中学部4グループ
国語科
学習指導案
日 時:平成30年6月30日(土)9:30~10:20 場 所:多目的ホール1 指導者:柳田栄基(T1)、目黒晃子(T2) 1 題材名 演じてみよう~落語「まんじゅうこわい」から~ (出典 落語絵本「まんじゅうこわい」著 川端 誠) 2 目 標 ・「こわい物」や「実は好きな物」「オチ」の内容を大筋で捉えて音読する。【知識・技能】 ・友達と話し合いながら、相手に伝わるように声の大きさ、速さ、強弱、身振りや手振り、表情など を工夫して表現する。【思考力・判断力・表現力等】 ・言葉がもつよさに気付くとともに、落語に親しみ、五感で感じたことやオノマトペを使った言葉で 伝えようとする。【主体的に学習に取り組む態度】 3 生徒と題材 (1)生徒について 本学習グループは1年生1名、2年生2名、3年生3名、計6名で構成されている。これまで、同 訓異義語の学習に取り組み、言葉の意味を調べたり文を作成して発表したりする活動を行った。学習 を重ねることで言葉からの連想が増え、意味の違いに感心し、その言葉を使って様子が伝わる文を書 くなどの変化が見られるようになってきている。また、間違いを指摘されることへの不安から書くこ とや話すことへの抵抗感が強かった生徒もいたが、仲間への安心感が高まり、進んで答えを発表する ようになってきている。 本学習グループの生徒における共通の教育的ニーズとして、「相手に自分の気持ちや考えを伝える こと」が挙げられている。また、国語の学習で頑張りたいこととして「物語の読み取りの勉強をした い」と答える生徒が多かった。 (2)題材について 落語は日本の伝統芸能の一つであり、軽快な話し方、分かりやすい内容とオチの面白さに特徴があ る。身振りや手振りを使った話し言葉で表されており、話し手と聞き手の想像力で話の世界が広がっ ていく。 本題材の「まんじゅうこわい」は、自分の怖いものや好きなものを言い合う内容で、生徒にとって は分かりやすい展開の話である。この話を基に、生徒が考えた「〇〇〇こわい」のオリジナルの落語 を発表し合うことを目指す。普段、生徒たちは、自分の考えや気持ちを単語や二語文で伝えようとす ることが多く、言葉や表情で表現することを不得手にしている。しかし、そのような生徒たちも実物 などを活用することで、見た目や触った感じ、音などについて考えたりオノマトペを使った言葉で伝 えたりするようになると考える。 また、友達と話し合うことで、自分では気付かなかった「○○○こわい」を表す言葉が増えること を期待する。さらに、友達と一緒に発表することで、身振りや手振りを付け、声の大きさを変えるな ど、話し方を工夫して表現できるようになると考える。自分たちの作った話に聞く側が「あぁ、なる ほど」と思わせるようなオチも加えて披露することで、表現することの楽しさも感じてほしい。 (3)授業づくりの工夫 ・生徒が読みやすいように、話のせりふや内容を再構成した教材を準備す 物 る。 理 教材・教具 ・「こわい」理由を五感を使った表現やオノマトペで表現できるように、 的 具体物や映像、イラストを準備する。 環 ・落語の寄席をイメージできるように、座布団や扇子、手ぬぐい、めくり 境 を準備する。 の 整 学習活動 ・「こわい物」の特徴をカードに記入し、五感に関するものなどに分類し 備 ・場面の工夫 ・伝え合う気持ちが高まるように「〇〇〇こわい」の発表を繰り返し行う。てホワイトボードに貼り、グループで見合えるようにする。・話の配役や「こわい物」を表現する文及び表現方法について、考えを伝 人 仲間との え合う機会を設定する。 的 関わり ・発表し合った後に「『こわい』と思えるような内容や表現の仕方ができ 環 ていたか」について意見交換する機会を設定する。 境 の ・「触ってみてどんな気持ち?」など、具体的な言葉を引き出すような発 整 教師 問をする。 備 ・表現の仕方の違いに気付けるように、声の大きさ、速さ、強弱、身振り や手振り、表情などを演示する。 4 単元の評価規準・基準 中学部国語科 ○2段階 観点 評価規準 評価基準 知識・技能 ア 日常生活や社会生活、職業生活に必 ア-(キ)内容の大体を意識しながら音 要な国語の知識や技能を身に付けると 読する。 ともに、我が国の言語文化に親しむ。 