長期低迷局面よ、安らかに眠れ
ソリューション&マルチ・アセット|グローバル・バランス・リスク・コントロール・チーム|マクロ・インサイト|2018年「自分たちの見解はどのような面で的中したか?」
過去
1
年間の推移を総括する際に、資産運用者の脳
裏にはこのような疑問が浮かびます。
12
月のアウト
ルック「
2018
年:予測し難きを予測する」で我々は、
今年はインフレ率とボラティリティが上昇してサプライ
ズに見舞われると予測しました。
2
月にこうしたサプ
ライズが現実のものになった点を踏まえて、その事実
が今後の年内の市場展開にどのような意味を持つの
か、振り返って分析を行いたいと思います。
インフレ懸念が高まるまで株式市場は上昇 経済 長期低迷局面 見方 背後 、成長 極 緩 足取 結果、 率 債券利回 抑制 水準 想定 。 数年以内 景気後退 陥 可能性 懸念 浮上 。 力強 経済指標 発表 消費者 好転 相 、1
月 株式市場 急騰 。株価 示 、米税制法案 成立 様々 明 台頭 牽引役 、1
月 株式 市場 目覚 上昇 記録 。 ・ 氏 「 ・ 」 軌道 描 、株価 上 昇 (図表1
)。1
月末 予想 上回 雇用者数 賃金成長 発表 、投資家 意表 突 。 投資家 、世界経済 遅々 歩 続 、 率 低水準 推移 思 込 。 実際 、力強 雇用者数 賃金成長 発表 受 上昇見通 高 、米連邦準備制度理事会 (FRB
) 利上 速 株式 下 圧力 及 懸念 強 。 見通 変化 伴 、株価 下落 (図表1
)。 ANDREW HARMSTONE マネージング・ディレクター グローバル・バランス・リスク・コントロール (GBaR)運用戦略の運用責任者。2008年に モルガン・スタンレー入社。36年に及ぶ運用経験 を有する。 筆者2 モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | ソリューション&マルチアセット マクロ・インサイト 明 雇用統計 背景 、 。 備 多 投資家 、 巻 戻 、 引 金 債券市場 大幅 売 。
30
年 債券利回 低下 、 破 可能性 (図表2
)。 ボラティリティ上昇が株価下落を増幅 市場下落 主 引 金 、 単 売 調整 公算 大 。 投資家VIX
1先物 ――2017
年末 低 環境 予期 投資家 一般的 戦略―― 、株価下落 増幅 。市場下落 伴 、VIX
上昇 ・ 圧力 。投資 家VIX
先物 買 戻 手 仕舞 余儀 、VIX
先物価格 一段高 水準 押 上 。1
代表的 指数Euro Stoxx 50
・ (VSTOXX
)2 、通常、VIX
上回 水準 取引 。 興味深 、2
月6
日VIX
場 高 値50.2
達 3 対 、VSTOXX
高 値32
。 、VIX
既存 ・ ―― 後 市場下落 伴 買 戻 迫 ――VIX
上昇圧力 及 、市場 増幅 我々 見解 裏付 。VIX
株式市場 逆相関 傾向 。VIX
上昇 備 投資 家 、 株式先 物 売却 誘惑 駆 思 。 株式先物 売却 、 株式市場 下 圧力 強 (図表3
)。 図表1
株式市場はロケットのような軌道を描いて急騰後、利益確定売りに押された S&P500指数 2800 1800 2000 2200 2400 2600 2015年1月 2016年1月 2017年1月 2018年1月出所:S&P500指数はBloomberg、Datastreamより データは2018年2月8日現在
上記インデックスのパフォーマンスは例示のみを目的として掲載されており、特定の投資についての成果を示唆するものでは ありません。過去のパフォーマンスは将来の投資成果を保証するものではありません。 図表
2
30年にわたる債券利回りの低下局面が終息か 6 5 4 3 2 -10 -2 1 0.75% 88 90 92 94 96 98 00 02 04 06 08 10 12 14 16 18 % 米実質利回り 米実質利回り(20年間の中央値) 出所:Bloomberg、Datastream データは2018年2月8日現在 米実質利回りは消費者物価指数に基づく実際のインフレ率により米10年債利回りを調整して算出 図表3
