2日 ま で の 主 な 動 き 3日 ︵ 木 ︶ 4日 ︵ 金 ︶ 5日 ︵ 土 ︶ 6日 ︵ 日 ︶ 7日 ︵ 月 ︶ 8日 ︵ 火 ︶ 9日 ︵ 水 ︶ 国会・政党・諸官庁 ▶環境省の検討委員会が温泉入浴における禁忌症から「妊 娠中」を削除する温泉法の基準見直し案を了承 ▶〈31日〉厚労省が製薬団体連合会に「ワクチン接種を受 ける人へのガイドの作成要領」を送付 ▶〈31日〉厚労省が14年度改定に関する疑義解釈の第一 弾を全国に送付。“24時間対応”薬局の定義などを明示 ▶〈31日〉厚労省が労災診療費算定基準改定通知 ⇒ 9 頁 ▶〈1日〉14年度診療報酬改定の適用開始 ▶〈2日〉厚労省が「非営利ホールディングカンパニー型医 療法人」の制度設計案を提示 ⇒ 11 頁 ▶自民党の社会保障に関する特命委員会で「選択療養」に 対し厚労族議員中心に強い反発 ▶ノバ社社員が医師主導臨床研究SIGNに関与し薬の副作 用情報を厚労省に報告していなかった問題で田村厚労 相が行政処分の可能性示唆 ▶国立感染研が昨年1年間の梅毒患者数を1226人と発表。 2000年以降初めて1000人超え。若年層で感染増加 ▶国立感染研が3月30日までの麻疹報告数を231件と発 表。昨年1年間の件数を超え流行の兆し ▶厚労省「長期入院精神障害者の地域移行に向けた具体的 方策に係る検討会」作業班が初会合 ▶日本版NIH関連法案2本が衆院内閣委員会で可決 ▶中医協の支払側委員に榊原純夫氏(愛知県半田市長)、公 益委員に田辺国昭氏(東大院教授)が就任 ▶健保連、 国保中央会、 全国健保協会が「選択療養」導入 は「患者に不利益」として反対する見解を公表 ▶ノバ社が臨床研究不正問題で二之宮義泰社長の辞任を 発表。後任はドイツ人のダーク・コッシャ氏 ⇒ 10 頁 ▶〈1日〉『高血圧治療ガイドライン2014』発刊 ⇒ 7 頁 ▶〈1日〉STAP細胞の論文問題で、 理化学研究所内調査委 が捏造にあたる研究不正を行ったとの最終結果発表 ▶〈2日〉慢性骨髄性白血病治療薬の医師主導臨床試験SIGN について、ノバルティスファーマ社外調査委が報告書 ▶〈2日〉福島第一原発事故について国連放射線影響科学 委が最終報告。「被ばくによる癌の増加は予想されない」 ▶〈2日〉横倉日医会長が6月の会長選出馬表明 ⇒ 10 頁 ▶理化研が野依良治理事長を本部長とする「研究不正再発 防止改革推進本部」を設置 ▶日本人間ドック学会と健保連が、 血圧やLDLコレステ ロールなど人間ドック健診項目の基準を緩和 ▶全国医学部長病院長会議が国家戦略特区の医学部新設 に反対の声明。日本医学会も支持 ⇒ 11 頁 ▶STAP細胞論文について理化研の調査委が捏造にあたる 研究不正があったとの報告書をまとめたことに不服申 し立てを行った小保方晴子氏が会見。 論文撤回の考え はないことを強調し、「STAP細胞はある」と明言 ▶日医が「選択療養」に「到底容認できない」と反対 医療団体・学会・国際関係ほか 注目点 STAP細胞論文を巡る会見は、一般メディアでも大 きく扱われている。 中でも科学的真偽より研究者個人の心情や キャラクターに関心を寄せる報道は、 国民の学術界への不信増 幅につながりかねない。 疑義を指摘された研究者は、 科学的根 拠の提示が必要だ。
NEWS
振り返り1week
2014
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特区への医学部新設を「暴挙」と評 した医学部長病院長会議〈8日〉 2人の新委員が就任し、 新体 制となった中医協総会〈9日〉SAMPLE
改訂は2009年以来5年ぶりで今回が3度目。1日 には、JSH2014作成委員会の島本和明委員長(札幌 医大学長)が記者会見を開き、改訂の特徴を解説し た。なおJSH2014では、不正が問題となっている バルサルタン関連論文はいずれも引用していない。
授乳期に使用可能な降圧薬一覧を掲載
