1010個/ml 乳剤 500 倍,商品名:ボタニガード ES)と バーティシリウム・レカニ菌製剤(分生子 3.0 × 109 個/ g 水和剤 1,000 倍,商品名:マイコタール)である。 2009 年の供試薬剤はイミダクロプリド(50.0%顆粒水和 剤 2,000 倍),チアメトキサム(10.0%顆粒水溶剤 2,000 倍),ジノテフラン(20.0%顆粒水溶剤 2,000 倍),ミル ベ メ ク チ ン ( 1 . 0 % 乳 剤 1 , 0 0 0 倍 ), ア セ キ ノ シ ル (15.0%フロアブル 1,000 倍),ビフェントリン(2.0%水 和剤 1,000 倍),ルフェヌロン(5.0%乳剤 2,000 倍),エ マメクチン安息香酸塩(1.0%乳剤 2,000 倍),キャプタ ン(80.0%水和剤 800 倍),ジエトフェンカルブ+チオ ファネートメチル(12.5%水和剤+ 52.5%水和剤 1,000 倍),トリフルミゾール(30.0%水和剤 3,000 倍)の 11 剤である。 II 数種薬剤の影響 1 試験方法 2008 年および 09 年とも,試験は宮城県名取市の宮城 県農業・園芸総合研究所内の施設栽培ナス圃場で実施し た。ナスの品種は ‘式部’(台木:‘トルバム’)で,株間 70 cm,畦間 150 cm で定植した。2008 年はナスを 5 月 2 日に定植し,その後,6 月 18 日にスワルスキーカブリ ダニを放飼,9 月 11 日に各薬剤を散布した。2009 年は ナスを 5 月 14 日に定植し,10 月 8 日および 21 日にス ワルスキーカブリダニを放飼,10 月 30 日に各薬剤を散 布した。各薬剤は噴霧器を用いて,薬液がナス葉から滴 る程度に十分量を散布した。試験区の規模は各薬剤につ き 3 株,3 反復とした。調査は散布前と散布後の経時的 に,全株全葉に存在するスワルスキーカブリダニ数をヘ ッ ド ル ー ペ を 用 い て 計 数 し た 。 な お , 無 処 理 区 は 2008 年 は水のみの散布とし,09 年は無散布とした。 2 結果および考察 図― 1 および図― 2 に,それぞれ 2008 年および 09 年の スワルスキーカブリダニ密度の推移を示した。散布前の 各 薬 剤 散 布 区 で の ス ワ ル ス キ ー カ ブ リ ダ ニ 密 度 は , 2008 年 で 16.3 ∼ 32.0 頭/株(0.7 ∼ 1.4 頭/葉),09 年で 23.8 ∼ 25.9 頭/株(1.3 ∼ 1.7 頭/葉)であった。2008 年 の供試薬剤のうち,アクリナトリン,スピノサド,アセ フェートおよびマンゼブは散布 4 日後にはスワルスキー カブリダニ密度は急減し,特にアセフェートでは 0 頭で は じ め に コナジラミ類やアザミウマ類等に対する天敵であるス ワ ル ス キ ー カ ブ リ ダ ニ ( Amblyseius swirskii) は , 2008 年 11 月に農薬登録されて以来,主にキュウリやピ ーマン,ナス等で高い防除効果が確認されている(宮田 ら,2009 ;森田ら,2009 ;柴尾ら,2009 ;岡崎ら, 2010)。スワルスキーカブリダニを使った防除体系では, 病害のほか,アブラムシ類やハダニ類,チョウ目害虫 等,本天敵の捕食対象外の害虫や捕食量が少なく十分な 密度抑制につながらない害虫等に対しては,その他の防 除手段を組合せることが必要になる。薬剤散布はその手 段の一つであるが,その場合,スワルスキーカブリダニ に影響のない薬剤を選ぶことが望ましい。しかし,本天 敵に対する薬剤の影響についての知見は少なく,室内試 験にとどまっている(桃下・山中,2008;柏尾,2009)。 そこで,数種の薬剤のほか 2 種類の昆虫寄生菌製剤につ いて,スワルスキーカブリダニへの影響をナス圃場で確 認したので報告する。 