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目次 1. 概要 2. 報告手続について 3.Q&A 参考資料 補助事業に係る仕入税額控除について 報告判定フローチャート 1

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補助金に係る消費税及び地方消費税に関する 仕入控除税額(補助金返還額)の報告事務について

流山市役所

健康福祉部介護支援課 平成30年6月

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1 目次 1.概要 2.報告手続について 3.Q&A 参考資料 ・補助事業に係る仕入税額控除について ・報告判定フローチャート

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2 1.概要 補助事業に伴う補助金収入は、消費税法上不課税取引に該当しますが、一方で、補助事業に伴 う事業経費は、控除対象仕入税額として仕入税額控除することも可能です。 したがって、この補助事業に限ってみれば、課税売上はゼロであって、当事業にかかった経 費を控除対象仕入税額に算入した場合に、課税事業者はその消費税及び地方消費税(以下「消 費税」という。)に相当する金額の還付を受けることができることになります。 国の視点から考えると、補助金を交付して消費税を還付することになるため、その分を重複 して支給していることとなります。(本市の補助金は国費を財源としています。) これを調整するために、控除対象仕入税額のうち補助金に係る部分(消費税の確定申告にお いて控除対象仕入税額に算入した金額に限る。)について、返還が必要となるものです。 例)本則課税(一般課税)の法人(株式会社)が1,080万円の補助金で備品を購入した場合 (課税売上割合95%以上、資本金5億円以下、全額控除) ケース1:補助金がない場合 事業者は、課税売上げによって預かった消費税額1,600万円から、課税仕入れにより支払 った消費税(仕入控除税額)480万円(400万+80万円)を控除した金額である、1,1 20万円を税務署に納付します。 ケース2:補助金がある場合 事業者は、課税売上げによって預かった消費税額1,600万円から、課税仕入れにより支払 った消費税(仕入控除税額)480万円(400万+80万円)を控除した金額である、1,1 20万円を税務署に納付します。 消費税の納税額は同じように思えますが、ケース2では1,080万円の備品を補助金で購入 し、かつ、備品購入により支払った金額に含まれる消費税(80万円)を仕入控除税額として計 算に含めています。また、補助金は不課税売上であり、預り消費税が0円であることから、実 質、仕入控除税額に含まれている80万円を補助金で負担している(事業者の負担が軽減されて いる。)ことになるため、補助金で負担した(事業者の負担が軽減された。)消費税相当額である 仕入控除税額 80万円が返還の対象となります。 →補助金相当額の備品を購入した後、80万円分の税控除(還付)を受けていることになる。 収益(収入)  介護保険収入(非課税売上) 1,000万円      (うち預り消費税0円) 費用(支出)商品購入(課税仕入れ) 5,400万円   (うち仮払い消費税400万円)   備品購入(課税仕入れ) 1080万円     (うち仮払い消費税80万円)  人件費(不課税仕入れ) 500万円     (うち仮払い消費税0円) 売上高(課税売上) 21,600万円    (うち預り消費1,600万円) 収益(収入)売上高(課税売上) 21,600万円    (うち預り消費1,600万円)  介護保険収入(非課税売上) 1,000万円       (うち預り消費税0円)  補助金収入(不課税売上) 1,080万円      (うち預り消費税0円) 費用(支出)商品購入(課税仕入れ) 5,400万円   (うち仮払い消費税400万円)   備品購入(課税仕入れ) 1080万円     (うち仮払い消費税80万円)  人件費(不課税仕入れ) 500万円     (うち仮払い消費税0円)

