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《庭で》 絵画制作における写真の活用

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Academic year: 2021

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《庭で》 キャンバス、油絵具 3636×2273(mm)

本修了制作では、自然な人体表現と色彩について研究を行い制作を行った。

はじめにでは、本作《朝》に関する内容について述べている。本作は人物の居る室内風景 を描いたものである。構成として特徴的であるのは、モデルの生活する日常的な生活の風景 の一部とその動作を描いているものであり、背景の中にどのように人物を配置するか、また 人物のどの瞬間を切り取り何を考えているのかなどの課題に至った経緯や、絵の中で人物が より自然な日常を送り、リアリティを感じるような作品作りを目指した修了制作の《朝》を 制作するきっかけや、稿者が学部時代に興味を持ったものが今回の作品にどのように影響し ているかなどを述べている。

次に 1.自然な人物表現についてでは、初めの部分で述べた人物表現に関しての内容を自 然な人物表現について掘り下げて述べており、学部時代に描いていた人物画と本修了研究に て行う人物画における自身の考え方の変化等を述べている。

次項 2.修了制作《朝》についての部分では本作を制作するにあたり、重要な部分につい て 3 つに分けて述べている。(1)エスキース (2)背景やモチーフの配置と構図 (3)色彩 と陰影の順序で構成している。(1)エスキースでは、本策を制作するにあたり、エスキース の段階による構図の決め方などについて、モデルである彼女の性格であったり、趣味や好み などをそのマンションの部屋の中の箱にたくさん詰め込むことと、はじめにでも述べたよう に自然な人物の表現かつリアリティを感じることのできる構図を選びたいと考え制作を行っ たことを述べた。(2)背景やモチーフの配置と構図と(3)色彩と陰影の二つでは、作品の 中の部分部分について意識していることなどをまとめており、稿者が画面を構成する上で人 物をより自然に見せるために必要な人物周りの背景やモチーフなどをどう表現するべきかと いう配置と構図に関してと、人物画という人物がメインの中での手先や表情等についてを述 べている。

《庭で》

絵画制作における写真の活用

《In garden》

Inflection of the photograph in the picture production

1721M02 中島 知宏 Tomohiro NAKASHIMA

崇城大学大学院芸術研究科美術専攻 平成30年度修了生 Division of Fine Art, Graduate School of Art, Sojo University

86 崇城大学芸術学部研究紀要 第 12 号 87

(2)

現在、絵画を制作する際に写真を構図やモチーフの資料として使う人は珍しくない。自身 もその 1 人である。自身が高校生の時に初めて油絵を始めたが、その際もスケッチと写真を 撮ってくるように言われたのを覚えている。その頃から写真を使うことに何も疑問を持たず に絵画制作を行ってきた。これは自身だけに限ったことではなく同世代のアーティスト(制 作者)は年上の世代に比べて写真に対する抵抗が少ないように感じる。1981 年~1996 年に 生まれた人は「ミレニアル世代」(アメリカのピュー・リサーチ・センターによって定めら れた言葉)と呼ばれ様々な分野で注目を集めており自身もその世代に含まれる。この世代の 特徴の 1 つに「デジタル・ネイティブ」という言葉がある。これはミレニアル世代がイン ターネットや携帯電話、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)をはじめとする 新たなネットワーク技術を当たり前のものとして受け入れてきた唯一の世代という意味であ る。自身も物心ついた時から日常的にテレビ、パソコン、携帯電話の画面を見て育った。

2011 年、写真を共有するSNSであるFlickrは 1 日に約 700 万枚の写真をアップロードした。

だがその 2 年後の 2013 年に同じく写真を共有するSNSInstagramでは 1 日に約 5500 万枚の 写真が共有されている。ここ数年間で見ても写真というメディアはSNSやスマートフォン によって爆発的に共有され日常に浸透している。このように日常的に写真を消費するミレニ アル世代は絵画制作という場においても写真技術を当たり前のものとして受け入れていると 考えられる。自身も写真技術を当たり前のものとして受け入れてきたが、描く作品は扱う写 真やもたらされた環境によって大きく影響されたと考える。本稿では稿者が絵画制作をする にあたって影響を受けた “ 写真 ” を様々な角度から考察し直し、現在の感覚に合わせて写真 を活用し絵画制作を更新する方法を模索していく。

第1章では2000年代からのデジタル写真の進歩と日常化という点から現在の自身の環境を 作っている写真を様々な角度から考察していき自身の制作にとってどのような影響があった かを確認する。第 2 章ではデジタル写真の影響によって生まれた感覚を解決するために現代 作家のゲルハルト・リヒターを研究し現在の感覚にあった写真の活用方法を探っていく。第 3 章では修了研究作品において写真の活用方法を応用し自身の作品のテーマにあった作品制 作を行い制作についてまとめた。

《幻想》

音楽作品の抽象絵画による表現

《Illusion》

Abstract painting expression by music works

1721M03 廣津 卓郎 Takuro HIROTSU

崇城大学大学院芸術研究科美術専攻 平成30年度修了生 Division of Fine Art, Graduate School of Art, Sojo University

88 崇城大学芸術学部研究紀要 第 12 号 89

参照

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