績 松 葉 集 第 三
(
内題︶
立 春 立
春 氷 年内立春
初 春
初春雨
初春待花
春
部 春そ
来
る豊芦原のあしつsのひとへ計もさはりなき世に
海
神のいはふ玉藻にすむ虫の我からけふの春そ長閑き
雪
間 よりみれはかつく青みそふ垣根の草も春はきにけり
唐 衣
は
るは来にけり敷嶋のやまと詞の花のみやこに 五十の
年に
讃 侍る み
つ わくむ老もへぬへし筒井つのいつsの十の春はむかへつ
今
朝
は また曇らぬ空もをのつから心より先春やたつ覧
池
水の
氷も解る朝附日さしくむからに春そ長閑き氷
ゐし岩間の浪のうちつけに音も長閑き春はきにけり
時しらぬ山とはいはし春たては年の内にも霞むふしのね﹂ニオ
降雨も霞にこめて年の内に春は空より立初めけり
年
の 内の日数なからす梓弓をして春立空そ長閑き
明ほのや難波の浦も霞らむとこめつら敷春の初空
数ならぬ垣根の草も萌出るあまねき春の雨をむかへて 春
の 来て唯世の人のこと種は今幾日ありて花や咲へき
三九六 三九五一莞七
≡九八
一五 究 一杏〇 一
六
三 一六
〇
二 一六〇
三 一六
〇 四
一さ五一 六
〇
六 一六
〇 七
=ハ〇八
早 春 霞
若名竹竹軒谷子 菜所間鶯鶯鶯日
鶯鶯
鯨 寒 風 残 雪 谷 残 雪 春 氷 朝 霞霞隔遠樹
霞
隔行船 夜 梅山の端の雲に霞の立そひて曙とをき春の初そら
佐
保姫の袖吹かへすと計に霞も匂ふ春の初かせ 子日してひかはや千世の種しあれは岩にも松は老のためしに出ぬへき都の春や思ふらん聲ならはせる谷のうくひす
鶯の聲のあやをり乱るやふるき軒端の忍ふもちすり
呉
竹の緑は春をわかね共それとしらるs鶯のこゑ
鳴捨ていつくに移る鶯の聲の色をは竹に残してLニウ
花さかん春になりぬと鶯の聲先匂ふみよし野の山
雪 間
より生る若菜の淺緑はつかに春の色や見すらん雪 を
深み つ む に
た まらぬ若な哉かたみに汲る水にはあらねと
野
邊に 出て見れはこそあれ雪間をも人はしらしと若なをそ摘
霞こそ春のしるしと見し物をそをたに佛ふ風の寒けさ
白雲は吹つくしたる春風につれなく残る嶺の雪哉
春 風
は
深 谷に
残る白雪の花のあたりやよきて吹らむか た
分て 池の氷や解ぬらんさけるさかさる波の初花
春 霞
た な
引空に山の端を出ていさよふ朝つくひかな春されは木sの梢のめもはるに山は霞にわかれさりけり
友 船
の
行ゑ
しられぬ春霞八重の塩ちや漕まとふらん 軒ちかき梅や咲らん手枕のすき間の風にかはる梅か香﹂三オ六六六六六六六六六六六六六六六六六六六
ニニニニニごニニー一一一一一一一一一〇
七六五四三ニー〇九八七六五四三ニー〇九
梅 風
稽
梅梅 薫袖 落 梅 浮 水
雨中春草
柳 露
柳扉風 柳随風
岸 柳水
邊
柳帰
鷹空 焼の煙もたてぬ独ねに心ときめく夜はの梅か香
花 守 は
心 なけれと梅かsを往来の袖に送る春かせ
匂ひ来る君かあたりの梅の花こてふに似たる春の夕風
ね や
の 内に梅こそ匂へ花にさへ風の嬉しき折も有哉
朝日さす軒のたるひも諸友に解るや梅の花の下紐
手
折ぬと人や思はん春の野を分行袖に移る梅かs
散
か sる水も結はん梅の花あかぬ匂ひの手にやとまると
あせたる池の邊に梅の咲たるを見て
水 枯て汀の梅の色かにもそまぬや池の心なるらん
年明て猶あは雪のふる草も緑にかへる春雨のころ
い
か なれはなへてうるほふ春雨にむらくみゆる野への若草
春
来 れ は
緑の
色に 置 露のめくみにゆらく玉の小柳﹂三ウ
音
もなく霞のうちに吹風はなひく柳のすかたにそしる
あさ緑なひく柳の陰見れは春の色にそ風も吹ける
よせ帰る浪にねさしも安からて風に随ふ岸の青柳
風になひく柳の枝に櫻花咲かとそ見る池のしら波
詠
む れ は 雲
ゐのよそに立帰り哀れとそ思ふ春の鷹金秋の月に数さへ見えて来る隔の帰るにつらき朝霞哉
帰
るにはしかしと鳥の鳴聲を聞つたへてや春の鷹金誓誓喜言言莞三 六六六六六六六六六×六
四四四四四四三三三三三
五四三ニー〇九八七六五
帰鳩遙
春 月桃川
春 月
曲水宴
三月三日遊野春 蛋 糸苫曙 雀
待 花 閏月待花
薄 墨
に
か さねし山とみゆる哉つらなり帰る遠のかり金
天つ風吹にけらしなさやかにも霞の間よりみゆる月影
吹 風
に た な
ひ く雲は消れ共霞むはおなし春の夜の月
ちらてもや花の鏡の曇るらん朧月夜の移る川水
マこ咲
桃の
花物いはs仙人の住家をそこと尋しらましL四オをのsえも朽し所か三千年になるてふ桃の花の林は
けふ人の心をよする敷嶋のみちよへて咲桃の花かな
川水にけふ散花の紅の匂ふか上に浮ふさかつき
身
の 後の金も何に川水の浪間に浮ふけふの盃
雲
の
上に 袖引かさるたをやめのおなし匂ひに霞む曙
春の野に雲ゐをさして鳴雲雀あかるは落る初め成けり
賎はたに乱もやらす春風ののとけき空に遊ふいとゆふ
蜘
蛛の す か
くとみれは春の日の光に遊ふ軒のいとゆふ 待ほ とはうたてつれなし櫻花あたなりけりと誰思ひけん
さかぬ間は櫻か枝に置露の玉ちる計物おもふかな
春 来 れ
は
