平成23年度 文部科学省指定研究
第
1
日
2月9日
会場
1階 大研修室
A
①・② 14:00~15:10
本年度,中仙地区小・中3校は「新学習指導要領の趣旨を 踏まえた学力向上等の方策に関する調査研究」推進校とし [文部科学省指定] て,「習得と活用のバランスを大切にした指導」,「言語活新学習指導要領の趣旨を踏まえた学力向上
動の充実」,「学習習慣の確立」に焦点を当てた研究を行っ等の方策に関する調査研究
てきた。①小・中連携による授業改善プラン「中仙モデル」 の推進,②継続的な検証改善サイクルの確立,③9年間の 大仙市立中仙中学校 教諭 大河 見一 スパンで育てる「学び方」の指導の3つの柱を基にした取 教育専門監 小原 衿子 組の成果を紹介したい。 大仙市立中仙小学校 教諭 佐藤 郁子 大仙市立清水小学校 教諭 星野 昌子③・④ 15:20~16:30
学び合いの中から自力解決の力を育むことを目指し,「言 語活動を通して引き出したい子どもの姿」を明確にして算数 [文部科学省指定] の授業に取り組んだ。学びの質を高める手引き「北陽スタイ学び合いの中から自力解決の力を育む指導
ル」(子ども用,教師用手引き)に基づいた授業実践をした ~算数科における言語活動の充実を通して~ り,言語活動の充実を図ることを目的としたTTを取り入れ た指導方法を開発したりすることで,筋道立てて考え,数学 的に表現する力の向上が見られた。 男鹿市立北陽小学校 教諭 柏木 睦③・④ 15:20~16:30
本校生徒の課題として,考えたことを自分の言葉で説明し たり,表現したりする力,いわゆる読解力が不十分であると [文部科学省指定] いうことが上げられる。これを解決するために,授業を「つ意欲を高め,学ぶ力を育てる授業の研究
かむ」,「考える・確かめる」,「活用する」の3つに分けた,~「読解力向上のためのプロセス」を生か
読解力向上のプロセスを設定し,全教科で授業実践を行った。した授業づくりを通して~
これにより,生徒は,課題を読み取る力や自分の考えを言葉 や図,表を用いて表現する力が向上した。 男鹿市立男鹿北中学校 教諭 佐藤 信誠生活科
総合的な学習の時間
第
1
日
2月9日
会場
1階 美術研修室
B
① 14:00~14:30
「見つける」「比べる」「たとえる」活動を充実しながら, 繰り返し自然に関わり,対象や自分への気付きを深める指導気付きの質を高める学習活動の充実
~生
の工夫に努めた。活動での具体的な子どもの姿を想定した支活科 1年
たのしさいっぱいあきいっぱい
援計画表をもとに,気付きを意味付けたり,価値付けたりしの活動を通して~
ながら気付きの質を高めることができた。また,幼児教育と の接続の観点から,生活科を核とした大単元を生み出し,1 学年当初のカリキュラムをスタートカリキュラムとして改善 することができた。 由利本荘市立新山小学校 教諭 東海林澄子② 14:40~15:10
川尻学区は,神社や公園,商店,公共施設などが立ち並ぶ 魅力的な町である。8回の町探検を繰り返し,探検後には探学び合い高め合う子どもの育成
~2年
検グループや学級ごとに気付きを伝える場を設定し,子ども生活科「すてきはっけん
町たんけん」の
たちの気付きの質を高めていった。情報交換を通して,自分学習を通して~
の気付きを改めて確認したり,友達の考えと比較したりしな がら学び合いを深めることができた。児童の探検カードから 教師が思考を読み取ることは,学び合い高め合うための大事 な支援となった。 秋田市立川尻小学校 教諭 畠山美津子③ 15:20~15:50
本校では,総合的な学習の時間における学習過程を,つか む,さぐる,伝え合う,生かす,の4つの段階とし,これを「学びのプロセス」を活用した単元構成に
「学びのプロセス」と名付けた。このことで,探求的な学びよる探究的な学習の実践
~総合的な学習
が連続し,自ら学び,考え,課題を解決する力を育てることの時間における学び方はどうあるべきか~
ができた。また,情報を整理・分析する場面において,効果 的な学び合いを構成するための手立てとして「思考の可視化」 を積み重ねてきたことにより,思考の深まりや広がりを実感 することができた。 秋田市立土崎南小学校 教諭 京極 努④ 16:00~16:30
