付録2 平成23年度卒業研究発表会要旨--近畿大学原子力研究所配属学部学生および大学院生
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(2) 付録2. 卒. 業. 論. 文. 1.電 気 電 子 工 学科 河崎. 将大. 京都大学臨界集合体におけるパルス中性子実験 の解析. 橋詰. 悠一. 高速増殖炉の空間高次モー ド解析. 藤井. 和矢. 超臨界水反応容器 の特性評価. 反応容器内部温度400℃ 設定. 小坂. 達哉. 超臨界水反応容器 の特性評価. 反応容器内部温度450℃ 設定. 赤松. 怜. 超臨界水反応容器 の特性評価. 反応容器内部温度375℃ 設定. 尾西. 悠一. 福島支援 の為のGPS連. 津田. 宗紀. 福島中通 り地区の市街地における放射性汚染の調査. 江崎. 翔一. UTR-KINKIに. 林. 一聡. 土壌における放射性セシ ウムの沈着状況分析お よび脱着方法. 実積. 佑季. NaI検 出器を用いた試料測定にお ける検出下限評価. 藤原. 啓喜. 重粒子線治療への組織等価. 動型放射線 量率記録装置の改良. おける原子力教育のための炉雑音に関する基礎デー タ収集. 熱ル ミネセンス線量計の応用に関す る研究. 2.生 命 科 学 科 前川. 英輝. ハ ツ カ ダ イ コ ン に お け る放 射 性Csの. 移 行 と分 布. 平田. 美貴. ハ イ ドロ キ シ ア パ タ イ トの 熱 ル ミネ ッセ ン ス線 量 計 と して の 適 用 性 に 関す る研 究. 中山. 鋭彦. 土 壌 中 の 放 射 性Csの. ヒマ ワ リへ の 移 行 と分 布 に 関 す る研 究. 安本. 篤史. 血 中末 梢 リンパ 球 の 染 色 体 異 常 を 指 標 とす る 低 線 量 域 の バ イ オ ドジ メ ト リ. 116.
(3) 近畿大学原子力研究所年報. Vo1.49(2012). 京 都 大 学 臨 界集 合 体 に お け るパ ル ス 中性 子 実 験 の 解 析 08・1-036・0017河. 焙. 将大. (原 子 力 研 究 所 第 一 研 究 室). 1.背. 景 と 目的. に よ りフ ィ ッ トした 曲線 を 図1に 示 す 。 また 、 各制. 原 子 炉 の 運 転 管 理 や 核 燃 料 の貯 蔵 管理 にお い て 、. 御 棒 パ ター ン に お い て 、 マ ス ク 法 に よ る解 析 か ら得. 未 臨 界 度(負 の 反 応 度)の 評 価 は 、安 全 性 の 観 点 か. た 即発 中性 減 衰 定 数 α を表1に 示 す 。3系 統 の 中性. ら重 要 な要 素 で あ る。 しか し、 未 臨 界 状 態 の体 系 で. 子 検 出器 か ら得 られ た 値 は 統 計 誤 差 の 範 囲 で一 致 し、. は 、未 臨 界 度 測 定値 は検 出器 の 設 置位 置 に依 存 し、. 空 間 依 存性 が 見 事 に 除 去 され て い る。. 一. 体 系 固 有 の値 を評 価 す る こ とは 困 難 と な る。 この 検. counts. 出器 位 置 依 存 現 象 は空 間依 存 性 と呼 ばれ 、 そ の 低 減. 10000. は未 臨 界 度 評価 に お い て 大 き な課 題 で あ る。 この 空 間 依 存性 は 、京 都 大 学 臨 界集 合 体(KUCA). 1000. のA架 台 の小 型 単 一 炉 心 に 対 して 実施 され た パ ル ス 100. 中性 子 実 験 にお い て も顕 著 に観 察 され た 。 本 研 究 で. '脳 vく,∂. 胸 艀齢. 二 棚無,7㌦". げ. は 、 谷 中 ら(1)の提 案 し た 空 間 依 存 性 除 去 手 法 を KUCAの. ・ぼ、 隊 罵 ♂一一ラ《 一.ジ 鵜 ギ. B謄 一3. 10 0. パ ル ス 中性 子 実験 デ ー タ に適 用 して 、そ の. 0,02. 0.0050.010.015 時 間(s). 妥 当性 と有 用性 を 検 討 す る。. 図1パ 2.実. B尾 一2. ル ス中性子実験結果. 験方法. 本 実 験 は、KUCAのA架. 表1各. 台 に未 臨 界 状 態 の 小 型 単. 制御棒パ ター ンの即発中性子減衰定数. 一 炉 心 を構 成 し、 パ ル ス 中性 子 実 験 を行 っ た 。 た だ. 即 発 中 性 子 減 衰 定 数 α(5騨1). し、制 御 棒 パ ター ン の 変 更 に よ り3つ の 未 臨 界 状 態 を設 定 した。 こ の 炉 心 の 周 囲 に設 置 した3系 B乙 検 出器(B1ろ. 一1、 、81愁 一2、B1愁. 制御棒 パターン. 統の. 一3)の. B1も. B1も 一2. 一1. B1㌃3. 中. A. 224±2.33. 236±2.69. 236±1t4. 性 子 検 出信 号 時 系 列 デ ー タ を 取 得 した 。 これ らのデ. B. 336±3.12. 329±3.30. 351±13。1. ー タ を 空 間 依 存 性 除 去 手 法 を適 用 して 解 析 し、検 出. C. 526±2.90. 530±3.02. 534±. 悪0.8. 器 ご と の即 発 中性 子 減 衰 定 数 αを算 出 した 。 4.今 3.実. 験結果. 検 出器B乙. 図1に パ ル ス 中性 子 法 実験 の デ ー タ の 一 例(制 御 棒 パ ター ンA)を. 後 の課 題 一3の 測 定 結 果 は 、統 計 誤 差 が 大 き く. な っ た 。 これ は 、 この 検 出器 が 炉 心 か ら離 れ た 位 置. 示 す 。 通 常 の解 析 方 法 で は 、 この. に設 置 され 、 核 分 裂 中性 子 の検 出 効 率 が低 い た めで. 測 定 デ ー タ に 次 式 に示 す 関 数 を 最小 自乗 フ ィ ッ トす. あ る。 一 方 、°この デ ー タ か らパ ル ス源 中性 子 の 減 衰. る こ とに よ り中性 子 減 衰 定 数 αが 求 め られ る。. 特性 を評 価 す る こ とが 可 能 と考 え られ 、今 後 の 重要. 〃0)一 η。exp(一 α∫)+遵. な課 題 で あ る。. た だ し 、 こ の従 来 の 方 法 で は 、 こ の減 衰 定 数 は 空 間 依 存性 の影 響 を 受 け 、非 現 実 的 な値 とな っ た。 そ こ. 引用 文 献. で 、最 小 自 乗 フ ィ ッ トに お い て 、パ ル ス 入 射 後15ms. (1)且.Taninaka,θ. ま で の デ ー タ を マ ス ク した 。 こ の 方 法(マ. pp.376(2010).. ス ク 法). 117. ム. ヨ1,. ♂ハ勉d乙5観 艶 伽. α乙,47,.
(4) 付 録2. 高速増 殖 炉 の空 間高次モー ド解 析 08-1・036・0137橋. 詰. 悠一. (原 子 力 研 究 所 第 一 研 究 室). 1.背. 景 と 目的. タ λ,が1.10の. 場 合 は 、 急 速 に 収 束 す る。 表1に. 原 子 炉 の 出 力 分 布 安 定 性 の観 点 か ら、 外 乱 に 対. 示 す よ うに 、 外 部 反 復 左が 進 む と、 収 束 に 要 す る. す る 中 性 子 束 分 布 の 変 動 感 度 は 小 さ い こ とが 要. 内 部 反 復 回 数 は 減 少 す る。 これ に 反 し て 、 λ、が. 求 され 、 この 変 動 感 度 の 指 標 と して 高 次 モ ー ドと. 0.9と す る と、 内 部 反 復 は 発 散 す る。. 基 本 モ ー ドの 固 有 値 の 逆 数 の 差(固 有 値 間 隔)を 採 用 し た 安 定 性 評 価 が 行 わ れ て き た(1)。通 常 、 原 子 炉 の 固 有 値(増 倍 率)は. 、ベ キ乗法 に よ る固有. 値 解 析 に よ り求 め られ る 。 冨 塚 ら(2)は、 高 速 増 殖 炉. 「も ん じゅ 」 相 当 の 炉 心 に お け る 空 間 高 次 モ ー. ド固 有 値 解 析 に 対 して 、Wielandt法 り源(外. の適 用 に よ. 部)反 復 収 束 の 加 速 を試 み た 。 本 研 究 で. は 、 内 部 反 復 の 収 束 状 況 を検 討 し、Wielandt法 の 適 用 限 界 を 明 らか に す る こ と を 目的 とす る。. 2.解. 析方法. Wielandt加. 速 法 を適用 したべ キ乗 法 は 、以 下. に 示 す んに つ い て の 反 復 計 算(外. 部 反 復)の. 表1外. 収束. 外部反復. 1回. 値 と し て 固 有 値 泌゜ °)及び 固 有 値 関 数 φ(° °)を得 る 。. 内部反復. 381回. 部反復 ごとの内部反復回数 目. 2回. 目. 176回. 3回. 目. 4回. 33回. 目. 11回. 5回. 目. 1回. φ(o)は初 期 値 と して 入 力 され る 。 (五 一1/λ. 、)φ(ん)=(1/承1)-1/λ,)脚(た. 4.考. 一1),(1). 察. 本 検 討 結 果 か ら 、 冨 塚 らが 設 定 したWielandt λ(左)一λ(ん一')〈Mψ ㈹ 〉/〈Mφ(ん一')》. (2). 加 速 パ ラ メ ー タ値 で は 、外 部 反 復 の み な らず 内 部 反 復 の 収 束 も 速 い こ とが 明 らか と な っ た 。 しか し、. ん=1,2,3,__,〈. た だ し 、 ムMは. 〉:全. 空 間 で の 積 分.. 実 際 の 固 有値 よ りも 小 さ な加 速 パ ラ メー タ を設. そ れ ぞ れ 中性 子 の 吸 収 ・漏 れ に よ. 定 す る と、 内 部 反 復 が 発 散 す る こ とが 観 察 され た 。. る 消 滅 、核 分 裂 に よ る 生 成 演 算 子 に 関 す る 行 列 で. 加 速 パ ラ メ ー タ の 設 定 に お い て は 、外 部 反 復 の 加. あ る。 ま た 、 λ、はWielandtの. 速 の み な らず 、 内 部 反 復 の 収 束 性 につ い て も注 意. 加 速 パ ラメー タで. あ る。(1)式は ガ ウス ・ザ イ デ ル 反 復 法 に よ り解 き 、. を 要 す る。. そ の 収 束 解 と して φ(丸)を 得 る。 こ の 連 立 方 程 式 を 解 く反 復 を 内 部 反 復 と呼 ぶ 。 本 研 究 で は 、 内 部 反. 引用 文 献. 復 の 収 束 速 度(回 数)に 対 す る加 速 パ ラ メ ー タ λ、. (1)K.Hashimoto,K.Nishinaっ. の 影 響 を 検 討 す る。. 束 状 況 の検討 結 果. ネ ル ギ ー1群. 塚 慎 吾,他,"高 Wielandtの. 高 速 増 殖 炉 「も ん じ ゆ 」 相 当 の 炉 心 を 解 析 対 象 と し た 。 解 析 モ デ ル は 、2次. 」 砺 θ岬. 5bα6石01L,33,pp.882(1991). (2)冨. 3.収. ♂.4乙. 力 学 会2011年. 元 六角 差 分 近似 、 エ. モ デ ル を 採 用 した 。 図1に. 棒 引 抜 体 系 の 基 本 モ ー ド外 部 反 復1回. (2011).. 、全 制御 目(た=1)の. 内 部 反 復 の 収 束 誤 差 の 状 況 を 示 す 。加 速 パ ラ メ ー. 118. 次 モ ー. ド計 算 に 対 す る. 源 反 復 加 速 法 の 適 用",日 年 会,.F29,3月,福. 本 原 子 井 大,.