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3 2.報告手続について (1)全般 補助対象経費を経理処理した課税期間が報告対象となります。そのため、2課税期間以上で 経理している場合には、それぞれの課税期間に関して報告が必要となります。 例)補助対象経費300万(×1年 100万 ×2年200万) ×1年、×2年それぞれの課税期間に関して報告が必要 (2)補助金返還額がない場合 以下のア~オのいずれかに該当する場合は、補助金に関する仕入控除税額は0円である ため、補助金の返還は必要ありません。 ※ただし、返還が不要となる場合であっても【報告必要書類】の提出が必要です。 「オ」は消費税法別表3に掲げる法人のみ対象 ※法別表第3に掲げる法人 一般財団法人、一般社団法人、学校法人、公益財団法人、社会福祉法人、NPO法人、 社会医療法人、宗教法人など ア 消費税の免税事業者である。(=確定申告の義務がない。) イ 簡易課税方式により消費税の申告をしている。 ウ 補助対象経費に係る消費税を個別対応方式において、「非課税売上のみに要するもの」と して申告している。(=補助金に係る消費税の仕入控除税額がない。) エ 補助対象経費が保険料等の非課税仕入れや人件費等の課税対象外(不課税)仕入れのみで ある。(=補助金に係る消費税の仕入控除税額がない。) オ 補助金の交付決定を受けた課税期間において、補助金を収益として経理処理しており、 当該課税期間において、補助対象経費の課税仕入れを行っている場合に、当該課税期間 の特定収入割合が5%を超えている。(=補助金に係る消費税の仕入控除税額がない。) 【報告必要書類】 ・補助金に係る消費税及び地方消費税に関する仕入控除税額報告書 ・積算内訳報告書(別紙1)※記入例1を参照 ・積算内訳報告書において指定する添付書類(積算内訳書を参照)

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4 (3)補助金返還額がある場合 上記のア~オのいずれかにも該当しない場合、補助金に関する仕入控除税額に相当する金額 について、補助金の返還が必要となります。 仕入税額控除は、課税売上割合(課税期間の課税売上高(税抜)÷課税期間の総売上高(税 抜)の状況等により、下記ア~ウのように計算方法が異なります。 なお、返還額の算定で生じた1円未満の端数については、切り捨てて下さい。 また、下記【報告必要書類】の提出が必要です。 ア 課税売上割合が95%以上かつ課税売上高が5億円以下の法人等の場合 補助金額 × 8/108 = 返還額 イ 課税売上割合が95%未満または課税売上高が5億円超の法人等であって、個別対応方 式により消費税の申告を行っている場合 (A)と(B)の合計が補助金返還額となる。 ・(A) 課税売上のみに要する補助対象経費に使用された補助金 補助金額 × 補助対象経費のうち課税売上対応分/補助対象経費 × 8/108 = 返還額 ・(B) 課税売上と非課税売上に共通して要する補助対象経費に使用された補助金 補助金額 × 補助対象経費のうち共通対応分/補助対象経費 × 課税売上割合 × 8/108 = 返還額 ウ 課税売上割合が95%未満または課税売上高が5億円超の法人等であって、一括比例配分 方式により消費税の申告を行っている場合 補助金額 × 補助対象経費のうち課税仕入額/補助対象経費 × 課税売上割合 × 8/108 = 返還額 【報告必要書類】 ・補助金に係る消費税及び地方消費税に関する仕入控除税額報告書 ・積算内訳報告書 別紙2:返還あり・全額控除方式(前頁アの場合) ※記入例2を参照 別紙3:返還あり・一括比例配分方式(前頁イの場合) ※記入例3を参照 別紙4:返還あり・個別対応方式(前頁ウの場合) ※記入例4を参照 ・課税期間分の消費税及び地方消費税の確定申告書の写し ・課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表(付表2)(写)

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5 3.Q&A Q.1 報告書等については、どの様な単位で作成すればよいですか? A.1 報告書等については、事業所、施設単位ではなく、法人単位での消費税申告を ベースに作成をお願いします。 Q.2 補助対象経費が2課税期間以上に渡って経費処理されている場合にはどの様に 報告すればよいですか? A.2 補助対象経費を経費処理した課税期間ごとに報告書等を作成してください。 Q.3 補助金の収益の帰属時期は、交付決定日と実際に収入した日のどちらになりますか? A.3 基本的には交付決定日が収益帰属日となりますが、現金主義等で経理処理している 場合など、収入した日において経理処理している場合もあるため、法人が実際に収益 として経理処理した日を収益帰属日として下さい。 Q.4 補助金で設備工事等を行っており、工事費等の支出が2課税期間に渡っているため 建設仮勘定で処理している場合にはどの様に報告すればよいですか? A.4 建設仮勘定で処理している場合には、原則的には建設仮勘定で処理した課税期間に おいて、当該建設仮勘定に関する消費税額を仕入税額控除の対象としますが、例外 的に、建設仮勘定として経理処理した時は、仕入税額控除の対象とせず、工事竣工 時において、工事費総額に係る消費税額を仕入税額控除の対象とする事が可能です。 そのため、以下のとおり報告をお願いします。 ①.建設仮勘定として経理した課税期間において、仕入税額控除の対象としている →建設仮勘定として経理した課税期間、竣工時において残額を経理した課税 期間ごとに報告書等を作成して下さい。 ②.建設仮勘定として経理した課税期間においては、仕入税額控除の対象とせず 工事竣工時において、全額を仕入税額控除の対象としている。 →全額を仕入税額控除の対象とした課税期間の報告書等を作成して下さい。

