主論文 A ten-year follow-up cohort study of childhood epilepsy: changes in epilepsy diagnosis with age
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(2) たが、経過中に 9 例で原因が明らかとなった。 経過中にてんかん分類が変更されたのは 26 例であった。1 例は特発性局在関連性てんかんが、 国際分類の変更により Panayiotopoulos 症候群に変更された。症候性局在関連性てんかんであっ た 82 例中 5 例が他のてんかん分類に変更された。その 5 例中、2 例は他のてんかん分類 (Lennox-Gastaut 症候群、徐波睡眠時に持続性棘徐波を示すてんかん)に変容し、1 例は SCN1A 遺伝子異常の判明により Dravet 症候群に、1 例は部分発作に加えて全般発作も出現したため未決 定てんかんに、1 例は中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかんに診断変更された。潜因性局 在関連性てんかんであった 72 例中 8 例が他のてんかん分類に変更された。その 8 例中、5 例で画 像異常が新たに見つかり症候性局在関連性てんかんに、2 例で SCN1A 遺伝子異常が明らかとな り Dravet 症候群に、1 例で欠神発作の出現により小児欠神てんかんと再分類された。West 症候 群であった 20 例中 7 例が症候性局在関連性てんかんに、1 例が Lennox-Gastaut 症候群に、2 例 が症候性全般てんかんに変容した。症候性もしくは潜因性の全般てんかんの 1 例と分類不能の 1 例が症候性全般てんかんと Lennox-Gastaut 症候群にそれぞれ診断変更された。 発作頻度に関しては、過去 5 年間に発作を認めなかった症例が調査日①では 30 例だったが、調 査日②では 153 例に大幅に増えた。一方、日単位や週単位で発作を認めていた症例が調査日①で はそれぞれ 38 例と 13 例であったが、調査日②では 28 例と 10 例であり、わずかに減少するのみ であった。調査日①と調査日②の発作頻度の変化については有意差(p<0.001)を認めた。 障害に関しては、調査日①では障害なしが 139 例で、知的障害のみが 47 例、運動障害のみが 1 例、知的障害と運動障害の併存が 71 例であった。調査日②では、障害なしが 126 例に減少し、 知的障害と運動障害の併存が 75 例に増加した。知的障害のみが 55 例、運動障害が 2 例でいずれ も増加した。治療に関しては、調査日①では抗てんかん薬を内服していなかったのが 37 例だった が、調査日②では 120 例に増加した。しかし、2 剤以上内服していたのが 90 例から 103 例に増 加した。調査日①と調査日②における内服数の変化に有意差を認めた(p<0.047) 。 経過中に死亡した 10 例(Group 2) 経過中に死亡したのは男児 6 例、女児 4 例の計 10 例であった。てんかんの平均発症年齢は 2 歳 0 ヵ月(生後 1 日~10 歳 7 ヵ月)で、7 例が 1 歳未満にてんかんを発症した。死亡時の年齢は 4~19 歳で、平均死亡時年齢は 13 歳 3 ヵ月であった。8 例に重度の基礎疾患があり、そのうち 7 例に知的障害と運動障害が併存していた。死亡時、6 例で発作は抑制されておらず、3 例は完全に 抑制されていた。死因は 5 例がてんかん発作と無関係であり、4 例は原因不明であった。1 例は溺 水でてんかん発作と関係していた可能性が考えられた。症例 9 は若年欠神てんかんで障害の併存 はなかったが、欠神発作が週単位で持続していた。19 歳時、全身けいれん後に突然死した。 脱落した 82 例 脱落した 82 例は 10 年間の経過を把握できなかったが、6 例で経過中にてんかん分類が変更さ れていた。2 例は調査日①では West 症候群と診断されていたが、経過中に 1 例は症候性局在関連.
(3) 性てんかんに、もう 1 例は Lennox-Gastaut 症候群に変容した。残りの 4 例は潜因性局在関連性 てんかんとされていたが、Panayiotopoulos 症候群に再分類された。 [考察] てんかんの原因は、調査日②の時点において 99 例(38.4%)で判明していた。残りの 159 例は原 因不明であったが、18 例は中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかんなどの特定のてんかん症 候群に分類されていた。原因不明の割合は他の報告と類似するものであった。今後の画像検査や 遺伝子検査の進歩により原因不明の割合は減少することが予想される。 発作頻度に関しては、5 年間の発作抑制された症例が調査日①から調査日②で 30 例から 153 例 (59.3%)で著増した。しかし、59.3%は他の報告に比べると低い。また、抗てんかん薬の内服数に 関しても、内服を継続している症例が 138 例(53.5%)で、他の研究で報告されている 35%前後に 比べて高い。これらの理由として、対象が難治てんかんを扱う施設の患者であることが考えられ る。 調査日②での知的障害は 130 例(50.4%)、運動障害は 77 例(29.8%)、知的障害と運動障害の併存 が 75 例(29.1%)であり、これに関しては他の報告での知的障害合併率(24%~39%)や運動障害 合併率(16%~46%)と類似していた。 てんかん分類の変更は 258 例中 26 例で、死亡の 10 例中 2 例で、脱落 82 例中 6 例で認めた。 てんかんの分類の変更理由としては、新たなてんかん症候群がてんかん分類に加わることや年齢 依存的にてんかんが変容すること、神経画像検査の精度向上に伴う新たな脳病変の検出、てんか んに関連する遺伝子異常の同定などであった。 死亡例に関しては、大半で重大な基礎疾患により早期にてんかんを発症しており、知的障害や 運動障害を伴っていた。他の報告でも基礎疾患や早期のてんかん発症、障害の併存は死亡率の上 昇に関係するとされている。 本研究の限界としては、脱落例が多かったこと、難治てんかんに対象が偏ったことなどが挙げ られる。 [結論] 小児てんかんにおいて、10 年間の経過をてんかん分類の変更も含めて明らかにすることができ た。神経画像検査や遺伝子検査の進歩により、今後もてんかんの原因が明らかにされると思われ る。発作予後や社会的問題、死亡率などの長期的な側面を理解するためには、より大規模で長期 な調査が必要である。.
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