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光散乱法による繊維の屈折率の測定(II) : CaseII拡散への応用

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Academic year: 2021

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(1)243. 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ) -CaseH拡散への応用福田光完. (平成3年9月30日受理) 前報1)では、繊維の屈折率を簡便に、かつ精度よく求める方法として光散乱法の応用を 取りあげ、主にMie散乱理論曲線の計算法について述べた。今回は同軸二重円筒体(coax ial fiber)に対する散乱をさらに詳しく調べ、その散乱曲線分布の特徴を検討する。また、 Casell拡散2)と呼ばれるガラス状高分子一有機溶媒系に特有に表れる拡散現象をこの散 乱曲線分布を用いて解析が可能であることを示す。光散乱法を用いた繊維に対する拡散現 象の解析は、屈折率分布が繊維中に拡散する低分子の濃度分布に対応することを利用する これまでにない全く新しい方法である。 拡散実験の最もポピュラーな方法は収着・脱着法(重量法あるいは容量法)である。3) すなわち高分子材料に収着する拡散物質の総量を測定する方法であり、ある程度まで拡散 様式を区別することができる。しかし、この方法では拡散試料内の濃度分布を実測するこ とはできない。濃度分布を測定する方法としてはいろいろな方法が報告されてきたが、そ の中でも正確さという点で光学の応用は重要である。先にも述べたように繊維の屈折率分 布が、繊維中に拡散する低分子の濃度分布に対応することを考えれば、繊維に利用できる 方法として光干渉法および光散乱法が考えられる。しかし光干渉法は、フイルムに対して は報告例4)があるが、繊維では実験的に難しく実際には行われていない。一方、光散乱法 では繊維中のFick型拡散に対応する濃度分布、すなわち屈折率分布を推定するには計算が 複雑にすぎ、これまでほとんど報告例は見あたらない。しかし、 CaseH拡散のような比 較的簡単な濃度分布を示す系の場合には解析は容易であると考えられる。この場合、本研 究で取り扱うようにcoaxial fiberからの散乱理論を利用し、散乱強度分布から繊維中 に拡散する低分子の挙動が決定できるためである。 [CaseH拡散について] 拡散現象の解析の基本は拡散方程式を与えられた境界条件の下で解くことである。言う までもなくこの解析法は、与えられた系がFick型の場合にのみ適用できる。しかし1940年 代後半から1960年代始めにかけて行われた多くの高分子に対する気体、有機溶媒蒸気の拡 散実験より、 Fick型に従わない吸収・脱着過程が兄いだされた。それらの結果から結論で きることは、 Fick型の機構では説明できない過程が、対象としている高分子-低分子系 のガラス転移温度より低い温度で実験を行った場合に観察されることである。別の言い方 をすれば、扱っている高分子-低分子系のガラス転移温度が実験温度より下、すなわち ゴム状態であれば、 Fick型の拡散機構を示すということである。 Fick型に従わない拡散機 構は、一括して異常拡散と呼ばれてきたが、 1965年、 Alfreyら2)は、橋かけポリスチレ ンに対する数種の有機溶媒の拡散実験結果を考察し、 "CaseH'拡散を提唱した。現在 もこの用語は一般に用いられている。彼らによるとCaseH拡散の特徴は以下の3点にま とめられる。. '兵庫教育大学第5部(生活・健康系教育講座).