本校総合学科の2年次後期~3年次前期に取り組む「課題 研究」は,活動を充実させるためにも,テーマ設定は重要だ。新聞活用とグループワークによる課題研究
しかし,課題意識を持てずテーマ設定でつまずく生徒が例年の実践について
多い。そこで,「日々新聞スクラップ」に取り組み,蓄積し た情報を絞り込み整理したところ,それらの取り組みが課題 意識の引き寄せにつながった。また,グループワークでは, 主体的なテーマを共有できたことが意欲喚起につながり,結 果,成就感も高まった。 県立西目高等学校 教諭 森川 勝栄授業改善
第
1
日
2月9日
会場
1階 中研修室
C
①
14:00~14:30
過去問を、つまずきを発見し授業や家庭学習で活用するた め細かく分析しました。教科書指導書には過去問情報を記し過去問をフィルターにした「つまずき発見」
た百枚の付箋が張られていき、過去問冊子(H19~ H23)も同と「授業改善」 ~秋田県学習状況調査(結
様に、教科書情報を記した付箋で埋められました。そこから、果)を授業へ生かす~
算数ではつまずきを見つける領域別問題集が生まれ、理科と 国語でも。発見されたつまずきとそれへの指導の手だては電 仙北市立西明寺小学校 教頭 伊藤 久登 子データとして iPad に蓄積し、教材研究や授業に生かして いきます。②
14:40~15:10
授業の段階を「課題」「見通し」「一人学び」「説明」「学び 合い」「まとめ」「生かす」に分け,その7項目について,年「目指す授業」を全職員が理解し,実践し,
間4回子どもと教師とで「よくできているかどうか」10段階授業力を高めるための校内研究
~「Ks -
評価のアンケートを実施した。ヘプタゴン」を活用した研究の推進~
その結果を分析すると,子どもと教師とで意識のずれが生 じていることが課題であることが分かった。そこで,全校と しての重点課題を明らかにし,これに基づいて授業改善に取 にかほ市立金浦小学校 教諭 石川 淳 り組むことができるようになった。③
15:20~15:50
本校の研究主題は,「友達と学び合いながら,確かな学力 を身に付ける子どもの育成」である。子どもたちが学び合う子どもも教師も学び合う研修を目指して
ためには,教師集団も学び合いながら,個々の力量を高める ことが必要である。この課題を解決するために,ワークショ ップ型研究会の充実やスキルアップ集の発行など,様々な取 組を行ってきた。その結果,仲間のよい部分を自分の実践に 能代市立渟城南小学校 教諭 三洲 龍太 取り入れようという姿勢が教師間で見られ,チームとして学 教諭 矢田部瑞穂 び合う体制が整った。④
16:00~16:30
<教員のみへの公開> 本校では,思考力育成への取組を始めて5年になる。教師 が授業の際に活用する「練り合いの型」,児童が思考する際思考ツールを活用した授業による思考力育
に活用する「アイツール」という2つの思考ツールを取り入成への取組
れて,思考力向上を図ってきた。この思考ツールを活用した 授業実践により,練り合い授業における教師の発問力やコー ディネート力,児童の自問する力や表現力が向上し,ねらい に即した練り合い授業を成立させたことによって,思考力向 由利本荘市立新山小学校 教諭 加賀 秀和 上が図られた。ふるさと教育
第
1
日
2月9日
会場
2階 中研修室
E
① 14:00~14:30
県内での高齢化率1位の本村にあって,児童生徒数の減少 に歯止めがかからないことは深刻な課題と言える。そのようみどりの村の創成プロジェクト,ふるさと
な中で,学校としても将来の村を自分たちの手で何とかしよを担う児童生徒の育成
~特色ある教育活
うという気概を育てていくことはできないだろうかと考え,動事業を通したふるさと教育の深化~
2年間の特色ある教育活動事業を活用してのふるさと教育の 深化を目指してきた。3つの柱をもとに行われた諸活動を通 し児童生徒の意識の変容がみられ,学校に対する村当局や地 域の理解も深まった。 上小阿仁村立上小阿仁小学校 教諭 小林 公栄② 14:40~15:10
本校の総合的な学習は「ふるさと」を題材にし,6年生で は「ふるさとの未来を考えよう」のテーマをもとに,ふるさふるさとへの愛着心を育む「総合的な学習
とをを見つめ,ふるさとについて考える学習を行っている。の時間」の実践
