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﹃ウィリアム・ぺティ 上巻﹄ 松川七郎著
︵山橋大学経軍研究叢書 10︶
岩波書店 昭和三十三年九月
ウィリアム・ぺディについてほ︑近世経済学の創始者であると
か︑労働価値説の創説者であるとか︑そういった名誉ある讃辞
があたえられても︑その内容の如何ほ必ずしも明確にされたと
はおもわれなかった︒かれが古典経済学者であ一る ︵﹁経済学批
判﹄︶という名辞はその巨細な全姿において照明をうけること
がなく︑重商主義者としてのかれとのかんけいも事実上︑不問
にふされた︒
松川氏の研究はぺティに即してかれの全内容に光をあてよう
とサるものである︒ぺティの﹃租税貢納論﹄や﹃政治算術﹄︑
﹁アイアランドの政治的解剖しなどの訳書︑﹁経塀研究﹄に発
表された諸論文を通して︑わたしは松川氏の仕事に関心を抱き
つづけてせたのだが︑このた一び︑それらが拡大深化したかたち
で・−書紀まとめちれつつあるのは︑わたしの大きなよろこびで
ある︒
氏のテーマは記すところによると﹁経常学と統計学の相互関
連匿関する歴史的研究﹂であるから︑当然にグラントが主題に
ほいりと衣︑ぺティ軋ついてほ計潮的・曳的観察や分析︑ベイ
新 刊 紹 介 新刊碍介 コアとのかんけいなどが追求される︒この上巻は序章匿おいて 氏のテーマを規定し︑ぺティの生立ち︑少年時代︑青年期の人 生を背後に︑かれの思想と業絞の発生・成熟の退避を歴史的に 明らか忙しようとされるも.のである︒民め表現を膨れば﹁経済 学と財政学の相互関連匠関する歴史的研究﹂に朋心をもつわた しにとって興味深かったのは︑第二章第仙節︑第二節︑第三節︑ 第五節であった︒とくに第二節のオランダの印象メモ︑第五節 の﹃教育論﹄と﹁産業交易誌︼紅関連するメモと︑それに対す る松川氏の評言であった︒それらほぺティが労働の立論と独立 生産者の立場をふみしめる経過を如実転売すのである︒わたし にはそのメモがアダム﹂ス︑︑︑スのそれではないかと革もおれる はどの古典性が感ぜられた︒多くを述べる余裕ほないが︑スミ スのr講義﹄をはそぼそとよんでいるわたしは一八二ぺージの 産業交易起源論が﹃講義レポリース論の第二編冒頭の二つの節 と照応し︑それらをスミスの内部のタで議論すべきでないこと を再確認した︒;句︻眉a−itylPars山mO責−1ndustryごのメモほ ∵ インダストリ範疇の歴史を物語り︑初期ス㌻スとの同劇性を 如実に示す︒むろん︑ス︑︑\スとの違いをいろいろ挙げることは できるが︑一七世紀市民革命の時代にべティの行なった論旨の 意義の深さは絶大なものであるり
わが国の経哨学兄学会の分野でほ︑タッカーやスチュアート
などの重商主義理論家たちが︑稀有な研究によって掘りだされ
つつあり︑さら紅ここ紅いうぺティが加わりつつあることほ斯
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