水産エコラベルをめぐる状況について
1.水産エコラベルとは
2.世界の状況
3.日本における水産エコラベルの取組
1.水産エコラベルとは
【ポイント】
水産エコラベルは、水産資源の持続的利用や環境に配慮し
た漁業・養殖業を確認するため、FAO水産委員会が採択し
たガイドラインに沿った取組
生産段階(漁業・養殖業)と流通加工段階の各々で策定
基準を満たした商品には、ラベルの貼付が可能で、消費者
への訴求が可能
SDGsの14「海の豊かさを守ろう」の実現に向けても寄与
Food and Agriculture Organization of the United Nations
水 産 エ コ ラ ベ ル と は ①
水産エコラベルは、生態系や資源の持続性に配慮した方法で漁獲・生産された水産物に対して、消
費者が選択的に購入できるよう商品にラベルを貼付するスキームのこと。
1水産エコラベルの背景
○1995年に、FAO(国連食糧農業機関)総会で「責任ある漁業のための行動
規範」を採択
環境と調和した持続的な水産資源の利用や生態系の保全に関する理念、基本原則が示される
水産資源の管理や生態系保全等の行動規範を具体化する水産エコラベルについて検討が始まる
○2005年に、FAO水産委員会で「海洋漁業からの漁獲物と水産物のエコラベルのためのガイドライン」
を採択(2009年改訂)
○1997年に、 MSC (海洋管理協議会) 設立、MSC認証を旗揚げ【イギリス】
○2011年に、FAO水産委員会で「養殖業及び内水面漁業に関する認証スキームの国際的なガイドライ
ン」を策定
○2010年に、ASC(水産養殖管理協議会)設立、ASC認証を旗揚げ【オランダ】
⇒ 世界中で多数の水産エコラベル認証スキームが誕生
○2007年に、MEL(マリン・エコラベル・ジャパン協議会)設立、MEL認証を旗揚げ【日本】
水産エコラベル認証のイメージ
水 産 エ コ ラ ベ ル と は ②
水産エコラベル認証には、①生産段階認証(漁業/養殖別)、②流通加工段階認証の2種類がある。
生産段階認証は持続可能で環境に配慮した漁業・養殖業から生産された水産物であること、流通
加工段階認証は認証された水産物が、非認証水産物と混ざることなく、流通・加工・小売等の事業者
により消費者のもとに確実に届くことをそれぞれ担保している。
流通加工段階
(CoC)認証
漁業認証
養殖認証
流通加工段階
(CoC)認証
流通加工段階
(CoC)認証
漁業者
養殖業者
卸売事業者
加工・流通
事業者
小売事業者
外食事業者
認証機関が認証
(年次監査、臨時監査等も実施)
消費者
生産段階認証
流通加工段階認証(CoC(Chain of Custody)認証)
2水 産 エ コ ラ ベ ル の 例
(※CoC認証において、MEL、MSCともに、同じ認証の水産物同士の混合については、認められている)
○ MSC漁業認証
・基本的に世界中のどのような漁業も審査対象。
データの少ない小規模漁業向けの審査方法もある
○ MEL漁業認証
・日本をはじめとするアジアの多様な魚種・漁法に対応
(複数の魚種を同時に漁獲する漁法など)
※認証された遠洋かつお・まぐろ漁業により漁獲された 認証水産物が、実際に国内の小売店で販売されている例。 3・持続可能で環境に配慮していると認証された漁業から生産された水産物(認証水産物)が、流通・加工の過程に
おいて非認証水産物と混ざることなく消費者に届くようにすることを目的とした認証。
・水産エコラベルが貼付された商品は、認証された漁業から生産され、流通~製造・加工~販売の全ての過程に
おいて、
CoC認証を取得した事業者により、きちんと分別管理して取り扱われた商品といえる。
○ CoC認証
F A O の 「 責 任 あ る 漁 業 の た め の 行 動 規 範 」
•
国際的に合意された漁業資源の保存措置等を害するような無秩序・無責任な操業(便宜置籍、規制
違反等)の問題化を受けて、1992年5月に「責任ある漁業に関する国際会議(カンクン会議)」が開催
され、FAOに「責任ある漁業のための行動規範」の策定を要請。
•
同年11月、FAO理事会において、FAOによる行動規範の策定を承認。
•