~内陸線の過去・現在・
今年度は地域の足である秋田内陸線を取り上げ,過去・現在未来を考える活動を通して~
の様子を調査し,内陸線の未来について子どもたちが提言や 情報発信を行った。これにより,地域の課題を自分のことと してとらえ,ふるさとのよさを発見し,ふるさとへの愛着心 が高まった。 北秋田市立大阿仁小学校 教諭 渡部 猛③ 15:20~15:50
本校生徒の「コミュニケーション力」と「表現力」の向上 を目指して,「ふるさと尾去沢のよさを自分の言葉で語れる郷土に誇りをもち,豊かに表現しよう
尾中生に」を合い言葉に始まったこの学習。昨年は東京から ~史跡尾去沢鉱山ボランティアガイドの実践~ の修学旅行隊をはじめ3回,今年度は本校OBや被災地の中 学生に計4回ガイドの実践を行った。生徒の苦手意識を克服 し,新たな本校の伝統としての取組になりつつある活動であ る。その立ち上げから今年度の成果と課題までを発表する。 鹿角市立尾去沢中学校 教諭 児玉 則幸④ 16:00~16:30
生徒たちの自己有用感・肯定感を確立し「自分のよさを生 かして生きていく力」を伸ばすために,総合的な学習の時間 [特色ある教育活動支援事業] の大改革を行った。取材や体験による情報収集活動,ポスタ自己有用感・肯定感の確立を目指したふる
ーやパンフレット作成による発信活動,観光客とホテル業務さと教育
~「目指せ!藤里マイスター」
を両方体験する「ゆとりあ藤里まるごと体験学習」,特産品活動を通して~
販売や伝統芸能の披露を行う「藤里フェア in 秋田」等の学 習を通して,生徒たちは自らのよさを生かして活動できる自 分に自信を深めている。 藤里町立藤里中学校 教諭 近藤 明子特別支援教育
第
1
日
2月9日
会場
2階 授業研修室
F
①
14:00~14:30
本校小学部では,「児童生徒理解」「単元づくり」「教師の関わり」 「環境づくり」を観点として授業実践と授業研究会を重ねてきた。「できた」「もっとやってみたい」と感じ,
その結果を基に授業改善のポイントを導き出すことで,継続した自ら活動に向かう姿を目指した授業づくり
授業づくりに取り組み,児童の満足感や達成感,意欲を高めるこ とができた。この成果を次年度へ反映させることが今後の課題で あり,6年間の積み重ねのある実践とするために必要な単元づく 県立養護学校天王みどり学園 教諭 藤原恵理子 りについて,総合教育センターと共同で考察を加えた。 総合教育センター 指導主事 高田屋陽子②
14:40~15:10
秋田県立盲学校,聾学校,秋田きらり支援学校及び秋田県 立医療療育センターが一部施設を共有しながら隣接するあき肢体不自由児童生徒の実態把握と指導の充
た総合支援エリア「かがやきの丘」では,障害のある子ども実に資する秋田県立医療療育センターと連
たちへの総合的な支援体制を整備してきた。携した外部専門家活用実践
その一つとして,PT・OT・ST等医療担当者と教育担 当者が同じ児童生徒を双方の専門から情報を出し合って育て る施設間連携に取り組み,新しい視点からの児童生徒の実態 県立秋田きらり支援学校 教諭 佐藤 孝史 把握と授業改善に成果をあげている。③
15:20~15:50
本研究では,知的障害特別支援学校の集団学習における児 童生徒の主体的な参加(主体的な活動とかかわり合い)をは一人一人の主体的な参加をはぐくむ授業づ
ぐくむ支援の在り方について,学習活動の工夫(学習の準備くり
~学習活動と環境設定の工夫を中心
・片付ける機会の設定,役割やかかわり合う機会の設定)と,に~
環境設定の工夫(物的・人的環境)を行なった。その結果, 小・中・高等部と全ての学部において児童生徒の主体的な活 動や児童生徒同士のかかわり合いが生まれた。 県立比内養護学校かづの分校 教諭 工藤 智史④
16:00~16:30
本校では,児童生徒の「思い」をふまえ,生活単元学習を 中心に,PDCAサイクルにおける授業の計画・準備,評価一人一人が生き生きと活動する姿を目指し
・改善を学部の職員が協同で実践してきた。そのことで,目た手立ての工夫・改善
標や手立ての妥当性が回を重ねるごとに高まり,各学部が目 指す,児童生徒が「生き生きと活動する姿」の具現化につな がった。また,「生き生きと活動する姿」の学部内,学部間 県立比内養護学校 教諭 飯塚 正純 でのつながりを検討し,小,中,高の指導の一貫性の向上を 教諭 大川原朋美 図ることができた。特別支援教育
