(平成20年10月版)
国 内 事 故 対 策 要 領
Ⅰ.事故等処理体制の整備(事前の備え)
国内での事故等発生に際して的確な対応ができるよう、あらかじめ自社の 危機管理マニュアルを作成し、これに基づき従業員教育を徹底するなど社内 の体制を整えておくこと。 1.連絡体制の確認 緊急連絡リスト(休日、夜間の連絡先に注意)を作成し、関係者は常に 携帯すること。 2.事故等対策要員の確保 . 、 。 ア 事故等の内容 規模によっては必要となる対応業務は広範囲におよぶ あらかじめ事故発生を想定して要員配置について検討しておくこと。 イ.自社のみでは充分な要員確保が困難な場合は、次のような方法を参考 に要員確保策を講じておくこと。 ①同業者間での緊急協力の取り決め ②元社員や同業OB等の応援依頼 ③所属支部の応援 3.その他留意事項 (1)「全旅協旅行災害補償制度」を活用するなど、万一に備えて旅行業費 用保険を必ず付保すること。 (2)旅行者にも任意の国内旅行傷害保険の加入を勧めること。Ⅱ.事故等発生時の対応
1.連絡体制 事故等発生後の連絡体制は、通常次のとおり 添 乗 員 会 社 運 輸 ・ 宿 泊 機 関 等 マ ス コ ミ 関 係 家 族 : オ ー ガ ナ イ ザ ー 観 光 庁 観 光 産 業 課 都道府県庁(第2種、3種の場合) 全 旅 協 本 部 所 属 支 部 事 故 対 策 委 員 会2.添乗員の緊急対応 事故等の内容、規模等により必要となる緊急対応も異なるので、冷静か つ臨機応変に対処すること。 (1)緊急連絡と援助要請 ①状況把握と避難誘導など ②現地の関係機関(警察、救急など)への通報 (2)自社への事故等発生報告 すみやかに事故等第一報を所属長、担当部長など責任者に報告する。 〈報告内容〉 ①事故等の発生日時、発生地 ②事故等の状況(原因、程度など) ③被害状況(氏名、年齢、被害の程度) ④被害の収容先(病院名、電話番号)・・・負傷などの場合 ⑤現地連絡先 3.会社の初動対応 (1)事故状況の把握 事故の第一報が会社に入るのは、添乗員、マスコミ等さまざまなケ ースがある。 第一報と同時に関係先と必要な連絡をとりながら事故の状況の把握 に努める。
(2)方針の決定 事故等状況に応じた対処方針を決定する。初動対応を誤らないことが 肝要。 特に、次の①に該当するような事件・事故に際しては、行政庁(都 道府県・観光庁 、全旅協(本部・支部)へ最初に連絡し、指示を仰) ぐこと。 ①ハイジャックなどの事故や死者、多数の負傷者を伴う事故が発生 、 。 した場合は すみやかに事故対策本部を設置し迅速な対応を行う 原則として対策本部長は会社の代表とする。 ②①の事故対応本部を設置しない場合であっても、軽微な事故を除 き、本社に事故対策チームの責任者を任命し、対策要員の役割分 担を定めて事故処理を行う。 ③自社のみでは要員が不足する場合は、支部の協力を仰ぐほか、部 外の支援を要請する (2頁2.事故対策要員の確保を参照)。 事故対策チームの役割(例) 現地情報収集 事故対策チームの 責任者 広 報 家 族 対 応 全旅協本部の 支部の支援 支援・協力 協力を仰ぐ
(3)事故等対策業務 ①情報収集 ア.迅速・正確な情報の収集(事故状況、被災者の緊急状況など) ②広報 ア.確認できた情報だけを通知し、憶測による発言をしない。 イ.早い時点での発表をする。また、事態の進展とともに適時発表 を行う (旅程表などを用意する )。 。 ウ.旅行参加者名簿等個人に関する各種情報の扱いは、予想される 当該参加者への危険性、収拾に向けた動きへの支障の有無、家 族の意向等に十分配慮したうえで判断すること。必要があれば 行政庁(都道府県・観光庁 、全旅協の指示を仰ぐ。) エ.報道関係者との感情的なトラブルは避けること。 ③家族対応 ア.すみやかに確認した情報(事故等の状況、被害の状況など)を 連絡。 イ.接遇(家族用待合室の確保、宿泊・食事の手配、送迎など) . 。( 、 ) ウ 現地派遣家族の渡航手続は迅速に 人数 費用負担を明確に ④業務 ア.関係官庁、本部・支部へ事故報告し、協力を求める。 イ.保険会社への連絡、旅行業者費用保険の内容確認 (旅行者の。 任意の保険状況も確認する )。 ウ.補償に関しては、あくまでも事故の加害者(サービスの提供会 社)が被害者に対して行なうものであり、自社は被害者が充分 な補償を受けられるよう補償的な立場に立って行動する。 (但し、自社に過失がある場合は別 )。 ⑤現地対応
(4)事故等発生報告 ①観光庁観光産業課 都道府県観光主管課 ( 。) 自らが取扱った旅行 他社募集型企画旅行の販売は該当しません で次の事故が発生した場合は、事故発生報告書により報告すること。 ア.死亡者の発生した事故 イ.十名以上のけが人が発生した事故 ウ.ハイジャック エ.その他社会的影響が大きいものと旅行業者において判断したも の (注:参加者の多数が食中毒 伝染病などで入院した場合・・・、 ) なお、事故の詳細等が明らかでない場合においても、第一報を 直ちに報告し、その後明らかとなった事項を追加して報告する こと。 ②全旅協本部及び支部への報告 . 、 ア ①の行政庁への報告を必要とする程度の事故が発生した場合は 本部及び支部の両方に事故発生報告を行う。 (本部及び支部は必要な支援・協力を行う )。 イ.上記以外の場合であっても、支部に事故発生報告を行うととも に、支部の支援が必要なときは、その旨要請する。 (支部は本部に事故発生報告を行う )。
報告日 年 月 日 フリガナ 部署名 団体名 ★旅行種別 企画旅行(募集・受注) 手配旅行 添乗員氏名 フリガナ 性別 任意保険の有無 被害者名 留守宅の連 絡先・氏名 (続柄) 電話 発生日時 発生地 発生状況 被害状況 旅行業者の 対応状況 事故発生報告書 (航空機事故・その他の交通事故・火災・疾病・犯罪被害・その他) 年齢 会社名 担当者 現地手配業者 参加人数 (現地派遣の予定) あり ・ なし 観光庁 03-5253-8111(内27-325) ANTA 直通(経営調査部) 03-5401-3662 担当者 月 日 時 分ごろ FAX 住所 添乗員 所属先 担当者名 連絡先 (FAX) 旅行期間 電話 e−mail 月 日∼ 月 日 旅行者 名+添乗員 名 携帯番号 (死亡 名、重傷 名、軽傷 名、不明 名) 被害者の収容先 電話 企画業者 又は 取扱業者 旅行特別 補償引受 保険会社 社団法人 全国旅行業協会 電話 FAX