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キクタニギクの種内変異-香川大学学術情報リポジトリ

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Academic year: 2021

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キクタニギクの種内変異

  深井誠一・宮武佳代

lntra・speceific variations of j)gz2drazzがlg謂‘2み∂rgα1ε

       Seiichi FUKAl and Kayo MIYATAKE

Abstract

 Z)gzljrz2zlzlzEj?zaゐ∂rgalgis a wild chrysanthemum distributed in Japan,Korea and China. Twelve individuals of this species weli collected f!rom the habitat in Japan. There were considerable variatigns in leaf and flower morphology.Genotypes showed early flowering under natural conditions flowered earlier under a day length of 10hr in a greenhouse. PCR-RFLP analysis ofchloroplast DNA gene,fr7zK,showed that this species could be divided into two groups.

Key Words : 開花特性,キクタニギク,交雑親和性

        緒     言

 キクタニギク(Z)・,lj。,2,z■..αゐ.。alg(Makino)Ling. syn. aりu 「zgmza l・aszlg Makino)は,わが国に自 生する野生ギクのー種で,アブラギク,・アワコガネギク とも呼ばれる.染色体数が2n=18の二倍体で,わが国で は束北南部,関東北西部,近畿,山□県,対馬,九州北 部などに隔離分布し,朝鮮半島,中国北部にも分布する9), ところが近年,これまで報告されていた白生地以外での キクタニギクの存在が報告されるようになった(2.3.‘),こ れらは道路の法面の吹き付けに使うヨモギ種子等に混 じって国外から侵入したと考えられているが,外観上日 本自生のものとは区別がつかない.  キクタニギクは山地性の野生ギクで,草丈1 −1.5m, 茎は直径1−3mmと細く,しばしぱシュート先端が三 叉に分枝する.葉はやや薄く,薄緑色で表裏共に毛が多 数存在する.頭状花序は小さく約1.5cm,舌状花は黄色 で小さい‘5).節間がやや長く,花房は6次まで分枝して 多数の頭状花序を着けるため(6),全体として柔らかな草 姿を形成する.山口(7りこよれぱ,キクタニギクは日本 産野生ギクの中では白さぴ病抵抗性が高い種の一つであ る.一方,マメハモグリバエに関しではキクタニギクは 抵抗性を示さないとされる(8'.これまでにキクタニギク の開花特性を報告した例はほとんどなく,また栽培ギク との交雑桂物に関する報告も極めて限られており(9.1o), これまで栽培ギクのI育種に利用された実績はない.なお 最近,キクタニギクを用いて形質転換による分子育種が 検討されて始めている(11).  本報ではキクタニギクを栽培ギクの遣伝資源として評 価することを目的とし,日本各地から集めたキクタニギ クの形態的特徴およぴ開花特性を比較し,さらに葉緑体 DNAのPCR-RFLPによる系統間差の検出を試みた.なお キク属の学名の変更が提案されており,それによると狭 義のキク属(z)a&szゐas)の大部分は,azりs 「zg,u。 属に変更となる(12.13).本報告では混乱を避けるため,学 名にはZ)g㎡rszjl,97,2を使用すると共に,狭義のキク属植 物を野生ギクと呼ぷ.      ご          材料及び方法 植物材料  実験は,様々な地域から集められた12系統のキクタニ ギクを用いた(第1表).この内,山□は植村により外 来の系統と考えられることが報告“)された系統であり, 大阪1,大阪2は現在,日本在来系統およぴ外来系統が 混在し,その区別が困難になっている地域から採取され た植物である.その他は表に示した場所で採取された系 統である.なお野菜試とは,旧野菜茶業試験場遺伝資源 保存系統(整理番号27016800,1D番号1−6)である.  これらの親株は,無加温ピニールハウスで深夜4時間 の光中断による長日条件下で周年維持された. 白然開花期と短日条件下での開花比較    プ  白然日長下での開花期を比較するため,各系統のキク タニギクを2001,2002,2003年の6月中旬に挿し芽,7’ 月上旬に7号鉢に5本定植(各系統2鉢,合計10株を供

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第1表 実験に用いたキクタニギクの系統の由来 系統香号 12345678910い11 り 乙 1 系統名