第
1
日
2月9日
会場
2階 音楽研修室
G
① 14:00~14:30
小学校低学年の算数科において,一斉指導だけでは理解す ることが難しい児童のために,視覚的補助教材・教具を作成小学校低学年の算数科における学習の困難
した。作成に当たっては,児童について学級担任との情報交さがある児童に対する視覚的補助教材・教
換や授業中の観察,個別の指導を行い,学習の困難さを把握具の開発
した。それを基に学習内容や学習活動に合わせて児童のつま ずきを予想し,教材・教具を作成した。これらを活用するこ 総合教育センター研修員 とで,児童は意欲的に学習を進めることができた。 五城目町立五城目小学校 教諭 児玉 信子② 14:40~15:10
秋田県内のLD等を対象とする通級指導教室の現状を把握 し,通級担当者と通常学級担任との連携上の課題を明らかに [秋田大学大学院研究] するために,通級指導教室に通う児童生徒の学級担任と通級発達障害を対象とする通級指導教室の現状
担当者にアンケート調査を実施した。その結果,連携の方法と課題
としては,両者とも直接的な話し合いや意見交換を重要視し ていた。また,自校通級と比べ他校通級の方が様々な連携上 の困難を抱えていた。今後の連携充実に向けての課題の整理 男鹿市立船川第一小学校 教諭 相原 章子 と検討を行った。③ 15:20~15:50
ダウン症児童生徒は,肥満傾向にあるとされているが,具 体的な指導の仕方についての理解が十分であるとはいえない [秋田大学大学院研究] のが現状である。そこで,本研究では研究Ⅰとしてダウン症ダウン症児童生徒の肥満予防に関する基礎
児童生徒の小学校入学以降の身長と体重を継続的に調査し,的検討
肥満度の変化と推移から肥満タイプ分類を行い検討した。さ らに,研究Ⅱでは加速度計式歩数計を用いて日中の身体活動 量を実際に測定することで肥満予防の支援の可能性について 由利本荘市立新山小学校 教諭 伊藤由紀子 検討していくことを目的とした。④ 16:00~16:30
<教員のみへの公開> 今年度特別支援学級に入級したA子は,昨年度は離席,暴 言,暴力などの問題が続発した。保護者はA子の障害を直視特別な支援を必要とする児童と保護者の困
せずに異常行動を力で抑え付けているため,自らの困り感をり感に寄り添う支援
~困り感の認識と共
認識していなかった。A子の実態に合った支援を行うため,感,そして支援~
保護者と困り感を共有して信頼関係を構築することに重点を 置いた支援を行い,保護者の信頼を獲得した。現在A子は比 較的落ち着いた生活を送り,学校と保護者が同じ目標をもっ 大館市立早口小学校 教諭 相澤 清子 て進んでいる。算数科
数学科
第
1
日
2月9日
会場
3階 第一情報教育研修室
H
①
14:00~14:30
思考力・表現力を高めるための工夫として,考えたことを 簡潔な文や言葉で記述する「ふきだし」を活用した授業実践 [前年度センター研修員継続研究] を行った。自力解決を苦手としていた児童は,板書された友算数科において思考力・表現力を高めるた
達の「ふきだし」から他者の考え方を知ることにより,見通めの指導の工夫
~「ふきだし」で自分の
しをもって自力解決に取り組めるようになった。また,説明考えを伝える授業実践を通して~
を苦手としていた児童は,図や式,答えなどに加えて根拠や 方法を「ふきだし」で記述することにより,筋道立てて説明 できるようになった。 能代市立二ツ井小学校 教諭 玉木 充②
14:40~15:10
所属校でのアンケート結果によると,図形領域の学習にお いて,根拠を明らかにして筋道を立てて考え説明したり,こ数理的に考察し表現する力を高める授業の
のことを記述したりすることに苦手意識をもつ生徒が多いこ創造
~付箋紙を活用した数学的活動を取
とが分かった。そこで証明の指導の際に,付箋紙を活用したり入れて~
数学的活動を取り入れた。その結果,付箋紙の「見えること」 や「動かせること」の特性が,根拠を明らかにした学び合い や,気付きや考えを組み立てて説明することに効果的である 総合教育センター研修員 ことが確認できた。 潟上市立天王南中学校 教諭 菅原 勉③
