アメリカ合衆国カリフォルニア州における学校財政制度
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(2) 50. (2)セラノ判決への対応 一上院法90 (1972)と下院法65 (1977)I セラノ裁判は、原告が地方学区間に生徒1人当たりの 支出に相当な格差があること、そしてそのことが教育機 会の質と範囲の不平等を固定化していると主張し、訴え. 上がってきたのが、収入制限(revenue limit)であっ た。収入制限とは、地方学区の収入の増大に制限を加え るものであり、この方法によって、教育費支出の高い地 方学区のプログラムに不必要な損失を与えることなく、 公正を実現することが期待された。また収入制限は、州. たものであった。この裁判は2度違憲判決が下された。. の教育費支出を抑えることにもなり、政治的-一ドルを. 最初の1971年に下された判決は、公立学校財政制度が. 乗り越える方策であったSB90では収入制限に関. カリフォルニア州憲法や合衆国憲法の平等保護条項に違 反していると判断し、また学校財政制度が子どもの教育. して、地方学区の財産評価価値が収入制限を上回る場合 には、地方学区は税率を引き下げなければならないこと、. の質を親や近隣の人々の財産の関数にしていることによ り、貧しい子どもたちを不公平に差別していると判断し. また収入の増大は、標準教育費未満の学区は1年につき. たものであった。そして2度目の1976年のセラノ第2. て標準教育費を上回る地方学区は6%未満に、それぞれ. 判決は、州議会による学校財政制度改革によってもなお. 制限されることが規定された(g)。収入制限のはかSB90. 違憲状態にあるとし、地方学区間の教育費支出の格差を. において規定されたのは、標準教育費補助金の保証レベ. 生徒1人当たり(平均日々出席者数l人当たり) 100ド. ルの引き上げであり、このことにより、支出の低い学区. ル以内に抑えることを求めたものであった(4)。これらの. の支出レベルを引き上げ、貧しい学区の財産税率を引き. セラノ判決に対して州議会は、州の学校財政制度を改革. 下げることにつながり、制度の均等化の改善に役立っと. し、判決の命令に従う努力を展開した。最初の判決に対 しては、 1972年に上院法90 (Senate Bill 90 SB90). 考えられた。もう1つは、多くの特定補助金プログラム の規定であった。特定補助金プログラムは、貧しい家庭. を制定、第2判決に対しては、 1977年に下院法65. を多く抱える地方学区やバイリンガル教育の必要性の高. (Assembly Bill 65 AB65)を制定し、学校財政制度 の改革を行った。以下それぞれの内容を見ていこう。. い地方学区などに対する援助、また幼稚園から第3学年. ョSB90. ものであった。 SB90は、その後の特定補助金プログ ラムの増大-と向かう転機となったのであり、その意味. まずSB90制定にいたる過程での議論の中で問題と. 15%まで、標準教育費レベルの地方学区は6%に、そし. までの初等段階の教育を改善する補助金などを提供する. なったのほ、判決が求めている目標が、納税者にとって. でも重要な法律である(10)。. の公正なのか、それとも子どもにとっての公正なのかが. ② AB65. 明確でがなかった点であり、そのために地方学区の財政. AB65は、セラノ第2判決で示された均等化の命令. 力の均等化を図ればよいのか、教育費支出のレベルの均. に従うために、学校財政制度を改革しようとするもので. 等化を図ればよいのか、改革の目標が暖味な状態にあっ. あったが、それに加えて学校教育の質を高めようとする. た(5)。この納税者にとっての公正か、子どもにとっての. 学校教育の改革をも目的とするものであった(n)。 AB65は、 4つのパートから成り立っていたoすな. 公正かという論点は、その後も学校財政制度の議論の中 で問題になってきた点であり、その意味で重要な視点を 提供している。また制度改革の過程は、判決における法 理論がそのまま制度に直結するわけではなく、さまざま な政治的利害を考慮する必要性をも示している。裁判の 過程で議会が採用できる改革案の例として、州レベルで の財産税の課税、学区均等化補助金、教育バウチャー、 全面的州教育費維持といった案がしばしば示されていた. わち第1は、財政支援の基礎部分すなわち標準教育費補 助金と収入制限、第2は、学校改善を刺激する財政支援、 第3は、特別なニーズをもっ生徒に対する補助金、第4 は、特別なニーズを抱える地方学区に対する補助金、と いう4パートであった。. 第1のAB65の中核である財政支援の基礎的部分に 関しては、まず標準教育費のレベルの引き上げがなされ. が、これらはいずれも政治的に実行が困難とされ、議会. るとともに、収入制限に関する規定において、標準教育. での議論では、より現実的対応策が模索されていた(6)0. 費を上回る収入を得る地方学区に対して、標準教育費の. 特に地方学区問の均等化を図る場合に、裕福で教育支出 のレベルの高い地方学区のレベルを下げることは、その. 120 %以下の収入の地方学区とそれ以上の地方学区とを 区別して規定し、しかもその増大が標準教育費の増大よ. 学区の損失となり政治的には実行が難しく、また貧しく 教育費支出のレベルの低い地方学区のレベルを高めるこ. りも低く抑えられることになった。このことによりより 裕福な地方学区の収入の増大への制限が厳しくなった。. とは、州全体の財政負担を重くすることになり、いずれ. そのほか、標準教育費レベルを下回る収入しか得られな. の場合も議会での支持を得ることが難しい課題であっ. い地方学区に対して、その収入制限以上の収入の増大を. た(7)。. 援助する追加的補助金の交付、すべての地方学区に適用. 以上のような状況の中で、均等化の手段として浮かび. される最低税率の設定、そしてそれまでそれ以下の税率.
