4章 情報リテラシー TFU リエゾンゼミ・ナビ『学びとの出会い』
1 エクセルとは
エクセル(Excel)は Microsoft 社が開発・販売している「表計算ソ フト」です。「表計算ソフト」とは、表の基本構成となるセル(マス目) に必要な情報や数値を入力し、表やデータベースを作成することができ るソフトウェアのことです。数式や関数も入力することができ、セルに 入力した数値などを集計したり、計算結果からグラフを作成したり、デ ータ分析をしたりするなどの幅広い機能が備えられています。目的や状 況に合わせて有効に利用してみましょう。2 エクセルの基本
〔1〕データの入力
次のデータは、平成21 年度の総合福祉学部と子ども科学部の就職状 況(分野別)結果を、練習用に四捨五入したものです。ワークシートを 開き以下のデータを入力してみましょう。 セルの幅が狭く入力したデータがセルに入り切らないときは、変更す る列を選択し、〔ホーム〕―〔セル〕―〔書式〕―〔列の幅〕をクリッ ここでは Excel2010 を用 いて説明します。なお、操 作方法が複数ある場合で も、紙面の都合上、説明は ひとつの方法でしかして いません。複数の方法を実 際に試してみて、自分にあ った方法を見つけておく ことも必要です。 本学 With You 2011 掲載 平成22 年 3 月 31 日現在 のデータを元にして作成2.エクセルで表とグラフを作ろう
クして、表示された〔列幅〕ダイアログボックスの値を変更し設定しま す。 入力したデータを保存しておけば、いつでも読み込み目的に応じて編 集しデータとしての活用が可能です。活用方法の例として、次に表やグ ラフを作成してみましょう。
〔2〕表
数値データは、文章で数値について説明するよりも、表にして視覚的 に表現すると、より理解されやすい情報となります。表は情報を行と列 に整理して並べたものです。表には細かい値まで数値を正確に伝えこと ができるという特徴があるので、視覚情報としてレポートなどに活用し ましょう。先ほど作成したワークシートを利用して、表を作成してみま しょう。 (1)表の作成 ①先ほど入力したワークシートを開き、罫線を表示させたい範囲をドラ ッグして反転させます。 ②〔ホーム〕―〔罫線〕―〔格子〕をクリックして、罫線を表示します。 エクセルは表計算ソフト として利用することが多 いのですが、セル単位での 移動・挿入・削除・コピー を含めた様々な編集作業 や、連続データの入力など が可能であることを利用 すると、文書作成の際にも 活用できる場合がありま す。「文書作成はワードで」 と決め付けずに、内容によ って使い分けができれば とても便利です。 ただし、あらかじめ様々な 機能があることを頭に入 れておかなければ、使い分 けができるようにはなれ ません。そのためにも、時 間がたっぷりあるときに、 どんなことができるもの なのか、どのようにすれば 良いのかを、十分に試して おくことをお勧めします。 すべて自分で学習するの は難しいと感じる場合は、 他者の作成したものを観 察して、こんなこともでき るのかと情報を収集する ことから始めても良いで しょう。なお、頻繁に使用 しない機能は忘れてしま うことがあるので、気に入 った使い方を見つけたら メモを取っておくと良い でしょう。(2)表の構成要素 表には罫線以外にも、表番号・表タイトル・数値単位・出典などを記載 する必要があります。 ① 表番号は、掲出順の通し番号を付し、表1、表2、表3・・・という ように表記し、表タイトルの前に付します。 ② 表番号と表タイトルは、表の上に記載します。 ③ 数値のみの記載では何を表しているかわからないため、数値単位を忘 れずに記載します。 ④ 出典は誰でもが元のデータを参照できるような表現とし、表の右下に 記載します。
(3)編集 大学における提出物では過度なものは必要ありませんが、多少であれ ばカラフルにすることで見栄えを良くすることができます。掲示物や配 布用のビラであれば、より目立つものや鮮やかなデザインが必要となる 場合もあるでしょう。文字のフォントを変えたりセルに着色したりする ことで、ワード同様に様々な編集が可能ですので、例のように編集して みましょう。 ①先ほど入力したデータの編集したい範囲をドラッグして反転させま す。 ②〔ホーム〕―〔フォント〕から〔フォントサイズ〕〔太字〕〔斜体〕〔塗 りつぶしの色〕、また、〔ホーム〕―〔配置〕から〔文字列を右に揃える〕 をクリックして編集します。
〔3〕グラフ
グラフを用いると、視覚的・直感的に情報をとらえることができま す。その反面、グラフから細かい数値データを読み取ることには限界も あります。このような違いを利用して、表とグラフを目的に応じて上手 に使い分けることが必要です。情報を自由にデザインできるようなスキ ルを身につけておけば、その場に応じた伝わりやすい情報表現が可能と なります。 学生時代にレポートなど で活用するのはもちろん ですが、職種によっては営 業実績や商品の比較検討 をグラフや表を用いて説 明することが求められま す。このようなスキルは、 ぜひとも学生のうちに身 につけておきたいもので す。(1)グラフの作成
