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第1分科会(分科会報告,大会報告 会務報告)

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Academic year: 2021

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経済教育34号  177 報告 3 (10:50-11:30) 「カーナビゲーシ ョンを意識した経 済教育─税・財産 権を基盤とした授 業実践報告─」 金子幹夫(神奈川 県立平塚農業高等 学校初声分校) 「高等学校商業科 における経済学習 ─社会科・公民科 との関連─」 太田正行(慶應義 塾大学) 「高校生の経済リ テラシーの現状─ TEL4 の 結 果 を 中 心に─」 山岡道男(早稲田 大学)・淺野忠克 (山村学園短期大 学)・阿部信太郎 (城西国際大学) 「グローバリゼー ションの経済と倫 理を教える─援助 と開発のプログラ ム─」 猪瀬武則(日本体 育大学) 「 金 融 庁 次 世 代 EDINET 対 応 の 経 済・会計教育シス テム」 斎藤清(元兵庫県 立大学) 報告 4 (11:30-12:10) 「フィリピンの高 校経済学における 評価について」 佐々木謙一(北海 道教育大学) 「経済的な見方・ 考え方を養う中学 校社会科歴史分野 の 教 材 開 発 ─ 貨 幣・通貨からの流 通経済史を着眼点 にして─」 奥田修一郎(大阪 狭 山 市 立 南 中 学 校) 「CRS 企業の利潤 最大化問題教授法 についての考察」 塩田尚樹(獨協大 学) 「経済教育と金融 教育の間─センの ケイパビリティ論 を手がかりに─」 新井明(都立小石 川中等教育学校) 12:10-12:50 理事会 〈午後〉13:00-16:00 13:00-14:00 ハインツ・クルツ(グラーツ大学経済学部教授)「未来を拓く経済教育の目標と内容」基調講演 14:10-16:00 シンポジウム 2「学士課程における経済(学)教育の目標と内容」 パネルディスカッション 八木紀一郎(摂南大学) 岩田年浩(京都経済短期大学) 司会:橋本勝(富山大学) 第 30 回大会(30 周年記念大会)実行委員会 角田修一,大野隆,藤岡惇,高野剛,橋本貴彦,松尾匡,松本朗(立命館大学経済学部) 第 1 分科会  第 1 分科会「初等中等における経済教育(1)」では 4 件の発表が行われた。第 1 発表は,伊藤達也会員 (名古屋市立志段味中学校)の「シミュレーション教 材を効果的に活用した経済教育」で,中学校の経済学 習にシミュレーション教材を活用することを提案する 内容であった。「企業と生産の仕組み」を学ぶ単元で 用いた「街の T シャツ屋さん」を実証例として引き, 起業,商品研究・開発,価格設定,広告制作,販売と いった学習内容と,そこから需要と供給,マーケティ ング,商品の差別化,価格設定,販売戦略,利潤など について考えさせる学習活動が,生徒のグループワー クの光景とともに示された。質疑討論ではフロアから, 「自分の学校で取り入れるのは無理」「T シャツは有効 な教材だが,その特質は何か」といった質問があり, 発表者からは「自分の学校に合った内容にすれば可 能」「楽しくないと生徒は取り組まないが,T シャツ は生活と密着していて適している」という回答があっ た。  第 2 発表は,田村徳至会員(信州大学)の「中学校 社会科における金融消費者教育学習プログラム構想」 で,行動経済学の知見を応用した標記学習プログラム の提案であった。金融に関する消費者の意思決定能力 の向上を目標に,希少性など経済の基本的概念に加え て,ヒューリスティック,メンタル・アカウンティン グなど行動経済学(プロスペクト理論)の代表的な概 念や考え方を学習した後,それらを使って需要と供給,