1995年10月、FAO総会において、「責任ある漁業のための行動規範」を承認。
【目 的】 漁業の重要性を認識し、資源の持続的利用の促進のための責任ある漁業体制を確立。
【主要項目】 ・一般原則(乱獲及び過剰漁獲能力の防止、科学的根拠に基づく管理など)
・漁業管理(資源の持続的利用のための措置の採択、関係国の協力、データの収集など)
・漁業操業(旗国による操業許可等の記録、適切な漁具・漁法の利用など)
・養殖(適切な餌料、餌料添加物、薬品の使用、遺伝的多様性の保全など)
・貿易及び漁獲魚処理(資源の保存・管理措置への合致など)
(1)策定の経緯
(2)規範の概要
環境や次世代の人類にも配慮した水産資源の持続的開発と利用を漁業者及び漁業に関係する
国々が自ら責任を持って実現する漁業の体制を確立するための行動規範。
法的拘束力のない宣言的、プログラム規定的な規範。
4 生態系や資源の持続性に配慮した方法で漁獲・生産された水産物へのエコラベル付与に関し、認証
の基準や手続き等を標準化するための指針。
「海洋漁獲漁業からの水産物のエコラベリングのためのガイドライン」
(2005年策定、2009年改訂)
「養殖認証に関する技術的ガイドライン」
(2011年策定)
F A O の 「 水 産 エ コ ラ ベ ル ガ イ ド ラ イ ン 」
【主な内容】
※このほか、流通加工段階で、非認証水産物の混入や混在が生じないことが確保されていることを認証する 流通加工段階認証(CoC認証)も、ガイドラインに記述されている。2.
水産エコラベル認証基準
漁業については、関係する国際協定(国連海洋法条約、FAOの
行動規範)等と整合しており、①適切な漁業管理、②認証対象と
なる水産資源の利用状況、③生態系への影響評価について基
準が設けられていること。
養殖業については、関係する国際協定(国際獣疫事務局(OIE)
の定めた規格、FAOの行動規範、WHO)等と整合しており、①
動物衛生及び福祉、②食品安全、③環境保全、④社会経済的
側面について基準が設けられていること。
(1)
(2)
1.
水産エコラベル認証スキーム
対象となる漁業・養殖業が、技術的・財政的能力があり、且つ中
立性・独立性のある第三者機関(認定機関及びこれにより認定
された認証機関)によって認証基準を遵守していることが認証さ
れるものであること。
WTO/TBT協定を遵守し、不必要な貿易制限を招いていない
こと。
(1)
(2)
5水 産 エ コ ラ ベ ル 誕 生 の 経 緯 ①
6・1972年 国連人間環境会議(ストックホルム会議)において「人間環境宣言」採択
地球環境の保全と開発・成長のバランスを目指すことが確認された。・1982年 国連海洋法条約採択
生物資源の保存及び利用等について規定。発効1994年、日本の批准1996年。・1992年5月 責任ある漁業に関する国際会議(カンクン会議)
国際的に合意された漁業資源の保存措置等を害するような無秩序・無責任な操業(便宜置籍、規制違反等)が問題化していること を踏まえ、FAOに「責任ある漁業のための行動規範」づくりを要請。・1992年6月 国連環境開発会議 (地球サミット)
・「生物多様性条約」への署名
・「アジェンダ21」採択
(責任ある漁業の励行-持続可能な海洋生物資源の利用と保存)
エコラベルが、持続可能で環境への負荷の少ない経済社会を構築するために有効な手段として国際的に認識された。(第4章)・1995年 第28回 FAO総会において「責任ある漁業のための行動規範」採択
環境と調和した持続的な水産資源の利用や生態系の保全に関する理念、基本原則が示されている。 →水産資源の管理や生態系保全等の行動規範を具体化する水産エコラベルについて、検討が始まった。・<日本> 1996年 海洋生物資源の保存及び管理に関する法律 成立
・1997年 MSC (海洋管理協議会) 設立、MSC認証を旗揚げ。
環境NGOのWWFとユニリーバ社(英)に支援されて設立された非営利団体。 持続可能で適切に管理され、生態系に配慮した漁業に 関する水産エコラベル認証。第1号認証は2000年。 →ヨーロッパでは行政も産業も敏感に反応し、水産エコレベル認証の独自基準作りが開始された。水 産 エ コ ラ ベ ル 誕 生 の 経 緯 ②