先ほど作成した表を利用して、図を作成してみましょう。
①グラフにしたいワークシートの範囲をドラッグして反転させます。
②〔挿入〕―〔グラフ〕―〔円〕―〔円〕をクリックするとグラフが作 成されます。
③表に重なっていたらドラッグ&ドロップで空白部分に移動させれば、 表と並べての編集も可能です。 (2)グラフの構成要素 グラフにも表と同様に、グラフ番号・グラフタイトル・数値単位・出 典などを記載する必要があります。ただしグラフ番号は、図1、図2、 図3・・・というように表記します。また、グラフ番号とグラフタイト ルは、厳密にはグラフの下に記載します。 (3)編集 値の大きさを少し大きくするだけで、とても見栄えが良くなったりし ます。目的に応じて編集してみましょう。ここではデータラベルの編集 をしてみましょう。 ①円グラフ上でクリックし、グラフの全体をアクティヴの状態にします。 ②グラフ上で右クリックし、〔データラベルの追加〕を選択すると、各 項目に数値が記載されます。 エクセルではグラフタイ トルが自動的にグラフの 上に記載されます。
③再度右クリックをして〔データラベルの書式設定〕を選択するとさま ざまなパターンに編集することができます。分類名を入れたり、値では なくパーセンテージで表示したりと、目的に応じて選択してみましょう。
3 その他のさまざま機能
以上の基本操作が可能であれば、あとはその他の機能を使いこなすこ とでスキルアップにつながります。本当に種類豊富ですので、必要な機 能を使いこなせるようにしておきましょう。ここではほんの一部を紹介 します。あとはテキストなどを参考にしながら、さまざま試してみてく ださい。〔1〕練習:JR仙台市内各駅の旅客輸送状況データを用いて
以下の手順でデータを検索し、グラフを作成します。 〔仙台市ホームページ〕―〔統計情報せんだい〕―〔統計時報(定期 資料)〕―〔22 JR仙台市内各駅の旅客輸送状況(日平均乗車人員)〕 講義で教員が示す資料や、 学生が作成したものをよ く観察し、どのようなスタ イルが見やすいかを意識 しておくと、実際に作成す る際の参考になります。上から国見駅までのセルをコピーして、エクセルのワークシートにペース トします。
この表を元に練習してみましょう。
(1)東北福祉大前駅の利用状況を両隣の駅と比較する
削除します。該当の行をドラッグして反転させ、その上で右クリックを して削除を選択すると、3駅分のデータが残りますのでこれを利用しま しょう。 ①折れ線グラフ グラフを作成したい3駅分のデータをドラッグして反転させ、〔挿入〕 ―〔グラフ〕―〔折れ線〕をクリックします。 ②スパークライン 表の数値と隣接したセルに、小さなグラフを表示して、データの傾向 を簡単に表現することができます。これをスパークライン機能と呼びま す。スパークラインを利用する手順は次の通りです。 (1)グラフを表示するセルを選択状態にします。
(2)「挿入」―「スパークライン」をクリックして、折れ線、縦棒、勝敗 のいずれかのグラフを選択します。 (3)データ範囲の をクリックして、グラフで表現したいデータ範囲をド ラッグして、「OK」をクリックします。 上の例では「北山」のデータのスパークラインができあがります。できあ がったスパークラインのセルをコピーして、「東北福祉大前」「国見」のセ ルにペーストすると、次の表のように他の駅についてもグラフを表示する
ことができます。 (2)東北福祉大前駅と両隣の駅の利用状況について数式を用いて比較す る ①結果を表示させるセルを選択し、関数の挿入をクリックします。 ②関数名から求めたい関数を選択して「OK」をクリックします。平均 (AVERAGE)・合計(SUM)・最大(MAX)・データの個数(COUNT) などを、1クリックで指定することができます。
③求めるデータ範囲が合っていることを確認(ドラッグして指定すること も可能)し、「OK」をクリックします。 ④出来上がったセルをコピーして他のセルにペーストすると、次のように 他の駅についても結果が表示されます。
〔2〕練習:仙台市の人口の推移データを用いて
以下の手順で検索すると、仙台市の区別・男女別人口のデータが得られ るので、エクセルにコピーしさまざまな分析をしてみましょう。 関数の分類でから希望の ものを選択すると、関数名 のリストが変わります。「仙台市ホームページ」―「市民向け情報」―「統計情報せんだい」― 「人口」―「人口の推移」―「住民基本台帳人口・外国人登録人口」― 下の方の表:(再掲)平成 23 年 7 月 住民基本台帳人口(区別)
どんなに高機能なソフトであっても、時間を使って使いこなせるよう 初めは身近なデータから どんなことが表現できる か、何が言えるかという視 点で試行錯誤を重ねてみ ると、とてもよい練習にな るでしょう。
にしておかないと、いざというときに何の役にも立ちません。どうか将 来を見据えて行動し、スキルアップをはかってください。