在宅におけるパーキンソン病患者への理学療法介入効果の検証
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(2) 在宅におけるパーキンソン病患者への理学療法介入効果の検証. 表 1 試行 No. と計測時期と理学療法施行前後. 平均所要 時間(秒). 平均歩数 (歩). 1 ヵ月目. 前. 17.46. 35. 前. 1 ヵ月目. 後. 17.04. 36. 前. 18.33. 38. 計測時期. 理学療法施行前後. 1∼4. 1 ヵ月目. 前. 5∼8. 1 ヵ月目. 後. 2 ヵ月目. 表 2 各計測時期の平均所要時間と歩数 理学療法 施行前後. 試行 No.. 9 ∼ 12. 149. 計測時期. 13 ∼ 16. 2 ヵ月目. 後. 2 ヵ月目. 17 ∼ 18. 3 ヵ月目. 前. 2 ヵ月目. 後. 18.93. 37. 19 ∼ 22. 3 ヵ月目. 後. 3 ヵ月目. 前. 13.26. 27. 前. 3 ヵ月目. 後. 12.32. 26.5. 後. 4 ヵ月目. 前. 14.76. 29.7. 前. 4 ヵ月目. 後. 16.11. 32. 前. 13.97. 29. 23 ∼ 28 29 ∼ 32 33 ∼ 36. 4 ヵ月目 4 ヵ月目 5 ヵ月目. 37 ∼ 42. 5 ヵ月目. 後. 5 ヵ月目. 43 ∼ 48. 6 ヵ月目. 前. 5 ヵ月目. 後. 13.26. 28. 後. 6 ヵ月目. 前. 13.04. 26.7. 前. 6 ヵ月目. 後. 12.63. 28. 後. 7 ヵ月目. 前. 12.96. 26.7. 後. 12.18. 26.3. 49 ∼ 52 53 ∼ 58 59 ∼ 64. 6 ヵ月目 7 ヵ月目 7 ヵ月目. 65 ∼ 70. 8 ヵ月目. 前. 7 ヵ月目. 71 ∼ 76. 8 ヵ月目. 後. 8 ヵ月目. 前. 12.81. 27. 8 ヵ月目. 後. 12.29. 27. 行 76 列の V が算出される。また,行列 U の各列は左特異ベク トル ui,行列 V の各列は右特異ベクトル vi と表現され,それ ぞれの第 i 番目の要素は第 i モードと呼ばれている。 = 1,2, … ,76)とし,ここで σ i ≥ σ i ≥ … σ 76 特異値 S を σ(i i ≥ 0 とする。この特異値 σ i は各モードで抽出される特徴の試行 に依存しない寄与の大きさを示し,左特異ベクトル ui は各モー ドの運動の特徴を,右特異ベクトル vi は各モードが各試行に 対してどのように寄与しているかを示している。 結 果 データから算出された 1 歩行周期を 1 試行とし,歩行時期と 理学療法施行前後で計測した試行数を表 1 に示す。. 図 1 V1 と V2 の散布図. また,それぞれの課題遂行の所要時間とその歩数を表 2 に示す。 今回,全 76 試行の 1 歩行周期を特異値分解して算出された. 意義は十分にあると推察される。. 特異値 S の結果より第 2 モードまでの結果を採用した。. しかしながら,今回の結果のみでは必ずしも理学療法介入によ. 今回は各試行に対して寄与している右特異ベクトル vi の第 1. り歩行動作の変化が抽出されたとは断定できず,考えられる他の. モードと第 2 モードを用いて散布図を作図した。その結果,1. 要因との比較検討が必要であり,また身体部位の変化した点につ. ∼ 52 試行と 53 試行以降で歩行の変化が抽出された(図 1)。. いても解析していないので,少なくとも変化した前後での歩行動. 考 察. 作の変化を明らかにし,症例数を増やして検討する必要がある。. 今回の結果から,1 ∼ 52 試行と 53 試行以降との歩行におい. 謝辞:本研究を進めるにあたり,解析方法におけるご指導と協. て明らかな変化があったことが抽出され,表 2 より,歩行計測. 力を京都大学大学院工学研究科の中西弘明氏から頂戴したこと. 条件の所要時間の短縮や歩数の減少がみられることから,本症. に感謝申し上げます。. 例の歩行能力の向上が図られたことが示唆された。. 文 献. 歩行の変化が抽出された時期がちょうど 7 ヵ月目以降であ り,この前後で抗パーキンソン病薬の変更やその他の内服薬の 変更がないことを考慮すると,理学療法施行により歩行の変化 が抽出された可能性がある。 また,今回の結果では,理学療法施行前後での歩行の変化 がないことから,即時的な効果は得られにくいが,Hoern & Yahr の分類が stage Ⅳの症例においても 6 ヵ月の長期的な介 入により歩行能力の改善の可能性が示された。また 1 ∼ 52 試 行のデータから,少なからず歩行能力の大きな変化は抽出され ていないため,歩行能力は維持されている点においても,パー キンソン病患者の筋緊張異常や加齢により二次的に起こる関節 可動域制限および筋機能低下に対する長期的な理学療法介入の. 1)二階堂泰隆,佐藤久友,他:パーキンソン病患者に対する 後進歩行運動が姿勢と姿勢制御に与える即自効果.理学療 法科学.2011; 26(4): 549‒553. 2)羽崎 完,小山英央,他:パーキンソン病に対する腹臥位 療法の効果の検証.理学療法学.2007; 34: 654. 3)山出宏一,高橋精一郎,他:パーキンソン病患者に対する 逆説性歩行訓練における効率的歩幅の検討.理学療法科 学.2012; 27(5): 529‒533. 4)武澤信夫,中川正法:Unified Parkinson’s disease rating scale と三次元動作解析を用いたパーキンソン病患者のリ ハビリテーションの有効性の効果.Jpn J Rehabil Med. 2010; 47(11): 791‒800. 5)三嶋賢一,金田さやか,他:特異値分解を用いた動作にお ける個人間の類似と差異の抽出.電子情報通信学会論文誌 A.2011; J94-A(4): 293‒302..
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