馬ロー21212312試

  阪阪川川沢沢沢匹匹菜

対山大大桧松狼狼狼磐磐野

  採取地 対馬巌原町 周束町 大阪府高槻市 大阪府高槻市 岩手県束山町松川 岩手県束山吋松川 岩手県大東町猿沢 岩手県大束町猿沢 岩手県大東町猿沢 岩手県千厩町磐清水 岩手県千厩町磐清水 旧野菓茶業試験場 試)し,無加温ガラス室において無摘心・無整枝,自然 日長下で栽培し,開花日(最初の頭状花序が咲いた日) を記録した.また2002年の5月に各系統の母株から上位 展開葉を採取して形態を比較し,さらに開花時には,各 系統の頭状花序直径,舌状花数を調査した.  短日条件下での開花反応を系統間で比較するため,先 と同様の12系統キクタニギクを2002年4月9日に挿し芽 し,4月26日に7号鉢に5本定植(各系統2鉢供試)し てピンチ,上位節のシュート粂1本に整理して,犬5月17 日よりビニルハウス内の10時間日長下で栽培した. 葉緑体DNAのPCR-RFLP 各系統キクタニギクの葉よりCTAB法により全DNAを 抽出した.深井ら(14)がナカガワノギクで用いた方法に 従い,葉緑体DNAのzn2zz K領域をPCRで増幅した. Kishimotoら{15}の報告からあらかじめ多型が出ると予想 されたDra万1,&7FI,H吋Iの3種類の制限酵素を用い, PCR産物を消化した後,1.2%アガロースゲルで50V, 3時間電気泳し,多型の検出を試みた.士      ‥  結果と考察 1.各系銃の形態的特徴  いずれの系統も小輪で黄色の舌状花を有する頭状花序 を着けた.花序直径は最小の対馬で13.4mm,最大の松 川1では17.2mm,舌状花数は,最小の磐清水2で13.6 枚,最大の大阪1では21.6枚であり,系統間に大きな差 が認められた(第1図,第2表).葉は3もしくは5つ に深裂し,さらに葉縁が細裂する様相は各系統や様々で あった(第2図).Tanaka ‘16jは,1950年代に対馬,近畿 および関東地方から多数のキクタニギクの系統を収集し て比較し,・葉の形態に3つの地域間でそれぞれ異なる特 徴があることを報告している.第2図に示したように葉 の形態の変化は達続的であり,Tanakaの述べたような3 類型にはかならずしも区別できず,また地域特異性も明 らかではなかった.キクの葉の切れ込みは栽培温度に よって大きく変化することが知られでおり‘17',他の報 告と比較する際には注童する必要がある.キクタニギク の場合も夏季の高温期の葉は,切れ込みが目立たなくな り,低温期の葉は切れ込みが大きくなる.第2図は5月 に採取したものでありげ低温期,高温期の中間的形態を 示している.       ダ       第1図 キクタニギク頭状花序 左から,舌状花の多い大阪1,花序径の大きい松川2,舌状花 の少ない磐清水2の頭状花序.     ヽ 第2表 各系統の白然開花期と頭状花序の特性 系統名 馬口1212・12312試日   阪阪川川沢沢沢パハ作菜m 対山大大松桧狼狼猿磐磐野平  2001 11/15(十12) 11/6(十3) 11/6汗7) 11/8汗5) 10/28ト 10/29ト 10/23ト 10/27(− 10/29ト 11/3( n/3( 11/14汗  11/3 6 ) 5 ) 1 1 ) 7 ) 5 ) ㈲ O ) m 2002 11/ 5 11/4 11/4 11/3 10/15 ︵ X ︶ ︱ 印 1 r o l 印 1 汗10) (十9) (十9)