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補助事業に係る仕入税額控除について

流山市役所

健康福祉部 介護支援課

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補助金に関する消費税の取扱い

国や地方公共団体からの補助金収入については、消費税法上、課税

対象外収入(不課税収入)

(特定収入)

として取り扱われます。

一方、補助金を使って物品購入、建物建築、設備設置工事などを

行った場合は、代金支払の際に負担した消費税が仕入税額控除の対

象となるため、消費税の申告において、納付税額の減額や還付とな

る場合があります。

補助金相当分だけ、国や地方公共団体(補助事業者)が消費税

を負担していることになるため、返還が必要となります。

※免税事業者、簡易課税を適用している事業者など、

一定の事業者については返還不要です。

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消費税の基本的な考え方

税務署への申告=①売上により預かった消費税-②仕入により支払った消費税 ①-②=マイナスとなる場合には還付となる

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消費税の基本的な考え方

消費税の課税の対象 ※課税の対象=課税でないので注意(例えば、非課税など) 1.国内取引であること 2.事業者が事業として行う取引であること 3.対価を得て行うものであること 4.資産の譲渡、貸付又は役務の提供であること 5.特定資産の譲渡等でないこと 国税庁:税大講本より 特定仕入れ 輸入取引 次ページ以降は、特定仕入れと輸入取引を除いて説明します 4

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消費税の基本的な考え方

課税取引 国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等(特定資産の譲渡等を除く。)のうち、非課税 取引を除いたもの。 非課税取引 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等のうち、税の性格から課税対象とす ることになじまないもの、社会政策的な配慮に基づくものは消費税を課さない。 課税対象外(不課税)取引 「国外で行う取引」、「事業者が事業として行う取引ではない取引」、「対価性のない取引」、「資産の譲 渡、貸付及び役務の提供のいずれにも該当しない取引」 消費税法上の取引は 課税取引、非課税取引、課税対象外(不課税)取引に区分されます。 5

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消費税の基本的な考え方

課税取引 国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等(特定資産の譲渡等を除く。)のうち、非課税 取引を除いたもの。 資産の譲渡等 事業として対価を得て行われる資産の譲渡及び貸付け並びに役務の提供をいう。 事業者 個人事業主及び法人(居住者、非居住者を問わない。)、国・地方公共団体及び人格のない社団等 事業として行う 資産の譲渡、貸付及び役務の提供を反復、継続、かつ、独立して行うことをいい、事業に使用してい た資産の売却など事業活動に付随して行われる取引を含む。 対価を得て行う取引 資産の譲渡、貸付及び役務の提供に対して反対給付を受けることをいう。そのため、単なる贈与や無 償取引、寄付金、補助金などは一般的には対価又は対価性がないので、対価を得て行う取引には含 まれない。 6

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消費税の基本的な考え方

非課税取引 国内において事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡等のうち、税の性格から課税対象とす ることになじまないもの、社会政策的な配慮に基づくものは消費税を課さない。

税の性格から課 税対象とするこ とになじまないも の 社会政策的な配 慮に基づくもの ①土地の譲渡、土地の貸付け ②有価証券、支払手段の譲渡など ③利子を対価とする金銭の貸付けなど ④郵便切手、印紙などの譲渡 ⑤商品券、プリペイドカードなどの譲渡 ⑥住民票、戸籍抄本などの交付等の 行政サービス手数料など ⑦外国為替など ①社会保険料など ②介護保険法に基づく居宅サービスなど ③社会福祉事業など ④助産 ⑤埋葬料、火葬料 ⑥身体障害者用物品の譲渡など ⑦授業料、入学検定料、入学金など ⑧教科用図書の譲渡 ⑨住宅の貸付 国税庁:税大講本より 7