15:20~15:50
「算数」と「数学」といった教科名の違いは数学的活動の 質の違いを反映したものであり,その違いを明確にしながら [平成23年度 斎藤六三郎賞受賞] 授業を展開することが数学教師に求められている。しかし,「算数」から「数学」へのスムーズな接続を目
その違いを肌で感じながらスムーズに数学へと接続させるこ指した取組
とは決して容易なことではない。本研究は,「算術から代数 への展開」に焦点をあてながら,「算数」と「数学」の本質 的な違いを意識し,スムーズに接続するための授業のあり方 をまとめたものである。 秋田市立山王中学校 教諭 大友 正純④
16:00~16:30
数学を苦手とする生徒たちに,単なる「問題解き」で終わ らせずに,考え,理解し,発展できるような教材を研究した [平成23年度 斎藤六三郎賞受賞] いと考えていた。担当教科が工業から数学に変わって5年目作業を通して気付く数学
という未熟さはあるが,生徒と一緒に生徒の様子を見ながら 教材を作り,基礎的な概念を,手を使って頭で考えるという 作業を通しながら導き出すことにより,生徒の個性や能力に 応じて問題を解く力に発展できればと思い教材を作って授業 展開してみた。 県立羽後高等学校 教諭 柴田 道子キャリア教育
地域との連携
社会科
第
1
日
2月9日
会場
3階 中研修室(1)
I
① 14:00~14:30
これまで実践してきたパスカルタイムの成果と課題をまと め,より進化した「パスカルⅡ」を計画した。心の教育を中パスカルⅡ
-未来型学力へ-
心とした取り組みをベースに,基礎学力の向上や地域社会と の連携を重視し,向上心と探求心をもってさまざまなことに 挑戦する生徒の育成を目指す。 県立雄物川高等学校 教頭 佐藤 謙一 教諭 大滝 慎 教諭 平田 恵子② 14:40~15:10
4年生の総合的な学習の時間では,地域の歴史,自然,文 化,産業をそれに携わる人々の願いに着目して調べ,それを [沖縄との管外交流教員発表] もとに地域の未来を考える学習活動を行った。興味別グルー地域に誇りをもち,自立の心を育むふるさ
プによる調査活動や,理想の街を考える「未来のふるさと大と教育
館マップ」作り,調べた内容を伝え形に残すことをねらいと した「大館カルタ」作りを通して,地域への誇りと愛着心が 高まり,自分たちも地域を創造する一員であるという自覚が 大館市立有浦小学校 教諭 齊藤 博孝 育まれた。③ 15:20~15:50
平成18年度から継続して地域活性化をテーマにした「課題 研究」の指導に取り組んだ。そして,前半3年間と後半3年 [日本教育公務員弘済会 第28回研究論文最優秀賞] 間における生徒の変容を比較検討し,①地域の人々との交流社会の一員として,他者とかかわりながら
体験を通して自己肯定感を引き出すことにより,生徒の向上共に向上する生徒の育成
~地域活性化の
心を育成できること,②小集団の地域貢献活動の成果を継続「課題研究」を通して,地域から学ぶ~
的に他の生徒と共有することにより,地域社会に参画する意 欲を多くの生徒に対し醸成できることを明らかにした。 県立橫手清陵学院高等学校 教諭 加藤 司④ 16:00~16:30
新潟県内には複式学級を有する小学校が17%ある。固定化 されがちな人間関係の打破や,特定の「気になる子」への対 [上越教育大学大学院研究] 応に追われる状況を改善する上で,小規模校の全校児童によ『学び合い』の考え方に基づく教科学習を
る全校『学び合い』の授業が注目されている。「一人も見捨通した人間関係づくりに関する実践の一考
てない」など『学び合い』の考え方を全校レベル,小小・小察
~新潟県糸魚川市能生における地域コ
中連携で試み,学習意欲の向上と人間関係づくりにつなげた。ミュニティーの再生を目指して~
さらに,教職員,保護者,地域住民同士の絆づくりにもつな がる可能性が示された。 横手市立山内小学校 教諭 大沢 正典就学前教育
音楽科
第
1
日
2月9日
会場 3階 中研修室(2)
J
①
14:00~14:30
人格形成の基礎が培われる乳幼児期は,一人一人の子ども 理解と評価に基づく保育が重要である。子どもの育ちの中で一人一人の心を満たし,集団の中での育ち