(3) アメリカ合衆国カルフォルニア州における学校財政制度. であった裕福な地方学区において、最低税率によって生 み出される余剰収入を貧しい地方学区に移管することな どが規定された。これらの規定はいずれも、地方学区間 の教育費支出や課税努力の均等化を目的としたものであ り、裕福な地方学区から貧しい地方学区への収入の移管 が規定されるなど、 SB90よりも徹底した内容になっ ていると捉えられる。 第2から第4のパートは、いずれも特定補助金を通じ たプログラムであり、 SB90のプログラムを修正ある いは拡大し、継続させたものである。第2の学校改善の ための財政支援は、 SB90における初等段階の教育の 改善のための補助金であり、 AB65はその適用範囲を. 51. が許される。 ・州あるいは地方政府は、新たな財産税を設けることが 禁止される。 ・特別の税を課すには、 3分の2の有権者の賛成が必要。 ・州税の変更には、 3分の2の州議員の賛成が必要。 このような厳しい制限を課す提案13成立の背景とし て、カリフォルニア州の経済の好調さが、個人所得の伸 びを上回る財産価値の上昇をもたらし、財産税負担が極 めて重くなったにもかかわらず、州議会が有効な財産税 負担の軽減を行えなかったことが指摘されている(14)。ま たこのことは税負担の問題だけでなく、税のより効率的 運用やアカウンタビリティを強く求める動きとしてみる. 拡大し、幼稚園段階から第12学年までの教育を対象と. こともできる(15)。提案13の規定により財産税を財源と. するものであった。また第3の特別なニーズをもつ生徒. する地方学区の収入は著しく減少し、そのため教育費の. に対する補助金については、第1に心身に障害をもつ生. 確保が重要な課題となり、またその点での州の役割が高. 徒のための教育に対する補助金、第2に貧しい家庭の生. まることになる。. 徒と英語の話せない生徒のための補助金という2つのグ ループにまとめて、連邦の補助金も含めてそれまでのさ. この提案13に対しては、緊急避難策としてSB154 が同年1978年に制定され、それによってAB65のもと. まざまな特定補助金を統合するものであった。第4の地. で獲得していた資金レベルの85%から91%が、各地方. 方学区のニーズに応える補助金については、従来の小規. 学区に保証された。そして長期的な対応として、 AB8. 模学校や地方学区に対する補助金に加えて、大都市の地 方学区に対する補助金、通学輸送のための補助金、生徒. が1979年に制定された。 AB8では、州の補助金は収. の著しい減少により影響を受けている地方学区に対する. 入制限と地方学区が財産税によって得る税収との差額と なった。また財産税はカウンティによって集められ、提. 補助金が新たに規定された。このようにAB65により、. 案13以前に獲得していた収入額の割合に応じて配分さ. 特定補助金プログラムがさらに拡大することになったの である(12)。. れることになった(16)。. 以上のようにAB65は、財政支援の基礎的部分で地. 提案13の翌年、 1979年には、州の支出に制限を設け た提案4が成立し、教育費の確保がますます困難な状況. 方学区間の均等化を図るとともに、特定補助金プログラ. に追い込まれることになった。提案4は、州の支出の増. ムの拡大により、地方学区や生徒が抱えるさまざまなニー. 大を人口増とインフレ上昇率を調整した前年の支出レベ. ズに応えようとしたものであった。しかしながらAB65. ルに制限すること、そしてその制限のレベルを超える収. は、翌年に成立した提案13による大幅な収入の減少の ために、特に第1のパートの均等化のプログラムはその. 入が得られる場合には、その上回った収入を納税者に返. 実施が不可能になり、制定後翌年にはその意味を失って. 還すること、を規定したものであった(州憲法第13条 B)。. しまった。ただ学校財政にとどまらず、学校教育の向上. 提案13とその後の法律により、カリフォルニア州の. をも視野に入れた総合的な改革を試みた点、また拡大さ. 学校財政の構造が、州レベルへの集権化が進み、地方学. れた特定補助金プログラムはその後も継続しており、そ. 区の税収や支出に対する制限が強まることになった。そ. の意味での重要性をもっ法律であったと位置づけられる。. のため地方学区レベルでは、どの程度の資金を学校教育 に用いるのか、学校財政運営における最も重要な意思決. (3)税と支出の制限. 定の権限が失われることになった。提案13とSB154. 一提案13 (1978)と提案4 (1979)-. やAB8には、そのような位置づけが与えれている。そ. 1978年に住民投票である提案13が可決され、州憲法. して提案4の州支出増の制限により、他の政府サービス. が修正された。その主な規定の概要は以下の通りであ. との競合が厳しくなり、ますます教育費の確保が困難な. る(13)。. 状況におかれることになった(17)。. ・財産税の課税は、 1975-76年の市場評価価値の1 %に 制限される。 ・財産税評価額の増大は、年2%以下に制限される。 ・財産が売却されたり、所有者が代わったり、新しく建 てられたときには、現行の市場価値で評価されること. (4)教育改革と学校財政改革 -SB813 (1983)1983年に公表された「危機に立つ国家(Nation at risk)」により全米的に教育改革の波が広がっていった.