株価とボラティリティは逆方向に動く傾向 80 -60 -40 -20 20 40 60 0 70 20 40 50 60 30 10 % 0 S&P500指数の前年比変化率 VIX(右目盛り)出所:S&P500指数、VIXはBloomberg、Datastreamより データは2018年2月8日現在
上記インデックスのパフォーマンスは例示のみを目的として掲載されており、特定の投資についての成果を示唆するものでは ありません。過去のパフォーマンスは将来の投資成果を保証するものではありません。 1シカゴ・オプション取引所(CBOE)ボラティリ ティ・インデックス(VIX)は一連のS&P500オプ ションのインプライド・ボラティリティに基づいて、 向こう30日間の期待ボラティリティを測る指標。
2 VSTOXXインデックスはEURO STOXX 50のリ
アルタイム・オプション価格に基づいて、ボラティ リティの期待値を反映するように設計された指標。
以上の展開は株式市場にとって何を意味 するのか 株価下落 受
12
月先予想PER
19
倍 超 約16.8
倍 低 下 、 幾分妙味 増 。一方、 実体経済 言 、実質金利(名目 金利 ) 急騰 事態 限 、世界経済 力強 成長 腰折 要因 見当 。但 実 質金利 大幅 上昇 、借 入 上昇 恐 。 我々 、債券利回 43
% 突破 。仮 債券利回3
% 上昇 、 率2
% 跳 上 、実質 利回1
%前後 。過去20
年間 実質利回 平均値1.6
% 、過 去 実績 照 、実質利回1
% 水準 決 高 。 、 実質利回 比較 、向1
年間 予想利益 基PER
上昇 近年、実質利回 上昇 大幅 上回 。 、予想 利益 基PER
下 圧力 及 、実質利回 上昇余地 得 示 (図表4
)。 金利 劇的 上昇 、実質利回 急速 変化 考 。 目下 、金利 急騰 率 上昇 状況 、実 質利回1.5
% 上回 思 。 、先頃発表 協会(ISM
) 今景気循環 最高水準 記録 。 、実質利回1.0
∼1.5
%程度 上昇 、景気 減速 公算 小 言 (図表5
)。 金融政策:重要なのは期待感の誘導FRB
金融政策 突如変更 、金利 急騰 得 、FRB
政 策 透明性 予測可能性 極 重要視 。FRB
今年3
回、来年3
回 利上 行 予測 明確 。 市場 表明 見解 織 込 。中央銀行 市場 動揺 強 懸念 勘案 、FRB
、欧州中央銀行 (ECB
)、日銀 、 明 政策 激変 考 難 。 日本 量的緩和 継続 、欧州 多 少 同様 政策 採 事実 、米 国 金利上昇 頭 押 。今後金利 上昇基調 、市場予想 裏切 形 金融政策 突 然変更 限 、金利3
% 突破 、上昇 若干 得 。 インフレ率:上昇圧力は徐々に高まりつ つあるも、ペースは緩やか 私1
年前 市場見通 予 測 、賃金上昇、金利上昇、経済成 長 加速 受 、 圧力 高 。FRB
自体 圧力 源泉 。 、FRB
現在膨大 過剰準 備 抱 、 米経済 流 込 可 能性 。消費者物価指数 賃 金上昇 面 、今年 率 加速 起 得 。 米国経済 底流 起 顕著 変 化1
、設備投資 増加 転 。当然 、 図表4
実質利回りが1.0–1.5%に上昇してもバリュエーションが低下する可能性は低い -1 24 10 12 14 18 20 22 16 5 0 2 3 4 1 % PE 米10年債実質利回り(ブレークイーブン・インフレ率に基づく) S&P500指数の12カ月先予想PER(右目盛り) 米10年債実質利回りの20年間の中央値 S&P500指数の12カ月先予想PERの20年間の中央値(右目盛り) 上記インデックスのパフォーマンスは例示のみを目的として掲載されており、特定の投資についての成果を示唆するものでは ありません。過去のパフォーマンスは将来の投資成果を保証するものではありません。見通しは現在の市場環境に基づくも のであるため、今後変更される可能性があり、また実現を保証するものでもありません。 図表5
