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〔学 会〕
東京女子医科大学々会第80回例会
日 時 昭和31年6月29日(金)午後2時半
場所 東京女子医大臨床講堂
1. 未熟児出生の環境についての一考察
(衛生)水谷民子
昭和28年川崎市中央保健所管内に出生せる未熟児
160名及び対照児147名の二群について,母の妊娠中の
環境調査を行った結果につき報告した。
・生物学的環境
L 母の年令は両蓋とも平均28∼29才で,両群間に
有意の差を認めない。
2.乳幼児死亡率は未熟噌群96,対照群 126でその
差は有意である。
3.既往の洗死産率は両鮮とも妊娠100中22∼23で
ある。両毛間に有意の差を認めない。
4・未熟児分娩率は未熟児群33.0,対照群2.2で両
省聞に有意の差を認める.。
5・妊娠中の健康状態は,疾病者が両群とも30%
で,有意の差を認めない。疾病の第一は妊娠中毒症で
ある。
6ゼ分娩状況は,語群とも異常分娩が7%内外で,
有意の差を認めない。
7.(1)栄養の第一として悪阻による食慾の変化をし
らべたが,減少したものぽ両群とも55%内外で有意の
差を認めない。
〔2)栄養の第ごとして妊娠中特に栄養摂!反に注意し
たものは,両群とも40%内外で有意の差を認めない。
社会約環境
&① 労{力条件の第一として職業を調査した。未熟
児群は対照群に比して商業が多く,その差は有意であ
る。
(2)労彷条件の第二として、家族数は両群とも4内
外で有意の差を認めない。
③ 労仇条件の第三として,乳幼児数は両群とも1
以下で有意の差を認めない。
(・9 労伽条件の第四として,妊娠中収入をともなう
仕察に従事したものは,未熟児群8・7%,対照群15,0
%で有意の差を認めない。
9.、教育程度は,両群とも60%が義務教育終了以下
で,有意の差を認めない。
10.家族一入当りの平均月収は,両群とも平均6,000
円内外で,有意の差を認めない。
11.妊娠の判明月数は,平均,未熟児群3.3,対照
群3.5で有意の差を認めない。・
12.妊娠中精神的負担を有したものは,未熟児群
18.1%,対照群8, 2%で有意の差を認める。
2.多発性Plab”mtt細胞性脅髄瞳症の一例
(口腔外科)河西一秀
(放射線科)後藤千代
今回左側下顎隅角都に発生して臨床上骨肉腫の診断
のもとに手術され一時良好な経過をとつナこが,其の後
急速に全身の骨に同断の多発を来し死の転悟をとった
多発性Plasma細胞性骨湯這腫症の一例を報告すろ。
症例:小○ト0 49才♀ 鮮魚商主婦。
家族歴,既往症に特記する事項はなく,’特に家系に
悪性腫瘍の既往者はない。
現官歴:現病を自覚したのは,昭和29年12月頃左側
耳介部より下方にかけて刺戟性の歯痛を以て始まり,
30年2月頃には左側下顎隅角部に鈍痛を江って腫脹を
来し,4月頃迄はその腫脹は逐次増大したが,其れ以
後は大した変化もなかったが,更年期障碍でぽないか
と5月2日当院産婦人科に来診しtJhl’,外科に廻され
5月7日耳下腺混合腫瘍の診断のもとに手術を行った
が,腫瘍び軟組織中でなく,顎骨体にあったので,手
術を中止し,義顎の作製を当科に依頼された。
手術が急がれていたので合成樹脂にてProtheseを
作り5月17日顎骨半側切断手商出手術を行いProthese
を挿入した。
術後は経過極めて良好で,6月末退院せしめた。此
の間摘出腫瘍の病理組織学的検索を行った所Plasmo−
cytomと診断された。倫退院直前右側頭頂部に限局
した比較的軟かい腫瘤を触知したが,此の腫瘤は入院
当裡のX線フィノレムに骨吸収像として現われている所
から顎骨と何れが原発巣かは不明である。
退院後は概ね隔日叉は2H置きに通院しX線照射及
Sarcomycinの静注を行った。本病の特性上将来他に
多発を来すのではないかと懸念されたが,顎骨部には
再発もなく頭部にはX線治療が効果的に作用し腫瘤は
平坦になる迄縮小していた。
9月末より毎日一回夕刻37.7。C∼38。4℃位の発熱
がありしばしば来院しなかったが10月末よt)急に全身
状態が不良となり通院不能となったので再入院せしめ
た。
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