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2019 年度活動計画 特定非営利活動法人パルシック

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Academic year: 2021

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特定非営利活動法人

パルシック

2019

年度

(2)

私たちの生きている 21 世紀の世界は、さまざまな矛盾に満ちています。前世紀以来の工業化や近代化の結果、 経済的な格差の拡大、天然資源をめぐる利権と乱獲、環境破壊が深刻化して、局地的な戦争の多発、民族抗争 の激化などを引き起こしています。それに加えて、自然災害などの被害も大規模化しています。

パルシック(PARCIC=PARC Interpeoples’ Cooperation=PARC 民際協力の意味)がめざす民際協力は、地球 上の各地で暮らす人びとが国民国家の壁を乗り越えて、直接的に助け合う世界です。同じ時代に共に生きる人間と して、相互に支え合う道を拓きます。いうまでもなく、主権国家相互の国際関係、その連合組織としての国際機関 などを無視することはできませんが、直接的かつ自然的な関係であると同時に人間的で対等な関係作りに参画し ます。 眼前の世界の現実は、異なった地域に暮らす人びとが、自ら当事者として取り組み、共同作業することを求めてい ます。違った体験を持つ多様な人びとが、多角的な視点から、多重に多元的に協力してこそ、新しい主体を形成 できます。老若男女の地域住民が社会の主人公として、自分たちの生き方を決め、豊かな暮らしを築く世界をめざ しましょう。 そのような世界へ至る手段は、ひとつだけではありません。異なった条件のもとでは、異なった対応が必要です。 人間社会のもめごとには、多くの要因や相互作用が絡んでいます。それを解きほぐすには、丹念な探究が不可欠 です。私たちは、地域の現実に即した調査活動を行います。そして積極的な解決案を模索します。 いかなる紛争の現場にも、暴力の匂いが付きまとっています。あらゆる戦争が軍事力の行使である以上、パック ス・ロマーナに始まる世界の歴史が示すように、世界の平和もまた軍事力によって達成されると信じられてきました。 しかしながら、パルシックはそのような手段を採用しません。非暴力的な方法による、紛争解決の道をめざします。 私たちは、必要とあれば紛争の現場に赴き、その歴史的社会的な背景や問題点を関係者から丁寧に聴き取り、 いかに特殊な問題であっても具体的な生活の課題に即した解決案に取り組みます。その方法は、武力抗争の対 極にある、交流、交換、交信、交易などの営みです。 パルシックの活動は、直接的な交流、交易を重視します。商品の生産、流通、消費などが、市場の価格だけを判 断基準にするのではなく、人間的な交流と信用に基づくことを大切にします。交換を通じて、商品だけでなく双方 に欠けているものを互いに補います。そして、できるだけ多くの交信手段を使って相互理解を深めます。交易も、 「すべての当事者が対等な立場から適正な利益を得る」フェアトレードに力を入れます。このような活動こそ、民族 抗争や地域紛争が引き起こす民衆の困難を解決する道だと信じるからです。 これまで土地売買の自由化、低賃金労働力の国際移動、そしてなによりも金融市場のグローバリゼーションが、 凶悪な力となって、人びとの生命と暮らしを破壊してきました。そのような潮流に対して、パルシックの活動は、「暴 力と戦争」から「対等な交易と協力」への方向転換をめざします。 2008 年 4 月 1 日

パルシック

(PARCIC)

がめざす世界

背景

理念

手段・方法

表紙写真(左)は、事業地を訪問したときに出会ったトルコ南部シャンルウルファ県郊外の農村に暮らすシリア難民の女の子たち。 学校のすぐ近くの家に暮らしてきたものの、学校に通ったことがありませんでしたが、パルシックの学校入学支援で学校に通えるように なりました。嬉しそうに笑顔で「学校は楽しいよ」と話してくれました(2019年2月)。

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 目次 ………2 ………4 ………4 ………5 ………6 ………7 ………7 ………8 ………8 ………9 ………10 ………11 ………12 ………12 ………13 ………13 ………13 ………14 ………14 ………15 ………16 ………17 ………18 ………19 ………20 ………21

はじめに

インドネシア

 中部スラウェシ地震・津波被災者支援事業

東ティモール

 1. ふりかけ事業  2. コーヒー事業  3. アグロフォレストリー事業(カカオ事業)

シリア難民支援

 シリア難民の現状  1. シリア国内避難民、帰還民の生活支援  2. レバノンでのシリア難民支援

パレスチナ

 1. ガザ事業  2. 西岸事業

スリランカ

 1. 北部 KAISの経済活動  2. 南部 デニヤヤ有機紅茶転換事業:エクサの自立化支援の継続

マレーシア

マングローブ教育センターを村の環境教育の拠点に

西日本豪雨被災者支援事業(愛媛)

居場所づくり 「みんかふぇ」

民際教育事業

フェアトレード

広報活動

人と暮らしに出会う旅2019

パルシック2019年度予算

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はじめに

2008年の団体設立から、最初の10年間を試行錯誤しつつパルシックとしての性格と事業内容の基本方向をつくっ てきました。それは生命・生活・尊厳を脅かされた人びとに寄り添い、その人びとが自分たちの足で立てるまでを支 援し、その過程で互いに学んでいくということでした。2018年からの第2の10年間で、私たちは一つ一つの活動を 通じて形成される関係財を国内外で豊かに育んでいくことを目指していきたいと考えました。それは一方的な関係で はなく、プロジェクトの過程で関わった人たちによって化学反応のようにプロジェクトの内容が変わっていき、プロ ジェクトを豊かにすることも含みます。『関係変容のプロセス』とでもいうべき過程を重視するということです。当 初設定された目標に向かう中で関わる人たちに起こる変化の過程を重視し、その変容、発見を評価する基準を設ける ことも考えていきます。 そのような新しい10年の中で2019年にはつぎのような課題に重点的にチャレンジします。 1.カカオ生産の取り組みの開始 コーヒーに次ぐパルシックのフェアトレード商品としてチョコレートの商品開発を目指します。ロブスタ種のコー ヒーを生産しているエルメラ県サココ集落の農家とともに取り組む予定です。ただし、東ティモールでカカオの苗木 を植えることから始めるので、まさに10年がかりの事業です。5年後には東ティモール産のチョコレートを食べら れるかもしれないことを楽しみに事業を開始します。 2.日本国内の災害への取り組み 西日本豪雨被災者支援を愛媛県で継続します。同時に日本の中で頻発する自然災害に対する対応力を団体として強 め、緊急支援やフェアトレードの活動、葛飾区の居場所づくり「みんかふぇ」の経験を結び付けて地域づくり・まち づくりの方向性をもって実施できるような力をつけていきます。 シリア: シリア難民支援 パレスチナ: ガザ被災者支援 西岸:循環型社 会づくり支援 スリランカ北部: KAISゲストハウス スリランカ南部: 紅茶の有機栽培支援 レバノン: シリア難民支援