(5) Vol.49(2012). 近畿大学原子力研究所年報. 超臨界水反応容器 の特性評価 反 応 容 器 内 部 温 度400℃. 設定. 08・1・036-0081藤 井 和 矢 (原子 力 研 究 所 第 一 研 究 室). 1.背 景 と 目的 昨 年 の東 日本 大 震 災 を原 因 と した 津波 に よ り 福 島 第 一原 子 力 発 電所 で 水 素 爆 発 な どの 事 故 が 発 生 した。 これ に伴 い 建 屋 の 破 損 や プ ラ ン トの 破 損 か ら放 射性 廃 棄 物 が 大 量 に発 生 した。 そ の 廃 棄 物 の 処 理 可 能 な 土 地 に限 りが あ る状 況 の た め 可 能 な 限 り減 容 す る必 要 が あ る。 近 年 、 超 臨 界 水 を用 い た低 レベ ル 放 射 性 廃 棄 物 の 処 理 方 法 が 研 究 され て い る。 この 方 法 に よ り放 射 性 物 質 と非 放 射 性 物 質 を分 離 す る こ とが で き る。 この こ とか ら、実 用 化 され れ ば、 溜 ま り続 け る放 射 性 廃 棄 物 の処 理 を容 易 に行 う こ と が で き、 最 終 処 分 場 の 土地 が 小 さ くて 済 む と言 え る。 本 研 究 で は 、 超 臨 界 水 反 応 容 器(内. 容. 積:10[m1】)の基 礎 的 な 特 性 評 価 を行 い 、 今 後 の 実 験 装 置 の改 良 と コー ル ド試 験 の 指 標 の製 作 を 目的 とす る。. 第1図. か ら水 量 の 多 い 方 が 圧 力 の 上 昇 も 高 く. な り、 臨界 圧 力 に 達 し超 臨 界 水 にな りや す い とい. 2.原 理. うこ とが 考 え られ る。. 超 臨界水. ま た 、 第1図 よ り反応 容器 内部 温 度400[℃1の. 常 温 の水 は 、 気 体 、 液体 、 水蒸 気 の状 態 に あ る。 そ の境 界 は 飽 和 蒸 気圧 曲 線 で あ る。 温 度 と 圧 力 が上 昇 し、臨 界 点(温 度:374.2[℃]、 圧 力:. 条 件 に お い て は 超 臨 界水 に な る水 量 の 下 限 は 3.9[m1】で あ る。 5.ま と め. 22.1【MPaDを 同 時 に超 え る と、液 体 と気 体 の 境. 本 実 験 の結 論 と して 、 温 度 の 上 昇 に よ り圧 力 も. 界 線 が な くな る。 臨 界 点 を超 えた 領 域 の 水 を超. 上 昇 す る。 臨界 圧 力 に 達 し超 臨 界 水 とな る 水 量 の. 臨 界 水 とい う。. 下 限 は3.9【ml]で あ る。水 量 が 多 い ほ ど圧 力 の 上昇. 超 臨界 水 は 高 温 高圧 の た め難 燃 物 に 対 し、 非 常 に 高 い分 解 力 を持 つ 。. が 高 な り、超 臨 界 水 に な りや す い こ とが 結 論 で き る。. 3.実 験 方 法. 今 後 、反 応 容器 に試 料 を入 れ 、分 解 す る様 子 の. 反 応 容 器 内 部 に蒸 留 水 を入 れ45[N】 で 密 閉 、 電 気 炉温 度510[℃]、 反 応 容 器 内 部 温 度400[℃]. 検 討 評 価 を行 う必 要 が あ る。 6.参 考 文 献. に設 定 し、 電 気 炉 に よ り温 度 を 上 昇 させ た 。 そ の 際 の 経 過 時 間 、 内 部 温 度 、電 気 炉 温 度 、 内部. 119. 【1】 化 学 工 学 会 超 臨 界 流 体 部 会:超 臨 界 流 体 入 門, 丸 善 株 式 会 社,2006..
(6) 付 録2. 超 臨 界 水 反 応 容器 の特 性 評 価 反応容器 内部温度450℃ 設 定 08・1・036-0125小坂 達哉 (原子力研究所第一研究室). 1.背 景 ・目的. 30. 昨 年 、福 島第 一原 子 力 発 電 所 で 炉 心 融 溶 事 故 が. 25. 発 生 した。 それ に伴 う水 素 爆 発 に よ り原 子 炉 建 屋. 歪20 呂 R15. の倒 壊 と多 量 の 放 射 性 物 質 が 放 出 し、広 域 の放 射. 選. 能 汚 染 へ と至 っ た 。 そ の 結 果 、土 壌 や 建材 の 除 染. 遷10. や 放 射 性 廃 棄 物 の処 理 が 急 務 とな っ た。. 5. 廃 棄 物 処 理 手 法 の一 つ と して超 臨 界 水 を用 い た 0. 低 レベ ル 放 射 性 廃 棄 物 の 分 解 に 注 目 し、研 究 が進. 150200250300350400450 内 部 温 度[℃]. め られ て い る。 本 研 究 の 目 的 は 、 超 臨 界 水 反 応 容 器(内 容. 第1図. 内 部 温 度 上 昇 に 対 す る内 部 圧 力 上 昇. 積:10【mlDの 基 礎 的 な 特 性 評 価 を 行 う こ とで 、 今 後 の 実 験 装 置 の 改 善 並 び コー ル ド試 験 時 の 指 標 を. 場 合 は、 容 量. 10[m1】の 内 、3.5[皿1】 の 水 量 で超 臨 界 に到 達す る こ. 獲 得 す る こ とで あ る。 2.原 理 2.1超. 第1図 よ り、 内 部 温 度450[℃]の. とを確 認 した。 水 量 を増 す 毎 に超 臨 界 に至 る温 度 臨界 水. は低 下 した。3.4【m1】 で は わ ず か に臨 界 点 に 達 しな. 物 質 は 、 固 体 、 液 体 、 気 体 等 の状 態 で存 在 す. か っ た。. る。 これ らの 状 態 は 温 度 や 圧 力 等 の 条 件 に 依 存. 5.考 察. す る と され て い る。 水 に つ い て は 、 臨 界 点. 超 臨 界 水 に な ら な い水 量 を決 定 で き な か っ た た. (374.2[℃ 】、22.1【MPa])を 超 え た 状 態 を超 臨 界. め 、3∼3.4[mll前 後 の 実 験 を繰 り返 す 必要 が あ る。. 水 とい う。 超 臨 界 水 は 液 体 と気 体 の双 方 の特 性. ま た、 再 現 性 を確 認 す る た め に も、 今 後 も実 験 が. を 有 す る。. 必 要 で あ る と考 え られ る。 さ らに 、 使 用 した 反応. 2.2超. 臨界水 の特性. 容 器 の 臨 界 点 とな る水 量 の 決 定 も重 要 と考 え る。. 超 臨 界 水 は高 温 高圧 で あ る こ とか ら難 燃 物 に 対 して 非 常 に高 い分 解 力 を 有 す る。. 今 後 、 よ り詳 細 な条 件 を検 証 す る必 要 が あ る。 6.ま. 3.実 験 方 法. とめ 本 実 験 の 結 論 と して 、 温 度 が 上昇 す る に連 れ て. 反 応 容 器 内部 に蒸 留 水 を入 れ45[N】 で 密 閉 、 電. 圧 力 も上 昇 す る。 臨 界 点 に 達 す る水 量 は3.5[m1]. 気 炉 温 度510【 ℃1、内 部 温 度450[℃ 】 に 設 定 し、電. で あ る。 ま た 、 水 量 が 多 い ほ ど、 臨 界 点 に 達 しや. 気 炉 に よ り温度 を上 昇 させ た 。そ の 際 の経 過 時 間 、. す い こ とが判 明 した 。 今 後 の 実 験 課 題 は、 反 応 容. 内 部 温 度 、 電 気 炉 温 度 、 内 部 圧 力 の 上 昇 を測 定 し. 器 に試 料 を 入 れ て 、 超 臨 界 水 に よ って どの よ うに. た。. 分 解 され るか を検 討 す る予 定 で あ る。. 4.実. 験結果. 7.参 考 文 献. 反 応 容 器 の 内部 温度 上 昇 に 対 す る 内 部圧 力 上 昇 につ い て 、第1図 に示 す 。. [1】化 学 工 学 会 超 臨 界 流 体 部 会:超 臨 界 流 体 入 門, 丸 善株 式 会 社,2006.. 120.
