• 検索結果がありません。

DDR Debug Toolkit オペレーターズ マニュアル Rev A 2014 年 11 月

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "DDR Debug Toolkit オペレーターズ マニュアル Rev A 2014 年 11 月"

Copied!
26
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

DDR Debug Toolkit

(2)

DDR Debug Toolkit 取扱説明書

© 2014 Teledyne LeCroy, Inc. All rights reserved.

社内での拡販用途以外でTeledyne LeCroy の資料を許可無くコピーすることは固く禁じられています。しかし顧 客は自身の内部教育目的の為にTeledyne LeCroy の資料をコピーまたは頒布する事ができます。

Teledyne LeCroy は Teledyne LeCroy の登録商標です。他の製品名またはブランド名は各社によって申請された 登録商標です。この資料の内容は以前のどの版よりも優先されます。仕様は予告無く変更される場合があります。

924734 RevA 2014 年 11 月

(3)

目次

DDR Debug について ...4 DDR Debug Toolkit の使用 ...5 DDR Debug ダイアログ ...5 DDR デバック手順 ...5 プローブのデスキュー ...5 事前波形チェック ...7 シナリオの設定 ...9 共通設定 ...9 計測シナリオの設定...10 シナリオへの限定条件(Qualification)の追加...12 Eye パターン計測 ...13 Eye パターンの描画...14 Mask テスト ...16 Eye パラメータ ...18 ジッタ計測 ...20 ジッタ・トラック ...20 ジッタ・ヒストグラム ...21 ジッタ・パラメータ...22 DDR 計測...23 DDR 計測のセットアップ ...23 DDR 計測 ...24

(4)

DDR Debug について

もっぱらJDEDC コンプライアンス・テストのみに向けたほんどのオシロスコープ・ベースの物理層テスト・ツ ールと異なり、DDR Debug Toolkit は全ての DDR 設計サイクルにおけるテスト、デバックおよび解析ツールを 提供します。

DDR Debug Toolkit は数々の効率的な業界初を実現し、DDR テストを簡略化します:

 ワンボタンでRead および Write バーストを切りわけ、それぞれの Eye パターンをリアルタイムに 描画します。システム性能を確認する唯一の方法を素早く提供します。  一般的なシリアル・データ解析ツールでは解析できなかったDDR バースト信号に対して専用に設 計されたジッタ解析を用いて問題の根本原因を簡便に識別することが出来ます。  Toolkit に組み込まれた非常に多岐にわたる DDR 仕様の計測パラメータを使用して、システム性能 の量的な解析が簡単に実施できます。 4つの異なる計測シナリオにまたがる全てのDDR 解析は同時に実行され、システム性能の深い理解を可能にし ます。また、DDR テストの効率を劇的に改善し、迅速に結果を得ることが出来ます。 他の主な特徴は以下になります:  最大10 の Eye パターンを描画しマスク・テストと Eye 計測を実施可能  DDR 仕様の計測パラメータを迅速にセットアップ  バーストの特定部分を解析する自由設定が可能  DDR2/3/4 および LPDDR2/3 をサポート  標準仕様からの選択とカスタム・スピード・グレードの設定が可能

(5)

DDR Debug Toolkit の使用

DDR Debug ダイアログ DDR Debug Toolkit は他に類のないマルチ計測シナリオ解析を提供します。これにより計測パラメータを自由に 設定でき、計測プロセスを簡略化します。それぞれの計測シナリオに対して2つのタイプの設定:共通設定とシ ナリオ毎の設定があります。両方の設定ともDDR Debug ダイアログに表示されます。 DDR Debug ダイアログの設定は左から右に向かって設定してください。メイン・ダイアログで設定を完了した ら、残りのタブを開いて他のいくつかの設定を行います。

DDR Debug Toolkit を on/off するには、DDR Debug メイン・ダイアログの左上にある DDR Debug チェックボ ックスを使います。 DDR デバック手順 1. 事前にデスキューを実施し、信号のチェックを行います。 2. 全てのシナリオに適用される共通設定を行います。 3. 個別の計測シナリオの設定を行います。 4. もし必要であればシナリオの限定条件(qualification)を設定します。 5. システム性能解析を開始する為の個別ダイアログからジッタ、Eye あるいは DDR 計測パラメータを設定しま す。 プローブのデスキュー DDR Debug Toolkit を使用する前に、適切なプローブのデスキューを行うことは適切な信号タイミングを確保す る為に重要です。 必要機器  PCF200(“-PS”プローブ・システムに同梱)

(6)

