「東南アジア地域の気象災害
軽減国際共同研究」
でやること
気象研究所 予報一研 林 修吾
1. 気象庁メソモデルの精緻化と検証予報実験:
サブ
2. メソモデル国際共同研究のための環境整備:
メイン
(3.~熱帯域同化実験は
担当なし
)
2. メソモデル国際共同研究のための環境整備
• 気象庁メソモデルの汎用的な実行に必要なモデルデータ
処理ツール等を整備する
– 前処理での対応データの増強
• 気象庁メソモデルの英文ドキュメントを整備する
– チュートリアル,リファレンスマニュアルの整備
•
(
気象庁全球アンサンブル予報を熱帯域に適用するためのツールの整備
)
モデル本体の計算機対応状況
(前処理,後処理もほぼこれに準じる)
•
CUIでよければわりといろいろなOS・コンパイラに対応している
– 外部ライブラリは必要ない(MPIをのぞく)
– Fortranのみでも実行可能(nusdasの一部機能をのぞく)
→このおかげで(先進的とはいえないが)可搬性は高い!
Vendor Machine
CPU
OS
compiler
MPI
HITACHI SR11000
POWER5+
vendor
NEC SX6,7,8,
Earth Simulator
vendor
SUPER-UX
vendor
vendor
PC, WS
x86_64(EM64T),
IA64,
IA32
Linux
g95,
gfortran,
Intel Fortran 7,8,9
Fujitsu Linux Fortran,
Lahey,
PGI
lam,
MPICH,
fake(no-MPI)
PC, WS
IA32
Solaris 10
Sun Studio 11
-AIX
vendor
vendor
JMANHM Flow-Chart
GTOPO30 or
idealized topography
Topography file
(original format)
Atmosphere and Surface data
(from global / regional model or
analysis data (nusdas format))
Initial/Boundary file
(original format)
JMANHM
Self-nesting
output
Pre-Processes
Execute Model
GrADS format
MRI original format
JMA original format
(nusdas format)
Visualization by GrADS (COLA)
Visualization by mplot
(${NHM}/Tools/mplot)
Visulization by pandah
(${NHM}/Tools/pandah)
Post-Processes
(visualization)
三つに大きく分けられる
・前処理:モデル実行のための初
期値・境界値・定数データの準備
・モデル実行:namelistを設定し,
モデルを実行
・後処理:描画,データの変換など
現状のツールと対応データ
• 前処理
– nusdasフォーマットの気象庁モデル面データに対応(ツールは
パッケージに含まれる)
– nusdasフォーマットP面データにも最近対応
• ついでにgrib2nusもパッケージに同梱→次ページに利用サンプルを示す
– もちろんJMANHM自体のアウトプットも利用可能(セルフネスト
(ただし1-wayのみ))
– JRAに対応したツールが部内向けで利用中?
• 後処理
– モデルアウトプットは,nusdas,MRI独自,GrADSに対応している
– nusdas,MRI形式にはそれぞれの描画ツールが付属している
(ツールはパッケージに含まれる)
• ただしGrADAS出力は前処理ツールが対応していないため,セルフ
ネストの初期値境界値としては使えない
業務支援センター配布データで毎日予報!
•
業務支援センターから配信
されているGSM_P面データ
からモデルを実行
–
京大の生存圏データベー
スの気象庁データからイン
ターネット経由で取得
•
いちおう全てのデータをイン
ターネットから取得して世界
中の予報が行える
•
これらを自動的に実行する
シェルスクリプトがパッケー
ジに同梱されている
•
問題点:地中・地表面温度
がない.暫定処置として,
–
SST,地表面温度は地上気
温T(←別途入手?)
–
地中温度最下層は285K固
定(←これは気候値ファイ
ルを用意すれば解決可能)
参考:前ページの計算環境
CPU
Intel Xeon Quad 2.0GHz x 2
(Total 8core, でも使ったのは
4core
)
OS
Linux(CentOS4.5)
COMPILER
Intel Fortran 9.1.045,gcc (for nusdas)
MPI
LAM 7.1.3
domain
235x165x40.dx30km
step
48hr
(1728step, dt=100sec)
elapse time
5hr~6hr
(18000sec~21000sec)
memory
4GB(1GBx4, using Double Precision)
output (2byte pack) Total 4.4GB (3D output every 1 hours)
部内で使っているGUIツール(linuxへ移植予定?)
• 気象庁内にある部内
のユーザー向け計算
機上でのみ利用可能
なGUIツール
– モデルの設定の詳細な
知識がなくても実行が
可能
– とりあえずやってみると
いうのには最適
– linux向け移植の話も出
ているが,進展度は?