心ひ とつにまたれけり我為のみの花にはあらねと
山里のつかひより先嬉しきは花待ころの雨の音つれL四ウ
さかぬ間の樫や松に成ぬらん千年の日数ふる心ちする
くはsれる春の離の風をあらみ花の盛やまとを成らん
六六六六六六六六六六穴六六六六×六六六
六六六六六五五置五五五工五五五四四四四
四三ニー〇九八七六五四三ニー〇九八七六
花 面 影 尋 花 初 花
翫花初花 送 花香櫻連 日
見 花
花暮山夜山夕 似山花花花花
雲花
盛待
佗
る心の奥の山見れは咲ぬ日もなき花の面影またさかぬ山路尋ていたつらに行てはきぬる花の陰哉
都 人色
め
きたてる衣手のうちめつら敷春の初花 待ほ とは心つからに永日の思へは早き春のはつ花
ちれは咲こsらの花の木の本にさそな旅ねの数そ積れる
か そ
来し春の日数の思ふより外なる花の初櫻哉へなつかしきかをいかにせん咲花の色には通ふ色もあらまし
世
とsもにちらぬ櫻の陰も哉あかぬ心の果しをも見む
色
に
香に そ む
心 哉咲
花を春のさかとは思ひなせ共待
うさも散別をも忘られて花みる時そ何心なき﹂在オ雨中に糸櫻を見侍りて 花
の
枝
はたs蜘蛛の糸櫻人やとひごん雨の中にも
い
とはやも雨に咲ぬるいと櫻柳に残る雪かとそ見る見
るまsに花の木陰もくれは鳥あやにくに猶あかぬ色哉
花
さかり山はさなから白雲の心にかsる風たにもなし
夜 もすから思ふ心や知ぬらん花も匂ひを送る山風
吹 風
の め
に 見ぬ花も匂ひくる霞む山路の春の曙
離
ならぬ山路の春も夕暮の花にはいかてとまらさるへき
山高み夕の雨に咲つsく花は朝の雲と見るまて
一六奎 一套六 一套七 一六 八六 一六 九六 一六 七〇 一六 一 ±
六 七
二 一六 七三 一六
一六 茜七五
一 六
芙 一六 七七 一六
七八=ハ七九
=ハ八〇
芸 一 △ 六八 二
花 色
花時心不静
花 樹 久 芳 花 契 千 年
花
埋 路
花 雪
花落半
落 花
如
雪 残花
何 方 遊山催興蛙
鳴苗代 早 蕨 董 菜 杜 若 脚 賜 歎 冬傍岸 瀧 邊紫
藤今はとて帰らん物をあやにくに暮れはまさる花の色哉
あふ事の稀なる春と思はすは心長閑に花は見てまし
都 邊
は
軒 端を
高み 吹
風に 任 せ ぬ
花そ 匂 ひ
久しき﹂五ウ世
とsもにあかぬ心もわりなきに花に千年の外は契らし
金 瀧
寺の花を見侍りて末の代に見よとや植し古の人の心の花を残して
み よし野や又こと方を分て見む花の埋まぬ道も有やと
よそにたか簾かsけて詠むらん分入嶺の花のしら雪
咲
花
も半ちり行木の本の雪吹かへせ春のやま風
花
と見ぬ花とて花におとらめや庭は降しく雪の曙
今は又霞そ頼む三輪の山人にしられぬ花や残ると
打
む れ
て 山邊に遊ふ春の日は月さへ出る花のこすゑに
流
行 苗 代 水の す
ちことに聲もわかれて蛙なくなり 里遠
き片山陰はやかね共をのれともゆる春の早蕨
む
らさきの一もとならてみゆる哉野へはみなから董咲ころL六オ紫に咲ぬる池のかきつはた散にし藤のゆかり成らし
山吹の咲ましりたる岩つsしいはぬ色より猶まさりけり
芳
野 川はや瀬の浪はつらし共いはてかたよる岸の山吹
咲 藤の枝をましへて紫のあはをに見ゆる瀧の白糸
=ハ八三一 六 八 四
=ハ八五
一六 八
六
七六六六六六六六六六六六六六
〇九九九九九九九九九九八八八
〇九八七六五四三ニー〇九八七
水 邊 松 藤 三
月蓋
更 衣
貴賎更衣
更 衣 新 樹 卯 花 深山新樹
樹陰卯花
垣
卯花
里
卯
花川 岸の松にかsれる藤の花ちるこそ波の帰る成けれ
行 春よ夢とな暮そ枕とて草も結はすあかす此夜を
︵以下六行分余白︶ ﹂六ウ
夏 部 花 染
を か
ふ るそおしきこん春もまとをにおれる麻の衣手
花 染
の
衣は か へ つ 移
りかよそふたに残せ春の形みに賎
きもよきも心の花染をたかならはしの衣かへそも
百首の歌讃ける中に
けふといへはぬきこそかふれ夏衣心の花の散も果ぬに
散つくす花の梢の深緑おしみし春の色を残して
は
か なくも春の花をそおしみける散すは木ぐも緑ならしを
花の比分し深山の枝折さへそれ共見えす茂りぬる哉
夏の歌の中に 花 紅 葉
に
露のはへなき折も有をあかて緑の夏の梢は 色か へ ぬ
杉のしるしも夏山やなへて梢の深き緑にL七オ月雪の色にはさけと卯花の賎か垣根はとふ人もなし
茂
りあひて日影ももらぬ庭の面に消あへぬ雪とみゆる卯花
瀧つ瀬の流とや見む山里の垣根つ\きに咲る卯花
卯花のさける垣ねや白浪の常に見なれぬ里の中川
一七 一
9
三七 一七
〇三 一七
〇
四
一七 五〇
一七〇 六
一七〇七 一七 八〇
一 七
〇 九
≡O
一七 二
一 七
三 一七 三一
七 西 一七 三卯花藏宅
尋郭公
初
郭
公 杜郭公
遠
郭公
月前時鳥
郭
公 稀 早苗 五月五日
菖 蒲 慮
橘 近 砂 蒼
慮橘
卯花に賎か栖はしら波のよする渚にあまそ行かふ
尋 佗今はと帰る片山の思はぬ空に鳴ほとsきす
時 鳥
そ れ
か あらぬとたとるまてはつかに名のる夜はの一聲