・<日本> 2001年 水産基本法 成立
水産物の安定供給の確保と水産業の健全な発展を理念とする法律。水産資源の適切な保存及び管理についても記載。・2005年 FAO水産委員会において「海洋漁業からの漁獲物と水産物のエコラベルの
ためのガイドライン」採択(2009年改訂)
・<日本> 2007年 大日本水産会内に「マリン・エコラベル・ジャパン」設立
・2010年ASC(水産養殖管理協議会)設立、ASC認証を旗揚げ。
・2012年 ロンドンオリンピック・パラリンピック開催
飲食提供の基本戦略の中で食材の調達基準を規定。MSCの認証水産物等が選手村で提供された。・2013年 Global Sustainable Seafood Initiative(GSSI)設立
・2015年 国連において「持続可能な開発のための2030アジェンダ」採択
先進国と開発途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標。持続可能な開発目標(SDGs)として17のゴールが設定。・2016年 リオデジャネイロオリンピック・パラリンピック開催
飲食提供の基本戦略等において食材の調達基準を規定。MSCやASCの認証水産物等が選手村で提供された。・<日本>2016年12月 (一社)マリン・エコラベル・ジャパン協議会 設立
・<日本>2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会開催(予定)
持続可能性に配慮した調達コードや飲食提供の基本戦略等を策定。水産物の調達基準を満たすことを確認する方法として、MEL やMSC、AELやASCといった水産エコラベル認証水産物等が記載されている。 7持 続 可 能 な 開 発 目 標 ( S D G s ) に つ い て
持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、2015年9月に国連で採択された
「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の中に位置づけられた、17のゴールと169のターゲットか
ら構成される、国際社会全体の普遍的な目標。
SDGsの14番目には「Life below water」として、「持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、
持続可能な形で利用する」ことが、記載されている。
日本においても、2016年12月に「持続可能な開発目標実施指針」が決定。
目標14【海洋資源】 持続可能な開発のために、海洋・海洋資源を保全し、 持続可能な形で利用するSDGs
持続可能な開発目標Sustainable Development Goals 2016~2030年
17
ゴール・169
ターゲット (包括的で、互いに関連)全ての国の目標
(ユニバーサリティ)国連全加盟国で交渉
実施手段も重視
(資金・技術等) 814.1 2025 年までに、海洋堆積物や富栄養化を含む、特に陸上活動による汚染など、あらゆる種類の海洋汚染を防止し、大 幅に削減する。 14.2 2020 年までに、海洋及び沿岸の生態系に関する重大な悪影響を回避するため、強靱性(レジリエンス)の強化などに よる持続的な管理と保護を行い、健全で生産的な海洋を実現するため、海洋及び沿岸の生態系の回復のための取組を行う。 14.3 あらゆるレベルでの科学的協力の促進などを通じて、海洋酸性化の影響を最小限化し、対処する。 14.4 水産資源を、実現可能な最短期間で少なくとも各資源の生物学的特性によって定められる最大持続生産量のレベルまで 回復させるため、2020 年までに、漁獲を効果的に規制し、過剰漁業や違法・無報告・無規制(IUU)漁業及び破壊的な漁 業慣行を終了し、科学的な管理計画を実施する。 14.5 2020 年までに、国内法及び国際法に則り、最大限入手可能な科学情報に基づいて、少なくとも沿岸域及び海域の 10 パーセントを保全する。 