年金受給者・待期者の皆様へ
厚 生 年 金 基 金 の
制 度 変 更 の お 知ら せ と お 願 い
厚 生 年 金 基 金 の
制 度 変 更 の お 知ら せ と お 願 い
全国地質調査業厚生年金基金
将来にわたって基金からの年金を
受け取っていただくために
ご理解とご協力をお願い申し上げます。
(平成26年4月 制度変更実施予定)
ごあいさつ
理事長中川 勝之
全国地質調査業厚生年金基金は、地質調査業等で働く皆様の老後生活の安定と福祉 の向上を図ることを目的として昭和46年8月1日に設立され、今年で42年目を迎えます。紆余 曲折を経ながらも、加入事業所数410社、加入員数11,000人、年金資産680億円程を有する 基金となり、受給者数10,000人の方々の老後生活に寄与しておりますことは、ひとえに、皆さ まのご理解とご協力の賜物と深く感謝申し上げます。 しかしながら、基金制度は今、大きな転換期に直面しております。運用環境の激変、成熟度 の進行、及びこれらに伴う不足金の拡大が背景にあります。また、6月19日に厚生年金保険法 の一部改正法が可決したことにより、厚生年金基金は厳しい存続基準の元での運営を強い られることになります。 平成24年度の資産運用はアベノミクス効果等により剰余を計上することができましたが、過 去を振り返りますと、平成19年度のサブプライム問題、平成20年度のリーマンショック、平成23 年度の欧州債務危機と市場は乱高下を繰り返しており、不足金発生のリスクは依然として続 いています。 このような状況の中、当基金は年金財政検討委員会を立ち上げ、今後とも加入員、受給 者、待期者の皆様へ、将来に亘って安定的に上乗せ給付を続けていくための方策について 検討を重ねて参りました。 その結果、早急に給付と掛金のバランスを見直し、財政状況の改善を図って行くことが必 要であるとの結論に至り、平成26年4月に制度変更を実施することといたしました。当基金は 平成17年4月に給付減額を実施しておりますが、今回の制度変更では、事業主の皆様には、 掛金の引上げをお願いするとともに、平成17年4月の制度変更の対象にならなかった受給者 及び待期者の皆様につきまして給付の減額をお願いいたします。 年金を受給されている皆様にとって、また、これから受給される皆様にとって年金は重要な 生活の糧であることは充分に承知しており、減額をお願いすることは痛恨の極みではございま すが、皆様の加算年金給付を今後とも続けていくための方策ですので、何卒、ご理解とご協 力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。このたびの加算年金の給付減額は、平成17年4月に実施した、給付減額の対象とな らなかった受給権者、待期者の皆様が対象となります。当時加入員となっていた方々に はご同意をいただき給付減額を実施いたしましたが、退職により加入員となっていなかっ た待期者の方、またすでに年金を受け取られていた方、昭和20年4月1日以前生まれの 方については減額の対象から除かれておりました。しかし大きな転換期を迎えた今、基金 運営を安定的に維持、継続するため、大変心苦しい苦渋の選択ではありますが、前回減 額の対象とならなかった皆様に給付の減額をお願いすることとなりました。何卒ご理解と ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
全国地質調査業厚生年金基金の現状……… 1
厚生年金基金の今後の選択肢について……… 4
制度変更について……… 5
今後のスケジュール(予定)……… 8
同意のお願い……… 9
目 次
1
2
3
4
5
制 度 変 更 対 象 者の皆 様へ
1
このところ、加入員数の減少傾向は落ち着きを見せておりますが、年金受給者数は団塊の世代 の高齢化とともに増加しており、加入員数を上回る時期も近いことが予想されます。 厚生年金基金制度は、将来の年金給付に必要な年金原資をあらかじめ積み立てて保有する「事 前積立方式」になっており、加入期間に応じた給付金は過去に積み立てられた年金資産から給 付する仕組みとなっております。今納付している掛金は将来の加入期間に対する給付のための 資産です。したがって、加入員が退職した場合には掛金が納付されませんが、同時に給付債務 も生じなくなりますので、加入員減少が積立不足の発生につながるわけではありません。 掛金等の収入がほぼ横ばいで推移する中、給付費は増加傾向にあり、平成16年度以降、収支は マイナス基調に転じました。受給者の増加および長寿化等により、少なくとも今後数年間は給 付費が増加する見通しであり、掛金とのバランスの見直しが必要になっています。全国地質調査業厚生年金基金の現状