思考力・ イ 筋道立てて考える力や豊かに感じた A-エ 相手に伝わるように発音や声の 判断力・ り想像したりする力を養い、日常生活 大きさ、速さに気を付けて話した 表現力等 や社会生活における人との関わりの中 り、必要な話し方を工夫したりす で伝え合う力を高め、自分の思いや考 る。 えをまとめることができる。 主体的に ウ 言葉のもつよさに気付くとともに、 言葉がもつよさに気付くとともに、落 学習に 色々な図書に親しみ、国語を大切にし 語に親しみ、五感で感じたことやオノマ 取り組む態度 て、思いや考えを伝え合おうとする。 トペを使った言葉で伝える。 5 指導計画(総時数19時間 本時15/19) 学習内容 時数 主なねらい 1 読んでみよう!~ ・落語の映像を観て、落語の歴史や構成、話し方を知 落語「まんじゅうこわい」~ 6 り、興味をもつ。 ・落語について ・「まんじゅうこわい」の話が分かる。 ・内容の読み取り ・登場人物の気持ちを考えて、吹き出しに記入する。 ・「まんじゅうこわい」を作 ・登場人物の気持ちを考えて、こわいことが伝わるよ って、演じよう うに文を作って演じる。 2 「〇〇まんじゅうこわい」 ・「まんじゅうこわい」にある表現を自分たちで考え を作って、演じよう! 3 た言葉や文に置き換える。 ・話し合った文を話し方や表情を工夫して演じる。 3 「○○○こわい」を作って、 ・こわい物や実は好きな物、オチとなる言葉や表現を 伝わるように演じよう! 本時6/8 自分たちで考えた言葉や文に置き換える。 ・話し合って作ったオリジナルの話を話し方や表情を 工夫して演じる。 4 ベスト・オブ・オリジナル ・考えた文章をパソコンで入力して印刷し、小冊子を 「○○○こわい」 2 作成する。 ・小冊子の制作 ・配役を決めて、グループで考えた「○○○こわい」 ・発表 を演じる。
○物の名称から、特徴を1~2つ考えられる。 〇発表の声の大きさの善しあしに気付いている。 ●考えたことに自信がなく、進んで発表することが少ない。 6 生徒の実態 教育的ニーズ 本題材の目標 学 年 性 別 ○ 国語の実態 ● A 1年 女 様々な役割や係を経験し、最後までやり遂げたり自分の意見を伝えたりする。 ・五感を生かして感じた言葉を選ぶ。 ・自分たちが書いた言葉を読みながら、声の大きさや強弱に気を付けて表現する。 自分の気持ちや考えを教師や友達に伝える。 ・物の特徴や嫌いな理由、想像しながら考えた言葉を選んで、音読する。 ・自分たちが書いた言葉をもとに、表情を付けて表現する。 ○物の名称から、特徴や好きまたは嫌いな理由を1~2つ考えられる。 〇表現の内容や方法の良い点が分かる。 ●考えたことに自信がなく、間違うことが嫌で、進んで発表することが少ない。 自分の考えを分かりやすく整理し、言葉で相手に伝える。 ・物の特徴や物に対する気持ちを表す言葉を選び、音読する。 ・自分たちが書いた言葉をもとに、声の大きさなどを工夫して表現する。 ○物の名称から、特徴や嫌いな理由、想像する言葉を幾つか考えられる。 〇表現の良かった点を具体的に伝えることができる。 ●聞く相手を意識しないで、自分のペースで話してしまうことがある。 自分の気持ちを言葉にして相手に伝えたり、文章にしたりして表現する。 ・物の特徴や嫌いな理由、想像しながら考えた言葉を選んで音読する。 ・自分たちが書いた言葉をもとに、間のとり方を工夫して表現する。 ○物の名称から、特徴や気持ちを1~2つ考えられる。 〇表現の工夫が分かる。 ●考えを話すことに自信がなく、声が小さめで相手に伝わりにくい。 自分の気持ちや意見を相手に伝わるような言葉や文で表現する。 ・物の特徴や物に対する気持ちなどの言葉を選ぶ。 ・自分たちが書いた言葉をもとに、声の強弱に気を付けて表現する。 自分の気持ちや意見を整理し、相手に伝わるように言葉で伝える。 ・物の特徴や物に対する気持ちなどの言葉を選ぶ。 ・自分たちが書いた言葉をもとに、表情、身振りや手振りを使って表現する。 B 2年 女 C 2年 男 D 3 年 男 E 3年 男 F 3年 男 ○物の名称から、特徴や好きまたは嫌いな理由を幾つか考えられる。 〇声の大きさや強弱などの表現の仕方の違いに気付いている。 ●考えたことを書いてから読まないと、自信がもてない。 ○物の名称から、特徴を1~2つ考えられる。 〇表現の工夫に気付き、進んで意見を発表する。 ●考えたことを伝えるが、考えについて質問されると間違ったと捉えて、謝ってしまう。