主な改訂点(別掲)のうち、家庭血圧の評価方法 については、1機会の測定回数を整理した。前回は、 測定回数を1∼3回としながら、評価は1回目の平 均値としていた。島本委員長は、「委員の意見が分 かれて両論併記になっていた」と説明。そのため欧 米のガイドラインと同様に、「1機会原則2回測定 し、その平均をとる」と変更。さらに、1機会にあ まりに多く測定すると測定の継続率が下がるため、 4回以上の測定は勧めないこととした。 降圧目標については、「若年・ 中年者」の場合を 130/85mmHg未満から140/90mmHg未満に変 更。 これにより、 高血圧の治療開始基準(140/90 mmHg以上)と降圧目標が一致した。この変更につ いて島本委員長は「降圧目標の緩和ではない」と強 調。「これまでの『130/85mmHg未満』は望まし い降圧目標という意味だったが、義務的な意味で浸 透してしまった」とし、治療開始基準と降圧目標の ギャップを整理した結果であると説明した。 妊娠時の高血圧に関しては、メチルドパ、ヒドラ ラジンに加えて、前回のガイドライン以降に適応拡 大されたラベタロール、ニフェジピンの4剤を第一 選択薬とした。さらに、日本小児科学会と検討し、 授乳期に使用可能な降圧薬も新たに掲載した。 このほか島本委員長は、患者とパートナーシップ を築いて治療方針を決定する重要性を強調。特に、 治療費について話し合う際に、後発医薬品を使用し た場合の費用を患者に提示することを奨励する一方 で、先発品と同等の品質とはいえない後発品もある ことを指摘。そのため、「5年後の次回改訂までに、 日本ジェネリック医薬品学会と後発品のエビデンス を検討したい」との方針を示した。 高血圧治療ガイドライン2014
降圧目標を「140/90mmHg未満」に変更
─家庭血圧測定は「1機会2回測定」に
日本高血圧学会は1
日、「高血圧治療ガイドライン2014
」(JSH2014
)を発刊した。家庭 血圧の測定回数を整理したほか、降圧目標と治療開始基準を統一した。 概要 ガイドラインの特徴について解説する島本和明JSH2014作成 委員会委員長(中央) ガイドラインの主な改訂点 ① 家庭血圧は朝夕2回測定し、1機会で2回測定の 平均を原則 ②リスク層別化で正常高値血圧を除外 ③ 第 一 選 択 薬はβ遮 断 薬を除き、ACE阻 害 薬、 ARB、Ca拮抗薬、利尿薬の4剤。ただし、β遮 断薬は狭心症・心不全・頻脈・心筋梗塞後では第 一選択薬として推奨 ④降圧目標: ・「若年・中年者」は140/90mmHg未満 ・「糖尿病、蛋白尿のCKD」は130/80mmHg未満 ・「後期高齢者」は150/90mmHg未満 ・「脳卒中、心疾患合併」は140/90mmHg未満 ⑤妊娠高血圧: ・ 第一選択薬にラベタロールとニフェジピン(20週以 降)を追加 ・授乳期に使用可能な降圧薬を記載 ⑥認知症合併高血圧を追加SAMPLE
中医協(森田朗会長)は3月26日に総会を開き、 2014年度診療報酬改定におけるDPC制度の対応 案について了承した。今改定では、DPC制度全体 の段階的な移行措置に伴う調整係数の基礎係数・機 能評価係数Ⅱへの置き換えで、診療報酬が2%を超 えて変動しないようにする激変緩和措置を前回の 12年度改定と同様に講じることに加え、①データ/ 病床比の運用を明文化、②保険診療指数の「指導医 療官の出向」について2015年度は特例的な対応と する─などの見直しを行う。 ①のデータ/病床比は、病床回転率や平均在院日 数の短さを示す数値で「1カ月あたり0.875」を下回 った場合、DPC制度から退出しなければならない。 今改定では数値の算出にあたり「エラーのあるデー タを除く」「7日以内の再入院があった場合には前回 入院と合わせ1データとしてカウントする」など、定 義を明確化した。②の保険診療指数はデータ提出指 数に代わり新設されたもの。Ⅰ群(大学病院本院)病 院の特定共同指導・共同指導における指摘事項が多 いことを受け、Ⅰ群について「指導医療官の出向」を 評価の対象としたが、2015年度に加算を算定する には、今年4月から指導医療官を出向させる必要が あるため、 特例的な対応として「地方厚生局が指導 医療官の募集を行う際に応募し、採用された者がい る」病院については算定可能とした。