製造業の生産が今景気循環の最高水準に達するに伴い、新規受注が急増 65 60 55 50 45 35 40 00 02 04 06 08 10 12 14 16 18 25 75 ISM製造業景気指数 ISM製造業新規受注指数 出所:Bloomberg、Datastream データは2018年2月8日現在 ISMのデータはサプライマネジメント協会より提供。詳細はhttps://www.instituteforsupplymanagement.orgにてご確認 いただけます。 4米10年債利回り4 モルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメント | ソリューション&マルチアセット マクロ・インサイト 賃金 伸 始 。好 、 企業 設備投資増大 受 、生産性 改善 (図表
6
)。 消費者 高 、実質利回 安定、生産性上昇、「正常化 水準」 現状 照 、経済成長 続 限 、株式市場 見通 必 。 債券 大 。 連動債 除 、債券 実質利回 名目利回 織 込 。実質利回 上昇 ――債 券利回 率 歩調 合 上昇 ――名目利回 上昇 、通 常 債券価格 打撃 被 思 。 欧州:ユーロ高が大型株の逆風となり 得る 欧州経済 勢 強 、潜在 的 下振 幾 存在 。利 上 予想 上回 、 急騰 、輸出依存度 高 欧州 大手企 業 痛手 受 。 、中小 企業 、 高 影響 大 。 欧州 、米国 同様、金利 上昇 高利回 模索 投資家 逆風 。但 欧州 関 、 圧 力 米国 小 思 。通貨 上昇 国内 抑制 多 。 上昇 、欧州 中央銀行 対 予想以上 利上 圧力 和 。 日本:量的緩和継続の公算大 日本 持続的 量的緩和 背景 金利 低位安定 、 落 着 水準 推移 。日銀 率 程度 水準 押 上 考 、円高環境下 目標達成 苦慮 。円高 影響 相殺 日銀 意向 、日銀 量的緩和 続行 示唆 思 。欧州 同様、日本 輸出依存度 高 大企業 、中小企業 景気拡 大 恩恵 享受 公算 大 。 中国:政府が依然しっかりと手綱を握る 中国政府 過剰 対処 、 採算 取 事業 閉鎖 真剣 取 組 。 結果、名目成長 伸 悩 傾向 、長期的 見 収益性 改善 。 最近 人民元 大幅 上昇 、貿易問題 関 米国 圧力 軽減 政策判断 反映 。 新興国:世界経済の成長が追い風に 新興国 引 続 世界経済 成長 追 風 思 。景気循環 現段 階 、 ・ 恩恵 享受 傾向 。 価格 安定 伴 、 依存度 大 新興国 、高成長 記録 予想 合理的 。 政治リスクは消えず 中南米 中心 、新興国 今後 大 政治 残 思 。 、 、 今年、大統領選 挙 予定 、市場 動揺 招 。候補者 一部 掲 的政策 、独善的 政策 経済 悪影響 及 恐 。 一方、朝鮮半島情勢 、 前向 対話 向 努力 行 、緊 張 緩和 。 欧州 政治 低下 、対照的 米国 中間選挙 向 共和・民主 両党 政治的 動 強 、政治 高 予想 。 まとめ:世界経済の成長が続く一方、 ボラティリティは上昇へ2
月 劇的 市場調整 、 市場 関 見舞 我々 予測 的 射 裏付 。 、米国経済 現在 腰折 限 、株式 過度 不安 抱 理由 見当 。 大 債券 。賃金上昇、金利上昇、成長加速 圧力 高 。 、 本格化 時間 、 率 加速 来年以降 。 連動債 除 、債券 実質利回 名目利回 織 込 。実質利回 上昇 ――債 券利回 率 歩調 合 上昇 ――名目利回 上昇 、通 常 債券価格 打撃 被 思 。2018
年一杯、世界的 経済成長 企業収 益 伸長 続 期待 。我々 長 期低迷局面 脱 明白 思 。 図表6
設備投資増大は賃金インフレを招く可能性があるものの、同時に生産性も押し上げる 四半期成長率(年率換算) -8 -2 -4 -6 10 0 2 4 6 8 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 % 米企業部門の全要素生産性 米企業部門の労働生産性 出所:アトランタ連銀、米経済分析局 データは2018年2月8日現在 全要素生産性は、労働や資本など生産プロセス上の全ての要素の効率性を測る尺度です。ウェブサイトでは様々なレポートを掲載しています