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1.78m 1.3m

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Academic year: 2022

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(1)

1.78m 1.3m

部材B

2.0 m 3.2m

部材C

0.6m

部材A

2.0 m

図-1 試験体断面及び測定位置

-1.5 -1.0 -0.5 0.0 0.5 1.0

0 0.002 0.004 0.006 0.008

背面からの反射波到達850μsec

FFT処理範囲 FFT処理範囲

FFT処理範囲 0.001μsec

時間(sec) 0.005μsec

図-2 部分的な FFT 処理範囲 表-1 周波数分析方法 周波数分析

手法 処理方法

①FFT(a) 収録した全波形に対して高速フーリ エ変換(FFT)処理

②FFT(b) 収録した波形の一部に対して高速フ ーリエ変換処理

③自己相関 関数+FFT

加速度波形の自己相関関数に対して 高速フーリエ変換処理

鋼球径と周波数分析方法がコンクリート版厚推定に与える影響

ジェイアール東海コンサルタンツ㈱ 正会員 稲熊 唯史 正会員 ○加藤信二郎 大阪大学大学院 正会員 鎌田 敏郎 正会員 内田 慎哉

1.はじめに

衝撃弾性波法によって比較的厚い版厚の部材に適用する場合,打撃によって発生する表面波及びその他の波 動のエネルギーに対して,部材背面で反射する縦波の減衰が大きいために部材背面で多重共振する波動のエネ ルギーが小さく,正確な版厚推定が困難になる.これらの課題に対して,既往の研究結果

1)

では打撃する鋼球 径を適切に選定することによって,多重共振周波数帯と近い周波数域の波動を入力することで,合成されたス ペクトルピークの判読が可能になることが提案されている.一方,得られた応答波形の周波数分析では,一般 的に行われる高速フーリエ変換(FFT)の他に自己相関関数を利用した方法など版厚評価の精度を向上させる 各種の方法が示されている

2)

.そこで,本報では正確な版厚推定が比較的困難な部材厚の厚い構造を対象に,

複数の鋼球径による測定と数種類の周波数分析の手法を組み合わせて版厚推定の検討を行い,測定及び周波数 処理手法について適用性を検討した.

2.試験方法

版厚の比較的厚いコンクリート試験体として版厚の 異なる 3 種類を使用した.試験体断面と版厚の関係を 図-1に示す.特に部材 C では背面に傾斜があることか ら版厚推定が難しい形状となっている.また打撃に用 いる鋼球径は既往の研究

3)

により,鋼球径と入力され る上限周波数の関係が明らかとなっている.そこで,

本試験では鋼球径を 9.0mm,19mm,35mm,40mm,50mm,

63mm の 6 種類用いることした.発生する弾性波の受信 は 3Hz~30kHz までフラットな応答特性を持つ圧電型加 速度センサを用いて,部材表面にはエチレン酢酸メチル 樹脂を加熱して用いる接着剤で固定した.打撃は加速度 センサより約 5cm 離れた箇所を打撃し,表面加速度の測 定はサンプリング周波数 1MHz でサンプリング数を 10,000 点(0.01sec)とし,得られた時刻歴波形に対し て各種の周波数分析方法を適用して結果を比較した.本 報で適用した周波数分析の手法を表-1 に示す.②FFT では鋼球の接触時間に起因する打撃初期の波動を除外 することを目的に図-2 に示す処理対象範囲(0.005sec) を 0.001sec づつ移動させて①と同様の処理を行った.

3.試験結果

6 種類の鋼球と周波数分析方法として①FFT 処理(全 波形)と③自己相関関数+FFT 処理を行った結果を表-2 に示す.スペクトル図には,弾性波の P 波伝播速度を 4,000m/sec とした場合の部材底面で多重反射する共振 周波数を縦線で示している.また,スペクトルのピーク 周波数が底面での多重反射周波数と一致しており,版厚

が正確に推定できているケースを青色の実線で,異なる周波数で同等のピークがあり明確にはなっていないが,

版厚と一致するピークが現れているスペクトル図を緑色の破線で示している.