(4) 52. が、カリフォルニア州では、 1983年に教育改革のため. 案13により州の財源に頼らざるを得ない状況の中で、. の法律としてSB813が制定されたSB813は、初等. 州が十分な教育費支出を提供することは困難になること. 中等教育の改善に向けてさまざまな方策とそれを支援す. が予測されるようになった。こうした教育関係者の危機. る補助金を設定した。また基礎的財政支援である一般補. 意識が、憲法レベルで最低レベルの教育費を保障する提. 助金の方式にも変更を加えている。このSB813により、. 案98とその一部修正を行った提案111の成立をもたら. 州の教育費支出の増額がもたらされた点も重要である(18)。 SB813は、実質的に収入制限の引き上げを行い一般. したである(21)0 提案98は3つのパートから成り立っているOすなわ. 補助金の増額をもたらすとともに、その方式を変更して. ち第1は、幼稚園からコミュニティカレッジ(K-14). いる。その方式は、地方学区を小規模の初等学校学区、. までの教育費の最低レベルの規定、第2は、提案4の支. 大規模の初等学校学区、小規模のハイスクール学区、大. 出制限を上回る収入の措置についての規定、第3は、ア. 鋭模の-イスクール学区、小規模の統一学区、大規模の 統一学区、という6つのカテゴリーに分け、それぞれの. カウンタビリティに関する規定である(22)。. カテゴリーの平均の収入制限と各地方学区が財産税によっ. まず第1の教育費の最低レベルに関しては、 K-14 の学校当局は、以下の場合の中で最も大きい街になる資. て獲得できる収入との差額を、州の補助金覇とする方式. 金を受け取ることが規定されている(州憲法第16条第. である(19)。この方式は今日でも採用されているものであ. sm)。. る。. ① 1986-87年において州の一般資金に占めるK-14教. また教育の質の向上を目標として、 -イスクールの卒. 育の資金の割合と同じ割合となる資金額。これは、州の. 業要件の明確化、州のカリキュラム基準の設定などが規 定され、教育水準の向上が図られるとともに、さらに教. 収入増が著しい時に、 K-14教育に対する州の資金が. 育の質の改善を促す補助金が規定されたSB813にお. 州の収入増の割合と同じ割合で増大するように定められ たものである。. いて規定された主な補助金には、教員給与の最低レベル. ②少なくとも前年と同じ資金額。これは州の資金と地. の増額を促す補助金、授業日数、授業時間の拡大を促す. 方の資金をあわせた額で、生徒数の増加や生計費調整. 補助金、指導教員のための補助金、教員の教授改善のた めの補助金、学校管理者のための補助金、第10学年の カウンセリングプログラムのための補助金、などがある。. (Cost of Living Adjustments)'によって調整された 額となる。この規定が通用されるのは、 1人当たりの個 人所得の上昇の割合が、一般資金収入の上昇の割合プラ. これらの中で、教員給与の最低レベルの増朝を促す補助. ス0.5%以下になる年である。. 金、それに授業日数、授業時間の拡大を促す補助金は、. ③少なくとも前年と同じ資金額と前年の資金額の0.5. 補助金プログラムに参加するための一定の要件を設定す. %を加えた資金額。前年の資金額は、州の資金と地方の. ることにより、授業日数、授業時間の拡大、教員の質の. 資金をあわせた額で、生徒数の増加と1人当たりの州の. 向上などを促し、学校教育の質的改善を図ることを意図. 一般資金収入の増大を調整した額となる。これは、一般. したものであり、 SB813の最も重要な特徴である(20)。 このようにSB813は、教育改革の流れの中で、学校. 資金収入の伸びが個人所得の伸びよりも0.5.以上も下 回った場合に適用される。. 教育の質的向上を促す学校財政制度を整備を図った法律 として位置づけることができる。しかも一般補助金の増. 次に第2の提案4の支出制限を上回る収入に関する規 定は、その上回った収入の50%を生徒数に応じてK、. 額も図られているが、それは均等化という目標よりも、 学校教育の改善を目指したものであり、その点にSB81. 14学校当局に配分されることが定められている(州憲 法第13条B第2項)。初等中等学校に対しては、生徒1. 3の新たな側面を指摘することができる。. 人当たりの教育費支出が全米の上位10州の平均と等し いかそれを上回っていること、そして1クラスの平均生. (5)州憲法レベルでの教育費保障. 徒数が全米の上位10州の平均と等しいかそれを下回っ. 一提案98 (1988)と提案Ill (1990)一. ていることを、州財務長官と州教育長が相互に判断する. 前述したように、州の支出増に制限を設け、それを上. 場合には、そうした資金は配分されないことが規定され. 回った場合には納税者に返還する提案4が1979年に成. ている(州憲法第16条第8.5項)。そしてこの規定に従っ. 立したが、この規定が教育費の確保に大きな不安を投げ かけることになった。 1980年代当初は、高インフレに. て配分される場合には、その収入はすべて教授改善とア カウンタビリティのために用いられることが規定されて. より州の実際の支出よりも支出制限の方が伸びが大きく. いる(同条同項)。その資金が運用される具体的領域に. 全く影響がなかったが、 1983-8年以降は低インフレに. ついては、法律レベルに示されており、クラスの生徒数. よりそれが運転し、 1986-87年に初めて実際の支出が支. の縮小、設備や教材など5つの領域が定められている. 出制限を上回り、 11億ドルが納税者に返還された。提. (教育法第24郡第3章第1条第41300.1項).
