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指定管理者制度の更新時に向けての取り組みに迫る

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Academic year: 2021

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(1)

スポーツを文化として定着させるために

~スポーツマネジメントの観点から~

原田 宗彦

早稲田大学スポーツマネジメント学術院

(2)

鳴尾浜のテニスコート

大阪国技館(2万五千人)

世界最古の

(3)

豊かなスポーツ文化の土壌

戦前より、スポーツ文化はローカルチャー(庶民 文化)として定着、しかしハイカルチャー(高尚 な文化)への憧憬は強い。 1.スポーツの担い手の変化 2.ボランタリー社会とスポーツ 3.スポーツ産業の進化 4.スポーツ振興とマネジメント教育

(4)

1.スポーツ振興の担い手の変化

①社会体育の時代

主たる担い手:

行政+企業

・学校体育と社会体育の分離 ・行政が施設をつくり指導者を育て、企 業が競技スポーツを支援した ・社会教育法を根拠とする=体育

(5)

②コミュニティスポーツの時代

主たる担い手:

行政+企業+地域(住民)

・高度経済成長とコミュニティ不在への 危機感→地域スポーツクラブ育成 ・三位一体のスポーツ振興

(6)

③生涯スポーツの時代

主たる担い手:

行政+企業+地域(個人)

・スポーツをする権利(75年ESFA憲章) ・体育的スポーツ振興からの脱皮 ・ボランタリー社会への移行→総合型SCへ

(7)

2.ボランタリー社会とスポーツ

「自発性」「無償性」「他利性」という古典的な考え ●先駆性:自発的であるがゆえの自由な発想 ●補完性:公共サービスの補完 ●自己実現性:個人の生きがいに通じる ボランタリー組織にこそ求められる 非営利事業のマネジメント能力

(8)

新しい経済システムの萌芽

●互助の社会をつくるための倫理システムの 定着→フランシス・フクヤマ「高信頼社会」 ソーシャル・キャピタル論 ●ボランタリズムとベンチャースピリットに支え られた新しい経済システムの萌芽→ コミュニティ・ビジネス

(9)

そして④スポーツマネジメントの時代

主たる担い手:

行政+企業+地域(個人→消費者)

・スポーツ消費環境の変化

するスポーツ→フィットネス 見るスポーツ→スポーツ消費 支えるスポーツ→ボランタリ-社会

・スポーツ消費者という概念

(10)

スポーツ消費者の出現と

スポーツ産業の進化

BU:明治期~1980年前後 スポーツ産業の不在 AU:1980年前後~現在 複合産業領域の拡大

(11)

スポーツ 用品産業 スポーツ サービス・ 情報産業 スポーツ 施設産業 スポーツ関連 流通産業 スポーツ施設・空間 マネジメント産業 スポーツハイブリッド産業 ナイキタウン 大規模小売店 オンライン販売 権利ビジネス ・ライセンス商品 ・エンドースメント ブランド化と コモディティ化 フィットネスクラブ レッスンビジネス 施設運営ビジネス 人材派遣ビジネス 権利ビジネス ・ネーミングライツ スポーツツーリズム プロスポーツ 権利ビジネス ・スポンサーシップ全般 スポーツ 関連IT産業⇒e‐sports 3.スポーツ産業の進化

(12)

年度 2004 2005 2007 2010 年平均成 長率 市場 規模 27 40 78 121 28.6% (単位:億円) SAMSUNG経済研究所 韓国におけるe-Sportsの市場規模

(13)

消費者としての個人 (スポーツ消費者) NPO コミュニティ ビジネス 第三セクター 行政 企業 地域 (ソーシャル エンタプライズ)

(14)

コミュニティビジネス

住民が主体となって様々な地域に関する課題 や問題点を解決していこうとする事業であり ・事業性 ・地域性 ・変革性 ・市民性 ・地域貢献性 の5要素からなる「社会的・経済的活動」

(15)

コミュニティビジネス

●社会技術を駆使して地域の死蔵資源を発掘 したり、潜在需要を顕在化させるイノベーシ ョン主体としてのプロリーグ ●次世代タクシー会社:近畿タクシー(株) 拠点から半径2キロの営業地域 タクシー運営と介護、警備