I 供試カブリダニおよび供試薬剤 試験は 2008 ∼ 09 年の 2 か年にかけて実施し,供試し たスワルスキーカブリダニは両年ともコパート社製剤で アリスタライフサイエンス株式会社から提供されたもの である(商品名:スワルスキー)。2008 年の供試薬剤は アセタミプリド(20.0%水溶剤 4,000 倍),アクリナトリ ン(3.0%水和剤 1,000 倍),スピノサド(25.0%顆粒水 和剤 2,500 倍),アセフェート(50.0%水和剤 1,000 倍), フロニカミド(10.0% DF 2,000 倍),ノバルロン(8.5% 乳剤 2,000 倍),シフルメトフェン(20.0%フロアブル 1,000 倍),シエノピラフェン(30.0%フロアブル 2,000 倍),ポリオキシン複合体(10.0%水和剤 1,000 倍),ク レソキシムメチル(50.0% DF 3,000 倍),ボスカリド (50.0% DF 1,000 倍),TPN(40.0%フロアブル 1,000 倍), マンゼブ(75.0%水和剤 500 倍)の 13 剤とアリスタラ イフサイエンス株式会社から提供された昆虫寄生菌製剤 であるボーベリア・バッシアナ菌製剤(分生子 1.6 ×
Affect of Insecticides for Predacious Mite Amblyseius swirskii. By Masahide MIYATA (キーワード:スワルスキーカブリダニ,薬剤,影響)
スワルスキーカブリダニへの数種薬剤の影響
宮
みや田
た將
まさ秀
ひで 宮城県農業・園芸総合研究所リオキシン複合体で約 66%,TPN で約 73%となった。 その他,昆虫成長制御剤であるノバルロンでのスワルス キーカブリダニ密度は,散布 4 日後には増加したもの あった。アセタミプリド,ポリオキシン複合体および TPN でもスワルスキーカブリダニ密度は減少し,散布 10 日後の密度はアセタミプリドで散布前の約 38%,ポ ス ワ ル ス キ ー カ ブ リ ダ ニ 数 ︵ 頭\ 株 ︶ 40 30 20 10 0 ア セ タ ミ プ リ ド ︵ ×4,000 ︶ ア ク リ ナ ト リ ン ︵ ×1,000 ︶ ス ピ ノ サ ド ︵ ×2,500 ︶ ア セ フ ェ ー ト ︵ ×1,000 ︶ フ ロ ニ カ ミ ド ︵ ×2,000 ︶ ノ バ ル ロ ン ︵ ×2,000 ︶ シ フ ル メ ト フ ェ ン ︵ ×1,000 ︶ シ エ ノ ピ ラ フ ェ ン ︵ ×2,000 ︶ ポ リ オ キ シ ン ︵ ×1,000 ︶ ク レ ソ キ シ ム メ チ ル ︵ ×3,000 ︶ ボ ス カ リ ド ︵ ×1,000 ︶ T P N ︵ ×1,000 ︶ マ ン ゼ ブ ︵ ×500 ︶ 水 散布 1 日前 散布 4 日後 散布 10 日後 図 −1 スワルスキーカブリダニに対する各薬剤の影響(ナス圃場,2008) ス ワ ル ス キ ー カ ブ リ ダ ニ 数 ︵ 頭\ 株 ︶ 90 60 70 80 50 10 20 30 40 0 イ ミ ダ ク ロ プ リ ド ︵ ×2,000 ︶ チ ア メ ト キ サ ム ︵ ×2,000 ︶ ジ ノ テ フ ラ ン ︵ ×2,000 ︶ エ マ メ ク チ ン 安 息 香 酸 塩 ︵ ×2,000 ︶ ミ ル ベ メ ク チ ン ︵ ×1,000 ︶ ア セ キ ノ シ ル ︵ ×1,000 ︶ ビ フ ェ ン ト リ ン ︵ ×1,000 ︶ ル フ ェ ヌ ロ ン ︵ ×2,000 ︶ キ ャ プ タ ン ︵ ×800 ︶ ジ エ ト フ ェ ン カ ル ブ + チ オ フ ァ ネ ー ト メ チ ル ︵ ×1,000 ︶ ト リ フ ル ミ ゾ ー ル ︵ ×3,000 ︶ 無 散 布 散布 3 日後 散布 1 日前 散布 10 日後 散布 17 日後 図 −2 スワルスキーカブリダニに対する各薬剤の影響(ナス圃場,2009)