 角ピン TIP(SP)もしくはもうひとつのソルダ・イン(SI)リード(“-PS”プローブ・システムに同梱)  50Ω終端 注:50Ω終端の代わりに、チャンネル入力に LPA-K-A アダプタをつけ、SMA ケーブルで PCF200 と接続しても構い ません。 手順 この手順を行う前に、オシロスコープおよびプローブを最低20 分ウォーミングアップしておく必要があります。 1) PCF200 をオシロスコープの Fast Edge 出力に接続します。PCF200 フィクスチャは2つの信号パ スをもっています。写真の上側の信号パスはSolder-In(SI)、Quck-Connect(QC)、 リードおよび Adjustable Tip(AT)先端チップに対応します。下側は Square-Pin(SP)リードに対応します。プロー ブ先端の種類に合わせてどちらかをFast Edge 出力に接続します。接続の簡略化の為に、SP リー ドの使用を推奨します。同じ先端リードが使用されるのであれば、先端リードの種類が実際の測定 時と異なっていても問題ありません。 2) プローブは該当の接続エリアに電気的にはシングルエンドで接続されます。プローブ先端の正極側 を信号トレース(GND プレーンに挟まれた信号ライン)側に、負極側は GND プレーン側に接続 します。正極側の表示はプローブ先端に+マークで表示されています。反射の影響を最小限にする ため、信号パスの反対側には50Ω終端を接続します。あるいは 50Ω終端が無い場合は SMA ケー ブルでPCF200 とオシロスコープの入力を接続しても構いません。 3) オシロスコープのトリガ・ソースを”fast edge”に指定し、トリガ・タイプを”edge”にします。オシ ロスコープのタイムベースのdelay はゼロにします。 全て適切に設定されたならば、オシロスコープの画面は以下の様になるはずです。もし、プローブによる伝搬遅 延もオシロスコープ内部のチャンネルの伝搬遅延も無ければ50%トリガ・レベルはオシロスコープのグリッド中 央に来るはずです。 チャンネルのデスキュー値は、50%立ち上がりエッジ点が下図に示すように画面中央に来る様に調整します。チ ャンネル設定ダイアログから、Sinx/x 補間を enable にし、averaging を 50 にします。デスキュー値を調整する 為に Deskew エントリをタッチして黄色にハイライトさせます。そして、Adjust コントロール・ノブをまわし て値を変更します。タイムベースを10ns/div から始めて、トレースの立ち上がりエッジの位置を中央に来る様

(7)

にデスキュー値を調整します。さらにタイムベースを20ps/div に下げ、トレースの立ち上がりエッジの 50%点 の位置が中央に来る様にデスキュー値を調整します。このプロセスを各プローブに対して同じプローブ先端リー ドを用いて繰り返します。次のプローブに移る前に、Averaging を 1 に、Sinx/x 補間を off に戻しておきます。

QualiPHY は動作の最初に各チャンネル設定ダイアログからデスキュー値を読み取って保存し、各測定時に呼び 戻してその値を適用します。しかし、手動でデフォルト・セットアップを呼び出したり、差動プローブのAutoZero を行ってしまうとこの値は消えてしまう為、後で値を呼び戻せる様にデスキュー操作が終了したらパネルセット アップを保存しておくことをお勧めします。 事前波形チェック DDR Debug Toolkit を使用前に、測定する波形を目視でチェックします。 信号振幅 最良の結果を得るためには信号の振幅がグリッドの80%にになるようにする事を推奨します。各信号の画面上の 振幅を調整するには Vertical Scale(V/div)設定を使います。必要があれば Variable Gain にチェックを入れて設定 します。 R/W バースト存在の確認 デバイスが期待されるバーストを出力しているかどうかを簡便にチェックします。一般的な経験則:  Read バーストの区間で DQ と DQS は同相でなければなりません  Write バーストの区間で DQ と DQS は 1/4 クロックサイクル位相がずれていなければなりません さらに、R および W バーストがあるかどうかの判別に振幅差をみることもひとつの方法です。Read バーストは、 Write バーストよりも振幅が大きくなります。もしメモリチップとコントローラの距離が離れている場合は、メ モリ側でプロービングしているのであればその差は目視でわかるぐらいになります。

(8)

アイドル・レベルのチェック

アイドル・レベルのチェックを行います。もし信号の Idle レベルがずれている場合は、R/W バーストの検出や 電気的、タイミング計測に悪影響があります。例えばDDR4 の場合 DQS のアイドル・レベルは約 0mV、DQ は 1.2V 弱である必要があります。

(9)