(2) 244. 1.溶媒が高分子に浸透して行くにつれ、進行する鋭い境界が観察され、その境界は内 部のガラス状のコアと外部の膨潤したシェルを分ける。 2.溶媒が進行していく境界の手前では、膨潤したゲルはほとんど平衡状態にある。 3.膨潤ゲルとガラス状のコアの境界は一定の速度で進行する。 Alfreyらの呼び方ではFick型の拡散は"CaseI'であり、ガラス状高分子への低分子 の拡散は、理想的なFick型とそれに従わない異常拡散があるのではなく、低分子(有機溶 媒)が高分子を膨潤させる程度と温度とによって、いろいろの型の過程が現れることを示 している。彼らの研究の後、 CaseH拡散は積極的に研究され、その拡散機構も次第に明 らかになりつつあるが、現段階ではCaseH拡散に対する理解はやっと始まったばかりで あるといえる。5)詳細についてはここでは紙面の関係でふれないが、いずれにせよCas eⅡ拡散は高分子鎖の緩和によって支配される過程であり、高分子鎖の挙動という基礎的 な問題だけでなく、クレージング、クッラッキングという実用上たいへん重要な問題を含 んでおり、今後多くのガラス状高分子に対して幅広い研究が望まれている。 さて、上に述べた3つのCaseH拡散の特徴から、もしある繊維に対する低分子の拡散 がCaseH拡散に従うのであれば、理想的にはコアとシェルで異なる屈折率を持つ二重円 筒体を考えればよいことになる。重要な点は、コアとシェルの境界面で、屈折率が断続的 に(ステップ状に)変化することである。 [Coaxial fiberからの理論散乱強度曲線の特徴]. 図Coaxialfiber(コアの屈折率m,、シェルの屈折率m2、コアの半径Rl、報経の半径R2) に入射する光(Z軸方向に偏向)と散乱角(0)との関係 図1に示すようなcoaxialfiber(以下無限に長い同軸二重円筒体と同義に用いる) に対する光散乱理論については前報1)で詳しく述べたので省略するが、ここでは計算に用 いる主要な式についてのみ再掲する。まず散乱強度の角度依存性は以下の式によって示さ れる6.7) 。 sse. 7(0)//- (λ/πVm3) Ib。 + 2∑ bncosinO) n-1. (1).

(3) 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ). 245. ここで七は入射光の強度、 λは媒体中での光の波長、 rは観測点までの距離、 m3は媒体 中の屈折率である。屈折率mlのコア部と屈折率m2のクラッド部からなるcoaxial fiber の場合、実験を低分子蒸気媒体中Ol3-l)で行うとするとbn項は、 Jn{a i) Hn(rri2 a 2) JnCmi a 2) J'(a2) miHn'(jriiat) miJ^kmiCLi) Hn irrii a 2) Jn(rri2 a 1) J,(mi a 0 miHn'(maal) miJ^(miai) miJn'(mial) bn. (2). Hniat) Hn(m2a2) Jn{m%a2) Hn'(ai) miE'(miaj) miJn'(m.2α2) 0. Ulm-i a 2) Jjjn-i a 0 J.(mi a 1) 0 miHnirniax) miJ^ymiaO miJn'(mial). となる。ここで、 Jn (2)は第n次のBessel関数、 Hn(z)は第2種、第n次のHankel関数で ある。ォ/'(z)およびHn'(z)はJn(z)、 HnCz)の微分を示す。またa,-2 πRl/λ、 a22 πR2/λでありRl、 R2はそれぞれコア部、および繊維の半径である。 λは用いるHeNeレーザー光の波長(632.8nm)である。これらの式を用いた散乱強度曲線分布は、パーソ ナルコンピューター(NEC、 PC-9801VX)を使用し、 Quick BASICあるいはTurbo Cを 用いてプログラムを作成し計算を行った。. jinnAjeJ}/. 図Coaxialfiber (繊維直径50〟m、繊維(コア)の屈折率1.589、シェルの屈折率1.542) でコアの直径を変化した場合の理論散乱強度曲線の変化。コアの直径はそれぞれ(a) 2 0 〟m、 (b)12.5〟m、 (C)10〟m、 (d)7.5〟m.

(4) 246. 図2は、 coaxial fiberに対する理論散乱強度曲線C/ (0) /I。)を、コア、クラッド の屈折率をそれぞれ1.589および1.542、繊維の直径を25〟mと一定にしたとき、コアの直 径の違いによる散乱強度曲線の変化を散乱角90。までで表した計算結果である。 (後で述 べるようにこれらの値は本研究で用いたポリスチレン繊維に対するアセトン蒸気拡散に対 するパラメーターである。 )コアの直径が減少するにつれて、ピーク位置および強度は大 きく変化する.コアの直径がある一定の値より小さくなった場合には、顕著な散乱が現れ 始める。 (図中、矢印で示す)これはcoaxial fiberに特徴的な散乱である。8)前報で は、理論散乱曲線分布を散乱角100までしか計算しなかったため、 homogeneous fiber とcoaxial fiberとの散乱曲線の違いは一見して認められなかったが、広角側まで散乱 曲線を測定することにより両者の違いが明確になる。 [Ray Trace法による散乱曲線の解析] Coaxial fiberの理論散乱曲線はたいへん複雑であり、たとえ実験曲線が得られても それを理論曲線にそのまま試行錯誤法によってフィッティングしパラーメーターを求める ことは容易ではない。 (非線形最小自乗法はこの場合実際的ではない)そこで何らかの 方法によって未知のパラメーターであるコアの直径(.2RO 、あるいはシェルの屈折率 imi)を評価する必要がある。今、 coaxial fiberによって散乱される光をray trace汝 によって解析するため、 fiberの断面を模式的に図3に示した。入射角を図のようにαと し、以下屈折角β、コア部の入射角γ、屈折角∂とすると以下の関係が成り立っ。. (ら) 図Coaxial fiberの断面を通過する光の通路. H-RimisinS -f?im.2sin7 -i?2m2sinβ -R2sina (3) ここでガは、 Ⅹ軸からの入射光の距離である。このとき散乱角(0)は (9-2(a-β+γ-5). (4). の関係がなりたっ。従って繊維表面で反射する光(ray-A)とコアとクラッドをどちちら も通過した光(ray-B)とは以下の式で示される光路差を持つ。 (図3 -a).