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3.企業との連携の強化 これまで積極的に取り組んでこなかった企業や自治体との協力を多角的に行うことができるように努めます。多く の企業がSDGsを意識して活動するようになっている今日、日本の民間企業のもつノウハウをパルシックの事業実 施に生かせるような協力関係をめざします。とくに東ティモールやスリランカ、マレーシアのように古くから活動し てきた地域での事業が持続可能性をもっていくために企業との連携を生かしたいと考えています。 4.シリア国内復興活動の開始 2015年からトルコで、2016年からはレバノンでシリア内戦の難民支援を行ってきました。レバノンでの事業は 2019年も継続しますが、トルコでの事業は終了としました。他方で2019年度から本格的にシリア国内での内戦復 興への取り組みを開始します。 5.パレスチナの活動 2018年度にパレスチナの事業地から2人のスタッフを招いて交流を行い、直接人と人が出会う場をつくることで 理解や共感が広がることを実感しました。2019年度も料理や文化など多角的にパレスチナのことを日本社会に発信 していきます。 6.広報活動の強化 2018年度に引き続き、新たに出会った方々により積極的に活動に参加していただけるように、広報活動、独自の 事業報告会・集会などを強化します。 パルシック理事  池座  剛   中村 尚司  伊藤 淳子   穂坂 光彦  井上 禮子  ロバーツ圭子  鈴木 直喜 

パルシックの事業:

軍事力によらない人と人の信頼を築く

スリランカ北部: KAISゲストハウス スリランカ南部: 紅茶の有機栽培支援 マレーシア: ⃝沿岸漁民によ る環境保全支援 ⃝民際教育 東ティモール: ⃝コーヒー生産者支援 ⃝アグロフォレストリー(カカオ) ⃝女性の食品加工支援 東京: ◦広報 ◦フェアトレード ◦居場所づくり事業 ◦民際教育 インドネシア: 中部スラウェシ被災者支援 愛媛: 西日本豪雨 被災者支援

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インドネシア

中部スラウェシ地震・津波被災者支援事業

2018年9月28日に中部スラウェシ州を襲った地震・津波の発生か ら約5か月が経ち、交通量、再開した店舗数も増え、日常生活に戻っ たかのように見えるパル市内。一方で、被災した地域、特に交通アク セスの悪い山間部では、仮設住宅の建設が進まず、雨期には雨水が浸 水するテントでの生活を続けています。 2018年10月下旬に現地入りして食糧及び生活用品の配布と、地震を 体験した子どもたちの不安を軽減して安心して遊べる場所の運営をして きました。2019年度は引き続き子どもたちの遊び場の運営とともに、支 援の手が届きにくい山間部での仮設住宅の建設を支援していきます。

1 伝統家屋様式の仮設住宅の建設

2018年末からインドネシア政府主導による長屋タイプの仮設住宅 の建設が始まったものの、予定が大幅に遅れ、いまだに多くの人がテ ントや損壊した家屋に住んでいます。また、仮設住宅内に熱がこもり 暑くて日中いられない、天井が筒抜けでプライバシーがないなど、仮 設住宅に住む被災者から不満の声も聞いてきました。そこで、木造の 伝統家屋の建設を支援することにしました。暑さが緩和され、世帯ご とに建物が分かれているので過ごしやすいからです。地震発生時に損 壊が少なかったことからも木造の伝統家屋は再評価されています。パ ルシックはインドネシア政府の支援が行き届いていない、アクセスが 困難なシギ県の山間部で、伝統家屋の仮設住宅建設用の資材を配布 し、住民自身が伝統家屋を再建することを支援します。

2 子どもが安心して遊べる居場所の運営

被災した子どもたちは、普段は笑顔いっぱいで一見問題なさそうに 見えます。しかし、余震が起こると、子どもや保護者は一時的にパ ニック状態になり、 地震に対する不安や恐怖が今も心の底にあるの だと気づかされます。2019年度も親たちが仮設住宅の再建など災害 からの復興で忙しくしていることから、子どもたちが安心して遊べる 場を維持できるよう子どもたちの居場所運営を継続します。活動を始 めた頃は硬さを感じた子どもたちの表情が柔らかくなり、少しずつで すが変化を感じています。 日常に戻ったかのように見える被災地。しかし、いまだに震災前の 仕事を開始できないので収入を確保できず、村の中でコメや鶏などの 食糧の盗難が増えているとも聞いています。そこで、2019年度半ば からは被災者の方々が生活を再建し、収入を得られる活動の実施も検 討しています。 2019年度の実践 事業開始前の課題 ⃝地震、津波による被災地での緊急 ニーズの充足 ●被災地の復興、生活再建 スラウェシ事業の事業地地図 再建された伝統家屋による仮設住宅 子どもの居場所で遊ぶ子どもたち

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シリア難民

東ティモール

フレテリン 民主党 東ティモール再建国民会議 (CNRT) 大衆解放党(PLP) クント 23 5 22 8 5 連立与党 野党多数派 連合 政 党 名 議席数 1999年8月30日 1999年10月 2002年4月14日 2002年5月20日 2006年2-5月 2007年4月、5月 2007年8月8日 2008年2月11日 2012年3月、4月 2012年7月7日 2012年12月31日 2015年2月9日     2月16日 2017年3月 2017年7月 2018年1月 2018年5月 2018年6月22日 独立をめぐる住民投票の結果、78.5%がインドネシアからの分離を望む。

国連東ティモール暫定行政機構(UNTAET=United Nations Transitional Administration in East Timor)設立。

大統領選により、シャナナ・グスマン氏が初代大統領に。

東ティモール民主共和国の独立(ラモス=ホルタ首相)。同時にUNTAETに代えて、国連東ティ モール支援団(UNMISET=United Nations Mission of Support to East Timor)が設立。 国軍兵士による差別待遇改善要求のデモをきっかけに騒乱。 大統領選挙及び5月の同選挙決選投票の結果、ラモス=ホルタ前首相が第2代大統領に就任。 シャナナ・グスマン前大統領が首相に就任。 ホルタ大統領及びグスマン首相襲撃事件発生。ホルタ大統領重傷を負う。 大統領選挙および同決選投票の結果、タウル・マタン・ルアク前国軍司令官が第3代大統領に。 国民議会選挙実施。グスマン首相率いる政党、東ティモール再建国民会議(CNRT)が圧勝。 UNMIT撤退。 グスマン首相辞任。 ルイ・マリア・デ・アラウジョ氏が首相に就任、第6次立憲政府発足。 大統領選挙実施。フレテリン党首フランシスコ・グテレス・ル・オロ氏が第4代大統領に就任。 国民議会選挙実施。フレテリンが第一党になる。9月、第7次政権発足。 国民議会解散を発表。5月に前倒し選挙を実施予定。 国民議会選挙を実施。 タウル・マタン・ルアク前大統領(PLP党首)を新首相とする第8次立憲政府が発足。 【略史】

東ティモール民主共和国

【面積】1万4900 平方キロメートル 【人口】1,183,643人(うち都市部29.5%、農村部70.5%) 平均年齢は19.6歳で、平均寿命は68.23歳 (出典:2015年東ティモール国勢調査) 人口の41.8%が貧困ライン以下(1人当たり日収88セ ント)の生活(2017年)(出典:世界銀行) 【言語】公用語としてテトゥン語とポルトガル語、他に25前後 の地方語 【宗教】キリスト教99.1%、イスラム教0.7% 【経済】1人あたりGNI(国民総所得)1,790米ドル(2017年) (出典:世界銀行) 【清潔な水へのアクセス】74.7%(都市部91.5%、地方部68.6%)(出典:2015年国勢調査) 【政治】2017年、5年に一度の大統領選挙が3月、国民議会選挙が 7月に実施された。2012年末の国連撤退後初めて東 ティモール選挙管理委員会単独での選挙実施となったが、大きな混乱はなく平和裏に終わり、東ティモールでの民 主主義の定着を国際社会に示した。少数与党による第7次政権が9月に発足したが野党多数派連合に予算案採択を 阻まれ、結果、前倒し選挙が2018年5月に実施された。 国民議会選挙の結果、野党連合が過半数を獲得し、6月22日にタウル・マタン・ルアク前大統領(PLP党首)を新 首相とする第8 次立憲政府が発足。しかし、2017年の選挙から政府予算が成立しない状況が続き、非正規公務員 への給与未払いやアドバイザー解雇、公共事業に依存してきた企業の経営悪化など経済が低迷している。 ■大統領:フランシスコ・グテレス・ル・オロ      (フレテリン:東ティモール独立革命戦線) ■首 相:タウル・マタン・ルアク(PLP) ■議 会:一院制、65議席