とてもたs秋にはとはし時鳥生田の杜のいくへにもなけ
我 心
雲
ゐのよそに通ひてやほのかに聞し山郭公 郭 公 雲の い つ
こに鳴ぬらん月は隈なき夏の夜の空時鳥今はとき鳴時にさへまれなる聲の稀になり行
ほ
とsきすの歌の中に L七ウ
時鳥卯月の空の忍ひ音も夜はの枕に百かへり隔
降
雨に 袖は沽つs五月をや君か為にと早苗とるらん
足
た ゆく通ふも遠き小山田にかれなて賎や早苗取らん
さらぬたに隙行駒のとsまらすいかにはやむるけふの射手人
葵 草
か けし卯月もくれは鳥あやめも後や懸しからまし
か くれぬに生るあやめも時しあれはけふ九重の内に匂へる
世くかけて絶んものかは夏引の手引やけふのあやめ成らん
あやめ草ふきぬる宿の五月雨にかほりて落る軒の玉水
ましる共あやめのかやは隠れぬのまこもの中を分てひかまし
昔
を も思ひ出れは芦垣の間ちかき庭に匂ふ立花
か
は らぬは昔や今に成ぬらん賎か軒はに匂ふ橘
一
七一
六
≡七
一七 六 一七 三 一竺〇 一七 一三二 三
七七七七七七七七七七七
三二一〇九八七×五四三
五 樗
月雨 江
五月雨 夏
草 夏
草 滋
照夏鵜聖夕 射川嬰麦顔 鳥曙
夏 月
雨
後
夏 月
夕日さす雲より雨のぞsくかとみれは樗の花の下露﹂八オを とめ子か天降りなはいかsせん雲間とちぬる五月雨の比
五
月雨は降みふらすみ久方の空はしはしも晴る間そなき
み さひ江に生る真菅のますくも茂あひぬる五月雨の比
ある人の會に題をさくりて
夏
草の茂みか中に涼しさをたかひめゆりの花の白露
伊 益 老 盧屋へ来臨の時
夏
草の茂みを分てとふ人の跡を絶せぬ道になさはや
秋
とのみ思ひはいれし夏草のしけみか中の花の色く
そことなく草の茂みを分行は夏こそ野への道はおほけれ 見
て も実涼しかりけりこぬ秋の色に咲ぬる夕顔の花
宿にかくみるそ嬉しきなてしこの生さき遠き花の盛を
あけぬへき空猶くらく成ぬらし鵜川のかsり分てもゆるは﹂︵ウ
夏
川のゐせきにかsる白波ををのか友とや鷺のよるらん
夏
山や小鹿の角のみしか夜にねもせて誰かともしさすらん
夏
虫のひとつ思ひによるくのともしに鹿の身をや捨らん
照 月の影は曇りも夏の夜の霜のおきゐて明す比哉
村
雨の雲のいつこに宿りてや更て出ぬる夏の夜の月
夕立は猶涼しくもなかりけり雲間もりくる月を詠て
一七 三
四
;三五
一
七
三六;三七
一七 三八
七七七七七七七七七七七七 五四四四四四四四四四四三
〇九八七六五四三ニー〇九
野澤池螢夏夏 螢螢螢 床夜 莚
窓
前螢 池 上
蓮夏 雲
夕 立村夕立
蚊遣 火 水 鶏 水
鶏 夢
驚
瀧 蝉邊 蝉
扇
うたsねに片敷袖もひとへなる鶉衣のみしか夜の空 うたsねはまた宵なから明方の挟涼しき床のさむしろ うすものにつsむ光か緑なる庭の木陰にすたく螢は
影 移
る池の心も夏むしのひとつ思ひにもえ渡るかなゑ
く摘し袖はかはかぬ沢水になとか螢のもえ渡るらん夜
光る玉も何せん螢こそ遙けき野路のしるへ成けれ﹂九オタ暮の野邊の螢は百草の紐ときわたる花かとそ見る
吹
風に またsく窓のともし火ををのか友とや螢飛かふ
白妙に咲る蓮は池水の波の花とやよそにみゆらん
い
に
しへの夢ならすともあつき日は雨とふらなん嶺の浮雲
涼
しさをまた誰里に松はらの梢に晴る夕立の雲
涼
しさをまねける玉のをのつからにきはふ村にふれる夕たち
あつき日の暮る間をさへたへ佗ぬしはしなたてそ蚊遣ひの影
老
らくにあらぬ水鶏のた\くをや誰門さしていとふ成らん
さやかなる月にならひて閨の戸のしらみて後もたsく水鶏は
夏の夜の短き夢の覚るまをまたて水鶏や驚すらん
夏
山は明るともなく陰くらき梢に蝉のおりはへてなく
夏山の嶺より落る瀧つせといつれ高けん蝉の鳴聲﹂九ウ
はかなくも涼しき陰を求めけるならす扇の風を忘れて
七七七七七七七七七七七七七七七七七七七
六六六六六六六六六六五五五五五豆亘五五
九八七六五四三ニー〇九八七六五四三ニー
閨中扇
泉 河 納 涼 船 納 涼 樹 下 納 涼 松 下納
涼 夏野 野
草 近 秋
夏 祓 早初秋風
秋朝山 新 秋露
ね や
の 中にならす扇はよもすから空にしられぬ月の影哉
岩
間 よりもりくる水の涼しさは幾世の秋かたsみ重ねし
瀧
川 の
せsの白糸絶くに吹みたしぬる風そ涼しき
舟よする礒への波のよるかけて来ぬ秋風や松に吹らん涼 しさをそれとしらてや過すらんしはし立よる木ぐの下庵
水
結ふ心ちこそすれ松陰や緑になるs袖の涼しさ
す〜しさに今こん秋を松虫の聲をもたてよ野への夕暮
花
さかん程まつ野への萩原は色こそなけれ露の涼しさ 夏の寄の中に陰高き草葉を分てむすひよる野中の清水夏を忘れて
なひきあひて秋待野への萩原や風に友なふ露の涼しさ﹂δオ
夏の野は小篠かうれの霰より草にたまらぬ露のしら玉
齪 れ
飛 螢ならても白露の野邊の草葉に秋は近しと
御祓する川瀬の波の白ゆふをとる手に秋の風通ふらし
︵以下九行分余白︶ L一〇ウ
秋 部
今
朝よりは音もかはりて吹風の秋のしるしや三輪の杉村
天
衣
うらめつら敷吹風のをとめや返す初秋のそら