シナリオの設定

共通設定 共通設定ではテストを行うDDR システムの条件入力を行います。これは個別のテスト・シナリオを設定する前 に行う必要があります。これらの設定は全ての計測シナリオに適用されます。 1. DDR Protocol を DDR2, DDR3, DDR3L, DDR4, LPDDR2 もしくは LPDDR3 の中から選択します。 2. Speed Grade を選択します。定義済みのスピード・グレードから選択するか、カスタム値を入力します。定 義済みのスピード・グレード規格のうち使用可能なものは選択されたDDR プロトコルに対応して変わりま す。Custom を選択した場合、Custom Speed フィールドをタップすると数値入力キーパッドがポップアッ プします。

注:custom speed を選択した場合、システム転送レートを手動設定しなければなりません。例えば、DDR3-1333 では1.3330Gbit/s と入力します。

3. 規格によって定められた AC 閾値のリストから AC threshould 値を選択します。これらの値はいくつかの DDR 計測パラメータで使用します。

4. Standard もしくはカスタム Vref Setting を選択します。DDR4 では Standard Vref はほぼ全てのケースで 有効です。Standard Vref を選択すると VDD(電源電圧) / 2 に一致するように Vref 値を設定します。Vref 値はRead と Write の切りわけに使用されます。また、いくつかの DDR 計測パラメータでも使用されます。 注:カスタムVref 値は mV 単位で入力します。これは DQ と DQS が波形の中心位置(VDD/2)の Idle ではない DDR4 システムで特に重要です。値がわからない場合、DDR 計測パラメータの Vref パラメータの値が良い近似 値として使用できます。

(10)

計測シナリオの設定 DDR Debug Toolkit は4つの異なる計測シナリオを設定でき、異なる入力信号に対して同じ解析を実施できたり、 同じ入力信号に対して異なる解析、異なる入力信号に対して異なる解析、あるいはその組み合わせを自由に行え ます。これらはシナリオ個別設定を行うだけです。その他のDDR Debug Toolkit 設定については全てのシナリ オに対して共通となります。 シナリオを設定するには: 1. Scenario ボタンをタッチします。選択されたシナリオが青くハイライトされます。

2. Analysis Type を選択します。これはジッタと Eye パターン計測を行う信号を定義します。選択可能な項目 はdata(DQ) Read、data(DQ) Write、strobe(DQS) Read、strobe(DQS) Write および Address(ADD)です。 3. 視覚的にタイミングを確認する基準として 2nd Eye を設定する為に信号を選択します。選択可能な項目は

Analysis Type の選択によって変わります。

4. Timing Reference として DQS もしくはクロック(CK)を選択します。

注:Analysis Type を DQS と ADD Analysis に設定した場合はこの選択はグレーアウトされます。

5. 各レーンに対して Input Channel を指定します。入力はライブ・チャンネル、メモリ・チャンネル(保存波形)、 あるいはMath 演算トレースいずれでも構いません。各入力の隣のチェック・ボックスでその入力を有効に したり無効にしたり出来ます。 シナリオの有効化 設定を行ったら、最大4つの計測シナリオとリファレンス・シナリオを有効に出来ます。それぞれ有効にしたシ ナリオに対応する波形がグリットにあらわれます。 シナリオを有効化するにはシナリオ番号の左のチェック・ボックスを選択するだけです。

(11)

シナリオのコピー

既存のシナリオからコピーすることで新しいシナリオを素早く設定できます。 1. Copy ボタンを押します。

2. Copy Scenario Setup ダイアログで Copy From および Copy To のシナリオ番号を選択し、Copy Now をタッ チします。 3. DDR Debug ダイアログにて、それらのシナリオとは異なる部分を編集します。 シナリオをリファレンスに保存する リファレンス・シナリオを使用してパフォーマンスのチューニングや最適化を簡単に行うことが出来ます。どの 計測シナリオもリファレンス・シナリオとして保存出来、その後設定を変更すれば性能特性値の変化を観測する ことが出来ます。計測パラメータはいつでもリファレンス・シナリオに追加したり削除したり出来ますので、テ ストの最初に解析パラメータの設定を全てしておかなくても心配はありません。

シナリオをリファレンスにストアするには、Scenario ボタンを押してハイライトし、Store to Ref をタッチしま す。

Measurement Scenario Summary

メイン DDR Debug ダイアログの左の View Summary ボタンを選択し、全ての重要なシナリオ設定を一望するこ とが出来ます。これは測定結果をドキュメント化するときに便利です。サマリー・ダイアログ(下図)は Summary ボタンを選択したときのみみる事が出来ます。

(12)

シナリオへの限定条件(Qualification)の追加

メニューに組み込まれた編集可能なQualifire を使用して、DDR Debug Toolkit の全ての解析を Qualification 条件設定に従ってゲートする事が出来ます。これはバースト中の特定の見たいエリアを分離するのに便利です。 1. メイン DDR Debug ダイアログにて Scenario 番号を選択します。その後 Qualifications ボタンをタッチしま

