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SSPライブラリを用いた天体観測アプリの制作

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Academic year: 2021

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SSP

ライブラリを用いた天体観測アプリの製作

2014SC091

山口昇悟

指導教員:藤井勝之

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背景

近年では高性能な機能を持ったカメラが多く発売され ており,天体観測を趣味とする人も年々増加の傾向にあ るがそれらのカメラの多くは高額であり気軽に始めるこ とが少し困難である.そこで著者はRaspberryPiCamera の用なシンプルで安価なカメラを使用し,天体観測にも対 応できるアプリケーションを提案する.

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アプローチ

天体撮影では露出,絞り値などの値が通常の風景や人の 撮影時に使用される値域よりも広範囲な必要がある.本 研究では,Vision Processing Community[1]で配布され るSSPライブラリというプログラムを元に天体観測用の アプリケーションを作成し,天体撮影を試みる.

2.1 SSPライブラリ

SSPライブラリはストリームテクノロジ株式会社が

Vision Processing Communityで会員登録を行った人に 配布する無料のソフトウェアであり,IoTプラットフォー ムボード上でSW処理を行う事が可能なOSSライブラ リである.SSPライブラリは主に初期化関数,終了関数, イメージセンサープロファイル読み込み関数,イベント FIFO同期関数,フレーム画像のバイト数取得関数で構成 されている.

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準備

実測に必要なものはRaspberryPi3 Model B, Raspber-ryPi2 Model B,RaspberryPiを使用するための周辺機 器(ACアダプタは1.8Aを使用),RaspberryPiには最新 版のOS,RASPBIANSTRETCH WITH DESKTOPを インストールする.(Ver,9.20161125+rpi1). 観測に使用 する望遠鏡はSCOPETECH社:Raptor60,赤道儀は自作 のものを使用する.

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撮影インターバルの短縮

天体撮影では,天体が雲に隠れてしまったり,天候の変 化などにより撮影が制限されてしまうことも多々あるの で,短い時間で多くのデータを集める事がよいとされてい る.SSPライブラリは従来のイメージセンサーと異なり 画像をRAW形式で取り出すことが出来るので,この特性 を活かして撮影インターバルの短縮を図る.図1にSSP ライブラリと一般的なイメージセンサーを使った処理の 違いを示す.一般のイメージセンサーは映像素子から得 図1 一般のイメージセンサーとSSPライブラリの違い たデータに何らかの処理をしてからユーザーアプリケー ションに出力するため画像の素データ,RAWデータを 取り出して出力するSSPライブラリと比べて処理にかか る時間分撮影インターバルが長くなってしまう.SSPラ イブラリは処理をする必要がないのでほとんど撮影イン ターバルを必要としない.比較用に既存のRaspistillコマ ンドの撮影インターバルの長さを計測する.Raspstillで 図2 Raspistillコマンドの撮影インターバル は露出時間に対して約8.5倍から11倍ほどのインターバ ルを要する.SSPライブラリではRAW出力のみならほ とんどインターバルを必要としなかったので天体観測に 向いているアプリだと言える.このデータからRaspistill の露出時間の限界が約14s程度だと推測できるが,同じ 1

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条件で実験したInterFace[2]と露光時間の限界が数秒ズ レていた.最新版のRaspbianではPiCameraとの連携 が少し不安定なため,考えられる原因はまわりの機器の物 理的な要因が影響していると考えられる.

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月の実測

5.1 月の実測1 月の撮影を行い結果を比べてパラメーターと画像の関 係性を考察していく.月の撮影はすべてIMX219を使用 するものとする.細かい線が映らずにぼやけている.倍 図3 露出:0.1sゲイン値:200 倍率:40倍 率に合った設定値ではないと推測できる.細かい部分ま で記録するために露出か感度をあげる必要があるが,露出 時間を長くすると多くの光を捉えてしまうので写真を暗 くする工夫が必要だと考えられる. 5.2 月の実測2 上記の月の実測1を踏まえてもう一度撮影する.露出 図4 露出:1sゲイン値100倍率:40倍 とレジスタ値をあげたことによりクレーターまで見える ようになったがまだ全体的に明るい.カメラの絞り値な どが変更できれば改善出きると考えられるが,絞りを制御 できるパラメーターがあるのか検証の必要がある.RAW 形式での出力を行いホワイトバランスを調節できるソフ トウェアにかけるのも手段の一つだと考える.さらにイ メージセンサーIMX219を編集しフレームレートや解像 度の設定により改善される可能性も考えられる. 5.3 月の撮影3 月の撮影1,2を踏まえて高倍率でのクレーターや月の 海の撮影を行う.Vision Pricessing Community[1]から

図5 露出:1sゲイン値:400倍率:87.5倍 OpenCvをインストールしモニタリングを行い露光状況 を確認しながら撮影を行った.月の有名なクレーターの コペルニクスや中央の入江,氷の海の撮影に成功した.図 3,4に比べて綺麗なため本研究で使用している設備や設 定値は局地的な観測に向いていると考えられる. 5.4 まとめ 月の実測によりSSPライブラリ上でのゲインの値高い ほど明るく雑に,低いほど暗く鮮明になる.これは一般的 に市販されているデジタルカメラのISO感度の特徴とほ ぼ一致することがわかったため,SSPライブラリ上のゲ イン値はISO感度に関係するパラメーターだということ が考えられる.

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結論

天体の撮影では,惑星は露光時間を伸ばしゲイン値や感 度を調節することにより天体や気候ごとに設定してやる 必要がある事が分かった.月や木星など月と条件の近い 天体を観測する場合は全体像を撮るときは露光,レジスタ 値をあげてゲイン値を下げる,クレーターなどの撮影には 可能な限り露出や感度を高めるとよいデータが得られる と考えられる.彗星などの動く天体は手ブレやぼやけの 原因になる露光時間を落として感度とゲイン値を高めて 撮影するのがよいと考えられる.SSPライブラリにはま だ用途不明のパラメータが多く存在し,それらの解析をす ることにより撮れる写真の幅が広がると考えている.

参考文献

[1] VisionProcessingCommunity, http://www.visionproc.org/index.php. [2] Interface:『ラズパイで特撮!』, CQ出版, 2017年 01月号. [3] 大沼崇:『星空観察ガイド』.スコープテック社,東京, 2017. 2

図 5 露出 :1s ゲイン値 :400 倍率 :87.5 倍 OpenCv をインストールしモニタリングを行い露光状況 を確認しながら撮影を行った.月の有名なクレーターの コペルニクスや中央の入江,氷の海の撮影に成功した.図 3 , 4 に比べて綺麗なため本研究で使用している設備や設 定値は局地的な観測に向いていると考えられる. 5.4 まとめ 月の実測により SSP ライブラリ上でのゲインの値高い ほど明るく雑に,低いほど暗く鮮明になる.これは一般的 に市販されているデジタルカメラの ISO 感度の特徴

参照

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