(5) 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ). 247. A -2mi CR2COSβ-.Ricosγ) +2miRicosd. -2R3 (cosa-sin (6/2) ) -0.75A. (5). また、反射光ray-Aとクラッドのみを通過した光(ray-C)との光路差は △Aー-2ni2R2Cosβ-2Rt (cosα-sin (9/2) ) -0.5λ. -2R2 [sin(0/2) +. Ott22+1-2m2cos (0/2) ]. -0.5λ. (6). コアの径がある一定の値以下になると、同じ散乱角βを持った屈折光で、コア中を通過す る光と、クラッドのみを通過する光が存在することがわかる。もし屈折光がコアの表面を すれすれ通過しない場合、 <-2(a-β)であるので、式(3)より. ,- 2 [sin-'CRims/iW -siiT'CRi/i?*) ]. (7). またγが存在するぎりぎりの散乱角は ・u-2. [π. 2+sin-. (Rimi/Ri). -sin-1(fli/-R2). -sin 1(jni/mi) ]. t g ). O. 3. 9 {. O. z 9. a y. O. サ ォ /. c. ′. /. 3. J ○. M ' 3 S. 図4入射角αと散乱角βとの関係。 βCと恥の問では、同じ散乱角βを持った屈折光で、コア中を通 過する光と、クラッドのみを通過する光の両者が存在することを示している。.

(6) 248. で与えられる。9)実際、入射角αに対し散乱角βをプロットすると図4のようになる。 コアの径が小さくなると、 0。とOuの位置が低角側にシフトする。この角度の間ではTayBとray-Cの間の光路差が生じる. (図3 -b) A -2ffl! (.R2COSβ;-JJICOSγ) +2mii?icos(5 - 2Ri (micosβ ;+cosaB-cosac). (9). 光路差、 △A_B、 △Aー。、 △。_。のためfringeが現れる。その強度(I)はhこ-2π/λと して ∫- 1 +cos(k'△). (10). である。図5には△A_B、 △A_。によるfringeを散乱角90度まで計算した例を示した。 コアが20umの場合はOcとOUが存在しないので散乱光はすべてコアを通過した散乱光で ある。図2で示した理論散乱曲線のそれぞれの0。とOuを考慮すると理論ピーク位置と非 常によく一致する。また、 △Bt。のため現れるfringeの計算結果も図5に同時に示し た。図2で示したようにコアがある一定の大きさ以下になると現れる低角側にシフトする 大きなピークはβ。と仇の間に存在することをよく再現している。. jiaajCjeJfrqje aisjrsaajar 30. 60. 90. 0. 30. 60. 90. scattering Aogle(6) 図5反射光(Ray-A)と屈折光(Ray-B、あるいはRay-C)の光路差によってできる細 かいfringとコアを通過する屈折光(Ray-B)とシェルのみを通過する屈折光(Ray-C) との光路差によってできる幅広い大きなfringe,.それぞれの図は、 E12のコアの直径に対応するo ただし、 (a)では、幅広いfringeは、存在しない。.