(7) 近畿大学原子力研究所年報. Vol.49(2012). 超臨界水反応容器 の特性評価 反 応 容 器 内 部 温 度375℃. 設定. 08・1・036・0233赤 松. 怜. (原子 力 研 究所 第 一研 究 室). 1.序 論. 気 炉 温度510【 ℃]、 内 部 温 度375【 ℃ 】 に 設 定 し、電. 2011年3.月11日. の 東 日本 大 震 災 とそ れ に伴 う. 気 炉 に よ り温 度 を上 昇 させ た 。そ の 際 の 経過 時 間、. 津 波 に よ り福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 事 故 が発 生 し. 内部 温 度 、 電 気 炉 温 度 、 内 部 圧 力 の 上 昇 を測 定 し. た。 こ の こ とか ら、 世 論 で は脱 原 発 と謳 わ れ る よ. た。. うに な り、 日本 のエ ネ ル ギ ー政 策 が 迫 られ る よ う 4.実 験 結 果 ・考 察. に な っ た 。 さ らに 、 放 射 性 廃 棄 物 処 理 が 問 題 とな っ て い る。. 反 応 容 器 の内 部 温 度 上 昇 に対 す る内部 圧 力 上 昇 に つい て 、第1図 に 示 す 。. 近 年 、 超 臨 界 水 に よ る難 燃 性 放 射 性 廃 棄 物 を処 理 す る 方 法 が研 究 され て い る田。 本 研 究 は 、 超 臨 界 水 反 応 容 器(内. 容 積:10[m1】)の基 礎 的 な 特 性 評. 価 を行 い 、今 後 の 実 験 装 置 の改 良 と コ ール ド試 験 の条 件 の検 討 を 目的 とす る。. 2.原 理 2.1超. 臨界 状 態 ゜%. 全 て の物 質 は温 度 と圧 力 に よ り、固 体 、液 体 、. 。。. 盟5,5。,753。. 。. 、,535。,,5. 内部温債[℃】 第1図 内部温度上昇に俸う内部圧力上昇. 気 体 と さま ざま な状 態 で 存 在 し、 臨 界 点 を有 す る。 臨 界 点 で あ る圧 力 並 び に 温 度 を 同 時 に超 え. 以 上 の 結 果 か ら 、内 部 温 度375【 ℃ 】の 状 態 で は 、. た 状 態 を超 臨 界 状 態 とい う。 超 臨 界 状 態 で は 気. 反 応 容 器 内 積 の7.5[m1】 以 上 を 満 た す こ とで 、概 ね. 体 と液 体 の 両 方 の性 質 を備 え る。. 超 臨 界 水 に 至 る こ と を 確 認 で き た 。一 方 、水 量7.2. 2.2超. ∼7 。4[m11の 場 合 、概 ね 超 臨 界 に 達 す る こ と が な か. 臨界 水 の 特 徴. 超 臨 界 水 は 高 温 高 圧 で あ るた め難 燃 物 に 対 し. った 。 これ は 、 圧 力 管 の 中 に前 回 の 実験 の水 が 残. て非 常 に 高 い 分 解 力 を 有 す る正2】 。 気 体、液 体、. っ た こ と、 今 回 の 実 験 方 法 で は 正 確 な 水 量 で の 実. 超 臨 界 水 の 物性 値 の 比 較 を第1表. 験 が 行 え な か っ た か ら と考 え る 。. 第1表. に示 す 【3}。. これ ら の 課 題 を 解 決 す る こ と に よ り、 使 用 した. 超 臨 界 水 の物 性 比 較 1. 物性. 密度. 粘 度. [kglm3]. [Pa・s]. 【m21s]. 105. 10'5 10'8∼10ψ7. 気体. 0.6∼2. 超 臨界状態. 200∼900. 10-5∼10'4. 拡散係数. 600∼1600. 103. 反 応 容 器 の 圧 力 制 御 が 可 能 と な る と推 察 され る 。. 拡散係 数. 5.参. 考文献. 〔1】httpl〃wwwtnhk.cojp1topics!rinkaLhtmI [2】 化 学 工 学 会 超 臨 界 流 体 部 会:超. <10置9. 臨 界 流 体 入 門,. 丸 善 株 式 会 社,2006. [3】佐 古 猛 、 岡 島 い つ み:超. 3.実 験 方 法. 日刊 工 業 出 版 社,2006.. 反 応 容 器 内 部 に蒸 留 水 を入 れ45[N】 で 密 閉 、 電. 121. 臨 界 流 体 の は な し,.
(8) 付 録2. 福 島支援 の為 のGPS連. 動型放射線 量率 記録 装 置の改 良. 08・1-036・0008尾 (原 子 力 研 究 所. 1.は. 西 悠一 第2研. じめ に. 究 室). 【4】 ソ フ ト ウ ェ ア 上 の 簡 易 地 図 に 放 射 線 量 率 を. 2011年3月11日. に発 生 した 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震. 表 示 す る こ とが 出 来 る 。. に よ り東 京 電 力 が 所 有 す る福 島第 一 原 子 力 発 電 所 の. 【5】 ソ フ トウ ェ ア 上 か ら デ バ イ ス マ ネ ー ジ ャ ー が. 1号 機 、3号 機 が水 素 爆 発 、2号 機 、4号 機 も爆 発 、. 起動可能。. ま た 火 災 を 引 き起 こ し、 周 辺 地 域 に放 射 性 物 質 を放. 提 供 後 、 川 俣 町 の 方 か ら の フ ィ ー ドバ ッ ク を受 け 、. 出 し社 会 的 に大 きな 問 題 に な っ て い る。 近 畿 大 学 で. さ ら に 改 良 を施 し た 。. は 震 災 と一 連 の 事 故 に よ り被 災 した福 島 県 川 俣 町 の. 川 俣 町 か らの 要 望 は 以 下 の 通 りで あ る。. 支 援 を行 って お り、 川 俣 町 か らの 要 望 を受 け放 射 線. 田 測 定 値 と 車 外 値 を 同 時 に 表 示 出 来 る。. 量 率 を 自動 で 測 定 ・記録 で き るシ ス テ ム を 開 発 した。. [21上 記 の 変 換 係 数 を ユ ー ザ ー が 設 定 可 能 。. 本 シ ス テ ム の基 礎 技 術 は2008年. [3】イ ン ス トー ラ ー の 作 成 。. 度 に 本 研 究 室 にお. い て構 築 済 み で あ る。 本 研 究 で は誰 で も放 射 線 量 率. [41ソ フ ト起 動 時 に 前 回 の 設 定 が 保 存 され て い る。. 計 測 が 容 易 に行 え、Googlemap上. [51GoogleEalth用. に 分 布 率 を表 示. で き る よ うに改 良 を行 う。. [6]Googlemap用. の フ ァイ ル に変 換 可 能 。 の フ ァイ ル に変 換 す る際 、. 初期表示位置 を変更 可能。. 2.ハ. ー ドウ ェア の 構 成. 完 成 し た ソ フ トウ ェ ア の 外 観 図 を 図1に. 示す. 計 測 シ ステ ム は汎 用 の ノー トパ ソ コ ン を 中 心 と して、 GPS受. 信機 、放 射 線 検 出 器 に よ って 構 成 し、放 射 線. 検 出器 の 出 力 読 み 取 りに はCQJ850マ を 用 い た。 以 上 の構 成 に よ り、GPS位. イ コ ン基 盤 置 情 報 、放 射. 線 量 率 を同 時 に取 得 ・記 録す る こ とが 可 能 に な っ て い る。. 3.計. 測 ソ フ トウ ェ ア の 改 良. 既 存 の シ ス テ ム で 可 能 な事 は 以 下 の通 りで あ る。 ①. 折 れ 線 グ ラフ で 放 射 線 量 率 を リアル タ イ ム で 表示 で きる. ②GPSが. 図1計. 測 ソ フ トウ ェ ア の外 観 図. 正 し く動 作 して い る か確 認 が 可 能 。. この シ ス テ ム に改 良 を施 し、 川 俣 町 に提 供 した 。. 4.ま. とめ. 改 良 点 は 以 下 の通 りで あ る。. 本 研 究 で は既 存 の放 射 線 量 率 測 定 シ ステ ム を改 良 し、. 【1】イ ン ター フ ェー ス の言 語 を 日本 語 で 続 一。. 福 島 県川 俣 町 か らの 要 望 を反 映 させ る こ とで 、 誰 で. 【2】サ ー ベ イ メー タ の レ ン ジ を記 録 。. も容 易 に放 射 線 量 率 が 測 定 可 能 な シ ス テ ムが 完 成 し. 【3】GPSロ. グ フ ァイ ル をGoo91emap用. の. た 。 本 シ ステ ム ー 式 は 川 俣 町 に納 品 され 正式 に採 用. フ ァイ ル に変 換 で き る。. され た 。. 122.
