の2つの方 法を検討した.1つはシラスのアルカリ熔融時に過剰

(6)

160 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 2 号 ( 1 9 8 0 ) 型型 XY ●●●● XY のアルカリを使用して組成調製時に12規定塩酸を加えサイトが生成した.これは前報に示したX型領域(0.5 て中和し,結果として生成する塩はそのまふ結晶化に∼1.5)とくらべると低く,狭い範囲である.特許皿)で 使用する方法,他は熔融後直接塩化ナトリウムを加えは塩酸を用いた2段階処理でY型を合成している.原 る 方 法 で あ る . 料 は 反 応 性 カ オ リ ン で 第 一 段 階 は 4 つ の 領 域 が 示 さ れ , 0.5,0.6,0.75,1.4といずれも高い次の第二段階 3.i・塩酸の添加効果 ではアルカリ金属塩等を加え再調製を行なって結晶化 まずSiO2とAl303源はシラスから利用する条件にさせているが,その場合も0.5∼1.4の領域である. ついて検討した(SiO2/Al203:9.3).実験結果を表3また特許')では珪酸ソーダ,コロイド珪酸塩の水性ゾ に 示 し た . ル , シ リ カ ゾ ル と ア ル ミ ン 酸 ナ ト リ ウ ム , ア ル ミ ナ 水 結晶化温度100°Cの場合:無添加でチャバサイト和物,水性アルミナゾル等からY型を合成し,その条 やp型ゼオライトが生成する領域において,塩酸を件は本研究結果とほぼ等しい領域(SiO2/Al208=4∼8, 添加すると広範囲でフォージャサイト型,特にY型がNa20/SiO2=0.3∼0.9,H20/NazO=20∼40)である. 単一相として生成した.またNa20/SiO2モル比はところでゼオライトの合成においては原料が異なると 0.3∼0.6附近に生成領域が存在し,表記しなかったが 反応性が異なるため,出発混合物の組成比は一般に異 それをはずれたら無添加と同様な傾向でP型やチャバ なることが多い前報‘)はその例である.しかしこの 表 3 シ ラ ス か ら の ゼ オ ラ イ ト 合 成 に 対 す る 塩 酸 の 添 加 効 果 そ の 1 (結晶化温度:100.C,SiO2/Al203=9.3一定) C : チ ャ バ サ イ ト P:P型

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1 1 111 IR シg8Si,Al−O (cm-1) 組 成 比 生成ゼオライト (%) 結 晶 化 時 間 (hr) HCl添加 C,P,X*20 P , X 2 0 P,C C,P P Ana,P C,P C,P C,P C,P C,P H , X 3 0 C,P P , X 3 0 Na20/SiO21H20/Na201NaCl/Al208

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如如卯別別偲偲娼如如如如記

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YY 161 1000 1002 70 60 表4シラスからのゼオライト合成に対する塩酸の添加効果その2 (結晶化温度:100°C) 8844 7.2 15.0 NzRm【 a。○ノS1【 】画/Al。【 990 植村・染川・隈元:シラスゼオライトの合成とその利用 XPP Q C 8,c 31 31 10.0 12.0 0.7 0.8

531975

111

雪今へⅣ雨○画一ミざあ 0 . 3 0 . 5 0 . 7 0 . 9 Na20/SiO2モル比 図4塩酸添加によって得られたX型およびY型 ゼオライトのSiO2/Al208とNa80/SiO2 モル比の相関関係 ○:Y型………●:X型:………100.C △:Y型………85.C *SiO2/Al203>9.3:シリカ源としてNa2SiO3・9H20を追加 〃<9.3:アルミナ源としてNaAlO2を追加 場合は等しいので塩酸を添加し熟成させることによっ て珪酸ソーダ等の低分子からと同じ状態のゾルかケル が形成するのかも知れない 塩酸の添加量と生成物の関係は添加量が増加するに 従って若干生成物のX線回折強度が増加する傾向が承 られた.しかしSiの結晶へのとり込承量と塩酸添加 量との関係についてはIRデータから相関性は得られ なかった. つぎにSiO2/Al203比が9.3以外における塩酸添加 効果を表4に示した.SiO2/Al203モル比の広い範囲 でY型が生成している.ただしそれが5から12へと大 きくなるにつれてY型の生成領域はNa20/SiO2モル 比が0.5から0.8へと幾分大きい方向へシフトする (図4). 結晶化温度85.Cの場合:結晶化温度を下げて結晶 化速度を遅らせることによる効果を検討した.結果を 表5に示したが,Na20/SiO2モル比が0.3の狭い範 囲での承Y型が単一相として得られた.0.5以上では P型ゼオライトが混入してくる.また温度を下げた効 果としてIRのソ、szLOは100.Cのそれに比較して 高波数側に移り,Siのとり込承がよく,シリカに富 んだY型を形成していると思われる.なお生成量は 6∼99と原料シラス209の1/3∼1/2と少かつた.こ れは原料シラスのSiO2/Al203が9.3とフォージャサ イトの組成比の2∼3倍もあるので過剰のSiO惑分が 液相に移動したことによると思われる. シラスからのフォージャサイト型ゼオライトの生成