制度発足から40年以上経過し成熟度が進んでいます。
給付費が増加しており、支出が収入を上回る状態です。
■加入員数と受給者数の推移
■掛金収入、給付費、収支差の推移
16,000 14,000 12,000 10,000 8,000 6,000 4,000 2,000 0 (人) 平成15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度0
3000
6000
9000
12000
15000
加入員数 受給者数 平成15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度-3000
-2000
-1000
0
1000
2000
3000
4000
5000
6000
-3,000 -2,000 -1,000 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 (百万円) 掛金収入 給付費 収支差 ◆ 1 ◆基金は、国の厚生年金の一部を代行し(代行部分)、あわせて独自に一定水準の給付を上乗せ (上乗せ部分)する年金制度です。給付金は掛金と運用収益(予定利率)でまかなうように設計 されていますが、運用収益が予定以下の場合は積立不足が生じることになります。なお、当基 金の予定利率は4.0%で設計されておりますが、近年の超低金利下では国債等の金利収入では 4.0%の達成は困難であり、株式等のブレの大きい資産の配分を高める必要がありました。平 成24年度はアベノミクス効果等により株価は好調に推移しましたが、過去を振り返ると、平成 19年度のサブプライムローン問題、平成20年度のリーマンショック、近年では、欧州における 債務問題など運用環境は依然として不安定な状態が続いており、基金運営にとって不足金発生 の大きな要因となっています。 昨年の2月に発覚したAIJ投資顧問による詐欺事件以降、厚生年金基金制度のあり方自体が 検討され、平成25年6月19日には厚生年金保険法の一部を改正する法律が可決成立しました。 (当基金はAIJ投資顧問との関係は一切ございません。) 改正法の概要は、施行日以後5年間は代行割れしている基金に対し解散が促されます。その後 は存続する厚生年金基金に対し、現状より高い積立水準を求め、クリアできなければ解散が促 されます。当基金は5年後以降求められる高い積立水準を現在満たしておりませんが、代行部 分の資産は充分に確保しております(代行割れではありません)。しかし、加算年金給付を維 持、継続するためには、制度の改正が必要です。
安定した運用収益を確保することが難しくなっています。
厚生年金保険法の一部改正法が可決成立しました。
■厚生年金本体と地質基金の資産運用利回りの推移
国との利回りの差は基金の収益となります。 平成15年度 16年度 17年度 18年度 19年度 20年度 21年度 22年度 23年度 24年度-20
-15
-10
-5
0
5
10
15
20
-20 -10 0 10 20 30 (%) 地質基金 厚生年金本体 ◆ 2 ◆平成24年度はアベノミクス効果等により、資産運用は好調に推移いたしました。し
かし、前年までの繰越不足金の全額解消には至っておりません。
厚生年金保険法改正法の施行は平成26年4月1日からとなっており、不足金を解消
したうえで、今後の収支のバランスを見直していくことが必要です。
厚生年金基金および確定給付企業年金について資産規模別の状況をみると、厚生年金基金の上 乗せ部分では、代行割れを除くと、10億円以上50億円未満が最も多く、確定給付企業年金では、 50億円未満が全体の9割以上、5億円未満が全体の6割以上となっています。 当基金は、代行部分を除く上乗せ部分だけでも約120億円の資産を保有しており、年金制度とし ては、大規模な企業年金といえます。今回の制度変更を実施することで、継続的に上乗せ給付を維 持できる見込です。平成24年度決算見通し