DPC
対象病院は
89
病院の増加
同日の総会では、4月以降のDPCの算定状況(別 掲)についても報告された。対象病院・病床数はそ れぞれ計1585病院(2013年4月比で89病院増)、 計49万2206床(同1万7225床増)となった。 大学病院本院のⅠ群は80病院で変わらず、「I群 に準じる病院」のⅡ群は12年度改定時の90病院か ら99病院に増加した。新たにⅡ群となったのは35 病院。そのうちⅢ群からの移行は34病院で、Ⅱ群 からⅢ群への移行は26病院と出入りが激しかっ た。 理由について佐々木健保険局医療課企画官は 「Ⅱ群の実績要件のうち『高度な医療技術の実施』を 満たせなくなった影響が大きい」と分析した。 また今改定から「機能評価係数Ⅱ」に「後発医薬品 指数」が新設されたが、全1585病院中、評価の上限 となる指数「0.6」以上の病院が200近くある一方、 「0」の病院もあり、病院間で後発医薬品の使用比率に 大きなバラツキがあることが分かった。 同日の総会ではこのほか、次回2016年度改定と、 消費税率引上げへの対応を検討するにあたり、診療 報酬基本問題小委員会を復活させる方針を決めた。 現在は実質的にすべての議論を総会で行う形になっ ているが、基本問題小委で特定の事項についてあら かじめ意見調整を行い、さらに議論が必要なものに ついては総会で改めて議論を深めることとする。 中医協DPCⅠ群「指導医療官の出向」に特例対応
─ 15年度は「採用決定」で実績と認定
中医協は3
月26
日、2014
年度改定のDPC
制度の対応案を了承した。 保険診療指数の 「指導医療官の出向」について、15
年度は特例として出向が決まれば実績と認める。 概要4
月以降のDPC
の算定状況 診断群分類 2873のうち2309が包括対象 DPC対象病院 1585病院 49万2206床 医療機関群の 設定 Ⅰ群(大学病院本院)80病院 Ⅱ群(Ⅰ群に準ずる病院)99病院 Ⅲ群(その他の病院)1406病院 医療機関群の 移行 Ⅱ群⇒Ⅲ群26病院 Ⅲ群⇒Ⅱ群34病院 記者の眼 中医協は次回2016年度改定に向け、 基本問 題小委を復活させ2007年以前の体制に戻る。 消費税分科 会を除く分科会の議論は原則として基本問題小委に報告さ れる形になるため、実質的な議論の場は基本問題小委に移 行することになりそうだ。(T)SAMPLE
3月31日付で全国に通知された労災診療費算定 基準の改定(4月1日から適用)では、8%への消費 税率引上げに伴い、 初診料を120円増の3760円、 再診料を30円増の1390円とすることなどが盛り 込まれた(改定内容は下掲の通り)。 疾患別リハビリテーション料についても一部見 直しが行われ、心大血管疾患リハビリテーション料 (Ⅱ)、 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)と(Ⅲ)、 呼吸器リハビリテーション料(Ⅱ)の1単位の料金 がそれぞれ5点の引上げとなった。 新設されたのは「職場復帰支援・療養指導料」。傷 病労働者に対し、職場復帰に必要な説明や指導を行 った場合などを評価する再就労療養指導管理料から 改変したもので、新たに、医療機関を訪問した当該 労働者の事業主と主治医などが面談した場合などに ついても評価の対象とする。
2014
年度労災診療費算定基準改定初診料120円、再診料30円の引上げ
─疾患別リハの一部は1単位5点増に
厚労省は3
月31
日付で、2014
年度診療報酬改定に伴う労災診療費算定基準の改定内容 を全国に通知した。消費税対応として初診料を120
円、再診料を30