山の錦野へを色とる初めとやをけるも白き秋の朝露
一七七〇 一七 一七芸 竺 一芸三 一七 一 茜 七芸 一七 七六 一
七
七七
一七
七八
一 七 七
九 一七 八〇 一 七 企
一七 八
二一 七
八 三
一 七
八 四
一
七 会七 夕 七
夕雲
二 星 適 逢
乞
巧莫
秋 風 入 簾 淺 茅 露 重 秋夕傷心 秋 花野
草 花
野
草 露 荻風 荻 似 人 来 萩 露
天
の 川今夜あけなは久敷も紅葉の橋の中や絶なん
語
る間もなみの逢瀬の天川わたす紅葉や夢の浮橋
織 女
の
逢夜 そ
しるき世の人のかしつる糸やくものふるまひた なはたにかさねはうとししかりとてきなれ衣はいともかしこき
織女のたちぬふわさやつくすらん年に稀なる君かみけしを
七
夕のこよひあふ夜の嬉しさや雲のは袖につsみかぬらん
うら嶋か箱ならすとも明なゆめ二つの星の逢夜と思へは
一筋
に
何を か い の
る七夕にかしつる糸やよるのともしひ﹂ニオ涼
しさの後いかならん玉たれの隙もとめ入秋の初かせ
夕
風
もはらはぬ露のあさち原猶置そふる秋のむら雨
心
の
み 千sにつくしてそれとたに言の葉もなき秋の夕暮
月草のうつし心もあらぬ迄野へにたはるS花のさかりは
春
はたs一木の上に見し物を秋の千種の花のいろく
野へに咲干種の花のちsの色にいつれかいつれ哀とはみぬ
白露は染も分しを百草の種にまかせて花や咲らん
打
な
ひ く尾花か袖につsみてや風にこほれぬ露の白玉
等
閑
に 花にいとひし風の音も軒はの荻に聞そ嬉しき
花
薄ほに出てまねく袖よりも荻の聲こそ人たのめなれ
咲
花の初もとゆひのこ紫たかしめ置る露の萩原
八八八八八七七七七七七七七七七七七七七
〇〇〇〇〇九九九九九九九九九九八八八八
四≡ニー〇九八七六五四三ご一〇九八七六
薄
妨
往 反 女郎花
秋 鳩
初 臆
聞 臆月前鷹来
月前鹿
夕 虫秋
野 虫 野 外虫
離 虫
月前虫
八月十五夜む
らさきの色に咲ぬる花よりも露そくたくる風の萩原﹂=ウ 花 薄しるもしらぬもまねくには行も帰るもとまらぬはなし 女 郎 花匂ふか上の白露はたか手枕のなみたなるらむ 行 水に
数か
くとしも見ゆる哉雲ゐの鷹の移る川つら 何ことも思ひは捨しね覚さへきけは嬉しき初臆の聲さ夜更てねさめさひ敷臆金は常世の秋も思ひしれとや
山の端の雲より出る月影のはつかにわたる臆の一つら
定 家
卿 四
百 年 忌に
い とはれて妻や懸らん雲もなくなきたる月に男鹿鳴也
養いたく晴なり夕影に秋の哀れやわきてしるらん
秋ふかく成行野への草村もかるれは枯るむしの聲哉
思 ひ
草
ありとや野への養尾花か本に夜たs鳴らん
野 を
遠み
草 葉す
くなきあたりには離や虫の宿り成らん﹂三オ打むかふ月にやつるs我袖をつsりさせとや虫の鳴らん
月の入山もなしてふ武藏野を今夜都のうちになさはや
こよひとて空そさやけき偽のなき世に出し月の影かも
今
夜
そ と天津み空もことに出ていはぬ計にすめる月哉
名にしおふ今夜の月としらねはや雲なき空を佛ふ秋風
月の名は野にも山にもみちぬらしあこかれ出ぬ人しなけれは
六〇五六〇×一八 七
〇
六〇八
一八
〇九 六 δ 六
八八八八八八八八八八八
二ニー〇九八七六五四三二
い
さよひの月は つ か の 月
月映雪 川
月似水 雲月前草 間
月 月前松風海邊
声月
秋月
深夜
月
霧
間 よりもりくる月はおほろけの春にや今夜ちへまさるらん
今
夜 とて月見る人の哀れてふ言の葉ことに露や置らん
月見れは見ぬ世の人そ思はるs今夜は袖のかくはぬれしと
八
月十五夜西洞院に庵りを結ひて 今 夜て る月を友とし思はすはまはゆかるへき草の庵哉
おなし十六日の夜雨降けるに久しくあはL三ウ さりける三之といへる友の来侍るに
おもはすよ待ぬる月は曇る夜の雨にふりにし友の来んとは
きのふにはかはらぬ影もいさよひの月の桂や一葉ちるらん
待
ほ とも更行庭のしら露に草のはつかの月そ見えける
は らへ共月の光はけぬか上に又も降しく庭のしら雪
岩
波の音はしつsも芳野川はやくそ氷る秋の月影
さやけさの更にもそはし夜半の月もれ出る雲の絶間ならすは
身
に お は
ぬ 秋の野守の住ゐ哉萩の錦を月にしきつs
大
空
の 月の光はさやかにてひとり時雨る嶺の松かせ
秋といへはあかしもすまの蛋人もをのかさまく月やみるらん
秋の夜の長してふ名はつくくと月待よひや初なりけん
む か へ
尾に
出ぬる月は遅く共椎のこやてのしゐて待見ん﹂三オ 我の
み と又何方におもはまし更て詠むる秋の夜の月
六 三
天二四六一三
天二×
八八八八八八八八八八八八
八七六五四三ニー〇九八七
山 月庭 上
月
九月十三夜曉月 木 霧削 秋秋
田雨
稲 妻穐 霜 月前播衣 擢 衣 九月九日 重
陽 宴
山高み嵐もはけしたか秋にあらぬ物とや月の澄らん
秋の夜の月を見るやととふ人の跡たに見えぬ庭の白雪
忘
られぬ秋の半の空にまた重て月の名をやとくらん
か そ ふ れ は
今 夜 十とてみつの面に光照そふ長月の影さやかなる後のこよひの月見れは秋のも中の名たて成けり