す。

注:Qualifications ダイアログはメイン DDR Debug ダイアログでボタンを押す事で利用できます。もし一旦 DDR Debug Toolkit を exit して、再度表示するにはメイン・タブから Qualification ボタンを押してください。 2. 必要な限定条件(qualifier)を入力します。解析を限定するのに2つのオプションが用意されています:

 先頭の”n”ビットを解析に使用する  先頭の”n”ビットを解析時に無視する

(13)

Eye パターン計測

Eye パターンは DDR 解析の重要な要素です。これらは質的および量的に信号通信パスの品質を理解するのに使 用されます。Eye パターンをみる事で信号品位の効果を確認できます。一般に Eye パターンは他のさらなる解析 実施の前段階で実施されます。

DDR Debug Toolkit Eye パターン解析ツールは以下を含みます:  設定変更可能なEye パターン描画  規格によって定義されたマスクあるいは特別なテストとしてカスタムマスクを使用した Eye マス クテスト  量的評価の為のEye パラメータ計測 最大で4つの計測シナリオおよびリファレンス・シナリオのEye パターンを同時に表示可能です。 Eye パターンはシングル・スイープでも複数のスイープにまたがってでもどちらでも描画できます。計測シナリ オによって、Eye パターンは Write あるいは Read どちらかの全ての捕捉された unit interval(UI)から選択して 表示します。Eye パターンはそれぞれの識別されたバースト中の全ての DQ もしくは DQS ビットを時間基準に 対応した時間で配置し重書きします。

Eye パターンのディスクリプタ・ボックスには以下の情報が含まれます:  上段:Eye の volts/division

 二段目:Eye の time/division

 三段目:Eye に含まれる unit interval(UI)数

(14)

Eye パターンの描画

Eye ダイアログ

Eye タブをタッチして Eye ダイアログを表示します。以下の2つのサブ・ダイアログがあります:Eye Diagram、 Eye Parameter

Eye ダイアログの左上の Enable Eye Meas をチェックし、Eye 計測を ON します。

TIP:Eye Diagram タブで Show Eye あるいは Show Second Eye を選択し、その右のタブで Eye パラメータの 自動計測をON にします。

Eye Diagram 右側のダイアログ

Eye パターンの表示設定を変更するには Eye Diagram 右側のダイアログを使います。必要なオプションにチェ ックを入れてください。

Eye

各計測シナリオにつき2つのEye パターンを描画することが出来ます:

 メインDDR Debug ダイアログの Analysis Type フィールドで設定された信号に対する第一の Eye  2nd Eye フィールドで指定された信号に対する第二の Eye。2 つの Eye を並べて見ることでタイミ

ング、スキューおよびジッタの情報を得ることが出来ます。

それぞれの選択されたEye タイプは全ての有効化されているシナリオに対して表示されます。

MASK

Show Mask を選択すると Eye ダイアログのマスクセクションで選択したマスクが Eye パターンに重書きされま す。Show Mask Failures を選択すると Eye パターンにマスク違反箇所を表示します。マスク違反箇所は赤い丸 で表示され、どこでマスクに抵触したか分かります。このオプションはShow Mask が選択されているときのみ 選択可能です。

(15)

Eye Style

Eye Saturation はカラーグレードあるいは明暗度を調節します。Eye の飽和を増強したり減少させたりするには スライダーを使用します。飽和レベルを減少させるには左にスライドさせます。 Upsample は 1 からより大きな値(例えば 5)に変更が可能で、Eye パターンのギャップを補完により埋めます。 ギャップはビットレートがサンプリング・レートの約数に非常に近い場合に発生します。この様な場合、波形の サンプル・ポイントは1UI の中でほぼ位置が固定となります。ギャップはまた、レコード長が短く十分に沢山 のunit interval をカバーできない場合にも発生します。(レコード長は 100k UI が無理としても、少なくとも 10k UI を捕捉するために≧1Mpoint を推奨します。) Eye Style でカラーグレードあるいは単色パーシステンス表示のどちらかを選ぶことが出来ます。  カラーグレード・パーシステンス表示の場合、pixel は頻度と選択した飽和量に対応した色で描画 されます。カラーパレットの範囲は紫から赤色になります。  アナログ・パーシステンス表示の場合、第一解析信号についてはアナログ・オシロスコープで見ら れる相対強度を模擬した色で表示されます。第二のEye については濃い橙色で描画されます。アナ ログ・パーシステンス表示は2nd Eye を表示する場合に便利です。