円引き上げる。 概要 【初診料】 3760円 健保点数表(医科)の初診料の注5のただし書き(同一 日2科目受診)に該当する場合は1880円を算定 【再診料】 1390円 健保点数表(医科)の再診料の注3のただし書き(同一 日2科目受診)に該当する場合は690円を算定 【職場復帰支援・療養指導料の新設】 再就労療養指導管理料を廃止 ①傷病労働者(入院治療後通院療養を継続しながら終 了が可能と医師が認める者または入院治療を伴わず通 院療養を3カ月以上継続している者で就労が可能と医 師が認める者)に対し、主治医またはその指示を受けた 看護職員、理学療法士、作業療法士、ソーシャルワー カーが就労に当たって療養上必要な指導事項及び就労 上必要な指導事項を記載した「指導管理箋」を当該労 働者に交付し、職場復帰のために必要な説明及び指導 を行った場合、 ②主治医が傷病労働者の同意を得て、 所属事業所の産業医に文書で情報提供した場合、 ③ 主治医またはその指示を受けた看護職員、 理学療法 士、 作業療法士、ソーシャルワーカーが傷病労働者の 同意を得て、医療機関等を訪問した当該労働者の事業 主と面談の上、 職場復帰のための必要な説明及び指 導を行った場合─同一傷病者につき、 それぞれ3回を 限度(慢性疾患が主病で就労中の者については医師が 必要と認める期間)とし、 精神疾患を主病とする場合 560点(月1回)、その他の場合420点(月1回)を算定 【リハビリテーション料の引上げ】 疾患別リハビリテーションについては、 健保点数表のリ ハビリテーションの通則Ⅰにかかわらず、1単位の料金を、 心大血管疾患リハビリテーション料(Ⅱ)105点、運動器 リハビリテーション料(Ⅰ)185点、 運動器リハビリテーシ ョン料(Ⅲ)85点、 呼吸器リハビリテーション料(Ⅱ)85 点とする。 疾患別リハビリテーションについては必要性および効果 が認められる場合、 疾患別リハビリテーション料の各規 定の注1のただし書きにかかわらず健保点数表に定める 標準算定日数を超えて算定できることとし、健保点数表 の疾患別リハビリテーション料の各規定の注4及び注5 (注5は脳血管疾患等リハビリテーション料および運動 器リハビリテーション料に限る)については適用しない 【術中透視装置使用加算の適用拡大】 大腿骨、 下腿骨、 踵骨、 上腕骨、 前腕骨、 舟状骨 の骨折観血的手術・骨折経皮的鋼線刺入固定術で術 中透視装置を使用した場合に220点を算定 脊椎の経皮的椎体形成術で術中透視装置を使用した 場合にも220点を算定できる 【労災電子化加算の引上げ】 電子情報処理組織の使用による労災診療費請求また は光ディスクを用いた請求を行った場合、請求内訳書1 件につき5点を算定 労災診療費算定基準の改定内容SAMPLE
日本医師会の横倉義武会長(写真)は2日に開か れた会見で、6月末の定例代議員会で行われる日医 会長選に出馬する意向を表明した。現時点で会長選 への立候補者は横倉会長のみ。 日医会長の任期は約2年。6月の会長選は、2012 年より現職を務める横倉会長の任期切れに伴うも の。会長は都道府県医師会員で構成する代議員の投 票によって選出される。
再選後も地域医療が課題
横倉会長は、再度の出馬を決めた理由について、 「(地元の)九州医師会連合会から強い要請を受け た」と説明。 今後の医療界の課題として、かかりつけ医を主体 とした地域包括ケアシステムの構築など地域医療を 取り巻く問題を筆頭に挙げ、再選を通じて引き続き 自身が先頭に立って取り組んでいく姿勢を示した。 高血圧や白血病治療薬の臨床研究で不正が行わ れていた問題でノバルティスファーマ社は3日、日 本法人の二之宮義泰社長ら役員3人の辞任を発表し た。新社長にはスイス本社新興成長市場オンコロジ ー事業部門責任者のダーク・コッシャ氏が就任する。 同日の会見で、スイス本社のデビッド・エプスタ イン社長は「法令を遵守し、倫理的に事業を遂行で きる経験豊かな新経営陣によって会社を立て直す必 要がある」と強調。さらに、2011年以降、ノバ社 が関与した医師主導臨床研究について第三者による 調査を2月から実施し、本夏に調査が完了予定であ ること、調査継続中は日本の医師主導臨床研究への 支援を中止する方針を明らかにした。 