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原油価格の動向 2019 年 2 月 株式会社三井住友銀行 コーポレート アドバイザリー本部企業調査部 本資料は 情報提供を目的に作成されたものであり 何らかの取引を誘引することを目的としたものではありません 本資料は 作成日時点で弊行が一般に信頼できると思われる資料に基づいて作成されたものですが

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(1)

2019年2月

株式会社 三井住友銀行

コーポレート・アドバイザリー本部 企業調査部

 本資料は、情報提供を目的に作成されたものであり、何らかの取引を誘引することを目的としたものではあ りません。  本資料は、作成日時点で弊行が一般に信頼できると思われる資料に基づいて作成されたものですが、情報の 正確性・完全性を弊行で保証する性格のものではありません。また、本資料の情報の内容は、経済情勢等の 変化により変更されることがありますので、ご了承ください。  ご利用に際しては、お客さまご自身の判断にてお取扱いくださいますようお願い致します。本資料の一部ま たは全部を、電子的または機械的な手段を問わず、無断での複製または転送等することを禁じております。

原油価格の動向

(2)

目次

1.原油価格の変動要因

2

2.需要面からみた要因分析

4

3.供給面からみた要因分析

8

4.その他の変動要因

13

5.今後の価格方向性

16

(3)
(4)

原油価格の変動要因

 原油価格は、需要と供給の両面における中長期・構造的な要因に加え、産油国の地政学リスクや投機資金の流入と

いった短期的要因によって変動します。

(出所)CFTCデータを基に弊行作成

原油価格の主要な変動要因

原油価格(WTI)推移

概要

中長期・

構造的

新興国での石油需要の拡大

再生エネルギー需要の拡大

短期的

米中貿易摩擦による世界経済の減速

中長期・

構造的

米国におけるシェール開発動向

OPEC及びロシアなどの協調減産

短期的

産油国の地政学リスク

中長期・

構造的

金融環境

短期的

投機資金の流出入

0 20 40 60 80 100 120 13/12 14/12 15/12 16/12 17/12 18/12 (ドル/バレル) (年/月)

(5)
(6)

(1)新興国での石油需要の拡大∼中長期・構造的要因

(出所)IEEJ「IEEJ Outlook 2019」を基に弊行作成 (出所)IMF統計を基に弊行作成

主要国・地域の石油消費

地域別実質GDP成長率見通し

 地域別の石油需要についてみれば、欧州や米国など先進国では石油需要減が見込まれる一方、インドや中東・アフ

リカなど新興国では経済成長を背景に石油需要は拡大し、グローバルベースの需要増加を牽引する見通しです。

0 10 20 30 40 90 00 16 30 40 50 (億t) (年) ASEAN インド 中東・ アフリカ 中国 日本 米国 ・・・ ・・・ ±0% +2% +4% +6% +8% +10% 16 17 18 19 20 21 22 (年) 米国 欧州 中国 インド 中東・アフリカ IMF予測

(7)

(2)再生エネルギー需要の増加 ∼中長期・構造的要因

再生エネルギー発電量の推移

(出所)IEEJ「IEEJ Outlook 2019」を基に弊行作成

中国における発電設備容量の見通し

(ご参考)中国における新エネルギー車の普及見通し

 欧州をはじめとした先進国や大気汚染が深刻化する中国などでは、環境規制強化などを背景に再生エネルギーの

需要が拡大するとみられており、中長期的には石油需要の減少につながるとみられます。

<OECD> <非OECD> (出所)中国国家発展改革委員会資料を基に弊行作成 (出所)国家製造強国建設戦略諮詢委員会資料を基に弊行作成 0% 20% 40% 60% 80% 100% 90 00 16 30 40 50 原子力 天然 ガス 再生 可能 石炭 石油 (年) ・・・ ・・・ 0% 20% 40% 60% 80% 100% 90 00 16 30 40 50 (年) 原子力 天然 ガス 再生 可能 石炭 石油 ・・・ ・・・ 0% 10% 20% 30% 40% 0 10 20 30 40 15 20 25 30 (百万台) 新エネルギー車 ハイブリッド車 新エネルギー車比率(右軸) ガソリン車 (年) 0 1 2 15 20 (十億kW) 石炭火力 ガス火力 水力 風力 太陽光 原子力 その他 (年)

(8)

(3)米中貿易摩擦による世界経済の減速懸念 ∼短期的要因

実質GDPが原油需要へ与える影響

IEAによる原油需要見通しの修正(18/11月)

 中国が足元で既に成長率の鈍化がみられ始めている中、米中貿易摩擦の深刻化により中国経済が今後一層減速

した場合には、世界経済全体の減速に繋がり、原油需要が短期的に縮小する可能性が懸念されています。

(出所) Oil Market Report©OECD/IEA, 2018/11月を基に弊行作成 (出所)Oil Market Report©OECD/IEA, 2018/8月を基に弊行作成