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東ティモール

1 ふりかけ事業

2019年1月から3か年計画で、「ふりかけ」普及と食生活改善による 栄養改善事業が始まりました。東ティモールでは、5歳未満の子どもの 半分が発育不良にあり、栄養改善への取り組みが急務ですが、栄養知 識の普及が実際の食生活改善に生かされていないのが現状です。栄養 知識を無理なく実践につなげるためには、食文化・習慣をよく理解し た上で東ティモール人がおいしい、また食べたいと感じる献立をつく ること、また、地元で採取できる食材を活用して経済的な負担をかけ ない形で日頃の食生活に取り入れていくための工夫、さらには、ただ 栄養をとろう、バランスよく食べよう、というだけではなく、食事次 第で病気を予防できるということも伝えていく必要があります。 東ティモールは島国にも関わらず、魚の年間消費量が1人当たり平 均2.7キログラムと世界平均の18キログラムと比べても極端に少な い国です。国内流通網及びコールドチェーンの未発達によって、山間 部への鮮魚の流通はほとんど無く、インドネシア産干魚が市場で売ら れていたり、一部の農家が自給のために淡水魚を養殖したりしています。 国内での水産物加工は大量生産でなければコストに見合わないため、 漁業が盛んなディリ県アタウロ島においてふりかけ製造を開始し、漁 村女性の収入に繋げます。また、ふりかけをディリ県、エルメラ県の 小中学校の給食に導入し、平行して栄養教育を行い、栄養価の高い地 元食材を食生活に取り入れることで栄養改善に結び付けていきます。 初年度の2019年度は以下のことに取り組みます。 ①山間部2村での食事内容の調査により、東ティモールでよく食べ られている食品群と調理方法を把握します。 ②調査結果から推奨メニューを決め、映像を制作。主にSNS等で拡 散し、東ティモール国内で普及させます。 ③ 「ふりかけ」工場の建設と原材料確保および生産システムの構築 を行います。  さらに、2年次からはディリ県、エルメラ県小中学校の給食での「ふ りかけ」の導入およびディリ市場での販売、小学校と連携して栄養 ワークショップを実施していきます。 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 森林保全と循環型農業

これまでの活動と計画

農村女性の経済活動支援 山間部農村の水利改善 アグロ フォレストリー ふりかけ 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●栄養知識の普及が食生活の 改善に活かされていない ●水産物流通網の未発達 ●「ふりかけ」工場建設、生産開始 ●アタウロ島小学校3校給食へ「ふりかけ」導入 ●山間部2村の食事調査 ●対象2県〔ディリ、エルメラ〕の小中学校 各5校生徒のヘモグロビン値、身体測定 ●推奨メニューおよび調理法の映像化 東ティモールの5歳未満の子どもの発育状況 緊急人道支援 コーヒー農家支援とフェアトレード マウベシの女性たちの生計向上支援(ハーブ輸入) ふりかけ事業の事業地地図 70 63 56 49 42 35 28 21 14 7 0 年齢に対して低体重 年齢に対して低身長 身長に対して低体重 年齢に対して過体重 2003 2007-8 41.5 48.6 45.3 53.9 57.7 18.9 5.8 24.5 54.8 14.3 2009-10

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東ティモール

2 コーヒー事業

パルシックも東ティモールコーヒー協会役員として議論に参加して きた東ティモールコーヒーセクター開発計画に基づき、アジア開発銀 行が貧困削減日本基金を投入して2019年度、いよいよ全国的なコー ヒー畑の改善事業が始まる予定です。パルシックはマウベシコーヒー 生産者組合コカマウ(COCAMAU) やサココ青年組合コハル (KOHAR)と協働して、小規模コーヒー生産者が自分たちで継続し て管理できる畑の改善方法を実践し、開発計画の達成に貢献します。 2019年度はその準備として、コカマウ組合員の畑の位置をGPSで管 理し直し、状態についても詳細なデータとしてまとめていきます。 また、昨年アラビカコーヒーの4つの加工方法を試験的に導入した 結果、従来の水洗式以外でも高い評価が得られたことから、加工方法 による品質の差別化を図り、多様な市場のニーズに対応できるように します。

3 アグロフォレストリー事業(カカオ事業)

2009年からロブスタコーヒーのフェアトレードで関係を築いてきた サココ青年組合コハル(KOHAR)と、2019年度はアグロフォレスト リー事業に取り組み始めます。サココ集落は標高650 ~900メートル の低地にあり、コーヒー市場でも値の低いロブスタ種しか栽培できず、 さらにコーヒーの木が老朽化し収量の上下動が大変大きく、収入が安 定しません。コハルはコーヒーの木の植え替えと並行して、旧プラン テーション跡地でインドネシア軍占領時に焼き払われた更地にカカオ を含む多様な換金作物を植え、コハルを通じて共同出荷して地域住民 の生活の改善に役立てたいと構想していました。フェアトレードのソー シャルプレミアムを使って集落の若者がアグロフォレストリーを学び、 人材を育成してきましたが、集落の上水道は乾季になると水が出なく なり、苗床の管理には厳しい状況でした。また、サココ集落につなが る道は大変な悪路で、よその苗床から集落まで作物の苗を運び込むこ とにも苦労していました。 そこで、アグロフォレストリーを学んだ集落の若者が集落内で苗床 の管理、運営を行い、地域住民に苗を提供できるよう、上水道の修繕を おこない、この構想の実現に向けた一歩を踏み出したいと思います。 2019年度の実施 事業開始前の課題 ●水道や道路などインフラの未整備 ●ロブスタコーヒーの木の老朽化 ●コーヒーに代わる換金作物の導入 2019年度の実施 事業開始前の課題 ●コーヒー畑の改善 ●販路の拡大 ●コーヒー畑の現状把握とデータ整理 ●加工方法による品質の差別化 ●上水道の調査と整備 コカマウ組合員数(2018年) 自身のコーヒー畑に立つサココ組合の組合長のアマロ氏 コーヒー事業の事業地地図 コハル組合員数(2018年) クロロ マウレフォ ルスラウ ウラホウ(レボテロ) ウラホウ(リティマ) ルスラウ ハヒタリ マウライ(A) マウライ(B) レブルリ ケリコリ ダウレロ リタ ルムルリ ハトゥカデ ハヒマウ ロビボ タラレ(エルモール) タラレ(リタ) ライメラ ライメラ(エルダウトゥバ) ライメラ(ホホモ) ライメラ(スルハティ) テテバウリア サココ アイナロ県 エルメラ県 アイトゥト村 マウベシ村 マネトゥ村 マウラウ村 エディ村 ファトゥベシ村 ポニララ村 29 11 11 16 11 12 35 33 30 26 48 16 41 44 39 21 18 27 43 22 13 13 15 9 583 134 県 県 村 村 集落(グループ) 集落(グループ) 組合員数 組合員数 合 計

