修士( 教育学) 学位論 文
子ども の 藩知 的発 達と支援
‑ ピ アジ ェ の発 達理論を手掛りとして ‑
三重 大学大学院 教育学研 究科 障害児教育専攻 障害児教 育専修
龍華英倍 2 0 0 8年2月1 3 日提 出
別 紙 様 式 第
3
論 文 目 録
三
重大学大学院教 育 学 研 究 科別 紙 様 式 第
4
論 文 要
三
重大学大学院 教 育学研究科縁者 脚 専 攻 顔塚 鵬 専 修 塊津 具蕗
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要 約 ‑ ・ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ P . 1
1 iまじめ に ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ・ ・ ‑ ・ ‑ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ‑ ・ ・ ・ ・ ‑ ・ ‑ P . 2 2 問 題と目 的 ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ・ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ P . 3
3 方 法 ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・P . 4
4 諸理論 の概観 ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ P . 5
5 Jea n Pia
g
et
‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・P . 75
.1
歴史5
.2
業績5
.3
ピア
ジェ理 論5
.3
.1
感覚運 動的段階5
.3
.2
表象的思考段階5
.3
.3
知能5
.4
ピ アジェ理論の
展 開6 In
t
elle ctu al a nd d ev elop m e nt
al disabilit
ie s ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ・ ・ ‑ ・ ‑ P . 1 46
.1
歴史6
.2
知的障害の
定義6
.3
知 的障害の
原 因 と発達 ‑の
対 応7 考察 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ・ ‑ P . 2 2
7
.1
認 知的発達と支援7
.1
.1
発達論7
,1
.2
支援7
.2
総合的考察8 今後の課 題 ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ・ ‑ P . 2 6
9 引用 文献 ‑ ・ ・ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ P . 2 7
要 約
本研 究はジ
ャ ン
・ ピ アジェ による藩 知 発達の
理論等を作 業仮説 とし て、 知的 障害児の
藩 知的発達の
支援を考察した。 具体 的には、 ピ アジェの
発達理論を中心 に, 磨 史・ 薬療・その
後の
発 展 より、 知的障害児の
藩 知的発達と支援 ‑の
可能性 を検 討して
い
る。 また 藩 知 心 理学の
観 点による藩 知 発達の
支 援方 法を 知的障 害児 ‑の
支援 方 法 とし て援用した。 ・ ピ アジェ による 藩 知 発達の
理論・R
.B
. キヤ
ツテル の
凍動性知 能・ 現在の
共 同 注意に関する 研 究 など、 様々な 発達論を統合して, 知的障害児 ‑の
動機付 け
の
低さやシ ン
ボル
形成の
支壊仮説 として構 成した。キ ー
ワ
ー ド 藩 知 発達 ピ アジェ 知的障害児 支援仮説1 . さまじめに
子 ども
の
藩 知発 達を支援 する為に、 先行 研 究 を 参考に検討 する。 藩 知 発達研 究の
間唐とは(1
) 知 る過程,(2
) 知我の
獲得機 構, (3
) 知 裁の
構造化、 (4
) 知識の
構造 化の
変化、 (5
) 知織の
利用、 (6) 知識の
初期値等を 明 らかにする事である。《1》また 藩 知 発達研究は 藩 知 を研 究
の
対象とする。こ の
藩 知 とは「
人 間 が 外界から様々 なデ ー タ( 情報) を感 覚器 官を通じて知覚し、 そ れ を脳 内に記憶し、 デ ー タの