タン,ジエトフェンカルブ+チオファネートメチルおよ びトリフルミゾールについては,影響はほとんどないと 考えられた。各薬剤の影響の有無については,過去の室 内試験の結果とほぼ同様であった(桃下・山中,2008; 柏尾,2009)。 無散布区でスワルスキーカブリダニ密度が顕著に増加 した 2009 年の試験では,イミダクロプリドやチアメト キサム等でのスワルスキーカブリダニ密度は急減するこ とはなかったが,増加することもなかった。これは散布 前に存在した卵にこれらの薬剤が影響したり,産卵数な どに影響した可能性がある。さらに,エマメクチン安息 香酸塩でのスワルスキーカブリダニ密度は,散布後の反 復間差も比較的大きかったが,卵への影響が少なかった と仮定するならば,散布前に存在した卵数の反復間差が 大きかったと考えられる。 以上のように,今後は各薬剤の卵への直接的な影響や 産卵数の変化等,散布後の増殖に関する影響を精査する 必要があるとともに,特に散布後に影響が認められた薬 剤については,その残効期間についても明らかにする必 要がある。さらに,同系統の中でも薬剤によって影響の 表れ方が異なったため,他の薬剤についても引き続き評 価する予定である。 なお,2 か年の試験では,スワルスキーカブリダニの 好適な鎭生物と考えられるミカンキイロアザミウマやオ ンシツコナジラミの発生がわずかに観察されたが,本天 敵の密度変動はこれらの鎭生物の密度に関連した可能性 もある。しかし,2008 年の放飼試験事例(図― 3)では, ミカンキイロアザミウマおよびオンシツコナジラミが急 減した場合でも,スワルスキーカブリダニの密度は大き の,散布 10 日後には散布前の約 74%となった。その他 の薬剤ではスワルスキーカブリダニ密度の減少は見られ なかった。2009 年の供試薬剤のうちでは,ミルベメク チンおよびビフェントリンは散布 3 日後にスワルスキー カブリダニ密度は急減した。キャプタンは散布 3 日後に 密度は減少したものの,散布 10 日後には散布前と同程 度まで回復した。イミダクロプリド,チアメトキサム, エマメクチン安息香酸塩,ジエトフェンカルブおよびト リフルミゾールでは,スワルスキーカブリダニ密度は散 布 17 日後まで,散布前と同程度で推移した。ジノテフ ラン,アセキノシルおよびルフェヌロンでの密度推移は 無散布とほぼ同様に推移した。 以上 2 か年の結果から,供試した薬剤のうちスワルス キーカブリダニ密度に対して顕著な悪影響を及ぼすと考 えられた薬剤は,ピレスロイド系殺虫剤のアクリナトリ ン,ビフェントリン,有機りん系殺虫剤のアセフェー ト,殺ダニ剤のミルベメクチン,その他の系統であるス ピノサドで,殺菌剤ではマンゼブであった。やや悪影響 が認められた薬剤は,ネオニコチノイド系殺虫剤のアセ タミプリド,殺菌剤のポリオキシン複合体,TPN であ った。それらよりも影響は少ないものの,無散布に比べ るとやや影響があったと考えられた剤はイミダクロプリ ド,チアメトキサム,エマメクチン安息香酸塩であっ た。昆虫成長制御剤のノバルロンでは,散布の約 10 日 後から影響が表れた可能性がある。その他,ネオニコチ ノイド系殺虫剤のジノテフラン,殺ダニ剤のシフルメト フェン,シエノピラフェンおよびアセキノシル,昆虫成 長制御剤のルフェヌロン,その他の系統のフロニカミ ド,殺菌剤のクレソキシムメチル,ボスカリド,キャプ スワルスキーカブリダニ ミカンキイロアザミウマ オンシツコナジラミ 6月 18日 6月 25日 7月 2日 7月 9日 7月 16日 7月 23日 7月 30日 8月 6日 8月 13日 25 20 15 10 5 0 各 虫 数 ︵ 頭\ 10 葉 ︶ 図 −3 スワルスキーカブリダニ,ミカンキイロアザミウマおよびオンシツコナ ジラミの発生推移(ナス圃場,2008) 矢印はスワルスキーカブリダニの放飼時期を示す.