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シリア難民支援

シリア難民の現状

2018年は、アサド政権軍とクルド/アメリカ軍がそれぞれ、シリアの大部分から「イスラム国(IS)」兵を 排除し、その地域に国内避難民が徐々に帰還するようになり、シリア内戦の終息を示唆しました。帰還した国 内避難民は約120万人にのぼります。シリアとの近隣諸国との国境も徐々に開き始め、近隣諸国に避難してい たシリア人約6万6千人がシリア国内に帰還しました。近隣諸国でのシリア難民に対する食糧や生計支援の規 模は年々縮小されつつあり、トルコ政府やレバノン政府は自国内のシリア難民が帰還する際の移動を積極的に 支援したり、ロシア政府が中心となってシリア国内に帰還民支援センターを開設したりといった状況から、 2019年は帰還の動きがより一層、促進されていくことが予想されます。しかし、アサド政権に反対していた シリア人のなかには、いくら戦闘が収まっても、政権が交代しない限り戻りたくはないと話す人も少なくあり ません。たとえ帰還したとしても、アサド政権およびそれに属する集団から差別や虐待を受けるリスクもあり ます。 シリア イラク 252,526 ヨルダン 671,551 レバノン 948,849 エジプト 132,871 トルコ 3,632,622 2018年12月31日時点 総数5,674,132 リビア 24,055 ヨーロッパへ 約100万人 2010年12月 2011年2月 2012年6月 2013年8月 2014年6月 2016年7月 2016年9月 2016年10月 2016年12月 2016年12月 2017年1月 2017年4月 2017年10月 2017年12月 2017年12月 チュニジアでの抗議運動および「アラブの春」開始後、アサド政権への抗議運動が本格化。 シリア国内で武力衝突発生。 ラドゥース国連事務次長がシリアの内戦状態を表明。 アサド大統領がシリアの戦争状態を表明。 アサド政権は化学兵器攻撃を実行するも、ロシアの介入により化学兵器廃棄に合意。 大統領選でアサド氏が再選。 トルコ軍の一部による軍事クーデターが発生したが、翌朝警察によって沈静化。 ヨーロッパへ渡るシリア難民の数を抑制するため、EUがトルコ内にいるシリア難民のうち、約100 万人を対象とした合計3億4,800万ユーロ相当の電子バウチャーカード配布プログラムを開始。 2014年5月以来大統領不在の状態が続いていたレバノンで大統領選出。 シリア北部の要衝アレッポを政府軍が反体制派から奪還。 シリア・アサド政権を支援するロシアと反体制派を支援するトルコの仲介で、シリア政府と反体制派 グループがシリア全土における停戦に合意。 カザフスタンにて和平会談開催。イラン、ロシア及びトルコが停戦強化に合意、シリア政府及び反体 制派はいずれも合意せず、具体的な停戦過程の案出には至らず。 シリア・アサド政権による化学兵器使用疑惑により、米軍がシリア国内のシャイラート空軍基地を巡 航ミサイルで攻撃。 米軍の支援を受けたシリア民主軍がラッカを完全制圧。 暗殺の危険を理由に辞任を表明していたレバノンのハリリ首相が、辞任を撤回する。 ロシアのプーチン大統領がIS掃討完了とロシア軍主力の撤退開始を宣言。 【シリア紛争の略史】 シリア国外にいるシリア難民の数

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シリア難民支援

1 シリア国内避難民、帰還民の生活支援

2019年度は、レバノンでのシリア難民支援事業は継続するものの、 2015年から続けてきたトルコでの活動から撤退し、シリア国内での 事業の拡大を計画しています。国内外で避難民となっていた人びとの 帰還が始まりましたが、故郷に帰ったものの生活は楽ではありませ ん。避難している間に内戦で家が破壊され、電気や水道などのインフ ラが再建されていないために仕事がない、シリアへの経済制裁による 物価上昇や燃料不足、農業生産の衰退による食糧不足などに直面して います。若い世代の失業率は78%にのぼり、かつては農家だった世 帯でも、2018年の深刻な水不足と苗や肥料の価格上昇、灌漑施設の 破損等の理由から、安定した収入を得ることが難しい状況です。まず 最低限の食糧へのアクセスを提供できるよう、デリゾール県で食糧支 援を行います。今後、生活状況が改善してきた際には、帰還民が自立 できるよう、生計支援へと移行する予定です。 シリア紛争で影響を受けたのは、シリア人だけではありません。シ リア紛争開始以前には、シリア国内に約56万人のパレスチナ難民が 暮らしていました。今でも約44万人がシリア国内にとどまっていま すが、そのうちの約25万人は、パレスチナ難民キャンプから、シリ ア国内の別の場所へと避難しています。一時期「イスラム国」支配下 に置かれた難民キャンプでは、「イスラム国」兵士が排除された現在 も、キャンプ内の店は営業を再開せず、国連機関からの支援も再開さ れず、必要最低限の食糧へのアクセスが難しい状況です。2019年度 デリゾール市 イラク レバノン ヤルムークキャンプ クルド軍 アサド政権軍 反政府軍 反政府軍+国際テロ組織軍 イスラム国軍 トルコ軍 2018年1月 2018年4月 2018年5月 2018年9月 2018年12月 トルコ軍がクルド人勢力の民主連合党(PYD)が支配するシリア北西部に攻撃を開始する。 ロシアの仲介でシリア政府と反体制派組織による東グータ地方ドゥーマ市での停戦合意が成立。 2011年以来7年ぶりに首都ダマスカス全土がアサド政権コントロールとなる。 シリアとヨルダンの国境機能再開。 トランプ大統領が「IS(イスラム国)を打倒し、歴史的勝利を収めた」とし、シリアからの米軍の撤退 を発表。 シリア難民 への食糧・ 生活支援 トルコにおける シリア難民への 食糧・生活支援 終了 レバノンにおけるシリ ア難民への食糧・ 越冬・教育支援 シリア国内における 脆弱層への食糧支援 シリア難民への食糧・ 越冬・教育支援 シリア国内避難民・ 帰還民・パレスチナ難 民への食糧支援 レバノンにお けるシリア難 民への食料・ 越冬支援

これまでの活動と計画

トルコにおける難民の 子どもの保護 トルコにおける難民へ の食糧・生活支援と 子どもの保護 レバノンにおけるシリ ア難民への食糧・ 越冬・教育支援 2015 2016 2017 2018 2019 トルコ レバノン シリア 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●戦闘は収束しているが支援が まだ行き届いていない ●支援が行き届いていない地域の 国内避難民、帰還民に食糧支援 シリア国内での事業地 炊き出しで食事を作る様子(写真は提携団体からの提供) 食事を持ち帰る母子(写真は提携団体からの提供)