(7) 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ). 249. 以上の理論的考察より次のような解析法が可能であるといえる。 1. CaseH拡散が系に適用できるかどうかは、低分子が繊維に拡散していく過 程で、低角側にシフトする大きなピーク(△B_。による)が存在するかどう かによって判断できる。しかも、このピーク位置より、コア対繊維の径の比 が計算できる。 2.コアがある一定以下の値になると、広角側の散乱はクラッドを通過する光の みの寄与を反映するので、広角側のピーク位置およびその個数から繊維の直 径が求められる。この方法はかなり正確に繊維の直径を求める方法である。 (Homogeneousな繊維の場合には、小角側の2、 3のピーク位置からでも 繊維の径が求められる。 ) 3.あらかじめコアの径が既知であるならば、繊維および拡散部分の屈折率を推 定することができる。 [試料及び実験方法] ポリスチレン繊維は、東洋紡(秩)総合研究所の紡糸装置を用いて紡糸したものを用い た。繊維の直径は光学顕微鏡観察より約24.6〝m、分子量は高速液体クロマトグラフィー を用いて約18万と決定した。繊維の複屈折は、ベレークコンペンセーターを装置した偏向 顕微鏡を用いて測定した。この方法では複屈折が測定できないほど等方性であり、 0.0005 以下と考えられる。従って試料はほぼ完全な無定型無配向繊維である。屈折率は、繊維を トルエンに約5%重量溶解させ、キャストしたフイルムをアッベの屈折計で測定した。値 は25℃で1.590であり、文献値と一致した。 ガラス状高分子に対する拡散実験では、試料の熱履歴は非常に重要であり、熱処理の条 件によって結果が大きく変化する可能性がある。本実験では、 60-Cで24時間の熱処理、い わゆる物理的エージングを行った。再現性のあるCaseH拡散を示すにはこの物理的エー ジングは必須である。10). 図6繊維試料の設置方法を示すO図のA、 B点で試料をB]定し、長さ(ゼ)は約7mmとしたO.

(8) 250. 繊維は図6に示すようなスライドガラス上に固定し、光散乱測定用ホルダーに取り付け た。測定用ホルダー内には小さなペトリ皿が置かれており、溶媒を注ぐと直ちに、上部の ガラス蓋をすることにより測定を開始する。ホルダー内部は完全に密閉されておりその容 積は高々15cm3と非常に少ない容積であるので、溶媒の蒸発面積から考えると、直ちに飽 和状態に達し、飽和蒸気圧が維持される。実験装置は画像解析装置(DIANA、 -スク技 研社製)を備えた小角光散乱装置(15mWのヘリウム・ネオンレーザー、波長632.8nm) を用いた。繊維と平行に偏向したレーザ-光をピンホール(直径300〟m)を通した後、 繊維に入射させ平板スリガラス上に映し出された散乱角350までの散乱パターンを、画像 処理装置により強度分布曲線に変換し、散乱曲線の時間依存性を測定した。 [実験結果及び考察] まず使用する溶媒を選ぶため、 CaseH拡散が報告されている2、 3の有機溶媒蒸気 (メチルエチルケトン、 n_ヘキサン、アセトノ10,ll,12)の拡散挙動を光学顕微鏡下で観察し た。メチルエチルケトンでは確かにコアが出現するが、拡散速度が速すぎ、同時に繊維も 変形するため正確な実験ができないことがわかった. n-ヘキサンでは逆に拡散速度が遅 く、しかも時間とともに繊維の表面が白潰し、進行する鋭い境界線(コア)の出現が観察 できなかった。一方、アセトンを用いるとコアの出現、及びその変化がよく観察され、し かも溶媒蒸気が拡散過程では繊維の変形はないことから、本研究ではアセトンを使用する ことにした。図7には、ポリスチレン繊維に対するアセトン蒸気の拡散の様子を2 0-Cの 下、時間を追って光学顕微鏡で観察した結果である。明らかにコアが出現し、くっきりと した境界線が観察できる。しかもこの境界線は時間とともに繊維の中央に移動する(すな わちコアの半径は減少する)ことが明らかである。また繊維の直径も溶媒の拡散によって 膨潤して増加し、拡散終了時(コアが消滅した直後)で約27.7〟mであった。 従来Casell拡散についての研究ではフイルムを用いた例がほとんどであり、溶媒の浸 入により進行する鋭い境界線を観察するには、拡散途中で試料を取り出し、断面をカット した後に観察するという方法がとられていた。しかし本実験で示したように、比較的細い 繊維では光学顕微鏡下で直接この境界線の観察が可能である。約9分経過後、コアは消滅 するが、直後に繊維は急速に柔らかくなり、図6のようなガラス上に置いた場合には垂れ た後に繊維長の中央付近で破断する。この結果からコアとして観察される部分は、溶媒分 子が全く浸入しないか、あるいはごく僅かしか浸入しないオリジナルのポリスチレン繊維 の状態のままであり、溶媒蒸気が浸大してできるシェルの部分は、ほぼ溶媒が飽和状態の ゴム状の柔らかい膨潤状態になっていると考えられる。 次に同じ実験条件で、光散乱パターンを観察した。図8は、散乱角35。までの範囲で散 乱曲線が時間とともにどのように変化するかを示した結果である。図8- (a)に示すよ うに、オリジナルのポリスチレン繊維では、散乱強度は散乱角が大きくなるに従いほとん ど単調に減少する。 390秒後の散乱パターンも、オリジナル繊維の散乱パターンに類似し ているが、これはコアの直径がまだ大きいために、 coaxial fiberの散乱の特徴が表れて いないためである。しかし510秒後及び530秒後の散乱パターンには、明らかに幅広い大き なピークが観察される。 (図- (c)および(d)の矢印)先に理論計算で予測したよ うに、これらの大きな幅広いピークはcoaxial fiberに特徴的な散乱パターンであり、 明らかに屈折率がコアとシェルの境界で断続的に変化する境界があることを示している。 550秒後には再び単調減少の散乱パターンとなり、大きなピークが観察されなくなるが、.