(5) 53. アメリカ合衆国カルフォルニア州における学校財政制度. 第3のアカウンタビリティに関する規定は、毎年「学 校アカウンタビリティレポートカ-ド」を作成すること. 限が算定され、それに平均日々出席者数をかけたものに なる。. が規定されている(州憲法第16条第8.5項)。そしてそ. 基礎収入制限は、前年の基礎収入制限に生計費調整額. のレポートカードのモデルが法律によって定められてお り、生徒の学習成績、中退率、生徒1人当たりの支出と. を付け加えた金額になる。こうした算定は、以下のよう. その支出によって提供されたサ-ビスなど、 14項目に. 限に基づいて行われる(27)。. な6つのカテゴリーに分類され、それぞれの平均収入制. わたって報告事項が示されている(教育法第29部第2 章第2条第33126)。 以上のように、州の教育費あるいは地方学区の資金を. 表2 1993-94年の平均収入制限 地方学区の地方学区の平均日々 タイプ規模出席者数. 平均収入 制限. 含めた教育費が、少なくとも前年よりも減少することが ないよう詳細な規定が設定されているOそれとあわせて. 初等学校学区. 3,987ドル. 学校の運営に関する報告を求めている点も注目される。 憲法レベルでの教育費確保に応えうる学校のアカウンタ. 小規模100人以下 大規模101人以上. 高等学校学区. 小規模300人以下 大規模301人以上. 4,404ドル. 統一学区. 小規模1,500人以下 大規模1,501人以上. 3,630ドル. ビリティが求められている。 この提案98は、最低限の教育費を確保することが意 図されていたが、実際にはここで保障される資金額が各 学校に配分されるものとなっており、それ以上の上乗せ はなされてきていない。州議会が提案98で要求される. 3,212ドル. 3,943ドル. 3,407ドル. それぞれのタイプごとで収入が低い地方学区ほど平均. 資金以上を学校に提供する意志がないことを示している。. 収入制限との差額が大きくなり、それにより州補助金覇. 意図とは異なった結果がもたらされている(24)。. も大きくなるような方式になっている。こうした方式に より毎年均等化を進めていくことが意図されている。州. 2.現行のカリフォルニア州学校財政制度の概要 カリフォルニア州では前章で述べてきたような展開を. の一律補助金と地方学区の収入の総計が収入制限を上回. 経て、現行の学校財政制度が整備されるにいたった。本. いが、収入制限を上回った資金は返還する必要はなく、. 節ではその概要を整理する。カリフォルニア州全体の教. そのまま保持できることになっている。. る地方学区に対しては、この均等化補助金は交付されな. 以上の一般補助金は、 1993-94年において総額で72億. 育費の規模は、提案98及び提案111によって定められ ている。ここではその中で、各地方学区に対してどのよ. 2290万ドルで、州の教育に対する全補助金の48.4%に. うな資金の配分方法がとられているのか、そしてどのよ. とどまっている。その他は主として以下に述べる特定補. うな補助金プログラムがあるのか、主要なものを示すこ. 助金などによって占められている。. とにする。 1993-94年において、州の補助金は149億2300万ドル、 地方学区の収入は108億ドル3000万ドルであり(25)、州 補助金と地方学区の収入の合計額において、州補助金は 57.9%、地方学区の収入は42.1となっている。地方. (2)特定補助金 カリフォルニア州では、多くの特定補助金プログラム を設けることにより、さまざまなニーズに応えている。 ここではそのすべてを詳細に述べることはできないので、. 学区が州の補助金に依存している現状を示している。州. 主なプログラムの概略を示すことにする。. の補助金は、使途を特定しない一般補助金と使途を特定 する特定補助金に分類することができる。以下それぞれ. ①障害児教育(Special Education) (教育法第30部) 心身に障害のある子どもの教育に対する補助金。. についてその概要を述べていく(26)。. 1993-94年で州補助金は、 14億1440万ドル、州の補助 金全体の中で9.5%を占める。特定補助金プログラムの. (1)一般補助金. 中で最大になる。. ①一律補助金(州憲法第9条第6項) 財産の多少にかかわらず、すべての地方学区に対して. ②資本支出と債務返済(Capital Outlay and Debt Service) (教育法第10部). 平均日々出席者数当たり120ドルもしくは1地方学区あ たり2,400ドルが交付される。. などに対する補助金。 1993-94年で州補助金は、 8億. ②均等化補助金(教育法第24部第7章第2条). 2200万ドル、州補助金全体の中で5.5%を占める。. 均等化補助金は、各地方学区の収入制限と地方学区の 財産税など独自の財源から得られる収入との差覇につい. ③教職員退職制度(Teacher Retirement) (教育法第. て交付される。地方学区の収入制限は、まず基礎収入制. 教員や学校に関わった職員の退職に対して、十分な財. 学校施設の建設など資本支出やそのための債務の償還. 13部).