見えにくい内面の発達を保育者が見取る一つの手がかりとしを見つめる
~遊びの中で育つ心~
て「安心度,夢中・充実度,自己発揮度,関わり・協働度」 の観点を設け,その記録をもとにカンファレンスを行った。 保育者間での評価観の統一が図られるとともに,一人一人の 心の動きを捉えようとする保育者の意識が向上した。 大館市立有浦保育園 保育士 小畑 治隆②
14:40~15:10
園児の姿から見直すべき点や不足している点があるのでは ないかと考え,保育者が自らの保育を振り返り,改善に取りいきいき遊ぶ子どもを目指して
~子ども
組んできた。発達の過程を踏まえた幼児理解を深め,一人一の遊びや生活が豊かになるための保育者の
人の発達に即した保育を行うよう,保育者間の連携を密にし役割,援助はどうあればよいか~
てきたことで,子どもの姿や遊びの見方が多面的になり,様 々な遊びのニーズに応えることができるようになった。園児 には多くの刺激が生まれ意欲的に生活し,豊かな遊びへとつ ながっていった。 男鹿市立脇本保育園 主任保育士 菅原 恵子③
15:20~15:50
毎日の給食を,食材や調理過程にも興味を持って,より楽 しくおいしく食べてもらうために「オープンクッキング」を五感を刺激して楽しくおいしく食べよう!
取り入れた。その日,保育園の菜園で収穫した野菜を子ども~オープンクッキングを通して~
たちの目の前で調理し,冷めないうちに味わうことで五感が 刺激され,その後も「また食べたい!」という意欲と期待が 膨らみ始めた。五感を刺激することは,子どもたちの食への 意欲を高めるだけでなく,感性や生きる力を培う基盤になる 社会福祉法人秋田東福祉会 と考えている。 ひがし保育園 調理師 東海林和子④
16:00~16:30
音楽づくりの活動において,じっくりと音楽を聴き,曲想 と要素の働きの関わりを意識化して十分に体感する場と,試思いや意図をもって表現する力を高める音
行錯誤して音楽づくりをする場との有機的なつながりを重視楽づくりの指導
~「作曲名人シート」の
した「作曲名人シート」を開発し,授業改善を行った。漠然開発と活用~
としていた児童の考えが焦点化され,「こんな音楽にしたい」 という明確な思いや意図をもち,その実現に向けて創意工夫 総合教育センター研修員 して表現することができた。 秋田市立外旭川小学校 教諭 組谷 未佳特別支援教育
第
1
日
2月9日
会場
2階 天王みどり学園会議室
K
① 14:00~14:30
個別指導が多い肢体不自由児の給食指導場面を取り上げ て,解決志向の考え方を生かしたワークショップ型の事例検解決志向の考え方を生かした事例検討会の
討会を実施した。目指す子どもの姿に対する教師の支援につ取組
~肢体不自由児の給食指導を通して~
いて「うまくいっているところ」と「こうしたらもっとうま くいくのでは?」という2つの視点に注目した。このことで, 教師間で給食指導方法の共有と情報交換が促され,課題の原 総合教育センター研修員 因を追及するよりも,子どもの可能性を生かそうとする話合 県立秋田きらり支援学校 教諭 佐々木里枝 いができた。② 14:40~15:10
本校小学部では,友達に関心をもったり,友達を好きにな ったり,一緒に遊ぶ楽しさや良さを友達と共有したりするこ友達とのかかわりを豊かにする授業づくり
とを目指して,小学部合同での遊びの指導の授業づくりを行~合同遊びの実践を通して~
ってきた。授業後には毎回記録を基に振り返りながら,物理 的環境(教材や場)と人的環境(教師の働きかけ)について 支援を工夫し,授業改善を行ってきた。これまでの実践から, 教諭 室井 克典 かかわりを豊かにするための効果的な支援について整理する 教諭 小野 直子 ことができた。③ 15:20~15:50
本校中学部では,協同性を育むために「友達との関わり」 「役割」「活動の量と質」に着目した生活単元学習の授業づ協同的な学びの中で自律性を高める姿を目
くりを行ってきた。学級の仲間と年間を通してじっくり取り指した授業づくり
組む単元,発表会や招待活動など役割を果たし,他者から認 められる場の設定,十分にやったという満足感を感じること のできる活動量等を工夫することで,有能感や交流感が高ま 県立養護学校天王みどり学園 教諭 髙橋真理子 り,自分で決めて活動に主体的に向かおうとする姿(自律性) 総合教育センター 副主幹 山本 新平 がみられるようになった。④ 16:00~16:30