14.6 開発途上国及び後発開発途上国に対する適切かつ効果的な、特別かつ異なる待遇が、世界貿易機関(WTO)漁業補助金 交渉の不可分の要素であるべきことを認識した上で、2020 年までに、過剰漁獲能力や過剰漁獲につながる漁業補助金を禁 止し、違法・無報告・無規制(IUU)漁業につながる補助金を撤廃し、同様の新たな補助金の導入を抑制する(*2)。 14.7 2030 年までに、漁業、水産養殖及び観光の持続可能な管理などを通じ、小島嶼開発途上国及び後発開発途上国の海洋 資源の持続的な利用による経済的便益を増大させる。 14.a 海洋の健全性の改善と、開発途上国、特に小島嶼開発途上国および後発開発途上国の開発における海洋生物多様性の寄 与向上のために、海洋技術の移転に関するユネスコ政府間海洋学委員会の基準・ガイドラインを勘案しつつ、科学的知識の 増進、研究能力の向上、及び海洋技術の移転を行う。 14.b 小規模・沿岸零細漁業者に対し、海洋資源及び市場へのアクセスを提供する。 14.c 「我々の求める未来」のパラ 158 において想起されるとおり、海洋及び海洋資源の保全及び持続可能な利用のための法 的枠組みを規定する海洋法に関する国際連合条約(UNCLOS)に反映されている国際法を実施することにより、海洋及び海 洋資源の保全及び持続可能な利用を強化する。
S D G s ( 1 4 L i f e b e l o w w a t e r )
9 *2 現在進行中の世界貿易機関(WTO)交渉および WTO ドーハ開発アジェンダ、ならびに香港閣僚宣言のマンデートを考慮。目標 14. 持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する
仮訳
( 参 考 ) 持 続 可 能 な 水 産 物 と は
「持続可能な水産物」に関する世界的に合意された定義は
存在していない。
学術的には国際サステナビリティ学会において、
「サステナビリティ学とは、気象変動や生物多様性・生態系
サービスの劣化など、世界が抱える複雑で長期的な問題に対
して、俯瞰的・統合的アプローチで取り組み、人間活動と
自然環境が調和した持続的社会の構築を目指すための学術
体系である」としており確立しているものと考えられるが、
水産物に特定されたものではない。
「持続可能な水産物」を国際的に受け入れられるよう表現する
なら
「現在および将来の世代にわたって最適利用が出来る様
資源が維持されている水産物」
が妥当と思われる。
(一社)マリン・エコラベル・ジャパン協議会資料より
10(参考)
2020年東京オリ・パラ大会と水産エコラベル
【ポイント】
水産エコラベル(MSC, MEL, ASC, AEL)が、東京大会の
持続可能性に配慮した水産物の調達基準に記載
調達基準は資源管理計画や漁場改善計画に基づく漁業・養
殖業で、労働に関する要件を確認したものも満たしている
2 0 2 0 年 東 京 オ リ ン ピ ッ ク ・ パ ラ リ ン ピ ッ ク 競 技 大 会 に お け る
持 続 可 能 性 に 配 慮 し た 水 産 物 の 調 達 基 準 ( 概 要 )
サプライヤー
(ケータリング事業者等)
<国産優先>
(国内農業の振興とそれを通じた農村の多面的 な機能の発揮等への貢献を考慮) 主要な原材料である水産物が本 基準を満たすものを、可能な限り 優先的に調達<要件>
① 漁獲又は生産が、FAOの「責任ある漁業のための行動規
範」
や
漁業関係法令等に照らして、適切に行われていること。
② 【天然水産物】科学的な情報を踏まえ、計画的に水産資源
の管理が行われ、生態系の保全に配慮されている漁業に
よって漁獲されていること。
③ 【養殖水産物】科学的な情報を踏まえ、計画的な漁場環境
の維持・改善により生態系の保全に配慮するとともに、食
材の安全を確保するための適切な措置が講じられている
養殖業によって生産されていること。
④ 作業者の労働安全を確保するため、漁獲又は生産に当た
り、関係法令等に照らして適切な措置が講じられている
こと。
(生鮮食品)
加工
(海外産で、上記要件の①~④の確認が困難な場合) 組織委員会が認める持続可能性に資する取組に基づき漁獲また は生産され、トレーサビリティが確保されているものを優先<国産を優先的に選択>
