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東南アジア逐次刊行物プロジェクトの活動と成果 (ライブラリー・コーナー)

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Academic year: 2021

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東南アジア逐次刊行物プロジェクトの活動と成果 (

ライブラリー・コーナー)

著者

石井 美千子

権利

Copyrights 日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア

経済研究所 / Institute of Developing

Economies, Japan External Trade Organization

(IDE-JETRO) http://www.ide.go.jp

雑誌名

アジ研ワールド・トレンド

213

ページ

43-43

発行年

2013-06

出版者

日本貿易振興機構アジア経済研究所

URL

http://hdl.handle.net/2344/00003700

(2)

  二〇〇四年、日本の地域研究機関 の 連 携 を 目 的 と し て、 「 地 域 研 究 コ ンソーシアム」が発足した。その一 部 と し て 同 年 一 二 月、 「 地 域 研 究 情 報資源共有化研究会」が活動を開始 した。 この研究会の枠組を活用して、 地域研究機関の図書館員を中心に定 例研究会が行われるとともに、二〇 〇五年九月にヨーロッパにおけるア ジア関係資料機関調査、二〇〇六年 一一月にアメリカにおける図書館協 力機関調査が実施された。   二〇〇七年度から、同研究会のう ち東南アジア資料に関わるメンバー が中心となって、京都大学の田中耕 司教授を代表者とする科学研究費基 盤 研 究( A )「 ア フ ロ ア ジ ア の 多 元 的情報資源の共有化を通じた地域研 究の新たな展開」の一部として「東 南 ア ジ ア 逐 次 刊 行 物 プ ロ ジ ェ ク ト 」 を開始した。メンバーは、国立国会 図書館関西館アジア情報課、京都大 学東南アジア研究所図書室、東京外 国語大学附属図書館、大阪大学附属 図書館箕面分館、東京大学経済学図 書館、アジア経済研究所図書館の職 員によって構成された(現在、国会 図書館アジア情報課はオブザーバー 参加) 。   最初の研究課題は「東南アジアの 逐 次 刊 行 物 の 現 状 調 査 」 で あ っ た。 ま ず 東 南 ア ジ ア 研 究 の た め の コ ア ジャーナル選定を開始し、二〇〇八 年一月にはタイとインドネシアで現 地図書館員や研究者からのヒアリン グを実施した。コアジャーナル選定 後は、 国内の所蔵状況調査を行った。   そ の 成 果 と し て 発 行 さ れ た の が、 「 東 南 ア ジ ア 研 究 逐 次 刊 行 物 総 合 目 録 」( 二 〇 〇 九 年 ) で あ る。 こ れ に は東南アジア研究のコアジャーナル と、国内における所蔵機関が収録さ れている。この目録の内容と編纂の 経緯は、 高橋宗生「東南アジア研究 の コ ア・ ジ ャ ー ナ ル 」( ア ジ 研 ワ ー ル ド・ ト レ ン ド 二 〇 一 一 年 六 月 号 ) および、 矢野正隆「地域研究資料の 収 集 と コ ア ジ ャ ー ナ ル 」( 同 二 〇 一 二年三月号) で詳しく紹介している。   二〇〇九〜一〇年度は、京都大学 東南アジア研究所共同研究として採 択 さ れ、 「 東 南 ア ジ ア 逐 次 刊 行 物 の 共有化」 と題する調査研究を行った。 具 体 的 に は、 「 東 南 ア ジ ア 研 究 逐 次 刊行物総合目録」 のデータベース化、 メンバー館における新聞・官報の所 蔵調査、および東南アジア各国研究 の専門家を講師とする現地出版事情 に関するヒアリングを実施した。こ の時期の第一の成果はデータベース の完成である。完成後は、京都大学 東 南 ア ジ ア 研 究 所 図 書 室 の ホ ー ム ペ ー ジ で 利 用 に 供 し て い る。 ( http:// w w w .cs ea s.k yo to -u .ac .jp /in fo /d b/ sealib/ )   二〇一一年〜一二年度も引き続き 京大東南研共同研究として「東南ア ジ ア 逐 次 刊 行 物 に 関 す る 情 報 の 発 信」 研究会を実施した。その趣旨は、 これまでの調査やヒアリングで得ら れた情報を、ツールとして利用でき る 形 に ま と め て 提 供 す る こ と で あ る。   その成果が、最近刊行された 「東 南 ア ジ ア 逐 次 刊 行 物 の 現 在 ― 収 集・ 活用のためのガイドブック」 (制作 ・ 好文出版   二〇一三年) である。内 容は二部構成で、第一部「東南アジ アの逐次刊行物」は、東南アジアの コアジャーナルと官報の目録、第二 部「東南アジアにおける出版の現状」 は、各国に関する専門家からのヒア リングの記録である。   第一部の目録編には東ティモール 以 外 の 東 南 ア ジ ア 一 〇 カ 国 の コ ア ジャーナルおよび官報の書誌情報を 収 録 し て い る。 ( ブ ル ネ イ に つ い て は官報のみ) 。「東南アジア研究逐次 刊行物総合目録」では、東南アジア 研究のコアジャーナルを欧米や日本 の 雑 誌 か ら も 選 定 し て 収 録 し た が、 今回は東南アジア諸国発行の雑誌に 限定し、新たにコアジャーナルと認 められたものを追加した。   官報については従来、刊行状況や 書誌情報が不明確なものが多かった が、このガイドブック作成にあたっ て可能な限り実態を調査して記載し た。まだ不明点はあるが、これを契 機として情報が補足されることを期 待したい。   雑誌や官報の情報は、図書館OP ACや各種ウェブサイトでも得られ る。しかし、個別タイトルの情報の 断片を整理し、目録化する意義は失 われていないというのが編纂の過程 で実感したことである。   第二部のヒアリング編は、二〇〇 九年から二〇一一年にかけて行われ たヒアリングを書き起こしたもので ある。内容は各講師に委ね、統一を は か る こ と は し て い な い。 し か し、 それぞれに現地事情に精通している 専門家ならではの視点や見識から語 られており、雑誌、新聞が中心では あるが、各国特有の出版事情を理解 するうえで大変参考になる。ヒアリ ングは東南アジア一一カ国すべてに ついて実施された。東ティモールな ど情報が非常に少ない国の話は貴重 であろう。ただし、都合により、ブ ル ネ イ に つ い て は 掲 載 で き な か っ た。   東南アジア逐次刊行物プロジェク ト は、 二 〇 一 三 〜 一 四 年 度 も 京 大 東 南研共同研究として継続される。次 の段階として東南アジア逐次刊行物 総合目録データベースのアップデー トと拡充およびオンライン情報の現 状調査を予定している。 ( い し い   み ち こ / ア ジ ア 経 済 研 究 所   図書館)

43

アジ研ワールド・トレンド No.213 (2013. 6)

参照

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