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シリア難民支援

はシリア国内のパレスチナ難民への支援にも目を向け、ダマスカス県 のヤルムーク・パレスチナ難民キャンプで食糧支援を開始する予定です。

2 レバノンでのシリア難民支援

レバノンで難民生活を続けるシリア難民の人びとへの支援として、 2019年度も引き続き越冬・ 教育支援を中心として活動を継続しま す。難民への正規の就労機会が厳しく制限されているレバノンでは、 暮らしのために最低限必要な費用未満の支出で暮らす世帯の割合が 2015年から2018年まで70%前後で高止まりしており※1、各世帯の 抱える負債額の平均も膨らみ続ける一方です。 (1)越冬支援 パルシックは2016年の冬からレバノンでの活動を開始し、米やパ スタ、ツナ缶等の食糧が入った食糧バスケットと、寒さの厳しい冬季 の暖房用の燃料を配布してきました。これらは、収入の機会を得られ ない世帯にとっては、生きるための命綱であるといっても過言ではあ りません。2019年度は、これまで支援してきたシリア難民が多く集 中している地域の1つであるベカー県に加え、数年前まで支援団体が 活動を行うことが困難な状況にあったために、脆弱性を一層高めてい たバアルベック・ヘルメール県での越冬支援活動の実施を予定してい ます。 (2)教育支援 2017年より約2年間、ベカー県ザハレ郡のテントで暮らすシリア 難民の子どもたちを対象として教育支援を実施してきました。シリア 周辺国への国際的支援が減る中で、パルシックが提携団体の SAWA と一緒に運営する学校への入学を希望する子どもたちの数は増えてい ます。今後もシリア難民児童への教育機会の提供、正規教育への移行 期としての基礎学力の習得のサポートを行います。教育センターには 就学前教育クラスから小学校高学年のクラスまでがあり、週5日間、 朝8時から13時まで、隣接する難民キャンプに暮らす子どもたちが 授業を受けています。レバノンの公立小学校へ入学するためには、就 学前教育クラスの修了証の提示が必須であり、2019年度、教育セン ターは就学前クラスの修了証を授与できる資格の取得を予定していま す。これにより、教育センターの就学前クラスを修了した生徒がレバ ノンの公立小学校に入学しやすくなる環境を整えることができ、引き 続き児童が継続的な教育を受ける権利を守り続けることを目指します。 自宅テントの前にて配布された食糧バスケットと灯油 の番をする男の子(越冬支援) 指を用いながら足し算の練習をする児童(教育事業) レバノンでの事業地

※1 World Food Programウェブ サイト: Vulnerability Assessment of Syrian Refugees in Lebanon 2018, p. 94

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パレスチナ

イスラム教 キリスト教 その他 83.7% 8.2% 8.1% 【宗教】 【略史】 16世紀 19世紀以降 1922年  1947年  1948年   1956年 1967年 1973年 1987年 1993年 1994年  2000年 2006年  2008年 2014年 2015年9月 2016年12月 2017年10月 2017年12月 2018年3月 2018年5月 2018年11月 2019年1月 オスマン帝国の支配下に入る。 ヨーロッパのユダヤ人がオスマン帝国領パレスチナに入植開始。 国際連盟でイギリス委任統治領パレスチナの創設を決議。 国連でパレスチナ分割決議を採択。 イスラエル建国により、第一次中東戦争が勃発。イスラエルはパレスチナの約8割を占領し、多くのパレ スチナ人が難民化する。 第二次中東戦争勃発(エジプトとイスラエル、イギリス、フランスがスエズ運河を巡って起こした戦争)。 イスラエルとアラブ連合(エジプト、シリア、ヨルダン)の間で第三次中東戦争勃発。イスラエルがガザ 地区、ヨルダン川西岸地区を占領。 イスラエルとエジプト、シリアなどの中東アラブ諸国との間で第四次中東戦争勃発。 第一次インティファーダ。 オスロ合意締結。 パレスチナの西岸・ガザ地域での暫定自治を樹立。 第二次インティファーダ勃発。 パレスチナで行われた自治政府の立法議会選挙でハマスが勝利。 イスラエルによるガザ侵攻。 イスラエルによるガザ空爆・地上侵攻。 イスラエルによるガザ侵攻。死者は2,200名以上にのぼり、第四次中東戦争以来最大となる。 アルアクサ・モスクでのムスリム礼拝者入域禁止を起因に、パレスチナ市民とイスラエル軍の衝突が多発。 死者は180名を超える。 国連安保理がヨルダン川西岸と東エルサレムでイスラエルが進める入植地への非難決議を採択。 西岸地区を統治するファタハとガザ地区を支配するハマスが和解協議に合意。 トランプ米大統領が、在テルアビブ米大使館のエルサレム移転を発表し、エルサレムを「イスラエルの首 都」と認定。 ハマースがイスラエルとガザの境界地帯で「土地の日」にあわせてパレスチナ難民の帰還のための大行進 を行い、イスラエル軍の銃撃でパレスチナ人15人が死亡、1,700人以上が負傷。 在イスラエル米国大使館をエルサレムへ移転。抗議するデモ隊にイスラエル軍が発砲し、死者50名以上、 負傷者2,700名を超える。 イスラム組織ハマスはガザ攻撃を激化させていたイスラエルとの停戦に合意したことを表明。 パレスチナ自治政府の首相が辞意。ハマスとの和解が停滞。

パレスチナ

【面積】6,020 平方キロメートル(茨城県と同程度。西 岸地区は総面積の94%、ガザ地区6%) 【人口】491.4万人(パレスチナ統計局2018年推定) 西岸地区 295.4万人(総人口の61.1%)  ガザ地区 196万人(総人口の39.9%) ※その他中東諸国や世界各国で難民となってい るパレスチナ人が約615万人、イスラエル領土 内にいるパレスチナ人が約147万人いると言わ れている。

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パレスチナ

1 ガザ事業

2018年度は、ガザ地区南部ラファ県において女性を稼ぎ手とする世帯の生計 向上を支援するため、22の女性グループで、協働で行う羊の畜産と家庭で作る チーズやヨーグルトなどの乳製品加工のスタートアップに取り組んできました。 また、水耕栽培を通した飼料の自家生産も行うことで、畜産分野の課題となっ ている高い飼料代の削減を目指しています。 事業2年目となる2019年度は、以下の活動を中心に行います。 ①女性グループの拡大:現在の対象地ラファ県東部のアルショカ村、アルナ セル村に近いハンユニス県南部のキザン・アルナジャール村とキザン・ラシュ ワーン村において新たに5つの女性畜産グループを形成し、畜産活動を拡大し ます。 ②酪農製品の質の向上:搾乳機や生乳輸送車等を導入することで、衛生面に 配慮した生乳生産・乳製品づくりと販路や販売形態の多様化を目指します。 ③乳製品加工グループの組織化: 次年度にチーズ・ヨーグルト加工を本格化 し、共通の製品ブランディングで販売していくため、27の女性グループのメン バーを中心に乳製品加工を行うグループを組織化し、グループ運営やマーケテ ィングに必要なスキルの習得を支援します。

2 西岸事業

北部ナブルス県ジャマイン町で実施してきた地域循環型社会づくり事業は、 2018年度で3年間の事業実施期間を終えました。生ゴミなどを用いた、環境 にやさしく持続可能な有機堆肥づくりの実践と環境教育を事業の柱に据え、 ゴミ問題をはじめとする地域の環境問題に取り組みました。 2019年度は、ジャマイン事業で培ったノウハウや人脈を活かした新たなモ デルを他地域でも導入するため、事業地をオリーブ生産が盛んな北部ナブル ス県北アシーラ町に移します。廃棄物資源化による地域循環型社会の形成を 目指し、事業1年目は以下の活動を中心に行います。 ①住民の環境意識の醸成:住民による資源循環システムの基盤構築のため、 パイロットエリアとなる地域にゴミ分別ボックスを設置、分別に関するワー クショップを行うことで、住民の主体的なゴミ分別への参加を促します。 ②堆肥づくり指導と堆肥舎の建設:次年度に、農家組合を中心に、回収し た生ゴミなど地域の有機ゴミを用いた堆肥づくりを実践するため、農家組合 員に向けた堆肥づくり指導、および堆肥舎の建設を行います。 ③西岸地域での土地と環境の保全のために、ひきつづき植樹活動を行いま す。 ガザ地区被災住民の 生活再建(3) ●地域循環型社会 づくり(1) ●オリーブ植樹 ●地域循環型社会 づくり(2) ●植樹 ●地域循環型社会 づくり(3) ●植樹 ●地域循環型社会 づくり(4) ●植樹 ガザ地区被災住民の 生活再建(4) 農業と畜産を通じた 女性グループによる 生計向上事業(1) 農業と畜産を通じた 女性グループによる 生計向上事業(2) ガザ地区被 災住民への 緊急食糧・ 医療品配布 ガザ地区被災 住民への食糧 配布と生活再 建(1) ガザ地区被災 住民への食糧 配布と生活再 建(2)