●
平成24年度財政決算
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当基金の資産規模について
純資産 65,443 特別掛金収入見込 6,680 繰越不足金 5,353 代行部分の債務 50,998 上乗せ部分 20,112 当年度剰余金 4,407 代行部分の債務の調整額 1,959 運用実績17.88% -運用コスト0.38% =時価ベース利回り 17.50% (単位:百万円) 国の 運用利回り 9.57% 加算部分の 予定利回り 4.0%1
全国地質調査業厚生年金基金の現状 ◆ 3 ◆2
❶
存続基準を満たし、健全な厚生年金基金制度を追求する。
❷
代行部分を国に返上したうえで、上乗せ部分を他の企業年金制度に移行する。
❸
上乗せ部分を分配し解散する。
当 基 金 の 今 後 の ガ イドラ イン
※以下の3つの指針に基づき運営してまいります。 以上の3つの選択肢が考えられますが、③の解散では、皆さまの上乗せ部分の給付を終了するこ とになってしまいます。当基金では③解散の選択肢は排除し、皆さまの上乗せ部分の給付を確保し ていくことを前提として制度変更の方針を決定しました。 7月11日に開催された代議員会では、健全基金としての存続と、代行返上し企業年金に制度変更 することの、両方を視野にいれることとし、以下の「今後のガイドライン」を議決いたしました。厚生年金基金の今後の選択肢は…
厚生年金基金の今後の選択肢について
指針1
指針2
指針3
健全基金として存続を目指す。
5年後以降、(給付減額後の)基金存続基準を上回る年金資産を積み立てるこ とを目標とする。5年後に代行返上(他の制度への移行)を目指す。
今後の5年間に、積立不足額を最大限減少させ他の制度に移行する。毎年代行返上(他の制度への移行時期)を検討する。
代行返上後の財政状況や、今後の移行支援策によっては5年経過を待たずに 移行するかを毎年検証のうえ他の制度に移行する。 ◆ 4 ◆3
当年金基金制度を維持かつ持続可能な形で運営していくために、制度と運
用を一体とした改革を行ってまいります。
不足金の発生を抑制するため、目標収益(予定利率)を引下げ、運用リスクの低
減を図ります。
「掛金<給付」による年金資産の減少を抑制するため、掛金・給付の収支差改善
を図ります。
(加入員と受給者との給付格差の是正)
課題❶
課題❷
*給付減額、予定利率の引下げ、掛金率の見直しの3つの方策は、どれ一つ欠いても、財政の安定
化にはつながりません。
平成26年4月の制度改革プランについて
制度変更の実施について
目的
◎予定利率引下げにより、運用リスクの低減を図ります。 ◎予定利率の引下げを行うため掛金の引上げを行います。 ◎平成17年4月に減額対象者となった当時加入員であった方との給付格差を是正します。 ◎給付水準の見直しによりキャッシュフローの改善、および必要積立額の圧縮を図り、予定利率 引下げによる過度な掛金引上げを抑制いたします。❶
予定利率の引下げ
❷
掛金の引上げ
❸
給付水準の見直し
財政の安定化を進めるため、この3つをセットで行ってまいります。
予定利率 4.0% 掛金 給付 ◆予定利率を下げるとその分、収入が減少する。 ◆減少分を掛金の引上げで対応 予定利率 2.5% 掛金 給付 予定利率 2.5% 掛金 引上げ 給付 ◆減少分だけ給付を下げることで対応 予定利率 2.5% 掛金 給付 減額予定利率の引下げを
掛金の引上げと給付の減額で対応
◆ 5 ◆予定利率の引下げにより、資産運用は安定的になりますが、その分給付に対する積立額も減少す ることから、事業主の皆様に、平成26年4月から加入員の報酬月額に対して0.4%の掛金負担をお 願いいたします。なお、予定利率引下げ による積立不足および不足金を全額掛 金でまかなう場合、1.7%の掛金引上げ が必要となります。 事業主の皆様には、掛金負担が増え ることになりますが、安定した給付制 度とするため、ご理解とご協力をお願 いいたしております。