版厚の比較的薄い部材 A では,鋼球径φ9mm~φ40mm の範囲で版厚が推定できており,鋼球径φ35mm 及びφ キーワード 衝撃弾性波法,周波数特性,版厚,鋼球径,加速度

連絡先 〒450-0002 名古屋市中村区名駅 5 丁目 33-10 アクアタウン納屋橋 ジェイアール東海コンサルタンツ㈱ TEL052-746-7122 土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

‑91‑

Ⅴ‑046

(2)

0 2000 4000 6000 8000 10000 0

0.02 0.04 0.06 0.08

0 2000 4000 6000 8000 10000 0

0.02 0.04 0.06 0.08

0 2000 4000 6000 8000 10000 0

0.02 0.04 0.06 0.08

0 2000 4000 6000 8000 10000 0

0.02 0.04 0.06 0.08

スペクト(mV)

スペクト(mV) スペ(mV) スペ(mV)

0~

0.005sec

0.001~

0.006sec

0.002~

0.007sec 0.003~

0.008sec 表面波ピーク 版厚ピーク

図-3 部材③ 鋼球径φ63mm の部分 FFT 処理結果 表-2 FFT及び自己相関関数+FFTによる周波数分析結果

9mm 19mm 35mm 40mm 50mm 63mm

FFT

自己 相関 + FFT

FFT

自己 相関 + FFT

FFT

自己 相関 + FFT T=0.6m

T=1.3m

T=1.8m 手法 鋼球径 版厚

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.2 0.4 0.6

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.2 0.4 0.6

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.2 0.4 0.6

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.2 0.4 0.6

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.08 0.16 0.24 0.32 0.4

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08 0.1

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08 0.1

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.04 0.08 0.12 0.16

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.04 0.08 0.12 0.16 0.2

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.06 0.12 0.18 0.24 0.3

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.09 0.18 0.27 0.36 0.45

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.01 0.02 0.03 0.04 0.05

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.008 0.016 0.024 0.032 0.04

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.01 0.02 0.03 0.04 0.05

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.03 0.06 0.09 0.12

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.03 0.06 0.09 0.12

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.03 0.06 0.09 0.12

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.01 0.02 0.03 0.04 0.05

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.05 0.1 0.15 0.2 0.25

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.006 0.012 0.018 0.024 0.03

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.008 0.016 0.024 0.032 0.04

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.01 0.02 0.03 0.04 0.05

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

0 2000 4000 6000 8000 10000 周波数(Hz) 0

0.02 0.04 0.06 0.08

(V)

40mm では,自己相関関数を利用した場合のみ正確な推定値となっている.また,版厚の推定は版厚が厚くな るほど正確性が低下し,部材 C ではいずれの条件においても明確には版厚が推定できていない.

そこで,版厚推定が困難であった部材 C について図-2に示した部分的に FFT 処理を行った結果を図-3に示 す.本計測の条件においては版厚推定が困難な部材 C では,鋼球が接触している時間に生じる大きな振幅の波 動部分を除いても,通常の FFT 処理では版厚の正確な推定が困難となる結果となった.また、FFT 処理対象が 波形後半になるに従い版厚ピークが表面波ピークに対して減少している.

4.まとめ

(1)通常の FFT 処理により版厚推定が困難な場合においても,自己相関関数を併用することにより版厚推定が 可能となる場合がある.

(2)打撃初期の表面波振幅を除外しても,通常の FFT 処理では本試験の部材 C の正確な版厚推定は困難であっ た.また,版厚ピークの変化から本条件では版厚を示す波動は表面波の波動よりも減衰が大きいと考えられる.

(3)目的とする版厚に応じて鋼球径を適切に選定し,打撃によって入力する上限周波数を変化させることが正 確な版厚測定において有効であり,本報の部材 C においてもより大きい鋼球径を用いることによって正確な版 厚推定が可能となると考えられる.

参考文献

1) 鎌田敏郎,内田慎哉ほか,弾性波の入力方法がインパクトエコー法によるコンクリート版厚推定に与える影響,

材料 第

58

巻第

8

pp684-690(2009)

2)(社)日本非破壊検査協会,コンクリート構造物の弾性波による試験方法第

2

部:衝撃弾性波法,PP解

10-11

3)

M.Sansalone and W.S.Streett,”Impact Echo”,pp29-254(1997)Bullbrier Press,Ithaca,…

土木学会第66回年次学術講演会(平成23年度)

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参照

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