これまでの活動と計画

2014 2015 2016 2017 2018 2019 ガザ 西岸 チーズ作りをする女性 ゼイタ男子校でのコンポスト事業の発表会 日本人専門家による堆肥づくり研修

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スリランカ

1 北部 KAIS の経済活動

2017年度にNGOとしての活動を終え、2018年度からは社会的企業KAISとして企業活動を行ってきました。しかし、 14年間続けてきたパルシックの事業を終えるにあたり、事務所の閉鎖等の残務処理や監査対応などがあり、2018年度 はパルシックの残務整理に追われながらの企業活動で、思ったようにPR活動を進めることができませんでした。また、 2018年末には、10月末からの政情不安と12月の北部でのサイクロンによる大雨洪水被害が出たことで、スリランカ北 部の観光業は打撃を受けました。元々観光業が未発達のスリランカ北部は南部と比べて訪れる人が少ない上に、外部要 因によってさらに厳しい状況に置かれることになります。様々な障壁を抱えるKAISの経済活動を、2019年度も協力し ながら、支援していきます。2019年度は次の3つの事業に力を入れます。 ①スリランカ北部観光のPRの強化    ②ジャフナ料理のレストラン、ケータリング・サービスの開始 ③リサイクル・サリー製品の日本国内での販売強化

2 南部 デニヤヤ有機紅茶転換事業:エクサの自立化支援の継続

2018年度は有機紅茶栽培共同出荷グループ・エクサの組織設立・運営体制の確立と財政基盤の強化の2つを重点 課題とし、Social Welfare Society(社会福利厚生協会)として登録完了し、メンバーの自立への意識が強まりました。 財政基盤の強化のうち、コンポストセンター・バイオガスプラントの運営効率化、販路拡大を達成しました。2019 年度もエクサの自立化を進めるため、この2つを重点課題として据えます。

①組織設立・運営体制の確立

昨年度Social Welfare Societyとして登録完了したキリウェラガマ、キリウェラドラ、バタヤヤ3村のメンバーに加え て、南パッレガマ村のメンバーが加入できるように運営方法の確立、手続きを支援します。 ②財政基盤強化の継続 財政基盤の強化として、(i)有機農産物の生産と販売の多角化と(ii)エコツーリズム事業の強化を行います。 (i) 2018年度に引き続きスパイスの輸出準備を進めます。また、モデルファームにおいて短期で収穫可能な有機野菜 の栽培・販売を行い、茶以外の有機農産物の生産計画から定期的な販売の仕組みを整備します。 (ii) 昨年度までは農家宅での民泊を中心としたエコツアーを実施してきましたが、2019年度はデニヤヤタウンのゲス トハウスと協力して1日や半日ツアーの開催などのエコツアーの多様化を進めます。 南部 内戦被災者 干物 支援 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2004 北部 津波被災者支援 内戦下での養鶏 北部内戦復興支援 ジャフナ干物づくり ムライティブ県復興支援

これまでの活動と計画

サリーリサイクル事業 KAISによるゲストハウス運営・企業化 紅茶の有機栽培支援 ジャナフ養殖事業 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●KAISの自立化 1)旅行業の強化 2)サリー事業の販売拡大 ●KAISの自立化 1)旅行業の充実  2)レストラン、ケータリングの開始 3)サリー製品の日本での販売強化 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●エクサの自立運営化 1)組織設立・運営体制の確立 2)財政基盤の強化 1)エクサの組織設立・運営体制の確立 2)財政基盤強化の継続 スリランカ北部ジャフナの観光地 有機圃場で栽培したターメリックを持つ農家

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マレーシア

マングローブ教育センターを村の環境教育の拠点に

PIFWA(ペナン沿岸漁民福利協会)は、毎年、企業のCSR活動 や学校の環境教育の一環として、企業の社員や学生をマングローブ教 育センターで受け入れ、植林体験や、マングローブを使った食品の紹 介、環境教育のワークショップを行っています。教育センターでの植 林および環境教育活動が拡大したことから、PIFWAは漁民のための 福祉団体からスンガイ・アチェ村を拠点とした環境保護団体として活 動や組織を見直す時期に来ています。PIFWAは漁民団体としての性 格上、男性メンバーだけですが、教育センターでの植林活動の多くを 女性団体であるPIFWANITAが担っています。この女性たちが環境教 育活動を担うために適切な教育を受け、今後とも活躍できるようにな ることが必要です。 マングローブ教育センターが広く村人たちや県外の人たちが環境を 学ぶ場として活用され、環境教育に周辺のコミュニティを巻き込むこ とでより多くの人によるマングローブ植林と水質汚染防止と環境保全 活動の拡大を目指します。 ①マングローブ植林以外にも、パルシックの民際教育プログラムへ の参加の機会(英語ワークショップを学生と一緒に行うなど)を設け るなど工夫します。 ②PIFWANITAを中心とした企画を活発化し、女性たちの意識改革 も同時に行います。健康と食事を考えるワークショップなど、村の女 性たちが教育センターに集まる機会を設けることから始めます。 ③PIFWAとPIFWANITAのメンバー、スタッフがこうした企画を 立案し、運営ができるよう事務能力を高めるための研修を行います。

これまでの活動と計画

零細漁民による水産資源保全活動 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 マングローブ植林支援 食品加工を通じた漁村女性の生活改善 マングローブ植林拡大 マングローブ植林と環境教育 次世代育成 PIFWAと連携した環境活動への主体的な参加 PIFWA が活動するクリアン川流域 ワークショップに参加するPIFWANITAメンバー

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マレーシア

2000年を越したころから日本列島での地震・津波・豪雨などの自然災害が頻発しています。パルシックは国内で 頻発する自然災害被災者への緊急支援と復興支援に応える能力をつけて行く必要があると認識しています。大規模な 災害に広範囲に取り組むことはまだ団体の規模として困難ではありますが、被災地の一部で地域のNPOや住民団体 と協力しながらパルシックらしい支援の在り方を模索しています。2018年7月の西日本豪雨被災地のなかでも農業・ 漁業を中心とした高齢住民の多い愛媛県西予市と宇和島市で仮設居住者や在宅被災者への支援を、災害1周年になる 7月まで継続する予定です。 ①ほっこりカフェの開催:みなし仮設に住む方や、在宅避難者が集まる機会や場所がなかったため、「ほっこりカ フェ」という名前の集いの場を作りました。自宅にこもりがちだった人が会話したり笑ったりする時間となるだけで なく、話されたニーズを社会福祉協議会や行政につなげ、よりよい生活環境へと変化できるようにしていきます。 ②農地の活用: 肱ひじかわ川が氾濫した西予市野村町では、被災前は多くの住民が野菜の栽培や稲作を行っていました。 そこで、地域づくり団体「野村地域自治振興協議会」と連携し、被災した農地を活用した土づくり、野菜作りを行い ます。さらに、育てた野菜を使った料理ワークショップや、加工品づくりをお互いに教え合う場づくりを支援します。 ③行政・現地NPOとの連携:西予市野村町では、NPO団体「シルミルのむら」が復興に係るイベントや仮設住宅 内の自治会を利用したニーズの拾い出しなどを行っており、パルシックはその支援を行いつつ、野村町以外の西予市 内で地域交流をする機会を設ける予定です。宇和島市では、豪雨後に発足した団体「U.grandma(うわじまグラン マ)」が、宇和島市内の中間支援組織の担い手となりつつあります。パルシックは地域支え合いセンターと連携しな がら、うわじまグランマによるみなし仮設や在宅被災者への支援を積極的にサポートします。