晴曇る今夜の空は長月の月の桂やむら紅葉する
大
空 の
色に か
はらぬ緑とや松の木末に月のすむらん嶋 山もほのかに見えて霧の海に浮ふ小舟や有明の月
暁の空も霧にやはからるs鳥の音をそき逢坂のせき
立
こむる霧間に雨やそsくらん淺茅か上に置る白露
な
るこ引田面に近きかりねには床より先に夢そ驚くL三ウ守
人の
薄
き衣に秋の田のほむけの風も心してふけ
わつかなる光の間にも草のはの露を求めて宿るいなつま
秋
の 霜 の
煙ほ の
め く朝もよひ木sの梢に光さすらし
何
事
もえにしなれはや吹風に遠きあたりの砧をそきく
橋 姫
や 月にかた敷小莚の衣うつらん宇治の川なみ
あた物と何ぞはいひし白菊の露に千年をゆらく玉緒
菊の露にのふる齢ひも長月のこsの帰りの千世をかもへん
暮
る共いさしら菊の盃に空行星の影も見えつs
八八八八八八八八八八八八八八八八八八八
五五五主五五五五四四四四四四四四四四三
七六五四三ニー〇九八七六五四三ニー〇九
菊契多穐水 邊菊 霜下菊花紅
葉
山紅葉
紅葉
増 雨 松 間
紅葉
毎人 惜 穐 暮 穐 雨中九月蓋
初 冬初冬時雨
時 雨 知 時
汲
か
らに千年の坂も越ぬへし山路の菊のけふのなかれに 末の 代
に
淵と成へき水上や植しまかきの菊の白露
おりゐつる鷺かとそ見る池水の汀にさけるしら菊の花
今朝みれは移ふ色もなかりけり中く霜に白菊の花﹄穿
神代ならぬ草木はことに出ね共色にそ見ゆる秋のもみち葉
光
なき谷とし春は見しかとも紅葉そ照す深山へのさと
立田姫のわさにも露のはへなしと時雨や猶も染る紅葉〜
春されは野への緑のぞふ雨に山の紅葉の色をますらん 露 時
雨 い か
に もとめて染ぬらん松の木の間にみゆる紅葉s
およはしなことのはsそのもみち葉に夕日移ふ松のむら立
なへて世の人の心におしむとも思ひしらすも暮る秋哉
風
の
前に
残る木の葉もある物を惜むに秋のなとかとまらぬあすまたて今夜時雨る雨の音に秋も暮ぬと聞そ悲しき
︵以下三行分余白︶ Lニウ
冬 部 百首の寄讃ける中に
陰深き山もまはらに成にけり木の間を分て冬や来ぬらん
松
の
葉の い
共
つ 分ぬ梢にも時雨の音に冬は来にけり
お
な し名の春てふ空の長閑さを時雨の雨のいかて分らむ
八八八八八八八八八八八八八 七六六六六六六六六六六置五
〇九八七六五四三ニー〇九八
一( 竺
六七=六七三
時 雨 曉 時 雨 落 葉 落 葉 風 落
葉 埋 橋 落 葉 深
夕落葉 寒
樹 交
松
残 菊 庭 残菊寒 草月前寒草
フ匁久
月日
寒
山月
さし残る夕日なからの村時雨そめてや雲の色になるらん暁をうし共しらぬ猫ねに袖ぬらせとや時雨ふるらん
散つもる紅葉を見ても化にのみたかて過にし秋をしそ思ふ
ちりつくす梢の穐をしたひてや庭の落葉に風の吹らん
風 早
み 山の木の葉のふりくれはこや紅の雪かとそ見る
誰
か
今
山を出しと誓ひけん木の葉に埋む谷のかけ橋
踏 分
て
人は くれとも跡もなし跡より積る庭のもみち葉﹂一五オ
山高み木の葉の時雨降まsに色になり行夕嵐かな
紅に染し木の葉は散はてs時雨の音を残す松かせ
霜 か
れの
草 葉の 陰
の 白菊は秋なき時も咲かとそ見る
もとゆひに置霜ならし紫の色にそ残る庭のしら菊
い
つ くにか秋の行ゑを尋まし枯も残らぬもすの草花
露
は 霜に置かふ萩の古枝にももとの心に移る月かけ
思
ひ
兼 秋の
行ゑ を た つ ぬ れ は
枯野 の
草に
月そ寒けき 冬の
日の光は花の色なれは野への千種よ枯はかれなん時 雨ふる音はすれ共空寒て木の葉に曇る冬の夜の月
更
わ た
る空にや霜の満ぬらん閨の隙もる月の寒けさ夏にさへ霜にまかへる月影の光寒けき冬の夜の空
光なき谷もあらしな山の端に木葉曇らぬ冬の夜の月L≡ウ
八八八八八八八八八八く八八八八八八八八
九九九八八八八八八八八八八七七七七七七
ご一〇九八七六五四三ニー〇九八七六五四
網
代群遊朝 霜
閑庭霜
橋 上
霜
冬朝
冬夕山
冬 嶺
松
水 鳥 夜 水 鳥 千 鳥暁 千 鳥 浦
千
鳥 古 渡 千鳥神 樂
五
節 舞姫
見 る人も日を暮しつ〜武士の八十うち川の瀬sのあしろ木
朝ほらけ出る光に色見えて移ふ物は霜のはつ花
冬
枯の草葉に花そ咲にける朝の霜のおきてみつれは
こほらてそ寛の水の音もせめ夕霜深き庭の松か枝
ものsふの踏傳へたる古もかく夜や深き霜のかけはし
冬
の 野 に
つ らぬきとむる玉なれや草の葉ことに氷る朝露
柴 人
の 袖吹しをる山風や日影なからに寒暮すらん
嶺
に た
つ 松の煙を冬されは焼炭かまと人や見るらん
風 吹
は
浮ね もかはる水鳥のをのか契や波にまかする
夏
山の陰や移ると水鳥の音羽に波の花もましりて
白波のよるの蓑とみゆれはや玉もの床の鴛の諸聲
手枕のすき間の風も寒きよにいかてか鴛の浪にふすらんL一穿 小 夜 千 鳥 妻 懸
わ ひ て み
るめかる方やいつこと鳴て行覧 吹風
と立白波とみつ塩と何れかからきちとり鳴なり
清 見
潟