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消費税の基本的な考え方

課税対象外(不課税取引) 「国外で行う取引」、「事業者が事業として行う取引ではない取引」、「対価性のない取引」、「資産の譲 渡、貸付及び役務の提供のいずれにも該当しない取引」 国税庁:税大講本より 不課税取引の例 8

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消費税の基本的な考え方

課税取引となるかの判定図(特定仕入れ及び輸入取引を除く)

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消費税の基本的な考え方

税額控除について 国税庁:税大講本より 消費税は生産、流通、販売といった取引の各段階で課税され、消費者が負担することを 予定している。しかし、取引の都度その取引価額に対して消費税を課税すると税の累積 をもたらすこととなり、最終的には消費者がその累積した税を負担することとなる。 そのため、消費税では税の累積を排除するため、課税標準額に対する消費税額から課 税仕入れに係る消費税額を控除する『前段階税額控除方式』を採用しており、このことを 仕入税額控除という。また、課税売上げについて、値引きや貸倒れ等の一定の事実が生 じた場合には、税額調整を行うこととしている。さらに、中小事業者の納税事務負担に配 慮して、課税仕入れに係る消費税額を課税標準額に対する消費税額のみから計算する ことができる簡便法(簡易課税制度)も設けられている。 税額控除の種類について 税額控除には次の4種類がある。 ①仕入税額控除 ②売上げに係る対価の返還等をした場合の税額控除 ③特定課税仕入れに係る対価の返還等を受けた場合の 税額控除 ④貸倒れに係る税額控除 x 10

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消費税の基本的な考え方

仕入税額控除とは? 消費税は、課税売上げにより預かった消費税額から、課税仕入れ等により支払った消費税額を 差し引いて計算します。 これを仕入税額控除といいます。 厳密には、仕入税額控除以外にも売上げに係る対価の返還等をした場合の税額控除、貸倒れに係る 税額控除等の各種税額控除がありますが、補助金に関しては仕入税額控除のみが関係します。 預り消費税 支払消費税 申告すべき消費税 預り消費税 税額控除 ・仕入税額控除 ・貸倒れに係る税額控除 ・売上げに係る対価の返還等をした場合の税額控除 など = - 11

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消費税の基本的な考え方

仕入税額控除はどの様に計算するか 課税仕入れ等に係る消費税額(課税仕入れ等により支払った消費税額)から実際に控除できる税額 (仕入税額控除)を計算する方法は、その課税期間中の課税売上高が5億円を超えるかどうか、又は 5億円以下「 ※平成24年3月31日以前に開始した課税期間については売上要件なし」であっても課 税売上高が95%以上であるか、95%未満であるかによって異なります。 国税庁:税大講本より 12

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消費税の基本的な考え方

全額控除について 事業者 (小売業者) 事業者 (製造メーカー) 消費者 108円 (うち消費税8円) 支払消費税8円 216円 (うち消費税16円) 預り消費税16円 事業者の消費税の申告において、仕入により支払った支払消費税額8円の全額を 売上により預った消費税から控除できる。 課税期間の課税売上高が5億円以下「 ※平成24年3月31日以前に開始した課税期間については 売上要件なし」で課税売上割合が95%以上の事業者については、課税仕入れ等の税額(課税仕入 れ等により支払った税額)の全額が仕入税額控除の対象となります。 13

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消費税の基本的な考え方

個別対応方式と一括比例配分方式について ・個別対応方式・・・・・課税仕入れを課税、非課税、課税対象外に区分して経理することに加え それぞれの仕入を課税、非課税、共通売上どの売上に対応するか経理する ことが必要 ・一括比例配分方式・・・・・課税仕入れを課税、非課税、課税対象外に区分経理するが どの売上に対応するかまでは区分する必要はない。 課税期間の「課税売上高が5億円超※平成24年4月1日に開始する課税期間より」又は課税売上割 合が95%未満の事業者については、課税仕入れ等の税額(課税仕入れ等により支払った税額)の全 額控除が認められず、課税資産の譲渡等に対応する課税仕入れ等の税額についてのみ控除の対象 となります。(仕入税額控除の対象となります。) この場合の計算方法には、個別対応方式と一括比例配分方式の二つの方法があります。 どちらかを選択します 14