特別支援教育への転換が行われて5年が経過し,通常の学級で の発達障害やその特性が見られる児童生徒への理解と支援が徐々学齢期の発達障害児支援
~発達障害者支
に広がりと深まりを見せている。そこで教育支援員として相談に援センターとの連携と課題~
携わる『発達障害者支援センター』での相談数や相談主訴,内容 等を分析した。それにより,就学前から青年期までの各段階(ラ イフステージ)における困難さの特徴を確かめるとともに,学齢 県立秋田きらり支援学校 教育専門監 渡部 透 期における支援と課題について考察した。 教諭 遠藤美和子 秋田大学教育文化学部 附属特別支援学校道徳
特別活動等
第
1
日
2月9日
会場
3階 小研修室
L
①
14:00~14:30
近年,進路指導等の面談で効果が注目されているコーチン グに着目した。その特徴である GROW モデルの質問を分類学習意欲が高まり,自発的に取り組もうと
し,家庭学習に対する面談等を実施したところ,児童生徒はする児童生徒の育成
~コーチングの手法
その取組について,目標達成のための具体的な方法を考えたを活用した教師向けビデオ教材の開発~
り,意欲を高めたりすることができた。以上の実践を踏まえ, 教師向けにコーチングの効果や手法を紹介するためのビデオ 総合教育センター研修員 教材を作成した。 北秋田市立鷹巣中央小学校 教諭 工藤 祥子 秋田市立城南中学校 教諭 本城谷 薫②
14:40~15:10
多くの学校では小学校低学年児童に基本的な生活習慣が身 に付いていないことが指摘されている。そこで,発達段階の基本的な生活習慣に関わる道徳的実践力を
特性を生かして,道徳の時間に動作化や役割演技などの表現育む道徳の時間の指導
~小学校低学年児
活動と自分を見つめる活動を設定することにより道徳的実践童の発達段階の特性を生かして~
力を育むことをねらった。更に日常生活では実践する場を設 定した。これらの指導方法の工夫により児童は道徳的価値に 対する自覚を深め,進んで自分の生活を見直す姿が見られる 総合教育センター研修員 ようになってきた。 潟上市立追分小学校 教諭 佐藤 晋③
15:20~15:50
小学校中学年の道徳の時間において,教師の共感的理解の もと,児童に主体的な道徳的実践力を育むことをねらい,児 [前年度センター研修員継続研究] 童の問題意識を生かし,道徳的価値を追求していく問題解決問題解決的な思考を重視した展開を通して
的な思考を重視した発問の工夫を行った。昨年度は「思いや道徳的実践力を育む道徳の時間の工夫
り」を中心とした価値のみであったが,今年度は他の価値で も問題解決的な思考を重視した展開を行った。これにより, 児童は主体的に価値を追求し,自己の生き方についての考え 美郷町立六郷小学校 教諭 工藤 卓美 を深めることができた。④
16:00~16:30
付箋紙を使ったワークショップは,ワークシート等教具や 進行を工夫することで小学校の学級会活動に取り入れること [前年度センター研修員継続研究] が可能となり,県の課題にもなっているねらいに沿った主体自ら気付き,主体的に取り組む児童を育成
的な話合いに生かすことができた。今年度は,さらに全体のする学級会の工夫
~付箋紙を使ったワー
話合いを充実させるために,FWSのワークシートの活用やクショップ方式の話合いを通して~
座席の配置等の工夫を行った。これにより,全体の話合いが 深まり,児童の学級会活動の満足度が高まるなどの成果が見 られた。 北秋田市立鷹巣東小学校 教諭 児玉 博一生徒指導
第
1
日
2月9日
会場 3階 第二情報教育研修室
M
①
14:00~14:30
昨年度は,子どもの人と関わる力を向上させるために,SSE を学年全体で実践した。今年度は,学校全体に広げ,社会性 [前年度センター研修員継続研究] 測定調査の結果から各学年に応じた SGE や SSE を提案し,学校全体で取り組む SGE や SSE の効果的な
各学年が実践した。その結果,子どもたちの人と関わる力が活用