Vertical Eye Scaling

メインEye ダイアログには3つの Eye スケーリングのオプションがあります。第一 Eye のスケーリングと 2nd Eye のスケーリングは別々に設定できます。全ての有効化されたレーンの Eye は同じ垂直スケールで描画されま す。

 Normal - 各レーンの Eye トレースの Volts/div の設定は Eye パターン描画する信号入力に従いま す。すなわちソース・チャンネルのvolts/div に一致します。

 Auto Fit All Lanes - One レベルを中心から上2目盛の位置に、Zero レベルを中心から下2目盛の 位置にするようにEye パターンのスケールを自動設定します。

 Lock All Lanes - 隣の Ver Scale エントリ・ボックスで設定した値に垂直軸スケールを設定します。 注:もし Mask が有効になっている場合、第一 Eye のスケーリングの設定は無効になります。

同じ計測シナリオでのEye パターンは重要なタイミング情報を見るために、片方の Eye のグリッドにドラッグ するか、Eye パターン上でマウスを右クリックして Next Grid を選択する事で重書きすることが出来ます。さら に、オシロスコープのディスプレイ・モードをSingle Grid にする事でひとつの計測シナリオにおけるアクティ ブなトレースを強制的に同じグリッドに表示することも出来ます。

(16)

Mask テスト

Mask テストは信号がマスクに抵触するかどうか、どれくらいの不適合が発生するかを調べます。

Eye ダイアログの Mask セクションを使って Eye マスクテストで使用するマスクを定義します。デフォルトでは マスクは共通設定メニューで定義されたプロトコルとスピード・グレードに対応したものに設定されています。 それに代わってカスタム・マスクを設定することも出来ます。

Mask テンプレートは EyeMaskProps.mdf というデータベース・ファイルに保存されています。これは Mask Database Editor tool で編集が可能です。このツールへのショートカットはスタートメニューの LeCroy フォル ダにあります。DDR Debug Toolkit の Mask フィールドでは”DDR”を含むマスクのみ見えるようになっていま す。

マスクには”absolute”と”normalized”の二種類があります。Absolute マスクは電圧と時間値を指定しています。 Abolute マスクを使う場合、マスクの位置は、Eye 設定の volts/div によります。Normalized マスクは絶対電圧 ではなく、グリッド位置を参照します。デフォルトの全てのDDR マスクは absolute になっています。

(17)

DDR2/3/3L および LPDDR2/3 マスク定義

DDR2, DDR3, LPDDR2 および LPDDR3 仕様は明確なコンプライアンス・マスクを定義していません。しかし、 有効なデータ・ビットに対してのマスクはセットアップとホールド・タイムを使うことで作成することが可能で す。それはnormalized マスクとして作成されます。下図はマスクの定義を示しています。

DDR4 マスク定義

DDR4 マスクは JEDEC JESD79-4 仕様で定められています。これは absolute マスクです。下図がマスクの定 義になります。DDR4 マスクは全てのスピード・グレードに対して同じ定義で、DDR4-1600 として呼び出しま す。

(18)

Mask マージン

Eye ダイアログの Mask セクションの Mask マージン設定は Eye マスクのサイズを拡大したり縮小したりしま す。この設定でマスクを大きくすると、測定信号がマージンをもってパスすることを確認できます。 注:形が台形であるため Mask マージン設定は DDR2/3/3L もしくは LPDDR2/3 デフォルトマスクには適用されませ ん。 1. X フィールドをタッチして値を 0 から 100%の間で入力します。 マスクマージンを増やすと、水平方向の寸法を拡大するので、Eye パターンのクロスポイントとマスクが接 近します。これによりマスクテストは厳しくなります。 2. Y フィールドをタッチして値を 0 から 100%の間で入力します。 マスクのY 方向のマージンを増やすと、垂直方向の寸法を拡大するので、マスクと Eye パターンのトップ やボトムの位置が近くなります。これにより垂直方向の距離が減りテストは厳しくなります。

3. Margin only center area チェック・ボックスを選択すると、中央部分の四角いマスクのみサイズが変わり、 他の上下のマスクは0%固定となりサイズは変わりません。

Eye パラメータ

最大8つまでのEye 計測パラメータが同時に表示可能です。全てのパラメータは有効となっている全てのシナリ オに対して計算され、DDR Eye table に表示されます。計測パラメータは Analysis Type フィールドで定義され た信号に対する“第一”Eye パターンに対して計算されます。

右側のEye Parameters タブで DDR Eye table に表示するパラメータを指定します。

TIP:全ての Eye パラメータを off するには(テーブルを削除するには)、Eye ダイアログの左側にある Turn off Eye Param ボタンをタッチします。