関の戸さしも明方の鳥に聲そふ小夜千鳥哉
風
吹 は彊のかる藻のうら波になれも齪て鳴ちとりかな
ゆらのとを渡る衛のこゑす也行ゑもしらぬ妻や懸らん
夜もすからとる榊葉に鵠の橋にや霜の八度置らむ
乙
女子
かか
さしの玉のをみ衣むかししらるs舞の袖かな
九九九九九九九九九九九九八八八八八八八
一一 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇九九九九九九九
一 〇九八七六五四≡ニー〇九八七六五四三
草 庵聞霰 初 雪海
邊 雪 網 代
雪
積 雪 竹 雪 雪 埋 松 遠山雪
暮
山雪
雪
後 雨鷹
狩 炭 竈煙
嶺炭 竈 椎 柴
年内早梅
歳 暮梅
歳
暮板
や ならぬ草の庵もさ夜更て音する迄にふる霰哉
神
無
月時雨に曇る久方のおなし空より降るはつ雪
見
せ は
や なとふ人あらはすまの援の蟹の笛やの雪の曙
宇 治 川 や
氷
とちつs網代木のいさよふ浪にかはる白雪
冬
か れ の
薄を
しなみ降添ぬ幾へ積れる野への白雪﹄六ウ 竹そ
よ く音たに絶て木にもあらす草共見えす埋む白雪
聲を聞人もあらしと雪の日は琴のをやうつ嶺の松風
心
あてに見れはこそあれ久方の雲ゐにまかふ雪の遠山
山人のたつる夕けの煙のみ埋みははてすつもる白雪
降雪は月と花とのおなし色を心もしらて雨や打らん
なら柴の馴こそまされ泊山幾日に成ぬ家路忘れて
炭
か まのあたりのみして山賎の朝な夕なの煙すくなき
深
山木をやく炭かまの夕煙色や緑に立帰るらむ
炭
か まの煙や風になひく覧明ほのならぬ嶺の横雲
深 緑 色
や は か は
る椎柴のしゐて時雨る冬の空にも降雪の花にも更にをくれしと春より先に梅や咲らん
あたら敷春をや見んと咲梅の花の下紐とけ渡るらん﹂一芽
なかしてふその春の日も秋の夜も名のみ成ける年の暮哉
けふのみと春をおしみし花の陰たつことやすき年の暮哉
九九九九九九九九九九九九九九九九九九九
〇九八七六五四三ニー〇九八七六五四三二
歳 暮 忌
初 懸
忍
懸寄忍草懸
忍
涙 懸寄莚懸
寄煙 懸
曉
懸寄
木 懸 寄
井 懸
ことわさに何をなしつと人とはsいかsこたへん年の暮哉
流れ行年のゐせきや世の人の心に波の立さはく覧
︵以下八行分余白︶ L一七ウ
懸 部 思
ひ そ
む る心の塵をふもとにて行末しらぬ懸の山哉
まかなくに生出初し懸草は見し面かけや種と成らん
み
た るとも人には見えしいつとても心のをくの忍ふもちすり
草 も木も色かはり行秋にたに人を忍ふは枯すも有哉
雨
とふる涙はさへし大空をおほふ計の袖はありとも
百首の歌讃ける中に懸の心を 色
に な
る袖の涙も影移る月の桂の紅葉とや見む 塵を た
に すへしとはらふ小莚に涙そつもる夜はの猫ね
定 家
卿 四
百 年 忌に
佗ぬ
れは
煙 絶に し塩かまのうらやまれぬる我おもひ哉
古 の
しちのはしかきかそへしも思ひしらるs暁の空﹂六オ 別れ て の
涙な りせはつらからし猫ぬる夜の曉のそら
つ
れ なくてなひかぬも猶頼ま\し積れはつゐに雪折の松
た
て sのみさなから塵に埋るsこれやまことの夜の錦木
契
た sむすふともなきいさらゐのいさsは人を忘たにせん
一九 二 一
九三
二 一九
三
三 一九三
四
一九三 五 一九 三六
一九 三七九九 九八
三四〇
一九 巴
三四=
一九
四
三三四四
一九
四
五寄 草 懸 被 返 書 懸 祈 懸 祈
身懸
寄 初 草 懸 厭 懸 寄風待懸尋 懸
初蓬懸
稀
逢 懸別
懸 互惜別懸 後朝 切
懸寄石懸 寄海懸 寄橋懸 寄風懸
悔 懸い つ の
世に
種を
まきてか茂るらんあかぬなけきの杜の下草 藻 塩 草か きやる跡も其まsに帰るそつらき波の浦風
神もさのみ耳なれぬらし祢宜言をやめて祈りのしるしをやみん
難 面
に
おもひよはりてせめてさは忘れ果ねと身をいのる哉あはてのみ我懸しなはいかsせん千世もと身をや先祈らまし
初 草
の は つ か に
人を
見てしより尾花か本の茂る比かなさりとても人はいとはしいとはるs我身の浮におもひしられて
秋きぬとおとろくのみかこぬ人を待夕暮の荻のうは風﹂六ク
い か に せ
ん 教へし宿の梢さへかれぬる人を尋わひつs
山鳥のはつおの鏡いまよりは影をはなれぬ契共哉
わ た つ
海に
ひ らくためしかとけ初る人の心の花の下紐
今
は とて別るs袖の玉かつら悌をのみ跡に残して
きぬくのかたみに残る移りかは心にしみて悲しかるらん
明ぬれは海士の小舟の漁火のきえて物思ふけさのかへるさ
よそにたつ難波のうらの夕けふりくゆる思ひそやる方もなき
面
か けを夢にたに見す飛鳥風衣のすそは吹かへせとも
か けてのみ幾年月を懸渡る心のすゑや勢田の長橋
ふ し沈み物思ふ床はわたつみと荒にし波のよるそ悲しき
年ふれは軒の雫に石たにも跡ある物と人はしらすや
九九九九九九九九九九九九九九九九九九九 六六六六六五五五五五五五五五五四四四四
四三ニー〇九八七六五四三ニー〇九八七六
冬 夜
懸
寄確懸
寄鳥懸
奮 懸
絶
互 悔懸