(9) Vol.49(2012). 近畿大学原子力研究所 年報. 福 島 中通 り地 区の市街 地 にお け る放射 性汚 染 の調 査 08・1・036・0138津 (原 子 力 研 究 所. 1.は じ め に 2011年3月11日. 田 第2研. 宗紀 究 室). 原 市 の3箇 所 に お い て 実 施 した。 に 発 生 した東 北 地 方 太 平洋 沖 地. 震 と続 い て発 生 した 津 波 に よ り、東 京 電 力 が 所 有す. 3.測 定 結 果. る福 島 第一 原子 力発 電 所 の余熱 除去 系 が機 能不 全. 放 射 性 汚 染 の 分 布 測 定 に お い て 、 舗 装 地 と非 舗 装. に な っ た 。 この 結 果 、福 島第 一原 子 力 発 電 所 の3号. 地 に お い て 空 間 線 量 率 が 大 き く異 な る事 が 見 出 さ. 機 、1号 機 が水 蒸 気 爆 発 し、2号 機 も爆 発 に よ りサ. れ た 。 特 に舗 装 地 に お け る空 間 線 量 率 は 非 舗 装 地 に. プ レ ッ シ ョ ンチ ェ ンバ ー が破 損 、4号 機 建 屋 も延 焼. お け る 空 間 線 量 率 に 比 べ て低 か っ た。 ま た 、非 舗 装. 破 損 した 。 これ ら一連 の 爆 発 等 に よ り多 量 の 放 射 性. 地 で あ っ て も 橋 の 下 や 線 路 の 下 な ど雨 が 降 下 して. 物 質 が原 子 炉 内 か ら一 般 環 境 中 に放 出 され 、 福 島 県. こ な い 場 所 につ い て は 、 そ れ 以 外 の場 所 に比 べ て 空. を 中心 とす る東 日本 一 帯 の広 い 地域 に 降 雨 ・降 雪 な. 間 線 量 率 が 有 意 に 低 か っ た。 以上 よ り、各 地 に お け. どに よ り降 下 ・定着 した 。 そ の結 果 、各 地 の 空 間 線. る 高 い 放 射 線 量 率 は 、 雨 や 雪 な ど の 自然 降 下 物 に よ. 量 率 が 上 昇 し、大 き な 社 会 不 安 の原 因 とな って い る。. り地 面 に 定 着 した 放 射 性 物 質 が 原 因 で あ る と考 え. こ の様 な状 況 に お い て、 放 出 され た放 射 性 同位 元. られ る 。. 素 の 同 定 や 汚 染 状 況 の確 認 は 、様 々 な行 動 を行 う事. 福 島 中 通 り地 区 に お い て4月17日. に採 取 され た. 前 情 報 収 集 と して 必 要 不 可欠 で あ る。 日本 国 政 府 に. 土 壌 の ガ ン マ 線 ス ペ ク トル を 図1に. お い て も ア メ リカ エ ネ ル ギ ー省 と協 力 して4月 下旬. ル ギ ー ス ペ ク トル か ら 核 種 同 定 し た 結 果 、4月17. に 福 島 県 内 の汚 染 状 況 把 握 を行 っ た り、6月 上旬 に 国 内 の 物 理 系 研 究 者 と協 力 して 土壌 汚 染 の 測 定 を. 日 時 点 に お い て は95Nb,1311,1321,129m馳,132Tb, 134Cs ,136Cs,137C8の 低 温 揮 発 性 の放 射 性 同位 元 素. 行 っ た り して い る。. が 検 出 され た 。 ま た 非 常 に 特 徴 的 な 点 と し て 、 チ ェ. そ の様 な 状 況 の 中、近 畿 大 学 原 子 力研 究 所 は4月. 示 す 。 この エ ネ. ル ノ ブ イ リ事 故 時 に 世 界 各 地 で 観 測 され た103Ruが. 上 旬 に 福 島 中 通 り地 区 にお い て 放 射 性 汚 染 の 分 布. 今 回観 測 され な か っ た。. 測 定 や 、 放 射 性 同位 元 素 の 同 定 な どを行 った 。. こ の 後 も 継 続 的 に 土 壌 採 取 を 行 い 、核 種 同 定 を 行 っ. 本 研 究 で は 、4月 上 旬 か ら現 在 ま で に 行 われ て い. た が 、6月. 上 旬 に は上 記 の 核 種 の うち短 半減 期 の 物. る測 定 結 果 を詳 細 に解 析 し、福 島 中通 り地 区 に お け. は 殆 ど減 衰 して し ま い129噸e,134Cs,137Cs以. る放 射 性 汚 染 につ い て 調 査 を行 う。. 種 に 関 して は ほ ぼ 観 測 さ れ な く な っ た 。2012年1. 外の核. 月 現 在 、 福 島 中 通 り地 区 に お い て 、 福 島 第 一 原 発 由. 2測 定 方 法. 来 で あ る と推 測 され る 観 測 可 能 核 種 は134Cs,137Cs. 放 射 性 汚 染 の 分 布 測 定 で は 、2008年 室 で 開発 され たGPS連. 度 に本 研 究. の み と な っ て い る。. 動 型 放 射 線 量 率 記 録 計 を使. 用 した 。 こ の装 置 は 市 販 の放 射 線 検 出 器 の 指 示 値 を GPSに. よ り得 られ る位 置 情 報 と リン ク して 記 録 し、. GoogleMap,Goo91eEarthな. どの イ ン タ ー ネ ッ ト. 上 の 無 料 地 図 サ ー ビ ス と組 み 合 わ せ て GIS(GeographicInformationSy8tem)と. して 使. 用 ・解 析 を 行 うも の で あ る。 ま た 放 射 性 同位 元 素 の 同 定 で は 、福 島 中 通 り地 区 の 非舗 装 地 にお い て 土 壌 を採 取 ・サ ンプ ル 化 し、近 畿 大 学 原 子 力 研 究 所 に お い て 高 純 度Ge検 りガ ンマ 線 測 定 を行 っ て 、ORTECEG&Gの. 出器 に よ 核種 ラ. イ ブ ラ リを用 い て 核 種 同 定 を行 った 。 放 射 性 汚 染 の分 布 測 定お よび 土 壌 採 取 は 、 中 通 り 地 区 の 福 島 県 福 島 市 、 福 島 県 郡 山 市 、 栃 木 県那 須 塩. 123.
(10) 付 録2. UTR・KINKIに. お け る原 子 力 教 育 の た め の. 炉雑 音 に関す る基礎 デー タ収集 08。1・036・01767工 (原 子 力 研 究 所. 1.は じめ に. 崎. 翔 一一. 第2研. 究 室). に従 うが 、原 子 炉 で の核 分 裂 反 応 は 各 反応 が 独 立 で. 2011年3月11日. に発 生 した東 北 地 方 太 平 洋 沖 地. は な く時 間 的 相 関 を持 つ た め 、原 子 炉 放 射 線 の測 定. 震 と続 い て 発 生 した 津 波 に よ り、 東 京 電 力 が 所 有 す. 量 は ボ ア ソ ン分 布 か らず れ た 分 布 を 持 っ こ と に な. る福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の 余 熱 除 去 系 が機 能 不 全. る。 この ず れ を観 測 す る 手 法 の一 つ がFeynmarrα. に な った 。 この 結果 、福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 の3号. 法 で あ り、 原 子 炉 放 射 線 の分 散 対 平 均 比 は理 論 的 に. 機 、1号 機 が 水 蒸 気 爆 発 し、2号 機 も爆 発 に よ りサ. 以 下 の式 に従 う。. プ レ ッ シ ョンチ ェ ンバ ー が破 損 、4号 機 建 屋 も延 焼 破 損 した 。 これ ら一連 の 爆 発 等 に よ り多 量 の 放射 性. 一+γ. ・{1上雲. r=⊥.ε.γ. ・向 一1). α")}. 物 質 が 原 子 炉 内 か ら一 般 環 境 中 に放 出 され 、福 島 県 を 中心 とす る東 日本 一 帯 の 広 い 地 域 に降 雨 ・降 雪 な. α2τ. どに よ り降 下 ・定着 した。 そ の 結 果 、 各 地 の 空 間 線. ∫. 量 率 が 上 昇 し、大 きな 社 会 不 安 の原 因 とな っ て い る。. こ こで 、VtoMは. この 様 な状 況 に お い て 、 今 後 「 原 子力ルネサ ンス」. 隔 、 αは 中性 子 減 衰 定数 、 εは検 出器 感 度 、 γは核. の 様 な ム ー ブ メ ン トは発 生 す る とは 考 えに くい 。. 分 裂 あ た りに発 生 す る中 性 子 数 、τfは次 の核 分 裂 が. 近 畿 大 学 原 子 炉(以 下UTR-KINKDは. 日本 国 内. 分 散 対 平 均 比 、tは 計 測 す る時 間 間. 発 生 す る ま で の 平 均 中性 子 寿 命 で あ る。. で 現 存 す る2基 の 原 子 炉 の1基 で あ り、今 後 新 規 の 大 学 原 子 炉 建 設 の 見 通 しが 立 た な く な っ た 現 在 と. 3.実験 と結 果. な っ て は 、 確 実 に保 守 ・継 続 を行 い 、UTR・KINK正. 本 研 究 で は 以 前 本研 究 室 で 、教 育 用FPGAボ. に お け る原 子 力 教 育 を更 に 充 実 させ て い く必 要 が. ドを用 い て 開 発 したMCSを. あ る と考 え られ る。. ー. 用 い てUTR・KIN】 巫 の. 炉 心 内 外 の様 々 な位 置 に お い て原 子 炉 雑 音 を測 定. そ こ で本 研 究 で は 、これ ま で にUTR・K【NKIで. 行. した。 測 定 の結 果 、 図1に 示 す よ うな分 散 対 平 均 比. わ れ て い る原 子 力 教 育 に加 え て 、 原 子 炉 雑 音 に 関 す. を得 る事 が 出来 た 。. る実 習 実 験 を カ リキ ュ ラ ム 化 す るた め に 、. ま た 、 これ らの 測 定 結 果 を 解 析 した こ とに よ り同 一 の 中 性 子 感 度 を持 つ 検 出器 の 原 子 炉 内 で の 設 置. UTR-KINKIの. 原 子 炉 雑 音 を詳 細 に 測 定 ・解 析 し、. 基 礎 デ ー タ の収 集 を行 うこ と を 目的 とす る。. 位 置 の 違 い に よ り、原 子 炉 に対 す る検 出器 感 度 が 異 な る こ と も確 認 出来 た。. 2.原 子 炉 雑 音 測 定 の 原 理 原 子 炉 か ら放 出 され る放 射 線 を 検 出 して 得 られ る測 定 量 は、 時 系 列 的 に 見 て トレン ド成 分 と ノイ ズ 成 分 を持 つ 。 原 子 炉 内 で の核 分 裂 反 応 の増 倍 パ ラ メ ー タ や 中性 子 分 布 等 を測 定 す る際 に は 、放 射 線 測 定 で 得 ら れ る トレ ン ド成 分 を 用 い て 解 析 を 行 う事 が 多 い が 、 ノイ ズ成 分 を解 析 して原 子 炉 内 の様 々 な パ ラ メ ー タ を 得 よ う とす る手 法 が 原 子 炉 雑 音 測 定 手 法 と呼 ば れ る。 原 子 炉 雑 音 測 定 で は様 々 な 情 報 を 独 立 変 数 に 用 い て 、 解 析 ・測 定 を行 うが 、本 研 究 で は そ の 中 で も 比 較 的 容 易 に測 定 が 行 え るFeynmaπ. α法 を 採 用 し、. 様 々 な測 定 を行 った 。 本 来 、放 射 性 壊 変 とそ こ か ら 放 出 され る放 射 線 の 測 定 量 は 純 粋 な ボ ア ソ ン 分 布. 124.
