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気相蒸着法による耐熱複合材料の特性向上に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

気相蒸着法による耐熱複合材料の特性向上に関する研究( 内

容の要旨(Summary) )

Author(s)

末光, 毅

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第142号

Issue Date

2001-03-24

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1863

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

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氏名(本籍) 学 位 の 種 類 学位記号番号 学位授与年月 日 専 攻 学位論文題 目 末 光 毅(大分県) 博 士(工学) 甲 第 142 号 平成13 年 3 月 24 日 物質工学専攻 気相蒸着法による耐熱複合材料の特性向上に関する研究

(Improvement onperfor皿anCe Ofheat resistant COmpOSites by chemicalvapor deposition) 学位論文審査委員 (主査)教 授 元 鳥 栖 二 (副査)教 授 箕 浦 秀 樹 教 授 橋 場 稔 教 授 三 輪 賓

論文内容の要旨

セラミック繊維で強化されたセラミックス基複合材料は通常の金属にない特性を有している。 特に,炭化ケイ素系繊維で強化された炭化ケイ素基複合材料(SiCF′SiC)は既存の耐熱材料より 高い耐熱性,耐酸化性及び高温比強度を示すと共に,モノリシック・セラミックスの最大の欠点 である瞬時破壊を克服し,高い損傷許容性を有する材料と考えられる。また,炭素繊維強化炭素 複合材料と比べて,耐熱温度は若干低いが,高温での耐酸化性能が高く.信頼性がある。このた め,このSiCF/SiC複合材料は,航空宇宙用エンジンや産業用ガスタービンの高温部材として期 待されており,実用化に向けた研究が進められている。 本研究では,化学気相蒸着(Chemical%porDeposition)及び化学気相含浸(ChemicalⅥpor Inmtration)によるSiCF/SiC複合材料の特性改善に関する研究を行った○以下に,本研究結果の概 要を示す。 最初に,SiCF/SiC複合材料で締結したセラミックガスタービン部品におけるSiC-CVDによる

繊維の解れ止め防止及び耐酸化性向上を目的として,SiClrCH4-H:原料を用いたSiCの成膜条件

の検討を行った。 黒鉛基板上へのSiC膜の成膜実験を行い,成膜条件と析出相の種類,成膜の律速段階、膜厚 分布および析出速度との相関関係について検討を行った。析出相の種類に関しては.化学平衡計 算と実験結果は,一般的傾向は一致するものの,I3-SiC単相生成領域と遊離SiやCの不純物含

有領域の境界線は若干のシフトが認められた。また,基板上のSiCの膜厚分布はH侶i比が増大

するほど良くなり,またβ-SiCの結晶化度はfL,Si比が22近傍で最高値を示した。成膜速度は, 圧力や水素ガス供給量の変化には影響されず,C/Si比に比例して変化した。 次に,前述のガスタービン部品の締結部であるSiCF/SiC複合材料の耐酸化性をSiC-CVIにより 向上させる試みを行った。

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ー51-炭素繊維の3次元織物を用いたSiC-CVI実験を行い.1300K以上で成膜が確認され,成膜温 度が低いほど成膜速度は低下するが,織物の表面と内部のSiCの形成速度の差異が小さくなるこ とが明らかになった。次に,従来法と化学気相含浸法により,5種類の締結モデルを試作し.熱 サイクル試験前後の締結モデルの強度評価を行った。この結果,SiC-CVIによりマトリックズを 形成した締結モデルが従来法の約2倍の熱サイクル試験後の残存強度を保持することが明らか になった。.これはCVIにより形成されたSiC膜がセラミック繊維の酸化損傷を抑制することに 起因すると考えられた。 3番目にSi-Ti-C-0等のSi-M-C-0織維強化複合材料の強度向上を目的として,織維上へのCVD 法による熱分解炭素の成膜挙動についての検討を行った。セラミック繊維強化セラミックス複合 材料において,繊維とマトリックスの密着強度を低く保つことにより,繊維の引き抜けを生じて・ 高い靭性を示すことができる。層周強度の低い熱分解炭素を繊維とマトリックスの界面に数十