(6) 54. 政的プランを提供するための補助金。 1993-94年で州補 助金は、 6億9000万ドル、州補助金全体の中で4.6% を占める。. 以上のほか、カリフォルニア州では職業教育、教材費、 指導教員、英才教育などに対する補助金プログラムが設 定されている。. ④人種差別撤廃プログラム(School Desegregation Programs) (教育法第24部第7章第2条)人種差別. 3.カリフォルニア州学校財政制度における改革課題. 撤廃のために人種統合策を実施した地方学区に対して、 それに要した費用を州が償還するプログラム1993-94. 第1章で述べたように、カリフォルニア州の学校財政 制度は、 1970年代に提起された地方学区問の均等化の. 年で州補助金は、 5億330万ドル、州補助金全体の中で 3.4%を占める。. 問題、すなわち学校財政制度における公正の問題、そし て1980年代には教育改革が進められる中で、教育改革. ⑤低所得家庭の子どもや特別なニーズをもつ子どもに. を促進するような財政のあり方が問題になってきた。こ. 対する特別なケア. れらの問題は、今日でも重要な視点を提供しており、今. (Child Development) (教育法第6部第2章) 子どもの身体的、情緒的、発達的成長を高めるサービ. 日の改革課題を提起している。本章では、公正と教育改 革の観点から今日のカリフォルニア州の学校財政制度が. ス、その親に対して仕事ができるようにあるいは職業訓. 直面している課題を整理する。. 練を受けることができるように援助するサービス、さま. (1)学校財政制度における公正の実現. ざまなニーズを抱える家庭を然るべき機関に紹介するサー. 1971年のセラノ判決以降、カリフォルニア州におい. ビスなどを提供するプログラム。 1993-94年で州補助金 は、 4億5070万ドル、州補助金全体の中で3.0%を占め. て公正の観点から学校財政制度の問題が論じられてきて. m. いる。そこでは子どもにとっての公正なのか、納税者に とっての公正なのか、また地方学区問の教育費支出の均. ⑥通学送迎(Transportation) (教育法第24部第5章 第10条). 等化なのか、財政力の均等化なのか、という点が問題に. 家庭と学校の問の送り迎えのための補助金。障害を持っ た子どもの送り迎えの費用も含まれる。 1993-94年で州. 均等化が図られてきた。 1976年の第2セラノ判決は、. なったが、主として収入制限の設定により地方学区間の. 補助金は、 3億3930万ドル、州補助金全体の中で2.3%. 地方学区間の教育費支出の格差が平均日々出席者数当た り100ドル以内におさまることを、公正の実現の基準と. を占める。. して定めた。この基準に合致すべく学校財政制度の改革. ⑦学校改善プログラム(School Improvement) (敬 育法第28部第6章). が行われ、そして1984年にカリフォルニア州最高裁は、 学校財政制度がこのセラノ判決に合致しているという判. 学校レベルで企画される改善プロジェクトに対する補. 決を初めて下した。その後控訴はなされたが、 1989年. 助金プログラム。学校は州に対してプロジェクトの内容 と資金の運用についてのプランを提出しなければならず、. に結審し判決は確定した(28)。 1993年の段階において、 判決で基準とされた100ドルという数値はインフレ上昇. またそのプラン策定のために諮問委員会を設置しなけれ. 率によって調整され、この時期には約300ドル以内が基. ばならない。. 準となるが、全地方学区の96%以上がその範囲の中に. 1993-94年で州の補助金は、 3億2120万ドルで、州補. 位置していた(29)。表1の数値と比べるまでもなく、地方. 助金全体の中で2.2%を占めている。. 学区の教育費支出の格差は著しく縮小していることが明. ⑧補償教育(Compensatory Education) カリフォルニア州において補償教育として提供されて. らかである。. いるのは、主として貧困のために不利益を被っている子. はない。むしろ見方によってはより重要な問題を生み出. どものための教育とバイリンガル教育である。両者は、. しているとも捉えられる。まず第1に、第2セラノ判決. 「経済インパクト補助金(Economic Impact Aid)」 (戟 育法第29部第1章第2条)として交付されており、貧. 金を除外して一般的資金に対してのみ適用されるもので. しく経済的に不利な立場にある子どもや英語力に制約の. あった。特定補助金の対象となるような特別なこ-ズは、. ある子どもを多く抱える地方学区に対して提供されてい. 特定の地方学区に遍在する傾向にあると考えられるので、 除外して公正を判定するという方式には妥当性はある。. る。この補助金は、読み、書きや算数などの基礎教育に 関する補習的教育サービスやバイリンガル教育のために 用いられる。 1993-94年で州の「経済インパクト補助金」は、 2億 9780ドルで、州の補助金全体の中で2.0%を占める。. しかしながら公正にかかわって問題が全くないわけで. において示された100ドル以内という基準は、特定補助. しかしながら前章で述べたように、カリフォルニア州で は特定補助金プログラムが非常に多く、しかも中には補 助金朝の大きいプログラムも見られた。特定補助金を含 めて捉えた場合に、地方学区問の格差はセラノの基準を 逸脱しており、不均等がなお存在しているという指摘も.