90 95 100 105 18/1Q 18/3Q 19/1Q 19/3Q 18/8月時点 18/11月時点 (百万バレル/日) ▲0.5 ▲0.4 ▲0.3 ▲0.2 ▲0.1 ±0 2018年 2019年 ▲40 ▲30 ▲20 ▲10 ±0 原油需要(右軸) 実質GDP(左軸) (%P) (万バレル/日)

(9)
(10)

(1)米国におけるシェール開発動向① ∼中長期・構造的要因

米国の原油在庫量推移

米国の原油生産量推移・見通し

(出所)EIA「U.S. Weekly Supply Estimates」、

「Short Term Energy Outlook」を基に弊行作成

米国リグ稼働数

 米国の原油生産量は、シェール開発の進展を背景に増加傾向にあります。課題であった米国最大の油田地帯であ

るパーミアン地域の輸送問題も19年中には解消する見込みで、米国の原油供給能力は一層向上する見通しです。

パイプライン能力不足の解消時期

(注)

(出所)EIA「U.S. Weekly Supply Estimates」を基に弊行作成

0 200 400 600 800 1,000 17/1 17/7 18/1 18/7 19/1 (基) (年/月) 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 18/3Q 19/1Q 19/3Q 20/1Q 20/3Q 21年以降 250 350 450 550 650 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 (百万バレル) 2012∼16年実績幅 2017年 2018年 (月) 6 8 10 12 14 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 19/1 20/1 (百万バレル/日) 見通し (年/月) (注)エネルギー企業宛に実施 した、パーミアン地域における 原油パイプライン能力不足が 解消する時期の予想に関する アンケート結果(18/9/月)

(11)

0 1 2 3 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 (百万バレル/日) (年/月) 0 2 4 6 8 10 14 15 16 17 18 (百万バレル/日) Permian Bakken Eagle Ford Niobrara Anadarko Appalachia Haynesville (年)

(1)米国におけるシェール開発の動向② ∼中長期・構造的要因

 地域別に見れば、テキサス州を中心とするパーミアン地域を中心にシェールオイルの増産が続いています。また、

シェール開発企業のブレークイーブンコストは、地域により違いはあるものの低下傾向にあり、こうした中、米国の原

油輸出量は足元増加しています。

シェールオイル主要生産地域における原油生産量

シェールオイル開発企業の採算水準

米国におけるシェールオイル・ガスの主要生産地域

(出所)EIA「Drilling Productivity Report」を基に弊行作成 (出所) カンザス連邦準備銀行「Energy Survey」を基に弊行作成

Permian Bakken Eagle Ford Niobrara Anadarko Appalachia Haynesville

米国原油輸出量の推移

(出所) EIA「U.S. Weekly Supply Estimates」を基に弊行作成

40 50 60 70 80 90 100 14/9 15/9 16/9 17/9 18/9 (ドル/バレル) 採算が取れるWTI価格水準 (年/月)

(12)

(2)OPECやロシアなどの協調減産 ∼中長期・構造的要因

 OPECやロシアなど主要産油国における協調減産の動向は需給環境に大きな影響を与えます。足元では、18/12月

のOPEC総会を受けた協調減産(19/1月より開始)がどの程度進捗するかに注目が集まっています。

OPEC総会の動向

OPEC/非OPECの供給量増減

時期

動向

16/9月

OPEC臨時総会において

8年ぶりに協調減産を合意

16/11月

OPECの減産決議

(16/10月比▲120万バレル/日)

16/12月

第1回OPEC加盟国・非加盟国合同会合開催

ロシアなど非加盟国11ヶ国が減産決議

(16/10月比▲60万バレル/日)

17/11月

協調減産合意の延長(18/12月迄)

リビア及びナイジェリアの減産復帰

18/6月

(減産順守率150%→100%)

協調減産の緩和を表明

18/12月

協調減産を合意

(18/10月比▲120万バレル/日)

19/1月

18/12月合意の協調減産開始(19/6月迄)

19/4月

次回OPEC総会開催予定

(出所) Oil Market Report©OECD/IEA, 2018/11月を基に弊行作成

▲2 ▲1 ±0 +1 +2 +3 +4 14/1Q 15/1Q 16/1Q 17/1Q 18/1Q OPEC 非OPEC (百万バレル/日)

(13)

時期

動向

17/12月下旬

リビア

武装勢力が原油

パイプラインを破壊

17/12月下旬

18/1月上旬

イラン

反政府デモ発生

18/5月

ベネズエラ

米国による追加制裁

表明

18/5月

イラン

米国のイラン核合意

離脱及びイラン産原油

の輸入規制表明

18/10月

イラン

米国によるイラン産原油

輸入規制の一部先送り

(19/4月迄)