mの厚さで成膜させることにより.複合材料の靭性と強度を向上させることができる。

水素又はアルゴンの希釈ガスとメタンガスを用いて,Si-¶一C-0系セラミック繊維上への熱分 解炭素の成膜実験を行い,水素とアルゴンの希釈ガスの違いによる成膜への影響,成膜温度と成 膜開始までの潜伏期聞及び成膜速度の関係を調べた。この結果,アルゴンを希釈ガスに用いた 場合は1350K∼1550Kの全ての温度範囲で熱分解炭素の成膜が見られたが,希釈ガスを水素とし た場合,1450K未満の温度では成膜が認められなかった。熱分解炭素の成膜の活性化エネルギー は110kJ/molであった。また,熱分解炭素の成膜が始まるまでに1ks程度の潜伏期間が生じた。

この原因は,前処理の水素クリーニングの残留水素による成膜の阻宰と繊維の表面状況の変化に

起因するものと考えられた。 最後に,SiCF/SiC複合材料の耐久性を向上させるために,繊維にC/SiCの微細な多層コーティ ングを形成する方法に関する研究を行った。前述の炭素単独膜よりも,C/SiCの多層コーティン グにより織維/マトリックスの高温使用中の耐久性が向上すると考えられる。 1350Kにおいて,SiCl.とメタンを主原料としたCVD実験において,水素とアルゴンの希釈ガ スを変えることにより,形成する膜が異なる。即ち,原料ガス中のC/Si比には関係なくt純粋 なアルゴンを用いた時には,熱分解炭素が形成し,水素ガスを少量添加するとSiCが形成する。 この成膜の特性を利用して,希釈ガスを水素とアルゴンに交互に入れ替えることにより,織維上 へのサブミクワンオーダーのC/SiCの多層コーティングを試みた。成膜条件,成膜時間と膜厚の 関係を得て,約3011m厚さの熱分解炭素と2OOllm厚さのSiCの交互積層の多層コーーティングを 得た。 以上に示したよ.うに,本研究では,SiC-CVDによるセラミック複合材料の表面からの耐酸化 性の向上SiC-CVIによる繊維の耐酸化性向上,セラミック繊維/マトリックスの界面制御のた めの熱分解炭素,さらに耐久性の高いC/SiC多層コーティングに関する研究を実施した。

論文審査結果の要旨

cvD(化学気相蒸着)法及びCⅥ(化学気相浸透)法を用いJ炭化ケイ素繊維強化炭化 ケイ素基複合材料(SiCF/SiC)の特性改善・性能向上を検討し、以下の新しい知見を得てい る。①SiCF/SiC複合材料で締結したセラミックガスタービン部材へのSiC・CVDを行い、 成膜条件、析出相、結晶化度を明らかにした。②炭素繊椎3次元織物へSiC・CⅥを行うと、 従来法より2倍の高温強度維持が可能であることを明らかにした。③Si・Ti・C・0および

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-52-Si・MJc・0織椎への熱分解炭素申尚膜コーティングを行い、成膜条件を詳細に検討し、複合 材料の強度及び靭性の著しい向上を明らかにした。④ 強化繊推上にC侶iC多層コーティ ングを行い、その成膜条件を詳細に検討すると共に、SiCF/SiC複合材料の著しい耐久性向 上を明らかにした。本論文は、これらの多くの新しい知見を適切かつ詳細に記述すると共 に、十分な議論・考察が行われている。これらの内容は、博士論文に催すると判定した。な お、論文の要旨は別紙の通りである。 平成13年1月30日に学位論文の内容及びこれに関連した内容・事項について、口頭試問 による最終試験を行った結果、合格とした。

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