(9) 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ). 251. (0 ). t. ... -. .こ `. r. -./. l ナI. .一. r. 、 ニ. -. ′. v. .v. }iua/jejjrffj?mlfisujij. t. ′ . .I.、 I ・・ : .蝣 蝣. *. (s e. c ). ,, ー. (b,. 蝣. 0. ... " -、 l.ー∴ I. =. . 一 蝣 ・ ." 蝣 蝣 *. ∴V. 3 9 0. (s e. V . 蝣 ,▼. 、 ノ. c ). .?.. .. .. . -. 1;.. '.. (C ) t 1.. .. =. 5 l. O. (s. e c ). /. 、 `Tr. S J A. -. -. L. A 蝣 蝣.. ・ " I '. ... .. I... /ー ・ **. I.. ▼. 一. 一 .. .、 .、. 、 ' ・ -./・ 蝣 一f ¥ : V . :/¥ A , ′...ー蝣. .. :・ .-i. (d 〉 t. =. 5. 5 0. (s e c ). /. ‥ .㌔. . .、 :j. '蝣 . ,.. .. r*' 、 ..I .. ' ' ・ 蝣 蝣 i *. *. 吋. V. .. - iL ・ … '蝣 .* ・ `、 、 ' 蔦. * *.*. (e 〉. t. !. 軸. ご. 、 ㌧. -I : r. =. 5. 5 0. (s e c. 日 .ILl..I -. . l > II +. -. = .ー. ∴ .▼*. "' ・'蝣 ∼. 10. ." ' '蝣; ' . '*蝣 _ 一. 20. f-. !、 ′. 、 、. I. Scattering Jag/e(8) 図7アセトン蒸気拡散過程におけるポリスチレン図8アセトン蒸気拡散過程におけるポリスチレン繊. 繊維の光学顕微鏡写真。図中の時間は2 0-C において、アセトン蒸気下に置いた直後から の時間を示す。. 維からの、散乱強度曲線分布の2 0-Cにおける 時間依存性。図中の波線は、コアの屈折率 1.589、シェルの屈折率1.542と仮定し たとき、文中に掲げたコアおよび繊維の直径を 用いて計算した場合の理論散乱曲線o. これは光学顕微鏡観察より推察されるように明らかにコアが消滅し、屈折率が一様になっ た繊維の散乱パターンであることを示唆するO さて次に、実験散乱曲線と理論散乱曲線をフィッティングさせることにより、コアの直 径、膨潤繊維の屈折率を求めることができる。オリジナル繊維と拡散終了直後の膨潤繊維 に対しては直径と屈折率の2つのパラメ-夕-を求めればよい。オリジナル繊維では直径 24.75〟m、屈折率1.589とした場合が、膨潤繊維では、 27.70〝m、屈折率1.542が最もよ く実験曲線にフィットした。従って、ポリスチレン繊維の屈折率(すなわちコアの屈折率) は、 1.589、溶媒が浸入したシェルでは屈折率1.542と一様であると仮定した。従って、拡 散途中の繊維では幅広いピークの位置より繊維の直径とコアの直径の比が求められるので、 実験散乱曲線の小さなピーク(fringe)が、理論曲線にフィットするように繊維の直径の 値を変化させることによって、コアと繊維の直径が同時に求められる。計算の結果、図8-.