機構に関して吉田等のは溶解過程を経ない固相反応機

構を,一方P,型ゼオライトは溶解過程を経て液相反応 で生成すると述べている.したがって結晶化直前の固 相,液相の状態が重要であることになる・本研究では 塩酸添加によりシラスからフォージャサイト型が優先 的に生成したが,これは第一にアルカリ熔融されたシ ラスの表面に直接濃厚な酸が接触し,アルカリ濃度を 下げて表面に弱アルカリ性で安定なシリカゾル相をあ るいは部分的にはさらにアルカリ度が落ちてケル相を も形成し,シラスの液相への溶解を妨げ,P,型ゼオ ライトの形成をおさえる方向に系が進んだためと推論 60 ① C 型型娼 000444 504 ●●● 010 7.0 12.0 15.0

(8)

567 ●●● 000 162 700544 表5シラスからのゼオライト合成に対する塩酸の添加効果その3 (結晶化温度:85°C,SiOa/A1808:9.3一定) 511 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 2 号 ( 1 9 8 0 ) 222 777 a.【】/烏ロ【 】ノNn.【

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1015 される.第二に吉田等が400.C焼成時にも生成して いると報告しているヒドロキシソーダライトは本研究 でも400.cでのアルカリ熔融後に微量ながら部分的 に認められた.しかし塩酸添加の段階で破壊されて無 定形化し,フォージャサイト型の形成に参加したと推 察される.第三に塩酸添加により生成する塩化ナトリ ウムの複雑な結晶化促進効果も原因していると考えら れる. 0.30.50.70.91.O Na20/SiO2モル比 図 5 X 型 お よ び Y 型 の 生 成 に 及 ぼ す ア ル カ リ 量 お よ び添加物(塩酸と塩化ナトリウム)量の効果 ▲:X型………△:Y型・…..…85.C ●:X型・…..…○:Y型………100.C △ L 』 F:フォージャサイト型(XまたはY型) 0.7 と ユ △ FPP ,,, PXF 000355 11 10 993

△△△

0.5 0.9 は述べているが,本研究ではむしろアルカリ量の影響 が大きく,それが多すぎるとよくない図5はこれま での結果を塩酸と塩化ナトリウムに分けてアルカリ量 (Na20/SiO2)と添加量(NaCl/Al203)との関係でま とめて比較したものである. HCl添加 。 ●

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1111

1 雪今へⅣ”○函一ぐへ己飼z 3.2.塩化ナトリウムの添加効果 フォージャサイト型ゼオライトの合成に関して塩化 ナトリウム等の塩を使用して成功した例はいくつか報 告されている'の'2)'3).古くは須藤等'3)が火山ガラスを NaOH溶液とNaCl溶液で処理してX型類似物を合 成している.いずれも合成方法や出発原料が本研究と 異なるが,塩の添加により,結晶化時間が短縮された り,生成領域が広くなる等の効果が認められると報告 されている.先に塩酸添加で良い結果が得られ,特に 85.Cでの反応でシリカに富んだY型が生成したと推 察されたので,同条件において塩酸の代わりに塩化ナ トリウムを用いて添加効果をしらべ,結果を表6に示 した.なおSiO2/Al203モル比は9.3である. 塩化ナトリウムの添加効果は添加量(NaCl/Al203) を0.3から10まで段階的に変えることにより顕著な差 が承られる.添加量の少ない場合(1以下)はチャバ サイトやP型が主に生成する.しかし1.0∼3.0以上 に加えるとフォージャサイト型が優先して単一相で得 られる.なお添加量が多すぎるとよくないと宮田等'0) 0.3