Eye height は信号の SN 比を計測します。この計測は Eye の開口の目安を提供し、UI(bit 区間)の中央部分(通常 20%, ユーザによる変更可能)で計算されます。

One level は指定されたスライス幅での Eye の 1 もしくは High ステートの単純平均を示します。 Zero level は指定されたスライス幅での Eye の 0 もしくは Low ステートの単純平均を示します。

Eye Ampl.(itude)はデータ信号の振幅を計測します。このパラメータはユーザによって選択された Eye 中心付近 (“slice width”、通常はゼロクロス時間の間の 20%幅)の領域の振幅値分布を元に計算されます。0 レベル周辺の 分布の単純平均を1 レベル周辺の分布の平均から差し引きます。この差は信号振幅(通常 voltage)の単位で表され ます。この計測アルゴリズムは電気信号よりはむしろ光信号によって描画されたEye パターンの場合に向いてい ます。ISI(inter-symbol-interference : 符号間干渉)の存在下および/もしくはイコライゼーション使用下では、こ

(19)

のアルゴリズムは妥当な結果となりません。 Eye width には信号中のトータル・ジッタの影響があらわれます。信号中の2つのゼロクロス点におけるヒスト グラムの平均値を計測することによってクロスポイント間の時間が計算されます。それぞれの分布の標準偏差の 三倍が2つの平均値の差から差し引かれます。この計測アルゴリズムは電気信号よりはむしろ光信号によって描 画されたEye パターンの場合に向いています。ISI(inter-symbol-interference : 符号間干渉)の存在下および/も しくはイコライゼーション使用下では、このアルゴリズムは妥当な結果となりません。

Eye cross.(ing)は 0 から 1 および 1 から 0 への遷移が同じ電圧に達するポイントです。これは Eye パターンにお いて立ち上がりエッジと立ち下がりエッジが交差する点になります。Eye crossing はトータルの Eye 振幅のパー センテージで表されます。Eye crossing レベルは Eye パターンを(垂直位置を変えながら)水平方向にスライスし た時のヒストグラムの幅が最小になるようにして求めます。

Mask hits は信号がマスクに抵触したサンプル数です。 Mask out は信号がマスクに抵触しなかったサンプル数です。

Slice width は変更することが出来ます。Slice width はシングル・ビットの区間幅のパーセンテージで表し、こ れは1ビット区間の中央部分のうちどの程度を垂直Eye 計測区間として使用するかを示しています。

(20)

ジッタ計測

ジッタ計測ダイアログはジッタ計測設定の基本ツールです。このダイアログの各セクションを以下で解説します。

Enable Jitter Measure を選択し、ジッタ計測を ON にします。このチェックボックスの選択を外すと、全てのジ ッタ・トレースとパラメータが表示オフになります。しかし、ジッタ・トレースとジッタ・パラメータの設定は そのまま残ります。 ジッタ・トラック この設定はTIE ジッタ・トラックの結果を表示する為に使用します。このボックスがチェックされると時間に対 してのTIE トラックが表示されます。このプロットをズームするには、まずトレースのディスクリプタを選択し、 Zoom ダイアログを表示(画面右)します。以下の図がダイアログ中のジッタトラックの選択ボックスです。 TIE トレンド 注:ダイアログには TIE トレンドの設定はありません。しかし、TIE トレンドはバックグラウンドで計算され、 さらなる計算の為の入力として使用されます。 TIE トレンドはリカバリされたクロック(時間基準)によって提供される理想的な各エッジ位置からの偏差とし て計算されます。 TIEトラック TIE トレンドは入力波形の各エッジに対して1つのサンプルしか持ちませんが、これをエッジの無い UI にはサ ンプル点を補完して挿入することで各UI ごとに均一にサンプリングした、トラック(あるいは TIE トラック) と呼ばれるものに変換します。このトラックの横軸は時間です。

(21)

ジッタ・ヒストグラム

TIE ヒストグラムは TIE トレンドからの値とともにアップデートされ、全てのジッタ源の影響を含みます。複 数の捕捉においてヒストグラムはフロントパネルからClear Sweep ボタンが押されるまで積算を続けます。ヒス トグラムの積分であるCDF(cumulative distribution function:累積分布関数)を選択し、表示することも出来ま す。もしくはCDF のより一般的な表現であるバスタブ・カーブも選択可能です。それらのプロットのズームは トレース・ディスクリプタをタッチし、ダイアログ右側のZoom タブを選択します。以下の図がダイアログ中の ジッタ・ヒストグラムセクションの部分を示しています。