会見前日の2日には、白血病治療薬の医師主導臨 床研究SIGNについて、ノバ社の社外調査委員会が 調査報告書を発表。ノバ社社員が、患者データが記 されたアンケートを回収していたことや、その際に 副作用の発生を国に報告していなかったことなど、 個人情報保護法や薬事法違反の可能性を指摘した。 この問題についてエプスタイン社長は、関与した MRの責任者数名を解雇したことを明らかにすると ともに、今後報告書を精査した上で、新たな処分対 象者を決定する考えを示した。横倉氏が会長選に再出馬を表明
【日本医師会】ノバ社が日本法人の社長ら経営陣刷新
【臨床研究不正問題で】 ●横倉義武(よこくらよしたけ) 1944年福岡県生まれ。69年久留米大卒。90年ヨ コクラ病院院長。中医協委員、福岡県医師会会長な どを経て、10年日本医師会副会長。12年「強い日 医」をスローガンに掲げ会長選に出馬、当時現職の 原中勝征氏を破り初当選。しばしば政府との直接対 話を行っており、最近では国家戦略特区への医学部 新設に関して首相と会談し、懸念を表明した。 「日本法人の文化の変革が必要。日本人社員は先生方を優先し がちだが、絶対に患者優先でなければならない」と話すエプス タイン社長(中央)。右がコッシャ日本法人新社長SAMPLE
「ホールディングカンパニー型 医療法人」の制度設計案を提示 厚生労働省は2日、「医療法人 の事業展開等に関する検討会」 に、地域における医療機関の新た な連携の仕組みとして、1つの医 療法人が傘下に複数の医療法人や 社会福祉法人を収めグループ化す る「非営利ホールディング(HD) カンパニー型医療法人」のイメー ジを提示した。 国民会議報告書や産業競争力 会議分科会の中間まとめを踏ま え、1月に安倍晋三首相が制度創 設に向けた検討を同省に指示した もの。 同省案によると、HDグループ には、地域の医療・介護提供に関 する理念を定款で共有する複数の 非営利法人が社員として参加。グ ループ内の法人間では医療職・事 務職などのスタッフの共有や共同 研修が行えるようにする。非営利 法人間に限り、寄付や貸付、債務 の保証・引受など資金融通を可能 とし、HDグループから介護事業 などを行う外部の営利企業への出 資も容認する。 ただし、同制度のモデルとなっ た営利企業のHDカンパニーと同 様に連結決算を導入できるかな ど、グループ化による税制・会計 上の利点については明示されてお らず、同省担当官は「税制改正要 望に向けて、何ができるのか財務 省と話し合う」としている。 委員からは、法人格の異なる法 人間での資金融通に関して「剰余 金の配当に当たるのではないか」 と非営利性の担保を疑問視する声 のほか、制度創設自体を不要とす る意見が相次いだ。 病床機能報告制度、 初年度は
7
月時点の状況を報告 2014年10月からスタートする 病床機能報告制度の詳細を検討し ている厚労省の「病床機能情報の 報告・提供の具体的なあり方に関 する検討会」は3月27日、医療機 関の報告方法をまとめた。制度開 始初年度は7月時点の状況を都道 府県に報告することとした。前回 会議で報告期間が1カ月の短期間 であることに委員から懸念が出て いたが、現時点で医療機関の報告 の負担を正確に把握できないこと から、初年度は1カ月分の報告と した。さらに、具体的な報告項目 も決定し、入院患者の状況や手術 の実施状況、重症患者への対応な どの医療内容を報告することとな った。 医療機関からの報告方法につ いては、概ね前回会議でまとめて おり(第4689号に詳細)、この日 は詰めの議論を行ったもの。 なお、 病床機能報告制度では、 医療機関が病床の現状と方向性を 病棟ごとに都道府県に報告する。 同日の検討会では、 病床機能の 「今後の方向性」を、いつの時点と するかについても議論を開始した。 厚労省からは2025年時点とする 案と、6年先とする案が示された。 検討会では引き続き議論する。 