既存のJMANHMのドキュメント類
赤字は和文
,
青字が英文
•
刊行物(紙ベースのものも含む)
–
気象研究ノート第196号「非静力学モデル」(1999年)
–
気象研究所技術報告第28号(1991年、英文)
–
気象研究所技術報告第42号(2001年3月、英文)
–
数値予報課報告・別冊第49号「気象庁非静力学モデル」(2003年3月)
–
平成16年度数値予報研修テキスト「非静力学メソ数値予報モデルの現業化」(2004年10月)
–
平成17年度数値予報研修テキスト「第8世代数値解析予報システム」(2005年12月)
–
The Operational JMA Nonhydrostatic Mesoscale Model(K.Saito et al., 2006)(Mon.Wea.Rev 134, 1266-1298)
•
モデル実行時設定など
–
モデル本体の NAMELIST パラメータの設定 (パッケージに含まれる)
–
入力データフォーマット (パッケージに含まれる)
–
境界値データ一時ファイル(mfbd)のフォーマット
–
放射定数ファイルフォーマット(xls)
•
前処理ツールのマニュアル
–
前処理ツールの NAMELIST パラメータの設定
•
後処理ツールのマニュアル
–
プロットツールPANDAHの解説書 NuSDaS用のプロットツールの解説書です。 (英文あり)
–
プロットツール mplotのマニュアル(by 加藤さん@MRI)
–
プロットツール kplotのマニュアル(by 加藤さん@MRI)
–
数値予報標準データセットシステム(NuSDaS)
ユーザーズガイド
整備計画
•
前述の通り,
– いろいろ分散している
– 作成時期もバラバラ
– 和文が多い
– ユーザーズガイドは和文で
すらほとんどない
→ユーザーズガイド(和文)
を作成する計画が数値予
報課で進行中
→これに乗っかって,本科
振費では英文ユーザーズ
ガイドを作成予定
1.2 サンプルデータによるモ デルの実行 サンプルデータを使い、shell script を使わずに(自分でデータを 装置番号に接続して)モデルの実行をしてみる。出力には特に 準備が必要なく、可視化ツールとして幅広く使われている GrARDS でやってみる。 1.3 NuSDaS, MRI形式によ る出力と可視化ツール (pandah, mplot, kplot)モデル面の可視化や様々な物理量の表示にはNuSDaSやMRI 形式の方が優れていることを紹介した上で、それを使うための 準備・手順について紹介。可視化ツールそのものについては簡 単な使い方だけを示して、詳細は各マニュアルに譲る 1.4 shell による実行とその 説明 Nhm/Ss 以下のshellの構成の説明と、上記の説明をふまえた各 scriptの解説。 2 出力データ 2.1 NuSDaS 2.1.1 基本的な使い方 出力に必要な定義ファイルの準備の方法と簡単なAPI・ツール の使い方にとどめ、詳細はNuSDaS1.3マニュアル(by 豊田 & 原) 2.1.2 NuSDaSによる出力変 数一覧 定数、地上面、P面、モデル面、2次元物理モニタ、3次元物理モ ニタ 2.2 MRI形式 2.2.1 フォーマット 2.2.2 MRI形式による出力変 数一覧 3 入力データ・namelist 3.1 入力データフォーマット html 形式のものを LaTeX に変換するツールを作成。編集は htmlに対して行う。 3.2 namelist パラメータ一覧 html 形式のものを LaTeX に変換するツールを作成。編集は htmlに対して行う。 3.3 現業設定、その他の設 定一覧 これも今のHTMLによる一覧を変換する形で活用できると望まし い。 3.4 実行例 3.4.1 理想実験
3.4.2 実データ実験 gtopo_tool, nhmgrd, make_uvptq, grib2nus などの使い方 4 開発者向け情報
4.1 主要変数一覧
4.1.1 予報変数 nhmvarにあるもの
4.1.2 診断変数 nhmvarにあるものを中心に
4.1.3 定数 congrid, conhm, mpimso などにある定数 4.2 座標の配置方法 原のメモ+荒波さんのpptをベースに 4.2.1 インデックスの命名法 ixstlc, ixenlc, …, のりしろについての説明も含む 4.2.2 水平の座標配置 コードに即した内挿、差分(v->s, s->v)を示す。 4.2.3 鉛直の座標配置 コードに即した内挿、差分(f->h, h->f)を示す。 4.3 サービスサブルーチン の解説 よく出てくるけど、いまいちわかりづらいsubroutineについての解説 ltrlb, adj2d1, datmdfy とその仲間たち, nambcast, mtog, clearh, 4.4 各ソースコードの役割
4.5 モジュールの依存関係 一覧
ルーチンのジョブネットのように、モジュールの依存関係を可視 化するツールがあるとよい。