Show TIE Histgram は TIE ヒストグラムを表示します。垂直軸は特定のジッタ・ビンに含まれるエッジの数にな ります。水平軸はTIE ジッタ値です。スケールはリニアですが、場合によっては縦軸を Log にしてヒストグラ ムの裾野を見やすくするためにLog10 演算を使用した方が便利な時もあります。

Show Q-Fit はヒストグラムを Q-Scale で表示します。Q-Scale 表示では正規分布の場合、裾野のプロット結果が 1/Rj の傾きを持つ直線になります。Teledyne LeCroy は nQ-Scale もしくは normalized Q-Scale と呼ぶ特別な Q-Scale を使用します。これにより正規分布をノーマライズまたは可変母集団として表示することが出来ます。 Q-Scale 変換とともに最適フィット直線が白い細線で表示されます。

Show CDF は TIE ヒストグラムの累積分布関数をプロットします。

(22)

ジッタ・パラメータ

ジッタ・パラメータは Teledyne LeCroy の Dual-Dirac NQ-Scale 法を使用して計算されます。Dual Dirac NQ-Scale 法には各正規分布の裾野を再現するようにフィッティングされる3つの自由変数:(1)mean もしく はmu、(2)sigma、(3)population があります。それぞれ正規分布の右側、左側の裾野の分布を個別にフィ ットするので合計で 6 つのパラメータがあります。NQ-Scale モデルによるフィッティングカーブは NQ-Scale モデルのヒストグラムに対して表示されます。以下の図はダイアログ中のジッタ・パラメータ部分です。

ジッタ・パラメータは全てのアクティブなシナリオについて計算され、Jitter Meas. Table に表示されます。Rj, Dj,および Tj は Enable Jitter Measurement にチェックを入れると自動的に表示されます。

注:Rj, Tj,および Dj を計算するために捕捉波形には十分な遷移がなければなりません。もし不十分な遷移しか 検知されない場合はジッタ値は”--“と表示されます。 必要な全てのパラメータを選択します。  Show DCD は立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの TIE の平均値の差を表示します。  Show pk-pk は TIE ヒストグラムの pk-pk 計測値を表示します。  Show RMS は TIE ヒストグラムの RMS 計測値を表示します。 ジッタ計測結果を表示するための単位をTime もしくは UI から選択します。 Tj を求める際の BER を設定します。デフォルトは 10-12です。

(23)

DDR 計測

DDR 特有の計測パラメータのツールボックスを使用して検証、特性評価、デバックの為の計測を簡便に設定で きます。全てのアクティブなシナリオに対して最大で12のパラメータを同時に解析し表示する事が出来ます。 それぞれの計測において詳細統計情報(min, max, mean, および計測サンプル数)と計測ソースが定義できます。 DDR Measure タブの左にある Enable DDR Meas.チェック・ボックスを使って計測値の表示を on/off します。

DDR パラメータ計測結果は DDR Meas. Table に表示されます。各計測は全てのアクティブなシナリオに対して 同時に計算されます。各計測シナリオの設定に従って計測値はRead もしくは Write バーストどちらかに対して 計算されます。

DDR 計測のセットアップ

1. Measure をタッチし、14 の標準 DDR 計測パラメータから選択します。

(24)

3. 入力 Source として DQ, DQS, CK, ADD, DQ&DQS, もしくは DQS&CK のうち選択できるものから選択し ます。

注:使用できる計測ソースは計測パラメータによって変わります。ひとつしか選択できるものがない場合(すなわ ち tDQSCK) には Source フィールドは選択できません。

DDR 計測

Bursts は全ての捕捉において検出されたバーストの合計数を示します。Analysis Type として選択したものに対 応してRead もしくは Write どちらかのバースト数が計測されます。計測ソースは DQ&DQS および type は Num に自動的に設定されます。バーストはDQS 信号のステートをモニタする事で検知します。バーストが開始した ことを識別するためにアイドル状態からの立ち上がりもしくは立ち下がりエッジを検知する必要があり、これに はヒステリシス設定を使います。バーストのアクティビティが検知されると有効なバーストをカウントします。 Transisions は全捕捉からの合計の遷移数を表示します。計測ソースは DQ もしくは DQS であり Type は自動的 にNum に設定されます。Transistion は DQ または DQS がバースト中で Vref レベルに交差した点で定義され ます。

AC Logic High – VH(ac)は捕捉波形の中で Vref から Vref の間の High パルス区間のローカル最大値を計測します。 Read バーストについては、この値は VOH(ac)に等しく、Write バーストについては VIH(ac)に等しくなります。 この計測のソースは自動的にDQ に設定されます。

(25)