特区の医学部新設に反対─医 学部長病院長会議 全国医学部長病院長会議(会長 =別所正美埼玉医大学長)は8日、 国家戦略特区諮問会議の検討課題 に盛り込まれた医学部新設方針に 対し、反対の声明を発表した。声 明には日本医学会(高久史麿会長) も賛意を表明している。 声明では、東北地方への医学部 新設とは別に特区への新設を認め る方針について、病院勤務医の引 き抜きによる地域医療の連鎖的崩 壊を招くとして「支離滅裂な暴挙」 と批判。政府が特区に求める医学 部像として例示した「海外で活躍 する人材」「世界トップクラスの研 究者の養成」の2点についても、 研究者の引き抜きによる既設大学 の研究・教育体制への影響を挙げ、 強い懸念を示している。 別所氏は会見で「なぜ既設大学 で対応できないのかという根底の 議論がない。とにかく新設ありき で異常性を感じる」と述べ、11日 までに文部科学省と厚生労働省に 対し声明に基づく抗議を申し入れ る意向を明らかにした。 河野陽一相談役(千葉大名誉教 授)は、新設先の有力候補に挙が っている成田市と国際医療福祉大 を巡る状況について「地元医師会 は新設に反対しているが、行政か らの相談のないまま話が進んでい る」と違和感を示した。また、「現 在の博士課程に進む医師でも一般 臨床医に転身する者は多い」とし て、新設医学部で養成した医師が 必ず研究職を続ける見込みはない と指摘した。 日医赤ひげ大賞に5
氏─安倍 首相「医師の励みになる」 地域の医療現場で活動する医 師をたたえる「日本医師会赤ひげ 大賞」の表彰式が3月28日、都内 で開かれた。表彰式に出席した安 倍晋三首相(写真)は「高齢化が進 み、医療に対する期待はますます 大きくなる。皆さんの受賞は全国SAMPLE
で日夜黙々と地域医療に携わる医 師の励みとなる」と祝辞を述べた。 受賞者は、▽けん三のことば館 クリニック(北海道南富良野町) の下田憲院長、▽野村内科クリニ ック(神奈川県横須賀市)の野村 良彦院長、▽小串医院(滋賀県東 近江市)の小鳥輝男院長、▽大岩 診療所(兵庫県上郡町)の大岩香 苗院長、▽隠岐広域連合立隠岐島 前病院(島根県西ノ島町)の白石 吉彦院長ら5人。女性医師の受賞 は初となった。 2013年に創設された赤ひげ大 賞は今年で2回目を迎える。各都 道府県医師会長が会員の中から1 人を推薦し、羽毛田信吾氏(宮内 庁参与)や向井千秋氏(宇宙航空 研究開発機構特任参与)、 原徳壽 氏(厚労省医政局長)、日医役員な どからなる選考委員が受賞者5人 を選出した。 ▼学校医が不足している。大都市圏を含む多くの地 域で、限られた学校医が複数の学校を担当し、児童 生徒1人当たりの健診時間を十分に確保できない問 題が起きている。日本医師会の学校保健委員会は3 月にまとめた答申の中で、学校医不足は単に絶対数 や健診時間の不足だけでなく、学校医契約と報酬の 問題によるモチベーション低下などさまざまな要素 が含まれており、「学校医個人がいくら努力しても 解決できない問題として、学校健診の精度を低下さ せかねない」との強い懸念を示している。 ▼日医の調査(2001年)によると、学校医の診療科 別の割合は、 内科系が41.8%、 眼科系が28.5%、 耳鼻科系が26.7%。 眼科と耳鼻科の学校医報酬は 地方交付税の算定対象にもなっており、その重要性 は明らかだが、山間部や離島など、両科の学校医に よる健診が行われていない地域は少なくない。学校 保健安全法は学校医を内科、耳鼻科、眼科に限定し ていないが、同法が定める項目、水準で健診を行う には相応の専門性が求められる。日医は、学校健診 のあり方に関する文部科学省の検討会でこの点を指 摘。 昨年末の検討会意見書に「今後は地域(学校所 在地)内にとどまらず、地域を超えた連携も重要な 課題」と明記されるに至った。 ▼一方、 学校保健安全法が定める現行の学校健診 は、アレルギー疾患や生活習慣病、運動器疾患・障 害、発達障害等のいわゆる現代的な疾患を発見・指 導する機会にもなり得ていない。