(7) アメリカ合衆国カルフォルニア州における学校財政制度. ある(30)。. 55. 投資され、税金がどのように賢明に、効率的に用いられ. 第2に、カリフォルニア州で均等化を推し進めたのは、. るか、という問いに応えることが、学校のための税金を. 収入制限に基づく均等化補助金と提案13による財産税. 増大させるには必要である、という認識が示されてい. 率の1%-の均一化であろう。しかしながらそのために、. る(32)。. 地方学区の当局者並びに住民は、学校財政の運営にかか. このような改革の機運は、多額の税金を投入しながら. わる権限を失う結果となった。すなわちどの程度の費用. 学校教育が十分な成果を挙げてきていないという学校教. を学校教育に費やすのか、その決定に全くかかわれなく. 育に対する不信、不満が生みだしたものと捉えられる。. なったのである。州の財政コントロールを強めることに. 世論調査によれば、公教育に対してもっと多くの資金が 必要と考えている人が37%であるのに対して、もっと. よって均等化を図ってきたが、果たしてそうし方法でし か均等化が図れないのか、またそうした方法によって実 現しようとする公正の概念に問題はないのか、検討する 必要があろう。. 賢明に教育費を用いる必要があると考えている人が63 %にのぼっていることが明らかとなっている(33)。 以上のような課題に応えるためには、現在の学校財政. 第3に、州全体の教育費支出のレベルダウンの問題が. 制度では収入制限や特定補助金プログラムのあり方など. ある。特定補助金を除いた地方学区問の教育費支出の格. を根本的に見直す必要があると恩われる。またアカウン. 差は著しく縮小されたが、それはレベルダウンによる均. タビリティを高める学校財政制度の構築とその運営が求. 等化であった。カリフォルニア州の教育費のレベルダウ. められる。. ンは、他州との比較においても如実に表れている。すな わち生徒1人当たりの公立学校教育費支出について、カ. こうした問題は、カリフォルニア州に限らず全米的に 学校財政の課題としてとらえられており、それに関わる. リフォルニア州と全米平均を比較してみると、 1973-74. 研究も進められている。例えばアメリカ教育財政学会の. 年においてカリフォルニア州では1,171ドル、全米平均. 年報第16号では、公教育費が実際に地方学区レベルで、. は1,147ドルで、カリフォルニア州は全米平均を24ド ル上回り全米で16位であったのが、 1990-91年になると、. あるいは学校レベルでどのように配分され、どのように 用いられているかを明らかにしようとしたものである。. カリフォルニア州は4,644ドル、全米平均は5,261ドル. こうした研究により、政策当局者や一般の人々の学校財. で、カリフォルニア州は全米平均を617ドルも下回り、. 政運営に対する不信感を払拭し、どの程度の教育費を支. 全米で33位と大きく順位が下がっているのである(31) これも均等化の負の遺産であるが、公正が教育費支出の. 出し、どのような目的で用いるべきか、という議論に貢 献しようとしている(34)。. 均等化という観点からしか捉えられてこなかったことの. 学校財政制度のあり方を考察する上できわめて重要な. 表れである。州全体の教育費の確保を進めるとともに、. 視点であり、今後の議論の推移が注目される。. 学校教育のあり方からどの程度の教育費が必要となるの か、学校教育の質と関連させた学校財政における公正概. おわりに. 念を検討していく必要性を示している。. カリフォルニア州の学校財政制度の改革を推進してき たのは、地方学区問の教育費支出の格差の是正による公. (2)教育改革とアカウンタビリティ. 正の実現、教育改革の財政的支援、さまざまな特別な二-. 1980年代から始まる教育改革の動きは、改革課題の. ズへの対応、納税者の保護すなわち税負担の軽減、とい. 焦点を移しながらも今日まで継続している。今日カリフォ. うことであった。こうした理念に基づいて、均等化補助. ルニア州で推進されている教育改革の目標は、より効果 的で、より学力に焦点を当てた、より効率的な教育制度. 金、地方学区の収入制限、特定補助金プログラム、財産 税率や州支出の制限などが制度化され、今日の学校財政. を構築することに向けられている。そこでは、州レベル. 制度を形作っている。. で生徒の学力の到達目標やカリキュラムの枠組みを設定. これまで見てきたように、これらの中で最も活発に議. することが目指されるとともに、学校の運営に関する責. 論されてきたのは、学校財政における公正の問題であっ. 任を地方学区や学校に移す分権化が構想されている。そ. た。しかしそこでの焦点は、地方学区の教育費支出に向. うした教育改革の方針の中で、学校財政制度改革は重要. けられ、その格差の是正にとどまることになり、結果的. な課題の1つに位置づけられている。 学校財政制度に関しては、生徒の学力向上ということ. に地方学区の収入に制限を設け、レベルダウンでの均等 化をもたらしたと言える。そこにカリフォルニア州の学. に資金を集中させるような配分のあり方が課題とされ、. 校財政制度の公正概念の限界がある。今後、特定補助金. それとともに地方学区や学校レベルに財政にかかわる権. の交付により対応しているさまざまな特別なニーズをい. 限を移行させることが構想されている。またどの程度の. かに公正概念の中に位置づけ、制度化を図っていくかが. 資源が必要で、それらが生徒の成功のためにどのように. 急務の課題であろう。それは、単に教育費のレベルある.
(8) 56. いは低所得家庭の子どもの数といった形式的指標だけで. (4)セラノ判決に関しては、白石裕「経済的差別と教. なく、学校教育のあり方にまで踏み込んだ公正概念の構. 育の機会均等-判例にみるアメリカの教育(2)-」. 築を求めている。例えばこれまでの収入制限の設定のさ. 『京都大学医療技術短期大学部紀要』第4号、. れ方を見ても、前年の収入制限を基本に設定されており、. 1984年を参照。またセラノ判決後の学校財政制. 学校教育のあり方から必要な教育費レベルを決定すると. 度改革構想については、新井秀明「70年代アメ. いうことはなされてきていないのである。. リカにおける公立学校財政制度改革構想の特徴と. もちろん学校教育のあり方と学校財政制度のあり方や. 問題点-セラノ判決(1971)と関わって-」関西. その運営のあり方との関連は、把握することがきわめて. 教育行政学会『教育行財政研究』第10号、 1982. 