DC Logic Heigh-VH(dc)は捕捉波形の中で VH(ac)から Vref の間の High パルスのローカル最大値を計測します。 Read バーストについては VOH(dc)に等しくなり、Write バーストについては VIH(dc)に等しくなります。この 計測ソースは自動的にDQ に設定されます。

AC Logic-VL(ac)は捕捉波形の中で Vref から Vref の間の low パルスのローカル最小値を計測します。Read バ ーストについてはVOL(ac)に等しくなります。Write バーストについては VIL(ac)に等しくなります。計測ソー 路はDQ に自動設定されます。

DC Logic Low-VL(dc)は VL(ac)から Vref 間の low パルスのローカル最小値を計測します。Read バーストにつ いてはVOL(dc)と等しくなります。Write バーストについては VIL(dc)に等しくなります。計測ソースは自動的 にDQ に設定されます。 DQ to DQS Hold Time-tDH は DQ と DQS の間のホールド・タイムを計測します。計測ソースは自動的に DQ&DQS に設定されます。立ち上がりエッジに対するホールド・タイムは DQS が Vref のポイントと DQ が VH(ac)のポイント間を計測します。立ち下がりエッジに対するホールド・タイムは DQS が Vref のポイントと DQ が VL(ac)のポイント間を計測します。計測値はディレーティングされません。

DQ to DQS Setup Time-tDS は DQ と DQS 間のセットアップ・タイムを計測します。計測ソースは DQ&DQS に自動的に定設されます。立ち上がりエッジに対するセットアップ・タイムはDQ が VH(ac)のポイントと DQS がVref のポイント間を計測します。立ち下がりエッジに対するセットアップ・タイムは DQ が VL(ac)のポイン トとDQS が Vref のポイント間を計測します。計測値はディレーティングされません。

ADDR Hold Time-tIH は ADDR と CK 間のホールド・タイムを計測します。計測ソースは自動的に ADD に設 定されます。立ち上がりエッジに対するホールド・タイムはCK が Vref のポイントと ADDR が VH(ac)のポイ ント間を計測します。立ち上がりエッジに対するホールド・タイムはCK が Vref のポイントと ADDR が VL(ac) のポイント間を計測します。計測値はディレーティングされません。

ADDR Setup Time-tIS は ADDR と CK 間のセットアップ・タイムを計測します。計測ソースは自動的に ADD に設定されます。立ち上がりエッジに対するセットアップ・タイムはADDR が VH(ac)のポイントと CK が Vref のポイント間を計測します。立ち下がりエッジに対するセットアップ・タイムはADDR が VL(ac)と CK が Vref のポイント間を計測します。計測値はディレーティングされません。 CK to DQS Skew-tDQSCK は CK と DQS 間のスキューを計測します。計測ソースは DQS&CK に自動的に設 定されます。DDR2/3/4 ではスキューは CK の立ち上がりエッジの Vref のポイントと、バースト中で最も近い DQS の立ち上がりエッジの Vref のポイント間で計測されます。LPDDR2/3 ではスキューは CK の立ち上がりエ ッジがVref のポイントからバースト中の DQS の立ち上がりエッジの Vref のポイント間を計測します。 DQS to DQ Skew-tDQSQ は DQS と DQ 間のスキューを計測します。計測ソースは DQ&DQS に自動的に設定 されます。スキューは全てのDQ 遷移に対して DQS が Vref のポイントと DQ が Vref のポイント間を計測しま す。

Vref はシステムが使用している Vref の理想値を推測するために使用します。計測ソースは DQ に、type は mean に自動設定されます。この計測は捕捉されたDQ 波形の Top と Base を判別し、中間ポイントを求めます。この 計測は1捕捉に一回行われ、全ての捕捉に渡る平均が表示されます。

(26)

参照

関連したドキュメント

この数字は 2021 年末と比較すると約 40%の減少となっています。しかしひと月当たりの攻撃 件数を見てみると、 2022 年 1 月は 149 件であったのが 2022 年 3

この資料には、当社または当社グループ(以下、TDKグループといいます。)に関する業績見通し、計

たとえば、市町村の計画冊子に載せられているアンケート内容をみると、 「朝食を摂っています か 」 「睡眠時間は十分とっていますか」

自閉症の人達は、「~かもしれ ない 」という予測を立てて行動 することが難しく、これから起 こる事も予測出来ず 不安で混乱

継続企業の前提に関する注記に記載されているとおり、会社は、×年4月1日から×年3月 31

北区無電柱化推進計画の対象期間は、平成 31 年(2019 年)度を初年度 とし、2028 年度までの 10

この P 1 P 2 を抵抗板の動きにより測定し、その動きをマグネットを通して指針の動きにし、流

2030年カーボンハーフを目指すこととしております。本年5月、当審議会に環境基本計画の