ぐ 瓜 1 0 1 0 / 2 , 岫 ︱ m 几 / 2 ・ Qり14 ぐ ぐ 8) 11) -8) m 5) 1) 5) ト2) /9(十14)  10/26  2003 11/ 5 (十8) 11/バ十4) 10/30(十2) 10/30(十2) 10/26ト2) 10/28( O) 10/20ト8) 10/22ト6) 10/29汗1) 10/24ト4) 10/26(−2) 11/4汗7)  10/28 頭状花序径(mm) L r ︶ O n / ″ り 乙   I   S 0 0 土 土 9 ︵ X ︶   I   I c n L r ︶ I I 16 16 4 2 ρ り ″ b l n / ` 7 1 0 L r ︶ 1 4 r o l 14 6 土 土 土 士 土 土 士 0 25 Q J 4 0 L r ︶ n / ` 0 7 9 り 0 9 J 6 0 0 0 60 25 07 0りり  I I00 土土 O︵x︶  ● ●74 11 14 8 一 7 り a o 舌状花数 14.6士 20.6± 21.6士 21.4士 17.2士 20.8士 16.2士 18.6士 0 0 り 乙 16 13 0 6 6 r D I 土 土 土 土 L Q n / ` 0 0 0 51 81q ︶ り a o 0 1 0 0 0 0 86 24 74 87 63 6304 0 0 40

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|…… …

S   _ _ │ ・  ̄  ̄  ̄こ. ‥

1     .. -    第2図 キクタニギク各系統の葉の形態 図中のバーは1 cm.①,②,③等は第1表の系統番号を示す.  Tanaka o6)は集めたキクタニギクの核型による分析を 試み,附随体(satemte)の減少等から,壱岐・対馬に ある系統がもっとも祖先型で,近畿,関束へと分布を広 げた聞に染色体に変化が生じたと推定した.広範囲に分 布する野生ギクにおては,種内で大きな形態的変異を示 すことがあり,それらはしばしぱ染色体数の変化を伴 い(18),外部形態と合わせて別種または変種として取り 扱われている(1.5.19'.これまでキクタニギクにおいては, リュウノウギクとの天然雑種の存在が報告されている が(1),染色体数の変化の報告はない. | 2.各系銃の開花特性  2001年における12系統の白然日長下での開花期は10月 23日から11月J5日,平均開花日は11月3日,2002年の開 花期は10月15‘日から11月5日,平均開花日は10月26日, 2003年の開花期は10月20日から11月5日,平均開花日は 10月28日であった(第2表).12系統の平均開花日は1 週間程度の年次変動が見られたが,各系統の早晩性はほ ぼ安定していた.岩手県産の系統が早く咲く傾向にあり 対馬,野菓試は晩生であった.  同様の12系統を5月中旬よりピニルハウス内で短日条 件にして開花させた場合,先と同様の系統間差が認めれ らた(第2表,第3図).狼沢1を除く岩手県産の各系

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皇尚│謡謳IU I§1 1 111ヨ││ =ll,,│ ││ │吏詣鸚自│=回゛……i' │ li,EII 謂i  願 ││ ││ §│││尚尚  第3図 短日条件下でのキクタニギクの開花状況− 7月6日撮影,左から野菜試,対馬,猿沢2,松川2の各系統 統は2週間程度で発曹し,短日処理開始後41−45日で開 花した.一方,山□,大阪1,大阪2は発曹に17−19日, 開花に50日程度を要し,さらに野菓試,対馬では発曹に それぞれ22,28日,開花に64日を要した.また開花時の 節数は,磐清水2ヤ最も少なく17.8節,対馬で最も多く 26.3節となった.舌状花数は全体として白然日長下より 増える傾向にあったが,自然日長下でもっとも舌状花数 が少なかった磐清水2は,短日条件下でも少なかった. なお野菜試は開花が遅れ舌状花が十分展開しなかった. 短日処理開始後のハウス内の最低温度は,5月中旬から 叙函肺胞掬 包、泥痙巨 6月末までは15−20℃の範囲内であったが,7月以降22 −24℃となった.最高気温は5月中旬から6月中旬まで は,32−37℃でその後梅雨のため27−28℃となり,7月 上旬からは36−40℃となった.6月末までの温度条件は, 花芽分化・発達に対して大きな制限要因となるほど高温 ではなかったが,花芽の形成・発達の遅れた対馬,野菜 試では,7月に入ってからの高温で開花が遅れたものと 考えられた.       犬  本実験の結果,短日条件下での早晩性は,先に見た白 然日長下での早晩性をほぼ反映したものであった.自然 日長下での開花の早晩は漫界日長の違いを反映している とも考えられる.Fuka怖湊は種々の野生ギクの光周性 を調査し,いずれの種も限界日長が12時間から14時間の 間にある絶対的短日植物であることを報告している.ほ ぼ同様の限界日長を示す野生ギクの中にも,シ々カンギ クのように発曹所要日数の短いものからアシズリノジギ クのように長いものがあり,また栽培ギクであるスプ レーギク品種間には,短日処理開始後の開花所要日数に は大きな品種間差異がある.これらの違いは花成誘導条 件に置かれてから,茎頂で花成が実際に起きるまでの反 応速度の違いと,形成された花曹が発達する速度の違い による.前者は開花時の節位に,後者は花曹の発達にか かる期間(開花所要日数一発曹所要日数)に現れる.第 4図に白然日長下での3年間の早晩性(12系統の平均開 / W []O。86