文科省は今年度、 学校健診全般に関するマニュアルを改訂する方針 で、日医はそれに合わせ、健診を有意義に行うため の「保健調査票」に関する委員会試案を同省に示し た。アレルギー疾患の情報など小学校入学時からの 健康情報データベースとしての活用、健診の時間短 縮・効率化や精度向上を意図したもので、運動器、 皮膚、思春期、メンタルヘルスに関する質問も含ま れている。それらの疾患を抱える子どもが把握され れば、健康教育等の事後措置が可能となり、また、 保健調査票の標準化により全国の学校医が課題を共 有、連携して解決を図ることもできるとしている。 ▼学校医、また同じく深刻な人材不足に陥っている 警察協力医等の社会的機能は、かかりつけ医が地域 医療の一環として担ってきた重要な機能だ。質と人 材確保のためには、それらの機能に対する適正な評 価が必要であり、まずは地域医師会と行政が協議の 場を持ち、問題意識を共有する必要がある。
学校医不足解消へ社会的機能の評価を
「政府は地域医療をさらに充 実させていく」と述べる安倍 首相SAMPLE
厚生労働省はこのほど、「日本人の食事摂取基準 (2015年版)策定検討会」の報告書をとりまとめ、 保健指導に使用する食事摂取基準の2015年版を公 表した。 新しい基準は15年4月から保健指導に適 用する。 新基準では、必要エネルギー量の指標を従来のカ ロリーから体格(BMI)に変更。 表1に示したよう に、成人期を3つの年代に分け、それぞれ目標値を 設定している。 各栄養素の1日当たりの摂取基準は、①摂取不足 からの回避を目的とした「推奨量」、 ②過剰摂取に よる健康障害の回避を目的とした「耐容上限量」、 ③一定の栄養状態を維持するのに十分とされる「目 安量」、④生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、 慢性腎臓病)の予防を目的とする「目標量」─などの 指標で構成。現行版と比べると、生活習慣病の一次 予防に加え重症化予防を推進する観点から、「目標 量」の充実が図られている。 各栄養素における現行版からの主な変更点は、表 2のとおり。ナトリウムで18歳以上の目標量(食塩 相当量)が男女とも引き下げられたほか、食物繊維 とカリウムでは6∼17歳の年代に目標量が新たに 設定された。
各学会のガイドラインとの整合も
新基準の指標や数値は、日本糖尿病学会や日本高 血圧学会など各疾患を領域とする学会の診療ガイド ラインとの整合性が図られている。検討会報告書で は各栄養素の摂取量と疾患発生の関連性などを解説 している。 報告書の全文は、http://www.mhlw. go.jp/stf/shingi/0000041824.htmlで閲覧可能。 資料日本人の食事摂取基準(2015年版)
─ BMIが必要エネルギー量の指標に
表 1BMI
の目標値(18
歳以上、男女共通) 年齢(歳) 目標とするBMI(kg/m2) 18∼49 18.5∼24.9 50∼69 20.0∼24.9 70以上 21.5∼24.9 表 2 各栄養素における主な変更点 たんぱく質 1歳以上のすべての年代で目標量を新設(男女とも13∼20g) 脂質 30歳以上のすべての年代で総エネルギーに占める割合の目標量範囲を変更 20%以上25%未満 → 20%以上30%未満 炭水化物 1歳以上のすべての年代で総エネルギー量に占める割合の目標量範囲を変更 50%以上70%未満 → 50%以上65%未満 食物繊維 6∼17歳の目標量を新設 ビタミンD 6歳以上のすべての年代で耐容上限量を男女とも全体的に引上げ ビタミンK 1歳以上のすべての年代で目安量を男女とも約2倍に引上げ 葉酸 30歳以上のすべての年代で耐容上限量(サプリメントや強化食品に含まれるプテロイルモノグル タミン酸の量)を男女とも300∼400μg引下げ ナトリウム 18歳以上のすべての年代で目標量(食塩相当量)を男女とも引下げ 男性9.0g未満、女性7.5g未満 → 男性8.0g未満、女性7.0g未満 カリウム 6∼17歳の目標量を新設 カルシウム 18歳以上のすべての年代で耐容上限量を男女とも200mg引上げ リン 妊婦と授乳婦の目安量を新設(800mg) 鉄 月経中の女性の推奨量を10∼11歳で0.5mg引上げ、30∼69歳で0.5mg引下げ ヨウ素 18歳以上のすべての年代で耐容上限量を男女とも3000μgへ引上げ(妊婦は2000μg)SAMPLE