難しい問題であり、不明確であるのが現状である。それ. 年が詳細に分析している。またカリフォルニア州. は今日の学校財政研究の最も重要な課題の1つであるが、. の学校財政制度の展開については、新井秀明「カ. その不明確さ故にアカウンタビリティが強く求められ、. リフォルニア州における公立学校財政制度改革の. 同時に提案13のように納税者の負担軽減が優先され、 学校教育-の税の投入に対する消極性を生み出している。. 展開一教育財政における『公正』原則をめぐって-」. 学校教育費支出を根拠づける理念の提唱と、資金の効率. 析している。ただしこれは、 1977年までの展開. 的運用がなされ、アカウンタビリティに応えうる学校財. を分析したもので、その後の展開にはふれられて. 政制度を整備していくことが必要であろう。この課題に. いない。. 『大阪音楽大学研究紀要』第25号、 1986年が分. 応えようとしているのが、今日推進されようとしている. ( 5 ) Richard F.Elmore, Milbrey Wallin, McLaughlin,. 学校財政制度改革である。その意味で今後の展開が注目 される。. Reform and Retrenchment: The Politics of California School Finance Reform, Ballinger Publish Company, 1982, p. 4.. m. (6) ibid.,pp. 72-73, (7) ibid.,p.86.. (1)公立初等中等学校の教育費の負担割合の推移を見. (8) ibid.,p.94.. ると、1959-60年において、連邦4.4%、州oQI ou.1 %、地方学区56.5%であったのが、1979-80年に. (9) John B.Mockler and Gerald Hayward, "School Finance in California: Pre-Serrano to the Pres-. は、連邦9.2%、州48.9、地方学区42.0%と. ent" , Journal of Education Finance 4, 1978, pp.. なり、連邦、州ともその負担割合を著しく増大さ. 389-390.. せており、特に州は地方学区よりも負担割合が大. (10) Lawrence O.Picus, op、cit., pp. 39-40.. きくなっていた。1993-94年では、連邦7.0%、. (ll) California State Department of Education,. 州45.7:、地方学区47.3%と若干地方学区の割. California Schools beyond Serrano: A Report. 合が伸びているが、全体の傾向として州と地方学. on Assembly Bill 65 of 1977, 1979, p. 1.. 区がはぼ同程度の教育費を負担していることが分. (12) ibid., pp. 9-29.. かる。. (13)提案13の概要については、憲法条文のほか、. KernAlexander,RichardG.Salmon,Public SchoolFinance,AllynandBacon,1995,p. (2)LawrenceO.Picus,``CadillacsorChevrolets?: TheEvolutionofStateControloverSchool. Lawrence O.Picus.op.cit., p. 43を参照した。 (14) Richard F.Elmore, Milbrey Wallin McLaughlin, op.cit., p. 170.. (15) James W.Guthrie, "United States School. FinanceinCalifornia",JournalofEducation. Finance Policy 1955-1980" , in School Finance. Finance17,1991,pp.35-37. Policies and Practices - The 1980's: A Decade. (3)一律補助金、標準教育費補助金のほか、州補助金. of Cnflict - edited by James W.Guthrie,. には、地方学区に等しい財政力を保障する税源保. Ballinger Publishing Company, 1980, pp. 26-28.. 障補助金(guaranteedtaxbaseprogram)、標. (16) Lawrence O.Picus, "An Update on California. 準教育費補助金と税源保障補助金との組み合わせ. School Finance 1992-93: What Does the. 方式、教育費を州が全面的に支出する州全面的教. Future Hold?" , Journal of Education Fi-. 育費支出補助金(fullstatefunding)などがあ. nance. る。詳細は、AllanOddenandLawrence. 18, 1992, pp. 147-148.. O.Picus,SchoolFinance:APolicyPerspective,. (17) Lawrence O.Picus (1991), op.cit., pp. 43-44.. McGraw-HillInc.,1992,pp.160-207,参照。. (18) ibid., pp. 46-47..
(9) アメリカ合衆国カルフォルニア州における学校財政制度. (19) Lawrence O.Picus, The Effect of State Grant-in-. Schools and Communities, 1995.. Aid Policies on Local Government Dicision. (33) ibid.,p.7.. Making: The Case of California School Finance,. (34) Lawrence O.Picus, James L.Wattenbarger edit. ,. The. RAND. Corporation,. 1988,. pp.. 150-152‥. (20) SB813の内容については、 ibid.のほか、 Allan Odden, "California Public School Finance Programs, 1986-87" , Policy Analysis for California Education Policy Paper No.PP 87-6-9,. 