(9)

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表6シラスからのゼオライト合成に対する塩化ナトリウムの添加効果 (結晶化温度:85.C,SiO8/Al208:9.3一定)

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●●●●●

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1R ソa8Si,Al−0 生 成 ゼ オ ラ イ ト (%) 結 晶 化 時 間 (hr)

0005066575

Na80/SiO81H20/Na801NaCl/Al208 こ上では合成したゼオライトと標準X,Y型ゼオラ イトの耐熱性をしらべ比較検討した. 標準X型(y"ZLO:985cm ')は780.C,0.75時間 の加熱で構造は完全に破壊され無定形となった.そし て800.C’2時間ではβ-クリストバライトが生成し はじめた.標準Y型(1015cm ')は780°C,0.75時間 3.3.シラスゼオライトの耐熱性 塩酸添加の場合:Y型の生成領域は(1)と(Ⅱ) の2つの領域がある.結晶化温度を85.Cに下げると (1)の領域,即ちアルカリの少ない狭い領域でY型 が生成した. 塩化ナトリウム添加の場合:上記の(1)の領域が Na20/SiO2モル比の0.3から0.7まで広がっており, その領域は広がる. 以上述べたように反応時におけるSiO2/Al203,Na2 0/SiO2,H20/Na20およびNaCl/Al203モル比や結 晶化温度,時間など多くの因子が複雑に作用しあって XおよびY型の生成領域を形づくっている.これらの 効果についてはこれまで多くの研究がなされている が'4)'5)'6〕結晶化前の原料の状態がそれぞれ異なるため, 生成条件等もそれぞれ微妙に異なっている.しかし一 部共通点も承られた.そのほかにゼオライトの生成機 構が原料により液相説,固相説と異なることを考える とき,今後は各原料の性質の位置付けがなされる必要 がある.これまでの結果から考えられることはゼオラ イト構成成分の液相=固相間の移動にアルカリ量が密 接に影響しており,また生成するゼオライト種の決定 にも関与しているということである.塩の添加効果に

ついては宮田等'0)がNaENaNO3,Na2CO3,Na2SiO3,

Na2SO4,KC1,KF,KBr,NH4Cl,LiCl等についても 研究を行ない,NaClだけがフォージャサイト型ゼオ ライトの生成に有効であったと述べている.本研究に おいても図5で明らかなように塩酸と塩化ナトリウム の添加効果は必ずしも同じでなく添加効果はアルカリ 性Na+濃度のほか陰イオンの影響もあると考えられ るので複雑である.原料の構成成分が影響してくる原 因と思われる. 996 996 998

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植村・染川・隈元:シラスゼオライトの合成とその利用 996 0.8

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37 72 45 979

(10)