(11) Vo1.49(2012). 近畿大学原子力研究所年報. 土壌 にお ける放 射 性セ シ ウム の沈着 状況分析お よび脱着 方法 08-1-036-0046林. 一聡. (原 子 力 研 究 所 第3研. 究 室). 1.序論 2.の 手順 に 従 い クエ ン酸 の 溶 液 を高 純 度 ゲ ル マ ニ ウ. 東 北 地 方 太 平 洋 沖 地 震 に よ り起 こ っ た地 震 と津 波. ム 検 出器 で 測 定 した結 果 を 表.2に 示す 。. に よ り福 島 県 で 福 島第 一 原 子 力発 電 所 事 故 が 起 こっ た 。 そ の 影 響 で 東 北 地 方 に 放 射 性 物 質 が飛 散 した。. 表.2ク. 今 回福 島 原 発 に よ り放 射 性 物 質 で あ る放 射 性 ヨ ウ. エ ン酸 溶 液 へ の溶 出. 素 、 セ シ ウム な どが飛 散 した 。 放 射 性 ヨ ウ素 の 半減 期 は約8日 間 で セ シ ウ ム ー137の 半 減 期 は約30年 セ シ ウ ム ・134の 半 減 期 は2年 と非 常 に 長 い。. 、. ほ と ん どの放 射 性 セ シ ウ ム は 地表 面 に飛 散 して い た 。 土 壌 の 放 射 性 セ シ ウ ム は放 出 す る γ線 に よ っ て 外 部被 ば くを もた らす 。 ま た植 物 や 地 下水 を経 由 し て 飲 食 物 や 飲 料 水 な どに 移 行 し内 部 被 ば くへ と影 響 を もた らす 。. Cs-134. Cs-137. (Bq/9). (Bq/9). クエ ン酸 α5倍. α059. α090. クエ ン酸1倍. α138. 0,188. クエン酸2倍. α239. α355. クエン酸3倍. α148. α214. 表.1と 表.2か. ら 放 射 性 セ シ ウ ム の 溶 出 量 を 計 算 した. 結 果 を 表.3に. 示す 。. そ こで 土壌 の 放 射 性 セ シ ウ ム の沈 着 状 況 お よび 脱 着 方 法 を研 究 す る こ と に よ り、 土壌 か ら の外 部 被 ば. 表3ク. くや 飲 料 水 か らの 内 部 被 ば く を未 然 に 防 ぎ た い と思 い 研 究 した 。. Cs-134(96). 2.方 法 クエ ン 酸 を選 ん だ 理 由 は 身 近 な薬 品で あ り、 ま た 環 境 負 荷 が 小 さ く放 射 性 物 質 の 除 染 効 果 が あ る の で 選 んだ。 田 クエ ン 酸 濃 度 を0.5倍 液309作. り汚 染 土壌(山. 、1倍 、2倍 の3種. m)を. 木 屋 中 学校 の校 庭 の砂)5. α11. α13. クエン酸1倍. α26. α27. クエン酸2倍. 0.46. 0.52. クエン酸3倍. α28. 0.31. 酸 だ け は例 外 で あ っ た。 これ は お そ らく4日 間放 置 した 後 見 て み る とクエ ン酸 の 結 晶 が 固 ま っ て で き て い た 。 これ に よ りク エ ン酸 の キ レー ト効 果 に よ る放. 間 か け て か ら ろ過(02μ. 射 性 セ シ ウ ム の 脱 着 反 応 が 低 下 した と思 われ る。 ま た 、表3の 結 果 よ りクエ ン酸 に は少 量 で は あ る. 料 と しゲ ル マ ニ ウム検 出 器 に よ る測 定 で 放 射 性 セ シ ウ ム を 定 量 した 。. が 放 射 性 セ シ ウ ム を脱 着 す る とい うこ とが分 か っ た。 こ の 実 験 で は 水 に よる溶 出 は な か っ た。. ま た 、 水 に よ る溶 出 実 験 も行 っ た 。. 4結 論. 3。 結 果 お よび 考 察. ク エ ン酸 溶 液 は 放射 性 セ シ ウム を脱 着す る働 き が. 計 画 的 避 難 区域 に あ る福 島 県 川 俣 町 山 木 屋 中 学校 の 校 庭 の 土壌 を ゲル マ ニ ウム 検 出器 で 測 定 した結 果. あ る 。 濃 度 が 濃 けれ ば 濃 い ほ ど比 例 の 関係 で放 射 性 セ シ ウ ム も脱 着 す る とい う こ とが分 か っ た。. を表.1に 示 す 。. ま た 、 水 に よ る溶 出 は な か っ た。. 液 で か き混 ぜ る前 のBq19値. 場所. クエ ン 酸0.5倍. 放 射 性 セ シ ウ ム のBq/9の 値 は比 例 の 関係 で 大 き く な っ て い る こ とが わ か る。 しか し濃 度3倍 の クエ ン. 類 の溶. して 、 ろ液 を プ ラ ス チ ック容 器 に入 れ 測 定 試. 表.1溶. Cs-137(%). 表.2の 結 果 よ りク エ ン 酸 の 濃 度 が 濃 けれ ば濃 い ほ ど. 9と か き 混 ぜ る。 土 を沈 殿 させ るた め に4日 間 放 置 した 後 に 上 澄 み を そ れ ぞ れ149試 験 管 に入 れ 、遠 心 分 離 機(3000/分)に3分. エ ン酸 に よ る溶 出 割 合. 重 さ(9). 核種. 5.参 考 文 献. Bq/9. 山 木 屋 中 の 校 庭(1. 3α97. Cs--134. 50.65. mm以 下). 3α97. Cs-137. 66.26. 【1]森 嶋 彌 重:自 然 環 境 にお け る ウ ラ ンの移 行 と分 布 に 関 す る研 究 、P72(1977年). 125.
(12) 付 録2. Nal検 出器 を用いた試 料測 定 にお ける検 出下限評 価 08階1-036-0094錨 (原子力 研 究 所. 1.は. 糞 イ 拝 第3研 究 室). じめに. 3700Bq/kgで. 、Cs-137が4700Bq/kgで. 8400Bq/kgと. 東 日本 大 震 災 で 福 島第 一 原 発 に津 波 に よっ て被 災 した 結 果 、 原 子 炉 が 破 損 し放 射 性 核 種 を 環境 中 に放. に 使 用 し た 土108gをGe半. 出す る事 態 とな っ た 。 放 出 され た主 な放 射 性 核 種 は. 果 、Cs-134が4393Bq/kgで. 放 射 性1と. 計 が 約10400Bq/kgで. 放 射 性Csで. あ っ た 。陸域 に お け る汚 染 地. 合 計 が 約. な っ た 。1.4リ ッ トル 容 器 の 試 料 の 作 成 導 体 検 出器 で測 定 した結 、Cs-137が6036Bq/kgで. 合. あ っ た 。同 一 試 料 をNaI検. 出器. 域 は 、 モ デ ル 拡 散 計 算 、航 空 機 モ ニ タ リン グ、 土壌. で 測 定 し た 結 果 、Cs-134が5700Bq/kgで. の広 域 調 査 の 結 果 か ら福 島 第 一 原 発 か ら北 西 方 向30. 7300Bq/kgで. ㎞ 圏 内 が 顕 著 とな って お り、飲 料 水 、農 作 物 をは じ. か ら 計 算 し て 作 成 した 試 料 をNaI検. め 野外 に あ っ た ほ とん どの も の を汚 染 し、 広 範 囲 に. が1万. カ ウ ン ト以 上 に な る よ うに 測 定 し た 。. 3.結. 果 及び 考察. 合 計 が 約13000Bq/kgと. 、Cs-137が な っ た。 測 定値 出器 で 正 味 計 数. わ た る被 ば く が懸 念 され る こ とか ら大 き な社 会 問 題 と な っ て い る 。 大 気 中 に 放 出 さ れ た1-131は 1.5×1017Bq、Cs-137は1.3×1016Bqと. 試 算 され て. 作 成 した試 料 をNaI検 出器 とGe半 導 体 検 出器 で の. い る。1-131の 半減 期 は8日 間 と比 較 的 短 く、事 故 当. 測 定 結 果 を第1表. 初 は大 き な 問 題 とな るが 比較 的 短 期 間 で 収 束 す る と. 第1表. 予 測 され た こ とか ら、 本 研 究 で は事 故 後 の農 作 物 に 長 期 に わ た り影 響 を 及 ぼ す で あ ろ う放 射 性Csに い て 重 点 を 置 く1)。. 1.4リ. 高 価 で あ る。 エ ネ ル ギ ー 分 解 能 は 劣 る が 、1台 約1 円 ∼ と比 較 的 安 価 なNaI検. も あ る。 現 在500Bq/kgで. 出器 を 用 い る方 法. (Bq/kg). (Bq/kg). 217.4. 284. 200Bq/kg. 117.9. 100Bq/kg. 54.9. 50Bq/kg. 36.7. 食 品 放 射 能 測 定 モ ニ タは マ ニ ュ アル で は10分 間 の. あ る 暫 定 規 制 値 が 今 後 、5. 測 定 で25Bq/kgま. 分 の1で あ る100Bq/kg、 成 人 よ り放 射 線 の 影 響 を受 け. で 検 出 で き る こ とに な っ て い る、. 容 器 が 小 さいU-8容. や す い と され て い る子 供 向 け の乳 児 用 食 品 と牛 乳 は. 器 で は3600秒 以 上 の 測 定 が 必 要. で あ っ た。1.4リ ッ トル 容器 で は200Bq/kgの 場 合300. 50Bq/kg、 摂 取 量 が 多 い飲 料 水 は10Bq/kgと す る新 た. 秒 の 測 定 で 検 出 で きた 。これ は1.4リ ッ トル 容 器 の容. な基 準 値 の案 が 示 され た 。 そ こで 、 本 研 究 で はNaI 検 出器(食. Ge半 導 体 検 出 器. ッ トル 容 器. 一. 円と. 出器. 器. 200Bq/kg. 放 射 能 に 汚 染 され た 食 品 に含 有 され る放 射 能 を定. 00万. 簡 易 校 正 用試 料 測 定 結 果 NaI検. U-8容. っ. 量 す る の にGe半 導 体 検 出器 を用 い て 測 定 す る。しか し、Ge半 導 体 検 出 シ ス テ ム は1台 約1500万. に 示す 。. 積 が 大 き い た め濃 度 が 同 じで もNaI結 晶 に入 射 す る. 品 放 射 能 測 定 モ ニ タ)で こ の案 が適 用 さ. 放 射 線 の 数 が 約10倍 で あ るか らで あ る と考 え られ る。. れ た場 合 で も正 確 に 測 定 で き るか ど うか簡 易校 正 用. Ge半. 試 料 を作 成 し検 出 下 限 を 評 価 す る こ と 目的 とす る。. 導 体 検 出 器 の 測 定 値 が 計 算 よ りず れ て い た. の は 試 料 作 製 時 に 土 が 均 一 に ば らま け て い な か っ た. 1). こ とが 考 え られ る 。 2.研. 究方 法. 4ま. 福 島 の 土 を も と にU-8容. 器 で 約200Bq/kg、1.4リ. トル 容 器 で は 約200、100、50Bq/kgに. ッ. 食 品 衛 生 法 の規 定 に も とつ く食 品 中 の放 射 性Cs. な る よ う に簡. の 暫 定 規 制 値 は500Bq/kgで. 易 校 正 用 試 料 を作 成 す る。 降 下 し た 放 射 性CsはCs-134とCs-137で 度 をGe半 器 と1.4リ. とめ あ る た め問 題 に な らな. い が2)、 今 後 暫 定 規 制 値 が 更 に厳 し くな る こ と を 考 、 土 の濃. え る と この食 品放 射 能 測 定 モ ニ タの検 出 下 限 を 考 慮. 導 体:検 出 器 で 測 定 し 、 こ の 土 を 元 にU-8容. して 運 用 す る必 要 が あ る。. ッ トル 容 器 で そ れ ぞ れ 試 料 を 作 成 す る。. U-8容 器 の 試 料 の 作 成 に 使 用 し た 土169をGe半. 導体. 検 出 器 で 測 定 し た 結 果 、Cs-134が3214Bq/kgで. 、. Cs-137が4532Bq/kgで 同 一 試 料 をNal検. 合 計 が 約7700Bq/kgで. 5.参. 考文献. 1)日 本 土 壌 肥 料 学 術 雑 誌. あ っ た。. 第82巻P408. 2)食 品 中 の放 射 性 物 質 の 検査 に つ い て. 出 器 で 測 定 し た 結 果 、Cs-134が. ホー ム ペ ー ジ よ り 126. 厚 生労働 省.