分科会報告

* 9 月 21 日第 9 分科会で発表 **発表取り下げ

The Japan Society for Economic Education

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178 シンポジウム 論 考 投稿原稿 会務報告 大会報告 貯蓄と投資の具体的事例について学習する計 11 時間 の単元案である。フロアから「事例がむずかしい」 「人間は損失ではなく,儲かるという利殖話に騙され やすいのでは」「11 時間という単元数で,どこまで行 動経済学を取り入れられるのか」といった質問や疑問 が発せられたが,発表者からは「行動経済学の概念の 学習が目標ではないので,中学生対象ならこの単元案 でも可能だと思う」「家庭科教員とのコラボや総合学 習の時間の利用可能性を探りたい」との回答があった。  第 3 発表は,力丸剛会員(横浜市立潮田中学校)の 「自作のデジタル教材を活用した,経済が見える化授 業」で,発表者が授業の中で実際に使用している自作 のデジタル教材を画面に映しながら,教室での授業展 開例を解説した。発表者の問題意識は,経済学習に対 する生徒の関心を高め,その理解を促すことにあるが, それを実現するために採用したのが,基礎的な経済知 識・概念と概念的枠組みとしての経済的な見方・考え 方を教えることであり,写真・イラスト・図表など ICT を用いた授業の視覚化である。一例として円高・ 円安を教える際には,生徒の身近なトレーディング・ カードの交換を引合いに出して理解させるという手法 を紹介した。この後フロアからは「デジタル教材を作 る時間がない」「黒板の使い方は?」等の意見・質問 があり,それに対して発表者から「ファイルや図表の 見せ方について他の教員が助けてくれるようになっ た」「データや図表を示すために黒板をこう使う」と 説明があった。  第 4 発表は,松井克行会員(西九州大学)の「日本 金融システム史に基づく高校『公民科』経済学習の教 育内容開発(3)」で,高校公民科において経済史,な かでも昭和前期の日本金融システム史の変遷に関する 教育内容の開発案を提起するものであった。具体的に は,星岳雄と A. カシャップの理論的枠組にもとづき, 1927 年の金融恐慌と銀行法制定,1930 年の金解禁, 1930 ~ 31 年の昭和恐慌,1931 年の高橋財政,1937 年 の日中戦争勃発,1939 年の第 2 次世界大戦勃発,1945 年の敗戦という一連の出来事と政府の経済・金融行政 の変遷の中で,金融システムが資本市場中心の直接金 融から銀行優位の間接金融へ転換したことを学習する 内容案である。フロアからは,金解禁の際に旧平価に よって金本位制復帰を図った理由の是非,経済的視点 から歴史を理解することの必要性,理解困難な経済概 念よりも日本経済の発展を教えているという商業科の 事情などについて発言があった。  (文責:山根栄次・淺野忠克) 第 2 分科会  3 つの報告が行われる予定が,帰国便の遅延で報告 予定の中里弘穂氏の報告が,2 日目に繰延となり,2 本の報告になった。  第 1 報告は,田中淳会員の新卒採用におけるミス マッチを解消するための就職指導の改善の試みであっ た。  2012 年度から翌年にかけて,荒川キャンパスでの 指導で学生の実力を分析し,面接指導により,ミス マッチの原因を改善し,企業と学生の情報の非対称性 を低減させた。高専は基本的に 1 人 1 社推薦制で,自 由応募はほとんど無い。3 月から始まる校内選考で出 願企業が決定し,4 月から順次受験が始まる。7 月末 には一部の学生を除いて内々定する。2012 年度は SPI 模試が信頼できた。2013 年度は,成績上位の者から, SPI 模試の結果を勘案しながら順次出願し,合格率を 高めた。逆に成績中位・下位の一部分の学生で,高望 みが原因の不合格が出た。マッチングに適した環境が 整っているが,基礎条件を揺るがすような事態や,次 年度以降,8 月からの就職活動に移行することもあり, どのようになるか推移を見守り,インターンシップの 活用も考慮したい。  大学とは異なる就職活動に関心が集まり,SPI の指導 法や,非言語的領域(高専の数学力)が,議論となった。  第 2 報告は藤本晴久会員の地方短大における地域を 題材とした課題解決型学習(PBL)の実践であった。  PBL(ProblemBasedLearning)が多くの大学・短 大で展開されている。自ら課題を発見し解決法を探る ことを目的とする。討議,自己評価,成果報告等を含 む実践形式の学習方法である。社会人基礎力の育成に は,PBLでは企業や組織が行う「Plan-Do-Check-Ac-tion」は,学生自身が学習し,体感しやすい。フィー ルドワークを用いた教育は経済知識や経済理論の理解 を深めさせる効果があり,専門教育(経済教育)から も期待される。汎用的・実践的スキルや経済学的素養 の育成を促すことが可能となる。地域 PBL は「大学」, 「地域」,「キャリア教育」を繋ぐ結節点として可能性 を有して,今後も広がりが見込まれる。生活学科情 報・経営専攻は,平成 25 年度教育課程から,1 年次教 育において PBL 教育を導入した。実践キャリア実務 士資格を教育課程に位置付けた。主にビジネス分野で 目標を具現化する科目としてプロジェクト(演習ビジ ネス)が開講された。社会人基礎力の育成という意味

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参照

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