分 解 率 (%) 72 59 65 58 164 エ チ ル ベ ン ゼ ン (%) 2.8

4.6

98891729999889

00011112

●●●●●●●●

47811241

939 では63%に減少し,800.C’1時間で無定形になった. 他方,シラスゼオライトではX型(995cm ')では 760.C’1時間でX型のピークが消失し,ほかに帰属 不明のピークがあらわれた.Y型(1000cm−1)は標準 Y型と同様の挙動を示し,800.Cで始めて無定形とな った.一般には成分のSiO2が多いほど安定性が高い といわれるがその傾向にあったことになる. 全酸量は生成率に比例しておりH−XよりもCa−X の方が高いまたルイス酸量は小さくほとんどプロト ン酸である'7)・シラスゼオライトによる分解率を標準 品と比較するとH−X型は標準品より高く,Ca−X型 も50,60%は標準品に匹敵する好結果である.また触 媒の反応選択性を示す生成物組成では明らかにカルポ ニウムイオン反応の生成物(ベンゼン,トルエン,プ ロピレン等)の方がラジカル反応生成物(スチレン, α-メチルスチレン)より多くなっており,プロトン酸 が有効に働きルイス酸の関与する反応は少ない 3.4.シラスゼオライトによるクメン分解 フォージャサイト型ゼオライトはNa+をCa2+な ど適当な二価陽イオンと交換することにより接触分解 用触媒能が発現,それは高い活性と優れた選択性を示 すことが知られている.こ上ではシラスより合成した 3種の生成率(30,50および60%)のNaX型ゼオ ライトをCa−XおよびH−X型として用いた.それら の全酸量(プロトン酸量十ルイス酸量)とルイス酸量 の測定結果を表7にまたクメン分解反応による触媒能 をしらべ,その結果を表8に示した.なおNaXは無 添加(SiO2/Al20s:Na20/SiO2:H20/Na20=9.3: 1.6:57)で合成したものであり,クメン分解反応は 固体酸触媒能の試験によく使われている反応である. 表7クメン分解反応に使用したH−XとCa型 ゼオライトの全酸量とルイス酸量 3.5.XおよびY型シラスゼオライトによる脱水, 不均化および異性化反応 クメン分解反応で標準品に匹敵する触媒能をもつこ とが判明したX型に加えて,先に合成法を述べたY型 ゼオライトの触媒能を,主にエチルアルコールの脱水 反応およびトルエンと0−キシレンの不均化と異性化反 応について試験した.これらの結果を表9及び表10に 示した。なおY型ゼオライトのうちA,Bは塩酸添加, Cは塩化ナトリウム添加により得たもので,そのIR でのソ。szLOをカッコで示した. 3.5.1.エチルアルコールの脱水反応:陽イオン種 の違いにより反応率がかなり異なった.すなわちH+ イオンの場合はX型もY型も90%以上の反応率を示し た.Ca2+ではX型とY型の差があらわれ,ツasZLOが 高いほど,すなわちY型ほど反応率が高かった.反応 温度を270.Cから310,350.Cと上げるとCa2+イ オンでも90%以上反応した. 3.5.2.トルエンと0−キシレンの不均化,異性化反 応:芳香族炭化水素の反応としてトルエンと0−キシレ ンをとりあげた.これらの反応は松本'8)の報告を参考 に450,500,55OCCで実験したが,低温では反応性 表 8 シ ラ ス ゼ オ ラ イ ト 触 媒 に よ る ク メ ン 分 解 反 応 交換前のNaX 型 生 成 率 (%) 交 換 ゼ オ ラ イ ト 全 酸 量 (meq/g) ルイス酸量 ×108 (meq/g) 触 媒 (%) H−X(30) H−X(50) H−X(60) H−X(100)

(

)

未反応ク メ ン (%) 28 41 35 42 2259 ●●●● 2221 19235576 10.4 9 9.2 6.7

XXXXXXXX

牙母匪圧唖唾壁偽

30 50 60 100(標準) 30 50 60 100(標準) Ca−X(30) Ca-X(50) Ca−X(60) Ca-X(100) 4567 111 1.2 2.1 10 6.6 9.3 4.7 5.8 4.6 91874423 α − メ チ ル ス チ レ ン (%) 4.8 11

:

:

ベ ン ゼ ン (%) 31 19 15 20 3824 ●●●● 7357 裂記諏記 ガ ス 状 分 解物 (%) 33 19 33 22 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 2 2 号 ( 1 9 8 0 ) 7865 ●●●● 3122 ト ル エ ン (%)

:

:

ス チ レ ン (%) 0.3

:

:

2.2

(11)