(13) 近畿大 学原子力研究所年報. Vol.49(2012). 重粒子線治療 へ の組織 等価 熱ル ミネセ ンス線量計 の応 用 に関す る研 究 08・1・036-0128藤. 原. (原 子 力 研 究 所 第3研. 啓喜 究 室). 1は じめ に 近年、 重 粒子線 を用 い たがん治 療が行 われ るよ うにな り、. 図1か. らフ ラ グ メ ン トの 成 分 の うち水 素 が最 も 多 く 、一 次. ビー ム の 飛 程 終 端(ブ ラ ッ グ ピー ク)に お い て 水 フ ァ ン ト. 治療 計画 において、人体 内の三次元線 量分 布を精度 よく測 定す る ことが求 め られ て いる。これまでは、人体 の70%が 水 で構成 されてい る ことか ら、水 ファン トム 中に線 量 計を 配置 して測定す る方 法が行 われて きたが、線量計 によって. ム で は 一 次 ビー ムの 約2.4倍. 、1EP-TLDで は約2.7倍. とな. っ て い る こ とが分 か る。 また 水 素 とヘ リウム の 二 成 分 で 、 ど ち らの フ ァ ン トム に お い て も全 フ ル エ ン ス の 約75%を 占 め る こ とが分 か っ た。. 放 射線場 が乱 され る こ とや 、測定が煩雑 であるな どの問題 が あった。一方、人体組織 と組織 等価な線量 計によってフ. 次 に フ ラ グ メ ン ト毎 のエ ネル ギ ー 損 失 分 布 を図2に. ァン トム を構成 し、線 量分布 を精度 よ く測 定す る試み がな され てい る。その よ うな試 みの一つ として、組織 等価 ファ ン トム勲 レミネセ ンス線 量計(TEP-TLD)が あ る。TEP-TU) とは、四ホ ウ酸 リチ ウム(Li2β407)を主成分 とす る熱 蛍光. 示す 。. でぬ ゆ て の . 1㎜1 …. 体 に少 量のマ グネ シ ウムを加 えた ものであ り、実効原子番 号 と原 子 密 度 が 組 織 等 価 な 組 成 と なっ て い る。 この TEP-TLDを 板状 に成 形 し、数十枚重ね た ものをファン トム. 鮎:L. __霧. l畷鷲搾. 竪. 謙{1_夢 老 。_哩 ∠ 臓021仁 戻 oα疑咽OP繰. と して これ に放 射線 を照 射 し、熱蛍 光像を読 み出す と、フ ァン トム内の三次 元線 量 分布 が得 られ る。現 在、T聾イ1」) をX線 の線量 分布 の測 定 に応 用す る研 究が進 め られてい るが、次 の段 階 として、医療用重粒子線 の線量 分布 測定 に 応用 す るこ とが検討 され てい る。しか し1EP一㎜ は、人体 組織 と元素組 成が異 な るた め、 核破砕反応 に より生成す る フラグ メン ト粒子 の成分 が異 なる。したがって この ことが、 最終的 な線 量評 価に影響 を与 える可能 性がある。 そ こで本研 究で は、水 フ ァン トム と 凹L皿Dに 高エネル ギー の炭 素 ビームが入 射 した ときに、 核 破 砕反応 によって 生 じる フ ラグメ ン ト粒 子 の成 分 と吸収線 量 の分布 を シ ミ ュ レー シ ョン計 算 に よっ て調査す るこ とを 目的 とす る。. 聾 ㎜ 釧00L凝. の 伽1」. 畷oo5画. 凝過en聯oゆ. o鱒 圓'鋤. 職!瑚 帥噂. 水 フ ァ ン トムTEP-Tm 図2フ 図2よ. ァ ン トム 中 の フ ラ グ メ ン ト毎 の 吸 収 エ ネ ル ギー り、ブ ラ ッ グ ピー ク にお け る全 エ ネ ル ギー 損 失 に対. す る フ ラ グ メ ン トの 寄 与 は 、ヘ リウ ム に よ る もの が 最 大 と な る こ とが 分 か っ た 。ま た水 素 とヘ リウ ム に よ る寄 与 が水 フ ァ ン トム で は 約5.1%、 皿P-TLDで は約5.5%を 占め る こ とが 分 か った。 4ま. とめ. 水 フ ァ ン トム とTEFTIDに. 炭 素 ビー ム が入 射 した とき. に 、生 じる フ ラ グ メ ン ト粒 子 の成 分 と吸 収 線 量 の 分 布 を シ ミ ュ レー シ ョン計 算 に よ っ て調 査 した 。そ の結 果 、ブ ラ ッ. 2方 法. グ ピー クの 位 置 は水 フ ァ ン トム で は16cmと. 重 イ オ ン輸 送 計 算 コー ドPHITS(ParticleandHeavyIon TransportcodeSysteゆ を用 いて290MeV/uの12Cビ ーム. で は18cmと. (φ=5cゆ とTEP」mに. を 円柱 形(20cmφ. ×50cm)の. な り、TEP-TLD. な る こ とが わ か っ た 。. ま た 炭 素 ビー ム との 核 破 砕 反 応 に よ っ て 生 じる フ ラ グ. 水 フ ァ ン トム. そ れ ぞ れ 中心 軸 に対 して 水 平 に入 射 させ た。. 入 射 面 か ら深 さ方 向 の エ ネ ル ギー 損 失 と粒 子 フ ル エ ン ス を 、 生 成 フ ラグ メ ン トご と に計 算 した。. メ ン ト粒 子 と して は 水 素 とヘ リウ ム が 多 く、フル エ ン ス は ブ ラ ッ グ ピー ク に お い て 一 次 ビー ム を 上 回 る こ とが 分 か っ た 。水 素 ・ヘ リウ ム の 二成 分 は ブ ラ ッグ ピー ク よ り深 い 部 分 に お い て エ ネ ル ギ ー を付 与 す る 主 要 な成 分 で あ る こ と が 分 か っ た。 5参. 考文 献. 1)KShinsho,etal.,RadiationMeasurements,46, 1912-1915,2011. 2)K.Niita,etal,,PHITS:ParticleandHeavyIon TransportcodeSystem,Version2.23,JAEA〒{泊ta/Code 201(ト022,2010.. 127.
(14) 付 録2. ハ ツ カ ダ イ コ ン に お け る放 射 性Csの. 移 行 と分 布. 0810330003前. 川英輝. 原 子 力研 究 所 第3研. 究室. 【目 的 】 東 日本 大 震 災 に よ り東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 か ら 大 量 の 放 射 性 物 質 が 放 出 され 、 地 面 に 降 下 し た 。 今 回 の 原 発 事 故 で 問 題 と な っ て い る の は 長 い 半 減 期 を も つ 放 射 性Cs で あ る た め 、 本 研 究 で はCsに Csが. 着 目 して 行 っ た 。 土 壌 中 で 栽 培 され た 農 作 物 に は 放 射 性. 移 行 す る 。 こ れ を 利 用 して 土 壌 中 に 含 ま れ る 放 射 性 物 質 の 除 去 に 植 物 が ど の 程 度. 有 効 で あ る か 検 討 す る。本 研 究 で は 研 究 す る 植 物 と し て 短 期 間 に 生 育 が 可 能 で あ る た め ハ ツ カ ダ イ コ ン を 用 い た 。ま た 福 島 県 で 採 取 し た 土 壌 を 用 い 研 究 を 行 っ た 。植 物 の ど の 成 長 段 階 で ど の 部 位 に 放 射 性Csが. 多 く 蓄 積 す る の か を調 査 す る た め 、 成 長 段 階 ご と に. 収 穫 し植 物 に お け る 放 射 性 物 質 の 移 行 や 分 布 に つ い て 検 討 す る 。 【方 法 】 福 島 県 川 俣 町 か ら採 取 し て き た 放 射 性 物 質 を 含 ん だ 土 壌 と 大 学 構 内 の 土 を 混 ぜ て 、こ の 土 を 用 い ハ ツ カ ダ イ コ ン を 栽 培 し た 。土 の 濃 度 はCs-134:1.30×104Bq/kg、Cs-137: 1.41×104Bq/kgで. あ る。 この研 究 はハ ツ カ ダ イ コ ンが 均 一 に放 射 性物 質 を含 ん だ土 で. ど の 程 度 吸 収 す る の か を 調 査 す る た め に 行 っ た 。 ま た 、福 島 県 に 近 い 環 境 で 栽 培 す る た め 表 層5mm程 度 に だ け 放 射 性 物 質 を 含 ん だ 土 壌 を 入 れ て ハ ツ カ ダ イ コ ン を 栽 培 した 。 ハ ツ カ ダ イ コ ン は65型 の プ ラ ン タ ー に5cm間 隔 で24本 植 え た 。9月 と10.月 に 種 ま き を 行 い 、約1カ 階 は1週. 月 栽 培 した 。 栽 培 し た ハ ツ カ ダ イ コ ン を 成 長 段 階 ご と に 収 穫 し 、成 長 段. ご と に 採 取 し た 。収 穫 順 に 成 長 段 階1,2,3,4と. 葉 、実)に 分 け て ハ ツ カ ダ イ コ ン 内 の 放 射 性CsをGe半. し た 。各 成 長 段 階 で 部 位 別(根 、 導 体 検 出 器 を 用 い て 測 定 した 。. 土 の混 入 を防 ぐた め 、収 穫 したハ ツ カ ダイ コン を十 分 に水 で洗 い測 定 を行 っ た 。 【結 果 ・考 察 】 放 射 性Csを 含 む 土 を 混 ぜ た 土 で 栽 培 した 結 果 は 、図1で 示 す よ うに 葉 と根 を 濃 度 で 比 較 す る と成 長 段 階 の ほ と ん ど で 葉 よ り根 の 方 が 約2倍 以 上 高 か っ た 。 成 長 段 階 を 部 位 別 に 濃 度 で 比 較 し て み る と、 葉 で は 成 長 段 階 の ほ と ん ど で 放 射 性Csの 見 られ ず 、根 で は 成 長 段 階4に. 吸 収 量 に増 加 が. 多 く の 増 加 が 見 られ た 。葉 は 成 長 す る 度 に 収 穫 し た 量 が. 増 え た た め 、吸 収 量 は 増 加 し た が 濃 度 で は 低 い 数 値 を 示 した 。根 は 収 穫 量 が 少 な か っ た が 濃 度 で は 他 の 部 位 に 比 べ 高 い 数 値 を 示 した 。 【結 論 】. 2 ll い. ・5{. ■成長段 階①. 贈11. 」. 1β自. 1α:紬. {謹. ,⑧,5 cう(や. ●成長段 階② 膿成長段 階③ ロ成長 段階④. 臨_町. 、. 図1成. 根. ,3,φ (や ぴ 蒸. につ れ 土 壌 か ら多 くの 放 射 性Csを. 吸 収 して い た。. ま た 、 放 射 性Csは. ハツ. カ ダ イ コ ン の全 部 位 に移 行 し、 特 に 根 の 濃 度 が 高 か った 。. { !.葉. 今 回 の 研 究 結 果 よ り、 ハ ツ カ ダ イ コ ン は成 長 す る. 一. 長段 階別 の濃 度比 較. 128.