欠 けてい
る部分を補
い
、 最 終的に必要な判 断や意思決定を行なうた め には、 デ ー タを受け 入 れて一 定
の
形式で処 理する何らかの
仕 組み、 つまりプログラム
が 必要である.こ の
ような心
の
プログラム
による情報処 理の こ
とを 藩 知と呼 ぶの
であ る。」《2》そして、 発達とは「子 ども が 生 まれ, 大 人 に なる過程での
変化をさす。 」《3》「発達は, 種々の
可能自己( まだ 実現してい
ない
自己につい
ての
イメー ジ)の
実現と回 避 を通して, 積極的に人 生 を構 築し てい
く過轟として理解され る。 」と遠藤(1
9 9 9) が 可能自己の
説明中に述べ てい
る。 《4》また 生 涯 発達心 理学では成人期・ 老年期での
変化も発達に含め てい
る。《5》
藩 知 発達研究は ジ
ャ ン
・ ピ アジェ によって大 きく進め られ た。 ジャ ン
・ピ アジェ(Je a n円age
t
・1 8 9 6
‑1
98 0
) はフ
ラン
ス帯 圏ス
イス
出身の
発達心 理学者であ る。 子 どもの
藩 知 発達に関するピ アジェの
心 理学研 究 は 発 生的藩藩論の
副産物であった。こ の
発 生的落款論とは ピ アジェが哲 学
の
一 部であると考えられてい
た 藩織の
起源・本 質・ 妥当範囲 を論究する 藩織論に, 固有の
研究法を確立して 一 つの
科学として体系化し ようとしたもの
である。《61)また発 生的藩談論
の
発生 とは 生物系が時間軸に そっ て変化 するこ
と, 一 般的には単純な 系からより複雑な 系 ‑ , さらには衰退 ‑ とい
う変化をさす。《7》ピ アジェ
の
理論は 藩 知(思考) は単純な 藩織から複雑で強力 な構築物 ‑の
移行を 研究する 藩織論であった。《8》基本的な考えとし ては、 藩 知( 思考) が内容とは独立し
て額 域 一 般的に発達す ると考え た。 そして、 藩 知( 思考)
の モ
デル
を考え 出し、一 般
的段階を 設定した。
《9》生 涯最後
の
十年間 に 研究は 藩知(思考)を構造の
側 面から過 梶 ‑の
側面 ‑ と転換し、 ピ アジェ理論を新た なもの
にした。《1 0》
2 . 問 題と目的
子 ども
の
藩 知的発達( 年齢:0
歳から2歳)の
支援を 目的とする。 その
理 由として は、筆者
の
保 育実 践に よる影響がある。 大学で は0
轟から6 歳迄の
子 ども連を対象に 授 業の
一 環 として、 保 育実習を行なった。こ の
実習を通して子育て支援を経験 するこ
と が 出来た。 保育 経験を 通して筆者は 子 どもの
発達に興 味を持 っ た。 特に子 どもの
知 的な 側 面に関心 が あるo本を読み、 人 と会話を行なう等
の
子 ども が費境に適応する為に、 藩 知の
基本 構造 を形成 する事を考える。 「とりわ け 言 薄情報を用い
た 対話や会苗 な どは, 最も高度な 情報の
処 理であると考えられてい
る様である。 」《1 1》 ピ アジェは幼児期におい
て子 ど も がrごっこ
遊び」 の
ように実際とは異なった 立場に自 分を置い
て蕃んだり, 何かを別の
物に み たて て遊ぶ とい
う, そ れ までとは質 的に異なる遊び( 象徴遊び) をす るこ
とが できるようになるこ
と, そしてこ の
時期に 蕎麦や 文 法 な どの
書 斎能力 が急速に発達し てい
くこ
とがこ の シ ン
ボル の
出現によっ て可能になったもの
であると述 べ てい
る。 《1 2》 子 ども が 言 寄情報を用い
る高度な 処 理 が出来るように、 幼 児期の
特徴であるシ ン
ボル
形成を支援し て、 藩 知 発達の
足 場作りを行なう。 特にこ の
時期に定型的発達との
差が表面化してくる知的障害児
の
支援を考える。 支援の
作業仮説 とな るピ アジェの
藩 知 発達研究を手掛かりにする。 ピ アジェによる発達理論
の
始まりと発展 そし て義一圧迄
の
状況 を手掛かりとして、 子 どもの
特 に、 知的障 害児に関する 罷 知発 達 ‑ 支援の
あり方 に 示唆を得る。
3 . 方 法
本研 究はジ
ャ ン
・ピ アジェ による発達理論の
形式的操 作段階を参考に進 め た。 そ れは、 人 間の
藩 知発 達が十 ‑ 、二
歳頃 より形式的操 作度階とし て説明 されてい
る。具体的には仮説演梓 的な 形で推理する事が 可能に なりピ アジェは