18/10月

サウジ

アラビア

トルコでのジャーナリス

ト殺害事件(サウジアラ

ビア皇太子関与疑惑)

(3)産油国の地政学リスク ∼短期的要因

産油国で発生した一時的な供給変動要因

主要産油国の原油生産量推移

 18年は、長引くベネズエラの政情不安や米国の対イラン制裁再開などを受けて供給懸念が拡大し、WTI価格は一時

70ドル/バレルを超えました。今後も、産油国の情勢が原油価格へ与える影響は大きいとみられます。

(注)ロシアはその他液体燃料含む

(出所)EIA「U.S. Weekly Supply Estimates」、

「Short Term Energy Outlook」を基に弊行作成

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 14/12 15/12 16/12 17/12 18/12 (百万バレル/日) (年/月) ロシア(注) 12 10 12 10 11 9 11 9 サウジアラビア 米国 イラン ベネズエラ リビア 13 13

(14)
(15)

(1)金融環境

 原油は米ドル建てでの取引が多く、米ドルの為替動向が資源価格に与える影響も大きくなっています。

(出所)CFTCデータを基に弊行作成

為替レート(ドル)とWTI原油先物価格

80 90 100 110 120 130 0 30 60 90 120 150 07/1 08/1 09/1 10/1 11/1 12/1 13/1 14/1 15/1 16/1 17/1 18/1 原油価格(WTI)(左軸) ドル実効為替レート(右軸、07/1月=100) (ドル/トン) (年/月)

(16)

10 15 20 25 30 0 100 200 300 400 500 600 700 800 14/11 15/11 16/11 17/11 18/11 (千枚<1枚=1,000バレル>) (千ドル) (年/月) 0 40 80 120 160 (ドル/バレル) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 14/11 15/11 16/11 17/11 18/11 (千枚<1枚=1,000バレル>) (年/月)

(2)投機資金の流入

 原油市場に流入する投機資金の増減は、原油価格を一時的に変動させる一因となります。足元では、米国の株安を

受けて投機資金の流入が減少しています。

原油先物の買越残高推移

(ご参考)原油先物の売り建玉推移

<NYダウ> <WTI> NYダウ(右軸) WTI(右軸) 原油先物(左軸) (注)

(注)LongポジションとShortポジションの差額。指標はCrude oil、light sweet、 non-commercial、combinedの合計。

(17)
(18)

▲3 ▲2 ▲1 ±0 +1 +2 13/1Q 15/1Q 17/1Q 19/1Q (百万バレル/日) 需要超過 供給過剰

今後の価格方向性

 18/10∼12月にかけて急落した原油価格は、19/1月から開始されたOPEC及びロシアなど主要産油国における協調

減産が着実に進展すれば、上方圧力がかかるとみられます。

 但し中長期的にみれば、新興国を中心とする需要増加や協調減産の効果はあるものの、米国によるシェール開発

の進展や構造的な需要減を背景に価格は上値を押さえる展開が想定されます。

(出所)CFTCデータを基に弊行作成

世界の石油需給バランス見通し(19/1月時点)

今後の価格方向性

(注)OPECにおける減産(▲80万バレル/日)が19/1Q以降継続すると仮定 予測(注) 0 2 4 6 8 10 12 0 15 30 45 60 75 90 16/12 6 17/12 6 18/12 (ドル/バレル) WTI(左軸) ブレント-WTI(価格差) (右軸) (ドル/バレル) ブレント(左軸) (年/月) WTI価格 見通し

(19)

業界

想定される影響

海運

燃料コスト負担の増加

スクラバー(脱硫装置)設置などに伴う

設備投資負担の増加

老齢船の解撤による市況軟化

石油精製

重軽格差の拡大に伴う

原油調達コストの増加

燃料用高硫黄重油の需要減

軽油・低硫黄重油の需要増

脱硫装置増強などに伴う

設備投資負担の増加

石油化学

アロマ留分(BTX)の供給減

(参考資料) トピックス: 船舶燃料規制(SOx規制)の強化

 国際海事機関(IMO)は、20/1月より一般海域を航行する船舶燃料内の硫黄分濃度の上限値を引下げる予定です。

こうした中、高コスト燃料への切替や新たな設備投資が必要となる海運業界は勿論、硫黄留分を多く含む重油の需

要減などに伴う石油精製や石油化学業界への影響も懸念されています。

(注)北米沿岸や欧州の北海エリア、バルト海エリアなど (出所)経済産業省資料を基に弊行作成

船舶燃料硫黄分濃度規制の流れ

想定される関連業界への影響

EU独自規制

I

M

O

一般海域

排出規制海

域(ECA)

(注) 0.2% 1.0%(A重油相当) 0.1%(軽油相当) 4.5% 3.5% (C重油相当) 0.5%

10年 12年15年

20/1月

【港湾内停泊船・内陸水路航行船のみ】 0.1%(軽油相当)

参照

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