西日本豪雨被災者支援事業(愛媛)

15  23  15,270 50  223 42 12戸(28人) 74戸(うち59戸135人が入居) 26戸(54人) 御殿内3 世帯、予村井西2 世帯、 他複数地域 野村町、城川町中心に10 地区 四道組 22 世帯、岡山組4世帯 新潟県中越沖地震 岩手・宮城内陸地震 東日本大震災 熊本地震 西日本豪雨 北海道胆振東部地震 宇和島市吉田町 西予市野村町 西予市宇和町 宇和島市 西予市 2007年7月16日 2008 年 6月14日 2011年 3月11日 2016 年 4月14日 2018 年7月5日 2018 年9月6日 吉田西小路仮設団地 野村運動公園仮設団地 明間地区仮設団地 65世帯173 名(9月25日現在、61件は愛媛県承認済み) 26世帯(9月21日現在の居住者)     8,499   8   2,804   762 死者 年月日 応急仮設住宅 市 長 けが人 戸 数 出身地域 行方不明者 近年起きた大規模な自然災害 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●被災者の生活再建 ●地域の被災者が集う催しの開催 ●現地NPOの支援 応急仮設住宅の状況 ※1 仮設住宅の花壇の柵を思い思いの色で塗る保育所の 子どもたち みなし仮設住宅(民間賃貸住宅)の状況 ※2 ※1 愛媛県webサイト:https://www.pref.ehime.jp/h41000/3007gouusaigai/kensetsu.html ※2 愛媛県の各市担当課より

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地域の人びとが協力して子どもたちや高齢者を見守るネットワークの形成とその強化の一旦を担う「みんかふぇ」 となることを目標として、2019年度は以下のことを実施します。 1. こども食堂 (昨年度に引き続き)近所の都営住宅等に住む一人親世帯等の子どもたちや一人暮らしの高齢者が気軽に食事ができ る子ども食堂を開催します。 2. 子どもと高齢者のための居場所づくり 学習支援を含む、子どもたちを対象とした居場所づくりと併せて地域の一人暮らしの高齢者が気軽に立ち寄れる居 場所としてのカフェの運営を継続します。 3. 子どものためのイベント ハロウィン、クリスマス、バーベキュー大会等のイベントを開催して、地域の子どもたちの体験づくりの貢献に努 めます。 そのために次の3点において「みんかふぇ」の運営の改善に取り組みます。 ①ご寄付を募る:日々、経費を抑えるようにカフェ・子ども食堂運営をしており、また有難いことに多くの食材の ご寄付をいただきますが、それでも毎日大赤字。これまでの実績もないためご寄付のお願いができず、2018年度は 経営的に我慢の年でした。2019年度はみんかふぇのご支援をくださる企業様を募る試みを始めます。 ②ボランティアさんによる運営:日々手探りの状態でみんかふぇを運営していますが、今後はボランティアさんが 主体的に担うみんかふぇの形があっても良いと思います。衛生管理や参加者との関わり方をマニュアル化し、緩やか で、しかしながら安全な運営の確立を目指します。 ③情報発信の強化:これまでSNSやwebサイト上での情報発信がどうしても後手となってしまっていました。ご 寄付を募るのもボランティアさんに呼びかけるのも、情報が伝わりみんかふぇを知っていただかなければ始まりませ ん。意識してSNS上での情報発信に努めます。 また、みんかふぇも世話人として参加している「かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワークへは子ども食堂 や居場所を必要とする子どもたちに繋がるための活動をしています。現在、「みんかふぇ」はネットワークへの寄付 食材の一時保管所を担っています。葛飾区で子ども食堂が日常のツールの1つとなるよう、みんかふぇ運営と並行し てネットワークへの更なる貢献も目指します。

居場所づくり「 みんかふぇ」

2019年度の実践 事業開始前の課題 ●運営強化 ●更なる認知 ●運営のためのご寄付をより充実させる ●ボランティアさんによる運営の試み ●情報発信の充実 葛飾区西亀有の新栄食品様からご寄付いただい た麺でつくったジャージャー麺 (2019年 3月子ども食堂メニュー)。毎月ご寄付 をいただき月1回は麺類を皆さんにご提供してい ます。 かつしか子ども食堂・居場所づくりネットワーク の連続学習会の様子

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広報

フィールドワークでペナンのモスクを見学する大学生 日本とマレーシアの大学生が一緒にマングローブの植 林を体験 シンガポール北端から、日本軍が渡ったジョホール海 峡を望む(マレー半島の歴史をたどる旅で訪問)

民際教育事業

2018年度の民際教育事業では、5校の高校生、大学生、大学の先 生方を対象に、マレーシア、スリランカでのオーダーメイドの研修、 視察プログラムの計画、手配にご協力しました。また、パルシックが 例年開催しているスタディツアーの中で、マレー半島の歴史をたどる 旅を企画・実施し、「アジアの歴史を知る」ことにも取り組み始めま した。国内では、マレーシアの歴史ツアーに先立ち、マレーシア、シ ンガポールの映画上映会を行い、現地を訪問するだけではなく国内で 各国の歴史、社会事情を学ぶプログラムを開催しました。 2019年度は海外研修プログラムの内容の充実化と並行して、国内 での活動にも力を入れる予定です。国内での上映会のほか、国内を歩 くエクスポージャーを開催します。また、海外研修プログラムの参加 校を広げられるよう、広報営業活動にも取り組んでいきます。 2019年度の実践 事業開始前の課題 ●海外研修プログラムの多様化 ●研修プログラム実施ノウハウ の蓄積不足 ●海外研修対象校が限定的 ●国内での教育事業の拡大 ●海外研修プログラムの多様化 ●海外研修対象校の拡大

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フェアトレード

1 紅茶とハーブティーの営業強化

2018年度に続き、紅茶とハーブティーの売上増を目指 します。「アールグレイ紅茶・ルフナ紅茶」の美味しさを 周知するため試飲販促の実施、卸取引へ向けた商談用パ ンフレットの刷新を行います。「ウバ紅茶」のパッケージ も他の2種類の紅茶と同じ色調にリニューアルし、3種類 揃ってインパクトが強まることで、相乗効果を狙います。 「アロマ・ティモール」は商品ごとの効能を基に、ター ゲットを定めて営業をします。例えば、美容や疲労回復 に効くと言われる「ハイビスカス」は30代以上の女性を ターゲットとした小売店へ営業します。また個人のお客 さんへ向け、オンラインショップで飲み方や「夏バテ」 など季節ごとの体の悩みに応じた情報を発信し、まずは 認知度の向上に努めます。

2 ストーリーを伝えて「一緒に楽しむ、考える」

  オンラインショップに

商品の魅力や生産者の情報はもちろんのこと、直接的 に商品と関係のない日々の生活にまつわる持続可能なス タイルの提案や社会問題をスタ ッ フの目線で発信しま す。「美味しい」「面白い」「社会を変えたい」「パルシッ クにアドバイスしたい」など様々なきっかけでパルマル シェ・オンラインショップに来てもらえるようにします。