◇開花節位

●発菅所要日数

A花菅発達所要日数

口開花所要日数

cnV V 「1 ,  rこn       □`'`' □       □  □        [いコ    jn □ ̄□       ▲ 0.84   iW ▲  ▲つ(       ▲ 1▲▲ ▲    が ▲ A ◇・       ◇        ◇  八    nn

∼。   :o.52

s .g。

・   ●        O。72        ・V l        l       ( l       l -15 -10  ‥      第4図 図中の数字は,上より開花所要日数,     -5     0     5     10     15       自然開花の早晩生 白然開花の早晩性と短日条件下での早晩性の関係ダ` 花曹発達所要日数,開花節位およぴ発曹所要日数と白然開花の早晩性との相関係数.

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− q 1500bp 900bp 系統名

  阪阪川川沢沢沢

対山大大松桧狼猿猿

馬ロー21212りa 磐清水1 磐清水2 野菜試 第3表 各系統の短日条件下での開花反応 発曹所要日数  27.8t0.20  18.8士0.80 16.6土0.31 18.8士0.61 14.8士0.44 14.0士0.00 18.2士0.56 14,0士0.00 14.6士0.31 14.6士0.31 15.0士0.33 22.0士0.60 開花所要日数 64.0士0 50.4士0 49.0士0 49.0士0 42.2士0 41.5士0 44.2士0 42.0士0 68 88 り乙nz一nx︶7 j`ムー4a︶りa 1 LQ 47 48.3士0.54 44.0士0.70 45.1士0.74 64.0士0.00 開花節数, 26 25 り 乙 り 乙 Q り り 乙 Q り I 20 Q 。 ︶ Q 乙 3土0.68 0士0.26 7土0.45 4土0.75 2士0.29 4土0.22 8土0.33 21.9士0.35 23.7士0.52 16.6士0.37 17.8士0.33 23.7士0.42 *高温のため十分舌状花が展開しなかったため記録から省いた → → 500bp →

M a b(i d e f  g h i

 舌状花数 20.0士0.45 21.7士0.37 25.1士1.11 21.4士0.56 15.9士0.18 20.4士0.27 17.4士0.62 16.3士0.50 19.4士0.45 15.6士0.43 15.0士0.37   −* eJ 十    第5図 PCR-RFLPのよるキクタニギク12系統の比較 M:サイズマーカー,a:野菜試,♭:山白,c:対馬,d:猿沢3,e:猿沢2,f:猿沢1, h:大阪2,i:・松川2,j:松川1,k:磐清水2,1:磐清水L制限酵素は7)1al. 花日に対して何日開花が遅いまたは早い)の平均値と短 日条件下での開花節位,発曹,開花所要日数の関係を示 した.短日条件下での開花節位と白然条件下での早晩性 には高い相関はなく,花曹の発達速度がより白然条件下 での早晩性と関係していることが示された.発曹後から 開花までの花曹の発達速度は,夏季の高温条件下での開 花遅延と関達していることが指摘されており(21),発曹, 開花所要'日数の少ない東北産のいくつかの系統は貴重な 遣伝資源と考えられた.      ≒  またキクタニギクは夏の高温期を経た後の秋冬期に15 ℃以下で短日処理をするとロゼット化すること,また挿 し穂の冷蔵により涼温短日下でも開花することが明らか になっているs.このロゼット性に関して系統間差が 存在するかどうか今後検討の必要がある. 3.葉緑体DNAのPCR-RFLP分析  用いたすべての系統で予測された2.5Kbの断片が増幅 され,多型は認められなかった.これらのPCR産物を3 種の制限酵素で処理したところ,すべてで多型が認めら れた. この中で茄がIは不鮮明な多型を示したことから, j)ra lと&;r FIでの多型を比較した.Z)・Iで処理した場