165 9 9 1 8 0 1 9 9 1 9 § 表9シラスゼオライト触媒によるエチルアルコール脱水反応 (モル%) 馬 n l 4 ℃ 標準X(985) 標準Y(1015) 無定形 45 頁 漏 4 . 結 論 シラスから各種のゼオライトを合成することができ るが,組成調製の段階で塩酸または塩化ナトリウムを . 処 3 切 り 055544 、 【 】 I u n q J 、 【 n I u 四 反 応 津 表10シラスゼオライト触媒によるトルエンおよび0−キシレンの不均化と異性化反応 (反応温度:550.C) (モル%) I【】Ⅱ胆 X 5 0 Y 4 5 Y 4 5 A(996) B(1008) C(1015) 生 3 M Z 70 80 植村・染川・隈元:シラスゼオライトの合成とその利用 40 45 シラスゼオライトのそれより安定性の低いことがわか った.また表には示さなかったが標準品のH−Y型の 触媒能は高温では落ちた.Pickert等1,)によるとCa− X,Ca−YなどではCa2+イオンの占める座に2種あ り,交換率の低いときはS,が主で,触媒活性点は主 としてSロ(交換率50%以上)である.実験結果をこ れらのことから考察すると,シラスゼオライトのCa2+ イオン交換は起こりにくく,入ったCa2+はs1座に 入っていると思われ,そのため触媒能が劣ったと推察 される.なお,エチルアルコールの脱水反応ではCa2+ イオンのゼオライト中での位置は特に関係ないのであ ろう. 反 p I m 率 5 4 1 9 4 表 1 1 セ オ ラ イ ト 触 媒 の イ オ ン 交 換 率 が悪く550.Cの結果だけを表10に示した.0−キシレ ンの反応率はトルエンのそれより高いが各触媒による 傾向は同じである.イオン種による反応率は標準品で はCa-Y>H−Yであるが,シラスゼオライトではyas ZLOの高いものほど高く,またH−Y>Ca-Yであり, そのイオン交換率は表11に示すようにCa2+の場合標 準品がシラスより高く,H+では同程度である.ただ し標準品のX型のH+交換反応では結晶形が破壊し, X100 Y100 H + l C a 2 + ゼ オ ラ イ ト (IR) ゼ オ ラ イ ト 種 及 含 有 率 (%) 陽イオン交換率(%)

(12)

文 献 特許公報:昭42-8527 吉田章・松田応作:日化1975,2089 吉田章・松田応作:日化1976,1692 特許公報:昭50-91598 隈元実忠・植村寿子・染川賢一:鹿大工研究報告16, 59(1974) R、G・Milkey:Am・Mineralogist45,990(1960) E、M・FIanigen:ACS・MOnogrl71,80(1976) 渡辺裕・安野純之:第9回粘土科学討論会(1965) 服部英:石油誌7,694(1964) 宮田康夫・岡崎進:工化73,1940(1970) 特許公報:昭38-5806 特許公報:昭40-746 T・Sudo,M・Matsuoka;Geochim・Cosmochim・acta、17, 1(1959) 堀井清之・石川平七:日化1973,1445 高橋浩・西村陽一:日化89372(1968) 樋野良治・土岐堅次:日化1977,593 斯波忠夫:石油誌4,18(1961) 松本泰重・森田義郎:工化70,1674(1967) ゼオライトとその利用編集委員会編,“ゼオライトとそ の利用。,技報堂,1967 166 添加することによりフォージャサイト型ゼオライト, 特にシリカに富んだY型を優先的に合成できることが わかった.Y型の生成領域をモル比でまとめると,

S

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5∼12:0.3∼0.9:30∼80:3∼18 (9.3):(0.3):(40∼62):(5∼15) 《9.3》:《0.3∼0.7》:《40》:《3∼11》 であった・た堕しカッコは塩酸添加,二重カッコは塩 化ナトリウム添加で結晶化温度85。Cの場合である. これらのシラスゼオライトは標準として用いたU・ CC製のX型,Y型と比較して触媒能,耐熱性共に 劣らなかった.またX型,Y型の簡便な識別法として IRスペクトルのソ、,rLO(1000cm−1)を使用すること ができることがわかった. 本研究にあたり本学在学中,熱心に実験に協力され た淵田健次,日高敏雄,上山康雄の諸君に深謝します.

鹿児島大学工学部研究報告第22号(1980)

jj11112345 11J11J1167890123 1111 111JJ1456789 111111

表 1 シ ラ ス お よ び X 型 , Y 型 の 化 学 組 成 植 村 寿 子 ・ 染 川 賢 一 ・ 隈 元 実 忠(受理昭和55年3月31日) SYNTHESESOFSHIRASU−ZEOIⅢTESANDnHEIRUTILIZATIoNS(Report2)Synthe8egofFaujasiteTypeZeolitesfromSHIRASUandTheirCatalyseg HisakoUEMuRA,KenichiSoMEKAwAandSanetadaKuMAMoToSynthesesoffau

参照

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