こ の
段階に おい
て表象 的構造は 一 応完成さ れると考え佐説 を構成してい
る。 結果が現実と矛 盾しよう とも思考の
対象となるもの
は現実その
もの
では なく、「
命唐」
である点がこ の
段階の
特 色であ る。 形式 的換作期にあ たって は、 そ れ が、 ある飯 定から 出 発し て, 正 しい
論理 形式に導かれて出 され た結果であ れ ば、 そ れは受け 入 れ られ ると説明 されてい
る。 《13》
こ の
形 式的換作により0
歳から2歳までの
知的障害児を 対象とした 藩 知的発達の
支援を明 らか に した。知的に障害が ある子 ども ‑ も、
こ
れ までに 明らかにされ た理論等に より承 知的発達‑
の
可能性 が あ るこ
とを・ピ アジェによる 藩 知 発達の
理論・R
. B . キヤ
ツテル の
流動性 知能・ 現在の
共 同 注意に関す る研究・オペラン
ト条件付 け・養 育者が 足 場作りをする 藩 知発達に関する 方法論を援用し, 再構成を行なっ た。4 . 諸理論 の 概 観
検討しようとして
い
る諸理論の
概略は以 下の
ようなもの
である。・ ピ アジェによる藩 知 発達
の
理論につい
て本研究に対する論
の
援用 と支援の
作業仮説 として使用した。 ピ アジェが 提唱した 藩 知 発達の
理論とは 知能を生物学 的に捉えようと出発して、 そこ
に独自の
心 理学ひい
ては 藩織論の
体 系を築い
た 理論である。《1 4》
・
R
.B
. キヤ
ツテル の
涜動性・ 結 晶性 因 子説につい
て子 ども
の シ ン
ボル
を構成 する能力 を支援するた めに、 また 生涯発達の
視 点より支 援を考 奏 する た め に キヤ
ツテル の
理論を援用した。 C attell, R町
m O nd B
e m a rd(1
9
05
‑ ) とは イギリス生 ま れの
性格心 理学, 計量 心 理学者であ る。 キヤ
ツテル
は 知 能構造 が流動性 知能と結晶性 知能とい
う二
つの
因 子に単純化できると主 張した。 先 ず、 流動性 知能とは新しい
巷面 に適応 する際に働く知的能力である。こ
れ に 対し て, 結 晶性 知能とは過 去の
経験が結 晶化され たもの
であ る。 そ れ は流動性知能を 基盤と する過 去の
学習によって得られ た判断 力 や習慣である。 衆境因子、 文化因 子による 経験の
横 会に強く影響され ると考えられてい
る。こ
れ らは キヤ
ツテル
が1 9 7 1
年に 知 能因 子説に 於い
て提唱したもの
であり、 正式 に は涜 動 性 一 般 能力( 加i d
ge n e r alab
i
lit y) と結 晶性 一 般能力(c ryst
alli
z ed
g e n e ral abilit y)とい
う。《1 5》
・現在
の
共 同注意に関する研究につい
て子 ども
の
藩 知の
構造 ‑シ ン
ボル
形成を行う事た めに、2 0
06
年に 発表され た 共 同 注意に関する 研 究 を参考に した。こ の
研究は大 神英裕氏 と実藤和佳子 氏 によって行 な わ れてい
る8 カ
月から1 8カ月 までの
釣2, 0 0 0人の
出 生児を 対象に、2 カ
月 ごとに行 な わ れ た共 同 注意に関する縦断的コ ー ホ ー ト訴査の
デ ー タが 解介され た論文である。 共 同 注意の
発達には「
視 線の
追 従」
・「行動の
追従」
・「
注意の
換作」 ・「 シ ン
ボル
形 成」までの
四 段階が 明らか にされてい
る。《 欄
・オペラ
ン
ト条件付 け につい
て子 ども
の
藩 知の
構造‑シ ン
ボル
形 成を行う事ために, オ ペラン
ト条件付けの
刺激= 反応 = 強化刺激
の
因果 関係と発達論を作業仮説 として使用した。こ の
オ ペラン
ト条件付けとは有機体
の
自発した行動に強化刺激を随伴させ、 反 応顔 度や 反応 特性 を変容させる換 作、 及 び その
過程。 《1 7》・養 育者が 足 場作りをする 承 知 発達に関する方 法論につ
い
て知 的障害児
の
藩 知 発達を支援する為に, 藩 知 心 理学の
観点 による 方法論を参考に した。
こ
れは、 養 育者が 足場を 提供す るこ
とによっ て、 子 ども が現在の
能力 を 更 に 伸ばすように支援 する方法論である。 その
内容は、 〔(1) 子 ども を課 唐に惹きつ けるこ
と。 (2) 課唐を簡 単に し て間唐解決に必 要 な