7 本時の計画(総時数19時間中の15時間) (1)本時の主眼 ・こわい物や実は好きな物の特徴や様子、自分の気持ちを表す言葉を選ぶ。【知識・技能】 ・選んだ言葉を使って「○○○こわい」と伝わるように工夫して演じる。【思考力・判断力・表 現力等】 ・進んで言葉を選んだり、工夫して演じたりしようとしている。【主体的に学習に取り組む態度】 (2)学習過程 <学びのスタイル:「自分の発想から学ぶ」「体験を通して学ぶ」> 時間 学習活動 ○期待する生徒の姿 →教師の働き掛け・留意点 5分 1 本時のめあてを知る。○「前よりもこわそうに発表ができるようにしよう」、「今日は、誰が ・前時の振り返り オチ役なんだろう」など、前時に考えた言葉を思い出したり、期待 ・めあての確認 感をもって想像したりしている。 →前時までの学習内容をボードに掲示しておく。 20分 2 グループで話し合い ○こわい物の特徴が伝わるような文を作っている。 ながら、こわい物の特 →前時までに記入したカードをホワイトボードに貼る。 徴を捉えた文を考え、 →こわい物の特徴、オノマトペ、「~のように」の比喩の表現などを取 発表練習をする。 り入れられるように「このカードを使って文を作りましょう」など と、言葉を掛ける。 Aグループ:B、C、F (T2) ○演じ方の「工夫すること」を意識して、発表の練習をしている。 →練習前にシートの演じ方の工夫する項目に印を付けるように伝える。 Bグループ:A、D、E →作成した文に声の大きさや強弱などの工夫点や注意点を記入するよ (T1) うに伝える。 →発表の良かった点や改善点に気付けるように、友達からの感想を聞 (1)文の作成 いたり、お互いに模倣し合ったりする場面を設定する。 →「実は好きな物」を発表する人には、オチの言葉も加えて演じるこ (2)発表順の相談 とを伝える。 (3)発表練習 「〇〇〇こわい」を作って、伝わるように演じよう ホワイトボード A T1 T2 B E D F C 長テーブル 長テーブル
ホワイトボード B C F E A D 20分 3 作成 した文を使って ○こわい様子の伝え方を工夫しながら演じている。(発表側) 「〇〇 〇こわい」を演 →自信をもって演じることができるように、せりふの書いたシートを じる。 見ながら話してもよいことを伝える。 (1)グループ発表 ○「『実は好きな物』を演じている人」が誰かを当てようとして聞い ている。(観客側) →言葉の内容、身振りや手振り、表情に注目することを伝える。 →発表側も観客側も演じ方の工夫が分かるように表で示す。 ○工夫して演じたところが観客側に伝わっている。(発表側) ○「実は好きな物」を発表した人を当てる。(観客側) (2)発表の振り返り ○「こわい物」や「実は好きな物」を表現する言葉や演じ方を振り返 っている。 →表現の仕方について、考えを引き出せるように具体的な発問をした り、教師や生徒が演示したりする場面を設定する。 5分 4 学習のまとめをする。○学習を振り返り、相手に伝えるために大事なことが分かる。 →表を活用して、生徒と一緒に確認する。 ※本時の評価は、○期待する生徒の姿(評価の視点)で評価する。 ○期待する生徒の姿 →教師の働き掛け、留意点 期待する生徒の心の動き、つぶやき D:○声色を変えたり、間を取 ったりして演じる。 →間の取り方を演示して、 文のどこに間を入れるか を尋ねる。 強弱を付ける言葉は ここかな…… 間を取るって難しいな B:○表情を付けて、こわそうに演 じる。 →どの文にどんな表情を付ける かを尋ねる。 →「〇〇さんならどうする?」 と友達にもその表情を演じて もらうように働き掛ける。 A:〇声の強弱に気を付けて演じ る。 →「一番強く言いたいところ はどこ」と尋ねたり、友達 から意見を求めたりする。 どんな気持ちで表情 を変えようかな F:〇表情や身振りなどの演 じ方を具体的に考えて 演じる。 →「その表情は〇〇な気 持ちなんだね」と様子 を言葉にして伝える。 C:〇演じ方で工夫することを具 体的に考えて演じる。 →具体的な演じ方をグループ の友達に尋ねて、アドバイ スをもらうようにする。 E:〇強弱を付ける言葉を決め、 なぜ、そう表現するのか を考えながら演じる。 →文のどこに強弱を付ける か尋ねる。 →友達からアドバイスをも らうようにする。 どの言葉に強弱を付け たらいいかな… こわそうに見えるように 大げさにやってみよう こわい様子をどう表現 しようかな