1987、を参照。 (21) Paul M.Gold finger, Revenues and Limits: A Guide to School Finance in California, School Services of California Inc., pp. 12-13. (22) ibid,, pp. 17-22.. (23)生計費調整額は、インフレ上昇の調整額のことで あり、アメリカ合衆国商務省から毎年公表される 物価指数である「州と地方政府のインプリシット・ プライス・デフレーター(Implicit Price Deflator for State and Local Governments)」. に基づいて決定されることが法律で定められてい る(教育法第24部第7章第2条第42238.1 (b) 項)0 (24) Lawrence O.Picus (1991), op.cit., p. 56. (25) Steven D.Gold, David M.Smith, Stephen B.Lawton, Public School Finance Programs of the United States and Canada 1993-94 Volume One, American Education Finance Association and Center for the Study of the States The Nelson A.Rockefeller Institute of Government, p.141.. (26)以下の記述は、カリフォルニア州の教育法原文及 びibid., pp. 139-165を参照した. (27)この平均の収入制限がそのまま適用されるわけで はなく、実際にはこれよりも低いレベルにとどまっ ていた。その縮小の割合が法定されている。 1993-94年については8.14%の縮小が規定され ていた(教育法第24部第7章第2条第42238.14 項)0 (28) Californias K-12 School Finance System, EdSource Report, 1992, p. 6. (29) School Finance 1994-95, EdSource Report, 1994, p.3. (30). 57. Thomas. B.Timar,. "Politics,. Policy,. and. Cate一. gorical Aid: New Inequities in California School Finance" , Educational Evaluation and Policy Analysis, 16, 1994, pp. 143-160.. (31) Paul M.Goldfmger, op.cit.,p. 9. (32) Education Commission of the States, Rising to the Challenge: A New Agenda for California. Where Does the Money Go?: Resource Allocation in Elementary and Secondary Schools, Corwin Press, lncっ1996..
(10) 58. The School Finance System in California of United States of America. Tomoaki Chikusa. The purpose of this Paper is to review the history of the school finance system in California and to examine the principles and problems of the system. In the history of the California's School Finance System, the important, watershed events are following: ・The. Serrano. v.. Priest. legal. Challenge. to. California's. school. finance. system;. Passage of Proposition 13's property tax limitation; Passage of SB813 which promotes educational reform movements; Voter apprpval of Proposition 98's minimum funding gurantee for education. By them, California has achieved the school finance system which equalizes expenditure disparties and has elmmated differences in tax effort across school districts. But the sytem has shifted the control over the level of revenue from local school districts to state and has faild to provide. substantial growth in educational funding. Moreover, Clifornia has increased categorical programs and when the system including categorical programs is evaluated in terms of equity言t hasn't still been equalized. Today, it is necessary to redifine the concept of eqiuity in terms of special needs and student performance. And then it is necessary to reform the school finance system based on the redifined equity..
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