向上した。また,担任している学級では,SGE や SSE の手 法を生かした子どもたちが関わり合う授業展開を試みたとこ ろ,教室に安心感が生まれ,子ども同士の人間関係がよくな った。 大館市立城南小学校 教諭 田村 秀人②
14:40~15:10
「分かる授業づくり」を通して,全ての児童生徒にとって 「心の居場所」がある魅力ある学校づくりを小・中学校が連 [国立教育政策研究所指定] 携して推進している。「聞く・話す・書く」活動における基平成22年・23年度 魅力ある学校づくり調査
本的学習習慣の定着と小グループでの話合い活動による実感研究事業のまとめ
を伴った学習内容の理解,良好な人間関係づくりを目指し, 教員の授業力向上のために相互授業参観等の研修を積み重ね てきた取組である。 潟上市立飯田川小学校 教諭 門間 淳 潟上市立羽城中学校 教諭 鐙 基倫③
15:20~15:50
高等学校で運動部に所属する生徒の主体的な活動として, 「勇気づけ」を意識したキャプテン会議とミーティングを開部活動での「勇気づけ」による「共同体感
き,部員各自が目標を達成したり悩みを解決したりする方法覚」の育成
~キャプテン会議とミーティ
を身に付けることを目指した。この取組を通して,生徒たちングの工夫~
は互いに尊敬・信頼し合う「共同体感覚」を共有し,部活動 に貢献しようとする積極性と,仲間とともに困難を克服しよ うとする姿勢を表現するようになった。 総合教育センター研修員 県立能代工業高等学校 教諭 安保 敏明④
16:00~16:30
中学校3年生は,進路や友達関係の悩みなどを抱え,心が 不安定になりやすい時期である。しかし,その対応の大部分中学校第3学年におけるリレーションを確
は担任まかせになっていたのではないだろうか。そこで,学立するための支援の工夫
年経営を考え,学年(所属校140名4学級)での生徒同士や学 年部職員との望ましい人間関係づくりに着目した実践を試み た。学級や学年の実態を把握した上で行う SGE 等の意図的 総合教育センター研修員 な取組は,学年全体のリレーション確立に有効であった。 潟上市立天王南中学校 教諭 鳥井 雅則教育専門監等
第
2
日
2月10日
会場
1階 大研修室
A
① 9:30~10:00
今回の学習指導要領の改訂では,算数科の目標に,「進んで生活 や学習に活用しようとする態度を育てる」と「学習」の文言を加 [算数数学科 教育専門監発表] え,生活ばかりではなく,学習面へも活用することを重視してい活用する力を育てる算数科の授業づくりを
る。教育専門監として複数の学校の授業に関わりながら,算数的目指して
活動を充実させ,思考力を高める実践を重ねてきた。その結果, 子どもたちは実感を伴って理解することができ,根拠を明らかに し,考えを深めたり関連付けたりできるようになってきた。 男鹿市立船川第一小学校 教育専門監 黒田 茂子② 10:10~10:40
理科学習において,体感し五感に訴える活動を多く取り入 れることにより,児童は自然現象をより実感を伴って理解で [理科 教育専門監発表] きるのではないかと考えた。 視覚的にとらえやすい活動を実感を伴った理解を図る理科指導の工夫
多くし,さらに重さや力のかかり方など様々な要因を十分に~現象を体感できる授業を目指して~
体感できるように工夫したことで,身の回りで見られる自然 現象の理解が容易になった。また,日常生活と学習内容の関 連を意識するようになったことで理科学習に対する有用感も 美郷町立千畑南小学校 教育専門監 小西 裕之 高まった。③ 10:50~11:20
シャドーイングを中学生に導入するにあたり,教室・家庭 という環境の特徴に応じた「汎用性」の確立を研究の目的と [英語科 教育専門監発表] する。同時にシャドーイングとリーディングの関連について教室・家庭におけるシャドーイングの効果
も検証し,統計分析をもとに作成した Fish-born chart (フィ的活用
~英語で問いを発する足がかりと
ッシュボーン・チャート)等から両者の相乗効果を報告する。して~
授業を起点とし,家庭でシャドーイングした英語表現を再び(科研費奨励研究Grants-in-Aid for Scientific Research) 授業で活用していくことを目指した実践を試みる中で解決す
べき問題点を明らかにしていきたい。 大仙市立大曲中学校 教育専門監 吉澤 孝幸