剤を散布した区よりもさらに低く推移した。7 月 10 日 のみにバーティシリウム・レカニ菌製剤を散布した区で のスワルスキーカブリダニ密度は,スワルスキーカブリ ダニ放飼のみの区とほぼ同様に推移した。 以上のことから,ボーベリア・バッシアナ菌製剤はス ワルスキーカブリダニ密度にある程度の悪影響を及ぼす と考えられた。このことを確認するために,室内で以下 の実験を行った。 2 室内試験 ( 1 ) 試験方法 供試したスワルスキーカブリダニは圃場試験と同様, 製剤として入手したものである。供試製剤は圃場試験で の 2 製剤で,ボーベリア・バッシアナ菌製剤については 乳剤タイプと水和剤タイプの 2 種の剤型で比較した(圃 場試験で使用した製剤は乳剤タイプ)。試験はインゲン 葉片(1 × 1 cm)を用いて行った。インゲン葉片にス ワルスキーカブリダニ成虫 5 頭を接種,その後,各昆虫 寄生菌製剤をハンドスプレーで十分量を散布した。逃亡 を防ぐため,通気を確保した内径 35 mm,高さ 11 mm のプラスチックシャーレで蓋をした。散布後は 25℃, 16L8D に設置し,48 時間後に実体顕微鏡下で生死を観 察した。試験は各区 4 葉片(20 頭),3 反復(計 60 頭) とした。 ( 2 ) 結果および考察 各製剤散布 48 時間後のスワルスキーカブリダニの死 亡率を表― 1 に示した。ボーベリア・バッシアナ菌製剤 く変動しなかったため,薬剤影響試験におけるスワルス キーカブリダニ密度の増減の要因も,少なくともこの 2 種の鎭生物の増減ではないと考えられる。 III 昆虫寄生菌製剤の影響 1 圃場試験 ( 1 ) 試験方法 2008 年に試験 II と同じナス圃場で実施した。6 月 18 日 にスワルスキーカブリダニを 33 頭/株を放飼した。 試験区はスワルスキーカブリダニ放飼のみの区,放飼後 の 7 月 3 日および 10 日にボーベリア・バッシアナ菌製 剤を散布した区,7 月 3 日にボーベリア・バッシアナ菌 製剤を散布した後,7 月 10 日はバーティシリウム・レ カニ菌製剤を散布した区,7 月 10 日のみにバーティシ リウム・レカニ菌製剤を散布した区の 4 区を設けた。各 試験区の規模は 20 m2,15 株とした。調査は経時的に, 各試験区の 15 株全株につき,それぞれ上,中,下位葉 の 3 葉に存在するスワルスキーカブリダニ数をヘッドル ーペを用いて計数した。 ( 2 ) 結果および考察 各試験区におけるスワルスキーカブリダニ密度の推移 を図― 4 に示した。7 月 3 日にボーベリア・バッシアナ 菌製剤を散布した二つの区でのスワルスキーカブリダニ 密度は,その他の区に比べて低く推移し,その二つの区 のうち,7 月 10 日にもボーベリア・バッシアナ菌製剤 を散布した区は,同日にバーティシリウム・レカニ菌製 スワル→ B.→ B. スワル→ B.→ V. スワル→−→ V. スワル→−→− 6月 18日 6月 25日 7月 2日 7月 9日 7月 16日 7月 23日 7月 30日 8月 6日 8月 13日 140 120 100 80 60 40 20 0 ス ワ ル ス キ ー カ ブ リ ダ ニ 数 ︵ 頭\ 45 葉 ︶ スワルスキー カブリダニ ボーベリア菌 製剤 ボーベリア菌製剤 or バーティシリウム菌製剤 図 −4 スワルスキーカブリダニに対する昆虫寄生菌製剤の影響(ナス圃場, 2008) 凡例の試験区名は 6 月 18 日→ 7 月 3 日→ 7 月 10 日の各時期に処理した天 敵または昆虫寄生菌製剤名を示し,「スワル」はスワルスキーカブリダニ, 「B.」はボーベリア・バッシアナ菌製剤,「V.」はバーティシリウム・レカ ニ菌製剤を示す.