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消費税の基本的な考え方

個別対応方式について 個別対応方式とは、その課税期間の課税仕入れ等の消費税額について支出目的に応じて ア.課税資産の譲渡等「一般的には課税売上」にのみ要するもの イ.その他の資産(非課税資産)の譲渡等「一般的には非課税売上」にのみ要するもの ウ.課税資産の譲渡等とその他の資産(非課税資産)の譲渡等に共通して要するもの に区分して、次の算式により計算した仕入控除税額を控除対象仕入税額とする方法です。 仕入控除税額 = 課税資産の譲 渡等にのみ要 する課税仕入 れ等の税額 課税資産の譲渡等とそ の他の資産の譲渡等に 共通して要する課税仕 入れ等の税額 課税売上割合 × + x 仕入控除税額=イ+(ロ×ハ) イ ハ ロ 15

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消費税の基本的な考え方

個別対応方式の計算例について 課税売上割合95.0%未満、課税売上高3億円の法人(株式会社)のケース 事業内容:商品販売、介護サービス(居宅介護支援事業所) 売上内容 商品販売収入:3億円(課税)、介護保険収入2,450万円(非課税) 課税売上割合:3億円/ 3億2,450万円(3億円+2,450万円) =92.44・・・・・% 支払(仕入)内容 本社人件費:1億円(不課税)、本社家賃:4000万円(課税)、本社光熱費:400万円(課税) 本社有価証券購入:3000万円(非課税) 店舗商品仕入:8000万円(課税)、店舗人件費:2000万円(不課税)、店舗家賃400万円(課税) 店舗光熱費150万円(課税) 店舗切手購入:10万円(非課税) 居宅事業所人件費:500万円(不課税)、居宅事業所家賃:240万円(課税)、居宅事業所光熱費:100万円(課税) 16

(23)

消費税の基本的な考え方

①支払(仕入れ等)を分類 ②課税仕入れ等を分類 課のみ:課税資産の譲渡等(課税売上)にのみ要するもの 共通:課税資産の譲渡等(課税売上)とその他の資産の譲渡等(非課税売上)に要するもの 非のみ:その他の資産の譲渡等(非課税売上)のみ要するもの 個別対応方式の計算例について 17

(24)

消費税の基本的な考え方

③分類した課税仕入れ等の金額を集計し、仕入控除税額を計算 課のみ:課税資産の譲渡等(課税売上)にのみ要するもの 共通:課税資産の譲渡等(課税売上)とその他の資産の譲渡等(非課税売上)に要するもの 非のみ:その他の資産の譲渡等(非課税売上)のみ要するもの 仕入控除入税額:633万円+300万円= 933万円 個別対応方式の計算例について 18

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消費税の基本的な考え方

一括比例配分方式について 一括比例配分方式とは、その課税期間の課税仕入れ等の消費税について、個別対応方式を適用す る前提となる区分が明らかにされていない場合や明らかにしていてもこの方法を事業者が選択した場 合において、次の算式により計算した仕入控除税額を控除対象仕入税額とする方法です。 仕入控除税額 = その課税期間中の課税仕入れ等の税額x × 課税売上割合 19

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消費税の基本的な考え方

一括比例配分方式の計算例について 課税売上割合95.0%未満、課税売上高3億円の法人(株式会社)のケース 事業内容:商品販売、介護サービス(居宅介護支援事業所) 売上内容 商品販売収入:3億円(課税)、介護保険収入2,450万円(非課税) 課税売上割合:3億円/3億2,450万円(3億円+2,450万円)=92.44・・・・・% 支払(仕入)内容 本社人件費:1億円(不課税)、本社家賃:4000万円(課税)、本社光熱費:400万円(課税) 本社有価証券購入:3000万円(非課税) 店舗商品仕入:8000万円(課税)、店舗人件費:2000万円(不課税)、店舗家賃400万円(課税) 店舗光熱費150万円(課税) 店舗切手購入:10万円(非課税) 居宅事業所人件費:500万円(不課税)、居宅事業所家賃:240万円(課税)、居宅事業所光熱費:100万円(課税) 20