k g:大阪2, I 合970bp付近に最も大きなバンドがある山□,大阪1, 大阪2のグループと1400bp付近に最も大きなバンドがあ るその他のグループに分けられた(第5図).Scr FIで 処理した場合1300bp付近のバンドの有無で同様に山□, 大阪1,大阪2のグループとその他に分けられた(デー タ省略).このパターンは著者らがナカガワノギクで確 認した2つのパターンと同様であった.またKishimoto ら(15)によれば,山□,大阪1,大阪2のグループで認 められたパターンは広く栽培ギクの中に認められるが, ほとんどの日本産野生ギクの中には認められない,いわ ゆる栽培ギクの指標となるパターンである.これらの結 果は,日本産野生ギクの種内に異なる複数の母系が存在 する可能性を示している.なお,本実験で栽培ギク型の パターンを示した3系統は,いずれも外来のキクタニギ クである可能性の高い植物である.これを指標として, 外来とわが国自生のキクタニギクが区別できるかどうか は興味ある課題である.  以上の結果,現在わが国で見られるキクタニギクの種 内には,形態的およぴ開花生理的に種内変異が存在する ことが明らかとなった.特に早生性の系統の存在は園芸

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上重要であると考えられ,今後キクタニギクを遺伝資源 として活用するための重要な情報となづた.種々の栽培 ギクとキクニタエギクの交雑親和性およぴその後代の特 性に関する研究は現在進行中であり,別の機会の報告す る予定である.          謝     辞  岩手大学農学部遠藤元庸博士およぴ大阪府立農芸高等 学校植村修二氏にはキクタニギクの系統の収集に御協力 頂いた,記して感謝の意を表す.          摘     要  国内で集めた12系統のキクタニギクの形態的,開花生 理的特性を比較した.舌状花数およぴ葉の形態において かなりの種内変異が庇められた.白然開花期は,年次変 動が見られたが,系統間の早晩性は安定していた.白然 条件下での開花から見た早生系統は,短日条件下でも発 曹およぴ開花所要日数が短かった.葉緑体DNAのfralK 遣伝子のPCR-RFLP分析は,キクタニギクに少なくとも 2つの系統があることを示した.▽ 引 用 文 献 (1レ田中隆荘・下斗米直昌:日本産野生菊の種類.植物   と白然,12,6-11(1978). (2)伊藤隆之:最近,東予地方周辺の林道法面に出現す   るキク類とヨモギ類について.愛媛高校理科,33,   59-63(1996).        .・ 〔3〕中田政司・関太郎・伊藤隆之・小川誠・松岸得之助   ・熊谷明彦・工藤信:最近道路法面に発見されるキ   クタニギクとイワギクについて.檀物地理・分類研   究,43,124-126(1995). (4)植村修二:韓国生まれのアワコガネギク.近畿植物  同好会会報,73,5-8(1998). (5)北村四郎:日本産野生菊の分布に関する報告.桂物   分類地理,22,109-137(1967). (6)Fukai,S.,Zhang,W.and Goi,M.:Some

  l)gz㎡n2z㎡zglz species native to Japan. Aczz2Jg∂rz.,454,   85-90(i998). レ (7)山口 隆:キクの白さぴ病抵抗性育種に関する研究.   育雑,31,121-132(1981). (8)農林水産技術会議事務局:日本産野生ギクの耐虫性.   マメハモクリバエの防除に関する研究.pp29-33.   研究成果361,(2000).

(9)Fukai,S.,Nagira,T.‘and Goi,M.:Cross com-  patibility between chrysanthemum and Z)gzl- dranthema   species native to Japan・ j4cza尽)zl・,508,337-340    (2000). 帥 川田穣一・亀野貞・豊田努:キク属植物の種間交雑   親和性に関する試験.野菜試育種部年報,4,166-  170(1977). ヽ幻 a 瀬尾尚美・中村茂雄:キクタニギク形質転換体の作 出と導入遣伝子の発現.宮城農園総研報,69,30-33  (2002).

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図 深井誠一・上ケ市洋子・山崎教道・五井正憲:ナカ   ガワノギクの分布,形態的変異およぴ葉緑体DNA   のPCR‑RFLP分析.園学雑,71,114‑122(2002).

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