3 倉庫の変更による「小ロット対応」「事務所のス

ペース確保」

販売数量が生産量(または生産者の出荷希望量)に追 いついていない紅茶とハーブについて、①小売り販売の 強化―HPや資料で商品の効能・背景などを伝えて商品 の魅力を知っていただく、②小売店への卸営業―主に専 門店や自然食品店での新規販路開拓、③原料販売の営業 強化―ホテルやショップ、ハーブ専門店などへPB* 品などの原料として使っていただくための営業強化、の 3点に注力します。 *PB=小売店などが企画し独自のブランド(商標)で販売す る商品のこと

4 新たな商品開発

生産者の収入源の多角化を目指すと同時に、取扱商品 点数が増えることでオンラインショップがより魅力的に なるように商品開発を進めます。2018年度は調査に留ま ったスリランカ南部の紅茶農家たちが作る「有機スパイ ス」の輸出を目指します。チャイティー用スパイス、体 に良い料理用スパイスなど用途の提案も行います。

5 コーヒーの新しい展開

コーヒー生豆は2018年度、一般的な1次加工方法「水 洗式」のもののみを輸入していますが、(現地コカマウ 組合では2018年から実験的に試している)他の加工方 法「ナチュナル式」等のコーヒーを限定輸入し、「1種 類しかない」から「色々な美味しさがある」というアプ ローチで、東ティモールコーヒーを広めていきます。 10000 9000 8000 7000 3000 2000 1000 0 万円 2017年度 売上 2018年度売上 2019年度売上 コーヒー  紅茶 ハーブティー  ギフト等 2019年度売上目標 商品を通じて人がつながり、世界中の隣人たちと少しでも良い社会が広げられるよう活動を続けます。 今年度は以下の点を重点課題として取り組みます。 アールグレイ紅茶 アロマ・ティモール5 種類

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広報活動

主催イベントの開催を中心に、より多くの人びとにリーチし、パル シックの活動を通じて相互に支えあえる関係を広げていくことを目指 します。業務管理ツールを活用して成果を分析し、戦略的に広報に取 り入れていきます。 ●オンラインショップ ―パルマルシェのリニューアル 小売りの販売数に伸び悩んでいることを受けて、パルシックのフェ アトレード 商品の強みを生かしたオンラインショップへの改定を行 います。商品の背景にあるものを消費者目線でキャッチ―に伝え、ス ムーズに買い物ができるショップとしてリニューアルします。 ●Web・SNSなど 事業の現場からの情報を定期的に Webサイトでレポートします。 またWebサ イトと連携し、SNSの特性に合わせた効果的な投稿を目 指します。 ●主催イベント開催 現地の最新情報や活動を伝える集会を開催します。新たな試みとし て、パルシックの事業に関連したテーマに合わせて、参加者同士が気 軽に話し合えるイベントを4回開催します。イベントを通じてパルシ ックを身近に感じてもらうことで、支援者を広く深くしていくことを 目指します。 ●会員 パルシックの事業現場を訪れていただいたツアー参加者、継続寄付 者、情報交換を行う方などを中心に、パルシック会員への呼びかけを 行い、会員として支えてくださる方を拡大します。 ●寄付 パレスチナ、シリア難民への寄付キャンペーンを実施するほか、事 業地における情勢の悪化、災害発生などの緊急時には寄付での支援を 広く社会に呼びかけます。 ●ボランティア・プロボノ 民際協力事業と連携し、災害時にすぐに協力を要請できるボランテ ィアさんとのつながりを開拓していきます。企業のCSRを通じたボラ ンティア活動も積極的に受け入れ、従業員の方にパルシックの活動に 参加していただく機会を提供します。また社会人の方がお持ちの専門 スキルを活かしたプロボノも活用し、広報活動の幅を広げていきます。 現地スタッフからのレポート 事業報告会 企業CSRのボランティア活動

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人と暮らしに出会う旅 2019

東ティモール アイナロ県 マウベシ郡

 美味しいコーヒーに出会う旅

開催日: 2019年8月16日(金)~ 25日(日)10日間 予定 旅行代金:調整中 (昨年の実施例: 293,000円) 毎年人気のフェアトレードコーヒー生産者を訪ねるツアー。 標高1,300メートルの山々に囲まれたアイナロ県マウベシ郡のコー ヒー農家を訪ね、コーヒー豆の収穫、加工作業を手伝い、農家宅での民 泊を体験します。新鮮なコーヒーを飲み、生産者と語り合います。 ●スリランカ 南部 マータラ県 デニヤヤ

 おいしい紅茶のルーツを訪ねる旅

開催日: 2020年3月16日(月)~3月24日(火) 9日間(成田発着)予定 旅行代金: 調整中 (昨年の実施例: 223,000円) インド洋に浮かぶ光り輝く島、スリランカ。その豊かな自然の中で、紅 茶栽培の有機転換に取り組む小規模農家。シンハラージャ森林保護区に 隣接する茶畑で、地域の自然や人びとの安全を守るための、持続可能な 仕組みづくりを共に応援しませんか。紅茶農家にホームステイし、人び との暮らしに触れながら、学ぶ旅です。 ●スリランカ 北部 ジャフナ、ムライティブ、コロンボ

 スリランカ北部 文化と自然に触れる旅

開催日: 2019年8月25日(日)~9月1日(日) 8日間(成田発着)予定 旅行代金: 調整中 ヒンドゥー教のお祭りを訪問して礼拝に参加し、ジャフナの水産物を 使ったタミルの伝統的なスープやカレーを食するなどタミル人の文化を 体験します。皮肉にも、内戦で人の出入りが制限されたために守られて きた自然(鳥類保護区など)に触れる旅です。 ●マレーシア ペナン、イポー、クアラルンプール

 マレーシア歴史と植林のツアー

開催日: 2019年12月24日(火)~30日(月)7日間 予定 旅行代金:調整中 パルシックが長年応援している漁民グループによるマングローブ植林の 事業地を訪問して植林をするとともに、植民地時代からの歴史が残るペ ナンの町を歩き、その後、イポー、クアラルンプールへと歴史の跡を辿 りながら南下します。 ●国内  

国内 エクスポージャーツアー

時期・訪問地・旅行代金(未定) 国内の有機農業生産者グループの訪問など、歩き、人びとの話を聞く旅 を企画します。 東ティモール マウベシ:コーヒーを加工する農家 スリランカ デニヤヤ:有機茶畑の風景 スリランカ ジャフナ:キーリマライの泉の前に立 つマングース像 マレーシア ペナン:ジョージタウンにあるプラナカ ンハウス パルシックの民際協力事業の現場で、人びとと触れ合い、体験し、文化や歴史を学びます。2019年度は4回の海外ツ アーと、国内ツアーを予定しています。事業担当スタッフがご案内しますので、お一人様でのご参加も大歓迎です! 現地プログラム企画: 特定非営利活動法人パルシック 旅行企画:株式会社 風の旅行社 受託販売:株式会社 ピース・イン・ツアー

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〒101-0063 東京都千代田区神田淡路町1-7-11 東洋ビル Tel:03-3253-8990 Fax:03-6206-8906 Email:office@parcic.org Web:http://www.parcic.org Twitter:http://twitter.com/parcic_office Facebook:http://www.facebook.com/parcic ■地下鉄A5出口から徒歩2分  都営新宿線・小川町/丸ノ内線・淡路町/千代田線・新御茶ノ水  ※いずれの駅も地下でつながっています。 ■JR・御茶ノ水駅、聖橋口から徒歩6分 特定非営利活動法人

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