(10) 252 (b)ではコア20.0^m、繊維24.65〟m、(C)ではコア5.3urn、繊維26.85〝m、(d) ではコア3.8〝m、繊維26.80〟m(すべて直径)と計算された。 これらの結果、および光学顕微鏡測定で得られたコアの直径の時間依存性より、溶媒蒸 気の拡散距離を時間に対してプロットすると、図9が得られる。幸い本実験で取り扱った ポリスチレン繊維へのアセトン蒸気の拡散は光学顕微鏡でもコアの存在が測定可能な系で あったため、光散乱実験から得られる結果と比較することができ、しかも両者はよく一致 した。ヘキサンを使用した場合のように、光学顕微鏡ではいっも、コアの存在が観察でき るとは限らないため(光散乱法では繊維が変形しない限り利用できる)、光散乱法で得ら れる結果が信頼性の高いことを示している。進行する鋭い境界線が出現するまで、ある程 度時間がかかり、その後は時間に比例して溶媒の拡散距離が増加することが明らかである。 Casefl拡散が開始するには繊維表面全体で溶媒濃度が一定となり、平衡状態に達するま でに時間が必要なためである10) 。先にCaseH拡散の特徴を3点述べたが、一般にフイル ムではよく観察されている、I膨潤ゲルとガラス状のコアを分ける鋭い境界線が一定の距離 で進むという現象は、繊維のような円筒体に対しても成り立っことが判明した。. \voJIJSOJ}VOJJ m. La氾). Em. !me(sec) 図9ポリスチレン繊維に対するアセトン蒸気の浸透距離と時間との関係O (○)光散乱法より、 (●)顕微鏡観察より. 謝辞 本研究に際し、ポリスチレン繊維の紡糸及び複屈折測定に御協力頂いた、東洋紡(樵) 総合研究所の矢吹和之博士に心より感謝致します。.

(11) 光散乱法による繊維の屈折率の測定(Ⅱ). 253. 参考文献 1)福田光完、兵庫教育大学研究紀要第1 1巻、 209-218 (1991) 2) Alfrey, T., Chem.Eng.News, 43, 64 (1965) : Alfrey.T., Gurnee.E.F., Lloyd, W.0., J. Poym.ScらC12 249-261 (1966) 3)例えば、岸本昭、 "高分子と水分"第2章、高分子学会編幸書房 4) Tong, H. M., Saenger, K. L., Durning, C. J. J. Polym.Sci.Polym.Phys.Ed. 27 9-708 (1989). 5) Windle, A. H., "Polymer Permeability" Chapter 3, Comyn, J. ed. Elsevier Applied Science Publication, (1985) 6) Van de Hulst, H. C, "Light Scattering by Small Particles Chap.15, John Wiley & Sons, Inc., New York. (1957) 7) Kerker, M and Matiievic.E., J. Opt. Soc. Amer., 51, 506-508 (1961) 8) Eichenbaum, B. R., Bell System Technical Journal 59, 313-332 (1980): Smithgall, D. H., Appl. Optics 21, 1326-1331 (1982) 9) Watkins, L. S., J. Opt. Soc. Amer., 64, 767-772 (1974) 10) Hui, C. -Y., Wu, K. -C, Lasky, R. C. andKramer, E. J., J. Appl. Phys. 61, 5129-5136 (1987). ll) Michaels, A. S., Bixler, H. J., and Hopfenberg, H. BH J. Appl. Polym. Sci. 12, 991-1007 (1968) 12) Hopfenberg, H. B., Holley, R. H. and Stannett, V., Polym. Eng. Sci. 9, 242-249 (1969).

(12) 25Ll. Determination of the Refractive Indices of the Dielectric Coaxial Fiber from a Light Scattering Method. - Application to the analysis of Case II diffusion -. Mitsuhiro FUKUDA. We demonstrated a simple light scattering technique to measure the diffusion rate of solvent molecules into a glassy polystyrene fiber. The intensity distribution of the diffracted radiation from the monoulament was measured by time-resolved light scattering apparatus with dynamic image analyzer and was shown to be sensiti\,e. to. both. the. fiber. diameter. and. the. radial. refractive. index. gradient.. The. diffusion of a few organic vapor in a polystyrene fiber was observed at 20 C. The Mie scattering from the fiber was calculated from a model refractive index profile consisting of a glassy core and a rubbery shell. Agreement between the experimental and theoretical scattering patterns is quite good. In addition, the boundary between the core and shell moves lineary with exposure time, in agreement with Case II diffusion..

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