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消費税の基本的な考え方

①支払(仕入れ等)を分類 ②課税仕入れ等の金額の合計額を課税売上割合で按分 して仕入控除税額を計算します 仕入控除税額 1億3,290万円×8/108=984万円(千円未満切り捨て) 984万円×課税売上割合(3億/3億2,450万円) =909万円(千円未満切り捨て) 一括比例配分方式の計算例について 21

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消費税の基本的な考え方

簡易課税制度について 簡易課税制度は、中小企業者の事務負担に配慮して設けれている制度です。簡易課税制度を用いて 仕入控除税額を計算するためには、基準期間における課税売上高が5千万円以下である事業が、簡 易課税を選択する(消費税簡易課税制度選択届出書を提出する。)必要があります。 個別対応方式や一括比例配分方式と異なり、次の算式により計算した金額を仕入控除税額とみなし て、その課税期間の課税標準額に対する消費税額(売上により預かった消費税額)から控除すること ができ、本則課税による課税仕入れ等の税額を基礎として仕入控除税額の計算を行う必要がありま せん。 仕入控除税額 = その課税期間中の課税資産の譲渡等に係 る課税標準額に対する消費税額x × みなし仕入れ率 ※特例仕入の説明は省略します。 その課税期間中の課税資産の譲渡等 に係る課税標準額に対する消費税額 ・・・課税売上高(税抜金額) = その課税期間中の課税資産の譲渡等 に係る課税標準額に対する消費税額 ・・・課税売上高(税込金額) × 100/108 x 22

(29)

消費税の基本的な考え方

みなし仕入れ率について 簡易課税制度において仕入控除税額を算定する際には、課税標準額に対する消費税額(売上により 預かった消費税)にみなし仕入れ率を乗じることで算出しますが、みなし仕入れ率は、各事業区分ごと に定められており、該当する事業区分に応じたみなし仕入れを適用します。 国税庁:税大講本より 23

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消費税の基本的な考え方

税額控除(仕入税額控除)がなかった場合はどうなるのか? 消費税では税の累積を排除するため、課税標準額に対する消費税額(売上により預かった消費税 額)から課税仕入れに係る消費税額を控除する『前段階税額控除方式』を採用しています。 仮にこの制度がない場合、累積した税について最終消費者が負担することになります。 次のページで例を示して解説します。 24

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消費税の基本的な考え方

税額控除(仕入税額控除)がない場合 108円 (うち消費税8円) 支払消費税8円 小売業者は製造メーカーに支払った消費税8 円を消費税の申告において控除できないため、 回収のため価格に上乗せする。 224円「税抜価格208円」・・・8円は事業者の支払った消費税 (うち消費税16円) 預り消費税16円 小売業者は製造メーカーに支った消費税8円を申告で 控除できないため、価格に上乗せして回収する必要が あり、消費者は価格に対する消費税に加えて、事業者 が価格に上乗せした消費税を負担することになる。 消費税は取引の各段階で課税され、支払った消費税は申告時においても控除されないため 各段階で税が累積され、累積された税を最終消費者が負担することになる 事業者 (小売業者) 事業者 (製造メーカー) 消費者 25

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消費税の基本的な考え方

税額控除(仕入税額控除)がある場合 108円 (うち消費税8円) 支払消費税8円 小売業者は製造メーカーに支払った消費税8 円を消費税の申告において控除できるため、 価格に上乗せする必要がない。 216円「税抜価格200円」 (うち消費税16円) 預り消費税16円 小売業者は製造メーカーに支った消費税8円を申告で 控除できるため、価格に上乗せする必要がなく、消費者 は価格に対する消費税を負担するのみでよい。 消費税は取引の各段階で課税されるが、 支払った消費税は申告時において控除されるため 税が累積されることがなく、最終消費者は累積した税を負担する必要はない。 事業者 (小売業者) 事業者 (製造メーカー) 消費者 26