(15) 近畿大学原子力研究所年報. Vol.49(2012). ハ イ ドロキ シ ア パ タ イ トの 熱 ル ミネ ッセ ンス 線1計 と して の 適 用 性 に関 す る研 究 08-1-033-0012平 原子 力 研 究 所. 田. 美貴. 第3研. 究室. 【背 景 お よ び 目 的 】 医 療 分 野 で は 、古 くか ら診 断 や 治 療 に お い て 放 射 線 が 広 く利 用 され て きた が 、近 年 の 放 射 線 利 用 技 術 の 高 度 化 に伴 って 、そ の 使 用 頻 度 と線 量 は 共 に 増 大 してい る。な か で も診 断 用 のX線. の利. 用 が 最 も多 く、歯 科X線 撮 影 は 他 の 臓 器 のX線 撮 影 よりも使 用 頻 度 が 高 い ことが 予 想 され るた め 、 口腔 内 被 ば く線 量 を 精 密 に 測 定 す ることが 必 要 とされ てきた 。 従 来 か らの 被 ば く線 量 の 測 定 法 として 、人 体 の 軟 組 織 と組 織 等 価 な 物 質 で 作 られ た ファントム 中 に 歯 の 硬 組 織 の 実 効 原 子 番 号 に 近 い 物 質(硫 酸 カ ル シ ウムや フ ッ化 カ ル シ ウム)か ら成 る熱 ル ミネ ッ セ ンス線 量 計(TLD)を. 設 置 す る方 法 が 広 く用 い られ て い る。しか し、従 来 の 検 出 器 に よる放 射 線 情. 報 は 一 次 元 的 な もの で 、空 間 的 な 放 射 線 情 報 を 得 ることは 容 易 で は な い 。さらに 、検 出 器 を埋 め 込 む ことに よって 放 射 線 場 の 乱 れ が 生 じるた め 、測 定 の 空 間 分 解 能 に 限 界 が ある。 そ こで 、検 出 器 自 身 を 人 体 と組 織 等 価 な 物 質 で 作 成 し、ファントム として 使 用 す る方 法 が 提 案 され て い る。現 在 、人 体 軟 組 織 と組 織 等 価 に なるように 制 御 され たTLDが. 開 発 され て お り、被 ば く線 量 の. 精 密 測 定 へ の 適 用 が 期 待 され て い る。さらに 、骨 や 歯 な ど の 人 体 硬 組 織 に つ い て も組 織 等 価 な TLDの 開 発 が 求 め られ て い る。 本 研 究 で は 、歯 の 硬 組 織 がHydroxyapatite(HAP)を 主 成 分 として い ることに 着 目 し、HAPをTLD として 適 用 す ることを 目 的 として 、HAPを 主 成 分 とす るTL物 質 の 製 作 と発 光 特 性 の 調 査 を試 み た。 【方 法 】 実 験 に は 市 販 のHAP汎. 用 試 薬(Aldrich社. 製 品 番 号:574791)、TL効 TL物. 質 の 製 作 で は 、各HAP試. 加 量 とし て0.03wt%、0.17wt%、 置(日. 立 実 験 用X線. 、製 品 番 号:289396)と. 薬 にCuOを. 添 加 し 、1100℃. で240分. 薬(Aldrich社. 用 い て1000Gyを. 、. 使 用 した 。. 焼 結 し た 。ま た 、CuOの. お よび 添 加 物 を 加 え て い な い も の を 用 意 し 、そ れ ぞ れ にX線. 照 射 装 置 、MBR-1505R)を. 麟1:TLの. 高 純 度HAP試. 率 を 向 上 させ る た め の 添 加 物 として 酸 化 銅(CuO)を. 添. 照射 装. 照 射 した 。. 察. 各 試 料 を350℃. に 温 度 設 定 し たTLD用. 熱 処 理 炉(UD-606P)で. 加 熱 し 、可 視 領 域 でTLが. 確認. で きるか 検 証 した。 申 .H:グ ロー カ ー ブ の TL測. 定 シ ス テ ム を 用 い て 高 純 度HAPwithCuO(0.17wt%)を. た。 常 皿'TLス TLス. ペ クトル の. ペ ク トル 測 定 装 置(HAMAMATSUphotonicmulti-channelanalyzerc10027-01)を. 高 純 度HAPwithCuO(0.17wt%)の. 蛍 光 ス ペ クトル の 検 出 を 試 み た 。. 【結 果 ・考 察 】 可 視 領 域 に お い て 、添 加 物 を 加 え て い な い 汎 用 試 薬HAPを. 除 き全 て の 試 料 でTLを. 襯 察 す ることが で きた 。しか し、グ ロー カ ー ブ とTLス. 測 定 し グ ロー カ ー ブ の 検 出 を 試 み. ペ クトル(Fig.1)の 測 定 で は 、十 分 な. 発 光 強 度 が 得 られ ず 検 出 で きな か った 。今 後 はTL物 質 の 量 及 び 照 射 線 量 を増 や す こと や 添 加 物 の 量 の 最 適 化 を 試 み る必 要 が あ る。 ま た 、今 回 使 用 したCuO以 い て も検 討 す る。. 外 の 添加 物 につ. 129. 用い て.
(16) 付 録2. 土 壌 中 の 放 射 性Csの ヒマ ワ リへ の 移 行 と分 布 に 関 す る研 究 08-1-033-0017中. 山鋭 彦. 原 子 力研 究 所 第 三研 究 室. 【目 的 】東 日本 大 震 災 に よ り東 京 電 力 福 島 第 一 原 子 力 発 電 所 か ら大 量 の 放 射 性 物 質 が 放 出 さ れ た 。 こ の よ う な 事 故 で は 放 射 性 物 質 が 大 気 中 に 拡 散 ・降 下 し土 壌 汚 染 が お こ る。 チ ェル ノ ブ イ ル の 原 発 事 故 後 ヒ マ ワ リ を 用 い て 放 射 性Csを. 土 壌 か ら除 去 す る 実 験 が 行 わ れ 、 ヒマ ワ リ を. 用 い る こ とは あ ま り有 効 で は な い と述 べ られ て い る。 しか し 、福 島 の 土 壌 は ウク ライ ナ の 土 壌 と 化 学 形 が 違 うた め 、 ウ ク ラ イ ナ の 土 壌 と 同 じ結 果 が 得 られ る と は 限 ら な い た め本 研 究 で は福 島 県 の 土 を 用 い て 土 壌 か ら放 射 性Csを. 取 り除 く方 法 と して 植 物 を 用 い る こ とが どの 程 度 有 効 で あ る. か 検 討 す る。ま た 成 長 過 程 の どの 段 階 で 放 射1生Csが に 各 成 長 段 階 の 放 射 性Csの. ど の 部 位 に 多 く 蓄 積 す る か を調 べ る た め. 移 行 と分 布 を 比 較 ・検 討 す る 。. 【方 法 】本 研 究 で は 放 射 性Csを. 含 む 土 で ミ ニ ヒ マ ワ リの 栽 培 を 行 っ た 。実 験 で は 大 量 の サ ン プ. ル が 必 要 に な る こ と が 予 想 され た 為 、 通 常 の ヒマ ワ リ よ り も生 育 が 早 く、 栽 培 す る 際 に場 所 を 取 り に くい ミ ニ ヒ マ ワ リを 用 い た 。 福 島 県 の 土 と大 学 構 内 で 採 取 し た 土 を 混 ぜ た 土 のCs-134の 濃 度 は1.30×104Bq/kgCs-137の. 濃 度1.41×104Bq/kgで. ご と に 採 取 した ヒ マ ワ リ は 部 位 別 に 分 け て 放 射 性Csの を植 え て か ら の 日数 に よ っ て 決 め た(生 目)と 成 長 段 階2(6週 根 、 葉 、 茎 、 花(っ. あ っ た(10月3日. 吸 収 量 の 測 定 を 行 っ た 。成 長 段 階 は 種. 育 期 間6.月16日. 目)は 根 、 葉 、 茎 の3つ ぼ み も含 む)の4つ. 時 点)。 成 長 段 階. ∼8月29日)。. 成 長 段 階1(3週. に 分 け 測 定 を 行 い 、 成 長 段 階3(開. に 分 け 測 定 を 行 っ た 。 成 長 段 階 ご と に 採 取 した サ ン. プ ル は 土 の 混 入 を 防 ぐ た め そ れ ぞ れ の 部 位 別 に 十 分 に 水 で 洗 浄 し た 。 洗 浄 後Ge半 器 で 放 射 性Csの. 3で は 根 に 最 も 多 く放 射 性Csが. 吸 収 され て い た 、. 吸 収 さ れ て い た 。CsはKと. 長段階2成. り成 長 段 階2と. は 葉 に 最 も 多 く放 射. お な じ ア ル カ リ金 属 で あ り化 学 的 性 質 が 似 て い る た め. 根 に 多 く蓄 積 し た と 考 え られ る 。 成長段階1成. 示 す 。 図1よ. し か し成 長 段 階1で. 長段階3. ﹁ ⋮ ⋮ 餐. Csは. 導体検 出. 濃 度 の 測 定 を行 っ た 。. 【結 果 ・考 察 】1本 あ た り の 放 射 能 に つ い て の 測 定 結 果 を 図1に. 性Csが. 花 時)は. 【結 論 】Bq/本 で は 放 射 性Csは 根 に 多 く蓄 積 し、成 長 段 階3で 最 も 多 く吸 収 して い た 。ミニ ヒマ ワ リ1本 あ た りの 吸 収 量 は 最 も多 い 場 合 で も3Bqを. 超 え ることは. な く、土 壌 の1.30×104Bq/kgと い う濃 度 か ら考 え れ ば 土 壌 か ら 放 射 性Csを. 図1成. 長 段階 にお け る各部位 の 比較. 130. 除 去 す るの に植 物. を 用 い るこ とは 有 効 とは 言 え な い。.