(国内水産業の振興とそれを通じた漁業・漁村の多 面的な機能の発揮等への貢献を考慮)(要件①~④を満たすことを示す方法)
ア MEL、MSC、AEL、ASC、
FAOのガイドラインに準拠したも
のとして組織委員会が認める認証
スキーム
イ 資源管理に関する計画であって、
行政機関による確認を受けたもの
に基づいて行われている漁業かつ
要件④について確認
ウ 漁場環境の維持・改善に関する計
画であって、行政機関による確認を
受けたものにより管理されている養
殖かつ要件④について確認
エ 認証取得を目指した改善計画に
よるものを含め、要件①~④を
満たすことを確認
(加工食品)
11( 参 考 ) 2 0 2 0 年 オ リ パ ラ 東 京 大 会 の 選 手 村 規 模 の 飲 食 で 必 要 と な る 食 材 量
品目
主食
野菜類
果実類
肉類等
魚介類
食材量
(t)
135
215
78
128
38
主な品目例
(数字はt)
パン類 97
コメ類 13
麺類
25
キャベツ 39
トマト
37
たまねぎ 19
にんじん
9
ブロッコリー
9
かんきつ類 20
スイカ
9
柿
1
鶏肉 51
豚肉 37
牛肉 19
卵
16
魚
27
ほたて 3
エビ
2
イカ
1
【試算結果】
注1) 本試算は、主食以外は日本人選手の飲食料をベースに算出したものであり、大会で必要とされる食材量はこれ以上とな る可能性が高い。 注2) 国内で一定の生産量を有する品目を例として挙げている。当該試算はNTC(ナショナルトレーニングセンター)の食材 データを大会規模に拡大して算出したものであり、大会で実際にこれらの品目が調達されるとは限らない。 注3) キャベツが上位にあるのは、サラダメインの食材がキャベツとなっているため。 注4) 野菜類・果実類については、おおむね非可食部も含めた重量、肉類等、魚介類についてはおおむね可食部の重量と なっている。 注5) 上記品目以外にも、餃子、春巻き等の加工品の利用も多い 資料:内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局資料 12水 産 エ コ ラ ベ ル 認 証 を 受 け た
水 産 物
の 生 産 量 ( 抜 粋 )
魚種
数量(トン)
1
カツオ
85,400
2
サンマ
14,800
3
スルメイカ
10,200
4
ビンナガマグロ
10,000
5
サケ・マス類
8,600
6
ベニズワイガニ
8,200
7
ブリ
7,500
8
シラス
6,000
9
イカナゴ
4,200
10
サバ類
2,700
11
キンメダイ
1,400
【漁業
/日本発】
魚種
数量(トン)
1
マダイ
19,500
2
ブリ
18,200
3
カンパチ
6,500
4
ギンザケ
1,100
5
シマアジ
800
6
アユ
800
7
クロマグロ
700
8
モズク類
600
9
スズキ
200
10
ヒラマサ
200
魚種
数量(トン)
1
ホタテガイ
368,000
魚種
数量(トン)
1
ブリ
8,000
MEL
ASC
MSC
AEL
【漁業
/海外発】
【養殖業
/日本発】
【養殖業
/海外発】
○ 日本国内の認証水産物の生産量は、
50万トン強。
*我が国の漁業養殖業生産量は約436万トン(2016年)
132.世界の状況
【ポイント】
水産エコラベル認証スキームが世界で乱立している
2013年に世界水産物持続可能性イニシアティブ(GSSI)
が設立。FAOガイドラインに基づく、独自の基準を満たす
認証スキームを承認し、認証水産物の普及を図っている
2018年12月現在、4つの漁業スキームと、3つの養殖ス
キームがGSSIから承認されている
水 産 エ コ ラ ベ ル の 乱 立
14
(各組織のHPより)
欧米においてはMSC(Marine Stewardship Council)認証とFOS(Friend of the sea)認証が主要な水
産エコラベルとして認知されている。
北欧や北米においてはMSC認証が普及している一方、南欧、地中海、アフリカ北部や東南・南アジ
アにおいてはFOS認証が普及している。
世 界 の 水 産 エ コ ラ ベ ル 認 証 取 得 状 況