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補助金に関する消費税の取扱い

課税対象外(不課税)取引 預り消費税(0円) 1000万円 課税取引(スプリンクラー設置工事) 支払い消費税(48万円) 648万円 課税対象外(不課税)取引(職員給与) ケース1:補助金1000万円で設備投資及び人件費を支払うケース 一般課税:「課税売上割合95%以上、資本金5億円未満、全額控除の場合」 補助金1000万円で設備投資及び人件費を支払うケースと 課税売上1000万円で設備投資及び人件費を支払うケースの比較 352万円 支払い消費税(0円) 預り消費税(0円) △ 支払い消費税(48万円) =△48万円(還付) 申告 実績報告(1000万円) 27

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補助金に関する消費税の取扱い

課税取引(一般サービス) 預り消費税(75万円) 1000万円 課税取引(スプリンクラー設置工事) 支払い消費税(48万円) 648万円 課税対象外(不課税)取引(職員給与) 補助金1000万円で設備投資及び人件費を支払うケースと 課税売上1000万円で設備投資及び人件費を支払うケースの比較 352万円 支払い消費税(0円) 預り消費税(75万円) △ 支払い消費税(48万円) =27万円(納付) 申告 ケース2:課税売上1000万円で設備投資及び人件費を支払うケース 一般課税:「課税売上割合95%以上、資本金5億円未満、全額控除の場合」 実績報告(1000万円) 28

(35)

補助金に関する消費税の取扱い

設備投資及び人件費の支払いに使用した金額は、同じ1000万円であるにもかからわず、その元手が補助金である ケースでは、預かり消費税が0円であるのにもかからわず、支払消費税として支払った48万円が仕入税額控除の対象 となっており、還付となっている。そのため、その金額相当分だけ事業者が負担を軽減されている(得をしている)。 補助金を使って設備投資等を行い、仕入税額控除を行った場合、補助事業者が仕入税額控除の対象となった消費税額 を負担していることになる。今回のケースにおいては、実績報告では1000万円となっているが、実質負担は952万円 (1000万円-48万円)となる。 ケース1 補助金収入1000万円で経費(設備投資及び人件 費)を支払った場合 ①:預り消費税:0円 ②:支払消費税:48万円 ③消費税額=②-①:△48万円(還付) ケース2 売上収入1000万円で経費(設備投資及び人件費)を支 払った場合 ①:預り消費税:75万円 ②:支払消費税:48万円 ③消費税額=②-①:27万円(納付) 仕入税額控除の対象となった補助金相当額(48万円)の返還が必要となる。 29

(36)

補助金に関する消費税の取扱い

補助金の返還が不要なケース かつ課税売上高5億円以下 ※ または 課税売上割合95% 以上かつ課税売上高 5億円超 ※ ※資本金の判定は平成24年3月31日以前に開始する課税期間より適用 返還の有無については、別紙判定フローについても参照して下さい。 30

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補助金に係る仕入税額控除の返還に関する判定フロー ※特定収入割合については、補助金を収益として経理処理した課税期間で判定する。 ※補助対象経費が2課税期間以上で経理されている場合には、それぞれの課税期間で判定する。 法人の種類が消費税法別表第3に掲げる法人であ る。(個別法令により別表第3に掲げる法人とみなす 場合を含む)例)NPO:特定非営利活動法人法 特定収入割合が5%を超えている 課税売上割合が95%以上である 仕入税額控除の計算において 一括比例配分方式を選択している 免税事業者である 補助金の使途を非課税資産の譲渡等のみ に要するものとして経理処理している 補助金の使途が課税対象外取引(職員給与等)、非課税取引のみである 仕入税額控除の計算において 個別対応方式を選択している

返 還 必 要

はい はい はい いいえ はい 仕入税額控除の計算において簡易課税を選択している 課税売上高が5億円を超えている※ ※平成24年3月31日以前に開始 する課税期間については、売上高の 判定は行わない 課税売上割合が95%未満である はい いいえ いいえ いいえ はい いいえ いいえ いいえ はい

参照

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