寄 遊 女 懸 里 梅閑山窓春櫓 庭饗雨雨梅 花花晴
夜
もすから寒る会のひとりねに恨やまれぬる鴛の諸聲﹂一穿夢の中に見し悌は跡もなし椹の音そねやに残れる
音にたてぬうらみはいかて白鳥のとはてや人の月日へぬらん
入
しより幾世になりぬをのsえもくたす計の懸の山路に
おもほえす世のいひなしに絶果てかたみにくゆる中そはかなき
浮
ね
す るあまの子にしも馴ぬれはかsる物かは袖のしら波
︵以下七行分余白︶ ﹂完ウ
雑 部 百首の歌の中に
しられすよ昔の香にや匂ふらん梅咲にけり小初瀬の里
お な
し吾の中に山里の軒端にしろく咲ぬれと何の花そと問人もなし
春 雨
は 降すさひてもさひしさの猶残ぬる軒の玉水
窓 ちかき軒の雫の音せぬは春のなかめの晴やしぬらん
岩に生るまつこともなき柴の戸に花に日数をかそふ計そ
しめ置てしつけき宿と住人は花や心のさはり成らん
心
ちわつらはしくて花見にまかりかたく侍りけれは
櫻
咲
春の山邊に行通ふ心よおなし身をなへたてそ
年 比 吉 野
の
花を 望 み
侍 れといまたえまからてL二︒オ
一九
六
五一
突六 一突七 一九 六八三六九完七〇
一
九
三三七二
三七三
一九 茜
三七五
一九 一 芙
七九 七
寄 花 無
常
ハマこ
杜 丹 山家水鶏夏
夜 庭 夏 草 夏 虫
窓
樹上蝉
前螢
扇七
夕 玉 祭朝 顔幽栖荻風
幾
春の花を過しつ吉野山唐土よりも遙けからしを
散 花
を 見 れ は
さなから雪の山鳴鳥の音をきかぬ計そい か に
せん
思へは罪のふかみ草鹸り色かにそめる心を過
し世をなれもくゐなの問来てや柴の扉をたsく成らん
五十 年
ふ る枕の夢をかそふれは中くなかき夏の夜の空
庭の面はさもあらはあれ心にしなき物草の茂らすも哉
夏の歌の中に
草
村のもえ出初し蜻蛉のをのかまSにも茂る比哉
世
中は何か歎かん夏むしの身をこかす間の短夜の空
⊥ ハ
十 迄きえぬ思ひもしられけり窓打雨にもゆる螢は夢となりし春の小蝉も空蝉のうつsも同し梢とそ見る
夏の日は身をしはなたぬ扇哉懸しき人の形みならねと﹂二〇ウ
七 夕にけふはかさまし何かひとつ我物としも思ふ世ならは
なき玉を祭るこよひの思ひにはたかぬ煙に見ゆる悌
隣
に もぬかつく聲そ聞ゆなるなきを思ひの玉祭る夜は
世
に なきも今夜くるてふ玉笥身は親なしと哀れ思はし
さしもわか心に似たるかる萱の風にみたれぬつかの間もなし
朝顔の花にそ知ぬ人の世をいかにかへしと思はさるへき
世のうさに隠れてすめる我宿を風にしられぬ荻の葉も哉
三七八三
莞
三八〇
三凸 一九 八二 一九 八三
一一一一一一一一一一 一一
九九九九九九九九九九 九九
九九九九九九八八八八八八
五四三ニー〇九八七六五四
野 虫 擦 衣
驚
夢田
家 水田家鳥
山家冬朝枯 野 霰 驚 夢
初 雪
山家雪 閑 中雪
歳 暮 雪 歳 暮 梅
山路夕
嶺 雲晩 鐘
人ことのさか野の原に鳴むしはなれも浮世を秋はてぬとや 見し夢はきぬたの音に驚けと長き眠の覚る共なし
秋の田のかり初なから住庵に結ひ馴たるいさらゐの水
秋
果
る山田の庵の淋しきに中く鳩の聲そ友なる
よそにまた柴折くふる陰もなし朝けの霜の煙ならては﹂三オ
浮
身
ゆへ枯野の露も哀なりをき所なき類ひと思へは夜の霜のふるき会は重ても猶寒渡る閨の中かな
驚 か す
音もあられの手枕に浮世の夢やともに覚らんめつらしと猶思はまし初雪の我黒髪にましらさりせは
吹
風
も寛の水の音もなく雪のふる日を心とも哉
友
とせし竹さへ雪に埋れてうたs淋しき冬の山里
あちきなく我身につもる年の暮をいさ白雪の花にめてつs
年
暮て匂へる梅の身なりせは老の後にも花はさかまし
お な
し歌の中にうしろやすき年の暮哉世間のうきもつらきも身には残らて
浮
な
か らすめは住ぬる世中をいつまてよそに嶺の白雲
山高みのほりし嶺は入相の鐘より後の暮そ久しきL三ワ
一
日く命をおふる入あひのかねて驚く人そまれなる
入
あひの鐘を聞こそ嬉しけれきのふはけふをしらぬ我身に
oOOOooooo九九九九
〇〇〇〇〇〇〇〇〇九九九九 八七六五四三ニー〇九八七六
二〇
〇九
一
δ一
〇 二
〇
= 二〇 三 δ
一
三遠 鐘
幽 隠
士出山 閑 居苔
為 石 衣
杣 山
瀧 水 澗 水 礒
巖 嶺
上松
渚 松
松
久 友 薄 暮松
禁中竹
窓
竹雨
中緑竹竹風如雨
庭 篠パ
深山雨
か す
か なる野寺の鐘のひsきにも幾里人の夢や覚らん
か
しこきも山を出るや君か代の道すなをなるしるし成らんしつかなる宿とていたく長ゐせし心のとまる事もこそあれ
奥
山の岩ほも何のうけれはや苔の衣のかはく間もなき
杣 人
の 斧にもれたる深山木も哀れいつまてありは果へき
耳
を
こそ洗ふためしもかたからめ瀧つ心の濁らすも哉 谷の
水流
もたゆな年をへて結ひなれたる柴の庵に 塩こさぬ礒邊の岩ほいつの世の波にゆられし真砂成らん
琴の音に通ふときけはをのつから心ひかるs嶺の松風
青海の外に緑の色そへて渚に見ゆる松の一むら﹂三オ
尋
す も月雪の夜の友なれや馴て年ふる庭の松か枝
遠 近