MSC(Marine Stewardship Council)認証
イギリスに本部をおくMSC(海洋管理協議会)が運営する水産 エコラベル認証制度であり、1997年に創設。現在、世界におい て329漁業が認証を取得しており、CoC認証を取得した企業は 4,095社にのぼる。(H29.12時点) イタリアに本部をおく環境NGOが運営する水産エコラベル認証制 度であり、2006年創設。漁業及び養殖業を認証しており、漁業につ いては83漁業が認証を取得。CoC認証(漁業)を取得した企業は 481社。 (H28.3時点) 主に北欧及び北米におい て普及。アジア太平洋地 域にも拡大中。 南欧、北アフリカ及びアジアにおいて普及。 欧米の流通業者の動き ウォルマートにおいては、独自の水産物調達ポリシーを作成し、店内販売の 条 件 と し て お り 、 MSC ラ ベ ル や そ れ に 準 ず る ラ ベ ル の あ る も の や 、 The Sustainability Consortium(商品の持続可能性を促進する団体)の作成したプ ログラム等、持続可能性に配慮されていることが担保されている商品でなけ れば仕入れないとしている。 ウォルマートに限らず、欧米の流通業者においては、概ね何らかの水産物調 達ポリシーを作成している。
FOS(Friend of the Sea)認証
15
G S S I と は
GSSI
(Global Sustainable Seafood Initiative)とは、持続可能な水産物の普及を目的に2013年2月に設立された、水産関
連企業、NGO、専門家、政府及び政府間組織による地球規模の戦略的連合組織。国際的なプラットフォームとして、
情報交換の促進や、 Global Benchmark Toolの開発及びこのツールに基づく各認証スキームの承認を行い、水産エ
コラベル認証スキームの信頼性確保と普及・改善を目的としている。
現在、60以上の企業がGSSIの会員となり、FAO等の国際機関もGSSIの普及・推進に参画している。
(2018.9時点。) 流通業者 生産者世界的な水産物
需要の高まり
認 証 水 産 物 を要求供給
消費者 環境へ配慮された水産物の供給を強く要求 独自の基準によるエコラベル又はエコガイドの使用・宣伝 環境保護団体サプライチェーンにおける認証の問題
エコラベルやエコガイドの乱立により、生産者、 流通業者及び消費者の混乱を招いている。 複数のラベル等を取得せざるを得ない状況に 陥る可能性もあり、不必要にコストが増加する。問
題
点
GSSIの設立
GSSIは、ドイツ政府の出資により設立されたドイツ国際協力公社(GIZ)、 国際的な水産関係企業17社及びNPO法人3社により2013年2月に設立GSSIのパートナー企業及び機関
16G S S I か ら 承 認 さ れ た ス キ ー ム
2018年11月末現在、4つの漁業認証スキーム、3つの養殖認証スキームがGSSI承認されている。
17GSSIの目標
2020年までに世界の30%の水産物がGSSIによって承認された
認証スキームにより認証されたものにする。
GSSI承認を受けた漁業/養殖認証スキーム
認証スキーム
GSSI承認時期
ASMI(アメリカ、漁業)
Alaska Seafood Marketing Institute
2016年7月
IRF(アイスランド、漁業)
Iceland Responsible Fisheries
2016年10月
MSC(イギリス、漁業)
Marine Stewardship Council
2017年3月
BAP(アメリカ、養殖)
Best Aquaculture Practices
2017年10月
GLOBALG.A.P.(ドイツ、養殖)
Good Agricultural Practices
2018年4月
ASC(オランダ、養殖)
Aquaculture Stewardship Council
2018年9月
G.U.L.F.(アメリカ、漁業)
Gulf United for Lasting Fisheries
2018年10月
※GSSI承認されたスキームは、主に欧米の大手 小売事業者等の調達基準に採用されている。