(16)

外部資源導入によるクラブ事業化 共同体から機能体への転化 (株式会社、公益法人、任意団体、ソシオ制度、持株会方式、市民株主方式、NPO法人) 企業スポーツ チーム ・ 不 況 に よ る 撤 退 ・福利厚生機能の 低 下 ・広 告宣伝媒体と し て の 価 値喪失 ・ 社 員 と 選 手 の 一 体 感 の 希 薄 化 ・ N P O 法 の 施 行 ・ 補 助 制 度 の 整 備 ・総 合型地域ス ポ ーツ ク ラ ブ づく り へ の 機 運 の 高 ま り 地域スポーツ クラブ

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スポーツマネジメントの必要性

●企業スポーツから起業スポーツへ プロスポーツクラブの運営(Jリーグ) 独立リーグ(四国・九州アイランドリーグ、北信越BC リーグ、関西独立リーグ) ●総合型地域スポーツクラブ 共同体から機能体へ 会員確保(メンバーシップマネジメント) 指導者確保(ボランティアマネジメント) 財源確保(ファイナンスマネジメント) ●指定管理者制度の導入 施設マネジメントの専門家

(18)

スポーツ産業の進化と進路の多様化

30年前にはなかった進路・資格 トレーナー(アスリートから芸能人まで) インストラクター クラブマネジャー ゼネラル・マネジャー プロスポーツ 介護福祉士 身障者スポーツ 広告代理店 代理人(エージェント) 複合領域の発展 ・スポーツ関連流通産業 ・スポーツ施設・空間 マネジメント産業 ・スポーツハイブリッド 産業

(19)

4.スポーツ振興とマネジメント教育

●ボランタリー社会とスポーツ事業 ●ローカルチャー(体育会、企業スポーツ、運 動部、鍛練といった閉鎖的な権威主 義的サブカルチャー)からハイカルチャーへ ●必要とされる非営利・営利事業におけるマー ケティングとファイナンスの知識→事業拡大と ブランド価値の増大 ●ブーム現象としてのスポーツマネジメント教育

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大学におけるスポーツマネジメント教育

1993年 順天堂大学スポーツ健康科学部 スポーツマネジメント学科 1997年 大阪体育大学体育学部生涯スポーツ学科 スポーツマネジメントコース 東亜大学サービス産業学部、星城大学経営学部、愛知東邦大学経営学部、静 岡産業大学経営学部、産能大学情報マネジメント学部、徳山大学経済学部 聖カタリナ大学人間健康福祉学部、道都大学経営学部、新潟医療福祉大学健 康スポーツ学科、関西国際大学人間科学部、帝京平成大学現代ライフ学部、 富士常葉大学総合経営学部、日本文理大学経営経済学部、岐阜経済大学経 営学部、関東学園大学経済学部、日本体育大学体育学部、東北福祉大学総合

(21)

スポーツマネジメント教育の特徴

●多くの大学で学生の興味を喚起するために 経営学部や経済学部の目玉として設置され るケースが多い ●地域に密着したプログラムの展開 地元プロチームとの連携 施設開放と総合型クラブの運営 ●経営に苦労している中堅私立大学が多い ●雇用を吸収する市場が未発達

(22)

ブルー・オーシャン (競争のない市場空間) シルク・ド・ソレイユ レッド・オー シャン (既存の市 新しい 市場?

(23)

ブルー・オーシャンの レッド・オーシャン化 新しいブルー・ オーシャンの探索 2010年関西大学 堺市に新キャンパス ●健康文化学部 ・健康福祉 ・スポーツ・身体文化 ・健康とユーモア科学

(24)

スポーツマネジメントの課題

●ブーム現象か? ●教員のバックグランドが不明確 ●教科書(知識体系)が整備されていない ●インターンシッププログラム(鹿屋体育大学の取 り組み) ●卒業後の進路が不明瞭 ●資格に結びつかない ●スポーツにおけるマネジメント需要の拡大

(25)

NASSM NASSM 1987 1987 EASM EASM 1994 1994 SMAANZ SMAANZ 1998 1998 AASM AASM 2002 2002 スポーツマネジメント が抱える課題への 取り組み

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