(17) Vol.49(2012). 近畿大学原 子力研究所年報. 血 中末 梢 リンパ 球 の 染 色 体 異 常 を指 標 とす る 低 線 量 域 のバ イ オ ドジ メ トリ 07-1-033-0051安. 本. 篤史. 原子力研究所第三研究室. 【目的 】 放 射線事 故時 には個人線 量計などの用意がない場合 、物理学 的線 量評価 が困難である。そこで、 被 曝 による生物学 的影響 を指標 として線量評価を行 うバイオドジメトリが有効な手段である。中でも、 放射線 感受性の高い末梢血リンパ球の染色体異 常(主に二動原 体染色体:以 下Dic)の 出現頻度 に よって線 量評 価を行 うバイオドジメトリが有効である。しかし緊急 医療 が必要な場合 や、臨床 症状 が でるような比較 的高線 量の被 曝をした場合 におけるバイオドジメトリの研究はされてきたが、被 曝によ る影響 が小さいとされ る低線 量域 については非 常にデータが少ないのが現状である。福 島原発 の事 故 によって被曝 による人 体への影 響や 低線量の被曝 であっても不安視されるなど関心を集めている。 そこで本研 究では 、ヒトの血液 を用いて低線量 の放射線 照射 実験を行い血 中末 梢リンパ 球の染 色 体異 常の出現頻度 を指標 とするバイオドジメトリのための統計 的データを取得 し、低線量域で起こる 染色 体異常数 と線 量の関係 曲線を確 立することを 目的とす る。 【方 法 】 ヒトの 血 液 細 胞 に γ 線(0.1Gy,0.25Gy)を. 照 射 し た 検 体 に 、放 射 線 医 学 総 合 研 究 所 の 染 色 体 分 析 シ. ス テ ム を 用 い て 末 梢 血 リン パ 球 の48時. 間 培 養 お よ び ギ ム ザ 染 色 を 行 っ た 。プ レ パ ラ ー トで 標 本 化 し. た も の を 、自 動 メタ フ ェ ー ズ(染 色 体 像)検 出 顕 微 鏡 解 析 シ ス テ ム を 利 用 して 画 像 化 した 。 γ 線0.1Gy と0.25Gy照. 射 し た 検 体 に つ い て そ れ ぞ れ の 画 像 解 析 を 行 い 染 色 体 異 常 の ス コ ア リン グ を 行 っ た 。ま. た 、 自 身 の 血 液 を 採 取 し 、血 液 細 胞 に 中 性 子 線(OGy,0.25Gy,0.5Gy,0.75Gy,1.OGy)を. 照 射 した 。中. 性 子 源 に は 放 医 研 保 有 のNASBEE(NeutronAcceleratorSystem君orBiologica1聯ectExperiment)を 使 用 し た 。照 射 後 は 上 記 と同 様 の 処 理 を 行 っ た 。各 線 量 を 照 射 し た 検 体 に つ い て 画 像 解 析 を し 、染 色 体 異 常 の ス コ ア リン グ を 行 い 、高 線 量 域 の 標 準 曲 線 よ り推 測 され る値 との 比 較 を 行 っ た 。. 【結 果 ・考 察 】 γ線 照 射 時 の 染 色 体 異 常 を解 析 ・ ス コア リング した 結 果 、0.1Gyと0.25Gy照 射 した 細 胞 の メタフェー ズ 各500個(有 効 細 胞)中 、異 常 が 見 つ か っ た 細 胞 は0.1Gyで6個 、0.25Gyで5個 見 つ か っ た 。そ の うちDicは そ れ ぞ れ で4個 時 で 約150個. のDicが. 見 つ か っ た 。これ まで の 標 準 曲 線 か ら1Gy照. 射 時 で 約50個. 、2Gy照 射. 検 出 され るた め 、標 準 曲 線 か ら推 測 で きるお お よそ の値 で あ ると考 えられ るが 、. 検 出 下 限 とされ る0.25Gy以. 下 の 線 量 下 に して は や や 多 くの 染 色 体 異 常 が 確 認 され た 。確 率 的 な 問. 題 もあ りさらに 検 体 を増 や す ことによっ て 出 現 頻 度 が 左 右 され る可 能 性 も考 え られ る。 中 性 子 線 照 射 の 染 色 体 異 常 の スコア リング 結 果 を表1に す。 線 量 の 増 加 に伴 っ て 異 常 が 見 つ か っ た 細 胞 数 お よ びDicの 増 加 傾 向 が 表 れ て い る。比 例 関 係 に 近 い 増 加 傾 向 を示 して い ることか ら有 意 な デ ー タが 得 ら れ た。 表1:各 線 量 の染色 体異常数 異 常細胞 数. Dic. Frg. Ring. 0. 0. 0. 0. 025Gy. 19. 20. 23. 5. 05Gy 075Gy. 31. 33. 34. 6. 52. 61. 68. 13. OGy. 10Gy 74 96 106 18 *各 線 量 の解 析 細 胞 数 は そ れ ぞ れ100個(有 効 細胞) *1.OGyの. み50細. 胞 の 解 析 結 果 を100細. 胞 に換 算 131. 、1細 胞 あた りのDic出. 現 頻 度 を 図1に. 記.
(18) 132.
(19) Vol.49(2012). 修. 近畿大学原子 力研究所 年報. 士. 論. 文. 総 合 理 工 学 研 究 科 エ レ ク トロニ クス 系 工 学 専攻 田中. 長谷川. 慎悟. 喬. 博 士前 期 課 程. 即発 中性子数 の入射エネル ギー依存性 の解析. 超重核種の核分裂片質量収率お よび中性子スペク トルの シュ ミレーシ ョン. 133.
(20) 付 録2. 即発 中性子数の入射エネル ギー依存性 の解析 Analysisofincidentenergydependenceofthepromptneutronmultiplicity 10-3-334.0430・. 1.緒. 田 中 慎 吾(原. 子 核 工 学 研 究 室). 核 分裂 が 起 き る際 に は中性子 が放 出され る. 言. だ け で な く 、 分 裂 の 瞬 間 に 約4%の. 即発 中性子 数 γは原子 炉の臨界特性 に影響 を. エネルギー. が 即 発 γ 線 と して 放 出 さ れ る 。 よ っ て 、 『即 発. 与え る重要なパ ラメー ターであ る。 また近年で は核燃料 の高燃焼度化な ど、応用. 中 性子 放 出 に使 わ れ る全 て の エ ネ ル ギ ー 』と は、. 複 合 核 の 励 起 エ ネ ル ギ ー か ら即 発 γ線 エ ネ ル 分 野が広 が りマイ ナー ア クチ ノイ ド(MA)核 種 の精度 の高 いデ ータが求め られて いる。 しか し、 ギ ー を 引 い た も の で あ る 。 ま た 、 『1つ の 中 性 MA核 種の純度の高 い試料 の入手は困難であ り、一 子 が 持 ち 出 す エ ネ ル ギ ー 』 と は 、 中 性 子 の 分 離 エ ネ ル ギ ー と即 発 中 性 子 の 運 動 エ ネ ル ギ ー を. 測定デ ータが少な く、各国の評価 済み核デー タ フ ァイルの問で も齪歯吾が大 きい。これ らの理 由 によ りMA核 種 の核デ ー タが早急 に改善 され る ことは期待 しにくいため、当面 は理論計算 も し くは半経験式 に頼 らざる を得な い。. 足 し た も の で あ る 。 以 上 よ り分 裂 モ ー ドご と の 即 発 中 性 子 数 γの 理 論 計 算 式 は(1)式 と な る 。. 〈 ㎜. (1). 〈&〉 脚+〈 ε〉醒. そ こで本研 究 で は理 論 計算 お よび 半経 験 式 的なMA核 種の即発 中性子 数 レの評価方 法 を検 討 した。 即発 中性子 数 γの評価方 法の検 討 とい う研 究 は今 まで にも行 われてお り、理論的な考 え方お. (1)式 に 各 分 裂 モ ー ドの 分 岐 確 率 を 掛 け て 足 し合 わ せ る こ と で 即 発 中 性 子 数 γの 重 率 付 き 平 均 が 求 め られ る 。(1)式 の パ ラ メ ー タ ー の 計 算 方 法 を 新 た に 変 更 し 、 さ ら に γの 重 率 付 き 平 均 ま. よび求め方はすで に確立 され ている。よ って本 研 究で は、従来 の評価方 法で は対応で きなか っ た 中性子 入 射 エ ネル ギー 範 囲(5.OMeV∼)へ の 対応、お よび実験値 をよ り精度 良 く再現す る事 を主な 目的 とした。 2.計. 〉バ 〈Eγ 〉 配. γ 〃2=. で 一 度 に 計 算 で き る 理 論 計 算 コ ー ドNUBARを 開 発 し た 。NUBAR内. の 分裂 モ ー ドご との即 発. 中 性 子 数 γ の 求 め 方 は(2)式 の 通 り で あ る 。. 7-〈E覗+E。+8。 脚 〈 一く ㎜ 〉 …(2) &〉 醒+〈ε〉脚+ρ. 算方法 2.2MultipleChanceFission. 本 研 究 は 、核 分 裂 過 程 をStandardl、Standard2、 類 の 分 裂 モ ー ドの 重 畳 で. 従 来 の 即 発 中 性 子 数 レの 計 算 方 法 で は 、 タ ー. 表 現 す る マ ル チ モ ー ド核 分 裂 モ デ ル 【1】 に基づ. ゲ ッ ト核 が 中 性 子 を 捕 獲 し て 複 合 核 に な り そ. いて い る 。 ま た 、即 発 中 性 子 放 出前 の核 分 裂 片. の ま ま 分 裂 す るlst-ChanceFissionの. の マ ル チ モ ー ドを 考 慮 した 質 量 分 布 が5つ. のガ. い た 。 レは 中 性 子 入 射 エ ネ ル ギ ー が 高 く な る に. ウス 分布 関 数 の重ね 合 わせ で表現 で き る こ と. つ れ て お お よそ 線 型 的 に 上昇 す るが 、 この方 法. を 示 し たWang-Huの5-GaussianModel【2】. で は 入 射 エ ネ ル ギ ー が 高 くな る と 計 算 値 が 指. Superlong(SPL)の3種. を、. み を考 えて. 即 発 中 性 子 数 の 計 算 に 特 化 した モ デ ル に 改 良. 数 関 数 的 に 上 昇 し て し ま い5.OMeV以. し て 使 用 した 。. 応 で き な か っ た 。 こ れ は(3)式 に 示 し たSPLの. 2.1理. 分 岐 確 率 の 計 算 式 に原 因が あ る 。. 論計算. C∫pL(%)=0.026exp(0.365385、. r即 発 中性 子 放 出 に 使 わ れ る 全 て の エ ネ ル ギ ー 』 を 、 『1つ の 中 性 子 が 持 ち 出 す エ ネ ル ギ ー 』. 上 に は対. 研*)(3). (3)式 か らわ か る よ う に 、底 を ネ イ ピ ア 数 εと す る指 数 関 数 が あ り、そ の 中 に入 射 エ ネ ル ギ ー の. で 割 る こ と で 、 核 分 裂 の 際 に 発 生 した 即 発 中 性. 項 が あ るた め 、一 定 以 上 入射 エ ネル ギ ー が 高 く. 子 数 γを 計算 す る 。. な る とSPLの. 134. 分 岐 確 率 が 指 数 関 数 的 に上 昇 し、.
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