の 野
寺の
鐘の
聲ーをひとつに送る松の夕風
夕風にみかきの竹の露散て玉を重ぬる庭そ涼しき
い か に
せん
い さsむら竹茂りあひて学ひの窓のくらき心を
降雨に軒のくれ竹打なひき晴れはくらき窓の内哉
降雨の恵みはしるし若竹の千尋の陰も深き緑も
草
木に もあらてすくなる呉竹の葉風よ雨に何まかふらん
日影さsぬ庭の玉篠玉ゆらの露も常盤の物とこそみれ
す
か の
根の
長き眠も覚ぬへし深山の奥の雨の音には旦呈旦呈三呈望竺竺呈呈呈呈竺竺2竺竺竺
=一〇九八七六五四三ニー〇九八七六五四
夜
雨 遠 村 煙 述 懐古懐 郷旧
小
夜
更て しはししつけき心たにくたくる雨の音そわりなき
一
む らの里の煙もよそよりは賑ふからに物そさひしき
四
十 年まてなとかは花のさかさらん言の葉さへに年きりやするL三ウ 洲に た
て る田鶴ならなくに何とてかよせて帰らぬ老の浪そも
帰
りくる昔なれはや浮事の思ひ出つs身にはそふらん
陰高く見ゆる梢や古郷の軒端に植し小松成らん
玄琢法印の山荘白雲渓と云所にて
ことしけき都をよそにしら雲の谷の心やしつか成らん
以
三 法 師 六 字 堂に
尋来て讃る山里にすむ心ちする宿とてや世の浮めさへ嵐吹也
かへし
山里にあらぬ住家もとふ人の心や清きあらし吹らん
い もうとの方より紅梅のくsり枕をおこし
侍りしにわつらふ時なれは
た
れこ
め て
住ぬる宿も今よりは松の扉をあけの手枕L一三オ 壬 生の
た sみねの硯を見侍りて
天っ空に聞えあけつs末の代も残る硯の水くきの跡
︵以下十行分余白︶ L三ウ
二〇
三
三一δ三四
二9≡
二〇 三六 二
〇
三 七一δ三八
二
〇
九三
二〇四
〇 二〇
竺 二〇
四
二 二〇
四
三春
駒
雨後 夏
月
寄花 旅 旅 騨 路 霧
覇 中衣 關路鶏 野
宿 旅宿
夢誹 譜
春の野に立出て見れは草わかみ心の駒もいさむ比かな
岩 藏
の
花さかりにまかりて門た\けと 入さりけれは讃てつかはしける 岩 藏や そ の 関 の
戸
もあけ給へかく有かたき花のさかりを
娘
の わ
らはやみしける時芥子の花に付て遣しける白露のふるふやまひをけしの花見ては千世も万世をもへん
一通
り降夕立の雲間より笠宿りして月や出らむ
早朝に旅たちて讃る 都
を は ひ
か ししらみに出ぬれは身の毛もよたつ心ちこそすれ
︵以下二行分余白︶ L二穿
旅
あまたsひ草の枕はかへぬれとはらふはおなし花のしら雪
草 枕 旅
に しあれは身におはぬ花の錦をしとねにそしく
朝 霧 に た
れ まよふらん明石潟馬や路ちかく鈴そ聞ゆる
我
袖
よ しほれな果そ嬉しさを都に行て何につsまん
旅
衣
うらひれぬれは暮す共いさ宿からん小萩咲野に
衣
くをよそにいとふもいさしらて鳥の音急く関の旅人
帰 るさをなとはるくと松浦舟夢に見しかは近き都を
二
〇 四 四 一
δ四五二〇
四
六 二〇 七四
二〇
四
八 二〇
四
九 二〇 五〇 ご○
≡ 二
〇
五二 二〇
五三二 〇
五四
二〇
五五關路夕
人 傳
に 聞し遠坂越てこそ身に白川の関の夕暮
よひくに打もねぬより旅衣日も夕暮の関守そうき
︵以下二行分余白︶ ﹂一西ウ
哀
傷東
泰院門跡御遷化に讃る 光 猶 世に
は残れとめの前に消しは悲し法の燈 慈 父い か に
せ ましすみの山より高きてふ親のめくみは忘られね共
悲 母
うせし日をかそふ計そたらちめのちふさのむくひいかて我せん
正保三年五月五日母の喪にゐて 昔 思
ふ 袖の涙もけふといへは五月の玉によそへてや見む
い か な
れは
有
し世にしも引かへてけふはあやめのねになかれぬる
予つねに煩はしくて孝行をもなさsりける
事
を か な
しみて ﹂一≡オ帰
りこす流るs水の先たちし親につかへて千度悔しき
母
の
百ケ
日にあたりけれは 別 れて
は あらしと思ふ日数さへ十つs十をかさねつる哉
二
〇
五六
二〇
五七
二〇五八
=〇 五九 二
〇 六 〇
二〇杢二〇 杢 二〇
六皇
二
〇六
四
佛 別
お
なし七年忌をとふらひてなき人に別れし年も七車めくるや早き月日成らん
哀 傷
の
寄の
中になき人の玉のありかを尋ぬれはしほるs袖に露そ置ける
したしき人のみまかりけれは
涙のみしらてすsうにこほるらん世は卯の花の散をならひと
︵以下三行分余白︶ L言ウ
鐸 教
おなし世に有とはきけと鷲の山入は悲しきけふの月影
釈教の寄の中に
雲 晴て行とも見えぬ月影も終には西の山に入へき
方 便品若有聞法者無一不成佛
空 を
さして教へし月を見る人の濁も誰か闇にまよはん妙 音品及衆難庭皆能救済
生
死の海に沈める世の人を渡すや法の御船なるらむ
ある輝師の許へ讃て遣はしける
我
法は弥施を頼みて名をとなふさとりの道や何れ成らん
︵以下二行分余白︶ ﹂二六オ
二
〇
套 二〇六六 二〇
六七 二〇
六八 二〇六 九
二 〇
七 〇
二〇 三 二〇三
社 頭 水
社 頭榊
寄神祝 祝
言
月前祝
占甲 氏 一爪 ネみ
草 ゐぬよるへの水やあれ渡る神のやしろの鏡なるらん
君
か
代