この度66人の発起人とともに「現場の医療を守 る会」を立ち上げ、期間限定メーリングリスト「“医 療事故調”シングルイシューでまとまりませんか」 を開始しました。 医療事故調査制度がいよいよ法制化されますが、 ・ 現場の医師はあまりに多忙で、“医療事故調”をよ く知らない ・ 日本の医療界には現場の声を反映する場所がない ・ 医師はなかなか一枚岩にまとまれない という状態が続いています。 そこで、多忙な医師に事故調の危うさを伝え、そ の声を拾い上げ、共有・発信していく場所として、 メーリングリストを活用することにしました。 私は、3年前まで循環器内科の勤務医として働い ていましたので、明らかにオーバーワークとなって いる医療の現状がよく分かります。今回の法制化は 医療現場に多大な影響を与えますが、私達のあずか り知らぬところで物事は決まっていきます。 ポイントは、4月から本格化する厚労省のガイド ライン研究班がどのように制度の細部を決めるかで す。これが極めて重要であるにもかかわらず、ガイ ドライン研究班のメンバーは非公表であり、議事録 も非公開です。安全工学の専門家も入っていないと 聞いています。これほど重大なことを秘密裏に決め てしまうことは大きな問題です。 今回、どの医療団体も代表しない一臨床医である 私のアイデアに、事故調の問題点を懸念する多くの 方々が共感し、 発起人として名を連ねてくれまし た。そこには医療関係者だけでなく、安全工学の専 門家、弁護士、国会議員、無罪となった医療訴訟当 事者も参加しています(16頁)。 なぜ、これだけ多岐にわたる方々が賛同してくれ たのでしょうか。それは、この制度により医療崩壊 が進む可能性があり、そうなれば、大きな不利益を 被るのは国民全体だからです。
事故調の問題点
事故調の問題点はかねてより指摘され、議論は長 く迷走を続けてきました。現在、医療関係団体の間 では、WHO(世界保健機関)の『有害事象の報告・ 学習システムのためのドラフトガイドライン』にあ るように、再発防止を目的とした情報収集のために は、 当事者が話したことで罰せられない(非懲罰 性)、その内容が漏れない(機密性)ことが原則であ るというコンセンサスが得られているように思いま す。ところが今回の法制化は、再発防止に主眼が置 かれてはいるものの、細部の詰めにより、制度が大 きく振れてしまう危うさを秘めています。 例えば、診療行為に関連した「予期せぬ死亡」が あった時、第三者機関への届け出が必要となりまし たが、「予期せぬ死亡」を判断するのは病院の管理 者です。病院の管理者が個別の死について、主治医 等の当事者より分かっているということはありませ ん。外からの声に押されて、現場の医療者が「予期OPINION
“医療事故調”シングルイシューで
まとまりませんか
─ メーリングリストで現場の声を共有・発信
坂根みち子
「現場の医療を守る会」代表世話人 つくば市・坂根Mクリニック院長 医療事故調 メーリングリスト パーソン・アプローチ 医療安全の世界標準 KeyWordSAMPLE
した死亡」と考えていたものを「予期せぬ死亡」と判 断すれば、どうなるのでしょうか。 診療行為に関連した死亡があった場合、私達医療 者には、遺族に迅速に真摯に説明する義務がありま す。事故調の法制化で、院内における事故調査委員 会の設置、第三者機関への届け出が必要となると、 書類作りなど大量の事務処理が発生します。ただで さえぎりぎりのマンパワーで動いている医療現場 に、さらなる時間的・精神的負担がかかります。さ らに、説明に納得しない遺族により、報告書が訴訟 に使われる可能性もあるのです。