リダニの密度の増減は,薬剤の直接的な影響のほか,前 章までに述べたとおり,薬剤散布による様々な鎭生物の 増減も影響する可能性がある。今回の試験では,ミカン キイロアザミウマおよびオンシツコナジラミの発生は認 められたが,それらの密度の増減は本天敵の増減にあま り関連しなかったと考えられた。しかし,密度を維持す るための鎭は株上に存在したと推測される。何が鎭にな っているのかを探索し確認したうえで,それらへの薬剤 の影響もあわせて評価する必要があるだろう。そのよう な試験事例が蓄積されることで,鎭の多少などといっ た,条件の異なる圃場での薬剤の影響が正確に把握され るだろう。 今後,薬剤のスワルスキーカブリダニへの残効性や各 ステージごとの影響,鎭生物の減少などといった間接的 な影響,さらに粒剤の土壌処理による影響等,各薬剤が 本天敵にどのように影響するのか,スワルスキーカブリ ダニの利用を基幹とした防除体系を構築するにあたって 一層の整理が必要である。 引 用 文 献 1)柏尾具俊(2009): 九州病虫研報 55 : 194(講要). 2)宮田將秀(2009): 植物防疫 63 : 27 ∼ 33. 3) ら(2009): 第 53 回応動昆大会(講要): 65. 4)桃下光敏・山中 聡(2008): 第 52 回応動昆大会(講要): 12. 5)森田茂樹ら(2009): 第 53 回応動昆大会(講要): 129. 6)岡崎真一郎ら(2010): 第 54 回応動昆大会(講要): 81. 7)柴尾 学ら(2009): 関西病虫研報 51 : 1 ∼ 3. については,水和剤タイプでは 2,000 倍および 1,000 倍 とも影響はなかったが,乳剤タイプの製剤では影響が大 きく,特に 500 倍では約 90%の死亡率であった。乳剤 タイプの製剤で影響が大きかったのは,本製剤が油状の 液体であるため,気門封鎖型薬剤と同じような働きを示 したものと考えられる。また,バーティシリウム・レカ ニ菌製剤では死亡率は約 1.7%で,影響はほとんどなか った。 圃場試験と室内試験の結果から,今回供試した昆虫寄 生菌製剤のうち,乳剤タイプのボーベリア・バッシアナ 菌製剤はスワルスキーカブリダニに悪影響を及ぼすこと が確認された。ただし,この影響は製剤中の油状成分が かかわっていると考えられた。なお,水和剤タイプのボ ーベリア・バッシアナ菌製剤は,現在国内では未登録で ある。 お わ り に 今回,スワルスキーカブリダニに対して,数種の薬剤 と 2 種の昆虫寄生菌製剤の影響をナス圃場で評価した。 また,気門封鎖型薬剤の影響と圃場での併用可否につい ては本誌で報告したところである(宮田,2009)。引き 続き他の薬剤についても試験を実施する予定であるが, 圃場での薬剤の影響を厳密に評価するためには以下のこ とに留意する必要がある。すなわち,スワルスキーカブ 表 −1 スワルスキーカブリダニに対する昆虫寄生菌製剤の影響(2009) 成分菌名 剤型 成分濃度 (分生子濃度) 希釈倍数 処理 48 時間後 死亡率% (±標準誤差) ボーベリア・バッシアナ 〃 〃 〃 バーティシリウム・レカニ 乳剤 乳剤 水和剤 水和剤 水和剤 1.6 × 1010個/ml 1.6 × 1010個/ml 4.0 × 1010個/g 4.0 × 1010個/g 3.0 × 109 個/g 1,000 500 2,000 1,000 1,000 55.0 ± 5.8 90.0 ± 2.9 0 0 1.7 ± 1.7 蒸留水 ― ― ― 0 イエンス)10/05/19 イミダクロプリド:2.0%,スピノサド:1.0%,イソチアニ ル:2.0%,チフルザミド:3.0% 稲(箱育苗):イネミズゾウムシ,イネドロオイムシ,ウン カ類,ツマグロヨコバイ,コブノメイガ,フタオビコヤガ, いもち病,紋枯病:移植 2 日前∼移植当日 蘆チアクロプリド・イソチアニル粒剤 22707:ルーチンバリアード箱粒剤(バイエルクロップサイ エンス)10/05/19 チアクロプリド:1.5%,イソチアニル:2.0% (55 ページに続く) (新しく登録された農薬 44 ページからの続き) 稲(箱育苗):イネミズゾウムシ,イネドロオイムシ,ウン カ類,ツマグロヨコバイ,イネヒメハモグリバエ,イネツ トムシ,フタオビコヤガ,コブノメイガ,ニカメイチュウ, いもち病:は種時(覆土前)∼移植当日 稲(箱育苗):イネミズゾウムシ,イネドロオイムシ:ウン カ類,ツマグロヨコバイ,イネツトムシ,フタオビコヤガ, コブノメイガ,いもち病:は種前 蘆イミダクロプリド・スピノサド・イソチアニル・チフルザ ミド粒剤 22706:ルーチンアドスピノ GT 箱粒剤(バイエルクロップサ